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はてなキーワード: 竜骨とは

2021-11-01

anond:20211101112329

ソ連からロシアになるために糞ほど状況悪くなってるし、日本帝国から日本国になるために核落とされる羽目になってるし、イギリスフランスドイツもそう。

竜骨折れた船をだましだまし沈むまで使う」という現在スタンスから脱却しようとしたらどんなに有能な政治集団であったとしてもいったん状況悪くなると思うわ。

2020-02-20

anond:20200220032215

カリーナは違うようだ

カリーナは、英語「carina」で早春の南の夜空を飾る「竜骨座(りゅうこつざ)」(アルゴー座の一部)という意味

https://toyota.jp/faq/car/yurai/0037.html

2020-01-05

銀座線渋谷駅を見てドラクエ8竜骨迷宮を思い出した

天井の装飾、メトロのMマークイメージしたんだろうけど俺には竜の背骨しか見えないんだが。。。

2019-05-19

anond:20190519183727

対義語は鳩胸類かね

かつては竜骨突起がある胸峰類と区別されていたが、現在は、竜骨突起がある鳥類から二次的に竜骨突起を失ったと考えられ、胸峰類に含められる。

ウィキペディアはなんでもわかるな

2018-05-03

anond:20180503145137

10年以上騒いでいるけど、結局何も改善してないね

分かったことといえば、外野オタクは騒ぐだけで何もできない無能だと判明した


これまでは日本の景気のおこぼれで生き残ってこれたけど、

船で言えば竜骨にヒビが入ってる状態でいずれ沈むだろう

2018-01-31

おすすめ小説教えてください

旅行で長時間飛行機に乗る予定があるため、時間つぶし用の小説を用意したいと思います。よかったらあなたおすすめ小説を教えてください。

このような質問をすると「どういう作品作家が好きなの?」と言われるけど、それを明解に答えるのが難しい。ぼんやりとした表現になってしまうけど、文書リズムがよく読みやすもの。好きな作家は、ジャンルバラバラである村上春樹米澤穂信司馬遼太郎よしもとばなな、等。最近読んで面白かったのは上橋菜穂子の「鹿の王」、米澤穂信の「折れた竜骨」。今読んでいるのは司馬遼太郎の「坂の上の雲」。

先が気になって気になって仕方がない!という小説を探しています

2018-01-18

anond:20180117163500

ああー。返信含め全文読んでなんとなくわかったような気がするけど、自分の中の「面白い」の定義が狭くて、相手もその定義で使ってると考えていて、だから必要以上にバイアスがかかっちゃうってこと?なの?

例えば増田自身ストーリーに興味があるタイプで、これ面白いよってすすめられたら(大体ひとが面白いと思うストーリーがわかるから)台無しだって思うってこと?

でも、実際は面白いって言葉もっと広い意味で使われてて、逆に増田のようなバイアスがかかるものじゃないと思うけどなあ。

例えばジャニ好きのひとが言う面白い映画って、推しメンがたくさん映ってたとかそういう意味だったりするし、ミリオタとか鉄道オタとかもそうだし、特にオタクじゃない普通の人でも結局は個人の好みなので同じ。

普通自分の好きなものを「面白い」と表現するだけで、別にストーリーがとか描写がとか言わないから、逆に増田的にはノーカンなんじゃないかなあって気がするけど。他人面白いと思うもの増田面白いものなわけじゃないんだし。

ホラー映画ファンなら、ロメゾンビ絶望感とか悪魔のいけにえ狂気とか、人体破壊とか不快感とか暴力描写とか、一般的にはネガティヴしかないものを「面白い」と言うし。具体的な箇所を言うとネタバレになるから、ただ面白いよって勧める場合もある。

で、つまらない作品オススメしろって話になってくると、それはオススメ大前提が崩れるので意味がない気がする。それはもう目隠しして探せば?って感じでは。

オススメって、結局勧めてくれた人との交流が前提とか目的にあるわけで、だから面白いよ(自分が好きだと思ったものを友人と共有したい)」という文句になる。だけど、増田文章を読んでると作品自分との関係を一番に考えてるからオススメ文化のものが向いてないってこともあると思うんだけど。

それでも交流もしたいんなら、面白さとかじゃなくて今月読んだ作品友達に聞くとか。

「「何か面白いやつ教えて」と聞いてくるやつには自分面白いと思うものを教えてやればいい」って書いてるように、逆に面白い不明ものオススメされたいなら、自分からそうやって工夫して聞くしかない。果たしてそれに意味があるのかわからないけど。。

またあえて「面白くない作品」を聞いた方が、面白い面白くないかの期待と不安のドキドキ感は逆に高まる気がする。あんまそういうことしてると友達減りそうだけど。

あとは、当たり外れも欲しいけどなるべく質を高めて外れの確率を小さくしたいなら、機械的に名作を選べばいい気がする。

名作とされる作品って時代遅れだったり難しかったり逆に簡単だったり皆が見て面白いわけじゃないし、名作である理由も技巧とか思想とか時代性とか歴史とか、ちゃんと勉強しないとわからない面倒くさい部分も多いから、当たり外れはよくある。でも読んでる人口とか話題に上る確率は高いから、他人と共有もしやすいと思う。

でも名作だと「以前にどこかで話題になっていたことがすでにバイアス」とまで考えるなら、やっぱりランダムに探すしかない。

そうなってくると「自分名前を知っている作品は全て内容に対して余計なバイアスがかかっている」から未知の作品しか読まない、とかいうことになりそうだけど。

あと、結局作品との関わりを何が何でも大事にするなら、友人とかとそのジャンルについて話すのはやめた方がいいよ。うっかりネタバレとか変な対抗意識が生まれたりとかは絶対あるし。

終わりにとりあえず、あえてミステリオススメ

13階段高野和明

ミスターメルセデススティーブン・キング

「折れた竜骨米澤穂信

「死の接吻アイラ・レヴィン

五色沼黄緑館藍紫館多重殺人倉阪鬼一郎

星を継ぐもの」J・P・ホーガン

本陣殺人事件横溝正史

エジプト十字架秘密エラリー・クイーン

「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午

「その女アレックスピエールルメートル

小説の話かと思ったけど映画の話もしてるっぽいので

最後まで行く」

羅生門

「L.A. コンフィデンシャル」

アフタースクール

情婦

八つ墓村

トールマン

告白

手紙は憶えている

双生児

2017-08-07

理想ゲーム

例えばもうわけのわからないぐらい強い中ボスが出て来るゲームがある。具体的に言うとテイルズオブデスティニー2バルバトスなんだけど。

兄はこれをカイル達のレベルをひたすら上げることで解決した。兄は「テイルズオブデスティニー2は最高のゲーム」だと評した。

俺はこれを「このアイテムなんて使ってんじゃねぇっていうを発動させなければいいのならロニに回復を専念させてカイルジューダスだけで殴ろう」と戦術解決した。俺は「テイルズオブデスティニー2ほど最高のゲームはない」と評した。

あれから十数年立って俺は兄に「デモンズソウル」を勧めた。

俺は初週から魔法パリィをメインに立ち回って進めていった。なので兄に「このゲームレベルでごリオスゲームじゃないぞ」と言った。

が、兄のプレイを見ているととにかく稼ぎ作業をする。そうして出来上がったのは竜骨砕きを背負いスーパーアーマーで削られる前に削る最高の脳筋だ。兄は3週したあと「デモンズソウル面白いわ、ダークソウルも貸してくれ」といった。

俺と兄はあの頃から変わらない全く違うプレイスタイルだけど、理想ゲームは同じだった。

そういうゲームをまた求めたい。

2016-10-17

ファンタジーミステリを語る上で読んでおきたい200冊

いまだに十戒や二十則を「踏むべき手順」として持ち出してくるって、うみねこミステリ知識止まってる人か?


それはともかくファンタジーミステリの相性が悪いというのはあながち間違ってないし、

ループもの×ミステリミステリ史的には「SFミステリ」に分類されるものだったと思う。

ミステリ読者には事件探偵の前に「厳格なルールづくり」にプライオリティを置く人が多くて

そういう人たちが「ファンタジーミステリはなんでもありだからダメなんだ」と言う

こういう人たちの主張にも一理ある

ファンタジーミステリをかけ合わせた作品には「ルール設定」をぼかしているものが多い

でもこれはちょっとしたジレンマ

あんまりその世界独自ルールをカチカチに固めちゃうと読んでる読者の方が「お前の決めたルールやんけ」と白けてきちゃう

じゃあ逆に現実世界物理法則ロジックにそった解決へもっていくと「ファンタジー世界観にした理由がわからない」と文句がつく。

どっちにしろ、負け戦なわけだ。

しかしその困難を乗り越えてファンタジーミステリを書いてる人は多いわけで

みんなそういうものを読んで幸せになろう

ランドル・ギャレット『魔術師が多すぎる』

ファンタジーミステリ古典

魔法が発達してヴィクトリア朝以前の宮廷文化が保持された並行世界イギリス密室殺人が起きる。

当然「犯人魔法を使って殺したのでは?」みたいな疑惑が持ち上がるわけだけれど……。

このミステリで使われた「魔法世界ミステリをやるときメソッド」は良くも悪くもその後のファンタジーミステリ規範になった。

西澤保彦『七回死んだ男』

ループミステリの大古典

主人公である少年偏屈金持ち祖父が殺された……と思ったら次の日に何事もなかったかように殺害日の朝に逆戻り。

少年はなんとか祖父を助けようとするんだけどその度にバリエーション豊かに殺されていく。

どうやったら殺人を防ぐことができるのか? そもそもなぜループするのか。

ループミステリを語る上では見逃せない名作だ

山形石雄六花の勇者1』

魔法使い版『11人いる!』というか『そして誰もいなくなった』というか

魔法世界で起こる殺人を扱った作品としては『魔術師が多すぎる』を彷彿とさせるが

解決の手筋も実は『魔術師が多すぎる』に似ていて興味深い

アニメ化もされたんだっけ?

米澤穂信『折れた竜骨

割合「剣と魔法」系ファンタジーミステリとしては最高傑作の部類に入るとおもう

特筆すべきは「その世界でのロジック」にちゃんと拘っているにもかかわらず

ちゃんと読んでて納得させられるというか、「お前の決めたルールやんけ」感が少ないこと

物理法則ファンタジー寄りに、ロジック現実世界よりに構築したのが成功の原因ではないか

芦辺拓『スチームオペラ

いわゆるスチームパンク世界観ミステリやるやつで分類的にはSFミステリでもある

エーテルという特殊力学を中心に据えて展開されるため

「おまえの胸先三寸やんけ」にやや傾きがちなところもあって、それで批判されがちだけど

ファンタジーミステリ教養としては外せない。

白井智之作品全般

人間の顔は食べづらい』は『ソイレント・グリーン』、『東京結合人間』は『ムカデ人間』と

みもふたもない……もとい親しみのあるホラー設定の世界ガチ本格を作る若手随一の実力派。

世界本格のロジックは今後、この人の作品を基礎にしていくとおもう。

設定のセンセーショナルさに反していまいち弾けきれない部分があったが、最近刊『人間の顔は食べづらい』でネクストステージへ到達

森川智喜作品全般

最近のプチファンタジーミステリブーム先駆者

「剣と魔法」でもホラーでもSFでもない、童話ファンタジー風の世界観を基礎にしたガチ本格が特徴。

みためはかわいらしいが、倫理のタガが外れたヤバいキャラや話が多い

マストリードは『スノーホワイト』。『白雪姫』に出てくる鏡がもし現実存在したら……を天のはてまで突き詰めた傑作だ。

青崎有吾『アンデッドガール・マーダーファルス

ファンタジーミステリラノベとしては近年でも最良の収穫

吸血鬼狼男存在する20世紀初頭のイギリスで繰り広げられる大活劇

ミステリファンタジーアクションバランスがとれていて、わりあい読みやす

残りの190数冊はどこかって?

ふふ、それは君たちの頭のなかに眠っているのさ。。。

2016-06-09

異種ルールによるミステリを教えてほしい

ミステリが好きすぎてしょうが無いおじさん

私は、ミステリが好きすぎてしょうが無いおじさんだ。

古今東西多くのミステリを読んできたが、最近どのミステリを読んでも既存パターンで処理できてしまって飽きを感じている。

そこで、敬遠してきた異種ルールに基づくミステリに挑戦してきた。

異種ルールとは

異種ルール定義だが、端的に言えば現実ではありえない事が基礎となっているミステリのこと。

そのミステリの中の世界でのみ成立していて、それがメイントリック含め世界観を構築するのに役立っている物だ。

かといって、論理的破綻しているのではなく、そのルールに沿ってミステリ世界が構築されていて、破綻していない物が良い。

既読の本

今まで読んできたのは以下のニ冊

生ける~の方は、異種ルールという前提に基いて理論構築されていて、久々に良い読書体験ができた。

七回の方は、好き嫌いが別れる作品だと思ったが、まあ、悪くは無かった。

とりあえず、有名所の二冊を薦められたので読んでみた。

今は、折れた竜骨も薦められたので読んでみようと思うのだが、他にも、おじさんの知らないミステリを教えていただけると非常に嬉しい。

なにせ、今まで手を出していない分野なので、どこから始めれば良いかからいからだ。

増田諸君、頼む。

2016-05-12

[]米澤穂信「折れた竜骨

本格ミステリって感じで、感情じゃなくて論理って感じの本

80Pくらいまで読んで挫折

本格ミステリ好きの人にとってはおもしろいらしいけど、どーもミステリありきの人物描写、会話、地の文がくどいのに薄っぺらく感じられて読みづらくて、ストレスしかならなかったか

ホント満願読みたかったけど図書館にこれしかなかったから読んでみたけど、やっぱりミステリ自分には合わんなあ

作品自体のよしあしじゃなくて、自分にあうかあわんかの問題だこれは

多分作品自体はすごくいいものだと思う

読んだ人はみんなそう言ってるし

ただ自分には合わなかった

それだけの話

とりあえずぐぐってネタバレだけは読んだ

なんか上遠野浩平殺竜事件を思い出す合わなさだった

2013-03-10

http://anond.hatelabo.jp/20130309233920

残念なソフトウェア開発の現場は、沈みかけの巨大な船に乗った航海に似ている。

船底の穴から浸水必死でかき出しながら、どうにか進んで行く。そういう航海だ。

船のどこにどれだけ浸水箇所があるのかは分からない。

ある穴を塞ごうと船底に板を打ち付けたら、

それによって別の場所に新しい穴を空けてしまったりする。

船の構造はあまりに複雑で、膨大な部品の間にどんな依存関係相互作用があるのか、

誰も完全には把握していない。

それは、はるか昔に組み立てられた太古の船で、

構造把握の手掛かりは、代々伝わる不十分で不正確な古文書だけなのだ

新任の船員は、出た水に対してとにかく手当たり次第に対処した。

どんな物でも使い、徹夜で穴を塞いで回った。

ひたすら大きな声で号令を出し、

いかに早く穴を塞ぐかが、船員の間で競われた。

何人もの船員が過労と心労で倒れ、

航跡には水葬者が点々と残された。

船員たちが経験を積むうちに、浸水するのは船室の新しく手を加えた部分だと分かり始めた。

船室の改装作業の一部でよく穴を空けてしまうらしい。

そこで彼らは、改装作業を終えた時のチェックリストを用意する事にした。

穴を空けていないかの確認事項をリストに列挙し、

作業の後にそれを読んで各部を確かめれば、

穴を空けたままにしてしまう事は無くなるだろう。

しかし、浸水はあまり減らなかった。

穴を開けてしま作業パターンは膨大だった。

それが船底だったら・機関室だったら・客室だったら・甲板だったら・竜骨沿いだったら・板だったら・柱だったら・ドアだったら・蝶番だったら・ドアノブだったら……。

不思議な事だが、ドアノブを直しても浸水する事がこの船にはあった。事例が少なくて原因は良く分かっていない)

チェックリストの長さは、すぐに人が把握できる数を超えた。

複雑な船に対するチェックリストはそれ自体複雑になってしまったのだ。

浸水して沈みかけた船の構造を反映したチェックリストは、

それ自身浸水して沈みかけになった。

船員達はやがて、修正する部品を仮組みして水槽テストするようになった。

事前に水漏れが無いかをテストしてから実際に船に取り付ければ、

部品が新しい水漏れの箇所にはならないはずだ。

それでも、浸水はなかなか減らなかった。

まず、水槽と実際の大海原とでは、

水圧や比重やその他もろもろの条件が大きく違った。

また、既存部品と新しい部品とを取り付ける境界部分そのものについては、

やはり実際に取り付けてみないと分からない部分も多かった。

何より、部品のものが既に複雑だった。

それに対する事前のテストも、天候や波の高さ・潮の流れなど、

様々な特殊な条件を考慮する必要があり、

テストする項目も非常に複雑なものになってしまった。

テストが本当に妥当ものか、穴を見落としていないか、

誰にも分からなかった。

浸水して沈みかけた船の構造を反映したテストは、

それ自身浸水して沈みかけだった。

ある時、水平線上に別の真新しい船が見えた。

それは黒い小ぶりの船で、いかにも俊敏で頑丈そうな船だった。

自分達の乗る船が大波や嵐に遭って戦場と化している時でも、

その黒船は悠々と航海を続けているように見えた。

船員達の一部は、そんな黒船を憧れと羨望の眼差しで眺めた。

しかし、他の船員の一団は、

あの船は小さくて目新しいから、華やかで順調そうに見えるだけで、

俺たちのような信頼と伝統のある大型船舶とは違う、ヨット遊びみたいなものだ。

と、その船の小ささを馬鹿にしてみせた。

ある船員はその船の特徴的なマストの形状を真似て、

自分達の船にも似たようなマストを取り付けてみようとした。

しかし、船は俊敏にも堅牢にもならず、新たな浸水しか生まなかった。

それで結局、この船には今のやり方しか無いのだ、

という保守的な声が、船員達の間で支配的になった。

マストの取り付けが失敗するのを見ていたある船員は

「積荷信仰カーゴカルト)……」とつぶやいた。

その船員は、船に乗る前の学生時代から、小さなヨット作りに熱中していた。

最新の材料設計技法を駆使した小さなヨット自分で組み立て、海に浮かべて楽しんでいた。

自分ヨットが有名なヨット雑誌掲載されたこともあり、それが今でも誇りだった。

そんな彼が、今では大型船舶の穴埋めに奔走していた。

現実の足元で起きる浸水を、ひたすら塞いで回る日々だった。

ああなっていれば……こうなっていれば……そんな仮定が頭の中を何度もよぎった。

それでも彼は忠実に、言われるがまま、浸水を塞いで回った。

ある時彼は、比較的大きな船室の改修を任された。

久しぶりの新しい仕事に彼は熱中し、

自分の知識の全てを注ぎ込んで新しい船室を設計した。

上司がその設計を見たとき、彼の顔は曇った。

「このアタッチメントはなんだ?」

はい、それによって新しい部品既存部品と切り分けられて、

浸水がここより先に及ばないようになります

それに、今後また改修があった場合

アタッチメントの部分から丸ごと入れ替えることができます

「こんなアタッチメントなんて見たこと無い。

他と同じように作り直せ。

それにこの部分の文言はなんだ?」

はい、それによってこの部品使用箇所が限定されて、

他の部分で使われていない事が証明できます

「そんなの他の誰が読んでも分からないだろう。

これを見た客にも、何で今までと違うのか説明できない。

こんな文言は削って他と同じようにしろ

何でちゃんと今までと同じように作らないんだ?」

謙虚な彼は、ただうな垂れて、言われるがまま指示に従った。

彼は善良な人間だったので、自分のこだわりのために無闇に人と衝突するよりも、

職場雰囲気や他の船員達との関係を大切にしようと思った。

彼はそうやって、日々の仕事とどうにか折り合いを付けて、

船員稼業を続けていった。

大きな衝突も無く、仕事も手早かったため、

他の船員達からは頼りにされた。

ただ、週に一度の飲み会や船を挙げてのパーティーでは気後れを感じ、

自分の部屋に戻ってヨット雑誌を読んだり、

船の模型を作っていたくなった。

「皆さんの頑張りで今この船が航海できています今日はこの場の皆さんに感謝を込めて、乾杯!」

そんな乾杯音頭が、何だか空々しく聞こえた。

船底では、今も浸水を塞いでいる船員がいるのだ。

善良な彼も、つい冷笑を浮かべてしまった。

ある時、黒船が大きく進路を変えた。

目を見張るような素早い転換だった。

それから、船員達の集まり船長が怒鳴り込んできた。

「今すぐ黒船を追って進路を変えろ」

何でも、新しい大陸が見つかって、そこにたどり着ければ一攫千金だと言う。

「何が何でもすぐやれ。黒船に先を越されるぞ」

船員達は口々に、それは無理だと言った。

まず、ただでさえ浸水箇所が多くて、それを塞がないといけない。

進路を変えると負荷が掛かる部分が変わって、新しい浸水が無数に起こるだろう。

新しい部品必要だし、

それを作って水槽テストして長いチェックリスト確認して……とにかく無理がある。

「とにかくやれ。オーナー命令だ」

その日から、船上は戦場になった。

無理な進路転換とその影響で、新しい無数の浸水が生じた。

浸水が生じるとその原因を追究してチェックリストテストに反映する決まりになっていた。

まり浸水があるたびにチェックやテストが大変になった。

するとチェックやテストは消化不良になり、

浸水も見落としや誤魔化しが増え、

それがまたチェックやテストを難しくするという、悪循環となった。

船員の誰もが「これは無理だ」と感じていた。

船長はただ大きな声で怒鳴っていた。

ヨット作りの好きな船員も、一心不乱で働いていた。

しかし彼は、構造的にこの船が進路転換に耐えられないことを、

どこかで勘付いていた。

隣の船員が水葬に伏されるのを見送りながら、明日は我が身だと思った。

ある時、船室に大きな音が走った。

何かが裂ける音と、それに続く悲鳴のような音が船中に響いた。

船は船底から二つに裂けていた。

無理な進路転換のせいで、船体に大きな負荷が掛かったのだ。

もはや誰にも沈没を止められなかった。

船長やそのお気に入りの船員達だけは、

あらかじめ確保してあった専用の救命ボートでいち早く脱出していた。

しかし、一般船員向けの救命艇は不十分で、何よりそこに行き着く道も複雑で、よく把握できなかった。

多くの船員は、船と運命を共にした。

ヨット作りの好きな船員も例外ではなかった。

海の上に放り出された彼は、自分もこのまま死ぬのだと思った。

静かな海で、上司の怒号が聞こえないのが、ひどく幸福に思えた。

海のはるか向こうでは、黒船滑るように新大陸を目指して進んでいた。

僕はあの黒船を知っている、と彼は思った。

僕は知っている。あの船がどんな構造を持っていて、

どんな組織精神のもとに航海しているのか。

学生時代にも勉強したし、毎月のヨット雑誌でも扱っている。

僕はそれをずっと夢見ていたし、自分ヨット模型でも試してみたことがある。

僕はあの船のことをよく知っている。

ただ、この沈んだ船では、その知識が生かせなかった。

それは何故なんだろう。

黒船から目を離すと、周囲にはあらゆる汚物が浮かんで、

自分と同じように海を漂っているのが見えた。

彼は、パーティーの時と同じように冷笑を浮かべた。

理由はどうあれ、結局は、沈むべきものが沈むのだ。

それは真っ当なことなんだ。

あのままボロ船が航海を続けてしまった方が、

結局は、犠牲になる人も金も人生も多かったのだ、と。

きっと黒船新大陸に辿り着くだろう。

そこで目覚しい成果を挙げるだろう。

まれ変わったら、あんな船を作ったり乗る仕事に着きたい。

だが、この職業も同じ船乗りではなかったか

船が好きで、船に憧れて、この職業に就いたのでは?

それは間違った事なのか? 船が好きなのに?

疑問は尽きなかったが、冷たい海水ゆっくりと彼を殺していった。

最後の力を振り絞って水平線の黒船一瞥すると、

その優雅な姿をまぶたの裏に止めたまま、

船乗りの夢を見ながら、彼は死んでいった。

 
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