モンドセレクション自体は、きちんとした基準に則って賞を与えている、まっとうな審査機関ではないか。
諸悪の根源は、それをいかにも受賞数の少ない、権威のあるコンクールであるかのように装った日本企業、
また「最高金賞」をミシュランの三ツ星か何かと勘違いしてしまう消費者の浅はかさにある。
モンドセレクションに何の非があろうか。
勝手に利用して勝手に勘違いし、勝手に失望して、それを詐欺であるかのように言い募る。
そうした態度は、むしろモンドセレクションに対して失礼であろう。
これを「乱発されていて意味がない」などと言うのは、
グッドデザイン賞をノーベル・デザイン賞か何かと勘違いしているからであろう。
本当に保護できるのであれば、数が多くても問題はないはずであるが、
「賞」にはそれぞれの意義がある。
世界の最高を選ぶ賞もあれば、一定の品質を保証するだけの賞もある。
「賞」と聞けば何でもかんでも競争率の高いコンクールだと思い込んでしまう、
そうした自らの浅慮をこそ恥じるべきであろう。