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はてなキーワード: カーボンナノチューブとは

2018-12-01

ネットで話題になったこの回答はまだマシな方

「お前は二度と知恵袋で回答するな」答えになってなさすぎる回答が話題に「知恵袋っていつもこう」

https://togetter.com/li/1174220

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11546771

カーボンナノチューブ 自体なんなのかわかんないです・・・・・

あてずっぽうになりますが、19800円くらいかな。・・・

知恵袋のこの変な「回答」だが、ネットのQ&Aではまだましな方だと思う。

からないのだから「回答」する動機そもそも無い。そういう意味でだからネット話題になるのは分かる。

かに回答者意図が分からない。

でもこの「回答」は分からないことを分からないと明言している。

それだけで、迷惑回答の中ではマシな方ですらあると思う。

酷い回答(蔑称では怪答)というのは出鱈目・嘘をさももっともらしく書いて、読むものを惑わす。

からないことを分からないなどと言ってくれない。誤りを認めたくない人。

教えてgooでも知恵袋でも酷い回答というのは確かにある。

一方で、分からないことを分からないと素直に認めて明言する、この「回答」はまだ良い方だと思う。

2018-09-12

戦術レベルの敗退を繰り返してじり貧になったNEC

昔の格言か何かで、『戦略レベルミス戦術レベルでは取り返せない』というのがある。

かに、近年電機業界で大きな損失を出した会社を見てみると、この戦略レベルミスが非常に目立っておりなるほどなと思う。

プラズマディスプレイ社運をかけて大赤字を出したPanasonicPioneer、巨額の開発費をCell Processor投資して爆死したSONYWestinghouseの買収でやらかし東芝等。

ところが、最近増田話題NECを調べてみると、こうした会社とは不振の状況が違うように思えてきた。

なんというか各事業競争力を失って徐々に敗退していくというような。言い換えれば戦術レベルの敗北を繰り返してじり貧になったとでもいうか。

半導体がらみの仕事をしていてNEC事業所にも出入りしていたことがあり、個人的にも興味があったので歴史を少しまとめてみた。

なお、この記事を書くのに参考にしたのは下記NECIRで、1990年からの業績データと、1995年から会社紹介資料が閲覧可能

https://jpn.nec.com/ir/index.html

NEC 事業撤退歴史

1999年 半導体メモリ事業日立統合して分社化。後のエルピーダメモリ2012年経営破綻

2000年 家電部門NECホームエレクトロニクス事業停止。

2001年 有機EL事業サムスンSDIと合弁化。2004年有機EL事業から撤退

2004年 プラズマディスプレイ事業パイオニアに売却。

2010年 半導体子会社NECエレクトロニクスをルネサステクノロジ統合半導体事業から事実上撤退

2011年 パソコン事業レノボとの合弁化。

2011年 液晶事業天馬グループとの合弁化。2016年に完全売却。

2013年 携帯電話事業から撤退

2017年 リチウムイオン電池事業から撤退

NECのかつての栄光

1991年 NEC研究員だった飯島澄男がカーボンナノチューブ発見

2001年 スーパーコンピューター地球シミュレーターが世界一の性能を発揮

2001年 2000年3月決算過去最高の売り上げ5兆4000億円達成。 ※バブル期1990年度でも3兆7000億円程度。この時期までは比較的うまく経営ができていたと思われる。

2003年 小惑星探査機はやぶさ打ち上げ

1985年-1991年 半導体世界一

2001年-2004年 携帯電話日本一

NECの業績に影響のありそうな政治案件

1989年 アメリカスーパー301K発動

1998年 防衛庁談合事件

個人的経験に基づく雑感

NECに出入りしていたころに思ったが半導体事業部に新卒で入った社員は大体優秀かつ深夜残業休出当たり前なモーレツリーマンだった。

設備投資研究開発費も年間3000億円コンスタント投資しており、今の水準で考えても少ないことはなさそう。

しか20世紀終わりから21世紀にかけて爆発的に伸びた情報通信産業に社内のリソースを集中してて、バックに住友財閥もついている。

会社の置かれた状況を考えると韓国サムスン電子中国Huaweiみたいに、今でも世界を席巻できていただろうに。マジでどうしてこうなった

当時気になったのは本業関係ない関連会社が異様に多いことぐらい。(不動産NECファシリティーズ運送業NECロジスティクス食堂運営NECライベックス、企業研修NECラーニング等)

どうでもいいけど最近スローガンのOrchestrating a brighter worldってのはマジで意味不明。迷走ぶりを象徴している。

https://jpn.nec.com/press/201507/20150701_01.html

https://anond.hatelabo.jp/20180911165115

2018-09-11

NECで何が起きているのか

かつて日本代表するPCメーカー、そしてシステムインテグレーター大手6社に数えられるNEC。それを退職した今、機密に触れない程度に、特に研究所の裏事情説明していこう。おそらく製品部門は違う苦しみを抱えているだろうが、高額なボーナスもらってるんだから耐えてくれ。

IT音痴研究所トップ

私が入社したのは、研究発表でのいわゆる一本釣りだった。釣りあげた部門も、当時の研究比較的近かったため、給料をもらいつつ研究ができる、という不純な動機があったのは確かだ。大手特有研修体制も魅力に感じた。

雲行きが怪しくなったのは1年目の夏である。当時研究所トップであるE氏による、研究発表の総評の場で「まだそんな研究していたのか」という発言だった。NECシステムインテグレーションといえば、重要事業の柱であり、事業からの引き合いも非常に強かった。折しも、AWS日本国内での事業が躍進し、オンプレミスとは違う流動性の台頭に、研究テーマとしては佳境の段階であった。そこに貢献するミッションは他の研究テーマでは代用できないものである

それをE氏は「そんな研究」と一蹴したのだ。翌年、予算はつかず、研究チームは文字通り解散となった。そしてシステムインテグレーション研究NECから完全に姿を消すことになった。E氏は光通信の元研究者で、正直なところなぜ偉くなったのか、今でも疑問であるが、少なくとも大のつくIT音痴であることは仲間内では有名である。それこそ当時はデータベースとは何か、すら知らなかったようである

E氏が理解できる、できないはあったにせよ、そして価値提供方法まで突き詰めて考えられていたかは怪しいけれど、少なくとも、なんのためにやっているのかわからない研究ではなかった。「バイオプラスチック 漆ブラック」などいった、海のものとも山のものもつかぬものより劣っていたのだろうか。カーボンナノチューブ研究すらまだ留保しているのに。

そしてE氏はNEC常務となり、CTOとなった。社内では最高級(給)のブロガーと称され、「未来について考える」だとか、「~について意識しなければならない」といった、きわめて抽象的、かつ薬にも毒にもならないビッグワードを垂れ流し、評論し、何かをいっているようで、実際には何ひとつ具体的な行動や指示を出せない人物である。そして未来創造会議というような、何ら結論の出ないもの露出するようになった。あれを見た人は、NECが何の会社なのかわからないだろうし、それは製品として何を提供するのかすら伝わらないだろう。漫画雑誌企画会議ですらもっとマシなものだろう。

実を結ばない研究

研究所といえば、技術部門の花形、と思われる人もいるかもしれない。事実、優れた技術はほぼすべて研究所であるしかし、本当に優れた技術NECから広報には載らず、社外からの引き合いが先行する。なぜなら、広報インパクトが優先され、そして広報ノルマを充足するために実施されるからだ。そして時には大きな「事故」となる。

数年前、橋梁構造物劣化診断という技術日経新聞掲載された。これは固定カメラ画像撮影し、振動による変化で構造内部の劣化モデリングし、内部ひび割れ可視化するという画期的ものであった。事件の発端は、その研究途上であった技術に対し、研究所理事(*2)がメディアの前で口を滑らせたこである。当然注目され、実用目途についてまで発表することになった。実際には理論検証完了し、クリアしなければいけない項目の洗い出しの最中であったという。1年後を目途とされた研究テーマは、その後研究所から姿を消した。撮影には非常に繊細な取り扱いが要求され、撮影時の振動に弱いという欠点を克服できなかったと思われる。これは当時画像診断系の学会でも度々指摘されていたもので、研究者の間で共通認識であったが、残念ながら理事には理解できなかったようである

談合事件役員人事

ここ数年のNECもっとインパクトがあった事象は2件の談合による指名停止であろう。煽りをくらい、全く無関係研究所予算がまずは削減された。そして賞与が大幅に減額である。社内ですら、談合当事者やその上司名前は完全に秘匿され、明に責任をとった人物存在しないことになっている。おそらく、公表した場合、全社員から報復を受けることを恐れたのであろう。

すると、不透明な人事はいたるところにあることに気がつく。前期の大幅に未達だった中期計画責任者だった遠藤社長会長になり、その策定の中心人物だった新野副社長社長となった。そして次の新中期計画は1年目でとん挫したにも関わらず社長以下留任ときたもんだ。

グローバルビジネスの低迷。これからNEC生命線とまで言われていたグローバルBU。彼らは海外売上比率を25%を目指すと宣言していた。中期計画に対して、何ひとつ貢献できずKPIを外したそのトップ、真っ先に責任を取らなければならない人物M氏は、翌年副社長となった。その自浄作用の無さもさることながら、株主債権主の銀行は一体何を考えて、彼らの役員人事を承認しているんだろうか。株価は買値の1/10となった、もう値動きすら見たくないから早く潰れてくれ、と思っているのだろうか。

今後、NECは暗黒の時代を迎えるだろう。折しも今年は3000人のリストラを掲げ、断固と構造改革を実施する覚悟を強調する新野社長しかし、彼にあるのは覚悟だけであり、スタッフを減らす方策すら定まっていないだろう。現状、10人が事業仕事をし、8人が彼らの事務担当するような人員である。そして今回の早期退職は主に事業の主力たちが手をあげるようである

最後

思えば、個人努力が何に対しても反映されず、学習性無気力に苛まれ続けたNECライフであった。管理能力に長けた上司はおおむね本社接収され、帰ってくることはなかった。そして残ったのは、管理職不適格でありながらも、降格制度存在しないことによる吹き溜まりである会社学会仕事をしにきている主幹研究員なる人種もいれば、1時間前の記憶すらないような痴呆老人である。そんな中、近頃はカルチャー変革(*3)を謳っているようだ。NEC暗黒時代たる本質まで踏み込み、ぜひNEC再生していただければと思う。

(*1)ビジネスマナー研修思想教育といったものからディスカッションなどがあったが、参加者講師レベルが低く、こいつら大学出てるのかすら怪しげだった。彼らが同期となって、社内キャリア形成意味もつ存在だと思うと、ぞっとした。さまざまな節目に集合研修は行われたが、効果を測定する様子もなく、ただそこに予算があり、研修実施することが担当者の評価だ、というような空気であった。そしてその直感は、NECスタッフ部門全体に共通するものであると後にわかる。

(*2)理事とは事業部長、本部長、中央研究所傘下の研究所経験者で、様々な理由部門消滅したりすると発生する役職である最近では、関西研究所CCII本部長、シンガポール研究所歴任し、価値共創センターを立ち上げ、これらのすべてを失敗させたY氏が理事となっている。彼らは理事になると、「天下り」先を探すことがメインの仕事になる。そして彼らが天下れば、空席となった理事は別の元所長が補充される。

(*3)カルチャーは変革できても、働き方全般違法裁量労働たるVワークの制度は変えられないだろう。また社員モチベーションを上げるための施策は、すべて人事部門判断によって握りつぶされると思われる。総務部人事部門抵抗をどのように回避するのか、外様役員の腕の見せ所だろう。

2018-02-22

宇宙エレベーターの上昇エネルギーどうすんだ問題

宇宙エレベーターの事をたまにぼーっと考えちゃうんだけど、

カーボンナノチューブの低コスト連続的な生成方法が一番の課題なのはわかるけど、

次の課題として問題なのは紐を昇って行く際のエネルギーをどう確保するのかって問題について

素人が思いついた事があってこれ書いてる。

確かロープを往復分の長さにして宇宙からの滑車形式にすると、確かに一番高い所で太陽光発電して

滑車回せばイケそうだけど、紐が切れやすいので駄目だった筈。

あと、通電性が超良いカーボンナノチューブ電気流してエレベーター自体モーターの電力まかなうとか

アイデアあったかもだけど、ショートした際に爆発するように糸吹っ飛んじゃうとかしそうだよね、炭素だし。

で、今ぼーっと思いついたのがレーザーとかマイクロウェーブを上からエレベーター照射してエネルギー得る方法

でも多分これも精度が大変だったり、遠いと出力すげえ事になるし、下手すると地上焼く。

あと、減衰の問題もあって無理筋ぽいんだけど、下手な鉄砲数撃ちゃ当たる方式、というか

レンズ的な照射で何とかなるかなーとか考えてた。

まり上の静止衛星ステーションから赤道方向に弱めのレーザー照射装置をたくさん展開して、

そいつらにエレベーター太陽パネル狙い撃ちさせる方式

ドローンみたいなのが静止衛星上に沢山浮かんでてレーザー飛ばす、

個々のレーザーが例え狙いが外れて地上に飛んでも大気層以下では

減衰してあんまり影響出なくなるとかなんないのかな?

レーザーだとほとんど減衰しない?

でもこれもエレベーター自体を縦に長く設計して、上下中央部分でレーザー受けないと駄目だよね。

レーザーの狙いが上下にズレたらあっという間にケーブル焼き切る事に気付いた。

あとこれだと外見れない、一番上と下に展望台付ける位は行けるかな。

大気層あたりまではロケットの火がケーブル方向に絶対散らないブースターとかジェットとか付けて(これも無理っぽいが)

空気が無くなったらレーザーとかのハイブリッドなやり方はとか妄想してた。

たぶん誰かが思いついてると思うけどなんか書きたくなったので書いた。

いつか宇宙エレベーター宇宙に行きたいなー。

2016-04-30

ニュースウィーク日本版カーボンナノチューブ記事ダメなとこ

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/04/post-4998.php

天才テスラ驚愕? カーボンナノチューブ勝手電気回路を作り上げた」

タイトルダメ

 交流電界電気双極子が整列している話なのに「勝手に」とするとオカルトになってしまう。

 テスラとか内容と本質的関係がない。「電界の発生にテスラコイルを使いました。」ってだけ。

 それなのに本質的なことは何も書いていない。たとえばテスラコイルで何キロボルト作っているのとか、

 CNTを溶かしている泳動分散媒質は何なのとか、周波数はどれくらいなのとか。

ライターさんの選任がダメ

 ライターさんは文科系の人だし、今回の記事アメリカ大学広報記事を要約しただけ。

 内容を理解せずビデオキャッチ―だから安直翻訳記事を書くからよくわからないヘンテコな記事が出来上がる。

 元のACS論文も見てないんじゃないか。YOUTUBE動画紹介記事なら同じ翻訳でも「らばQ」さんとかの方がレベルいくらい。

 稿料が安過ぎるなら出版元・編集レベルが低いんだし、十分な稿料ならライターさんの実力不足

 

  元記事大学広報ビデオだと、ビンの中のナノチューブ燃える位の高電界かけてる。

 (ファラデーケージ無しでやってるのかな?)

2016-02-22

http://anond.hatelabo.jp/20160222150711

硬さを形容してダイヤモンドと述べているだけであり、実際のダイヤモンドと同程度の強度を持つ素材(例:カーボンナノチューブ)を用いれば

なら最初からカーボンナノチューブ製バイブ」の話をしろよ。

ダイヤであることが重要でないのなら。

自分の書き方がおかしものを突っ込まれて「そういうつもりじゃなかったか論破!」て。

将棋でヘボやって負けて、「そう指すつもりじゃなかったから詰みじゃない!」って喚いてるようなもんだよ

2015-06-01

http://anond.hatelabo.jp/20150531190131

たわまないと仮定し、完全に棒の両端が同時に移動すると仮定すれば光速を越えた棒通信はできるといえる。しかし、現実にはたわみが発生するので実現はできない。

軌道エレベータの実現条件にはたわみの有無は関係が無い。引っ張りに耐えられる強度の素材があれば実現可能。十分な強度のあるカーボンナノチューブの登場で実現可能になったと言われている。

超ひも理論物理現象を説明する仮説。原子などの粒子を小さなつぶではなく弦の振動として考えたら光速重力性質もまとめて説明できそうだという内容。たわまないという現実に沿わない仮定をする棒通信とは関係がない。

2014-06-08

http://anond.hatelabo.jp/20140608191414

お前の言う通りにしてたらカーボンナノチューブ発明されなかったしiPS細胞日本人発明じゃなかったな。

みんなの迷惑から狭い世界から外に出ないで。

2012-04-09

突然「理系の子」をdis

文芸春秋が先月出した単行本で、「理系の子」というのがある。書評検索したところ、おおむね好評であるようだ。

しかに本はとても面白かった。登場人物はそれぞれ個性的だし、エピソードは魅力的で印象に残る。構成もよく練られていてとても読みやすい。

だが、おれは気に入らない。この本は文系の著者による文系の読者のための文系ならざるところはない本だからだ。あいまい科学的厳密性に欠けるものからだ。

たとえば、第二章では、「太陽エネルギーによって部屋を暖め、湯をわかすヒーター」が登場する。著者は次のように説明している。

太陽の光がプレキシガラスを通過し、光を最大限に吸収するよう黒く塗られた炭酸飲料の缶に囲まれたラジエーターを暖める。そこから暖かな光がパイプを通じて部屋へ送られ、室温を摂氏三十度以上にすることができ、さら沸点近くの九十五度くらいまでの湯をわかすことも可能だというのだ。

お前らこれでどんな装置想像できるか。水温測ったら九十五度でした、以上の情報はおれには読み取れない。

ラジエーターは何のためについてるんだ?装置内で水は循環してるのか?そういう説明は一切ない。

また第六章では、水中のポリフルオロオクタン酸(PFOA)の濃度を正確に計測する方法として

PFOAを含む水を煮詰めて振り、表面にどれほどの泡を生じるか観察するだけでいいのではないか

と書いている。いいわけないだろ。あのな、お前本当に知らないかもしれないから言っておくけど、界面張力ってすごく微妙で他の有機物はもちろんちょいと無機塩が溶けるだけで変わってきちゃうんだぞ。

そして、この測定法について「この方法でも九十二パーセントの精度で水に含まれるPFOAの量を測定できることがわかった」と書いているが、九十二パーセントの精度ってどういう意味なのかおれにはわからない。測定誤差が八パーセントってことか、ばらつきが九十二パーセントあるってことか、どっちだよ。

測定誤差が八パーセントなら測定誤差が八パーセントと書くべきで、訳文から感じ取れる「こんなに正確に測れるなんてすごい!」的ニュアンスからすると多分こっちかなあという気がするが、でも一○八パーセントの方はどうなっちゃうの、と思わざるを得ない。あるいは、この方法は簡易測定法なんだから、ばらつきが九十二パーセントあったって充分有用なのかもしれない。でも、それならそれでもうちょっと他の書き方があるだろ。測定誤差が大きい測定法なのに、そのことについて触れないとしたら、それは不誠実な態度ってもんだ。

第十一章はカーボンナノチューブネタだが、ナノ粒子についてこう書いている。

ナノ粒子は髪の毛のおよそ十万分の一、分子よりもわずかに大きいだけだ。

お前なあ、と書いて終わらせたいところだが、一応二点だけ突っ込んでおく。

髪の毛のおよそ十万分の一、というのは「髪の毛の太さの十万分の一」というつもりだろうが、太さという重要なタームを省略する感性は理解しがたい。それに、髪の毛の太さが何ミリかお前ら知ってるのか。おれは知らない。ナノ粒子ってすごく小さいんですよ、と言いたいのならもっと具体的にイメージできるもの比較しろよ。「分子よりもわずかに大きいだけだ」って、大きさをどう評価するべきか、という議論も可能だし、そもそも粒子と分子を無造作に並記する鈍感さにうんざりさせられる。

他にもいくらでもあるが、以上を要するに、著者は彼らの研究内容を理解していない。

そして(著者略歴によれば)他の雑誌はともかくWiredに寄稿していることからして、自分が理解していないということは認識していただろう。つまり、理解しようという気がなかったと断定していい。この本の帯には「科学はこんなに楽しく、熱い」と書いてあるが、著者が書いているのは科学の楽しさや熱さではなく、参加した高校生が楽しんだり熱中したりしているその姿である。著者にとっては、そしておそらくこの本のメインターゲットであろう多くの文系の読者にとっては、研究内容などどうでもいいことなのだ

消費される娯楽。この本に対するおれの評価はそれに尽きる。こういう本が出版されること自体が遠まわしな科学へのdisではないのか。

だいたいからして電子材料ハンドブックだって充分すぎるほど楽しく、熱いよ。

2010-08-04

アレから身を守るために最も重要生命八苦

http://anond.hatelabo.jp/20100803082932

 残念だけどそれこそまさに〔アレから身を守るための最も冴えたライフハック〕だよ。つまり「早々と白旗を揚げてケツ巻くって逃げ出す」。

 

 まともに話が通じない相手に一言でも反論したり下手に居場所を残しておくとAmerikanみたいにいつまでも粘着されるぞ。

 有村みたいにカーボンナノチューブ製の心臓を持つか村長越後屋みたいにそういう類の人をウォッチすることを趣味とするのでなければさっさと逃げ出すのが吉だ。そういう意味じゃ件のブログは最良の選択をしたと思うけどね。

 あるいはブログブクマも全て非公開にして限られたごく一部の人間とだけでやっていくか。どちらがいいとか悪いとかじゃなくてAmerikanやarimやkanoseがそういうことをするとは思えないけど。

2010-02-17

今世紀に起こること(2)

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年


2022年


2023年


2024年

その3 http://anond.hatelabo.jp/20100217133836 に続く

今世紀に起こること(1)

2010年

  • 中国のエイズ患者が1000万人に達する
  • 看護職員が全国で15900人不足する
  • 小型カメラの映像を眼球に埋めた人工網膜チップに伝えて視力を回復する医療技術が実用化する
  • 発展途上国のすべてのエイズ患者が治療を受けられるようになる
  • 人の体内で診断や治療ができる独立電源のカプセル式超小型医療ロボットが実現する
  • タミフルと同等以上の有効性がある初の国産インフルエンザ治療薬が登場する
  • 国際宇宙ステーション完成
  • 中国が無人機による月面着陸と探査を成功させる
  • 小惑星「イトカワ」への着陸と試料採取に成功した国産探査機「はやぶさ」が地球に帰還する(当初計画の2007年6月を3年延長)
  • 米国のホテルチェーンが宇宙ホテルを開業する
  • 米航空宇宙局(NASA)がスペースシャトルの後継機となる多目的宇宙船(CEV)を完成させる
  • 金星探査機を搭載した国産ロケット(H2A)が打ち上げられる
  • 国産の惑星探査機「はやぶさ」の後継機が、新たな小惑星を目指して打ち上げられる
  • 月や火星に方向転換した米航空宇宙局(NASA)が、完成したばかりの国際宇宙ステーション(ISS)を民間に無料開放する
  • 米国ヴァージン・ギャラクティック社の商業用宇宙船「スペースシップツー」の飛行試験がはじまる(2009*2010年)
  • 環境税の導入により炭酸ガス排出量が4%減少する
  • 欧州連合炭酸ガスを8.6%削減して、京都議定書の削減目標を達成する
  • 燃料電池「電車」が実用化される
  • 日本の自動車メーカーが電気で動く軽自動車(後輪駆動)を発売する
  • 廃車のゴミ問題をほぼ完全に解決する自動車のリサイクル技術が実現する
  • 日本の二酸化炭素(CO2)排出量が1990年比で8.5%増加し、京都議定書の公約達成(6%減)が困難になる
  • 環境の悪化が進む中国が、米国を抜いて世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国になる
  • 中国のアルコール燃料が、ガソリン消費の5割に匹敵する規模に拡大する
  • 日本の家庭からでる二酸化炭素(CO2)の量がこのころピークに達し、その後は自然に減少する(人口減少と省エネ家電の普及が原因)
  • 政府が全国で大気環境基準を達成。公式な大気汚染による公害病の発生が消える
  • 温室効果ガスの排出を削減するため、この年までに全国の照明器具の10%がLEDに変わる
  • 欧州連合(EU)の主要15カ国が、京都議定書の目標(8%)を上まわる11.4%の削減を達成する
  • 欧州連合(EU)とオーストラリアが白熱電球の使用を禁止する
  • 植林事業を進める中国の森林率が、この年20%に達する
  • 二足歩行ロボットの格闘競技会「ROBO-ONE」が宇宙空間での大会開催を実現する
  • 国産単層カーボンナノチューブの量産プラント(年間生産能力数十トン)が稼動を開始。1/100-1/1000の低価格が可能になる
  • ホンダの人型ロボット「ASIMO(アシモ)」が実用化する(2010年代の早い時期に接客ロボットとして登場)
  • 心身の状態を客観的に把握して高齢者ドライバーの安全を支援する次世代自動車が実用化する
  • トヨタ自動車が家庭用ロボット開発の基礎技術を確立する
  • 携帯電話、音楽プレーヤーを高速で充電する無線充電技術が国内で実用化する(韓国ではBMW車が2009年2月に装備)
  • 在宅社員1000人以上年商1000億規模の社屋を持たないバーチャルカンパニーが出現する
  • EU新加盟の全10カ国がユーロを導入。ユーロ経済圏が拡大する
  • 健康福祉、医療・介護用ロボットが日本の中核産業の一翼を担う規模に成長する
  • アジアでFTAの交渉が加速し、自由化が達成する
  • 娯楽や介護など生活密着型ロボット市場規模が最大で約550億円に達する
  • 第11次5カ年計画を実施する中国が、この年まで年率平均8%の経済成長を続ける
  • 世界の金融資産総額がGDPを大きく上回る200兆ドルに達する
  • 暮らしの中で使うロボット市場規模が約3兆円になる
  • 団塊の世代の大量退職で家計貯蓄率が大きく低下する(8%から3%)
  • 中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の貿易総額が北米自由貿易圏(NAFTA)を超える
  • ネットオークションによる売買が2兆8000億円に拡大する(2005年比で1兆7000億円増)
  • 国内の薄型テレビ市場規模が17兆6450億円に拡大する(2005年より倍増)
  • 国内の音楽配信市場が570億円に拡大する(2005年度比5.3倍)
  • 国内のネット広告市場が6430億円に拡大する(2005年度比2.4倍)
  • 住宅リフォーム市場が7兆4000億円に達する。リフォーム適齢期の住宅が増加し、リフォーム支出世代(60歳以上)の人口比率が高まることが要因
  • 日本の最大の貿易相手国が米国から中国に換わる
  • 大都市間の格差が拡大し、東京圏と大阪圏の成長率が2:1に広がる
  • 中国が人口1人あたりの国内総生産(GDP)を2000年の水準の2倍に拡大する
  • 日本の都心部でオフィスビルが供給過剰になる(ビルの2010年問題
  • パソコン向けコンテンツ連動型広告(P4P)市場が2982億円の規模に成長し、パソコン向け広告費の48%を占めるようになる
  • オンラインゲームの国内市場が、3000億円の規模に達する(2005年の2.4倍)
  • 携帯音楽プレーヤーの世界需要が1億2790万台でピークに達する

2011年

  • 網膜に電気刺激を与える人工視覚システムが実用化し、治療のための販売が開始される
  • 医療機関のレセプト診療報酬明細書)が完全電子化し、1兆円規模の医療費削減が可能になる
  • 政府が健康保険証をICカード化。病歴や受診内容を記憶する「健康ITカード」が登場する
  • この年までに移植用完全人工心臓の臨床試験が実現する(2年半以内)《世界中で心臓移植ドナーが必要なくなる》
  • 欧州宇宙機関(ESA)がロボットを投下して火星の表面を探査する「エクソ・マーズ」計画を実施する
  • 太陽の光の粒子に帆をかけて進む「ソーラーセール(太陽帆船)」探査機が、日本で初めて木星に向けて打ち上げられる
  • 英国の航空会社が商用宇宙観光旅行を開始する
  • スウェーデンの芸術家が、同国の伝統的な赤い家を月面に設置する(総事業費3600万ポンド)
  • 世界初の観光宇宙船が地球の上空100キロメートルの営業運行を開始する(全行程約2時間半。3日間の訓練を含む料金は約20万ドル=約1800万円)
  • この年から2年以内に22ナノメーターの16コアCPUチップが登場する(2011-12年)
  • ボタンを押す振動を利用して自分で発電する家電用のリモコンが実用化する
  • 東京駅周辺の再開発事業「Tokyo Station City(東京ステーションシティ)」で、丸の内駅舎の復元工事が完了する
  • 第2東京タワーが完成し、墨田区がおよそ500万人の観光客で賑わう
  • この年までに、政府がアジアで水資源ビジネスを展開する和製水メジャーを育成する
  • 米国の失業率が7.7-8.5%の高い水準にとどまる(従来予測は6.7-7.5%)
  • 主要経済大国の実質的な景気回復が、早くてもこの年になる(2011-12年)
  • NHK大河ドラマ「江(ごう)」が放送される(「江」は織田信長の姪)
  • 出版各社の雑誌記事をインターネットで横断的に検索、閲覧できるポータルサイトが登場する
  • 日本経済のデフレ状況が、最短でもこの年まで継続する(年40兆円規模の需要不足)
  • 九州新幹線鹿児島ルートが全線開業し、新大阪―鹿児島中央間の直通運転が実現する(所要時間4時間)
  • 国内の新車販売に占めるハイブリッド車の割合が20%を超える
  • 呼吸の状態を監視する自動車運転向け眠気検知システムが製品化される
  • 茨城県東海村で国内初の原発解体作業が開始される
  • 35歳以上の「中高年フリーター」が132万人に達する
  • テレビの地上デジタル放送全面移行により、この年までに約5000万台のブラウン管テレビが家電ごみになる
  • 国産ステルス軍用機「心神」が、実証機の初飛行を実施する
  • 岡本太郎氏の壁画「明日への神話」が渋谷に設置される(JR渋谷駅西口と渋谷マークシティの間の連絡通路)
  • この年までにイラク駐留米軍の撤退が完了する(8年間にわたるイラク占領の終結)
  • 宮城県が財政再生団体に転落する
  • 米国の失業率がピークに達する(2011年初め)
  • 悪徳商法で得た利益を被害者に返還させる不当収益はく奪制度が導入される(2011年以降)
  • デジタル録画機の普及をにらみ、番組の録画回数を1回限りに制限する「コピーワンス」制限が緩和に向かう
  • 地上アナログ方式のテレビ放送が電波を停止し、難視聴地区で10万人規模の「地デジ難民」が発生する
  • 国内のインターネット広告費が7558億円の規模に拡大する(2006年は3630億円)
  • 国内でデジタルテレビの普及が6115万台に留まり、4000万台のアナログテレビがそのままになる
  • 携帯電話の普及率が世界人口の70%を超える
  • この年以降、ネットブック(小型ノートパソコン)市場の成長が鈍化する

2012年

2013年

  • 1/1 厚生年金支給開始年齢が65歳に
  • 1/9 医師数が過剰に
  • 7月 参議院選挙

2014年

2015年

  • 将棋でコンピューターが名人に勝利する
  • 食生活の欧米化により、大腸がんが男女ともに死因の1位になる
  • 中国が材料、生物化学研究室を備えた宇宙ステーションを建設する
  • 米航空宇宙局(NASA)の探査機「ニュー・ホライゾンズ」(2006年打ち上げ)が9年の歳月を経て冥王星に到着する
  • ロシアがヘリウム3の採掘を目的とした月面基地を建設する
  • 米国が70年代に実施した有人月面探査を再開する
  • 二酸化炭素を回収し地中に貯留する事業が本格化する
  • ノルウェースウェーデンデンマーク3国の幹線道路(全長1500キロ)が、45カ所の水素ステーションを設置した「水素街道」になる
  • 太陽電池の発電コストが既存の電力と競争可能なレベルに低減。新興国、発展途上国での導入が拡大する
  • 有望な科学分野に集中投資する政府の第3期科学技術基本計画により、脳の情報を情報通信機器に取り込むインターフェースが開発される
  • この年以降、国内で生活支援ロボットが本格普及する
  • 財政再建のため、この年までに消費税が10%を上回る
  • ユーロがドルに代わる世界の第1通貨になる
  • 団塊世代の消費が、このころ終息する
  • このころ米国ゼネラルモーターズ社(GM)が燃料電池車を実用化する
  • この年まで世界で生産されるハイブリッド車の過半数を日本車が占める
  • 日本の電気自動車軽自動車なみの維持費を実現する
  • このころホンダのハイブリッド二輪車が発売される(2010年代半ば)
  • 経営再建に取り組む日本航空が、この年までにグループ従業員1万3000人を削減する
  • この年までにリニア中央新幹線が着工する(2014-15年)
  • この年までの日本の電力需要の伸びが年平均1%の水準に止まる
  • 2010年代後半の日本で、宇宙の太陽光エネルギーレーザーで地上に送る実験衛星が打ち上げられる
  • このころ太陽光発電システムの発電単価が1キロワット時あたり約45円で電気料金と肩をならべる
  • 日本の要介護者が250万人(2004年の100万人増)
  • ワールドカップサッカー日本代表が世界のトップ10入りを果たす
  • 先進国の経済支援により、1日1ドル未満で暮らす極度の貧困にあえぐ人の数が半減する
  • 消費税10%時代が到来し、国民的な節約時代に突入する
  • 経済発展で潤うインド政府が国内の貧困人口(1990年時点で全国民の38%)を半分に減らす
  • 世界の貧困に苦しむ人々のうち、1億7500万人が「マイクロクレジット」(無担保小口融資)で自立に向かう
  • 米国の核弾頭1万発が半減する一方で、中国の核弾頭が220発に増加。米中が新たな冷戦時代を迎える
  • アフリカ連合(AU)の統一政府「アフリカ合衆国」が実現する
  • イランが米本土に到達可能な大陸間弾道弾(ICBM)を開発する
  • 世界の多くの国で景気回復が2011-15年になり、失業率の回復がそれ以降になる
  • この年までに世界の貧困人口を半減させる「国連ミレニアム開発目標」が達成不可能になる(世界的な経済金融危機の影響)
  • 医師がインターネットを経由して診断し、処置する遠隔医療が実施される
  • 日本の電気メーカーパソコンの能力を100倍に高める光配線の新型LSI(大規模集積回路)を実用化する
  • 米国マイクロソフト社が世界の貧困層に自社製品を低価格で提供。この年までに利用者の数を10億から20億に拡大する
  • ハードディスクに代わるソリッドステート・ドライブ(SSD: Solid State Drive)が、世界のノートパソコンの32%に搭載される
  • アップル社の「iPhone」人気に牽引されたタッチパネル市場が、世界全体で52億ドル(7億6500万台)の規模に拡大する

その2 http://anond.hatelabo.jp/20100217133757 に続く

2009-08-13

http://anond.hatelabo.jp/20090813064739

ま、そりゃ分かりますよ。基礎研究とかだったら、具体的にどう役立つのかなんて説明しにくいってことぐらいは。でも、しょうがないんですよ。面接官がいつも必ず自分研究テーマに関心を持ってくれるなんてことはありえません。私だって自分からお願いしてカーボンナノチューブの作り方とかグルコミン塩の反応の変化とか聞いてるわけじゃないんです。

いいや、あなたは全然わかっていない。

基礎研究の多くは特定の応用先に絞り込めない。具体的にどう役立つのかなんて説明できるわけがない。

それに、ある化学反応を実現する研究があったとする。その応用は決して「実際的な例」とやらに一本道で向かっているわけじゃない。

その反応が普遍性があるものであれほど、その反応はある製品に応用できて、その反応が別の反応を促進して、そっちの反応はこの製品に……と数多く枝分かれしていくんだ。

あなたが主張するように「応用先を実際の例で」説明しようとすれば、「この研究は○○に役立ちます。△△にも役立ちます。そうすればそのうち凸凸もできるでしょう。応用次第で□□も××もできます。」と言うしかないが、それに意味があると思ってるの?

言い換えると、役に立たない研究なんかしなくてもいいんじゃないか、というのが研究者ではない社会の受け取りなんです。

社会がどうとかいう問題ではなくて、その研究が役に立つかどうかを判定する能力のない人が受付口に居座っているのが致命的な問題なんじゃないの?

とりあえずあなた、自分が何の予備知識もなくて研究価値が判断できないんだってわかってるんなら、そこで偉そうにふんぞりかえっていないで別のもっとわかりそうな人を推薦するとかして、自分はちゃんと辞退しなさいよ。

最終的な応用方法を、実際的な例で示せ

自分研究者ではなく実践者だと周りにはいつも言っているんですが、それでも論文審査なんかに担ぎ出されてしまうことがよくあります。ちょっと断れない相手からだったのでここのところお付き合いしているのは、論文に加えて面接試験も。

そこで思ったのが、素人自分の専門分野を説明する方法を知らない人が多いということです。

私も、人文系ならまだ畑違いでもだいたいの方向は分かるのですが、理系の、しかも化学とかバイオになると、もう全然分かりません。申請者たちは、面接突破するにはこのズブの素人自分研究価値を分からせなければならないのですが、それに成功できる人が本当に少ないんですよね。

価値が分からないことの大きな理由は、彼らの言う「こんなすごいこと」が理解できないからです。「この研究に成功すればナンチャラホンチャラな物質がホゲホゲ反応を起こすようになるんですよ!」なんて誇らしげに言われても、そのナンチャラホンチャラもホゲホゲも理解できないんだからしょうがない。

今日面接した一人も、そんな感じで話が進んでいました。「もう、聞いてもワケワカラン」というのが本音ですが、そんな顔をしたら失礼ですから真面目には聞きます。

「ふーん。それで、そのホゲホゲ反応はどんな応用ができるんですか」

「それがすごいんですよ。ホゲホゲ反応を、ピロピロパラパラ物質に応用するとトントコチャンチャカな物質ができるんです。すごいですよね!」

「ふーん。それで、そのトントコチャンチャカな物質は、どんな応用が(以下略)」

というような応答が何度かあり、「結局、何の役にも立たないのか?」という疑念がほぼ真実であると認定されようとしたとき、彼が一言ぼそっといいました。

「まあ、要するに石油が作れるわけです」

「なんだって!」とその場にいた面接官は私も含めて同時に叫びました。

「要するに君の研究が成功したら石油を人工的に作れるのか?」

「いえ、石油を作るには私の研究だけでは不十分です。石油を作るには、さきほどもご説明したとおり、ホゲホゲ反応をピロピロパラパラ物質に応用して、トントコチャンチャカな物質を生成したり、それをペコポコパコピコ物質(中略)するような工程が必要です」

その受験者は、「何でそんな当たり前のことを聞くのか」と訝しげな眼でこちらを見ていました。でもね、あなたにとっては「当たり前なこと」が、普通の人にはわからないんですよ。普通の人に分かるようにするには、それが最終的にどう応用されて、その面接官の暮らしがどのように向上するのかを具体的に説明しなければなりません。

たとえば、寿命が三年延びるとか、煙草を吸ってもガンにならないとか、せめて消しゴムカスが少なくなるとか、そういうレベルでもいいので、具体的な応用例を教えて欲しいんです。

ま、そりゃ分かりますよ。基礎研究とかだったら、具体的にどう役立つのかなんて説明しにくいってことぐらいは。でも、しょうがないんですよ。面接官がいつも必ず自分研究テーマに関心を持ってくれるなんてことはありえません。私だって自分からお願いしてカーボンナノチューブの作り方とかグルコミン塩の反応の変化とか聞いてるわけじゃないんです。

どうしようもない事実として、申請者たちは理解して欲しい。残念ながら、そういうズブの素人があなたの研究計画の価値を判断しなくてはならないことは、往々にしてあるのです。それは私だって変えられないし、ましてや申請する側には絶対に変えられる事態ではありません。だから、事実として、まず受け入れて欲しいんです。研修者が読む論文に書く形そのままでは、研究資金はもらえないんだってことを。

そういう場合に注意して欲しいことは、それが何の役に立つのか、ということ。そして、それをできるだけ具体的に、生活に結びついた形で表現できるようになるということ。

ま、石油が作れるといったって、それが石油以下のコストで作れるのかとか、そもそもその他に必要な研究も進展するのかとか、そういういくつもの問題をクリアして、初めて実用になるんですけどね、でも、「石油を作る」という方向性も分からないまま、ホゲホゲ反応ができるということだけで資金を提供できる人はなかなかいないんじゃないかな、と思うわけですよ。

言い換えると、役に立たない研究なんかしなくてもいいんじゃないか、というのが研究者ではない社会の受け取りなんです。

増田さんたちにはいつもお世話になっているので、今日は皆さんのお役に立てるように、一つだけアドバイスしてみました。皆さんの研究資金確保に役立ってくれることを祈っています。

 
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