はてなキーワード: 東芝とは
だから、寒い外に、何で霜柱があるの?と疑問を持たないのと同じで、
それは環境が生み出していたり、その環境に適した人間だけが残るわけだから、自然現象であっておかしくないし、
それが良いとか悪いとか、そういう話でもないわけで、
みずほ銀行だって、言われたことしかやらない体質の弊害とか言われてるけど、
そういう企業文化とか体質とか、いわゆる空気って奴は、別に日本だけでなく海外でも同じで簡単には変えられないわけで、
変えられるのは決定権がある人たち、究極的には最高権力者が変えるだけの影響力があるわけだけど、
最高権力者さえことなかれ主義に染まってるのが普通の企業だから、変えられるわけがない
大事故が起こっても、死人が出ても変わらないし、
そこに金融庁だの国だの暴力装置だのが関与してきても変わらないのが普通だから、
本当はことなかれ主義とか、超粉飾大企業とか一回死ぬべきだと思うし、
死ぬといっても企業は死んでも人はやり直せるわけだから、そこから先が明るくなるかもしれない、自己破産みたいなもの
でも、オリンパスも東芝も死なないんだよね、日本でゾンビは普通に世間を闊歩してる
で最近、ホームセンターでコンフィーってブランドよく見るなーって思ってて
イタリアの有名家電「 Comfee’(コンフィー)」ついに日本初上陸!
https://italianity.jp/lifestyle/comfee_italia
Comfee’(コンフィー)とは?
Comfeeは「世界最大の家電メーカーの1つであるMideaのフラッグシップブランドです。北イタリアのミラノとコモの中間あたりに位置するサロンノに拠点を置きます。洗濯機、冷蔵庫、冷凍庫、空調システムではイタリアのシェア・トップブランド。手ごろな価格、秀逸なデザイン、実用性が好まれる要因だとイタリア人はいいます。
Confee (中国電機大手 美的集団の家電ブランド) の電子レンジを買ったんだけと、注意書きの銘板に「アイリスコールにご相談ください」って書いてある!
1. アイリスオーヤマ製品と同じラインで作ってて貼り間違えた
2. 美的集団がアイリスの電子レンジのラベルをコピペした
どっちかな、、、、 pic.twitter.com/bZmLcyGWs8— shao / 澤田 翔 #FullyVaccinated (@shao1555) March 27, 2021
結局東芝なんかな
こんばんは。増田です。最近、元三洋の人が書いたスマホの記事が面白かったので、私も書いてみることにしました。
ちなみに私は電装系サプライヤー勤務。年齢は元三洋の人とおそらく同じくらいです。かつてはホンダ系列だったのですが、今はそこを離れてとある企業の傘下になってます。あのときは結構衝撃を受けましたけど、確実に働きやすくなりましたね。
さて、日本企業はEVに消極的で世界の時流に乗り遅れ、未だに内燃機関に固執している、みたいな話。半分本当で、半分ウソです。世界に先駆けてEVを積極的に取り組もうとしたのは日本でした。(ここで言うEVは純粋にバッテリーで動く電気自動車のことで、本当はBEVと書いたほうが正確なんでしょうが、ここではEVとしておきます。)
それにはいわゆる京都議定書(1997)の存在があります。これは温暖化防止の為の初めての国際的な取り決めでしたが、この会議で日本は2008~2012年に6%の温室効果ガス削減を約束しました。当時はかなり日本に不利と言われたものですが、開催国のメンツもあって政府は本気でこれを達成しようとします。その対策の一つとして推進されたのが原子力発電でした。当時日本は原発を国家をあげて推進しようとします。東芝がウェスチングハウスを買収して(2006)、原発で世界に打って出ようとしたのもこの頃です。
ただ、原発は基本的に24時間一定の効率で発電させるものです。出力調整はできないことはありませんが、かなり非効率です。昼間の電力需要を満たそうとして稼働させると夜間に電力が余るので、揚水発電などで調整するのですが、その切り札として見られたのがEVでした。つまりEVは夜は基本的に充電器につなげておくものであり、大量のEVを普及させて夜間に充電させれば、原発の電力を効率よく使って、車自体から出る温室効果ガスも減らせるわけです。
で、三菱自動車からi-MiEV(2009)、日産自動車からリーフ(2010)がほぼ同時期に発売されます。これはリチウムイオン電池を使った初の量産EVで、三菱はGSユアサと、日産もNECトーキンと巨大な工場を建てて電池の量産体制を整えます。特に日産は実際のところかなり本気の参入で、同時期に全国で充電設備の導入も急ピッチで進められました。
そして、どうだったか。まあ、売れなかったわけです。いや、世界初の量産EVとしてはこの2つは望外にできの良いものだったと思います。売れない理由はいくつか挙げられます。リーフについてはデザインがナマズみたいで全く先進的でなかったこと。エアコンやヒータを使うと走行距離が実質100km程度しかなかった。電池の劣化が想定以上に早く進んで中古市場でも値崩れしていた、トヨタのハイブリッドの出来が良すぎて先進イメージを求める層はそちらに流れた、など。一言で言えば実用的ではなかったのですが、まあそれでも初めて出てきたEVとしては大したものだったのです。でもこの評価は全くエンジニア目線でしょうねぇ。すみません。
ただ、最も大きな要因は東日本大震災(2011)でしょう。これで原発を主軸に温室効果ガスを減らすという国家戦略は完全に頓挫しましたし、それをあてにしたEVの普及など望むべくもなかったのです。実際EVはガソリン供給が途絶えた被災地でかなり役立ったのですが、その後数年間原発を失った日本は電力供給が逼迫することとなり、主戦場である日本でEVは売れなくなりました。日産はその後も地道にリーフの改良を続けますが、もはや主戦場で売れなくなったEVに積極投資はできなくなり、2代目リーフ(2017)は初代から大幅な進化はなし。i-MiEVは一代限りで姿を消します。日産はNECトーキンの電池事業を受け継いだAESCを中国のエンビジョングループに売却します。
ちなみにウェスチングハウスを買収した東芝はその後地獄を見る事となり、今日の凋落につながるのはご承知の通り。日立も海外の原発建設から撤退します。そんな事をしている間に、中国が国家を上げて次世代の原発開発に取り組んで、技術的には完全に抜かされてしまいました。なんだか泣けてきますね。21世紀の日本は完全にツキに見放されたって感じがします。はい。
さて、じゃあ巨人トヨタはどうだったか。トヨタは保守的でEVから距離をおいていると思ったあなた、そうでもないんです。実はトヨタはあのテスラに出資(2010)し、トヨタとGMが共同で運営していた工場(NUMMI)をテスラに売却。テスラを支援していました。実際に共同でSUVのEVを出したりしています。実はテスラのスタートを支えたのはトヨタであり、テスラの主力工場は元トヨタの工場でした。ところが2014年くらいから提携を解消。トヨタのクルマづくりとテスラのクルマづくりが決定的に合わないことが原因だったと言われています。
実際、テスラの車は粗雑極まりないものでした。彼らの作り方は信頼性の高い車載用の電池ではなく、ノートパソコンなどに使われる安価な電池を大量に積んで、それを高度なマネジメントで制御するというものでしたが、クルマづくりは全くの素人。ADAS(運転支援システム)も信頼性に欠けていて、ただの支援システムなのに自動運転と銘打ったので事故が続出。生産技術もかなり問題があり、量産モデルであるモデル3が出るときは大量の予約が入っていたにもかかわらず、ちっともラインから完成車が出てこない有様。イーロン・マスク自身が工場に泊まり込みで生産を指揮したと言われています。このとき生産技術者をあちこちから引き抜いてかき集めますが、その多くが彼のやり方に従えず去っていったとのこと。
まあそんなことで、ぶっちゃけこの頃、テスラが世界をEVで席巻するなんて、私ら業界人で予想できてた人なんていなかったと思います。やっぱり車なんてそう簡単に作れねぇんだなぁザマアミロ、くらいの感じでした。まあでもその予想が全く裏切られてしまったのはご承知の通り。ただ、テスラがいかにすごいと言っても生産台数ではまだトヨタやVWの足元にも及びません。年間数百万台の車を生産するにはまだ乗り越えなければならないハードルは数多くあります。テスラの株があれほど上がっているのは、彼らはそれが出来ると思われているのでしょう。いやホントかな。どうなんだろ。
まあとにかく現状はこんな感じですが、これからEVが本当に普及するかどうか。トヨタも含めて、「世界の自動車の大半がEVになることなんてないよ!」と思っているメーカーは無いと断言してもいいと思います。どこもEVの時代はかならず来ると思っている。問題はその時期です。トヨタはもっとかかると思っていて、それは段階的に移行すると思っていました。テスラは一気に最終ゴールに攻め込んできたわけです。それについて考察してみましょう。
EVの問題点としては航続距離と充電速度。そして電池の資源の問題があります。特にコバルトなどの資源は簡単に供給を増やすわけには行かず、今のような垂直立ち上げみたいなやり方で一気に電池生産を増やすことはできないと思われていました。なのでトヨタはHVやFCVで段階的にそれを進めるつもりだったわけです。特に水素は自然エネルギーとの親和性が高く、風力発電や太陽光発電のように出力が安定しない電源でも、それによって水素を造って貯蔵すれば実質的に電池と同じ役割を果たすことができます。充電速度も航続距離も水素を使ったほうが優位です。ちなみにいまトヨタは水素エンジンをやけに宣伝していますがあれは効率が悪くて話にならない、ただの宣伝用であり、彼らが水素でやろうとしていることはあくまで燃料電池をつかったFCVです。
しかしイーロンはそんなまどろっこしいことしなくても、電線で電気を運んでバッテリに入れた方がいい、そのための障壁となる電池の欠点の改良にリソースを全振りしたほうがいいに決まっていると言うわけです。電池の開発というのは時間がかかり変化も漸進的であり、そんなことは無理だろうというのがわずか5年前までのほとんどの業界人の見解でした。しかしいま世界はイーロンの言うとおりに進んでいます。資源の問題は中国メーカーを中心にリン酸鉄系電池で解決されつつあり、急速充電の問題、それを可能にする電力インフラの問題、自然エネルギーの出力が不安定な問題、これらの問題がすべて電池技術で解決されようとしています。まったく、なんちゅうことでしょう。
今日本はオーストラリアの褐炭を使って水素を取り出して運ぶとかいろいろ考えてやっていますが、おそらくすべて失敗して産業の墓場になる未来が見えます。まあでも、長距離トラックくらいはひょっとしたらFCVの入る余地があるかも知れません。しかしそれも充電技術の進歩によって電池で解決される可能性が高いです。
・トヨタ
電動車についての卓越した技術蓄積を持ち、電池技術も電池への投資余力も持つ稀有な会社。ここが死んだらもうおしまい。パナと一緒に電池の開発と生産に勤しんでいるが、実はパナはライバルテスラに電池を供給する関係でもある。ちなみに傘下の豊田通商は電池に不可欠なリチウム資源をガッチリ握っている。実はEVの技術開発や投資も怠ることなくやってきたが、誤算はその流れがあまりに早すぎたことだろう。今年スバルと共同でEVを投入予定。
・ホンダ
米GMと組んでEVに取り組む。2040年までに内燃機関を全廃すると宣言したが、彼らが満を持して出した量産EV「Honda e」はあまりな出来で全然売れてない。電池は韓国LGケムあたりから買う予定らしい。HVには早くから取り組んできたが、トヨタがTHSを地道に改良していくのに大して、ホンダのHV技術はコロコロ変わり、イマイチものにならないイメージ。企業イメージは先進的だが、実は社風はかなり保守的である。evについての意気込みはすごいが、個人的にはいま最も心配なメーカー。
言わずと知れたEVにおいて世界で最も先行していたメーカー。しかしそのアドバンテージをほとんど活かせず、極めて信頼性の高い電池も持っていたが、コスト的に折り合わず中国エンビジョンに売却。リーフは長年世界トップの売り上げを誇るEV車種だったが、今はトップテンからも外れた。まだアライアンスを組むルノーのほうが健闘している。日産アリアで挽回できるか。無理だろうな。
・マツダ
未だに直6エンジンを開発するなど、一見時代遅れに見えるが、実は割とクレバーじゃないかと思われるメーカー。というのは、EVが普及期に入れば、eアクスルといった駆動システムをメガサプライヤーから買ったほうがいいし、電池にしてもCATLやLGあたりの最も安くて性能の良いメーカーから調達したほうが有利である。ADASもコンチネンタルやモービルアイから買ったほうがいい。要はみんな似たりよったりの車になる。となると、自動車メーカーに求められるのは制御技術とデザイン、そしてブランドである。今マツダはそれを必死に磨いている。マツダくらいの規模のメーカーだと案外この戦略が一番いいのかも知れない。
・スバル
卓越した四輪駆動の技術を持つ。売り上げの大半が北米。多分、トヨタにひっついてその一ブランドとして生き残るつもりでしょう。
コンパクトカーを安く作る卓越した技術を持っていて、100万円以内でアルトやミライースを作れる生産技術はたいしたもの。この点において強力な強みを持ち、ダイハツは東南アジア、スズキはインドで高いシェアを持つ。しかしこの強力な強みを速攻で無効にするのがEVであったりする。ダイハツもスズキも海外市場は中国EVメーカーに席巻されてシェアを失う未来が見える。国内で軽EVを地道に作るかも知れないが、それすらも中国メーカーの台頭で怪しい。将来は暗いだろう。
車載電池のトップを突っ走っていたが、CATLとLGケムに抜かれて現在3位。テスラの株を売却して多額の利益を得たが、なぜかをそれをブルーヨンダー買収に使い、電池の新技術や設備への投資は先をゆく二社に比べると消極的。トヨタはパナソニックを見限り始めていると聞く。
・日本電産
EVモーターやeアクスルで覇権企業を狙う。しかし永守が死んだらどうなるんだろう。
他にもいろいろ書きたいことがあるけど、疲れたのでやめる。ところで、元三洋の人の書き込みをみて、ずっと今までiPhoneを使っていたのを、GooglePixelに買い替えました。なんでかって言うとね、それについたユーザー体験がうんちゃらという大量のブコメを見て、iPhoneを使い続けることが、結局新しいものに積極的にスイッチできない日本人の保守性から来てるんじゃないかと思ったから。それで思い切ってAndroidにしようと思った。中華スマホはちょっと怖いのでPixelです。そんだけ。以上。
衆院選 自民 単独過半数に届くかギリギリの情勢(23:00)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211031/k10013329401000.html
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20211031/k10013329401000.html
ya--mada 自民党の分を維新が拾うのは分かっていたことだが、納得いかないよね。何故、維新に入れたくなるのか理解し難い。
「何故」も何もないんすよね。日本じゃ小さな政府志向の政党選択肢が他にないんだよ。
アメリカの共和党(小さな政府)と民主党(大きな政府)の二大政党制が理想なんだけど、現実には自由民主党(大きな政府)vs立憲民主党(大きな政府)じゃん。
もう大きな政府はウンザリなんすよ。税金の使い方がとにかく頭に来る。
五輪やGOTOキャンペーンを馬鹿馬鹿しいって思った人も少なくないと思うよ。もちろんそれ以外にもとにかく無駄遣いにしか思えない支出がたくさんある。終末医療とかさ。
長期政権は腐敗するって言うけど、別に長期政権でなくてもカネと権力さえあれば腐敗するから。
身を切ってとにかく小さな政府にしてくれそうな政党が維新くらいしかないんすよ。
維新支持って言うとすぐに「新自由主義者だーーーー!」って大騒ぎするけど、新自由主義イコール悪みたいな発想もほんと毒されてると思いますよ。
つーか日本は一度も新自由主義なんてまともにやったことないし。皆保険に年金に生活保護、産業面では規制につぐ規制、医療も教育も価格統制されてて、米国と比較すりゃすぐ分かるけど何がどう新自由主義なんだよ。
「成功した社会主義」ってずっと言われてたね。まあそれで失速してんだけど。一回くらい新自由主義試してみたら?
アメリカは新自由主義の元でGAFAみたいな新しい産業での大企業を作って一気に豊かになった。一昔前は「アメリカンドリーム」って言ってたらしいね。今も言うのかな?
Amazonのベゾス、Facebookのザッカーバーグ、Teslaのイーロンマスクとか世界指折りの大富豪も生まれたね。彼らはみんな一代での成り上がりだよ。
そんで格差ができたって言ってるけど、要するに国全体に余裕あるからそろそろGAFAからも税収取って国民養っていこうかな?ってフェイズなわけでしょ。いいじゃんそれは。
資産が兆単位で今後ももっともっと稼いでいく人たちを大黒柱にして、国民みんなを養ってもらうのよ。
ないに決まってんじゃん。法人税高くて、ちょっと金稼いだら目の敵にされて。誰がこの国で起業して世界で戦おうって思うんですか?賢い人たちはアメリカ行くでしょうよ。
日本の金持ちなんてせいぜい「地主で親から受け継いだ土地で食ってます」みたいなショボい金持ちばっかり。
上の層がスッカスカなんですよ。俺らがイメージできる金持ちって柳井・孫・前澤とか、マジで少ないよ。
日本が世界で戦えてる産業って自動車(トヨタ日産ホンダ)とソニー、日立、パナソニック、ブリヂストン、東芝、村田製作所とか…
古い会社ばっかなのよ。要するに少し前の世代に頑張って作った会社でなんとか食っていってるだけ。新しい産業を創出できてないってこと。
このままだと国が終わる実感があるの。我が国はエネルギーも食糧も半導体もなんもかんも輸入頼りでしょ?我々は自動車と電気部品屋さんなんだから、自動車は欧州かテスラに、電気部品は隣国に負けたらなーーーーーんも売るものなくて飢えて死ぬのよ。
そういう危機感が君ら全然ないでしょ。格差ガーとかそういう内向きの話じゃなくて国としての生存戦略の話ですよ。
現役世代の若者として、大黒柱が腐りかけてるのに老人の医療費にばっか金使ってる現状はウンザリなの。
カネを使うなら教育か産業投資に使ってほしい、それができないなら減税してほしい。ていうか政府の投資って大抵的外れで全然期待してないから民間に任せてほしい。だから維新。
そんで世界相手に商売できるデカい会社を育てて、雇用を作って国内に富をもたらすんだ。巨大な売上作って、将来的にはその税収で国中のインフラをもっともっと良くするんだ。
はてな民は「維新なんかに入れたら終わりだ」って言うけどそれは君らが税金にぶら下がって生きていこうって考えてる側の人間だからでしょ。
高齢化してるサービスだから仕方ないんだろうけど、自分が国を支えていくっていう発想がない。自分の未来に可能性を全然感じられてないように見える。ていうか自分が死ぬまでの間なんとか持ってくれさえすればあとは世となれ山となれって思ってるでしょ?
あのね、逆なんだよ。君等みたいなぶら下がる気満々の人たちばっかりになったら本当に終わりだから。1億人全員が「分配!分配!」って叫ぶ社会になったときこそが本当の終わりなんだってば。
大企業の増税も結構ですけど、既にガッツリ解雇規制かけて社会保障の肩代わりみたいなことしてんじゃん?
そっからもっともっと取ってやろうって、発想が「金のガチョウをすぐ絞め殺そうとする愚か者」にしか見えないんすよ。そんでばらまく先が老人の福祉って冗談キツイっすわ。
Windows と Mac では、どうにか Windows が地位を保ててるじゃない?
企業向けの業務機器の側面はあるものの、個人のあいだでも、Windows でもいいとなるのは、ハードウェアの美しさ、利便性を主張できる余地があるからだと思う。
CPUやGPUの価格とパフォーマンスのバラエティさからくる多様性、色や質感、キーボードの配置、タッチ、USBポートの位置、その他のポートの使い勝手等々。
自動車が、欧州車だらけにならず日本車が受け入れられているのも同じ理由だと考えてる。
スマホの世界では、ハードウェアの使い方が何かを読む、見ることに主要な用途が限定されて、写真を撮り、文字を入力し、ゲームのボタンをタッチすることは、アプリの魅力によって不便さを乗り越える心理的障壁を超えさせられている。
スマホには、ハードウェアが主張できる場所は、画面とカメラと大きさ程度の部分しかなく、あとはソフトウェアそのものに利用上の主要な部分がある。
iPhone はソフトウェアとハードウェアの一貫性が貫かれていて、ソフトウェアの美しさ、利便性の主張が最初からうまくまとまっている。
最近のAndroidはずいぶんマシだと思うが、Android 4 だとか 5だとかそれ以前最初は酷かったうえにハードウェアの主張は本質的に弱い機器なので、最初に iPhone に慣らされてしまうとそこから変更することが難しい。
操作を通じて直接得られる感覚的なものとソフトウェア(アプリ)に自分がアクションをしてそこから返ってくる応答を受け止める心理的精神的な部分とがPCなどよりもずっと凝縮されていて心や脳に近いように感じる。
これは、ソフトウェアが心や脳、精神に着る衣服のような性質があるからではないかと考えてる。
衣服は実用性を考えれば、手足の穴が開いていて大事なところが隠れて寒くなければ(暑くなければ)どんなものでもいいが、実際には、個人の好みのデザインがその選択の主要な部分を占める。
衣服を、個人は一度好みが固まると自分に似合う、社会に出るときの自分の一部と思い込むため、同じブランドや似たデザインの衣服を選択し続ける性質がある。
ソフトウェアは、心や脳を外部化し延長のような性質があるように思えるので、よりパーソナルなスマホにおいて、一度それに慣らされたソフトウェアを変更することは好みの衣服を脱ぎ捨てて自分に似合いそうもない衣服を着るような感覚があるように思う。
使っている人は使いやすいと言うだけで自分に似合うとは言わないかもしれないが、そこには自分に合う使い方ができる(=自分に似合う)感覚を持っている。
それがダサさの根源のようにも思う。
パソコンはハードウェアの主張がスマホよりできてるので、心や脳の延長なんかではなく自分ではない何かという意識をしっかりと持てるが、スマホになるとハードウェアはほとんど違いがなく、ソフトウェアによる自分の心や脳に直接影響を与える部分が大きくなっている。
すべての人にそう影響しているとは考えていないが、どのメーカーのテレビも自動車も違いを意識しないハードウェアや技術の差を理解しにくい人にとって、違いはソフトウェアが主要なものでしかも心や脳の衣服のような役割があるように感じる。
日本の Android シェアが低いのは、良くも悪くも日本がハードウェア立国であることだからだろう。
Windows の開発元のマイクロソフトはハードウェアをサポートすることに必死だったので、ほとんどすべてのハードウェアをサポートしたしそのためのチームもあったので日本のメーカーはマイクロソフトに文句だけ言えばソフトウェアが動いた。
だが、Android の開発元のグーグルは違った。グーグルはメーカーにソフトウェアの開発力、少なくともソフトウェアがどうやって動くのかを理解することを求めた。
それができた日本のメーカーはいない。Android を Windows のように簡単に高品質で動かせるメーカーはいなかった。
メーカーの経営者の技術理解不足であり、転換期の認識不足であり、投資判断の大きなミスだろう。
その認識不足はいまも続いていて、経営者や管理職は、ハードウェアにこだわり続けて、ソフトウェア開発のベンダーやチームに文句を言えばソフトウェアが動くと勘違いが続いている。
同時期にサムスンは、トップの号令のもとスマホの開発体制を構築してソフトウェアの開発強化をしたので、まともなソフトウェアの技術者がいるし、中国のスマホメーカーも同様だろう。
もともとハードウェアメーカーが乏しい欧州では、Android がうまく普及しているが、日本ほどではないにしてもアメリカでは iPhoneのシェアが大きい。
その視点では、日本の iPhone のシェアは、ハードウェアメーカーの挫折と敗北で、日本のハードウェアメーカーが現在のように各社さまざまに方針転換している主要な原因になっている。
東芝、日立、パナソニック、シャープ、NECなどそれぞれに家電を縮小し別の道に進もうとしている。
ソニーは辛うじて残っているようにみえるが売上のほとんどは家電ではない事業から得ていてそれを持っていたから残っただけでソフトウェアができないハードウェアメーカーだろう。程度の差はあるとしても。
給料が上がらないのは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせがモノの価値を下げていく性質があり、
今年に買えるスマホは昨年より安い(より高い性能が同じ価格になっている)ために、より高性能、高付加価値な開発をしなければならないがこの20年はその役割が次第にソフトウェア開発によるところになっている。
当然ながら、日本のメーカーは価値の高いソフトウェア開発ができないので、給料を上げるための売上を増やし利益を増やすことができなくなっているためだろう。この産業の給料が増えなければ、そのほかの産業の給料がつられて上がることはない。
これから、日本のハードウェアメーカーは壊滅していくか新しい道を見つけられるかになるだろう。
トヨタはそれを横目で見ていて、タイヤのついたスマホといわれる電気自動車のために、いまソフトウェアに必死に投資しているがうまくいくのかはわからない。
今後スマホが外部の利便性を求められることが増えていくと変化することもあるかもしれない。
店舗でのスマホ決済のようなペイメントは、ソフトウェアを使うというよりハードウェアを使う場面なので、その瞬間に心や脳の衣服から離れてハードウェアの美しさや利便性が目立つようになる。
スマホを主にカメラとして使う人にも異なる基準がある。今現在、iPhone はカメラのスタンダードになろうとしているが、今のところソフトウェアが切り離されているように見えるのでそれができるかはわからない。
一部の趣味のためのように思えるので、カメラにこだわるほど Android に有利になるようにさえ感じる。
今のところはほとんどの人にとっては、スマホはネットワークにつながってさえいればいい機器なので、ソフトウェアがすべてで、衣類のように心を満たすハードウェアとの統一性と自分に似合う気持ちだろう。
最近増田でホットなAndroidとiPhoneの罵り合い。楽しいですね。
なんとなくこの業界に関わってきたので、どうして日本でこんなにiPhoneが支持されるようになったのか、ちょっと書いてみたいと思う。ちなみに俺は今は亡きS社(今は完全に消滅して、かつての本社は市役所になっている)でPHS(みんな覚えてる?)の開発に携わったのが最初。その後は出向で三浦半島の先の方で怒りのデスロードみたいな経験をしたり転職して某関西のメーカーでAndroidやったり。当時一緒にやってた人たちの一部は京セラに行ったけど、大体はどこに行ったか知らない。とにかく日本の一大産業であった携帯電話や基地局の生産や開発に一通り関わってきて、その衰退とともに生きてきました。
で、よく知られているように日本の携帯電話は1999年のiモードの導入から劇的に進歩し、ネットが見れるだけでなく、カメラも付きラジオも聞け非接触決済もできて音楽を聞いてテレビまで見れて、もちろん防水でアプリまで動かすことができた。カッチリ作られた二つ折りやスライド機構は触ってるだけで楽しかったし、こんな携帯は日本メーカー以外どこも作れなかった。
まあそれがガラパゴスと言われて後々の衰退につながるんだけど、実際はドコモはガラパゴスを良しとしてなくて、iモードを普及させようとして海外の携帯キャリアにガンガン出資していたし(その大半が失敗して莫大な損失が生じた)、ドコモの進出と同時に日本メーカーは高機能な携帯を世界に売り込もうとした。でも結局どれもうまく行かなかった。なんとか海外に地盤を築いていたのはソニー・エリクソンと三洋くらいで、三洋はアメリカのスプリントにCDMA携帯を輸出してそこそこのシェアを取っていた。ライヴァルであるモトローラとかサムスンの携帯を買って研究していたのが懐かしい。
後にAndroidやiPhoneがすごい勢いでエコシステムを世界に広げていくのを見ると、どうしてiモードにはそれができなかったのかなと思ったりする。まあでも日本メーカーの小さな筐体にぎっちりと機能の詰まった携帯は、個人的にはサイバーでありジョリーグッドで今でも好きなのだが、海外ではいまいち受けなかったし、ドコモにおんぶにだっこで儲けていたNECやらパナやら富士通は、お付き合い程度にしか海外進出をする気もなかったようだ。
当時すでにスマートフォンは海外ではそこそこ普及しており、SymbianとかPocketPCとかBlackBerryなんかの端末は結構海外のビジネスマンは使っていた。しかし日本ではいわゆる「ガラケー」のデキが良すぎてほとんど普及せず。シャープがWindowsCEを積んだW-ZERO3を出してたくらい(持ってた)。
で、2010年(追記:2008年の間違いだった、申し訳ない)ついにiPhoneが日本で発売。もちろん俺は買った。当時ソフトバンクの独占発売だった。よく知られているように、当時の論調は「iPhoneより日本のガラケーの方がずっと高機能」で、こんなものは驚異にはならないという話だった。確かにiPhoneはすぐに電池が切れるし、FeliCaも防水もワンセグもなし。文章のコピペもできないダメケータイだった。実のところ俺自身も使ってみて、こんなダサいものが日本の携帯に勝てるもんかと思った。しかしソフトバンクがiPhoneの未来イメージとシンプルで安い料金プランでガンガン攻めてきて、auやdocomoは対応せざるを得なかった。
まもなくシャープや富士通東芝、ソニー、NECなどが次々とAndroidスマホ発売。このあたりの大混乱の思い出はブコメでもよく見るけど、未だにどうしてこうなったんだと思わざるを得ない体たらくだった。iPhoneに対抗するためにキャリアがワンセグやFeliCaの搭載を求めたために、開発は難航。第一Androidの開発をしたことがある人なんていなかったし、そもそもスマホなんて作ったことなかったのだった。納期に間に合わせるためにやっつけて作ったソフトは不具合連発。一体何であんなもんを作ったのか未だにわからない、メガネケヱスと言われて1円でばらまかれたシャープの端末、まともに動いた時間のほうが少ないと言われたレグザフォン、ホッカイロスマホと言われ東京湾に在庫が沈められたと噂されたアローズ。この頃俺は端末の開発からは遠ざかっていたけど、何人が死んでるんだろうと思うくらい現場は悲惨だったようだ。
それでも各社はなんとしてでもiPhoneに抗おうと必死だったようだ。AndroidとiOSはほぼ同時期に出てきているんだけど、端末開発では若干iOSが先んじたが、実際のところ世界ではスマホのシェアはあっという間にAndroidがiPhoneを抜き去っている。しかし日本のAndroid勢はソニーエリクソンを除けば総崩れで、iPhoneを扱うソフトバンクへの流出が止まらない。まずauがiPhone4を扱うことに。docomoは当初ツートップ戦略というサムスンとソニーのスマホで推す作戦に出たが、それによってパナやNECといった古くから携帯を作ってきたメーカーが脱落。その後2013年にAppleに屈した。その契約は屈辱的な内容だったらしく、日経は「不平等条約」と書いた。専用の売り場を設けたりといったよく知られている事に加えて、一説によると販売する端末の3~4割がiPhoneでなければならないとか、iPhoneのために莫大な広告宣伝費を負担するなどである。未だに日本ではiPhoneが発売されるとauやdocomoがiPhoneのCMを流すが、あれにはAppleは1銭も出していない。全部キャリアの持ち出しである。彼らの強欲なやり方を告発した、「アップル帝国の正体」という本が出たのもこの頃だ。
結局の所キャリア各社はこの契約を履行するために、iPhone用のお得な料金プランや分割購入プランを作り、窓口でも積極的に売り込んだ。初期のAndroidスマホのできの悪さを見聞きしてきた人たちは一斉に乗り換えていった。キャリアはいままで苦楽をともにしてきた日本メーカーをあっさりと見捨ててAppleを推しまくった。この頃はAndroidの開発もこなれてきて割とマシなスマホを日本メーカーも作れるようになってきたが、もうキャリアも消費者も見向きもしなかったのだ。実際iPhoneは使いやすかったし、膨大なCMと提灯記事とキャリアショップのど真ん中で扱われたことで、もうスマホを買うことはiPhoneを買うことと同じくなっていく。
もうこうなるとiPhoneなしでは全くキャリア戦略は成り立たない。今に至るまでAppleと契約した屈辱的な関係を捨てることはできず、結局の所3キャリアはAppleの言いなりになって莫大な国富を貢ぎ続けた。まあ彼らのやり方がうまかったといえばそうなんだが、こんな事になってしまった国は日本くらいで、いまやアメリカをもしのぎ世界で最もiOSのシェアの高い国である。他の国ではiPhoneは一部の富裕層の持ち物であり、安くて高性能なAndroidスマホがとっくに主流になっている。iPhoneはそのCPUを除けばもうすでにイノベーションからは周回遅れであり、中国メーカーの作るAndroidがいまや先端を突っ走っているが、日本ではなぜか多くの人がiPhoneを最先端で最高性能と信じ続けた。
結果として、この給料のまるで上がらない国で、値段が上がり続けるiPhoneは売れ続け、日経が「最新のiPhoneは日本人平均給与の6割」という記事を書くまでになった。まあ別に何を買おうと勝手なのだけど、貧困女子といったタイトルがつく報道でカップラーメンをすすっている人が持っているスマホが、10万円近いiPhoneだったりするどこか歪んだ社会になってしまった。最近も同僚から「家族みんなでiPhoneを買い換えるので40万かかる」との嘆きを聴いた。OPPOあたりにしとけば全員分買っても10万で済みそうなのだが、その選択肢は彼らにはない。
とにかく日本のキャリアは総務省の顔色を伺いながらiPhoneを売るだけのAppleのポチになってしまった。auもdocomoも傲慢な連中だったが(もっと言えばNECもパナもry)、Appleはそれに輪をかけて傲慢でクズな会社である。彼らが電気電子産業が壊滅した焼け野原の日本から、ケツの毛一本までも利益をむしり取っていく現状は悲劇としか言いようがない。一社が支配的な力を持つ市場はろくなことにならないという証左であろうが、もっともそのクソに完膚なきまでに負けたのも我々である。ほんとすみません。
俺は岐阜のS社の研究所と虎ノ門のDDIポケットの本社を往復してた時代から、百花繚乱のごとく日本の携帯が咲き乱れた黄金期を生きて、それらが全部Appleになぎ倒されていく歴史の中に身を置き、どうしてこうなってしまったのか、どこでどうしたら良かったのかと今も思う。しばらくはiPhoneに使われる部品も日本製が多かったが、今や台湾や韓国にも負けてしまった。スマホのCPUを作れたのはルネサスだけでそれも一世代で消滅。メモリも液晶もだめになって、今やNANDとMLCCくらいか。最終製品を失った日本にもう一度半導体をと言っても虚しく響く。
まあ、もう50すぎのおっさんの独り言です。ちなみに私が使っているのはかつてアメリカ市場で我々とCDMA携帯のシェアを争ったサムスンのGalaxy。妻とむすめはiPhoneです。二人は絶対にiPhoneじゃなきゃいやだ、Androidは使いにくいといいます。おっさんはそんなことないと思います。でも、何言ってももう彼女らは「iPhone」なのです。
10月1日に適当に書き散らした文章(anond:20211001193856)が2週間以上してからTwitterでリツイートされているのを発見。
はてブを見るとまさかの500越えでびっくり。ブコメを一通り読んだが、言いたいことをわかってくれてるなという人もいれば、全然話がかみ合わないなという人、こんな視点があったのかという人もいて面白かった。
そのうえで、もうちょっと追加で書きたい気分になったので電気自動車の普及プロセスを考えるうえでケーススタディになりそうなディスプレイ産業の話をもう少し書いてみる。
ブコメでも指摘があったが、iPhoneXの前にサムスンがGalaxyで有機EL採用していただろうという話。そのことは当然知っててiPhoneXで有機ELが普及したと書いたわけだけど、その理由はなぜか。
年間の携帯電話生産台数って、サムスン電子3億台 / Apple2億台くらいで生産量はサムスン電子の方が多いわけだけども、Appleの2億台はすべてがハイエンド端末なので影響が桁違いだという事。(廉価版のiPhoneSEも世界的にはハイエンドに分類される。) サムスンが有機ELを搭載していたハイエンドモデルのGalaxyは全生量の一部なので、年度によっても変わるが5000万台オーダーくらい。なのでデバイス調達に対するインパクトが全然違う。
iPhoneXで有機ELが採用されて、いずれは全モデルが有機ELになる将来が確定 = 少なくとも2億台分の有機EL需要が生まれることで、韓国LG電子や中国BOEといったディスプレイメーカーは有機ELへの積極投資を決めた。
こうしてディスプレイの供給が増えることでさらに有機EL搭載の携帯端末が増えるという新技術の普及サイクルに入ることになった。有機ELの普及タイミングを読めなかったジャパンディスプレイは建設を進めていた白山工場は稼働後1年で需要を失う羽目になり、会社自体が傾くことになる。Appleのディスプレイ採用は、業界の投資動向に与えたインパクトが段違いだったのだ。
もう一つ大きいのが、Appleの有機EL採用によって携帯機器の有機EL搭載の流れが『不可逆的になった』ということ。ブコメでも誰かが上げてくれていたが、従来はPS Vitaのように最初は有機EL搭載モデルだったのが途中で液晶に代わるというような逆の流れもあったわけだ。ところが、iPhoneX登場以降は有機EL搭載モデルの後継機種が液晶になるような逆転現象が無くなった。iPhoneXの登場は文字通り市場を変えたのだ。
もうちょっと追記したいと思う。2000年ごろからの日本主要メーカーの次世代ディスプレイ技術へ投資スタンスについてだ。この時代の日系メーカーのディスプレイ技術への投資を振り返ることは電気自動車への投資戦略を考えるうえで、非常にいいケーススタディになる。当時の各社の戦略とその後の流れはざっくり書くとこんな感じだ。
・シャープの場合:次世代ディスプレイ技術の本命を液晶とみて集中投資。2004年に亀山工場、2006年に亀山第二工場、2009年に堺工場と大型投資を慣行するも、液晶パネルの需要変動による赤字に耐えられず会社が経営危機に。台湾の鴻海精密工業傘下に入り、経営再建を進める。
・パナソニック(当時は松下電器)の場合:次世代ディスプレイの本命を大画面化に向くプラズマとみて集中投資。2000年代半ばまで投資戦略は成功していたが液晶の大型化が進むとプラズマのメリットが薄れ撤退。製造子会社は5000億という日本製造業史上最高記録の負債を抱えて倒産。液晶への投資も視野に入れて、日立・東芝と合同で設立した液晶製造会社のIPSアルファテクノロジを子会社化、自社でパネル製造進めるも利益を出せずこちらも撤退している。
・ソニーの場合:次世代のディスプレイ技術の本命は有機ELと考え、液晶はそこまで普及しないと判断。当面はCRTを延命して凌ぐも液晶テレビの市場立ち上がり時期を読めず、パネル調達に不安を抱えてサムスン電子と液晶合弁会社を設立。日系メーカーの商売敵に技術を依存し、資金を出す行為に当時は批判が集まった。
20年後の後知恵で見れば、2000年ごろの判断として一番正しい投資戦略をしていたのはシャープで、一番大規模に投資していたのはパナソニックで、一番時流が読めていなかったのはソニーで間違いない。
だけど2021年現在、一番テレビ事業で利益を上げているのは一番時流が読めていなかったソニーだ。世界シェアは今でも3位を維持している(1位、2位は韓国のサムスンとLG、パナ、シャープは10位前後)。新技術への投資は出遅れたのだが、裏を返せば大規模投資による消耗を避けられたしその後の販売戦略で巻き返せたという事でもある。
そんなわけで、電気自動車への投資を全力で進めよという話が異様に盛り上がってるけども、別業界から歴史的な経緯を通してみれば「そんなに単純な話じゃないよ」と思ってしまうのである。新技術への投資戦略って、本当に、本当に、難しいのだ。