はてなキーワード: ジェレミー・コービンとは
まーだこいつはゼレンスキーは戦争したがってるとか言ってんのかよ
米国が続けたいうちは終わらないですね。ゼレンスキーだって、この戦争が終わったらもうスターではなく、中規模国の首長にすぎないですから終わらせたくないでしょう。
米国の外交官の発言として、米国は永久戦争(終わらない戦争)を望んでいると英国では報じられています。https://t.co/sieg5HrZjl— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) April 8, 2022
リベラル嫌いの左翼さんはこうやってウクライナの存在を消してアメリカに塗り替えないと色々と考えることができない東西テンプレ脳なんだな。
そんなテンプレートだけでしか認識できないから、発言がトコトンアメリカ憎しの頓珍漢になるんだとよくわかった。
みんな知ってると思うけど、今ウクライナで起きている戦争はロシア対米国の戦争だよ。もしかして、ウクライナ対ロシアの戦争だと思ってないか?気になったのでいちおう念を押した。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) April 8, 2022
形はロシアの侵略戦争ですが、ウクライナを戦場にした米露の代理戦争ですね。戦争のトレンドが対テロにシフトする前はしょっちゅうありました(その頃はほとんど米国が侵略側)。2014年以降にウクライナ軍を近代化させたのは米国(と英国)で対露戦争の備え。https://t.co/ul4FIEoXMk— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) April 8, 2022
この視点をわざと見えなくする事でウクライナ側の発する報道=欧米西側の報道だけを盲信してしまってることに気づかなくしている。実態は日本を含む欧米西側がロシアとの戦争に加担してる側なのに。だから冷戦期よりも余計にタチが悪い。つまり、この戦争が双方のプロパガンダ合戦だと思わなくさせてる https://t.co/NvPFNEWvV6— Jarvik (@jarvikosky) April 8, 2022
極右民兵ごとウクライナの一部の土地をロシアに渡せば解決!って、それを本当に『解決』だと思えるのすごいなぁ
ロシアの撤兵条件6つのうちに、ウクライナの極右民兵の武装解除が入っているので、クリミア独立と東ウクライナ2ヶ所の独立投票実施を認めた方が良いだろうとの報道もあります。そこにいる極右民兵ごとロシアに引き渡してしまえ、というアイディアです。コレはEU加盟条件の一つでもあるので合理的。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 24, 2022
ゼレンスキーは欧州に戦域拡大したがっているという見解と『交渉を決裂させて全面戦争を始める事を希望している国は一つもありません。』とか言ってるのを重ね合わせると、ゼレンスキーが交渉決裂させたがってると見ているのか?
東ヨーロッパのナショナリズムの知識どうこうより、そういう西側にだけ戦争したい欲があると決めつける部分がクソなんだけど、わからんのだろう。
もうしわけないが、もう少しちゃんとニュースを理解してください。
プーチンは戦場を欧州全体に広げようとしていません。そんな事をしたら絶対に勝てないし、核戦争になるので。
ノーフライゾーンの要求により、戦場を欧州全体に広げようとしているのはゼレンスキーです。
これは事実です。 https://t.co/wPDtNeHRlB— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 24, 2022
「日本は譲歩は求めてません」って議会で決めたんですか?
「欧州の大多数がロシアに対して厳しい姿勢を示してます」が、同時に、和平交渉を続けるよう促しています。交渉を決裂させて全面戦争を始める事を希望している国は一つもありません。交渉には妥協が欠かせません。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 24, 2022
リベラル・NATO・西側帝国憎しでロシアというもう一つの帝国に加担する左翼もどき
英国に限って言えば(他の国のことは知りません)、リベラルは(結果的に)民族主義極右に加担していますが、左翼していません。
英国の左翼の主張は戦争が始まる前も開戦後も同じ(なんなら過去30年ずっと同じ)で、NATOの東方拡大がロシアを刺激するから今すぐやめろ、です。 https://t.co/ycFyvZHMQF— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 24, 2022
『(ウクライナ防衛のために)欧州全体を戦争に巻き込もうとしているゼレンスキー』にばかり焦点を合わせて、ベラルーシに爆撃したり『〇〇したら参戦したとみなす』と他国を脅すロシアはスルーして見なかったことにしていそうな人
屁理屈もいい加減にしてほしい
欧州全体を戦争に巻き込もうとしているゼレンスキーは、ウクライナ国民のことなどほとんど考えていないように見える。もし彼の誘いにのって欧州全体が戦場になったら、欧州の他の国の国民も難民・避難民になるのだから、ウクライナ市民に住む場所と医療と教育と仕事を用意する国がなくなる。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 23, 2022
そもそも戦争を始めたロシアを軽視し、お互い自国に有利な構図を作りたがっているだけのことを『ウクライナは戦争を広げたがっている』と片方だけ強調するの、悪意の塊にしか思えないし、要求しすぎというツイートといい、本当に『私が巻き込まれなければなんでもいい』なんだろうな、こういう人は
もうしわけないが、もう少しちゃんとニュースを理解してください。
プーチンは戦場を欧州全体に広げようとしていません。そんな事をしたら絶対に勝てないし、核戦争になるので。
ノーフライゾーンの要求により、戦場を欧州全体に広げようとしているのはゼレンスキーです。
これは事実です。 https://t.co/wPDtNeHRlB— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 24, 2022
助けを求めるウクライナの現地人はお気の毒だけど多くを求めすぎ。と有色人種を持ち出して煽り、
演説したがるゼレンスキーは世界大戦を煽っているし、国連を無視する野蛮な奴だと言い募る。
チャンネル4のウクライナ・ディベート見てるんだけど、ウクライナは多くを求め過ぎだと思う。他の戦争や紛争に比べて、ヨーロッパは何倍も貢献している。戦場のヨーロッパ全体への拡大や核戦争さえ想定されるのに、もっともっとと要求する人々を見る、黒い人や茶色い人の表情が全てを物語る。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 15, 2022
爆撃にさらされて気の毒ではあるけど、インタビューに「誰も私たちを助けてくれない」とか言ってる人達(けっこういる)を見ると「えー!」ではある。金も出し武器も出し、難民の為に場所を作り学校も用意し、燃料費や食品の値上げに耐えて協力してるわけで、第三次大戦開始以外にこれ以上何をしろと。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 18, 2022
(こういう『こっちは苦痛に耐えて協力してやってんだ』という言動、気持ち悪いくらい傲慢だと思うんだけど、敢えてなのか気付けないようだなぁ)
NATO加盟国の議会での演説は飛行禁止空域の設定要求が目的だと思ってたけど、軍事協力が期待できない日本まで巻き込むという事は、つまりナラティブの上で、局地戦を世界戦争に格上げするのが目的か。「第三次世界大戦はもう始まっている」と煽るのが目的(始まってない)。https://t.co/UjttEAqNvF— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 16, 2022
戦争当事国の一方が、国連以外の場で、しかもオンライン中継で全世界に向けて一方的に演説するというのは新しいと言えば新しいですが、中小国も含めてコンセンサスを探求する国連という場の役割をないがしろにしているという点で野蛮だと思います。日本は断ってもいいのでは?https://t.co/OaF3KuyjsI— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 18, 2022
チャンネル4のウクライナ・ディベート見てるんだけど、ウクライナは多くを求め過ぎだと思う。他の戦争や紛争に比べて、ヨーロッパは何倍も貢献している。戦場のヨーロッパ全体への拡大や核戦争さえ想定されるのに、もっともっとと要求する人々を見る、黒い人や茶色い人の表情が全てを物語る。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 15, 2022
ついにはウクライナは求め過ぎと言い出した。
どっちの方がより悪いかは明らかなんだから、包み隠さず「在るものは在るもの」として報道すれば良いのに、弱きもの美しきものとしてやたら美化するものだから、こういうふうにこじらせてしまう人が出てくる。いいも悪いも隠し事はよくない。 https://t.co/7NsbW0jFNM— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 15, 2022
すべては欧米リベラルが隠し事するせいだ、みたいなことにしてるけど、調べた上で自ら『また隠し事してるんだ』と勝手に想像し始めて、欧米リベラルの敵の言い分を鵜呑みにする癖をやめないのは自身の責任だということは自覚してほしいもので…
結果としてロシアの主張の正当性を証明しようと必死になるイギリス極左支持者…
昔ジャーナリストだった者から見ると、以下の問答で重要なのはここです→肯定も否定もせず
ルビオ:ウクライナは生物兵器を持っていますか?
ヌーランド:(肯定も否定もせず)ウクライナには生物学的研究所(複数)があり、ロシア軍がこれを制御しようとしているのではないかと我々は憂慮している。 https://t.co/vALwWsYeav— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 13, 2022
宣誓証言なので嘘をつくと偽証罪に問われる可能性がある。ウクライナが生物兵器を持っていないなら、はっきり否定して議事録に残せば良い。あるいは「知らない」もあり(もし知らないなら)。否定しなかったので、持っている(事を国務次官が知っている)可能性を否定できないhttps://t.co/GBggzRVxME— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 13, 2022
情報戦につき、ロシアのクレームは7割ぐらい、ウクライナのクレームも5割ぐらいは割り引いて聞いてる。ウクライナ政府は先週早くに、ITコミュニケーション(オンライン・プロパガンダのことだろ、たぶん)に特化した省庁を新設した。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 3, 2022
正義の味方汁で脳味噌がブヨブヨ。醜い。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 12, 2022
ポール・メイソン、そもそもディープなNATOファンなので、こうなるのも時間の問題ではあったんだけど、中道リベラルの大好物「左翼はプーチンが好き」陰謀論に首まで浸かっている。ツイッターを渉猟すれば、自説を補強する何物かを見つけることは簡単だけど、それが主流でもなければ大多数でもない。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 12, 2022
どっちの情報も信頼性差っ引いてるとかいいながら、結局トランピストのツイートとか、アンチ欧米中道リベラルのろくでもないの参照してるから『左翼はプーチン大好き』とか言われんだよ。
醜いのはアンチ正義ゆえに『ツイッターを渉猟すれば、自説を補強する何物かを見つけることは簡単』といいながらトランピストに自説補強を頼るそのモラルだろう。
汚い情報戦にうんざりして来た。わかったのは一番戦争が好きなのは軍隊を除くと中道のリベラルって事だ(知ってたけど、再確認した)。異なる意見を渉猟して白い羽根を付けて回っている。楽しくてしょうがないみたい。— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 11, 2022
うっわー(頭を抱えてうずくまったのち、お布団に入ってシクシク泣くレベル)。
カマラ・ハリス、果てしなく無能だと思ってたけど、もしこれが本当なら、はっきりと害悪だ。 https://t.co/0hUAKIxnRO— Midori Fujisawa共訳『候補者ジェレミー・コービン』岩波書店 (@midoriSW19) March 12, 2022
欧米リベラル憎しであっさりとプーチンの言い分を鵜呑みにして、アメリカのオルタナ右翼のバイデン政権批判を鵜呑みにするイギリス極左支持者。
見事に『情報戦』に引っかかってると思うのだけれど、気づく気もないどころか自ら能動的に引っかかってるようであまりにも残念すぎる。
(2つ目のツイートで引用リツイートされてるツイートの発信者は『ジョン・マイケル・ポソビエクIIIは、アメリカのオルタナ右翼およびオルタナ右翼の政治活動家、テレビ特派員および司会者、陰謀論者、そして挑発者です。(https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Jack_Posobiec の冒頭和訳)』)
COVID-19の疫病は特異な歴史的コンテクストに現れました。まず、グローバル資本主義と自由民主主義の折り合いをつけるには他に解決策(ソリューション)がないと30年間も信じてきた後で、人類は自らに課した昏睡状態からしだいに目覚めつつあります。状況が改善するかもしれないが、急激に悪化するかもしれないという考えにもはや誰も驚きません。
他方で、これまでの4年間、ブレグジット、トランプの大統領当選、ジェレミー・コービンの登場と失脚――じきにバーニー・サンダースも同じ運命をたどることになりました――といった出来事から、グローバル資本主義がかなりしぶといものだということが見えてきました。世界主義から排外主義へ、ネオリベラリズムから社会民主主義へ、イデオロギーがたんに変わるだけでは、社会的・経済的な諸関係は変わりませんでした。資本主義の完全な作り直しという課題に直面して、かつてはあれほどラディカルに見えたイデオロギーが無力で陳腐なものであることが明らかになりました。
現在の健康上の緊急事態をどう考えるべきでしょうか。COVID-19の引き起こした危機が世界を変えて開放する可能性に希望を抱く人は、すぐに失望することになるかもしれません。私たちの期待が過剰だというのではありません。ユニバーサルベーシックインカムやグリーンニューディール政策は妥当だし、まさに必要なものです。ですが、私たちは現行のシステムのしぶとさを過小評価し、また同時に、思想が堅固な技術的・経済的インフラなしで世界を変える能力を過大評価しています。そうしたインフラがあってはじめて思想を作動させることができるのに。
「ネオリベラリズム」のドグマは諸悪の根源とみなされることが多いですが、このドグマであらゆることの説明がつくわけではありません。知的には「ネオリベラリズム」には似ているものの、これとはまた別の悪について、10年ほど前から私は指摘しています。それは「ソリューション主義」といいます。
このイデオロギーは、ポスト・イデオロギー的であることを標榜しており、グローバル資本主義が生み出す問題や矛盾を解決しながらこれを動かし続けるために、いわゆる「実践的」な、個別の対応策をまとめたものを勧めます。そして驚くべきことに、こうした対応策には美味しい利益がついてくるのです。
ソリューション主義のもっとも有害な帰結は、スタートアップではなく私たちの政府がもたらします。ソリューション主義国家とは、その前の時代の監視国家が人間的になりつつもより巧妙化したもので、二重の使命を帯びています。イノベーションを引き起こす人々(デベロッパー、ハッカー、起業家)は御しがたい存在ですが、これらの人々がその能力と既存のリソースを〔現在のグローバル資本主義とは異なる〕他の社会組織を作る実験に用いないよう、ソリューション国家は気をつけていなくてはなりません。AIやクラウドコンピューティングの恩恵を十全に受けたいのなら、資金的に余裕のあるスタートアップを作らなくてはいけないようになっているのは、偶然ではありません。逆にそれは意図的な政治的努力の結果なのです。
その帰結。非商業的なしかたで社会を編成する制度を生み出す可能性があり、既存の体制を転覆するおそれのある試みは、頓挫する。そういったものは胚子の段階で殺されます。そういうわけで、ウィキペディアの流れをくむ団体はもう20年以上現れていません。とにかくデータが欲しい多国籍企業が世界を完全にデジタル化してゆく時代に、国家は自分の分け前を手に入れようと目論んでいます。監視が完全に行き渡ったことに加えて、企業が世界をデジタル化してきたことで、諸国の政府は市場を利するかたちでソリューション主義的な数々の介入を進めることができるようになりました。
ナッジ (nudge)の技術はソリューション主義の完全な実践例です。ナッジのおかげで、問題の原因は変えないまま、取り組みやすい作業の方に集中することができる。それは、個人の行動を不可変の現実(それいかに残酷な現実であっても)に「合わせる」という作業です。
ソリューション主義者のみなさん! COVID-19はソリューション主義国家にとって、9/11のテロが監視国家にとって持っていたのと同じ意味を持っています。しかし、ソリューション主義が民主主義的な政治文化に対して示す脅威は、〔監視国家よりも〕陰険とはいわないまでも、より微妙なものです。
COVID-19の危機にさいして中国、韓国、シンガポールがとった独裁主義的な戦略は評価されました。3国ともに、市民が何をしてよいか、してはいけないか決めるために、アプリ、ドローンやセンサーの展開をトップダウンで決定しました。西洋で民主主義的な資本主義の擁護者を標榜する人たちは予想通り、すぐさまこれらの国を批判しました。
エリートの臆見をもっとも雄弁にうたう詩人たるユヴァル・ノア・ハラリがファイナンシャル・タイムズのコラムで表明した代替案は、シリコンバレーのプロパガンダマニュアルからそのまま出てきたようなもので、知識によって市民を自律的にしよう! というものでした。
人道主義的なソリューション主義者はみんなに手を洗ってほしいと思っています。それがみんなにとって、社会にとってよいことだと知っているからです。中国政府が暖房や電気を切るぞと脅したように、みんなを力ずくで束縛するよりは、そのほうがよいと思っているのです。このような言説は、政治のアプリ化〔アプリで市民を監視し行動を制限する方向性〕にたどりつくだけです。手洗いの奨励をめざして作ったアプリがその人道的な見地によって報酬を受けたとしても、そうなるのです。
認知行動的な介入によって市民を自律的にしようというハラリの呼びかけは結局のところ、キャス・サンスティーンやリチャード・セイラーに代表されるようなナッジの擁護者が推奨するステップとたいして変わりません。こうして、過去数百年で最大の健康上の危機への政治的な対応は、石鹸や手洗い槽の自販機というかたちで「実践的な」言説に還元されてしまいます。これはサンスティーンとセイラーが〔共著の『ナッジ』で事例として紹介しているアムステルダム〕空港の小便器の形をめぐる思考〔小便器の底に蠅の絵を印刷するというナッジにより、男性利用者がトイレの床を小便で汚す率が大幅に減るというもの〕の系統にある発想です。
ソリューション主義者の想像の中では、あらゆる中間団体や制度は、歴史と同様、政治のシーンからほぼ消えてしまったので、他にできることはあまりないのです。ハラリやサンスティーンのような人たちにとっては、世界は本質的に、消費者としての市民、企業、政府で成り立っています。労働組合、アソシエーション、社会運動、そして感情と連帯で結びつけられたあらゆる共同的制度のことをこの人たちは忘れているのです。
「知識による自律化」というお題目は古典的なリベラリズムの根底にあるものですが、今日ではひとつのことを示しているだけです。もっとソリューション主義を、ということです。だから諸国の政府は、去年私が「生存のための技術」(survival tech)と名付けたもの(つまりスペクタクル(見せ物)としての資本主義が、その主要な問題を緩和しつつ続くようにするデジタル技術の総称)に大金を投資するものと予期しておかねばなりません。そうやってソリューション主義国家は自分が「中国の道」は採らないことを標榜しつつ、自己の正当性を強化することになります。
この危機から脱するためには「ポスト・ネオリベラリズム」の政治が必要なだけでなく、とくに「ポスト・ソリューション主義」の政治が必要です。まず、スタートアップか、中央集権的な計画経済か、といった人為的な二項対立はもうやめてもいいでしょう。この考え方は、私たちが今日、イノベーションや社会的な協力を考える仕方を規定しています。
新しい政治的議論の中心となる問題は、「社会民主主義とネオリベラリズムのどちらの勢力が市場で競合する力を制御できるか?」ではなく、「社会的な協力と連帯の新しいかたちを追求するうえで、デジタル技術がもたらす巨大な機会をどの勢力が活かすことができるか?」でしょう。
「ソリューション主義」とはだいたいのところ、「他に選択肢はない」(There is no alternative)というマーガレット・サッチャーの有名なスローガンを応用したものにすぎません。このようなロジックは残酷で実践できるものではないことを、左翼の思想家は過去40年間にわたって明らかにしてきました。とはいえ、〔このサッチャー的なロジックが〕破綻していても、政治的な権力を持つようになるうえで支障はなかったのです。結果的に、私たちの暮らす技術的な世界は、市場が支配する世界秩序を逸脱するような試みはぜったいに制度化されることがないようにできています。私たちの議論の輪郭〔つまり議論の組み立て方〕そのものが、そのような〔逸脱の〕可能性を排除してしまっています。
COVID-19への技術的な対応策を考えるさいに直面する困難は、ポスト・ソリューション主義的な政治の方向性が私たちにどれほど必要か示しています。イタリアのような国では――私はローマで外出制限の3週間目に入るところです――提案されるソリューションは酷いほどに野心を欠いたものです。私生活と公衆衛生のあいだで妥協点をめぐって議論が繰り返されており、さらには、これはハラリが示した方向性に従うことですが(「反抗または生存」を参照)、「生存のための技術」を使ってスタートアップがイノベーションを引き起こしやすいようにしなくてはいけないという議論になっています。
他の選択肢はどこに行ったのかという疑問が浮かぶのはもっともなことです。なぜ公衆衛生のために私生活を犠牲にしなくてはならないのでしょうか。テクノロジー企業や通信事業者が作った現在のデジタルインフラが、それを提供する会社のビジネスモデルにかなった利益をもたらすようにできているからなのでしょうか。
現在のデジタルインフラは、私たちを個別に消費者として識別し、ターゲティングを行うようにできています。集団の行動についてマクロなレベルで匿名の情報を提供するようなインフラを実装する努力があまりされてきませんでした。なぜでしょうか。そのような〔匿名のデータ〕分析をする必要について検討した政治的プロジェクトがなかったからです。非商業的なしかたで社会を編成する形態の中でも、とりわけ〔社会主義的な意味での大規模な〕計画はネオリベラリズムが用いる手法ではなかったからです。社会民主主義を信奉する人たちのなかでも、そのような手法を用いるべきだと主張する人はいませんでした。
現在のデジタルインフラは残念ながら個人が消費活動をするためのインフラであり、相互扶助や連帯のためのインフラではありません。デジタルプラットフォームと同様、現在のデジタルインフラは、アクティヴィズム、人の動員や協力といったさまざまな目的に使うことはできますが、そのような使い方は、たとえそう見えていなくても、高くつくことになります。
ネオリベラリズム的でもなくソリューション主義的でもない社会秩序の基盤としては、これはじつに脆いです(さらにこうした基盤には、消費者、スタートアップ、起業家とは違う働きをする人が必ずいなくてはなりません)。アマゾン、フェイスブック、あるいはあなたがお住まいの国の通信事業者が提供するデジタル基盤のうえにこの新しい秩序を建てる誘惑にもかられますが、そうしてもろくなことにならないでしょう。それは良くてソリューション主義者が跋扈する新しいフィールドになるか、悪くすれば、監視と抑圧に基づく全体主義的で押し付けがましい社会となるでしょう。
この危機的事態を権威主義的な体制よりも民主主義がうまく収拾できると熱く説く声が、左翼方面からさかんに聞こえてきます。このような呼びかけは無意味なものに終わる可能性があります。現在の民主主義は民主主義的でない私的な権力の行使にとても依存しているので、名ばかりの民主主義になっているからです。これぞ「民主主義」と考えるものをほめたたえることで、潰れかかっているスタートアップの見えない持ち分を意図せずほめたたえたり、スタートアップほどには無害でなくソリューション主義国家を構成するテクノクラートの持ち分をほめたたえたりすることになります。
もしこの生ぬるい民主主義がCOVID-19を生き延びることができるのなら、私企業の権力から完全に自由になるためにポスト・ソリューション主義の道をまず選ばなくてはならないでしょう。そうしなければ権威主義的な体勢への道へまた踏み出すことになります。それは「民主主義的価値」、「規制の機序」、「人権」について、以前にもまして偽善的なエリートの支配を許す道です。
Covid-19, le solutionnisme n’est pas la solution
*ナッジとは、「行動経済学や行動科学分野において、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語」(株式会社日立総合計画研究所)
「日本のリベラル、左翼はダメダメ。なぜ日本には海外のようなまともなリベラル派、左翼がいないのか」ってやつ。
では海外のリベラル派、左翼が日本にいたら評価されるんでしょうかね。
今年の夏の英国選挙で、「なぜ日本にジェレミー・コービンはいないのか」とか言ってる人がいましたけど、
大企業と富裕層に課税して福祉を拡充して教育無償化してJRを再び国鉄にします。
なんて政治家が日本にいたら「経済音痴のマルキスト、時代遅れのお花畑左翼」で終わりでしょ。
なぜ、日本にスティーブン・コルベアのようなコメディアンはいないのか
行政府の長、日本でいえば阿部首相を徹底的にこき下ろして笑いを取るコメディアン、司会者が
子役上がりの女の子が女性の権利向上について声高に訴えたらどうなりますか?
「おねえ系」として道化扱いされてるタレントを除き、役者とか歌手とかスポーツ選手がゲイを公言したらどうなりますか?
実際ゲイ向けのAVに出てたスポーツ選手がネットでどんな扱いを受けてるか見ればわかるでしょう。
有名人に限らず市民団体とか労働組合とかでも同じです。「日本の労組は御用組合だ、話にならん」
じゃあストをやるような組合が日本にあったら支持されるんでしょうか?
数年前に相模鉄道がストやりましたが、世論は「利用者に迷惑かけるな」でしたよね。
最賃1500円にあげろデモとかの反応も「そんなことしてる暇があったら働け」でした。
例を挙げようと思えばいくらでもあげれるんですが、要は海外の「まともなリベラル左派」の人が
日本にいても実のところ支持されないだろうということです。
べつに日本のリベラル左翼が特別ダメダメなんじゃない。単に日本人の多くはリベラル左翼的な価値観が嫌いなだけです。
アラバマとかテキサスは圧倒的に共和党支持者が多くて民主党嫌いなのと同じこと。