はてなキーワード: 奨励賞とは
プロット自体は、入学したての主人公たちが部活を選ぶまでの過程を描いているだけだが、登場人物たちの掛け合いや主人公の心情描写が丁寧。
フキダシとかの多さは姦しさの演出に一役買っているけれども、文字の情報としては興味深いことは書かれていないので、読んでて多少かったるい印象もあるかな。
肝心のハンドボール部分での構図も寄りすぎていて、あまり躍動感がないのは残念だけれども、消極的な主人公の視野の狭さを表現していると前向きに解釈できなくもない。
あれこれ言語化しようとするのも、理屈っぽいことも必ずしも悪いことではない。
私は「語るより見せろ派」だけれども、だからといって分かりにくいのはダメだとも思っているし。
けれども、これは読んでてゲンナリするだけだ。
かかえている問題が複雑だから、主要人物の性格なりの補完が必要なのは分からなくもないんだけれども、もう少しバランスどうにかならなかったのかなあ。
情報の過不足の是非なんて明確にあるわけじゃないけれどもさ、いくら言語化をして理屈っぽいことを並べても、読者が100%理解できることなんて稀なわけで。
削る勇気がないなら、せめて構成バランスを意識して描いたほうがいいんじゃないかなあ。
テーマやプロットなど、作者の表現したいものがはっきりしていると、それだけで読んでて苦じゃなくなるから助かる。
荒い絵ながらも登場人物の所々鬼気迫る激情はポイントを抑えているし。
構図とか、演出とか、擬音の使い方とか。
ジョークも小気味よい。
話のテーマ性が希薄というか、読んだ後「何の話だったの?」ってなる感じはちょっと気になった。
合間に合間にギャグを挟んで飽きさせないようにする工夫は感じられる。
設定に反してテーマ性が希薄だから舞台装置的だし、起承転結あって構成や展開も筋は通ってはいるけれども強引であることは否めない。
終始楽しく読めたけれども、私が語れることは少ない。
すごい絵が荒いなあ。
下手だけど味があるって感じでもないし。
そんな明らかなマイナスポイントを抱えながらも受賞したんだからスゴいんだろうなあ。
話に起伏があまりないけれども、主要人物のキャラクターがちゃんと出来ているから読んでて楽しくはある。
私はあまり表面的な表現技法については高く評価しないタイプだけれども、ちゃんとした演出意図も含まれていると感心してしまう。
序盤でそれを持ってきて読者をまず引きこもうとする目論見が上手い。
中盤でちょっと中だるみするんだけれども、終盤でまたハッとするような表現をしてくるのも良い。
表現したいことや読者に伝えたいことを絵で抽象的に、かつ分かりやすく見せるのって並大抵のことではないだろうからね。
個人的には読んでて面白いかといわれるとそこまでじゃないんだけれども、まあ大賞を取るに足るレベルの作品だっていうことは分かる。
ブラック企業という題材を、キャラクターや情景含めて程よく描いているバランス感覚が上手いと感じた。
リアリティをどう描くかってのは個人の裁量が分かれるところではあるけれども、私としては漫画はあくまでエンターテイメントなわけだから、卑屈に描くにしろコミカルに描くにしろその範疇をどう意識しているかだと思うんだよね。
反面、登場人物の一人である座敷山の設定が馴染んでいないというか、ちょっとプロット調整すれば成立する構成なのが気になるところ。
ただ、象徴的なものであることを考慮しても、やっぱり中身のないストーリーと構成に物足りなさを感じるのが正直なところ。
クライマックスまで話のテーマを開示させないストーリー構成に感心した。
そのせいで話にのめりこむまでにやや腰をすえないといけないかもしれないが。
あと絵の乱雑さはやはり気になる。
画風と割り切るには粗すぎるので、ネーム段階のものなんだろうけれども。
ただ構図とかはしっかりしているので地力は間違いなくあると思う。
まず小奇麗な絵が引き付けてくれる。
終始コマの大小関係なく一定のクオリティなあたり、デジタルの強みを存分に活かしているね(いや、もしかしたらデジタルじゃないかもしれないけれども)。
プロットは、まあ悪くないと思うんだけれども、言語化しすぎなキラいがあるかな。
セリフの長さと多さがストーリーまで冗長にしてしまっている印象がある。
後半から終盤にかけての、キャラクターたちの人間模様の多側面的に描いていたのは面白いと思うんだけれども、それくらいかなあ。
絵が無個性なのと、プロットが所々不自然に感じるから、総括としては印象が薄かった。
今回、他の作品がどれもレベルが高かったり、個性的なものばかりだったせいもあるんだけれども。
絵の部分で読者を飽きさせないようにする工夫が丁寧だと思った。
ただストーリーのために必要な情報の取捨選択ができないというか、構成が所々とっ散らかっている印象がある。
本作の話はコンプレックスを持つ主人公と男の子のロマンスを、ピアノというアイテムを間に置くことで語るものであることは明らかなのだが、本筋一つに絞って描かれていない。
かといってそれらをきちんと消化しきっているわけでもないから、蛇足感が拭えない。
丁寧な人物絵に対して、線からしてやる気のない背景のギャップが可笑しい。
2ページ目の5コマの箇所とか、もうわざと描いてるんだろうなあと思わせてくれる。
ただ、わざとやっていることは何となく分かるんだけれども、演出や表現だと割り切るには全体的に安定感には欠ける画力かなあという印象。
プロットも破天荒すぎるというか、そのための説明や構成もごちゃごちゃしすぎてて目が滑りやすいのがツラいところ。
まず導入部が良いと思う。
中盤がインパクトの薄いゆったりとした進行だから、最初に引きつける描写を入れて読者を離れにくくしているのが賢い。
コマ割がやや淡白な印象はあるが、まあストーリー構成上これでよかったのかもしれない。
ただ、話のおさまりを良くするためにある程度は説明する必要はあるから、丁度いい案配がどの程度かっていうと難しいところかもなあ。
内容自体はさしてドラマチックなわけでもエンターテイメント性が強いわけでもないんだけれども、絵の説得力が非常に高くてそう思わせない。
ストーリー構成も上手くて、サブキャラの事情なども最低限見せることで、しがらみによってより雁字搦めになっている様が見て取れる。
序盤での死神による抽象的な語りがやや気になるところではあるけれども、それ以外は概ね完成度が高いと思った。
私の中では印象が薄かったものもあったけれども、それだってあくまで相対的にであって、かなりのクオリティだもんなあ。
それにしても、私がこのサイトを利用したときに、いつも気掛かりなことがあって。
受賞した漫画のストーリーの概要とか、審査した人のコメントとかは漫画より上に表示されるんだよね。
それで批評コメントとかが目に入ったとき、場合によっては内容とかを察してしまったり、読者の印象がそれに引っ張られる可能性がある。
これは映画とかの広告で「衝撃のラスト!」とか謳ってしまう位のことだと思うんだよね。
「衝撃のラスト」って言われたら身構えるわけで、それが大したことなかったり予想通りだったら肩透かしだし、仮に予想外でも感動は薄れるわけで。
だから私はこの手の漫画を読むとき、批評コメントは後回しにするか極力見ないようにするんだけれども、いつも上に表示されるから個人的に煩わしい。
そこまでする必要があるとは思わないけれども、もし媒体によって表示が違うならそっちに変えてみるか、何らかの方法であれの表示だけブロックした方がいいかもなあ。
作者は必要だと思っているから書いているんだろうけれども、わざわざコマ外に注釈つけてまで説明する必要性は私には感じられなかったかなあ。
まあ、このあたりの(作劇上必要な)情報の過不足については、裁量の良し悪しが分かれるところではあるけれども。
個人的には、読み切りなのでそこまで情報に精彩を求める必要はないと思っているし、あってもむしろ邪魔だとすら感じるんだよねえ。
そんなことしなくても、絵だけで表現できる力量はあると感じたので勿体ないなあ。
あと、単純にプロットにそこまでドラマがないから、余計にそのあたりの描写だけが上滑りしている印象。
画力は今回の受賞作の中でも間違いなく下位だが、物語作りにおける取捨選択が上手いと感じた。
すごくテンポがいい(早すぎるともいえるが)。
それでちゃんと起承転結描いて、主人公自身の問題も平行して解決させていくのはやろうと思って中々出来ることじゃないと思う。
ただまあプロットにそのまま絵をつけているだけというか、描きたいとこだけ描いているって印象で、その結果「間」がないというか全体的に漂う粗の多さが気になることは否めない。
集団の中で確固たる価値観でもって振舞っている一人の女性に対する羨望を、自分や周りを鰯になぞらえて表現している主人公の独白や描き方がいい感じ。
そして、それが所詮は主観を美辞麗句で語ったものでしかなかったということを突きつけるような、後半あたりから牙をむき始める展開が興味深い。
「自分や周りを魚に例えるなら鰯。じゃあ彼女は?」という視点に向けることで、前半では見えてこなかったテーマの裏を見せてくる構成には感心した。
これもある種の叙述トリックかもしれないなあ。
思春期の息子を持つ家族模様の一ページを、母親目線で丁寧に描いているね。
プロットだけ抜き出すと、ドラマや他の漫画でも使い倒された、すごくありがちな話で前時代的だとすら感じる。
ただ、それをこの時代に丁寧に描ききっているという点は評価したい。
こういった話をシンプルにしつつも過不足なく、絶妙なバランスで描くって簡単そうで意外と難しいことだと思うので。
難解な感情だとか複雑な題材を用いていないのも、かえってストーリーを受け入れやすくしていて個人的にポイント高い。
子供の頃、フィクションで登場する大人にそこまで感情移入できなかったのが、自分が大人になって改めて作品に触れてみると理解できるみたいな感覚を味わえた。
構成がやや難儀だな。
主要人物の語られるバックボーンや、ロマンスもろもろが中途半端、或いは余計に感じるというか。
なぜこーなったかってことは理解できるのに、それに感情移入できない。
「どーいうテーマ、物語か」っていう観点で評価しにくいし、仮に評価できるとしてもそのテーマによって紡がれるものが希薄なのだ。
良くも悪くも、非常に圧迫感を覚えた。
隠し事をしている男と、復讐心に駆られて危うさを漂わせる少女との奇妙な交流は、どういう展開になるか最後まで読めない緊張感があり、実際ラストまでそれは変わらない。
けど絵が拙いのは一目瞭然で、ドアップな構図やフキダシ、文字もでかくて圧迫感を覚えた。
ある意味プロットと噛み合っているとも言えるが、それでもクドさを覚える。
ワンアイデアの設定と、それに合わせた主役のキャラクターによって可笑しさはあるものの、ほぼ静的なプロットは盛り上がりに欠けるのは否めない。
結局のところテーマの主体が先生の性的嗜好で、それで何か大きなドラマが紡がれているわけでもないからね。
絵は似たり寄ったりな構図が気になるが、粘液の質感はこの作品のテーマと関係していることもあって気合入れてるね。
とある女の子の問題と、とある教師の問題が平行しつつ、二人の交流によって展開していく構成かな。
気になるのは、女の子側の問題が教師の励ましによって大きく解決に向かうのに対し、教師側の問題は女の子が大したカンフル剤になっていないところだ。
あと、所々「ん? どういうこと?」というセリフと場面がいくつかあって、描き方の問題もあるのかもしれないが、自分がコンテクストを理解できていないことに不安になった。
プロットは理解できているのに、恐らく私はこの作品を肝心なところで掴みきれていない。
奇抜なワンアイデアを基盤に物語を展開させるってのは、モアイで読める受賞作品では定番なんだよね。
ただ、それをちゃんと活かしてテーマもしっかりしつつ、物語をドラマティックに紡いでいるのって案外少ないから、その枠組みではかなりレベル高いんじゃなかろうか。
物言わぬ人間となった妻と、それに相対する主人公の心労が丁寧に書かれている。
ラスト近くで描写される首がない赤ん坊や看護師は、主人公の順応を表現しているのか(赤ん坊も泣き声が描かれているし、看護師も普通に喋っているので、実際には首があるはず)。
38ページ目に丸い線があって、これが主人公に重なっていくつか描かれている。
今回はモアイ
第70回ちばてつや賞の受賞作への雑感。
舞台はもちろん、日常まで漫才の延長線上なノリは、テーマをとても意識しており一貫している。
一つ一つのネタ自体は実のところ、そこまで上手くも面白いとは思わないんだけれども、ちゃんと作りこんであるということが伝わってくる出来だと感じた。
テーマ自体が難しい題材でありながら、細かいところでコマ割やフキダシを使い分ける演出は、読者がノリを迷いにくいようする配慮にもなっていて感心した。
主役にセリフがほぼないこともあって、キャラクターをひたすら動かしているだけの描写が多いね。
無口な分、ストーリー上で主役の行動理由を言葉で説明しなくても読者に伝えるために丁寧に見せる工夫は多少あったほうがいいだろうからね。
けれども、個人的には「そんなに丁寧に描かんでも」、「たるいなあ」と思ってしまった。
それで、なお読みかえさないと分かりにくい箇所も多少あるので、演出上必要なことも大事だが、構成上分かりやすいことも大事かなあ。
ちょっと不思議な設定を含ませた話と見せかけて……という構成はいい感じ。
後半に明かされる「てっちゃん」の隠された真実ってのは、それなりに意味も納得できる理屈も提示されているんだけれども、それ以外が舞台装置的かつ必然性も感じないかなあ。
あと、個人的に「おっ」と思ってフックがかかるシーンがなかった。
ほおー、謎の生物の生態を調べ、そこからドラマを紡いでいくというのがいい。
この生物のメカニズムが徐々に紐解かれ、そこから真相が読み解かれる構成が引き込まれる。
ただ、所々入る回想らしきシーンの描写は、演出の工夫は評価したいんだけれども、やや分かりにくいところがあったかなあ。
主人公が四苦八苦したり、赤ん坊とのやり取りがコミカルで楽しい。
読後感もよろしいが、割と肝心な部分を省略したりして解決させているのが気がかりかな。
主人公と赤ん坊との対話が本筋だから、はしょっても問題ないとはいえ、そこに力を入れて描きたいがために、他がやや杜撰な印象も感じた。
あと、異質な設定の赤ん坊であるにも関わらず素性が明確に明かされないままなこともあって、父と子のハートフルストーリーや、主人公の芸能界による再構成物語と本筋がブレていると感じる部分もあった。
キャラクター自体はデザイン含めてさっぱり気味なんだけれども、背景とか細々とした箇所は丁寧に描かれていて全体的に華やか。
心情描写含めて、言葉で説明しすぎなキライがあるのが気がかりかな。
夢か幻想のような状態でとある人物たちの対話シーンがあるのだが、ここは言葉で説明しすぎ問題が特に顕著で、演出力は総じてイマイチ。
あーいう場面こそ丁寧な絵で彩って演出したほうがいいと思うんだけれどもね。
主人公自身のバックボーン、葛藤や、それゆえの問題解決のための言動にも説得力が出ている。
生徒が小学生というのもあるが、小難しい理屈を捏ねずに主人公なりにベストなアンサーにたどり着く過程は無理がなく読後感もよろしい。
強いて言うなら、やや人物相関や設定が読みきりとしては過多に感じたかな(このあたり主人公の言動に説得力を持たせたり、感情移入させる一助になっているので、一概にいらないとはいいにくいが)。
絵が全体的にカタいなあ、ぎこちない。
いや、身もふたもないことをいえば上手くないってことなんだけれども。
題材自体は興味深いんだけれども、作者の力量がそれについてこれていない。
やや荒い絵だけれども、魅せ方を多少理解しているのかボクシングシーンでは熱量が伝わってくる。
ストーリーやセリフ回し含めて、それっぽいことを言って煙に巻いている構成が気になるかなあ。
そこまで一つの作品に長々と感想書いているわけでもないのに、結構時間かかってしまった。
総括としてはレベル高くて、かつジャンルやテーマも多種多様だったかな。
私があんまり直接的に褒めるような感想を書かないからアレだと受け取られているかもしれないけれども、ベクトルこそ違えど総合的にはどれも良かったよ。
まあ今回の中で、私が単純に好きな作品となると『先生失格!』や『海へ還る』かなあ。
大賞が上手いってことは分かるので、それに異議を唱えるつもりはないけれども。
今回はモアイ
うん、これは賞とるのも当然といっていい出来だな。
セリフ運びが洗練されている印象。
割と面倒な性格をテーマにしているのに、紡がれる言葉や理屈がスっと入ってきて読みやすい。
中盤の展開は個人的にはピンとこなかったんだけれども、優柔不断さを安易な二元論で結論付けないよう描写するために、オーバーなくらいが分かりやすい部分はあるのかもしれない。
今週はダジャレ推し。
ダジャレを言ったときのあの空気感の原因って、そういう安直な言葉遊びを何の躊躇いもなく発言できてしまうことに呆れている側面もあると思うんだよね。
自分の中で面白い面白くないだとか、言われたほうはどう思うのかってことを考えない。
そういえば、ダジャレのようなナンセンスなものを中年が好むってのは、脳の老化も関係しているんだって。
「親父ギャグ」と表現することがあるけれども、そういうことだったんだなあ。
前半はフィクションにあえてリアルなものを登場させる手法について。
その手法がリアリティの演出ではなくて、むしろシュールな不協和音として使うってのはなるほどと思った。
ギャグ漫画家としてやってきただけに、今回は特に絶妙だと感じた。
常に気を張って視聴しないと追いつけないようにするのではなく要所要所をしっかり、つまり緩急が大事ってことね。
以前の感想で「まるで騒ぐのをやめたら受け手が読むのをやめると思っているんじゃないかってくらい、ネタの入れ具合が過剰だ。漫画にだって、息継ぎは必要なんだぜ」と書いたことがあるけれども、フィクションにおいては共通のセオリーといっていいんだろうね。
今回はモアイ
主人公の今の人格や生き方が形成されていくエピソード詰め込んだ感じ。
詰め込んでいるが故に、ゾンザイに感じる部分があったり全体的にとっ散らかっている印象が拭えない。
でも、単純に絵のレベルもそうだけれども、コマ割とか演出とか唸る部分があるんだよね。
こういうストーリーで、明確な是非や結論を出さないってのはいいね。
あまり理屈を捏ねすぎないようにしつつ、受け手に理解や共感を与えるのって難しいだろうから。
回想が度々挟まれるのにそこまで読みにくいと感じないのは、ちゃんと全体的な構成だったりテーマを意識し続けているからなんだろうか。
何だか全体的に堅苦しさを感じるなあ。
ストーリー構成自体は出来ているから、余計にそういう部分が悪目立ちしているように見えてしまうのだろうか。
あんまりエキセントリックなことをやりすぎても趣旨がブレるかもしれないから、これ位のほうが丁度いいのかなあ。
独自の感性、心情といったものを描く作品は『自殺しちゃったともだち』もそうだったけれども、こちらはより刺々しい感じ。
今回はモアイ
前回はイブニング新人賞だけれども、今回はモーニングゼロ月例賞の感想ね。
絵柄もそうだけれども、世界観の構築とかで個性を出して、ストーリー構成では読者が引かないように丁寧に描いているという印象。
河童の住処に行くまでが中だるみを感じるが、後半の独自の世界観やそれなりに理屈の通った価値観というものから、起承転結を真面目に描きたい性分なんだろうね。
個性に敏感でありつつも、そのあたりの理知的な感性は好感持てる。
ただ、まあそういうところが面白さに直結するようには、あまり描かれているとは言えないのが残念ではあるかなあ。
後半だけ読む分にはともかく、前半はお世辞にも読んでて面白いと感じる部分がほぼなかったし、必然性がある描写も少なくて無駄だと思えた。
そこらへんコンパクトに纏められたら、私の中での評価ももう少し上がるんだがなあ。
テーマや紡がれるものをマンガという形にするまで持っていた作者の熱量は評価したい。
ただ、描きたいことや、語らせたいことが一杯溢れて、そのままマンガにしたみたいな無頓着さが気になる。
ネームを多少小奇麗にした下書きレベルの画と、ごちゃごちゃしたセリフ量、なのにページ数まで多いのが、私がそう感じる要因だろうね。
よほどストーリーや登場人物に魅力を感じなければ、ほとんどの人は途中で読むのが苦痛になってくるんじゃなかろうか。
人物や背景、セリフが詰まってて、でも詰め込みすぎというわけでもなくて、このバランス感覚は好みだ。
例えばスイカを食べる一連の動作に数コマ使っているにも関わらず、無駄とは感じなくて魅了してくれる。
難点は編集長の選評にあるが、読者がもう少しだけ汲み取りやすい台詞、演出が欲しいって点かなあ。
ある程度は受け手に委ねるスタイルという可能性もあるが、どこをどう解釈すればいいのかっていうのが分かりにくい場面があるのは確かなので。
今回はモアイ
流して読んでいたら分かりにくいが、読み返してみたら何となく分かった。
もちろん、それはストーカー行為の一環だったわけだが、結果として功を奏しているわけね。
自分がストーカーをしていることがバレたくないのと、ストーカー相手を警察に突き出したくないのと、爆弾犯ではない潔白を証明したいという葛藤などを考えれば、作中の主人公の言動にも納得がいく。
まあ、最後のオチからすると恐らくその後の展開は、主人公含めて全員がそれぞれ罪に問われることになりそうだ。
特に間の取り方や、セリフややり取りのチョイス、それらのリズムは好み。
ただ絵が、特に人物の表情が固いのと、ちゃんと読んでいないとストーリーを理解しにくい構成なのが難点かなあ。
短いページ数の中で、見せたいものを最低限表現できているストーリー構成なのがいいね。
ただ、必然的な短さではないと思った。
キャラの人格を読み取る背景とか作中でのやり取りとか、そこに至るまでの言動を読者に伝える描写がないから、出来事だけ描かれてもピンとこないんだよね。
おー、タイトルに偽りなしと感じた。
格闘シーンもそうだが、物語やテーマもキャットファイトに収束していて、高い構成力があると思う。
画力は上手いと言い切れるものではないんだけれども、安定感のなさや野暮ったさがかえってキャットファイトの妙さを滲ませている。
それでもイマイチ絶賛する気が起きないのは、単に私の趣味じゃないからなのか、言語化できないだけで致命的な欠点があるからなのか。
作中の相互に作用する独特の関係性や、それに伴う嗜好や劣情といったものがテーマなのかね。
WEBコミックを中心に色々と読み漁っている私からすれば、このレベルの変態的な描写は凡庸の範疇だと思ってしまうなあ。
ただ、逆に言えばこれ以上やると読者の大半は引いてしまって物語を追う所ではなくなるかもしれないから、これくらいが丁度いいのかもしれないね。
読者が理解しにくいであろう箇所に関しては登場人物に心情を吐露させることで、付いていきやすいようにしていて、配慮しているんだろうなあ。
構想の時点で目をひくが、それを通じて心理描写をちゃんと展開させているのは好感持てる。
その上で起承転結ちゃんと描いているから、読後感では今回の新人賞の中では一番かなあ。
そこが美麗にかつ圧巻に描かれてこそ、テーマに漂う歪さを表現しきれると思うので。
丁寧というか、真面目というか。
今回はモアイ
ほぅ、やや懐古的な作風だが、作者の中で世界観を築こうとする努力がみてとれるね。
主人公のキャラクターは人格が滲み出ていて好感持てるけれども、それ以外の登場人物は舞台装置にしかなっていないのが残念かなあ。
おー、凄まじい線の描き込み。
ただ、なんだろう。
これだけ描き込んでいるのに、アクションに躍動感がまるでない。
「漫画」じゃなくて、「画」を見せられてるような気分だ。
ほぅ、今回は糸井重里か。
強いていうならコピーライターではあるけれども、様々なメディアで「表現」に携わっている不思議な立ち位置の人だよなあ。
話の内容は、「そこに着目するのか」って感じで興味深い。
「読者を意識しろ」を「マーケティング」という言い換えるのは、ならではという気もする。
そして「マーケティング」と「自分がやりたいこと」も両立しようと。
言葉にしてみると、至極当然ともいえる理屈だが、意外とこれがちゃんとできている人って少ない。
それにしても、最後に取ってつけたように時事ネタを入れてくるのは戸惑った。
わあ。
せっかくの告白が不条理によって邪魔されるとか、まるでラブコメみたいだあ。
今回はモアイ
まあ大なり小なり、合コンじゃなくても頭の悪い、陳腐な相槌がベターのときは社会では往々にしてあるしなあ。
私は、それをやる度に自分の免疫細胞が死んでいく感覚を覚えるけれども、まだ生きているからヘーキヘーキ。
それを身を削らずにできれば、立派な社会人になれると思うんだけどなあ(なりたいかなんてことは私は知らんよ)。
白鳥も水面下では~という例えは有名だけれども、英語とかでも「クジャクの羽は美しいけれども足は汚い」みたいな諺があるし、このあたりの価値観は他国でも共通なんですなあ。
まあ、こういうフィールドで戦う以上、羽を綺麗に見せようとすればするほど、得てして下半身が汚くなるんでしょう(深い意味はない)。
そのために、描く対象を好きであることが重要って解釈でいいんだよね。
つまり、このマンガで語られる「遺影を描く」行為を「殺す」と表現しているけれども、「恋慕」でもあると。
こう読み解くと、後半の二人の言動や、最後のオチ含めて興味深くはあるね。
中々に魅せてくれるストーリーではあるんだけれども、この難儀な価値観を土台に話が終始進んでいくから、それを理解しないと後半の二人の言動についていきにくいってのが難点かなあ。
う~ん、設定は興味深いけれども、あんまり面白くならなかったなあ。
プロットがイマイチってのと、セリフで語らない割に、絵で何がどうなってるか分かりにくい。
意図的にやっている節もあるけれども、それがあまり面白さに繋がっていない。
不出来な「世にも奇妙な物語」を見せられた気分。
最後らへんの展開はよかったね。
ただ、中盤までの二人の会話が、つまらない身の上話ばかりでウンザリする。
というか、ラストの展開の持って生き方も踏まえると、その辺りはややクドいね。
ふむ、要素の一つ一つが手垢まみれというか陳腐だけれども、物語としてはしっかり纏まっててよろしいかと。
序盤で、無機質な機械が意外にもウィットに富んだ言動をしていたりとか、世界感を説明するのではなく、絵で見せるっていうのはいいね。
なんかキャラとかの構図が似たりよったりだし、話がすごくとっ散らかってるなあ。
今回はモアイ
繊細チンピラだったりミソジニー系だったりと、今週は“特定の界隈”から眉をひそめられそうなネタが気になるなあ。
こういう弄ばれ方を別媒体でもされだすと、認知度は上がっているということだけれど概念としては形骸化しているってことなわけで。
当事者目線で見た場合、許容できるかどうかはともかく本意ではないだろうね。
まあ私としては、こういうのが笑えるかはともかく、許容すらされないほど日本人に余裕なくなったら規制うんぬんの前に漫画は死ぬと思うけれども。
あと、今週はダジャレが多いのも気になった。
そういえば、ダジャレとかオヤジギャグをよく言うようになると脳が老化しているとかいう話もあるが、どうなんだろう。
こういう「いいとこがなかったけれど、相手が悪すぎただけ」という強キャラが、後に設定通りに強いということを見せてくれる展開は嫌いじゃあない。
今まで出てきた中で、一番美味そうだ。
いつも思うけれど、最後にちゃんと実際に作って、カラー写真と詳細なレシピも載せてるけれど、これ正解だと思う。
読者が「真似したくなる」っていうのは重要。
はてブでも時々ホッテントリにこのサイトの受賞漫画があがってくるけれどアテにならないので、やっぱり自分で漁って色々読まないとね。
で、一つ目のコレは……う~ん。
絵は今回の受賞作で一番で、情緒も出てて嫌いではないけれど、それ以外はイマイチかな。
編集部が私の思ったことは概ね言っているので、私からいえることも多くはないけれど。
読みきりなんだから、それを意識した構成にしてほしかったなあ。
絵は微妙だけれども、構成とかは今回の受賞作で一番バランスがよいと感じた。
主人公の心理描写とか、モブキャラの絡み具合だとか、読みきりなりにちゃんと描ききったっていうのは評価したいよね。
個性という点では今回の受賞作で間違いなく一番だろうね。
面白いと思う要素を抽出して、出来るだけ描こうという意気込みが感じられる。
ただ、まあそのせいで全体的にとっ散らかっていて、その割に構成だったり設定が荒い部分があるのはアレだけれども。
とはいえ、今回一番「読ませてくれた」のは本作かな。
内容とは関係ないけれど、このサイトはページをクリックすれば次のページまで自動スクロールしてくれる。
地味だけど、こういうUI面は利用者を増やしたり継続させるためには大事。
これができていないWEBコミックサイトもいくつかあるからな~。
画楽ノ杜とか、やる気なさすぎ。
SFや漫画やアニメやエロゲなど各所で盛り上がっているので。ラノベでもやってみます。
ただし、今のままだと早い者勝ち感が強いので、実験的にいくつか制限を加えてみたいと思います。
SF:http://d.hatena.ne.jp/Mukke/20140616/1402912866
漫画:http://anond.hatelabo.jp/20140617112445
アニメ:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20140616/1402955339
エロゲ:http://blog.livedoor.jp/dg_law/archives/52211223.html
・今回は範囲を狭めるため「○○大賞(新人賞)受賞作」に限定。(ex.電撃小説大賞、スニーカー小説大賞、MF文庫J新人賞、etc…)
この増田をはてなブックマークして、コメントで「大賞受賞作の中で自分は読んでいないけどみんなは読んでいそうなラノベ」を一作品あげる。
読みかけで挫折したとかではなく、本当に1ページも読んだことがない作品をあげる。
・「大賞」受賞作でなくてもOK (ex.金賞、銀賞、奨励賞、etc…)
・大賞受賞者の他作品(ex.神様のメモ帳)はダメ、最終選考に残って出版された作品(ex.キノ、とある)もダメ
・かぶったら早い者勝ち。あとからブコメをした人が別作品に変える。
・他の人のブコメをみて、読んだことがある作品にスターをつける。
・スターを一番たくさん集めた人が勝ち。
2ch嫌儲板で自民党流行語大賞2013がいつの間にか決定していた。
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1386690225/
131 名前:番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です[sage] 投稿日:2013/12/11(水) 22:36:21.76 ID:VlOachBQ0
大賞
「完全にブロック」
入選
「ナチスに学べ」
「片山satuki」
「信じたくない」
特別賞
「TPP反対。ブレない」
安倍晋三首相が、東京電力福島第一原発の汚染水漏れをめぐり、9月の東京五輪招致演説で「完全にブロックされている」と明言。
石破茂幹事長が、特定秘密保護法案反対のデモが起きる中、ブログで「デモの本質はテロ行為に通じる」と記述。
鴻池祥肇元防災担当相が、派閥の会合で、秋の園遊会で天皇陛下に手紙を手渡した山本太郎議員に対し「天誅を加えなきゃいかん」と非難し、山本議員宛てにナイフが入った封筒が届いた事件に関しては「切腹用の刀が送られたそうだ」「犯人は私ではない。私は近くに寄って、すぱっといくから。間接的な殺人はしない」と述べた。
麻生太郎副総理が、7月の講演で、憲法改正をめぐってナチス政権を引き合いに「手口に学んだらどうか」などと発言した。
片山さつき参院議員が、8月、2chの流出情報に「satuki katayama」という名前があったことをツイッターで問われ、「ローマ字でtsuではなくtuを使う人のお郷が知れる」などとツイート。しかし本人の公式サイト等でも「tu」表記が使われていた。
安倍晋三首相が、特定秘密保護法案の審議で、政府内に設置する「保全監視委員会」関して、「首相がチェック機関の役割を果たす第三者的機関」と役割を説明した。
小野寺五典防衛相が、スノーデン情報を元にした、NSAの監視対象に日本も入っていた、という米紙報道について、記者会見で「同盟国間を含め、さまざまな友好国との信頼関係を傷つける行為は決して望ましいことではない。報道は信じたくない」などと述べた。