はてなキーワード: 種苗とは
・種苗法はすでに商標になっているものを品種登録することを禁じている。
・なら種苗で登録してから種苗育成者本人が商標登録すればよかったのだがデコポンはもうずっと前に存在しており宣伝しちゃったあとだった。
・しかたなくもう一つの名前をひねり出して登録。苗をうるときは品種名不知火、その実をうるときは商品名デコポンと呼ぶ。
・苗の販売開始が実の販売よりずっとあとだったから成り立ったウルトラテクニックであって今は無理。
・現在も開発されている新品種は種苗と商標を同時に、しかも世界商標登録しないとシャインマスカットみたいなことになるぞ。
参考urlhttps://www.naro.go.jp/laboratory/nifts/kih/citrus_cat/post_70.html
(しらぬひのページなのに、一番下の参考文献にデコポンの話がでてる)
こちら統計ではありませんが、長野県が公開している農業経営指標です。
農業改良普及センター(現 農業農村支援センター)が篤農家と呼ばれる地域を代表する農家の経営状況を調査したものであり、
金融機関の審査の際に参考にされ、借入の際にここからかけ離れると理由を求められたりするという、
農業経営の基準となる資料ですので、一定の信憑性はあるかと思います。
ちなみに同業者の間では、売上は過大評価(高すぎ)だが、経費はまぁまぁ正確であるという評価です。
https://www.pref.nagano.lg.jp/nogi/keiei/documents/r4keieishihyoulist.pdf
①10aあたり売上580,000
②10aあたり売上471,252
となっています。
最新のものは公開されていませんが、平成21年度のものであれば明細もっています。
全て10aあたりの金額で、括弧内は売上に対する経費の割合です。
粗収益 544000
種苗費 9502(1.7%)
肥料費 42530(7.8%)
農具費 1500(0.3%)
農薬衛生費 27195(5.0%)
諸材料費 28448(5.2%)
雇人費 8424(1.5%)
想像より減価償却費が高いぐらいで、かなり想定に近い数字でした。
減価償却は農機具の場合7年ですが、きちんとメンテナンスしながら使っていけばトラクターは耐用年数30年近くになります。
どこで部品調達してるのかわかりませんがもう販売されていないフォードとか現役で活躍していますし、
シンプルな作りのものは長持ちするんですよね。なので減価償却費と実際の出費は乖離していると思います。
平均に意味があるかはわかりませんが、
農家1戸あたりの面積が4haちょいなので、平均所得は420万円程度になると思います。
農家1戸あたりの所得は400-500万円と考えてよいかと思います。
https://www.machimura.maff.go.jp/machi/contents/20/304/index.html
諸材料費に含まれるマルチ(畑を覆うビニールです)は白黒ダブル135cm幅200m巻(表は白、裏は黒で夏レタス栽培で最も使うやつ)で6000円ほどするので、30%近く値上がりしていると思います。
青果を販売する普通の農業で2500万円の年収を得るなんて絶対無理。
結論を先に書いておくと、正しくは一人当たりの年収は260万円弱となりました。
紹介文によると
「農家607軒の高原野菜の販売額は2007年に約155億円と、平均収入は2500万円を超えました。」
2500万円は農家1戸あたりの売上です。
確かに平均がこの値というのはすごいことですが、決して達成不可能な数字ではないです。
3-4人程度の人手が必要な金額なので、じいちゃんばあちゃんと息子夫婦であったり、兄弟であったりと
農業の場合、品目と面積がわかれば、その人の年収を概ね推定することができます。
農協出荷だと運賃・市場手数料・農協手数料・全農手数料・施設使用料・予冷費・部会費・ダンボールなど様々な金額が控除されます。
品目により大きく変わるが、トマトのような冷蔵不要で軽量・高単価のもので売上の20%ほど、
ハクサイのようなかさばる重量野菜で売上の40%ほどだと思います。
それとは別に、種苗費、肥料費、農薬、マルチ(畑に張るビニール)など諸材料費がかかります。概ね売上の20%ほどです。
農機への投資があるので、減価償却があります。こちらは通常は長期借入の返済に当てられます。
健全経営だと減価償却が売上の5-10%程度とされます。レタスは労働集約的なので、5%と考えます。
ここまでで、売上の65%が製造原価となったので、2500万円の売上のうち、1625万円が消えました。
残りは825万円です。
サラリーマンの収入と違うのは、ここから消費税納税があることです。
サラリーマンの税引前所得と同等の条件で比較するため、消費税分だけ引きましょう。
現在、野菜は8%の軽減税率ですが、肥料などの購入は10%です。
売上の消費税が200万円、仕入れの消費税が150万円なので、50万円が消費税納税額となります。
今はレタスは作っていませんが、作って農協出荷したことはあります。
経験から想像するに2500万円の売上を上げるには3人必要ではないかと思います。
機械類は補助金あったりしますが一時的なものだし、審査も厳しく全てが通るということはまずありません。
川上は水田転作でもないので水田フル活用の補助金もないと思うし、中山間地域直接支払いの対象になるような圃場ではないです。
なので年収を大幅に上げることはできません。
ブラック川上と呼ばれるのは、実際にそういう事例もあったのである程度は仕方ないし風評とは言えません。
でも、外国人奴隷使って2500万の「年収」を得ているというのは完全に誤りです。
ここまで数字だせるのは自分が農家だからだけど、普通に考えて無理っぽい数字なことぐらいわかるでしょう?
大根を切ったら中に黒い筋。
食べられるのでしょうか?
調べてみました!
戴き物の大根。貰ってからさほど日数経っておらず見た目は新鮮。
でも、輪切り方向に切ってみると皮より少し内側に円周状に黒い点々。
黒い点々の部分までピーラーで剥きすすめてみると縦方向には線状、というか網目状に黒くなってる。
導管が黒くなってる?
内部も萎びてるとか腐ってるとか臭いとかはない。見た目の変化だけ。
原因わからんかったので、その時は黒い部分を剥いて切除。
なんか勿体無い。食べられるなら食べたい。
そこで調べてみました!
Verticillium dahliae(バーティシリウム・ダリエ)によるバーティシリウム黒点病、大根が感染したものはダイコンバーティシリウム黒点病と言うらしい。
ダイコンバーティシリウム黒点病 | 農業害虫や病害の防除・農薬情報|病害虫・雑草の情報基地|全国農村教育協会
www.boujo.net/handbook/newhandbook9/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E9%BB%92%E7%82%B9%E7%97%85.html
ほとんど外観的には異常は認められないが、根部の維管束が黒~黒褐色に変色する。肥大根を横に切断すると、黒点が根の中央部では放射状に、皮層下の部分では輪状にみられる。
で、食べられるの?
大根を切ったら中身が黒い!黒い原因と食べられるのかの判断方法とは | Domani
domani.shogakukan.co.jp/635895
大根の中が黒くなっている原因が「ダイコンバーティシリウム黒点病」の場合、食べても問題はありません。「ダイコンバーティシリウム黒点病」は糸状菌が原因ですが、大根自体にカビが生えているわけではないため、人体への害はないとされています。
黒く変色した大根は風味や食感が落ちているため、生で食べるのはおすすめできません。しかし、煮物や炒め物など、火を使って調理すればおいしく食べられる可能性が高まります。
今回切除した黒変部、庭に埋めて大丈夫?
病害虫・生理障害情報 野菜栽培での病気 害虫 生理障害情報 | タキイの野菜 【タキイ種苗】
www.takii.co.jp/tsk/bugs/ada/disease/ba-teisiumu/
発病した植物の遺体(残渣)上に形成された微少な菌核により、土壌中に長期間(数年から十数年)生存する。ダイコンの根が菌核の近くに伸びてくると、菌核は発芽して感染する。
本病原菌の伝染経路は、前作の被害作物残渣のすき込みや病原菌に汚染した(病原菌の菌核の混入した)堆肥の施用による圃場での土壌伝染
バーティシリウム菌 | 病害データベース | 種苗事業部 | 武蔵野種苗園
www.musaseed.co.jp/disease/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E8%8F%8C/
発病株を見つけたら早速抜き取り焼き捨てましょう。
世界の賃金は上がり続けている。例えばオーストラリアの平均年収は1200万円。日本の1%未満と言われる上位富裕層が普通なのだ。
俺たちが収めた税金は、A国とかC国とかK国だけでなく、様々な国へ支援として流れている。
国家予算だけでなく、インフラもそうだ。例えば石炭・ガス・ウランを海外から買い続けている。
施設管理や維持も外注している。わかりやすく言えば原発の管理をイスラエルの会社に外注したり、水道管理をフランスの会社に買収されたり、農業種苗を種苗メーカーから購入することが課せられたり。畜産動物の餌に余っている国内米を利用を指導するのではなく、輸入穀物利用を野放しにしたり。
国内に増えた99%の貧困層と結婚したくないのは男女共に同じ。というか、これだけ災害や失業が増えてる時代に、一馬力家庭や、世帯年収を下げるようなパートナー選びは昔と違ってできないと思う。
単純に、一方が失業したら解散しかねない家庭なら、子供の養育を考えて「無理だ」と思うのは仕方ないことなのではないかと思う。
最初に謝っておくと、収益ではなく収益構造と書くべきだった。すみません。
・約50棟のうち、10棟以上の作付けを諦めた
・2人来ないで売上1000万円の減少
ということなので、単純計算すると売上5000万円規模で雇用は10人ということになる
かなり大きい方だし、よくこんなにほうれん草をやろうと思うなぁとは思うけど
ここは確かレタスの産地でもあるので、周囲からすれば特段驚く規模の売上ではないと思う。
市場出荷の場合、野菜の値段は僕らに決められないのが辛いところ。
肥料費・農薬費・燃料費・種苗費全てが上がって行ってる皺寄せを全て食ってる気がする。
綺麗に作っているというより、綺麗に選別しているという方が正しい。
本当のところはわからないけど、農家が多かった時代には規模拡大したくてもできず、
利益(=単価)をとるために綺麗にすることを選んだ、その名残だと思っている
合わせないとと格下げされてしまうので、選別を綺麗にせざるを得ない。
本当に悪いものは除くとしても、それだけなら選別は倍くらい早いと思う。
当事者がこれをいうと甘えと取られかねないので言いたくないけど、
食料問題は命に直結するので、経済だけで語ることはできないと思う
白菜がなくなったら死ぬかと言われれば死なないわけだけど、コメなら死ぬ。
じゃあどうやって線引きするの?っていうとこれは政治判断になる。
融資が受けられれば生産性が上がる」はそりゃそうだけど、投資金額に見合うだけの生産性向上に繋がらないのでは投資した意味がない
例えばコメの刈取であれば当地であれば9/25頃から始まって10/20までに刈り終われば必要十分だ。
生産性が上がっても、その先の仕事がなければただ暇になるだけで意味がない。
もう一つはモミの受け入れの問題。刈り取ったモミは乾燥施設で水分15%を切るまで乾燥させるのだけど、これが大体一晩かかる。
乾燥施設の能力以上の刈取能力を持っても、これまた意味がない。
農機具への投資は生産性だけで語ることはできず、経営環境によるということ。
でも金融は返せるなら貸してくれるから、この2点を考えず買いたいから買うという機械投資している農家はかなり多い。
他国を知らないのでわからないけど、水田はもう固定資産税・土地改良区の賦課金の合計を割ってくるレベルまで来ていて、
当地では高いのは土地改良区の方で、でもこれは水田である以上水路整備は必要なのでしょうがない。
畑はわからないけど、大規模産地ではかなり高いと聞いているし
あと高知のように施設園芸が中心だとさらに高いと聞いた。こちらは真偽不明。
人手不足は収穫期だけの話だったような
ホウレンソウの場合は収穫箱詰めが作業時間全体の8割を占めると記憶している。当然収穫期だけ人が足りない。
作業効率だけを考えれば外国人はほぼ収穫箱詰めをし続けることになるはずだ。
収穫を中心に作付け計画を立てるのはどの品目も共通かな。いや水稲は別か。
ちなみに、当地の農協のルールではホウレンソウの収穫は出荷前日午後5時以降に行い、
出荷は午前9時までという鬼のルール。いやどうしろと。昼夜逆転?
そこを除けばできる人とできない人の差は10%くらいで、稀に飛び抜けてる人がいるくらい。
できない人も他の作業であればできたりするので、稀を期待しなければ一人当たりの売上という考えは妥当でしょう。
しているところはあるが、まともに給与を払うためには
露地野菜であれば一人の従業員あたり1ha=3000坪ほど、水稲であれば8ha=24000坪ほど農地が必要になると思うから
農地集めに全ての成否がかかっている。
これを集約できるかといえば、外部から来た人間ではほぼ不可能だし、農家というより不動産屋みたいな・・・
話は逸れるけど、一人でこれだけ広大な面積を必要とするのだから、
「農業が基幹産業であれば過疎化が進むのは避けられない」という秋田県知事の発言は的を射ている。
あとは集落営農という方法があって。集落で法人を作るということだけど、これがうまく行っている例は少なかったと思う。
ああ、一個言い忘れた。
1000万の売上が消えたら、満額加入していれば800万、
種代肥料代農薬代引いても700万以上がまるまる”純利益で”出るはずだ。
日本の種苗が韓国に奪われ、韓国産として販売され、人気があるらしいというニュースに思うことがある。
普段から、そこまで日本の農業や農家を気にかけながら買い物してるのか?食べているのか?
その米、肉、野菜、乳製品その他もろもろ。原産地をチェックしながら買ってるか?
手軽でありがたい、その安いファーストフードやチェーン店のご飯、コンビニとかの安いカット野菜、総菜、それらに使われてるのは国産だろうか?
何かさ、韓国や中国が絡んだ時だけ威勢いいよね日本人って。「農家を守れ」ってさ。
普段は全然意識もしてないくせに。田舎が消滅?関係ないねwって思ってる。
国産の農作物も畜産も漁業も、ほとんど地方で成り立ってるのに。
本当は日本の農業がどうなろうと知ったこっちゃないんだよ。ただ韓国に利益奪われるのが気に食わないだけ。
いろんな人がいろいろ、そして概ね好意的に書いてくれて面白かった。
いくつか触れておきたいトピックがあったので、農業の中の人として個人的な見解と感想を書いておこうと思う。
そういえば、一つ書き忘れたんだけど、借地料について。
ミスタイプではないです。300坪、年間で6000円。
なんで直進が必要かというと、作物を均質に作るために均等な環境を用意するため。
つまり同じ深さで耕して、同じ量の肥料を撒いて、同じだけの根圏を用意するためなんだけど、
圃場の長さが70mくらいなら目印なく直進できるけど、100m超えたあたりから絶対曲がるんだわ。
ただそんな圃場は当地にはほとんどないので、僕らの地域にはいらんけど。
水稲の農薬って剤形もいろいろあるんだけど、幅が40m超えたあたり?からどうやっても水田の中を歩かないといけなくなってくる。
水田の中なんてできれば、歩きたくないのよ。うちでも40枚くらい、ほんとの大規模なら何百枚も田んぼあるのよ。
それは違う。効率を重視しすぎた結果、人間が対応できなくなっただけ。
効率的な肉体労働は、効率的に疲労を生み出し、効率的に人間の体を壊す。
ネギを抜くにしてもそう、手で抜くのか、腰で抜くのか、足で抜くのかを変えるんだ。
一番早いやり方でやり続ければ、必ず体のどこかが痛くなる。
でも足の置き方変えたり、肘を体につけて支点を変えたり、ネギを順手で持つか逆手で持つか変えたり、
出力に使う筋肉はできるだけ大きい筋肉、例えば背筋を使うのか大臀筋を使うのか、こういうのを意識的に変えたりすれば、
少し効率は悪くなるけど、ずっと続けて(休憩はいるけど)作業できる。
こういうのを教えるのは大変なんだ。言葉が通じないと尚更。
うちは日本人。ここでいう外国人というのは、外国人技能実習生のことを指してのことだろう。
この制度に賛成か反対かは政治的な議論になってしまうから避けたいところ。
利益とリスクという観点から日本人を雇用するという選択をした理由は以下2点。
1、制度の建前と実行内容が矛盾している。突然はしごをを外される可能性がある。
研修生という名目で労働力を得ているのはよく言われる通りだと思う。
ただ、研修生も技術を持ち帰るためではなく金を稼ぐために来ているというのもあり、どっちもどっちだとも思う。
技術を持ち帰るのであれば、きちんと農学を学んだ人が来るべきだと思う。
そもそも日本の農業には参考になる点はあっても、技術をそのまま母国に持ち帰っても使えないはずだ。
日本の気候は特殊すぎる。暖かすぎず、寒すぎず、四季がある。世界で最も雪が降る。各地で気候が違いすぎる。
冬がなければ、土中の有機物が年中分解し続けてしまうので肥沃さが失われる。
寒すぎれば泥炭のように未分解の有機物が溜まりすぎてこれまた作れるものが限られる。
それに火山灰土が多い、当然だが火山がなければ火山灰土はない。
そんな絶妙なバランスの中で培われた技術が日本の農業であって、だからこそ日本各地に農業改良普及センターが存在する。
気候や土が違えば技術が変わるし、技術を選択できる領域に達するのに2-3年は短すぎる。
他業界と比較して農業の特殊性を訴えるアプローチは嫌いなのだけど、
研修という名目で人を入れているのに、どう考えても研修自体が成立しないのだ、
大体、外国で研修しなくても、モナコ・シンガポールのような都市国家は除いてどんな国にも自国に農業はある。
国際世論からバッシングを受けたら制度自体が突然なくなっても不思議ではない。
人がいなくなってどうしようもなくなったら、規模縮小せざるをえない。
規模拡大の阻害要因は農地の獲得だが、規模縮小の阻害要因は借金だ。
一度大きくするために借金してしまったら、土地を返して済む話ではなくなってしまう。
今現在、農家数が著しく減少している、それは農政が票田として魅力的ではなくなることを意味する。
はしご外しはされるべくしてされたのだ。
全然関係ないけど、ホンダのアクティがなくなったのも農家数減少のせいだと思っている。
当地は夏秋作が中心の地域だ。12月から3月までは農作物はほとんどできないし、土は凍結している。
一度、トラクターを動かそうと思って地面に置いてあったロータリー持ち上げたら爪が折れてしまった。氷は恐ろしく固い。
日本人なら年間の変形労働制で対応できるが、外国人技能実習生はそれができないはずだ。(たぶん)
農業は仕事がない時はないのだ。稼げる時にしっかり稼いで、稼げない時は充電期間だ。
強引に自然に逆らうと利益は出ない。ちょっと逆らうくらいがちょうどいい。
●個人で売って儲けてる実績はある?農協と喧嘩するとどうなる?
これは国が助成金をもらった新規就農者にアンケートを取って調査した実績がある。
内容がネットで公開されているかは分からないし、僕も見た後に捨ててしまったのでソースを示せないのが残念。
記憶では個人販売で儲かるのはコメ。野菜は難しいという結果が出ている。
野菜はあっという間に悪くなるので在庫がほとんど持てない。取れる量も気温と日照で倍くらい余裕で変わる。
値段をつけられないが全量取ってくれる市場に出荷する方がロスが少なく圧倒的に楽。
農協の取り分は3%ほど。なお運賃・予冷代・箱代などは別でかかる。
農協は優秀よ。運賃なんて1箱数十円、個人ではトラックのチャーター便とか出せないからね。
あのインフラは生かすべき。
農協については、まず誤解を解くところから始めなければいけない。
今ここでいう農協とは単協、つまり農協組織の末端である地域の農協のみを指す。
農協解体とか言われるのは単協の上部組織の全農とか中央会とかの、つまり農協のための農協のことだ。
前提として、農協は敵対する組織ではない。言うなれば農家自身だ。
農家が集まって作った協同組合という体になっていて、農家は生産者であり出資者でもあり、顧客(肥料などの購入)でもある。
株式会社との一番の違いは、出資額や出荷額に関係なく一人一票制という民主的な組織であるという点。
意思決定において販売額が10万円でも1千万円でも権利は変わらない。
小さくても人が集まれば政治が発生する。農協がノーというのは、実は農業者の世論?がノーと言っているのである。
僕が農協と喧嘩をするということは、地域農家と喧嘩をするということであり、それは絶対に得策ではない。
ましてや僕のような移住者を支えるのは、地元出身の農業者からの信頼と必要性だ。
角界を維持し盛り上げるのに必要だから存在が許されるのであって、役割を終えたら国に帰る。理事会にまで入ることはない。
(それほど相撲に詳しいわけではないので、間違ってたらすまん。でも年寄りは相撲が好きだ。だからこの話は通じやすい。)
地域の農業には歴史がある。それをちゃんと理解し、説得し、それで初めて若者として提案ができる。
そう、若いだけで目立つ、目立ちすぎる。
なにせ60歳で「期待のルーキー」とか呼ばれる業界だ、40歳未満の若造なんてどう見られるか想像してもらいたい。
でも農協職員は農協ではないのだ。彼らは転属になって数年でいなくなる。
僕らが向き合うのは農協職員ではなく、これまで地域農業を支えてきた方々だ。
●青年就農給付金(現 農業次世代人材投資金)の効果はあったか
僕もこの制度は使わせてもらった。150万円ね。
150万の計算根拠は当時の最賃で月160時間程度働くと大体年間150万円くらいだからと理解している。
僕個人で言えば本当にありがたく有効に使わせてもらった。もらったお金は全部農機具に変わった。
ただし全体で見れば追跡調査の結果、5年後の給付金打ち切りとともに経営が成り立たなくなるケースが多かったとのこと。
この調査結果は公開されていると思うので、興味があれば調べて欲しい。
当時は制度が始まったばかりでアラが多かったけれども、今はだいぶ洗練wされて、条件が厳しくなってもらいにくくなっているはず。
当時の専門はWebプログラミング。SE続けてもそこそこ稼げたと思う。
多分生まれるのが20年早くってメインフレーム触ってるような時代だったらそのまま続けていただろうね。
そういうプログラミングは大好きだった。
ちょっと偉くなったところで社内で事業を立ち上げるようなものが求められるようになって、
僕にそういう企画力はなかった。
僕はHackしているのが好きだったのだ。
農業は実にHackしがいがある。いいところに流れ着いたものだ。
確かに稼ぎは多くない。
でも、農家が稼げる時というのは食糧危機の時だ。そんな時はもうきてはならない。
実は農業に限らず法人がもらえる補助金はとても種類が多く、給与所得者の多くは遠回りに恩恵に預かっている。
DanKogaiがツイートしていたように、雇用が社会保障のチャンネルになってしまっているからだ。
問題は農業の事業体がほとんどが個人であって、事業と個人の財布が区別されていないことにある。
だけどこれもじきに解決していくと思う。
大規模になればなるほど、個人の財産では事業の赤字・負債を処理できなくなっていく。
税務署は貸借対照表の左右が合わなくても受け取ってくれるそうだが、
(いくら儲かっていくら払ってくれるの?ってのが分かれば、税務署的には問題ない)
そんな会計していたら回らない。
農家がどうやって食っているのかという元エントリーの話に戻すと、
兼業や年金などで誤魔化していて農業では食っていないというのが、おじいちゃん農家の大多数の実情だ。
規模が小さければそれができる。プラマイゼロくらいには割と容易にできるし、それで十分だと思う。
その上食っていけているなら、それは仕事として必要十分ではないだろうか。
僕は定年後に農業を始めたいという60歳くらいの人は応援したいと思うし、ウェルカムです。
どうか、農家を生かさず殺さずにしておいてもらえればありがたい。
これは謙遜しているのではない。
金をジャブジャブ投入されたら、それは何も考えなくなる。
金がありすぎるのは、ないよりも問題だ。少し足りないくらいが一番いい。
アグリテックについて書いて欲しいと言ってくれた人、ありがとう。
今は過渡期で、ネットで言えばADSLを普及してるような段階だと思うよ。
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農地は農家でなければ借りられない。しかし農家になるには農地がなければならない。
ニワトリタマゴみたいなこの参入障壁を非農家は越えなければいけない。
どうやって超えるかは書かないので調べてね。
追記2:ネギが1本5円になったらどうすんの?ってブコメがあったので。
それはネギ作るのやめるよ。機械投資の回収も全て諦める。これまで学んで身につけた栽培技術も全て捨てる。
未練はない。埋没原価は回収できないから埋没なんだ。何をしてきたかではなく、これから何ができるかだけを考える。
借金は?ってなるけど、詳しく書かないがそれをカバーする金融スキームは存在する。大丈夫。
事業の失敗は事業で取り戻すしかないんだ。もう個人資産でカバーできる範囲は超えてるんだから。
明日から5円になったら、ネギ畑を半分潰して5年経験があるブロッコリー作るかな。
6/15播種なら9/5には採れる、めっちゃギリだけどネギ収穫開始をカバーできるな。
育苗期間が25日ほどあるので、とりあえず播種だけして、その間がネギを潰すかの検討できる猶予期間になる。
作ったことない作型ではあるけど、技術的なフォローは種苗会社・普及センターがやってくれるし、栽培している仲間もいる。
それ以外にも考えられる方法はまだいくつかある。こんな感じでオプションは存在する。
僕のネギを待っていてくれるお客さんがいて、その人が再生産価格を出してくれるのであればその分は栽培は続ける。
中国に勝てる?って言われても、僕は別に中国と勝負してるわけじゃないし、
日本のネギ栽培の運命背負ってるわけでもないので、戦わないという選択をするね。
前提を崩すようで悪いが、ネギ1本5円は産業構造上、実現しないと思われる。
輸入は青果業者がする。青果業者が全国に販売するには市場というインフラを使うわけだが、
市場は手数料を売上からパーセンテージで取る商売なので、そもそもそんな安いくせにかさばるものは取り扱いたくない。
どんなスーパー・外食チェーンであっても、市場の世話に全くならないところはないだろう。
それ故、そのネギはシェアを取ることはできない。多分市場に到達する前にどこかで、市場価格まで上がるだろう。
普通に考えれば生産業者の総取りになり、5円でネギを作れる業者はウハウハだろうけど、
大量に作りすぎても販売上不利になってしまうので、ほどほどのところでやめるのではないか。
風が吹けば桶屋が儲かるくらい遠い話のような気がするが、こう聞けば納得してもらえるだろう。
安いものは消費者は喜ぶだろう。でもそれに関わる業者は適切な利益が取れなければ、産業として成立しない。
農家はしぶといよ。じゃないとやってられない、心がもたない。
就農初年度に建てたビニールハウス、100年に1度の大雪で潰れかけて徹夜で雪下ろししてなんとか守ったのに、
何で”ない”って言い切れちゃうのかww↓
https://www.youtube.com/watch?v=1SK2uh8qUlM
まぁ、いいや。どうせ観ないと思うし。
世代を重ねれば品質も落ちるから、そういうものには使えないし、下がらないものは大抵昔からの固有種でそもそも誰のものというものではない。だから日本国内でやろうと思うひとはいない。
日本で自家採種する人はいないって理屈なら、自家採種禁止する必要がどこにあるの?
(現行法で十分できるんだけどね。https://www.alic.go.jp/koho/kikaku03_001040.html)
もちろん自分は国内の開発者も守られるべきだし、生産者も守られるべき。だからその両方が叶うなら改正した方が良いと思うよ。
でも今回の中途半端な改正では、開発者が守られても農家の権利を奪いかねないし、
この仕組を利用して大手外資企業が国内で交配させた種苗を登録されたり日本でも稼げる土壌ができてしまう。
結果、開発者を苦しめることになるかもね。
そもそも、この改正を知らなかったって農業従事者も多かったのが大きな問題だと思ってる。
政府はろくに説明もせず、改正しようとしていたんだよ。種子法の廃止だって同じ。
日本人にとって食は安全保障の問題なんだって危機意識薄いから、片方の綺麗な部分しか見えてない賛成派が多すぎる。甘く考えない方がいいよ。
海外への持ち出しは現行法でも禁止している。でも種なんて隠せるしどうやったって流出は防げない。
もしやる気があるなら海外流出しても販売できないように、農水省がせっせと流出先で特許とるなどで保護すればいいのにしないのはなぜ?
あと開発者守るんだったら自家増殖を禁止するんじゃなくて、国内の真面目に開発している業者に国がお金を負担するべきでしょ。
開発者にお金入っても、生産農家にとっては大きな出費となりかなりの負担になるんだよ。
そこに外資大手の種苗メーカーから安くで種を提供されれば、生産農家はそれを買うようになる。
種苗法の改正、勘違いしている人多いけどあれは開発者守るためじゃないって。
農水省が海外流出を防いで開発者のためとかってミスリードさせてたけど、あれで海外流出防げるわけないだろ。
その前の農業競争力強化支援法ってのとセットで種子法廃止からつながっているんだよ。
つまり、これも国は金を出したくないから民間同士でしのぎ削り合ってくださいねって法案。
で、規制緩和で海外からモンサント企業を受け入れる体制をつくっているわけ。もちろん国内で真面目に開発している業者は守らないといけないが、同時に外資企業も守ってしまうんだよ。そもそも食は安全保障の1つなんだから国内の種苗は国が開発者に資金出して投資しろよ。なんでしのぎ削らすんだよ。
反対派と賛成派の論争になったのも、農水省がろくに農業従事者に周知していなかったからで、国はこっそり改正やろうとしていたから阻止されたんだよ。新自由主義者のやりくち。
なにがまずいかって、はっきり言えば、海外で作り放題なんだよね。
和牛と同じ。
海外に優良品種を横流しすることだってあり得るし現に起きてる。
ちょっとだけ専門的なことを書くと、「品種によってはコピーがくっそ簡単」
なんですよね。
だから、海外に流出するのを何とか防がないとまずい事例が実際に起きてるんです。
しかも、対象となっているのは「新しく開発された登録された品種」だけである。
要するに「いい品種が不心得者の農家にコピーされて海外に横流しされて勝手に栽培されないようにしましょうね」
ってだけの法律なんだよね……。
海外資本に種を独占されるとかいうのははっきり言えばプロパガンダであり、日本の品種の大半は日本の開発会社が作っている。
なんで潰れたかというと、「検察でめちゃくちゃやった反動がすごかった」ので政府がビビったというところだろう。
もしも小規模農家の経営を圧迫するというのならば小規模農家には「原則自家採種の登録料を安くする、補助金で実質免除」とかにしたほうがいいとは思う。
日本の農産物はあまりにも無防備で、「いいものを作っても横流しされて海外ですぐコピーされる」から、種苗会社が疲弊してるんだよね。
これ以上良いものはできないと言われた品種を、農家がすぐに海外に持ち出して、コピー商品を作られてしまう。
種苗法を改正して、もう少しだけハードルを上げようって話である。
今後、自家栽培された優良品種がまた海外でコピーをされて、問題になるまで待たねばダメだろう。しかし、「政府は何をやっていたんだ」と言われたら、「芸能界と世論と報道が反対しました」と返答するしかなかろうな。
和牛の件しかり、他の農産物しかり、「もうすでに火事が起きてる」のに、自分たちだけは安全だと思ってる。
農研機構の作り出した、「これ以上良いものはできないかもしれない」と言われた品種すらコピーされてしまったのが現状だ。
もうちょいいうと、日本の農業がハイテク企業に乗っ取られるのではとか、伝統品種が失われるとか。それらは法案を読めばわかるように誤解である。
どちらかというと、漠然とした不安による漠然とした反対であり、検察の不祥事でなし崩し的に消えたようなものである。
ブランド農産品種の苗木などを海外に持ち出そうとしても止める手段がほぼない。
「泥棒が横行してるのに政府は何をやってるんだ」と言われても、「捕まえる法律がありません」というのが、いまの現状なのだ。
「農産物を保護せよ、政府は何をやってるんだ」というが、海外に持ち出せないように種苗を保護しようとしたら、今度は政府の陰謀ですか。
どうしたものかな。
今後、ワイドショーで「どうして保護ずる法律がないんですか。政府は怠慢だ」と芸能人が言い出したら、「お前らが反対したからだよ」と、農業従事者はグーでパンチしてやってほしい。
取り急ぎ、いまは時期がまずいということで秋の国会で即決してほしい。