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2024-02-08

なぜ中国空母蒸気タービンなのか?

21世紀現在、商戦はディーゼルエンジン軍艦ガスタービン+ディーゼルエンジンが主流で蒸気タービンは古い技術とされている。

しか中国空母は全て蒸気タービン採用している。なぜなのか?

1.中国海軍の最終目標原子力空母であるため

原理空母原子力によって蒸気タービンを回す。そのため原子力空母には蒸気タービンノウハウ必須である

2030年までに建造が予想される004型は原子力空母とされている。

2.蒸気タービンノウハウが多いため

ソ連技術リーを一部引き継いでいるため、蒸気タービンノウハウが多い。

遼寧(アドミラル・クズネツォフ航空母艦)はもともと蒸気タービン

さら蒸気タービンを搭載しているソブレメンヌイ級、051型、051B型運用している。

※さすがに新型艦は蒸気タービン採用していないが。052B型,052C型,052D型はディーゼル+ガスタービン、055型はガスタービン

3.実は蒸気タービンは大出力

ディーゼルエンジンには経済性で劣り、ガスタービンには大きさ複雑さで劣る

しかし実は蒸気タービンは大出力である

いずも護衛艦 100MW

4 × LM2500ガスタービンエンジン (25.1 MW)

https://www.ihi.co.jp/powersystems/lineup/LM2500/index.html

クイーンエリザベス航空母艦 112MW

2 × ロールスロイス MT30ガスタービンエンジン (36 MW)

https://www.rolls-royce.com/~/media/Files/R/Rolls-Royce/documents/country/japan/rr-mt30-brochure-japaneese-7-06-2016-lr.pdf

2 × バルチラ 16V38 ディーゼルエンジン(11.6MW)

2 x バルチラ 12V38 ディーゼルエンジン(8.7MW)

https://www.dieselduck.info/machine/01%20prime%20movers/Wartsila%2038%20project%20guide.pdf

アドミラル・クズネツォフ航空母艦 147MW

8 × KVG-4重油専燃缶×8基 + 4 × TV12-4蒸気タービン

003型航空母艦 161MW

8 × 改KVG-4重油専燃缶×8基 + 4 × 改TV12-4蒸気タービン

キティホーク航空母艦 210MW

8 × Foster Wheelerボイラー + 4 × Westinghouse蒸気タービン

ニミッツ級原子力航空母艦 194MW

2 × Westinghouse A4W原子炉 + 4 × Westinghouse蒸気タービン



よって「通常動力だと電磁カタパルト運用できない」は蒸気タービンに限っては数字の上では当てはまらない

2018-09-12

戦術レベルの敗退を繰り返してじり貧になったNEC

昔の格言か何かで、『戦略レベルミス戦術レベルでは取り返せない』というのがある。

かに、近年電機業界で大きな損失を出した会社を見てみると、この戦略レベルミスが非常に目立っておりなるほどなと思う。

プラズマディスプレイ社運をかけて大赤字を出したPanasonicPioneer、巨額の開発費をCell Processor投資して爆死したSONYWestinghouseの買収でやらかし東芝等。

ところが、最近増田話題NECを調べてみると、こうした会社とは不振の状況が違うように思えてきた。

なんというか各事業競争力を失って徐々に敗退していくというような。言い換えれば戦術レベルの敗北を繰り返してじり貧になったとでもいうか。

半導体がらみの仕事をしていてNEC事業所にも出入りしていたことがあり、個人的にも興味があったので歴史を少しまとめてみた。

なお、この記事を書くのに参考にしたのは下記NECIRで、1990年からの業績データと、1995年から会社紹介資料が閲覧可能

https://jpn.nec.com/ir/index.html

NEC 事業撤退歴史

1999年 半導体メモリ事業日立統合して分社化。後のエルピーダメモリ2012年経営破綻

2000年 家電部門NECホームエレクトロニクス事業停止。

2001年 有機EL事業サムスンSDIと合弁化。2004年有機EL事業から撤退

2004年 プラズマディスプレイ事業パイオニアに売却。

2010年 半導体子会社NECエレクトロニクスをルネサステクノロジ統合半導体事業から事実上撤退

2011年 パソコン事業レノボとの合弁化。

2011年 液晶事業天馬グループとの合弁化。2016年に完全売却。

2013年 携帯電話事業から撤退

2017年 リチウムイオン電池事業から撤退

NECのかつての栄光

1991年 NEC研究員だった飯島澄男がカーボンナノチューブ発見

2001年 スーパーコンピューター地球シミュレーターが世界一の性能を発揮

2001年 2000年3月決算過去最高の売り上げ5兆4000億円達成。 ※バブル期1990年度でも3兆7000億円程度。この時期までは比較的うまく経営ができていたと思われる。

2003年 小惑星探査機はやぶさ打ち上げ

1985年-1991年 半導体世界一

2001年-2004年 携帯電話日本一

NECの業績に影響のありそうな政治案件

1989年 アメリカスーパー301K発動

1998年 防衛庁談合事件

個人的経験に基づく雑感

NECに出入りしていたころに思ったが半導体事業部に新卒で入った社員は大体優秀かつ深夜残業休出当たり前なモーレツリーマンだった。

設備投資研究開発費も年間3000億円コンスタント投資しており、今の水準で考えても少ないことはなさそう。

しか20世紀終わりから21世紀にかけて爆発的に伸びた情報通信産業に社内のリソースを集中してて、バックに住友財閥もついている。

会社の置かれた状況を考えると韓国サムスン電子中国Huaweiみたいに、今でも世界を席巻できていただろうに。マジでどうしてこうなった

当時気になったのは本業関係ない関連会社が異様に多いことぐらい。(不動産NECファシリティーズ運送業NECロジスティクス食堂運営NECライベックス、企業研修NECラーニング等)

どうでもいいけど最近スローガンのOrchestrating a brighter worldってのはマジで意味不明。迷走ぶりを象徴している。

https://jpn.nec.com/press/201507/20150701_01.html

https://anond.hatelabo.jp/20180911165115

 
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