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はてなキーワード: ネオリベラリズムとは

2024-09-13

anond:20240913154757

アメリカ民主党じゃなくて

日本は、現在はニューリベラル政策国に分類される。安倍政権の半ばからニューリベラル。それまでは、中曽根、最低でも橋本政権からしばらくはネオリベラリズム政策をとってきたが、結果どうなったかはご覧の通り。

現在日本安倍政権の半ばから「ニューリベラル」ってとこだよ


この「ニューリベラル」の意味がよく分からないなと

増田は誰の意見を基にしてるの?

anond:20240913154033

増田の言う「ニューリベラル」の定義が分かんないなあと

日本は、現在はニューリベラル政策国に分類される。安倍政権の半ばからニューリベラル。それまでは、中曽根、最低でも橋本政権からしばらくはネオリベラリズム政策をとってきたが、結果どうなったかはご覧の通り。

増田の言う「ニューリベラル」ってSocial liberalismのことでしょ?

でもSocial liberalism見てみると社会民主主義で、自民党ではなく立憲民主とか社会党政策でしょ?

から増田の言う「ニューリベラル」って実際はSocial liberalismではなくて別の何かだよね?

それがなんなのかなと

anond:20240913144735

世界の主流はニューリベラル西側諸国)か、経済独裁東側諸国)だね。

日本は、現在はニューリベラル政策国に分類される。安倍政権の半ばからニューリベラル。それまでは、中曽根、最低でも橋本政権からしばらくはネオリベラリズム政策をとってきたが、結果どうなったかはご覧の通り。

2024-09-05

河野太郎国民確定申告制は昔から理想的税制とされてきた

河野太郎が、「年末調整廃止して全納税者確定申告する税制にする」とXで宣言して炎上賛同やらされている問題。これはずっと以前から理想的税制として語られてきたもので、別に太郎が急に閃いた事ではない。

https://x.com/konotarogomame/status/1830737429361504665/photo/1

https://nordot.app/1203999108206085074

 

シャウプ勧告

元々はGHQ戦前日本旧弊で反民主的税制是正せんとした税制改造(シャウプ勧告)に端を発する。つまり民主的税制である

戦前日本では納税単位がイエ単位であったり、戦時増税として物品税が多く設定されている為に市場じゃなくて個人売買した方がお得とか、税務署自体もやたら威張っているなどの問題があった。イエ単位納税個人がイエに縛られている事を前提とするので反自由、反民主的であり、会社員世帯が税額の面で不利になる。戦前資本主義が未発達で会社員は限られたエリート的な身分だったが、これが大衆化して給与も下がったら不公平は看過しえないものになる。また地方自治体の税収源が少なすぎる為にを国家中央が握る地方交付金依存しすぎているのがファシズムの浸透の原因にもなった。

 

こういう判断アメリカ型の税制の更に理想的な形を日本施行して、根幹から民主的資本主義国家の骨格を持たせようとした。

それで導入されたのが、法人税青色申告複式簿記固定資産税などだ。戦前では土地税金地租家屋税金家屋税で、共に国税であった。これを廃止して地方税の固定資産税として納税先は自治体となった。

 

で、問題源泉徴収年末調整だが、これも廃止して個人確定申告にする事がシャウプ勧告に入っていた。だが困難という事で見送りされてしまったのである

それはまず取りっぱぐれの問題税務署会社を押さえておけば効率的所得税は見逃しなく徴税出来るが、社員個人確定申告のみとしたらバックれる奴が出てくるに決まってるし確認作業も大変だ。

もう一つは社員確定申告に来るのが大変だという問題確定申告の為には一日休まなきゃならない。そして税務署で延々並んで…というのをやらないといけない。当時産業殆ど吹っ飛んでしまって生きるのも大変な時期に金を払う為に一日休めるか、会社社員がごっそり来ないという状態是認できるか。

こういう反対意見に押し切られて天引き源泉徴収年末調整のままになってしまった。

 

確定申告理想

シャウプ勧告には有ったのに見送られてしまった総確定申告制だが、その後も理想的税制として導入を訴える声はあった。

それはまず、太郎も言っているが税の仕組みが判るようになり、使われ方にも分解能が上がるだろうという事。

ブクマページなどでは「この機会に簡素化して控除も無くそう」みたいな事言ってる人がいるが、逆だよ逆。どういう行動の支出に控除があるのか、自分はどの控除が掛かっているのかという事を知る事が出来る。「控除も無くそう」というのは天引き以外の納税を知らない意見だ。「所得税」の欄の数字所得から単純に出てると思ってる。だがこの数字会社が控除額を計算して算出しているのだ。

控除がどこに掛かるかを知れば、現在の国が不公平是正する為に会社員のどこの負担を認めて差っ引いているかが判るようになる。

もう一つは利害の誘導。国がどのような行動をして欲しいか、というのが控除に現れる。マイホームを買ってローンを組んで欲しいか(見かけ上通流通量の増加→インフレ)、子供を産み育てて欲しいかなどだ。これは法人税青色申告だともっと鮮明に意図が見える。

 

納税者意識は確実に高まるしその使われ方にも興味が行き易い。

今までは確定申告の為に一日休んで税務署に行くというのが負担だった。年度内で転職したのに確定申告に行かない(行けば取り過ぎ分還付されるのに)人も多かった。

でも電子納税なら夜でも出来るし時間も掛からない。税務署で並ぶ必要もない。負担にならないのだ。テック万歳である

 

という事は増田太郎意見賛同していると思うじゃん?残念だが反対なのだ

 

ネオリベラリズム残滓問題

太郎意見ではこの施策

所得情報を迅速に把握できるので、必要な人にピンポイントでプッシュ型支援を行うことができる

としている。だが「所得情報を迅速に把握」と「ピンポイントでプッシュ型支援」は繋がるのだろうか?

この二つは別の問題じゃないのか?

更に現在でも源泉徴収の為に社員マイナンバー必須となっている。総確定申告化で何か変化があるのか?何もない。

因みに自治体によっては低所得者向けに交通チケット給付金、買い物券などの支援をやっている。現在でも納税額を見てプッシュ型でそれら申込書を送ったりしている。「ピンポイントでプッシュ型支援」されているのだ。

但し地方自治体所得額を把握するには、国税所得税確定→それを基に自治体住民税確定と段階を踏むので、時期は6月辺りになる。太郎はそれを前提に「所得情報を迅速に把握」としたのだろうが、白色申告時期の3月から3か月程度でしかない。この文章を読んで「たった3か月じゃん」と思えないのはダメである

 

だが問題は何故こういう力点作用点が違う事象を言っているのに通ってしまうかという事である

それは2000年代前半の日本ネオリベ流行した為なのだ

 

日本でのネオリベ流行には特徴があり、支持者に経済音痴が大変多い。商取引での慣行法制度、更には経済事件は非破廉恥罪で社会善悪感情と異なるという常識すらない者が多い。

また「メンバーシップ会社から自由な」個人を謳っているくせに経済事象給与所得者の延長で考える事が多い。多いというか専らだ。つまりB層問題だ。

賛同する政策というのは何かを壊す(入力)というものが多く、その結果は任意の好ましいものになる(出力)という根拠がないものだ。

例えば郵便局株式会社化して上場させるという入力に、サービス向上という出力が発生すると素朴に考える。だが普通に考えれば配当が欲しい株主離島過疎地でのユニバーサルサービス継続に賛成する筈がないよなぁ。

また、賃貸家賃を安くする(出力)為に土地建物相続廃止入力)して不動産会社が取得すべきという意見も見られた。これは既得権益者の地主などにも諭されていたが、物件取得費を家賃で回収する必要があるから安い物件なんて無くなるわなぁ。

太郎が今言ってる解雇自由化(入力)で雇用流動性という出力が得られる論も同じで、入力と出力が結びついていない。それを結びつけるのにはどうするか?という設問が出ない言論空間をアテにしているのだな。

 

こういうややこしい社会制度を解体したら望ましく自分が得する結果になる筈!というのは90年代まではリベラルがやっていた。自分が抑圧されているのは社会のせいだ、と。また海外出羽守も同じことを言っていた。

2000年以後になるとリベラルは退潮し、代わりにネオリベ流行した。これは市場を喰われたって事である

だが実際に導入されてみるとこんな考えだったB層達は解放されず、勝者はノウハウを集積出来る法人であった。

また単に市場シュリンクさせ余剰を無くして全体の賃金を縮小させデフレを進行させただけだった。日本からはGAFAMは現れず、Ankerも現れず、3Dプリンタなどの新しい技術を売る会社日本企業の名はない。成長してLGサムソンになる会社もいなかった。

これらが出来なくなる基盤だけを提供したのである日本ネオリベ米韓のそれは性質が違うのだ。

 

ところがそんな入力と出力の間を繋げる努力も無しに任意入力すれば任意の出力が得られると言って憚らない連中は残存している。彼らが持つ社会へのルサンチマン入力と出力の必然性を彼等の中で担保しているのである

そんな連中に向けた言葉を語っているのが太郎なのだ

今回の太郎の表明に「複雑な税制が無くなって控除が廃止される事」を望んでいる意見が寄せられているのがその証拠である天引きサラリーマンから見たら控除の必要性なんて判らない。それでそれを敷延して判り易い世界が来る事を期待してしまうのだ。もうこういう支持のされ方をする政治家は落とした方がいいだろう。

 

太郎アカンみ

太郎はかなり面白い来歴の人物だ。Wikipediaにもあるがアメリカ大学政治学を学んでいるしその途中でポーランド留学している。その間に後に初代ポーランド大統領になったワレサ連帯議長を訪ねている。当時はまだゴルバチョフペレストロイアの前で、連帯反体制運動と見做されていて太郎公安警察にしょっ引かれている。

連帯自由主義寄りだったユーゴスラビア自主労組のような組織で、共産党独裁が前提のソ連勢力圏では「修正主義」と見なされて弾圧されていた。だが後の東欧自由化の先陣を切った運動であった。

その連帯ワレサ議長に、ゴルバチョフ以前に会いに行くというのはすごい行動力だ。筋金入りのリベラルといっていい。

 

だがこういうリベラル保守側に転向した際に最悪となるエピソードというのは多い。一番判り易いのがアメリカネオコンサバティブで、その中心人物スターリン左翼偏向と詰られたトロツキストだった。

国益』誌でソ連崩壊アメリカ民主体制勝利歴史の終わり)とする一派を押しのけて軍拡競争の為と総括した連中が911の衝撃に乗じて共和党内の穏健派を追い出し、宗教右派と手を組んで共和党ジャックしてしまった。その結果イラク戦争を起こし、イラク国内を平定出来ずにISIS活動を許し、中東を戦乱の渦に巻き込んでしまった。責任を問われて失脚し、穏健派パージしていたので今の共和党宗教右派陰謀論のトランピアンに乗っ取られた、アメリカ覇権の内なる脅威みたいなもんになっている。

太郎場合実効性や結果のフィードバックを取り込んで行動していない。設計→実行→修正行政組織の行動葎を取り込まずに、設計しっぱなしなのだ。イージス・アショア配備で断念する旨の報道が出たのに「自分は知らないか誤報」と言って後で泣き言言っていたのを覚えているだろうか?防衛省内の報連相サイクルからパージされていたという事だ。

ワクチン担当でも残数ショート産業医接種を突然停止させ、その余波で通常の大規模接種も長く停止してしまったのに、それは外部の問題だと言って憚らなかった。自分の行動が及ぼす影響を考えず、自分設計は正しいと言うだけだった。

どうも安倍時代に初入閣してそれが通ると覚えたようである

 

Xのブロック問題も初めは「変なネトウヨ」(本人談)をブロックしていただけだった。紅の傭兵の息子だから中国スパイだろお前は、的なもの相手にする必要はない。だが入閣後は自分行為評価している人全てブロックになって、マスコミ質問ブロック、となるとただ設計があるだけで、それが適切な出力となって社会作用するか?という事を問われる環境に居た事が無い。

 

そうすると源泉徴収年末調整廃止と総確定申告化が如何にシャウプ勧告に基づき、ずっと議論されてきた理がある方策だとしても反対するしかない。

しかもこれが「ピンポイントのプッシュ型支援に繋がる」と、入力とまるで関係がない出力が得られる、と言っていれば猶更だ。これは20年遅れのB層設計しっぱなしの政治家が語っているというだけの下らん話である。それは騙しがデフォルトコミュニケーションをしているだけに過ぎないのである

2024-07-08

日本選挙で勝つには

私は、単なる会社員であり、自分自分身の回りの人の幸せを一番大切に思っている。それ以外のことは正直どうでもいい。

なので、立候補なぞする気はまったくないし、しようと思ったことは一度たりともない。また、完全な無党派である

ただ、投票に行くたびに、投票候補が本当に、まったくいない。

なぜなら、マニフェストとか、理念とか、想いとか、それ以前に、お前に投票しても絶対勝てないだろう、という気持ちになるからだ。

日本選挙で勝つにはどうしたらよいかを全く理解せずに、当たって砕けている候補者があまりにも多すぎる。

そういう候補者に投票する意味が感じられない。

なので、これから選挙に出る人は、まず以下を読んでほしい。

日本選挙についてすでにわかっていること、あるいはわかってきたこと。

新自由主義的・自己責任的な価値観が今の日本では多数であり、その前提に沿わない政治家選挙に勝つことは一部の例外を除いて難しい。

・つまりイデオロギー的にはネオリベラリズム価値観が薄く広く浸透しており、政治家自身政治家であり続けるためには、建前上はその前提に立つ必要がある。

・多くの無党派層の人間政治には関心がないが、経済と自らのお金の損得には極めて具体的な関心を寄せている。

政治に関心がない、選挙に行かない人が多いのは、その結果が自らの損得にどう影響するのかを具体的に実感できないことに起因する。

有権者は自らの損得に関わらない多少の悪に対して、目をつぶることはいとも容易に行う。

政治家の具体的な実務能力を図る指標存在しないが、その実務能力経験や実績によって担保される、と多くの人は考えている。

特定世代以上の旧来メディア型の人間は、もはや何を言われても旧来的な政党組織の枠組みでしか投票を行おうとはしない。

・逆に特定世代下の人間の多くは、もはや旧来的な政党組織に対して何も信用をしていない。

そのうえで、一人の若者が、自分とその周りの人たちだけの幸せを追い求めるのではなく、都道府県レベル自治体もしくは日本という国自体を良くしていきたいと考えて、

民主主義という枠組みの中で選挙勝利し、政治家になることを志した場合に、取るべき手段を考えてみよう。

イデオロギーとしては、新自由主義の前提に立ち、過度な再分配を控える立場を取るべきである

・強みは経済にするべきであり、その経済に対する知見や能力を具体的に指し示すビジネスの経歴を有するべきである

貧乏でない、子どものいない、病気でない、マイノリティでない、困っていない、そんな人にどんなメリットをもたらすことができるのかを示すべきである

・小さくても何らかの政治関係経験を積み、経歴としてアピールことで、抽象的な実務能力を想起させるべきである

特定世代以上の年齢の人が名前を聞いて安心できる政党組織からの後押しを掲げるべきである

・そのうえで、政党政治とは明確に異なることを指し示し、特定世代以下の年齢の人が既存政治とは異なるという印象を抱くように仕向けるべきである

だが、それだけでは十分ではない。これはあくまでも投票するとき最後選択肢に残った場合に、上記であればあるだけ優位なだけであり、

そもそも最後選択肢に残るかどうか、という点については、上記の要素は全く関係がない。

最後選択肢に残るためには、最低限でも名前を見て顔が想起できるレベル知名度必要で、

さらにいえば政治家選挙と聞いて顔が想起できるレベルであることが望ましい。

加えて、直感的に投票選択肢に入れてもいいかなと思えるレベル好感度必要となる。

知名度を上げるためには、様々なメディア有権者に対する情報接点を作り出すことしか方法がなく、

それを意図的に行うとすれば非常に多くのお金がかかることが推測される。

知名度好感度トレードオフにすることは基本的には意味がないのでやってはいけない。数多の泡沫候補がそのことを全く理解していない。

重要なのは知名度であり、知名度は極端な話を言えば金で買えるものである

なので、重要なのは金となる。だが、もし金がないならば。

新自由主義は多くの富める者を生み出した。

その中には、もはやどう放蕩しても使い切れない金を持ちながら、日本という国の未来に対して、何らかの政治的な働きかけを行いたいと考える者がいるかもしれない。

そういう人を探し出し、実際に会い、話し、説得し、協力を取り付け、金を引き出すことができるならば。動かした金で知名度を引き上げる手段はいくらでもあるだろう。

これから選挙に出る人は、無駄に当たって砕ける前に、これらのことを理解してほしい。

お願いだから意味のある投票をさせてほしい。

2024-03-22

才能の民主化完全に理解した

 「生成AIによる民主化」を叫ぶパブコメが公開されて話題を呼び、「それは民主化ではなく共産化」という理解が急速に形成されている。この「民主化」という概念は何も9段の人物が考え出したものではなく、海外の生成AI議論特にイラスト関連の議論では頻出の概念であり何らかの生成AI推進過激派共通認識だが、一方で「共産化」は少なくとも増田寡聞にして知らぬ。では、この「才能」の「民主化」とは何なのか? 恐らく国内理解されている形では「極一部の『絵師』と呼ばれる特権階級が、生まれながらに持っている、『絵』を生成する技術」を「広く一般が使えるようにする」こと、だろう。

 Financialization(金融化)という概念がある1980年代から汎ゆるもの金銭価値に換算する動きが加速し、万物通貨によって交換できるようになる一方で、金融分野に加速度的に富が集中するようになってしまったとか、そんなような話だ。まあ安っぽいネオリベラリズム批判一種と思って構わないが、このあらゆるもの金銭価値と拡大の速度、加速度で考えるというプロ倫の延長線上にある思想米国では広く一般に浸透している。

 だから二次元業界も当然この金融化の対象として、森羅万象を四半期指標の伸びとして変換すべしという思想の中で解釈される。このものは素晴らしい、だから儲けを加速しなければならない、という自然な発想がある。二次元イラスト業界金銭的な側面で発展させようという試みは、2010年代を通じて諸外国で繰り返されてきた。無断転載で客を集めた後、批判を浴びて版権元と交渉しようとした漫画村事件もその一部だし、同人誌代理購入や転売が行われたり、無断翻訳グループや各種の転載サイトの有料サブスク販売されたりとか、仮想通貨イラスト作家を巻き込む動きも見られたし、画像ファイルを集めて転売するとか、無料3Dデータを改造して勝手に売るとか、あるいは無料転載して名を上げるとか、色々な試みがあった。個々の作家に対してあなた作品もっとビッグな儲けに繋がる、価格を上げるべきだ、販売数を増やすべきだ、出版が難しければ顔だって繋ぐ、といったオファーが野放図に撃たれることもあった。

 そのいずれにも日本漫画業界イラスト作家コミュニティは乗らなかった。日本は強固な「非営利業界」を維持してきた。

 日本人は日本二次元業界が作り出すソフトパワーをまったく過小評価している。増田はある時、海外イラストレーターが何だかソフト互換問題で揉めている所を見たことがある。PSDはPhotoshopから出力されるとは限らない、俺はKritaを使っているし現場によってはCSPを使っているとか、どうだかだった。お前らはCSPが何のことか分かるか? Clip Studio Paintだ。増田にとってこれはちょっとした衝撃だった。まったくのサプライズド・ピカチュウだ。分かるか? 国産商用ソフトウェアがイラスト制作ソフト世界御三家一角を固めていて、Adobe三位なんだぞ。「日本にはジョブズが生まれない」?「日本製のソフト通用しない」? いや、増田自身普段はこれを言う方なのだが、それでもだ。かつてはbukkakeが世界一有名な日本語だとか、不名誉で恥ずかしいとか言われたものだが、今では所によってはblack company、mesugaki、menhera moveですら通じる(最後はどこかの初号機の貢献だ)。

 そして、この継続的世界投射される存在感、その非営利思想(と、その裏でちゃんと行われているアニメガチャゲー課金としての回収)は、思想的に原理主義的な低位のレイヤーにおいて、世界的に反発と軋轢を生み続けているのだ。

 もう一つ説明すべきことがある。共産化とは何なのか? 帝政ロシア末期のそれにしろ中国のそれにしろ共産主義革命とは、力を持たない民衆が団結し、腐りきった既存体制を打破し、特権階級が貪る既得権益破壊し、人民還元する、という建前で行われる営為だ。実際にはこの「特権階級」は中流層以下を指し、既得権益とは単に日常生活を指す、ということはまともな人間なら皆知っているだろう。高級な壺を割り水道破壊公共施設を打ち壊し電線を鋳潰し、全てを焼き払ってゴミにするのが共産化共産主義革命である社会破壊して所有の概念を、いや「社会」と「モノ」という概念の終了を目指すのが共産主義である

 この「才能の民主化」と「それは共産化である」という批判はこれらを踏まえて解釈されなければならない。

 「民主化」による恩恵を得るのはお前らではない。「お前ら」というのはブクマカ増田のような言葉を持つ人間だけに限ったものではない。日本人ではない。ここまで書いてきたように、いま、諸外国には、日本(または中韓台を含む極東アジア)人は二次元イラスト業界特権的地位を得、極端なダンピングと異常な反成長主義を敷いている、という怒りがある。その怒りの文脈において、日本人は全て二次元の絵を生成し享受できる特権階級であり、才能の共産主義革命において虐殺される対象である。⑨段のパブコメを書いた「生まれつき手が震えて線が引けない」者など同情に値するわけがない。絵の金融化、イラスト市場資本主義的成長を阻害してきた旧来体制を賛美する、唾棄すべき特権階級であるポル・ポト政権の新国家建設の呼びかけに喜び勇んでカンボジアへ舞い戻り人民裁判に掛けられ次々と虐殺された出稼ぎ労働者たちそのものの姿だ。

 そしてその方法として、生成AI推進派たちは、Danbooruに(善意で)集積されたイラスト圧縮汎化させ任意に混ぜ合わせ薄めて取り出せるようにする。そのデータを配布し有象無象が使えるようにする。LoRAにより「絵柄」の神秘性を破壊再現できるようにする。それらすべてはコンピュータの利用を強制して非属人的に実行されることで金銭価値還元される。

 だからあれは共産化なのだ。だから「生成AI規制するならば二次創作規制しろなのだ。つまるところ「生成AIによる才能の民主化」の指すものは、金銭価値への還元を断固として受け入れない二次元イラスト市場破壊のものなのだ文化庁の連中が考えているような「『民主化』による、日本国内の広く一般の者への価値還元」は発生しない。民主化AI生産性を飛躍的に向上させたクリエイター活躍などない。ソ連にまともな戦闘機がなかったようなものだ。仮にこれが「還元」だとするならば、起こるのはちょうど紙を高濃度過酸化水素水で炎とガスに分解するような「還元」だ。「パブコメの知能が低すぎて困る」とかボヤいている場合ではない。それほどの、あえていえば低知能のもの、が反対一色に染まってパブリックコメントを送ってきているとはどういうことか? 実害を被っているのに他ならないではないか

 この話のオチは、恐らく「生成AIによる才能の民主化」が実際にこのまま進んだとて、著作権法AIウォッシング無罪規定したとて、それは絵の価値が下がるという一過性日本の純損失であって、別に日本的なイラスト創作文化への参入が海外享受者たちに認められるわけではないだろうことだ。Twitter上でも指摘されていたが、AIに点滅するカレットを与えられないから絵が造れないなどという者はいないのだ。完璧な絵をプロンプトで定義できると言うならばしてみるがいい。いや、Twitter上でもなんでもいい、人は文字が読めるのだから完璧な絵の定義を書けばそれは作品なのだ。件の人物が長々とコメントを書き、そしてバズりを作り出したように。

飽きた。ここで投げる事にする。ナガノのくまを讃えよ。

2024-02-14

anond:20240214222355

実は、世界基準政策で見ると自民党も十分リベラリズム政党なんだよね。

それは綱領をみるとよくわかる。

自民党

https://www.jimin.jp/aboutus/declaration/

綱領には以下の様にある

我々が護り続けてきた自由リベラリズム)とは、市場原理主義でもなく、無原則政府介入是認主義でもない。ましてや利己主義放任する文化でもない。自立した個人義務と創意工夫、自由選択、他への尊重と寛容、共助の精神からなる自由であることを再確認したい。従って、我々は、全国民努力により生み出された国民総生産を、与党のみの独善的判断国民生活に再配分し、結果として国民の自立心を損なう社会主義政策は採らない。これと併せて、政治主導という言葉で意に反する意見無視し、与党のみの判断を他に独裁的に押し付け国家社会主義統治とも断固対峙しなければならない。

実は各党の中で、自らをリベラリズムと称しているのは自民党だけなんだよ。

そして、やっていることもほとんど世界基準ではリベラリズム。それも今主流のニューリベラリズム

旧民主党

https://www.jimin.jp/aboutus/declaration/

実はリベラリズムという言葉は出てこないし、なんなら「自由」という言葉も1回しか出てこない。

政策自体は、実際のところ多少の見解の相違はあれど自民党と変わらない。ニューリベラリズム

さら国民民主

https://new-kokumin.jp/about/declaration1

一応はリベラルという言葉が出てくるけど、自分たちの党を指してない。まぁ組織候補専門の党だからこんなもんだろう。政策リベラル系に数えられてるが、ネオリベラリズムに近くて、組合組織候補を通して、企業の影響を非常に強く受けている。下手すりゃ自民党よりも企業の影響を受けている党。確かに立民とは相容れない感じ。

維新の会

https://o-ishin.jp/about/outline/

ここだけは「ネオ」ってつくネオリベラリズム新自由主義の党だね。純粋ネオリベラリズムは、いわゆるリベラリズムとは似ているけれど違うものと見做されることが多いな。

日本は長年ニューリベラリズム的な政策をやってきたから、維新が行っている事は目新しく感じる。けれども、古くさいカビの生えた、そして世界中で失敗してきた新自由主義に過ぎないんだよね。ここの言うとおりに進めると日本イギリスの様になる。

社民党

https://sdp.or.jp/declaration/

なぜか最もリベラルの用に思われるかもしれないけれど、ここはそのまま民主社会主義政党なので、自由主義からは、実はかなりほど遠い政策であったりはする。

リベラルと言うんじゃ無くて、極左政党と正しく呼ぼうね。

共産党

https://www.jcp.or.jp/web_jcp/html/Koryo/

明らかにリベラルではない。綱領には「自由」という言葉否定的に使っている所がある。

ここからわかるように、共産党のことをさしてリベラルだーと言う奴は何にもわかっちゃいないので耳を貸す必要は無いです。

2023-08-29

右翼とか左翼かについて整理

     左←——————————————————————→右

政党】 共産   立民    国民 公明  維新 自民

外交】 ロシア  中国     韓国  EU  アメリカ

経済】 共産主義              新自由主義

理念】 平等改革             自由保守

政府】 大きな政府             小さな政府

 

だいたいこんなイメージなんだけどややこしい点もあって、

まず「リベラル」って言葉自由を表す言葉新自由主義も「ネオリベラリズム」とリベラル単語が入っているのだが、

日本で「リベラル」と言うと再分配・格差解消を重視するむしろアンチネオリベラリズム思想を指していたりする。

https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2016/02/post-808.php

あと本来的には左翼というと「大きな政府」、つまり社会保障などを政府が手厚くサポートし、

究極的には計画経済、なんなら農業なんかの生産活動も全部政府コントロールしようというのが左翼社会主義)の思想のはずだが、

日本左翼というと反政府というか、まぁ実際のところは反自民ってことなんだろうけど、

とにかく国の力が大きくなるのを嫌がっているようなイメージが合って、そこにもなんか逆転現象がある気がする。

2021-12-18

次の参院選オタクネオリベラリズムVS修正オタク主義の闘いだな

フェミ表現規制とか表現の自由の敵とか言ってる頭の程度の奴が多いからこの国はこんなに貧しくなっちまったんだな

2021-11-01

anond:20211101230303

ネオリベラリズムって言ってわかるか?

民主党政権なんか経済新自由主義だったぞ。

リベラルだの保守だの言ってるやつが両方経済政策無視新自由主義になってたんだよ。

そこでやっと経済政策こそが主な対立軸になってくれたんだよ。

しょうもない海外との揉め事や見たこともないマイノリティーの方ばっかりみて経済政策ガン無視時代に戻さないでくれ。

anond:20211101135915

リベラル右から左までいろいろいる。

古典的リベラル(いわゆる自由主義者)は決して左翼ではなく、今の基準ではどちらかと言えば右。(最近ではリバタリアンという名前パワーアップして復活している)

イメージとしては、自由民権運動の闘士とか戦前自由党とか吉田茂とかのあたりかな。もちろん社会主義共産主義とは相性が悪い。

そもそも王党派に対抗した都市部商工業者ブルジョワジー)が主体なので、資本主義本家本元。(福沢諭吉とか渋沢栄一とかのあたり) だから、反封建主義市場重視、自由貿易規制撤廃、減税歓迎、小さな政府、などが信条

ネトウヨネオリベネオリベラリズム)の傾向が強いので、古典的リベラルとは割と共通点がある。

現代的なリベラルモダンリベラル)は、基本的には人権保護や再配分のために政府が強力に介入することをよしとする。(俺に言わせればそれはリベラル自由主義とは呼べないと思う)

こちらは社民と相性が良く、リベラル左派とか左派リベラルとか呼ばれる。アメリカだと民主党が近い。日本だと社民党や立民党だが、自民党社民的な傾向(再配分重視とか)が結構あるので、どこをもってリベラルと呼ぶかはハッキリしない。(共産党はいくらなんでも教条主義的過ぎて無理かと)

伝統的に日本リベラルというと古典的リベラル特に権威主義)を指すことが多かったので、アメリカ現代リベラル左派)のことをリベラルと呼ぶようになって言葉用法に混乱が広がっている。(勉強しなくちゃね)

最近日本では、前者を自由主義(者)、後者リベラルと呼び分ける傾向があるようだ。

2021-08-14

DaiGo氏に対する勝手な推測

ひろゆきと同じタイプに見えて、DaiGo氏は学歴や上流の人間に対するコンプレックス結構あるように感じた。

下手をうったせいで「下層民に媚びるしかなかったのか。そこまで落ちぶれたのだなあ」という感じに見えているが

実際は田端慎太郎氏のように、リバタリアンネオリベラリズムトップ層とお近づきになりたかったのだろう。

自民党政権における杉田水脈さんのように「偉い人が言いたくても言えないようなことをいう腹話術マシーン」としてのポジションが得たかったのじゃないだろうか。

しらんけど

2021-05-30

anond:20210530064751

いや、新自由主義基準であれば社会主義と言えるものがよいだろう。

政府金融財政税制資金調達規制の調整で経済が順調に進み、軽い労働者の奪い合いが起きて賃金が上がっていく状態

ネオリベラリズム新自由主義金融政策以外、政府が何もしないのが望ましいと考えたが、実際は一度大規模経済危機が起きたら30年でも不景気を続ける。だから労働者も買い叩かれ、待遇が悪くなる。

不景気であれば財政出動をし、税制も使ったら減税、貯め込んだら増税で金を動かすようにしないとならない。

資本主義VS社会主義ではないよ。

資本主義の中に自由主義と、ケインズ主義があって、自由主義を選んだからこその不景気続行。そして自由主義からみたらケインズ主義社会主義だね。

だけどケインズ主義社会主義なら社会主義が正しい。1940-1990年繁栄ケインズ主義としての社会主義でなされた。

2021-04-13

弱者男性ですが資本主義とその悪魔理論であるネオリベラリズムに反対しま

これらの打倒のためにフェミニスト障碍者などの社会的マイノリティの方々とともに協力する所存です

2021-02-14

日本経済を語れる人が生まれないのは何故か

それらしい横文字を出して何百年前の経済用語知識をひけらかす者や

ネオリベラリズム法人税といった語で語った風の者がいるだけである

誰も現在法律や具体的企業例を挙げてまでは語ろうとしない

安倍の退任時の時にまともにアベノミクス評論できた人物はいただろうか

内閣府が出したデータを示す者ばかりで何故その流れが生まれたのかは誰も知らない

バブル経済しろ給与や世相が語られるばかりでプラザ合意からの流れを具体的に知っている人がいない

西暦何年頃に起こって現在こうなってます解説できる人が生まれないのは何故なのか

経済用語を極力使わず言語化できる才能が求められていると思う

2021-02-09

プリキュアネオリベラリズムに堕ちてしまったようなのではもはやヒーローとは呼べないな。

2021-02-02

新型コロナの陽性数の増減解釈樹形図

やったか!?

・やったよ派 ─┬─ 緊急事態宣言が効いたよ派

          │

         └─ 正月が異常だっただけだよ派

・やってないよ派 ─┬─ 単純にまだまだ多いよ派

            │    │

            │    ├─ 陽性率3〜5%くらいで適正把握のはずだよ派(データ重視派)

            │    │

            │    └─ 病院関係者ですがしにそう(@益@.;#)派

            │

            ├─ 変異株どうなった派(死体を見るまで安心できない派)

            │

           └─ そもそも検査対象絞ってるよ派

              |

              └─ 支持率ひいては五輪のための隠蔽ですね派(陰謀論過激派

・そんなことより野球しようぜ!派─┬─ 自粛メンタル限界だよ派

                    │    │

                    │    ├─ 無言一人行動なら大丈夫だろ派(慎重論・ぼっち派)

                    │    │

                    │    ├─ 軽症にワンチャン賭けるよ派(ギャンブラー派)

                    │    │

                    │    └─ 自粛に直接メリットないしもうやだ派(ネオリベラリズム

                   │

                   └─ 自粛経済的限界だよ派

                       │

                         ├─自分の店・会社を潰したくないよ派

                       │

                      ├─ 無職になって食うにも困ってるよ派

                       │

                       └─ 元々無職\(^o^)/

2021-01-23

anond:20210123102333

でもその理屈実弾によって正当化されているに過ぎないからなぁ

もし公正性に基づいて言論界が動いていたらネオリベラリズムが台頭することなんて絶対になかったしね

2020-09-19

anond:20200919220757

消費減税は富裕層対象になる。インフレ税は投機助長し、独占資本奉仕する。山本太郎国家独占資本主義既得権にメスを入れない。これはハーヴェイのネオリベラリズム定義に反することはないだろう。

2020-08-30

anond:20200830000608

古典的自由主義現代でいうところのリバタリアニズム)とは違って再分配を認める自由主義社会民主主義)も「新」自由主義と呼ばれることがある。もっとこちらはニューリベラリズムと呼ばれる。

ニューリベラリズムとの差別化を図るためにネオリベラリズムという言葉が使われるようになった。

2020-06-26

anond:20200625144805

あくまリベラリズム派生であるネオリベラリズムと、リバタリアニズム全然系統思想

リベラリズム」は最初ジョン・ロックアダム・スミスを元にする(消極的な)経済的自由個人的自由をともに重視する思想だった。

20世紀になり、積極的自由のために市場への公的介入や財の分配を許容する福祉国家的、社会市場主義的な「ニューリベラリズム」が派生し、

次第に優勢になるにつれて名前から"ニュー"が外れて「リベラリズム」と呼ばれるようになった。

その後、「リベラリズム(ニューリベラリズム)」に対して個人自由市場原理を再評価し、経済的自由制限を緩和する方向として「ネオリベラリズム」が派生した。

1930年代戦後期に「リベラリズム」という言葉が指すものが今で言う古典的自由主義から社会自由主義へと変化した後で、

1960~70年代古典的自由主義を基礎とする消極的自由を尊ぶ思想が再興した際に、積極的自由を尊ぶ社会自由主義(現代リベラリズム)との混同を避けるためにリバタリアニズムと呼ばれるようになった。

アメリカでのリバタリアン党結党1971年

という歴史認識一般的だろう。

まり、今の言葉歴史を書くと、リバタリアニズム(古典的自由主義)→リベラリズム(社会自由主義)→ネオリベラリズム(新自由主義)という流れで同じ系統思想

(ただし、現状のリバタリアニズム古典的自由主義に加えて最小国家主義無政府資本主義の大きく3つの派閥に分けられて、後ろの2つは社会自由主義よりも年代的には新しい)

もっとも、消極的自由を尊ぶ古典的自由主義積極的自由を尊ぶ社会自由主義は、同じ"自由"という言葉を使っていても思想根拠全然うから

リベラリズム」の中で古典的自由主義社会自由主義に変化したのではなく、

社会自由主義という全く別系統思想古典的自由主義からリベラリズム」という名前を奪ったという認識であれば、

リベラリズムネオリベラリズムリバタリアニズムとは別系統という言い方も出来なくはない。

が、多数派とは言えないかな。

【参考】

http://tanemura.la.coocan.jp/re3_index/3S/si_neo_liberalism.html

自由主義 https://ja.wikipedia.org/?curid=1889353

古典的自由主義 https://ja.wikipedia.org/?curid=1004464

社会自由主義 https://ja.wikipedia.org/?curid=1061153

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