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はてなキーワード: 計画経済とは

2021-10-07

anond:20211006211009

いーや、やはり共産主義ダメだよ。

なぜなら共産主義経済的発展を拒否する思想からだ。

 

そもそもだ、共産主義ってのは、革新ヅラしているだけで、思想系譜としては保守に属する。

資本主義っていうのが出てきた、都市ってものが形作られてきた、それらは経済的発展を目指していたら自然とそうなった新しい形だった。でもこの新しい形には貧富が拡大するなどの不合理があった。

そこで、新しい社会への反動として、共産主義が出てくる。「これまでの農村での暮らしでは貧富の差は大したことなかったじゃないか。もう一回その時代に戻そうぜ」。共産主義ってのはそういう発想だ。

今あるパイちゃんと全部分割したら平等になるってシンプルな考えだ。

 

ところがこれをやると絶対経済的には衰退していまうんだよね。

なぜなら、いまあるパイを分割したいだけで、未来への投資って発想がここでは抜けているからだ。

マルクス資本主義について根本的なところを理解してなかった。まあマルクスライバル視してたのは「プロ倫」のほうらしいから無理もない。今を我慢して未来投資するからかになるのが資本主義だ、というエッセンスが完全に抜けていた。マルクス経済について「ブルジョア工場を奪ったらプロレタリアートが同じように運営するだけだから何も変わらないっしょ」ぐらいのことしか言ってない。

マルクスがそうだったから、レーニンはその通りにした。しかしこれは案の定上手くいかなかったんだよね。労働者には工場を上手く回せなかった。そこでロシア計画経済の統制をますます強化して、あの有様というわけだよ。

 

統制を強化するとうまく行かないのも、後付けで考えたら当たり前なんだよね。

なぜなら計画経済っていうのは、当たり前だけど、自由経済よりも高コストから管理コストが多くなる。

中間管理職が増えてすぎた会社は、効率が悪くて滅びる。我が日本がここのところ見てきた光景だよ。

 

増田の考えは、コンピューターのある今なら増えすぎる管理コストも背負えるんではないか? という発想がもとになっているようだ。それは問題点を捉えられているという意味評価するが、俺は楽観的すぎると思うな。

今のAIって所詮人口無能で、まだ中間管理職の代わりをさせるわけにはいかないし。それに管理コストってそういう細かい部分だけでなくもっと大きい部分もある。自由経済よりも素早く確実な判断できるのか? という話でさ。それは現実社会コンピューターエミュレートできるか?というのに等しい。普通に無理。

 

というわけで、共産主義は貧しくなるから無理だ。

ソ連崩壊したのは、確かに思想関係ない環境の成果もしれないな。

しかソ連が貧しかったのは共産主義思想のせいだ。

維持に成功している社会主義国家はあっても、経済的発展を遂げて豊かになった社会主義国はない。そういうことなんだ。

anond:20211006211009

かに騙されている可能性はある。何度だって再考してもいいだろう。

共産主義、つまり富の分配を嫌がるのは損をする平均以上の資本家、そのとおりだ。

だが平均以下にとって「共産主義」がソレに対してお得と言い切れるのかという点はまだ一考の余地があるように思う。

均されるということは、平均以上稼いでも何のアドバンテージもないということである政策で別の形でアドを設けようとしても、そういう勾配が格差を生むだろうから許されないだろう。共産主義的な考えなら

高所得者の実質税率が低いだ何だ言っても、高所得者層が税金の多くを負担しているのが現状なわけだが、これを負担するために頑張る理由が慈愛か趣味ぐらいしかなくなる。

一部の物好き除いて、やめちまうか海外行くわな。

すると当然税収がガクッと下がる。つまり平均も下がる。平均上層の頑張る理由がなくなる。負のループだわな。

資本主義根付く国に共産主義を持ち込んだらそういう方向の下がり方をするのは間違いない。

もちろん実際やるならそんな負の方向に進まないよう、愛国教育なりでモチベ上げる運動をするだろう。

で、このモチベ上げをどうやるかっていうのを考えた時に、自由主義的な国はとことん相性が悪い。

民主主義の利点は色んな人の意見を取り入れて最大幸福を目指すところにあって、一番のモチベが金・資本とかの「自分たち利益」って事考えたら、まぁ間違いなく資本主義に逆戻ってとりあえず総収入上げようとするだろうし。

というあたりを考えると、強い共産主義独裁政権からしか生えてこない。

じゃあ弱い共産主義ならどうだろうかっていうの考えたら、富の再分配程度ならもう取り入れてるよねって。分配の割合の調整は色々議論はあるだろうけど、結局そこの調整でいいよねってなる。

中国共産主義限界感じてそのモチベのために資本主義的なところを取り入れてるからある意味弱い共産主義と言えちゃうかもしれない。ウイグル自治区だのの話を聞くと再分配がちゃんとできてるのか怪しいし。

というか取り入れすぎだし格差はアレだし、中央が強い独裁政権なところ除いたらもう資本主義とさして変わらんくねっていう気さえしてくるけど。

じゃあ今の技術で最強の共産主義は作れないのか、というのを考えると、これも怪しい。

パフォーマンスうまい政治家とか聞こえの良い政策を出すところを選ぶとこは変わってないし、システムとしてヒトラーを弾けるような構造になってるわけでもないし。(独裁になりにくいシステムはあれど)

計画経済政策に従わせるほどの強権を政府に与えることは多分民衆が許さないし。今あるもの自由化の一方だろうし。

インターネットは色々な情報をもたらしてくれたけど、自由主義的な国民管理社会を嫌がるし。

第3次AIブーム商業的にも有用な様々な利益提供してくれて、マザーコンピュータには程遠いし。そもそもコンピュータランニングコスト人間より高い始末だし。AI責任能力ないし。

強いて言うなら統計取って国策きめるぐらいのことはまぁやってるよ昔からビッグデータなりで情報は増えたけどそんな大層な感じではない。

失敗から学んで次こそは……みたいなのあるかもしれないけど、残機は俺たちみたいな状態でやりたくないし……

資本主義一辺倒良くないよね、共産主義エッセンス気持ち取り入れる分にはできるよね、富を分配してみよか、というところはもうあって、今現在

低所得者高所得者資本を独占してずるい!」

高所得者低所得者の分も負担させられて!」

みたいなバランスで、可も不可もないところにはあるよね。

法人から金取れの動きあるけど、法人って家みたいなもんだし。内部留保だなんだ言われてるけど、絞って体力落ちたとこはコロナ禍生き残れなかったろうし。そもそも多くの人間にとっての収入源だから法人は。金の卵を産む鶏みたいなもんよ。増税議論はあるべきだと思うけど、金のなる木みたいなノリで軽率に叩いていいようなもんとは思えない。

結局、「格差を作らずにモチベを上げたり生産性を上げようとすると、独裁・強い権限がいる」「独裁はポカると軽率に詰む」「強い権限自由主義が嫌がる」あたりを根本的に脱せずに居る今、現状に更に取り入れるべき「共産主義」は浮かばいから「共産主義人類にはまだ早い」としか言えんかな。

精々ベーシックインカム的なキッツイ富の再分配制度を追加するとかそういうとこだけど、それは今ある社会保障・格差是正の延長でしか無いのではないか

これ以上共産主義に何を期待しているのか?

深夜テンションで頭全然回ってない状態で書いたので文章まとまってるか怪しいけど、ガバガバガバガバをぶつけたもんってことで許してや

2021-10-06

共産主義って本当に駄目だったのか?

なあ、俺が20代で、ソ連存在した時代を知らないからこのような疑問をいだいてしまうだけなのかもしれないんだけどさ

共産主義って本当に駄目なのか?

今ならワンチャンあるんじゃないのか?

●きみたちは騙されている

きみたちは共産主義に少なからネガティブな印象を抱いているだろう。でも考えてみてほしい。共産主義流行ったら困るのは誰だ?困るのは平均以上に資産を持っている資本家だ。平均以上に資産を持っている資本家資本主義国家では権力が強いから、当然のように自分の身を守るために共産主義ネガティブキャンペーンを行う。これは陰謀論でもなんでもない事実だ。

から君たちの頭の中にある共産主義ネガティブイメージのうち、全部とは言わないけど何割かくらいは、資本主義国家資本家によって植え付けられた虚像なんだ。だから、今だけは共産主義に対するネガティブ感情を捨てて、冷静に俺の意見を聞いてほしい。

●純度100パーの資本主義国家はうまく行かない

国家経済に介入しないと不況時にエグいことになるし、国家が再分配を行わないと少数の資本家がその他大勢労働者労働者奴隷のようにこき使う地獄なっちゃうよね。これは陰謀論でもなんでもなく教科書に書いてあるレベル事実だよね。

からアメリカですら1世紀くらい前から共産主義的要素を入れた国家運営をしているよね。日本だって「最も成功した社会主義国」とか言われているじゃん。

わざわざ俺が指摘するまでもない話だけど、資本主義国家ですら共産主義要素無しでは立ち行かないわけだよね。

ってことは「共産主義のもの」がまちがっているわけじゃなくて、「行き過ぎた共産主義」がまちがってるだけだよね。大事なのは資本主義要素と共産主義要素のバランスじゃん。逆に言えば「行き過ぎた資本主義」もまた、まちがっているといえるわけだ。

東側陣営はほぼ独裁国家だった

むかし存在した共産主義国家って、ソ連ならスターリンが、中国なら毛沢東支配していた独裁国家だったよね。一方で西側陣営って多くが民主主義国家だったわけじゃん。東側陣営の敗因ってここにあるんじゃないの?

しか毛沢東スターリンって、単に独裁者だっただけではなくて、虐殺した人間の数ランキングワンツーフィニッシュを飾るような苛烈人物でもあったわけじゃん。こんな連中が国家の礎を築いてしまったら、もう何をやっても上手く行かないよね。

考えてみ?独裁国家成功してるのって、産油国共産主義放棄した最近中国くらいだよね。

公正な選挙を通さずに選ばれた支配者が個人崇拝を受けながら強権を振るうから上手く行かないのであって、共産主義システム自体が悪いわけじゃないよね?

共産主義が負けたのではなくソ連が負けた。

ソビエト連邦はさ、経済がうまくいかなくなって、科学技術でもアメリカに劣って、最終的に崩壊しちゃったけどさ。これってソビエト連邦率いる東側陣営が、アメリカ率いる西側陣営に負けてしまっただけであって、共産主義システム自体が悪いわけではないよね?

アメリカは...というかアメリカ体制を支持する資本家は、自分の国で共産主義革命を起こされると困るから東側諸国共産主義思想弾圧しまくったよね。代理戦争だっていっぱいしたし、軍拡競争だってした。その結果アメリカが勝った。アメリカ東側諸国喧嘩を売らなければソ連は上手く行っていた可能性があるよね。もちろんタラレバの話をしてもしょうがないけどさ。ソ連冷戦アメリカに敗北しただけであって、これから導かれるのは「共産主義システムはうまくいかない」ではなく、「ソ連よりアメリカのほうが戦争がうまかった」ってだけの話だよね。

たとえばキューバって昔はアメリカ経済的に支配されてたじゃん。農地の多くはアメリカのもので、キューバ国民奴隷のように働かされて儲けは全部アメリカのものになっていて、政権アメリカとズブズブだった。そこで銃をとって立ち上がったのがフィデル・カストロチェ・ゲバラだよね。カストロゲバラはべつに共産主義革命を目指したわけではなく、アメリカとズブズブの政権を追い出したかっただけなんだけど、アメリカに楯突いたキューバ経済制裁などの嫌がらせをされてしまい、アメリカとの共存の道を捨ててソ連に擦り寄って共産主義の道を歩むしかなかった。現在ではキューバ経済的に豊かとは言えない国になってしまったけどさ。これ、悪いのはキューバじゃないし、共産主義でもないよね?キューバイジメアメリカが悪いに決まってるよね。

日本だってさ。製造業でイケイケだった時代があるわけじゃない。半導体バンバン売って、テレビ冷蔵庫バンバン売ってウハウハだった時代がある。でもアメリカ喧嘩を売られて、今じゃ日本製造業は完全にオワコンなっちゃったよね。これだって日本製造業が駄目だったわけじゃなくて、アメリカ喧嘩を売られてしまったのが駄目だっただけじゃん。

●今ならワンチャンいける

ソ連計画経済問題点の一つに、需要に対して適切な量の供給ができなかった、ってのがあるよね。自由経済では需要に合わせて価格が変動するから、たとえばマスク需要が増えると品薄になって値段が上がるからマスク製造販売リソースを割く事業者が増えて供給量も増える、みたいな。計画経済はコレができないのが痛いよね。

でも今は時代が違うわけ。当時は性能がイマイチで一部の技術しか使えなかったコンピュータを、いまでは誰もが携帯していて、しかもお店にはPOSシステムがあって、決済はクレジットカードキャッシュレスで、俺にはよくわからんけどAIかいうやつも流行ってる。レジや決済サービスオンラインで繋がることによって、需要消費者ニーズリアルタイムで把握することができる。ソ連ときはこれができなかったけど、いまならできる。計画経済ダメなところはテクノロジーカバーできるわけよ。

民主主義システムだってそう。昔は民主主義システムが未熟だったから、選挙をしても結局ヒトラーみたいなやつが現れて民主主義破壊していった。今ならどういうシステムがうまくいくのか研究が進んでいるし、市民だって昔よりは民主主義のことを理解しているし、なによりみんな民主主義を愛している。昔と違って独裁者が強権を振るうなんてゴメンだという人が多い。

な、今こそ共産主義、って気がしてきただろ?今言ったようなことは俺が考えたことなんだけど、こんなことを他人に話したら絶対に異常者扱いされるから誰にも話してないんだ。他人とのディスカッションを経ていないから穴だらけのガバガバ理論だと思うし、ぶっちゃけ正しくない部分はかなり多いと思うし、俺が知らないだけでソ連式の共産主義ってのはもっと闇が深かったんだと思う。でもべつに、共産主義の行き着くところはソ連のやった社会主義国家運営のやりかただけではないはずだろ?もっといい形の社会主義存在するはずだ。

俺は共産主義者ではないんだけど、でも自分の頭で考えた結果こういう結論に至ってしまった。だから本当はお前らに、俺の頭の中にいる共産主義者を否定してほしいんだ。いろいろ指摘をして俺を論破してほしい。頼んだぞ。

2021-09-12

anond:20210912103300

しぶしぶ計画経済放棄たから今の発展があるんじゃないのか

根本的におかしいのは意地でも認めようとしない

まるで中学生

2021-08-21

https://anond.hatelabo.jp/20210821000434

JGPジョブギャランティプログラム)に関しては、方向性は間違ってないような気もする。しかしながら、平時にせよ不況時にせよ、どんな産業事業投資するか、必要労働力として誰を割り当てるかを、どんな仕組みで決めるかは難しい。何かブレイクスルー必要だと思う。

・”何を仕事にするかって話は難しくて”その通りと思う。人間は全知全能とは程遠く利己心もある。そんな人間計画経済をするのは上手く行かない。これはソ連その他の失敗を見ればわかる。

計画経済よりは市場経済のほうがマシだが、全て市場に任せておけば丸く収まるかというとそうでもないだろう。

政治資源配分機能に頼る部分もあってよいと思うが、政治家のお手盛り差配されないような制度設計必要

MMTは何をするかも言ってるよ

それがJGPジョブギャランティプログラム

要は今までの経済政策だと数字いかけて、需要が拡大したとき(物が不足した時)に投資が加熱して投機になって過剰なインフレが起こったり、それを抑えようとして失業者を調整弁にして不景気が起こったりを繰り返してきたわけ

から、この物価の安定と完全雇用の両立が課題なわけ

それをなるべく実現しようってのがJGP市場原理の自由市場は残したまま、失業者を国が予算出して全員雇うというもの

そうすれば、景気が良いときJGP参加者が減るため、財政支出が抑えられ、景気が悪いときJGP参加者が増えて財政支出を増やすという事が自然と調整されるようになる

要はラグがなくなるって事よ

また、JGPで設定した賃金民間賃金の底になる事で、賃金自然と上がるようにもできるっていう期待もある

JGPで何を仕事にするかって話は難しくて、地域ごとに必要とされる事ってのは違うんじゃないかってのがある

から国が一元的に決めるってのは良くなくて、元の提案者の話だと地域非営利団体管理者側にするとか何とか

日本なら労組とかその辺がやれば良いのでは?とか言ってる人もいる

その辺の詳細は正直、俺も良くわかってない

ただ、JGPってのは要は地域共同体を復活させて、その地域に根ざした活動仕事としようって感じかな。JGP参加者側が自分でこういう事したいみたいな提案もできるみたい

からJGPとか見てるとリベラルこそ、こういう地方創生的な観点から制度設計考えていけば良いんじゃね?って思うけどね

既存ハローワークとか職業訓練とかなんていうか社会に人を合わせるんじゃなくて、JGP参加者一人一人に合わせて地域社会を作っていくみたいな感じでさ

市場原理の場しかなかったら、そういうもんができないんだよ。利益追求するから

財政を何に使うかにしてもそう。結局、数字とか利益とか、そんなものいかけてるから本当に必要ものを考えようとしないわけ

2021-08-12

今こそ計画経済じゃないの?

バンバンお金刷って、バンバン使って、

インフレさせて借金の目減りさせちゃうのが

一番楽で良い気がすんだけど。

2021-07-07

anond:20210707001438

>ワクチン不足なことが5月の時点で河野太郎は把握してました

フェイ

不足になるかどうかは需要供給関係で決まる

供給は把握してたが需要は把握していないし未来予知能力でも無ければわかるはずもない

4000万回分が減って何回分になったかモデルナ社との契約で今まで公表できなかった

ただし4000万回分ではないということは6月1日に既に公表していた

で、減ったから急ぐなと言った場合、逆にワクチンが余ってしまう状況になってしまうかもしれず

そうなったらそうなったで批判されるわけでしょう

そんなに上手く需要コントロールできるのなら、景気対策だってもっとうまくいくし

共産主義計画経済だって崩壊しなかったわ

2021-05-30

anond:20210530134703

純粋自由主義の対極は政府干渉なんだわ。

本当に政府が何もしないという意味純粋自由主義消極的自由主義とも言う。

だけども、消極的自由主義と金持ちや政府外で権力を持った人間(例えば企業社長から弱い人間が守られない。

そこで適切な法を持って政府干渉する。そして各々の自由が守られるようにする。それは積極的自由主義であり、逆を言えば政府干渉によって多数者の自由を守っている。

社会主義共産主義を悪なるもので良くないと教条的になっているように見えるし、社会主義共産主義関係をどうみているのか、それこそイコール悪の枢軸にみているような気もする。

だけども、もと元はと言えば19世紀から20世紀初頭にかけて自由放任主義経済が成長した。しか1930年世界恐慌大不況になった。それこそ身売りが多発して、日本でも若手将校によるクーデター未遂事件が発生した。(226事件

そこで、政府金融財政税制経済を調整しよというケインズ主義と、政府計画経済してそもそも経済変動が生まれないようにしたマルクス主義が主導権を握り、世界は二分された。その時代の名残だよ。

自由主義陣営といえどもケインズ主義積極的自由主義であり、消極的自由主義世界から放逐された。マルクス主義共産主義であり間違いがない。

そして政府財政を持って国民の役に立つことをするようになり、社会保障が生まれた。さて、社会主義はどこまでの領域を指すのかと。

ただし、1970年代オイルショックや、アメリカイギリスの経常赤字、そしてアメリカの金流出が起きた。そこでケインズ主義限界がある。理由政府肥大だと言うことで新自由主義に転換した。

もっとも、一度大規模経済危機を迎えたら日本では1990年バブル崩壊欧米でも2008年リーマンショック後の長期不況が続いている。そしてのコロナショックで、間違いなくこれは大規模経済危機だ。

さらに、すぐ確実に儲かるものしかしてはならないということで、政府は緊縮して科学が衰退し次の産業の種が生まれなくなる。企業も不確実な投資を嫌い産業が生まれなくなる。その結果長期衰退を招いて日本貿易赤字が出るようにまでなっている。

経常黒字もいつまで持つか。

そのうえで、やはり新自由主義の「政府が何もしない」というのは誤りで「では政府は何をするべきなのか」は議論俎上に上がる。

とくに新自由主義ケインズ主義では「税をどうするか」「財政出動をするか」が大きく分かれる。立憲民主党は内部が割れてるよ。

という前提があった上で「社会主義」が何かを考えずに「負の側面」と言っても何を言ってるの?とは思うね。内部割れていることにも気づかず、教条的社会主義共産主義担い手であり、反省しろって一体何をみているのかとは思うね。

2021-05-08

anond:20210508101227

好みに男女差はあるけど、得意かどうかの男女差は小さいって説が有力な気がする

分野の給与制御たかったら計画経済採用するしかないと思うんだけどどうなんだろ

それに、そもそも高い給与を得るための努力に関して男女差があるのでは、って思ってしま

高い給与を得るための努力をしなければならないという周囲の圧力が男のほうが強い、という見方もできる

2021-02-27

anond:20210226184344

地球が100年後、1000年後も文明を維持してゆくためには、

SDGs精神を皆が当たり前のように受け入れて、所与のものとして行動する以外に道はない。

持続可能社会というのは、緩やかな計画経済と考えて問題はない。


ただし、どうしても発生する廃棄ロス等を十分に考慮した計画経済なので、

過去に失敗したような計画経済にはならない。

まり増田へのくだらない投稿電気無駄断罪するような形になることはなく、

人類ささやかな娯楽としての増田範囲を超えない限りにおいて、許されるのである

anond:20210226184344

農業はお天道様に左右されるから計画経済にしても廃棄は出るだろ

それと一億総ヴィーガンかいうのはどこの誰の理想だよ。知らんわそんなもん

2021-02-26

SDGs農業資本主義って全部両立するの無理じゃねえ?

最近コロナ関連のニュースを見ていると、どうもそのように思えてしま

  • まず店舗需要が減って、農家ピンチになっている
  • 一般家庭に向けて売っても、今までの売り上げを確保するのは難しい
  • そして店舗ではどうしても廃棄が出る

まり一定量の廃棄の発生と、廃棄する分まで込みで売ることを前提としなければ、そもそも農家経営自体が成り立たなくなるということだ

これへの対策ブタにでも食わせるか、フードなんちゃらと称して困窮した家庭に配るかの二択だろう

「それでいいじゃないか」と思うかもしれないが、話はそう単純ではない

前者はブタ飼育継続を前提とするため、一億総ヴィーガン理想を捨てなければならない

そして後者後者で、配布するための貧乏人の存在を前提としてしま

こうやって突き詰めれば突き詰めるほど、SDGsとやらの向かう先は計画経済しかないように思えてならない

2021-01-02

anond:20210102203844

日本においてはケインズ主義別に失敗してなかったからな。新自由主義世界史に残るレベルで大失敗したが。一度一人あたりGDPトップクラスになったのが一気に低迷。世界最低の成長率を20年続けた。

大前提として政府は金の動きを整える必要がある。その上で、何が政府がやって、何を民間やらせるか。なおかつ極力現場に近いところに裁量権をもたせるようにしていくべきだろう。

ケインズ主義ケチが付いたのは、ケインズ主義単独では突然起きた供給由来のインフレ対処できないということだ。石油産出国戦争とか、経常赤字化した状態外貨借金

オイルショックに対してサンシャイン計画が動き出し、一時は蓄電池太陽電池世界一位だった。また2000年頃は一人あたりGDP世界2位までいった。

https://finance-gfp.com/?p=4592

これはケインズ主義の功績。1990年までの科学研究投資の結果。

基礎研究や萌芽研究周りは確実に政府が金を出さないとならないやらないとならない。他にも起きるのは稀だが影響が大きな要素もこれも政府が金をだす必要がある。防災インフラ医療文化保護

その上で、供給由来インフレが起きる要素を予め平時に金をかけて潰しておくということだ。一つは産業振興でもあるが、そのもととなるのは基礎研究投資、萌芽研究投資

あとさ、基礎研究周りの選択と集中こそまさに『計画経済』以外の何物でもないじゃないの。大失敗しているけど。

2020-12-19

anond:20201219133315

官僚主義計画経済取り巻きに対するレントシーキングが失敗ということでしょ。

資本主義として今言われてる新自由主義も「効果があるかの事前検証必要だ!選択と集中だ!」というので新しい科学日本発で生まれなくなって、それが産業技術の衰退にもつながっているのも官僚主義計画経済につながるところがある。

ついでにもう小泉以降露骨にレントシーカーがでかい顔してメディアで偉そうに自説を語る時代なっちゃったからな。

2020-12-12

菅は携帯会社いじめてないで経済政策ちゃんとやれ

携帯会社独占企業により談合カルテルのクソ業界であることは俺も認める

しかし、菅が民間企業圧力をかけて料金を下げさせることにご執心している姿はクソだ

そもそも、抜本的な問題の捉え方は、携帯料金が高すぎることでなく、

日本人給与が上がらないこと、可処分所得に至っては下がっていることである

日本人給与が平均的に向上していけば、携帯料金なんて些末な話だったのではないか

(まあそれに合わせて値上げということもありうるが、そもそもの話は変わらない)

政府民間企業圧力かけて価格統制を行うというのは、計画経済じゃあるまいし、違うと思う

必要なことは携帯会社いじめでなく、減税と金融緩和、そしてインフレターゲットを置いた政府支出だろう

のしょーもない人気取りパフォーマンスでやってる感出してる姿には本当に腹が立つ

2020-08-12

anond:20200812173127

幸福の総量の問題じゃないの?

全員が奴隷のような生活をするよりはマシだろ。

そもそも下の方のやつの給料は平均的なサラリーマンを雇うだけの資本を持った株主がいて会社があって初めて出るわけだからな。

金持ってる奴がいなくなったら誰がそれを賄うの?

共産主義よろしく国が計画経済でもやるんか?

2020-06-22

anond:20200622105421

もともとはフランス革命強者よりの議員が右側、弱者寄りの議員左側に座っていた時代の名残。

世界恐慌の後は、自由放任経済バブルとそのあとの崩壊による大不況を生むため、自由放任経済ではよくないといわれた。

じゃあどういう枠組みが良いのか?との命題の元政府が金の動きを調整するのが良いというケインズ社会主義と、バブルは過剰投資が原因だから計画経済が良いというマルクス社会主義が生まれた。世界は二つに分かれた。

そこにもともとの強者より弱者よりの右左があてはめられて、ケインズ社会主義=右、マルクス社会主義=左となった。自由放任経済から修正具合でケインズ社会主義保守マルクス社会主義革新ともなった。

結果的にはケインズ社会主義が勝ったのだが、オイルショックケチがついて、かつての自由放任経済を少し修正した新自由主義が再興した。これはケインズ社会主義よりさら強者よりで、右左で言えば右。

だがケインズ社会主義新自由主義がのっとったため「経済右派」が新自由主義を指すのかケインズ社会主義を指すのか、さらケインズ社会主義右派になるのか左派になるのか、もう完全に混乱している。

並べ直すとすると左から順番に

マルクス社会主義ケインズ社会主義自由放任経済新自由主義

となる。

なのでもう右派左派のくくりが全く意味をなさなくなってる。

2020-06-16

anond:20200616054633

右派左派のもの強者より、弱者寄りぐらいの意味しかない。

もともと封建主義王様が決めた法律できちんと運用するのが良い)に対して自由主義が生まれた。

自由主義は一度大規模経済危機を迎えたら、企業が保身に入り、金をため込んで設備研究投資をしなくなる。そして金をため込むから経済悪化し、設備研究投資をしなくなるから競争力が落ちていくという特性がある。

1930年世界恐慌世界中はこの経済悪化の流れに乗りこまれた。1930年代時点では解がなかったためドイツユダヤ人ジプシーが原因であるヒトラーを選び、日本でも天皇親政がよいと226事件のようなクーデターを起こした。

それに対して、ケインズが金の回転をきちんと制御するのが良い。マルクスそもそも大規模経済危機は過剰投資によるものが多いので計画的生産がするのが良いという立場だった。自由主義世界中から放逐された。

マルクス計画経済がうまくいかなかったのはそうなんだが、ケインズも突発的な海外でのオイルショックといった供給不足には対応できないためケチがついた。そこで自由主義新自由主義として再来した。

しか自由主義は一度大規模経済危機を迎えたら不況競争力低下が起きるという特性は変わっていない。1990年バブル崩壊日本では経済悪化競争力低下が起きている。

から順に並べると経済政策は次のような形になる。

自由主義新自由主義)>ケインズ社会主義マルクス社会主義

1980年以前は自由主義が放逐されていたため、ケインズ社会主義(右)、マルクス社会主義(左)でよかったが、自由主義が復活して主流を担ってるため、ケインズ社会主義マルクス社会主義相対的に左になる。

そもそも右だの左だの言ってる中心の連中は両方経済については自由主義だ。そして中国韓国北朝鮮だの、見たことも無い性的マイノリティ―や動物権利だの国民経済と遊離した話題に注力している。

よってもはや右左で物事を語ろうとする奴自体バカにしてしかるべき。

2020-05-19

anond:20200519022540

でもさー、資本論読んでリベラルやってんのって今や少数派なんじゃないの?

だとしたらすでに共産主義左派の手からこぼれてないか

チャイナ様すら今や資本主義やろ?

いま、共産主義は誰の手の上にも無い気もするんだよな

全部計算できてロギングできてトレーサビリティが実現できたらたぶんサボタージュは発生しないわけじゃん

共産主義の最大の敵はサボタージュだったわけだろ?

あと需要予測計画経済AIとディーブラーニングで可能かって言うとちょっと危ういけどさ

2020-05-09

anond:20200509105941

時限的にやらないとソ連みたいになりそう

カタチを変えた計画経済破綻する

2020-05-08

anond:20200508195323

必要な人を政府は選別できないよ

それは計画経済的な発想で、上手くいかないということが歴史的証明されている

選別のための仕組みを高度化するほど漏れる人が増えていく

これが理解できるかどうかがマクロ経済的視点を持てるかどうかの分かれ目

2020-04-14

COVID-19 ソリューション主義解決策にならない

COVID-19の疫病は特異な歴史的コンテクストに現れました。まず、グローバル資本主義自由民主主義の折り合いをつけるには他に解決策(ソリューション)がないと30年間も信じてきた後で、人類は自らに課した昏睡状態からしだいに目覚めつつあります。状況が改善するかもしれないが、急激に悪化するかもしれないという考えにもはや誰も驚きません。

他方で、これまでの4年間、ブレグジットトランプ大統領当選ジェレミー・コービンの登場と失脚――じきにバーニー・サンダースも同じ運命をたどることになりました――といった出来事からグローバル資本主義がかなりしぶといものだということが見えてきました。世界主義から排外主義へ、ネオリベラリズムから社会民主主義へ、イデオロギーがたんに変わるだけでは、社会的経済的な諸関係は変わりませんでした。資本主義の完全な作り直しという課題に直面して、かつてはあれほどラディカルに見えたイデオロギーが無力で陳腐ものであることが明らかになりました。

現在健康上の緊急事態をどう考えるべきでしょうか。COVID-19の引き起こし危機世界を変えて開放する可能性に希望を抱く人は、すぐに失望することになるかもしれません。私たちの期待が過剰だというのではありません。ユニバーサルベーシックインカムグリーンニューディール政策妥当だし、まさに必要ものです。ですが、私たちは現行のシステムのしぶとさを過小評価し、また同時に、思想が堅固な技術的・経済的インフラなしで世界を変える能力過大評価しています。そうしたインフラがあってはじめて思想作動させることができるのに。

ソリューション主義国家

ネオリベラリズム」のドグマ諸悪の根源とみなされることが多いですが、このドグマであらゆることの説明がつくわけではありません。知的には「ネオリベラリズム」には似ているものの、これとはまた別の悪について、10年ほど前から私は指摘しています。それは「ソリューション主義」といいます

このイデオロギーは、ポストイデオロギーであることを標榜しており、グローバル資本主義が生み出す問題矛盾解決しながらこれを動かし続けるために、いわゆる「実践的」な、個別対応策をまとめたものを勧めます。そして驚くべきことに、こうした対応策には美味しい利益がついてくるのです。

ソリューション主義もっと有害帰結は、スタートアップではなく私たち政府がもたらします。ソリューション主義国家とは、その前の時代監視国家人間的になりつつもより巧妙化したもので、二重の使命を帯びていますイノベーションを引き起こす人々(デベロッパーハッカー起業家)は御しがたい存在ですが、これらの人々がその能力既存リソースを〔現在グローバル資本主義とは異なる〕他の社会組織を作る実験に用いないよう、ソリューション国家は気をつけていなくてはなりません。AIクラウドコンピューティング恩恵を十全に受けたいのなら、資金的に余裕のあるスタートアップを作らなくてはいけないようになっているのは、偶然ではありません。逆にそれは意図的政治的努力の結果なのです。

その帰結。非商業的なしかたで社会を編成する制度を生み出す可能性があり、既存体制転覆するおそれのある試みは、頓挫する。そういったものは胚子の段階で殺されます。そういうわけで、ウィキペディアの流れをくむ団体はもう20年以上現れていません。とにかくデータが欲しい多国籍企業世界を完全にデジタル化してゆく時代に、国家自分の分け前を手に入れようと目論んでいます監視が完全に行き渡ったことに加えて、企業世界デジタル化してきたことで、諸国政府市場を利するかたちでソリューション主義的な数々の介入を進めることができるようになりました。

ナッジ (nudge)の技術ソリューション主義の完全な実践例です。ナッジのおかげで、問題の原因は変えないまま、取り組みやす作業の方に集中することができる。それは、個人の行動を不可変の現実(それいかに残酷現実であっても)に「合わせる」という作業です。

ソリューション主義者のみなさん! COVID-19はソリューション主義国家にとって、9/11テロ監視国家にとって持っていたのと同じ意味を持っていますしかし、ソリューション主義民主主義的な政治文化に対して示す脅威は、〔監視国家よりも〕陰険はいわないまでも、より微妙ものです。

COVID-19の危機にさいして中国韓国シンガポールがとった独裁主義的な戦略評価されました。3国ともに、市民が何をしてよいか、してはいけないか決めるために、アプリドローンセンサーの展開をトップダウンで決定しました。西洋民主主義的な資本主義擁護者を標榜する人たちは予想通り、すぐさまこれらの国を批判しました。

エリートの臆見をもっとも雄弁にうたう詩人たるユヴァル・ノアハラリがファイナンシャルタイムズコラムで表明した代替案は、シリコンバレープロパガンダマニュアルからそのまま出てきたようなもので、知識によって市民自律的にしよう! というものでした。

人道主義的なソリューション主義者はみんなに手を洗ってほしいと思っています。それがみんなにとって、社会にとってよいことだと知っているからです。中国政府暖房電気を切るぞと脅したように、みんなを力ずくで束縛するよりは、そのほうがよいと思っているのです。このような言説は、政治アプリ化〔アプリ市民監視し行動を制限する方向性〕にたどりつくだけです。手洗いの奨励をめざして作ったアプリがその人道的な見地によって報酬を受けたとしても、そうなるのです。

認知行動的な介入によって市民自律的にしようというハラリの呼びかけは結局のところ、キャス・サンティーンリチャード・セイラー代表されるようなナッジ擁護者が推奨するステップとたいして変わりません。こうして、過去数百年で最大の健康上の危機への政治的対応は、石鹸や手洗い槽の自販機というかたちで「実践的な」言説に還元されてしまます。これはサンティーンセイラーが〔共著の『ナッジ』で事例として紹介しているアムステルダム空港の小便器の形をめぐる思考〔小便器の底に蠅の絵を印刷するというナッジにより、男性利用者トイレの床を小便で汚す率が大幅に減るというもの〕の系統にある発想です。

ソリューション主義者の想像の中では、あらゆる中間団体制度は、歴史と同様、政治のシーンからほぼ消えてしまったので、他にできることはあまりないのです。ハラリやサンティーンのような人たちにとっては、世界本質的に、消費者としての市民企業政府で成り立っています労働組合アソシエーション社会運動、そして感情連帯で結びつけられたあらゆる共同的制度のことをこの人たちは忘れているのです。

知識による自律化」というお題目古典的リベラリズム根底にあるものですが、今日ではひとつのことを示しているだけです。もっとソリューション主義を、ということです。だから諸国政府は、去年私が「生存のための技術」(survival tech)と名付けたもの(つまりスペクタクル(見せ物)としての資本主義が、その主要な問題を緩和しつつ続くようにするデジタル技術の総称)に大金投資するものと予期しておかねばなりません。そうやってソリューション主義国家自分が「中国の道」は採らないことを標榜しつつ、自己正当性を強化することになります

ポストソリューション主義政治のために

この危機から脱するためには「ポストネオリベラリズム」の政治必要なだけでなく、とくに「ポストソリューション主義」の政治必要です。まず、スタートアップか、中央集権的な計画経済か、といった人為的二項対立はもうやめてもいいでしょう。この考え方は、私たち今日イノベーション社会的な協力を考える仕方を規定しています

新しい政治的議論の中心となる問題は、「社会民主主義ネオリベラリズムのどちらの勢力市場で競合する力を制御できるか?」ではなく、「社会的な協力と連帯の新しいかたちを追求するうえで、デジタル技術がもたらす巨大な機会をどの勢力が活かすことができるか?」でしょう。

ソリューション主義」とはだいたいのところ、「他に選択肢はない」(There is no alternative)というマーガレット・サッチャーの有名なスローガンを応用したものにすぎません。このようなロジック残酷実践できるものではないことを、左翼思想家は過去40年間にわたって明らかにしてきました。とはいえ、〔このサッチャー的なロジックが〕破綻していても、政治的権力を持つようになるうえで支障はなかったのです。結果的に、私たちの暮らす技術的な世界は、市場支配する世界秩序を逸脱するような試みはぜったいに制度化されることがないようにできています私たち議論輪郭〔つまり議論の組み立て方〕そのものが、そのような〔逸脱の〕可能性を排除してしまっています

COVID-19への技術的な対応策を考えるさいに直面する困難は、ポストソリューション主義的な政治方向性私たちにどれほど必要か示していますイタリアのような国では――私はローマで外出制限の3週間目に入るところです――提案されるソリューションは酷いほどに野心を欠いたものです。私生活公衆衛生あいだで妥協点をめぐって議論が繰り返されており、さらには、これはハラリが示した方向性に従うことですが(「反抗または生存」を参照)、「生存のための技術」を使ってスタートアップイノベーション引き起こしやすいようにしなくてはいけないという議論になっています

他の選択肢はどこに行ったのかという疑問が浮かぶのはもっともなことです。なぜ公衆衛生のために私生活犠牲にしなくてはならないのでしょうか。テクノロジー企業通信事業者が作った現在デジタルインフラが、それを提供する会社ビジネスモデルにかなった利益をもたらすようにできているからなのでしょうか。

現在デジタルインフラは、私たち個別消費者として識別し、ターゲティングを行うようにできています集団の行動についてマクロレベル匿名情報提供するようなインフラ実装する努力があまりされてきませんでした。なぜでしょうか。そのような〔匿名データ分析をする必要について検討した政治的プロジェクトがなかったからです。非商業的なしかたで社会を編成する形態の中でも、とりわけ〔社会主義的な意味での大規模な〕計画ネオリベラリズムが用いる手法ではなかったからです。社会民主主義を信奉する人たちのなかでも、そのような手法を用いるべきだと主張する人はいませんでした。

現在デジタルインフラは残念ながら個人が消費活動をするためのインフラであり、相互扶助連帯のためのインフラではありません。デジタルプラットフォームと同様、現在デジタルインフラは、アクティヴィズム、人の動員や協力といったさまざまな目的に使うことはできますが、そのような使い方は、たとえそう見えていなくても、高くつくことになります

ネオリベラリズム的でもなくソリューション主義的でもない社会秩序の基盤としては、これはじつに脆いです(さらにこうした基盤には、消費者スタートアップ起業家とは違う働きをする人が必ずいなくてはなりません)。アマゾンフェイスブック、あるいはあなたがお住まいの国の通信事業者提供するデジタル基盤のうえにこの新しい秩序を建てる誘惑にもからますが、そうしてもろくなことにならないでしょう。それは良くてソリューション主義者が跋扈する新しいフィールドになるか、悪くすれば、監視と抑圧に基づく全体主義的で押し付けがましい社会となるでしょう。

この危機事態権威主義的な体制よりも民主主義がうまく収拾できると熱く説く声が、左翼方面からさかんに聞こえてきます。このような呼びかけは無意味ものに終わる可能性があります現在民主主義民主主義的でない私的権力行使にとても依存しているので、名ばかりの民主主義になっているからです。これぞ「民主主義」と考えるものをほめたたえることで、潰れかかっているスタートアップの見えない持ち分を意図せずほめたたえたり、スタートアップほどには無害でなくソリューション主義国家構成するテクノクラートの持ち分をほめたたえたりすることになります

もしこの生ぬるい民主主義がCOVID-19を生き延びることができるのなら、私企業権力から完全に自由になるためにポストソリューション主義の道をまず選ばなくてはならないでしょう。そうしなければ権威主義的な体勢への道へまた踏み出すことになります。それは「民主主義価値」、「規制機序」、「人権」について、以前にもまして偽善的なエリート支配を許す道です。

エフゲニー・モロゾフ

Covid-19, le solutionnisme n’est pas la solution

*ナッジとは、「行動経済学行動科学分野において、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語」(株式会社日立総合計画研究所

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