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2024-10-22

名作といわれる昭和映画「はなれ瞽女おりん」(1977年)を観たので感想を書く

最近、急に、昭和ドラマ映画をみるようになった。あれ、実は細部にいろんな仕掛けがあるんだな、という発見があり面白いと思うようになった。

解像度も上がって自宅で映画館で見るのとさして変わらない大画面で映像ミクロなところまでみれるようになったことも大きい。

最近みた「はなれ瞽女おりん」(1977年)は、名匠といわれる篠田正浩監督作品だ。(ところで、これは自分用のメモなので、解説いたことは省くし、ネタバレも気にしない。)

半世紀も生きてきているのに恥ずかしながら、実はこの監督映画全然たことがなかった。

恥じ入るばかり。いや、若いころにみても、ただただ暗く寂しいだけで、ぴんと来なかった可能性が高い。

いやいやすごい作品だった。

明治大正日本原風景を撮りたかったと、篠田正浩監督は書いているらしい。ロケ地も全国にわたっているとか。

これはいろいろなところで触れられていることなので、どうしても観る者は知らず知らずにその監督言葉に引きずられてしまうのか、観る者の映画評が、その「風景」に寄り添うようなものになっているようだ。

しかし、この映画もっとも印象深いのは、おりんと、おりんに寄り添う鶴川という男の人となりだ。映画ではおりんを岩下志麻鶴川原田芳雄が演じている。

両者は、ともに周縁化された存在という共通項がある。

鶴川脱走兵だということは、映画の出だしのほうで、おりんに飯ごうの蓋で水を差しだすシーンからうっすらと気が付かせる仕掛けになっている(演出うまい)。

おりんのほうはというと、はなれ瞽女だ。瞽女という存在もこの映画認識を改めた。

瞽女新潟長岡高田瞽女共同体形成していたことを初めて知った。

おりんは禁制である「男との関係を持った」ことでその瞽女共同体からもはじかれてしまった存在瞽女という存在ですでにマージナルなのに、いわば二重にマージナル境遇にある。しかも、それはレイプによるものであり、おりんが自分で選んだ道ではない。

いきなりかわいそすぎる境遇のおりんだが、そのおりんに心惹かれて、自ら導き手となり、おりんと寄り添う鶴川という男。

自分天涯孤独だ、帰る場所もないとおりんに語り、兄のように思ってくれという鶴川だが、ドラマが展開するにつれ、少しずつ第三者が語る鶴川人物像に不整合みえてくる。

天涯孤独というわりには家族存在示唆されたりと。脱走兵なんだろうなーと思いながら、天涯孤独兵隊?、官憲お金実家に送金していることもつかんでいるなど、家族がいるのでは?とつじつまが合わない。

しかし、おりんは鶴川のいうことを信じて、ますます心を寄せてゆく。鶴川さんのおかげでやっと「まともな暮らしができるようになった」と幸せをかみしめるおりん。


この物語白眉は、脱走兵であることが官憲にバレてしまった鶴川最後におりんに隠していた事実告白するシーンだ。

それはまさに、鶴川家族母親)の存在だった。

連行される前に、軍隊を脱走した自分の心境を官憲にぶつけるシーンがある。

何が、国民皆兵だ。金持ち徴兵逃れで、俺が引き受けただけだ。

ちょっと前に増田で、おしん感想でも書いたが、明治から終戦にかけての日本は、天皇を頂点とした「家制度」を仮構し、そのイエの枠組みの中で国民という概念が編み出され、国民国家が成り立っていた。この「家」の概念は、主君への忠誠のもと、等しく苦労するフィクションを生み出し、社会の不平等を覆い隠していた。鶴川叫びはまさにその矛盾表現している。

このイエを体系化した国民国家の矛盾の噴出は、明治大正昭和20年の敗戦にかけての日本近代史において概ね2つの時期にわけられると思う。

ひとつは、「君死に給うことなかれ」で有名な与謝野晶子の詩のきっかけとなった日露戦争から第一次世界大戦シベリア出兵にかけての時期。国体という概念確立し、厳格な家父長制のもと妻は銀行口座すら作ることが許されなかった時代。それに対するカウンターとして大正デモクラシーが勃興する時期。

もうひとつは、八紘一宇そしてのちの大東亜共栄圏という言葉象徴されるように、イエの体系が日本国内の統一にとどまらず、アジアを中心とした海外に拡大し、アジアひとつ家族になれると勝手思い込み一方的他国侵略をしていた時期。大正デモクラシーへの失望不景気による生活の困窮は、人々の軍隊への期待を押し上げた。昭和12年の南京陥落のちょうちん行列以降、アジア進出と踊らされ、盛り上がってみたものの、協力させられる国民生活は次第に悲惨ものになっていった、その時代

ドラマおしん」はこの2つの時期をどちらも丁寧に描写する稀有ドラマなのだが、なかでも、おしんドラマでは、戦時中には配給制隣組といった組織を通じて、田倉家が隣組リーダーとしてふるまいながら、軍から甘い汁を吸っている、とおしん家族が後ろ指をさされる場面がとても印象的だった。

「はなれ瞽女おりん」においては、時代背景としては前者の時代シベリア出兵が描かれている。当時、大正デモクラシーへの失望として、天皇を頂点としたイエ体系の矛盾が表面化した時代だ。当時の殖産興業の旗印のもと製糸工場に動員された女工問題などに象徴されるように、「労働」が社会問題化した時代だ。

農村においても、小作農家の困窮、重税、大地主による圧迫が社会問題化、やがて農民組合運動へと連なってゆく(おしんドラマでは浩太の農民運動を通してこの時代風景を切り取っていた)。しかし、期待された大正デモクラシーは失望に終わる。なぜなら政党政治既得権益コントロールされており、立憲政友会は大地主財閥の側に立つ政党だった。政府財閥に牛耳られていて腐敗しているという風刺画がこの時代の不満を象徴している。

「何が、国民皆兵だ」という鶴川という男の最後叫びはまさに、その時代原風景なのだ

ともあれ、おりんは、鶴川の、ごめん実は家族がいるんだ、という告白に、留置所の小窓にかけた手が崩れ落ちるような衝撃を受ける。岩下志麻の演技すごい。

このシーンに二重写しで思い出した映画がある。それは「駅station降旗康男監督1981年)。大晦日に一人飲み屋のおかみさんと熱燗を飲むシーンでおかみさん役の倍賞千恵子がいうセリフだ。

水商売やってる子には暮れから正月にかけて自殺する子が多いの。なぜだかわかる?

男が家庭に帰るからよ。どんな遊び人もこの時期は家庭に帰っちゃうからね。

好きな男には帰る場所別にある、迎え入れてくれるホームグラウンドがある、という、この同じ寂しさがおりんを襲う。

おりんは、そのさみしさを押し殺して、よかったじゃないかあんたにお母さんがいても不思議はないと思っていた、自分もいるんだ、と幼少期に記憶の残る唄を口ずさむ。

この映画は、鶴川告白のあとの展開も秀逸だ。

その後のおりんの行動として、とくに注目に値するのは、駆け付けるようにして、高田瞽女屋敷の戸をたたくシーンだ。戸をたたく音の速さからおりんの心情が伝わる。このテンポ感が演出として素晴らしい。

かつて、自分追放した瞽女共同体を訪ねに行ったこの行動は、おりんの焦燥、不安失望の入り混じった心情を強烈なまでに表現している。

それまでのおりんは、はなれ瞽女として、ある意味自分の力で自立して生きていくという覚悟をもって生きていた。

しかし、鶴川告白のあと、自分にとってのホーム確認しようとする行動に出るのだ。

かつての瞽女の頭も仲間たちもいなくなっていた。とうに亡くなっていた。

主の途絶えた寂しい屋敷で、自分を捨てた母親がまだ若狭のどこそこにいるらしい、といううわさ話がおりんの耳に入る。

おりんの絶望には、もうひとつ理由がある。

鶴川は、おりんの導きをしているとき、いつも兄のように思ってくれといいつつ、決して体を合わせようとしなかった。

鶴川がおりんを女房にして下駄屋にしてあげられなかったのはなぜか。

その答えは、映画では何も説明されないが、鶴川告白がすべてを物語っていた。

なぜ鶴川家族がいることを隠していたのか、なぜ告白の際に、許してくれと泣いたのか、そこにすべての答えがある。

男は、自分母親瞽女のおりんを決して受け入れないとわかっていたからだ。男が隠していた母親差別意識がここで暗示されている。

おりんは二重にどん底に突き落とされているのだ。瞽女共同体から「はなれ」となったいわば二重にマージナル存在であるおりんには、もはやどこにも居場所はない。

男の告白ですべてを悟ったおりんは、まず瞽女屋敷に向かい自分の育ったホームを確かめに行く、しかし、すでに時がたちもぬけの殻だとわかると、男を待つことも探すこともせず、心身ボロボロになって宿場町を回る。この映画終盤のテンポ絶妙

そして、親不知の峠で息絶える、という涙腺崩壊の結末。その親不知人生最後を迎えるというのも、それは映画では親不知隧道作業員が暗示しているだけという、演出、すごい。今のドラマっていちいちセリフ説明しすぎなんだよね。このくらい映像にすべてを託すくらいのことができないと面白みがない。

さて、篠田正浩監督映画を初めてみた感想としては、やっぱりすごいっす、に尽きる。

明治大正日本原風景を撮りたかったとのことだが、明治から大正時代のイエ体系の矛盾、ひたすらアウエイで生きることが強いられる女性象徴としてのおりん、帰る場所がある男との非対称、これがまさに彼のいう原風景だと私は思った。

もちろん映画公開当時の国鉄旅行キャンぺーンの影響とかいろいろあったかもしれないし、ロケ地も興味深いんだけど、いやそういうことじゃないんだよ、と強く思う。

男の周縁というのは、国民皆兵欺瞞から脱走し、天皇を頂点としたイエからマージナル存在となったとしても、家やふるさとという寄る辺があるのに対し、女の周縁というのは、帰る場所がなく寄る辺が全くない。唯一の導き手だった男にまで、実は家族がいると告白されて別れなければならない。

この男女の非対称が終盤のシーンで象徴されている。

親知らずトンネル建設現場から見えるおりん着物、白骨となったおりんの骸骨という寂しすぎるラストは、どんなにズタボロに傷ついても帰れる場所がある男とズタボロになっても帰れるふるさとのない女の、ホームグラウンドの相違が残酷な形で表現されているところが、この映画もっとも印象に残った。

女はひたすらアウエイを強いられ、男は失敗してもいざとなったらふるさとに抱かれるみたいな、この男女の人生の非対称は、先日観た「おしん」でも同様に感じた。

こないだ増田で書いた感想https://anond.hatelabo.jp/20240906234755 

農民運動に熱を入れていた浩太は官憲拷問され転向余儀なくされる。夢破れ傷ついた浩太は傷をいやしに実家の世話になる。浩太の実家父親貴族院で太かったのだ。一方、おしんには故郷を振り返るという選択肢存在しない。ただただ前を向いて歩く以外に救いはなかった。おしんと浩太は初恋同士でありながら、終生結ばれることはなく、微妙距離感で生きていく。

昭和期の映画ドラマって、このあたりが基調になっているような気がしている。

2024-09-24

anond:20240924180424

昔で言う女工って今も普通にあるよな。精密機械の組み立てとか検品したりとかさ。肉体労働感はあるけど、土木建築のような労働強度ではない

2024-06-06

もし少子化対策女性就労禁止したら

最大の反対勢力左翼フェミニストではなく

しろ資本主義を動かしてる側のあらゆる大企業やで

皆なぜか女性社会進出と聞くと高学歴大卒オフィス勤務者

フェミ思想の影響を受けて女性自己実現意識高い系

しかいないかのように錯覚しとるが

現実に働いてる女性の圧倒的大多数は

商店店員工場の工員(おもに高卒)やで

しかも働いてる理由意識高い自己実現とかではなく

単なる目先の生活のためが圧倒的に大多数

この人らが全員一気にごっそり労働市場から消えたら

世のスーパーやらショッピングモールやら工場やらの

経営者はみな頭を抱えることになる

無人レジみたいな機械化も外国人技能実習生も足りない

***

そもそも近代日本の「女性社会進出歴史」は

明治期の製糸工場やら紡績工場女工から始まってる

彼女らとフェミ思想とかほとんど関係ない

貧乏農家家計を支えるため働きに来たのが大部分

しろ子だくさん家庭で口減らし奉公一種出稼ぎに出された

当時の企業経営者はとにかく労働力が欲しかっただけ

***

市川房枝集』に収録されてる

1930年に書かれた『現代婦人問題』という文章にはこうある

婦人工場労働は、産業革命の直接の結果、生活必要のため

家庭から工場へ追い込まれもので、そこには婦人自身自覚

まったく見られないといっても差し支えはない。」

***

女性雇用昭和戦時下に男手が次々と兵隊にとられて

若い女性が大量に勤労動員された時期にさらに加速する

ええか、左翼フェミ思想じゃなくてもしろ

政府愛国思想女性社会進出を拡大したんやで!!!

黒澤明戦時中監督した国策映画一番美しく』を見るとわかる

***

戦後高度経済成長期も中卒や高卒工場集団就職した

大量の若い女性工員が電化製品やら精密機械の輸出を支えた

(この辺はNHKドラマひよっこ』で描かれてる)

そのころの大学進学率はせいぜい30%台な

女性大卒ホワイトカラーなんて圧倒的に少数派

***

『「育児休職」協約の成立 高度成長期家族責任』(勁草書房

という本によれば、1968年専売公社職員女性比率は43%(1万5600人)

平均年齢は35歳、平均勤続年数は16.4年、半数以上が既婚、82%が製造

――ええか公社やぞ、政府の金で運営してる企業やそ

国家が率先して女性労働者を雇っとったんじゃ

***

女性の働き方』(ミネルヴァ書房)という本によれば

東京商工会議所女性の軽労働について時間外労働(1日2時間)の制限撤廃

1952年労基法改正で、映画製作に深夜業禁止が解除

左翼フェミではなく資本の側が女性労働制限撤廃を主張していた!!!

***

誰も信じないが左翼フェミによる「女も働かせろ運動

などというもの現実にはほぼなかった

実際にあったのは「すでに働いてる女も男と同待遇しろ運動」な

それが実現したのが1985年男女雇用機会均等法なのだが……

***

読売新聞1985年5月17日夕刊の

男女平等へ”器”はできたが…」という記事にはこうある

「この法そのものが、職場での男女平等を進める労使の合意によって生み

だされたものではなく、国連婦人差別撤廃条約批准するため政府が成

立を急いだという色彩が強いことから、「お役所仕事として、性急にコト

を運ばれては困る」(大手通信機メーカー)という批判も出ている。」

読売新聞1985年5月18日朝刊の

女子差別撤廃批准には意義 外務省見解」という記事

西欧諸国の中には「安い女子労働で支えられた日本集中豪雨的な輸出

貿易摩擦を生んでいる」と非難する向きもあり、同省は「こうした誤解

を解いていくためにも条約加入は意義がある」としている。」

――雇用機会均等法の成立は左翼フェミ労働組合の要望もあったが

それだけでなく他の先進国経済的外圧で実現したのだ!!!

俺も当時の事情を調べ直してこの辺の経緯を知ったら驚いたが

かに1985年ごろなら日米貿易摩擦とかで叩かれてた時期だ

***

本稿は左翼フェミ擁護するものでなく

しろ左翼フェミは屁ほどの社会的影響力もなかった

という論旨なのである

では少子化根本原因は何かといえば日本が豊かになったか

より正確には農業中心社会から第三次産業中心社会になったか

昔の農民は家が仕事場子供も中卒ぐらいで労働力にしてた

それが昭和30年代からみんな会社員になって

家庭内労働力として家に何人もの子供必要なくなり

子供大卒会社員にさせるのがイケてる生き方になって

それだけ子供1人にかかる教育費がべらぼうに高騰していった

昔ながらの農家やら自営商店なら家と家産(農地や店)の継承

結婚出産義務感に大きく影響していたはずだが

みんな勤め人になればその義務感だった自然に解消する

どこの国も産業構造が高度化すると政治思想関係くそうなる

からといって農業中心社会に後戻りすることはできない

左翼フェミが反対するからじゃねーぞ

それ以上に産業界資本家が反対するからだよ

***

いまだに定期的に

炎上覚悟の暴論だけど日本のため言うが女性就労を~」

論者がくり返し何度も飽きずに出てくるが

悪いけど完全に的外れなんだよ

きみの最大の敵は左翼フェミじゃないんだ、資本主義なんだよ

ま、絶対に信じたくないだろうけどね

anond:20240606092652

プーちゃんスターリンを超えられるか楽しみに見てよう。戦車工場女工を、作ったばかりの戦車に乗せて突撃させるくらいになったら本番かな

2024-05-06

子供部屋用意できんの?

東京って土地がさ、高いじゃん。

こないだの文化資本ホットエントリーじゃねーけど、今の都心の子は、狭いし忙しいしかわいそうだと思う。

俺はどちらかと言うと友達とワイワイなほうじゃなかったけど、それでも子供の頃は、小学校は、帰ったら玄関ランドセルぶん投げて友達と遊びに出かけた。父親は19時には帰ってきていた。一家団欒があった。

中学校に入ると、15インチテレビVHSミニコンポがある狭い部屋に同級生4人が肩寄せ合って遊んだゲームCD持ち寄ってさ、兄貴姉貴がいるやつは重宝されたな。

都心小学生は原っぱはおろか、遊べる路地も川もない。みんな監視が行き届いた学童保育

父親母親が早く帰ってきて迎えにくる家庭は、一家団欒のためじゃなくて塾や習い事の送迎。

都心中学生には個室がない。みんな一人っ子で、3人兄弟なんかほとんどいない。いたらいたで、個室あてがってもらえないしな。

そろそろ子育て環境として限界なんじゃねーかなとは思う。

給付金やら減税でどうにかなるレベルじゃないきがする。江戸時代なんかもっと過密な長屋暮らしでも子供は育ったんだから別に大丈夫なんかもしれんけど。子供はしたたかだから、勉強してるふりしてスマホ友達とつながってよろしくやってるんだろうけど。

いや、でも大人限界とおもわん?

都会人が都会の生活を手放せないのもわかる。

洋の東西を問わず、死罪の次に重いのが島流しだったわけで、文明人に取って文化を取り上げられるのは死の次に辛い。

でも、都民っていよいよ限界じゃないの?

電車通勤はその間寝れるとか勉強できるとか、かなり言ってることおかしいよ。

刑務所だって足くらい伸ばして寝れるし、17時には作業終了でしっかり8時間寝れると言うのに。

週末に美術館に行けたってさ、割に合わない気がする。

大人は命削って働いて発狂しながら子育て子供子供の時しかできないことを我慢させられて、その対価が美術館だとか博物館かいわれてもさ。

追記

製糸場の女工就業時間12時間かいうけど、休憩含めた拘束時間通勤時間含めたら現代人はすでにそれに近いと思うんだけど。

結核で死なないのは、栄養状態がいいからで、昔ならとっくに死んでる。

夏、冷房で部屋を冷やすと外はもっと暑い美術館に行けて幸せか?暑すぎて命を守る行動をとテレビが叫ぶ土地なのにさ。

冬、人が多い屋内施設らいつも空気は淀んでて二酸化炭素濃度が高い。レストランもそうだ。他人の吐いた息を吸うんだから、当然臭い病気うつる

こないだのパンデミックでわかったように、ひとたび感染爆発したら誰も止められない過密状態

家の中だって、各人の個室なんかなくて雑居房みたいな感じ。

2024-01-21

子供の頃、市川ジュンの「陽の末裔」って漫画を読んだ

当時はあまり思想とかわからなかったけど、バリバリフェミニズム漫画

咲久子ちゃんと卯乃ちゃんという女の子二人の戦前から戦後までの話で12歳ぐらいか40代ぐらいまでが描かれるんだったか

東北?のど田舎から女工になるため家出同然で集団就職する二人

超絶美女の咲久子ちゃんは将来的に愛人にすることを予定して、工場経営者ブルジョアジーおっさん養女として引き取られる

おっさんは死に、その後華族花嫁となり顔と体のみでのしあがっていく

卯乃ちゃん新聞社で働く職業婦人となり、女性参政権を求める活動家になっていく

活動家のわりに卯乃ちゃんはわりとおっとり優しい子で、咲久子ちゃんはオラついてギラギラしている

オラついた咲久子ちゃんが卯乃ちゃんには弱くてたまに会うとべったり甘えて百合百合している

お互い結婚したり子供産んだりするけど、動乱の中で男たちは死んでいき、いつでも心のど真ん中にお互いがいる

特にきっかけなくさっきふと思い出したエピソード

ある時卯乃ちゃんは、活動家が次々と登壇して政治演説する集会みたいなのに行く

女の活動家女性人権について語っているのを見て卯乃ちゃんは感銘を受けて聞き入る

その演説の後で、周囲にいた男の活動家雑談をしていた

「今の女、いい女だったな」「白い肌が汗ばんでてたまらんな」と女活動家容姿品評会をしていた

彼らは女活動家の話した内容については全く論じなかった

卯乃ちゃん封建的農家の子で、リベラルな都会にきたつもりでもなにかと女のくせにと言われ、活動家の集まりでようやく男女平等な場を得たつもりだった

同志だと思ってた奴らですら女相手にしたらそれかよ、と卯乃ちゃんはめちゃくちゃショックを受ける

こういうのは現代でも、性別を入れ替えても、性以外の属性に置き換えてもよくありそう

2023-11-02

anond:20231102211442

1871年明治4年)1ドル=1円という記事を見ちゃった

華族はどんだけ儲かってたんだ

繊維女工薄給で、輸出はダンピングしてたよね

2023-09-28

ゴム工場

まずはゴムの樹脂を巨大な鍋でグツグツと煮込む。

横一列に並んだ職人が棒をつっこんで、

それを引き上げ、棒をひとふりしてゴム樹脂を切る。

するとと一定の長さの綺麗なゴム糸ができる。

ここまで10年くらいのベテラン作業

次の工程では女工さんたちが

パイプにくるんとその糸を巻きつけて

輪っか状になったらパチンと切って下に落とす。

ここは結構暑いからみんな汗だく。

下に落ちた輪ゴムを集めるのは

今年田舎から出てきたばっかりの女工さん。

集まった輪ゴムを箱に詰めていくのは

一線をしりぞいたちょっと歳の多い衆。

「近頃は家で輪ゴム鉄砲も作る子供もいないから」

最近はもっぱらスーパーで使う緑色赤色の輪ゴム生産におわれているそうだ。

うそだけど。

会社いってきます

2023-08-01

ここでお葉書を一通RN恋するウサギちゃん

私はNセメント会社セメント袋を縫う女工です。

私の恋人は破砕機へ石を入れることを仕事にしていました。

そして十月の七日朝、大きな石を入れる時にその石と一緒にクラッシャーの中にはまりました。石と恋人は砕け合って赤い細い石になってベルトの上へ落ちました。

細く細くはげしい音に呪いの声を叫びながら砕かれました。そうして焼かれて立派なセメントになりました。

骨も、肉も、魂も粉々になりました。私の恋人の一切はセメントになってしまいました。

残ったものはこの仕事着のボロばかりです。私は恋人を入れる袋を縫っています

私はその次の日この手紙を書いてこの樽の中へ、そうと仕舞いこみました。

2023-06-27

anond:20230627135812

女性社会進出じゃなくて、都市化の話だね。

 

地元に1個だけあるでかい工場で近所のお母さんがみんな通って女工をやってるわ、みたいな世界観ならお前の言うようなやつまだ全然あったし、今もあるのよ。

 

都会のマンションに住んで事務職とかやってるとそうなる。

主婦やっててもなる。

2023-06-02

anond:20230602125137

女工さんが作った製品を売って男どもは大儲けしてました!

2023-02-28

はてブはクソだなって思ったの直近では自動車ライン女工増田の件

自動車ライン女工増田ブコメページ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20230215171319

テスラ機械化に失敗して他の自動車会社と同じ方式にしたって書いてあるのに機械しろとかテスラ生産数は増えてるとか言ったり、どう見ても現状報告している増田がそんな素晴らしい機械は今のところ存在しないって書いてあるのに近視的コメが上位に来ていたりと本当にヤバいよね

1gでも軽く出来ないのかとか1.5kgあるって言ってんのに1g軽くなりましたで何か変わるのかと言ってやりたいし、何ならインパクトドライバーのバッテリーサイズを小さくすりゃ駆動時間減る代わりに1gどころか数十g変わるし、ていうか質量打撃で締め付けるインパクトドライバーを軽くするって意味理解してないし、ググることすらしないでコイツ脊髄反射で書いてるよなって物凄く呆れる

今までの流れであれば、はてな界隈では絶賛されるであろう「一流企業現場10年もキャリア積んでる産休すら取得してる女性」が折角声を上げてくれたのにクソみたいなブコメが多数付いてて、はてブレベルってマジでこの程度なんだなって実感したわ

幸いにもクソブコメ糾弾するブクマカもそこそこ居るのでまだ救いはあるけれど、マジで自覚しろよクソブコメ付けてる連中

一応クソブコメが沢山湧いたエントリの例をもう1個紹介しようか?

20代後半の自民党支持者のブコメページ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20220624184051

これマジでヤバいよ?新卒には大卒以外は存在しないものとして扱ってしまったっていう学歴差別実例

就職氷河期世代社会から透明化されていることに憤っているはずなのに、リーマン・ショックの影響で就職氷河期世代よりも更に低い就職難に遭った新卒の約半数を占めるはずの中高卒存在しないことにしてコイツは嘘をついてるって決めつけたんだぞw

クソブコメ付ける連中は本当にこの程度のレベルである自覚しろ

2023-02-16

anond:20230215171319

なるほど。

かつてフェミニズム花形といえば、織物工場女工になることだったが、現代では難しいのだなあ。

 

機械化が苦手な作業って、大出力かつ精密な作業だったりするんだよね。パワーが必要だとどうしたって大型化してコストあがるし、周囲への安全配慮の難度も跳ね上がるから

逆に得意なのは、超精密かつ素早い作業再現すること。同じ動きを繰り返すことな造作もない

なので、増田工場に今後数十年機械が無いのは当然のことだね。してみると、実は産業現代化とフェミニズムの相性は当面は悪いと言える。

2020-11-05

anond:20201105202824

絵師も内心に反する絵を仕事で描かされて

涙を流しながら納品しているんだろうな。

明治時代女工っぽい。

2020-03-01

anond:20200301082740

避妊法で実効性のあるものは無いに等しかっただろうけど、子供が生まれ過ぎたら間引く養子に出す、丁稚奉公に出す、遊廓へ売る、早くに嫁にだすなどしていた。

1話当時に12歳だった禰豆子(着ているもの髪型からして"大人"として扱われている)がまだ家にいる辺り、貧しいながらも極度に生活に困ってはいないのだろうな、と思う。

竈門家の場所は明らかではないけど、岐阜石川長野辺りの山の中ではないかと思う。そういう土地は貧しくて口減らし普通だったはず。富岡製糸場女工達がそういう地方の出だ。

そういう処でも禰豆子を家に置き続けていられたのは、竈門家が山の中にポツンと建った一軒家に住んでいて、どこの集落にも属しておらず、他人からちゃごちゃと口を出されにくい環境だったからなのではないかと思う。

2019-07-16

anond:20190716154125

ロック様の新作ですら女工作員大活躍!って感じじゃん予告みてると。

2017-05-14

[] 労研饅頭

労研饅頭(ろうけんまんとう)は、愛媛県松山市内にある「労研饅頭たけうち」が製造販売している小麦粉を主原料とした蒸し菓子

一種和菓子饅頭まんじゅう)ではなく、蒸しパンまたは中華料理の甜饅頭ティエンマントウ、tián mántou)に似る。

  

直径10cm前後、重さ60g前後の、小ぶりで甘みのある蒸しパン状の菓子である

小麦粉をこねた生地酵母発酵させ、蒸し上げたものである。形状は種類によって円盤のものと、楕円形のものがある。

生地によもぎやココアなどを練り込んだものや、豆類や乳製品を入れたもの、中に小豆餡を入れたものもあり、種類も豊富である

太平洋戦争から続く製法で作られており、素朴な味わいで、地元一部の人に根強い人気がある。

  

昭和初期、松山市は深刻な不況に襲われ、夜学生が学資を確保することが困難であった。それを見かねた私立松山夜学

現在私立松山城南高等学校)奨学会は、夜学生の学資を供給する事業がないか模索していた。

その頃、岡山県倉敷市にあった労働科学研究所満州現在中国東北部)の労働者主食であった「饅頭」(マントウ)を

日本人向けに甘くアレンジし、これを岡山県京阪神業者販売していることを聞きつけた。

小麦粉で作る饅頭安価製造できるため、これを松山製造販売し、学資を確保するとともに夜学生の主食にもしてもらうことを

企画したのである

こうして1931年松山で「労研饅頭」の名で販売が開始された。「労研」とは労働科学研究所の略。また、饅頭を「まんとう」と

読むのは中国東北部主食マントウ」が起源からである。なお、当時は4個で5銭、松山市内の学校や軍内で販売され、夜学生の

学資確保に貢献したという。

  

なお、労研はこれを、当時の女工の厳しい労働環境配慮し、手を汚さず、素早くエネルギー補給できる食品として開発した。

労研は、当時、クラボウ社長であった大原孫三郎が、労働者環境改善のために設立した研究機関だった。

  

その後、労研饅頭個人営業竹内商店現在販売店「たけうち」の前身)が製造販売するようになったが、戦火の拡大により、

1943年には小麦粉も入手難となり、販売休止に追い込まれた。しかし、受け継いだ酵母は守り通され、1945年終戦後には早くも

販売が再開されている。一方、岡山京阪神では戦火によって労研饅頭酵母が途絶えてしまい、京阪神では労研饅頭のもの

復活することなく、消えてしまった。こうして、戦後唯一残った「たけうち」が1952年に「労研饅頭」の登録商標を取得した。

高度成長期には洋菓子などに押されたが、保存料などを使わない自然食であることが見直され、松山名物菓子として定着している。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%B4%E7%A0%94%E9%A5%85%E9%A0%AD

2015-05-26

なんでアニメスタジオってオリジナル勝負しないの?

他人作品に乗っかっといてさ

他人電波に乗っかっといてさ

あのアニメの人気は俺たちのもんだみたいに言うわけでしょ?

おかしくない?

まずやることはオリジナルでしょ

そしたら円盤権利自分たちのもんだし、グッズも自分たちのもんだよ

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[追記]

あ~なんか誤解されてるな

本気でなんでオリジナル勝負しないの?って思ってると思われちゃったw

そうだよね。金がないんだよね。勝負してこけたら潰れちゃうんだよね。安定って素晴らしいよね。うんうん

そんなことはわかってるよ

俺が言いたいのはさ、まさにそこよ

アイディアからから何まで「リスク」取らないくせにさ、そのくせいっちょ前に給料くれって言ってるんでしょ?おかしくない?って意味で言ったのよ

たいていのゲーム会社はできてますよ?

オリジナルでやってグッズとかも自分たち企画できてる。

リスクだの安定だの言って他人の持ってきた仕事をやるだけなんだろ?ぜんぜんクリエイティブじゃないよね

結局さ、やってることがまんま中国女工なわけじゃん

アニメーター年収100万とからしいけど、中国女工の人らの年収って100万とかもらえてるのかね

多分もらえてないと思うんだよ。とくに服飾関係は月3万円で人件費が高騰してるってブーブーいってベトナムだのバングラディシュだのに移っていったよ。

結局さ、アニメーターってそういうことなのよ。そういう存在なのよ。

普通だったら海外に移ってる仕事をなんでお前らやってるわけ?上流工程やりなさいよって思うし

逆に俺が可哀想だと思ったのは、上流にいるアニメ監督とかが500万円とかってことよ。

おそらく、下流のアニメーター年収100万円で囲ってるから、その割を食ってると思うんだよね。

その部分を中国人だとかフィリピン人だとかにすれば、むしろ健全アニメ会社増えると思うんだよね

たぶん人材が育成できないっていうんだろうけど

そんなの日本人枠で特別に300万円くらいで2,3人雇えばいいんだよ。(少なすぎっていうかもしれないけど、現状の離職率の高い状態より結果いいと思うけどね)

他の産業利益度外視国内工場持ってたりするからね。

動画は99%海外年収30万円くらいのところで作って、そんで日本人は上流に専念することでその人らの給料も上がると思うよ。

現状の下流工程日本人に余計な金が流れてるわけだからさ。

まぁ要するに、俺が言いたいのは、こういう経営努力せずにさ

まりリスク取らないんだったら文句言わないでね。あと誰かのせいにしないで。お前らのせいだから

国に支援とか頼まないでね。税金無駄から

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[追記2]

話変わるけど

アニメ会社ってゲーム業界で言うギャルゲーレベル対象の狭いもの作っといて、なんで給料安いとか言ってるのかね。

結局手堅く金出してくれるオタ向けに作ってるってことだよね。

ああ、またリスクの話になるわな結局

リスク取るのが嫌だから安易に、甘ったれて、目の前のオタクに向けて作って、手銭稼いでるわけだよな

そんで気づいたら年収100万円だと

同情なんてされるわけないよなw

狭いとはいギャルゲーのほうがオリジナルだろうからまだ実入りよさそうだな。実際さすがに年収100万円ってことはないだろうしな

2014-04-23

http://anond.hatelabo.jp/20140423202825

女性社会進出を進めた」結果増えた女性仕事もっと高度かつ高給な仕事だろ。

つーか女工なんぞ産業革命時代からあっただろうが。

今も昔も変わらずいる、女工になるしかない低層の女性専業主婦にはなれない。

人間ってのは大抵同階層同士で結婚するものであり、低層の男性収入だけでは食えないから

そういう女性結婚したら家事育児仕事介護もやらなければならない。外注なんて出来る金はないから

だったら結婚せず、自分の分の家事仕事自分の親の介護だけ・育児なしの方がまだマシだろう。

そして専業主婦になれる高層の女性専業主婦になどなりたがらない。

そういう女性はそれなりの教育を受けてそれなりの職に就いており、専業主婦じゃ満足出来ないから

から婚姻率が下がってるんだ。

http://anond.hatelabo.jp/20140423201232

なんで専業主婦時代をすっ飛ばしてるんだよ。

昔と違って、洗濯機もあれば掃除機も有る、食器洗濯機まで有るようなこのご時世に

働かなければならなかったような、女工時代から、せっかく専業主婦になれたのに

わざわざ女工に戻らなきゃならないような理由はないだろ。

 

そりゃまぁ、誰しもが楽して儲かるポジションにつければいいんだろうが、それこそフザケルナというやつで

職業訓練もろくにしてない低学歴女性に出来る職業は、昔の女工並みのブラックになるに決まってるだろ。

それだったら、現代専業主婦のほうがマシだ。

 

もともと大企業事務職みたいにだれでも出来て、そこそこ高給ってのは、結婚してポジションを次の若いやつに譲ることが前提なんだよ。

譲らない奴が増えたから、派遣全盛期になるんだろうが。 それをお局化してもずっと働かせろ、若い奴ももっと同じポジションにつけろ、派遣は駄目だ。

そんな我儘通るわけ無いだろ。

 

だれでも出来て、そこそこ高給で、定年までいられる。そんな夢の様なポジションがあるわけないだろ。

高いスキルを身につけるか、低給でも我慢するか、寿退社するか、どれかは譲れよ。

2011-12-30

少子化の原因はニート存在だと思う

育てた子供がほぼ確実に就職して自立してくれる時代だったら、うちも作ってみようかなとなるところが、

結構確率ニートになる時代になったから、作るのを躊躇しているんだと思う。

頑張って働いて稼いで子供を育てても、育った子供の行き場がなく、いつまで経っても家にとどまられてタダ飯を食い続け、

社会から必要とされないストレス家庭内暴力などの形で発散されたらたまったもんじゃない。

こういう家庭が「ごく一部の狂ったケース」だったら子作りの阻害要因にはならないと思うけど、

「ごく普通の家庭」から次々ニートが生まれているから、うちもそうなるんじゃないかって皆ビビるんだと思う。

貧しいか子供を作らないんだって言う人が居るけど、じゃあ貧しい戦時中はどうして出生数が多かったんだ?

あの頃は「男は兵隊さん、女は軍需工場女工」として、片っ端から需要があって、限りなくニートになりにくい時代だったんだよ。

少子化改善したいなら、育った子供の「活躍の場」を確保するしか無いと思うね。

その方法が解れば誰も苦労はしないが。ぶっちゃけ日本人要らないから減ってんじゃないかと思う。

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