「人件費」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 人件費とは

2024-09-02

anond:20240902210115

人員正社員雇用して貧乏家庭への無償運営してたキッズドアに対しては「人件費かかりすぎて公金チューチューだ」って君ら大騒ぎして叩いてたじゃん

公認NPOで金に余裕があるから継続的活動ができるよう正社員雇用したら叩くし

お金に余裕がないから低廉なお返ししかできないが手伝ってくれる人募集って呼びかけても叩くし

「叩きたい」がまず第一にきてて理由は後付けなんだよね

2024-08-28

anond:20240102190824

生徒の為って言うか、この手の商売所謂仕入原価がほぼ人件費なので

利益を最大化するために人件費をとにかく削ろうとしてくる傾向にある

業界競争も激しいので人件費を削って価格を安くした会社が、社員に手厚い会社を潰して生き残る傾向にある

質は勿論下がるだろうが、元々質で商売していない。悪貨が良貨を駆逐する

黙って働いている人はそういう優良な会社を潰して業界を悪くしてる共犯と言える

2024-08-20

住宅のリノベについて(別解)

https://note.com/sei_shun/n/n1d4b6243a90c

この記事を見て、似たような建物場所もっと山間の中)をリノベした時の別解をメモ

元々の状態など

やったこ

エクステリア

伸び放題だった庭の剪定や、伐採などは行った。

それ以外は特に弄らないつもりだったが、外で食事がしたいと言う需要が現れて、水道の追加は後からやった。

できあがり

300万円ぐらい。そのうち水回りのプロへの依頼が80万、断熱に120万ぐらいかけている。

解体費は母屋解体と合わせてやったので金額不明

貸し出せるようになるまで半年ちょいかかった。ボランティアの協力者も入ってくださったが、ほぼ3人ぐらいで集まれときに地道にやったため、人件費は入ってない。

その後

周辺の似た建物キャンプ場とグラウンドを一体運営して、民泊・貸しスペースとして運用中。一棟貸しで合宿利用をメインターゲットだけど、家族連れとか、企業利用とか、地道に営業しています

オーナーさんが所有して、うちに管理委託という形態。うちは黒字で補修費の積立も出来てるけど、オーナーさんが負担してくださった金額を入れると無理。

他にも空き家がまだ何件もあって地道にリノベしてます

小ネタ

2024-08-19

チョコザップの実態

安く、気軽に行けるのが売りのチョコザップ。

しかし実際に入会して行ってみると、メンテナンス全然なってないため、宣伝でうたっているほどの気軽さはない。

故障で使えないマシンや、古びて触りたくないようマッサージ機、常にメンテナンス中のドリンクバー

マシンも1店舗に4種類ぐらい。予約しなくてはならないサービスも予約されてないのに勝手に誰か使っている。

たまに場にそぐわない不審者のような人が入ってきたなと思えば、それがスタッフらしい。どれだけ人件費を安く済ませているんだろう。

チョコザップの実態

安く、気軽に行けるのが売りのチョコザップ。

しかし実際に入会して行ってみると、メンテナンス全然なってないため、宣伝でうたっているほどの気軽さはない。

故障で使えないマシンや、古びて触りたくないようマッサージ機、常にメンテナンス中のドリンクバー

マシンも1店舗に4種類ぐらい。予約しなくてはならないサービスも予約されてないのに勝手に誰か使っている。

たまに場にそぐわない不審者のような人が入ってきたなと思えば、それがスタッフらしい。どれだけ人件費を安く済ませているんだろう。

2024-08-18

日本はどんどん貧しくなってきている気がする

紙幣は使えないところが多い。設備投資する余裕がない。

外がめちゃくちゃ暑いのに冷房代をケチ公共施設不快指数が高い。

人を雇えないかカプセルトイ自販機で売り場を埋める。

飲食店人件費をけちって少ない人数で回し、時間がかかる、サービスが行き届かない。

品格のない貧相さが悲しい。

anond:20240726004903

ワイは国民無駄に支払ってる自民党税を知りたい

2024-08-17

補足:趣味より儲かる本屋を残す必要性について

タイトル簡単に言えば「趣味的な本屋販売量だけでは、現在システムを維持出来ず書籍文化崩壊するから」という事になる。

これは他の経済活動でも同じで、趣味で採算度外視、あるいは薄給でもやりがいだけでやっています、と言うようなもの蔓延ってしまうと、後は滅ぶしかない。

一度滅んだ後に残存者利益が出てくると、改めて採算が取れるようになるのだが、その時は今の豊富で豊かな出版文化はなくなっているだろう。

と言うわけで、いただいた反応の中からいくつか補足としてワイの考えを述べておく。

何故客注を大事にする必要があるのか

上客、太客だから

書店顧客は、他の小売店と違い、売上の8割を2割の客が買っている、と言う極端な構造がある。色々な調査でひとりあたりの本の購入量の統計を取ると、左に大きなピーク、右に小さなピークの崩れたM字型になることが知られている。一つ目が年に数冊しか本を買わないライトユーザ。そしてもう一つが欲しい本があれば、後先考えず際限なく本を買ってしま病人である。つまりワイら。

そして、わざわざリアル書店で客注を出すような顧客というのは、大抵後者なのだ

「 客注は最速でも2,3日かかるのならば、ネット書店に勝てないのではないか」という話もあったけれども、こう言う後者顧客は、あえて意識的リアル書店を使っている。そしてお願いした本を仕入れてくれるという体験を求めている。

客注は儲からないのではないか

かに単体では儲からないが、その先にある最も儲かる「コンスタントに本を買ってくれる客」を育てる事に繋がるから


客注というのは今も昔も単体で儲かる仕事ではない。しかし、顧客サービスとしてはコスパが良いのだ。

日本書店委託販売という仕組みであり返品が自由在庫リスクがない一方で、利益率がかなり低くなっている。概ね売価の7割から8割ぐらいが仕入原価で、20%~30% ぐらいが小売店の取り分になる。ここから店の運営経費を賄うことになり、概ね原価率は9割を超える。一般食品スーパー利益目標が2割以上を指向することを考えると、利益率は低い。

そのため、一冊売る程度では全然からない。文庫本1冊注文されても仕入原価-売価が100円であり、客注対応の為に店員をひとり増やしたりすると赤字、と言うレベルである

が、当然ながら、人件費固定費に近い性質を持つのでこんなにシンプルではない。例えばコンビニ郵便はがきを売る・宅急便サービスをするのは、それらを利用するお客はついで利用を促すことが主だが、似たような性質と言えばイメージやすいだろうか。


さて、ネットの方が早いし面倒がない、と考える方の意見が多く見られており、これは事実である増田をみる様なユーザであれば尚更だろう。しかし、ネットリアル書店の間の配送期間というハンデがほぼ同じになる瞬間がある。

それが「新刊である新刊の発売日は統制が進み、現在ではネット書店ではフライング発売はほとんどない。

習慣的に本屋に行き、あるいは新刊が出ると、とりあえず自店で購入してくれる顧客をどれだけ確保できるかが店の成否に繋がるのである

そして、たくさんある書店の中から自店を選んでもらうには、価格統制がされている書籍では「体験」を育てるしかなく、客注とはそのための重要な機会なのだネットで買えばすぐに届くし、そうでなくてもコンビニコピー機で注文すれば早い事を知りながら、あえて書店を使う顧客を捕まえるチャンスなのだ

物流ではネット書店に勝てないのだからイベントやフェアを重視するべきだ

これはほとんどの場合間違っている。利益はでない。と言うのは、以下の様な性質があるためだ

この状況で、店頭型のフェアを増やす

  • 「本」という括りでは指向が広すぎて「フェア」などを開いても販売数量はほとんど増えない
  • 特定作家激推しフェアなどを開いても、その店に来る顧客の数は決まっているため、全体の販売額に繋がらない。
  • しかし、物流には負担をかける。例えば○○フェアをするからそのフェアに関する本を集めてくれ、というような依頼になるのだが、上記の通り販売量は期待できない中で結局返品になるからである。そして、データ的に今までフェアをやるからとたくさん仕入れても返品されていると言う実績が積み重なると、発注拒否されることが起きる。
    • こういった状況を「フェアをやろうと思ったのに取次が入荷させなかったからできなかった」と言うように言われがち。しかし、まずはその前に売上げの実績を立ててください、と言う事になる。今の取次は出版社はシビアデータを見て、返本やロスが出ないように配本するためこういうミスマッチが増えている。さら書店ちゃんデータを見て自店が持つ強みを伸ばすフェアをやるならば入荷されると思われるのだが。

またイベントを開くと

しかし、これらを承知の上で、上客を得るために実施するのは悪い事ではない。

が、それはいつもちゃんと本が買える、要望に応えてくれるという基礎があってこそであるので、そこを蔑ろにしたままやってもよくない。


さらに言うと、いつもちゃんと本が買える、と言う事に対して、イベントを開催するというと言うことは対立してしまうことがある。

本屋とは、ものすごい指向に幅があることを扱っているのが通常だから指向に合わないイベントをやっていると邪魔に感じることすらあるので結構気をつけなければならない。イベント顧客をゲットと繰り返したら、そのイベント指向自分にあわないと、居心地が悪く感じて顧客が離れてしまうと言うとは、残念ながらよくある話なのだ

大手書店が専用のスペースを設けるなどして、かなり気を遣っているのはこのためである

出版社や書店がフェアやイベント消極的だ、という事ではない。売れない事が問題なのだ。売れずにやりがいだけを消費してしまって持続性がないことが問題なのだ

Amazon楽天ヨドバシがあるから書店はいらないだろ

これはそう。

でも、Amazonの一番早い便でも半日であることに比べると、本屋店頭で買うのは見てすぐ実物を手に取れるので最速だし、本を読みたい欲を一瞬で満たしてくれるのはメリット

ん?電子書籍?  んん?ヨドの店頭受け取りだと30分でいける?  まぁそれはそう。

即配サービス使っても2,3日かかるの時間かかりすぎじゃね?

Amazonやヨドと比べられるとそれはそうなんだが、これでも他の小売業界向けの卸としてはめっちゃ早い。

Amazonやヨド、紀伊國屋などが取次在庫ありの場合、即配サービスより早いのは、彼らは自社で取次の倉庫まで取りにいっているからです。そこまでの出荷は一緒です。

それから大都市圏だと、午前中に出した客注が当日出荷になって翌日に届くことも仕組み上あります

パターン配本うんぬんかんうん

新刊の配本のうち8割以上が既にパターン配本でなくなっているので、認識がだいぶ古い。

パターン配本の批判が強まり出版社が指定した配本が行われるようになった。

が、結果から言うと、返本率が増加し出版社も在庫を抱える事になった。

そこで現在、取次は出版社や書店積極的データを開示し、配本を支援するシステムを用意して提供するようになった。取次のパターン配本だけに頼るのではなく、自分たちでも判断してもらおうと言う事である

これによって、中小出版社側もその注文に乗っかって大丈夫かと言うことをシステム的に判断するようになりつつある。


この状況で本が来ないと言うのは、出版社が数を減らしていると言う事だ。

結局は自分の店で売れるものは入荷するが、売りたいだけで売れそうにない本は入荷しないというだけ。出版社はベストセラー倒産などしたくはないのです。


ただ、最近買い切りの条件で注文数そのまま出荷する取り組みをやっている所も無いわけではないが、広がってはいない模様。

取次各社が、生き残らせる書店の取捨選択をやっている可能

これはもう間違い無い。

一般小売で考えると、趣味でやっていてきちんと経営していない店相手であると、卸売業者普通ここまで付き合わないが、取次という業態、あるいはその出自から考えて、半公共団体のようになっている面があるから今まで付き合ってたわけだが、それが限界に達しているのが今だ。


利益率という点では、実は取次の取り分(仕入原価-卸売価格)は書店よりもさらに低く、5~10%程度だと言われている。ここから経費が引かれて利益率になるとすると、一般卸売業者利益率の半額程度になってしまうと言う状況だ。

統計に寄れば、書店販売額は立地と坪数でほぼ決まると言われている。好立地の所では、ひと坪あたりの月商が13万円だという。仮にこれで15坪の小規模書店とすると、約200万円の売上げになる。さて、この書店から取次が得られる粗利(諸経費を一切含まない)は20万円が最大と言う計算になる。アルバイトひとりも雇えない金額だ。ここから人件費運送費、配達比、様々なリスク費用システム費用などを支払って利益になる訳がない。


取次が利益を上げるには、仕組み的に規模の商売を追求する一方で、流通コスト削減(これには返本率を下げる、と言った活動も含む)ぐらいしかやりようがない。小さな書店商売できる様に支えるのはほとんどボランティアである

儲かっていたころは良かったが、限界が近付く中、少なくとも黒字になること、自社が用意したサービス(即配や、データリブ経営を行うシステム提供など)をきちんと使いこなしてくれる事を条件に、それ以外の自然淘汰を止むなしと考えているのはそうなのだろうと思われる。


この取次の利益率が固定されている中で、一般流通流通スピードを上げろと言うのは無理だ。物流コストが上がりすぎているからだ。中小書店への配送を維持しつつコストをどう下げるか、そのためにはサービス水準を下げることもやむを得ないだろう。

そのような状況下で、その代わりに用意した早く配達するサービスも、追加で送料を負担せよと言うことも難しいと言われ、さらに即配サービスについて暴利を貪っているかのように言われるなどの状況で、手の打ちようがないことも理解してほしいところだ。

取次は多くの書店親会社でもないし、経済的合理性を考えた時には付き合う必要は全く無いのだから純粋に儲けるだけなら小規模書店を全部捨てた方がよいぐらいの状況だ。

電子書籍になるから印刷書籍はいらない

そう考えている人は少数派でかもしれない。市場の動きは違うようだ。

まず、ユーザー数、習慣的に有料の電子書籍を購入するユーザは30%~40%ぐらいが限度で、これ以上は伸びないことが知られている。

日本統計も、アメリカヨーロッパなど先に普及した統計などを見てもこの傾向で、電子書籍市場はほぼこれで大きな変動なく推移すると言われる。

また、販売量としても、雑誌を除く印刷書籍販売量はじわりと減っているが大幅な減少がみられない。特にコミックスを除くと、ここ10年ほどは横這い程度だ。

電子書籍が増えている、好調だ、という事の正体は、雑誌の減少と、それを補う電子コミックの伸びによるもの電子書籍印刷書籍を置き換えると言う動きにはなっていないのだ。もちろん数十年単位ではわからないが、ワイは現在の話をしているつもり。

志がある書店に対してこのような言い草は失礼ではないか

具体的にどこの書店のことを言っているのか分からないのだけれど(少なくともワイの文章特定書店念頭に置いたものではない)

勝手にどこかの書店を想定して、事実説明に対して、勝手に怒る方がよほど失礼では?

結局取次が問題だ・取次こそが癌だ

おそらくはちゃんと内容を読んでいないし、構造理解できてないからこういった結論になるのだろうと思うのであまり説明しても仕方が無いのかなと思いながら、なのだけれど、以下は一応認識しておいていただきたい。

趣味でやっている・やってないにかかわらず、取次が消えたのに、中小書店が残ると言うことはない。

同時に出版社の多くも吹っ飛びますこちらは中堅どころまで存在できなくなる。

Amazonヨドバシ紀伊國屋も維持できなくなります特にAmazonは取次を通さなイメージを持っている人も多いようだが、実際には取次在庫への依存度は高いまま。

もちろん数十年単位での緩やかな変化の先にはありうると思うが、この話は現在の話をしているつもり。

出版業界なんて残さなくていい、町の書店なんていらない、滅ぼしてしまえばいいと言うなら、Not for youですね。それこそ客じゃないのでお呼びじゃないです。客目線で話をしているので。自分が客じゃないと言う認識をしてほしい。

取次を挟まず、委託販売を外して買い切りで買えばいいじゃない

それは、そう。

ただその場合でも- 出版社側にそれに対応するリソースがないので

  • 物流コスト、送料が無茶かかって利益が飛んでしまう(取次の物流コストは徹底的に下げられている)
  • 出版社側が想定していない動きである為、結局売価が一緒になったりする
  • 小規模書店がやる程度の規模では、結局出版社側で行動を変える要員にならない。

と言う事で、基本は大手に頑張ってもらうしかないと思っています

2024-08-15

anond:20240815020941

番組制作費とかグッズの制作費とかバンダイ人件費とかかかるのに50億や60億で採算取れてるんやろか。

2024-08-12

anond:20240812215258

貧乏人向けのコンテンツをみるとそうなる。

家事代行の依頼すら代行してくれるコンシェルジュを雇うのが一番コスパ良くなる人もいる。

イーロン・マスクとかのレベルになると。

あいつの手料理ブランド価値0の実質原価でも100万はぜってー超えるだろ。人件費で。

カップ麺にお湯入れてもらうだけで100万じゃ足りないかもしれん。

500円で3品作る主婦!みたいなテレビを見て思うこと

私は子持ち主婦だけれど、全然料理をしない。本当に全然しない。

朝 バナナと季節ものフルーツヨーグルトパン屋パンまたはおにぎり

昼 家族各自、私はコンビニおにぎりサラダミニデリ?みたいなのを買う

夜 ご飯を基本に、野菜味噌汁みたいなものカット野菜豚肉鶏肉)と刺身とか、焼くだけの餃子とか、近所の惣菜屋野菜のなんかとか。肉はカットされたものしか買わないし、外食も多い。月に3回くらい、気が向いたらきちんとつくる。

よくある500円で3品つくる!とか、時短激安レシピ!みたいなテレビを見るのが好きだけれど、自分には到底真似できないし、毎日3食きちんとした料理つくってる主婦がすごすぎる。それはもう才能だと思う。

500円で3品っていっても、人件費や手間賃や片付け代や準備代などなどいれたら1500円以上になるのでは?と思う。料理って大人になったらみんなしてるのに、すごいことだと思う。

私が3品つくろうと思ったら、500円では到底不可能で、準備から片付けをいれたら2時間はかかる。2時間以上かけて美味しくないものを食べ、疲れる。2時間パートにいく方が向いている。2時間パート代で惣菜を買った方がいい。ご飯は炊ける。

主婦失格とか、母親失格とか思われそうだけど、実際みんなどうなのかなと思う。

2024-08-10

日本社会絶望的に科学研究に向いていない

注目の科学論文数、日本は過去最低の13位 1位中国、2位米国

増田某国立大学の工学部で教鞭をとる40代准教授である。その視点からの話であることはご承知おきたい。

こういう記事ブクマには政策が悪いとか選択と集中が悪いとか色々つくが、社会構造的に「向いていない」という話を書きたくてここに書く。

お金が無い

 みんな気になるだろうから、これを先に書く。

 最近になってにわか科学研究大事ということになって色々な研究予算が付くようになった。工学部だと企業との共同研究お話なんかももらえるので、えり好みしなければ研究費を取りやす環境にある。

 だが、大学にはお金が無い

 どういうことかというと、この手のお金は期限がついていたり使途が決まっていたり、いろいろと紐がついている。そして、必要なところには回せないことが大半なのだ

 例えば人件費民間企業ではありえないことだが、国立大が人ひとりを無期雇用で雇うためには、退職までの予算を確保することが必須なのだ。国から運営費交付金寄付金のような、必ず退職まで支払われることが確実な予算裏付けないと無期雇用の人を雇えない。民間企業なら、人を雇うときに予め退職までの給料を積み立てておくというようなことはせず、営業を頑張って給料を払うだけの売り上げを確保するものだと思うが、国立大ではそういうわけにはいかない。色々な企業との共同研究を締結し、外部資金を獲得して、その人の給料を確保する、仮にできなかったら身銭を切ると教授宣言しても、そういう期限付きの契約では無期雇用の人を雇えないのだ。

 秘書事務職員ならまだしも実験機材を維持管理する技術職員とか、研究員とかもこの縛りを受けるので、必要な人を必要なだけ確保することができない。運営費交付金人件費だけでなく建物設備の営繕にも使われるのだから、やれ70年代80年代に建てられた校舎の改築だとか、光熱水費だとか、とにかく運営費交付金の増額が望めず物価が上昇し続ける昨今、大学にはお金が無いのだ。

 ちなみに、外部資金をたくさん取ってきたからと言って自由に使えるわけでもない。大概の研究費は他の外部資金と混ぜて使ってはいけない縛りがあるので、例えば研究費A で岡山学会へ行き、次の日から研究費Bで広島の共同研究先で実験をする、みたいな場合でも、いったん大阪の自宅へ帰って一晩滞在することで研究費を分けないといけない。実験機材も合わせて購入するということはできない。100万円の研究費をふたつつかって150万円の機材を買うことはできないのだ。これが研究費は増えてもお金が無い、という事情の内幕である

学生がいない

 昔からアルバイトに熱心な学生サークル活動に精を出しすぎな学生は確かにいた。最近就職活動時間をかけすぎな学生が多い。夏休みはおろか授業期間中インターンにかかりきりだし、ウェブテストの後で何度も面接をさせられ、いきおい、学生疲弊している。日中の貴重な時間研究室ではなく就活に費やし、奨学金や親から仕送りでは足りない学生アルバイトまでしているのだから卒論修論の質は落ちる。企業ガクチカとか聞く前に、理系学生研究室で研究させてあげてほしい。学部生の卒論半年から1年しか期間が無いのに最後の数か月を除いて就活とまるかぶりだし、2年間しかない修士課程の1年は就職活動で消えている現状で、大学から研究成果が出ないと言われても、どうしようもない。

 研究というのは、専門書を読み、先行研究を調べ、仮説を立て、手を動かして仮説を検証し、その結果を文書にまとめるサイクルである。これがきちんとできる学生であれば、どんな仕事に就いても立派に働ける。たぶん。

 というか、企業採用も、もっと必要資格能力を具体的に書いてほしい。今どきの学生は真面目なので、特定資格を持っていると就職に有利だとわかればそれを取るようになる。大学だって国の資格などであれば学科免除などを取りに行って「就職に有利」みたいな売り文句学生を集めやすい。どんな企業だって欲しい資格能力採用時点で分かっているはずなのだから、それくらい明かしてくれてもよかろう。

博士課程に魅力がない

博士課程の大学院生、というのは研究を進めるうえで大変貴重な戦力である。なにしろある程度は自力研究を進めてくれるし、そのレベル論文として世に問えるものである

ところが、であるちょっと考えてほしいのが博士課程の魅力だ。日本博士課程は、基本的には学費を納入して「学ばせてもらう」スタイルである。その分研究テーマ自由度は高いし専門性を高めやすい。一方で、ある程度経済的に恵まれていないと、3年間の生活をどう工面するかという問題が常に付きまとってしまう。最近は、学振特別研究員のような昔からある登竜門的に限らず、各大学の工夫や国の政策博士課程進学者経済的に援助する仕組みが整い始めている。とはいえ、それらに通らなければ学費生活費を調達せねばならないし、採否の通知は年度末か入学後なので、まったく安心できない。どれほど優秀であろうと研究に向いていようと、金がない学生就活するしかないのだ。

 さらに、就活に際しても博士課程は買ってもらえない。就活サイトを見ればわかるが、技術採用でも研究採用でも、博士号持ちの人の初任給は明示されない。修士課程初任給しか書かれていない。これを見た学生は、修士号持ちと博士号持ちの初任給は同額だと理解する。聞くところによると、博士号持ちの初任給修士号入社三年目くらいかそれ以上らしいのだが、書かれていない情報などあてにできないので、就活する側からみると前述の理解となる。これでは、博士号を取っても何も良いことはなさそうである

 欧米ではではの出羽守だが、海の向こうでは、博士課程というのはプロジェクトから人件費支給される研究である仕事の扱いだから労基法にも守られる。しかも、博士号を取れば仕事の口も増えるし給料も上がる。

 ドイツなんかに行くと、博士号持ちは英語さえ話せれば仕事に就けるが、修士号まではドイツ語を話せないと仕事がない。Dr. と表札に書けるオマケはさておくにしても、それくらい社会的な扱いに差があるのだ。もちろん、給与の出どころである研究プロジェクトが終わると別のプロジェクトで雇われるまで博士課程を続けられないとか、プロジェクトの元締めである指導教員と相性が悪いと人生大惨事になるとか、いろいろなデメリットもあるが「博士課程の研究員」という仕事に就いている扱いなので、無理だと思うとみんな中途採用企業転職したりする。それくらい、普通仕事の扱いであれば進学者も増えるだろうし、博士号を取っておけば食うに困らないくらいの扱いになってくれれば、みんな喜んで進学してくれるんじゃないかと思うがいかがだろうか。

大学教職員は忙しすぎる

 大学安定的予算が十分ないために人を雇えないという話を最初に書いたが、そのツケをどう払っているかというと、パーマネントの教職員が頑張って回している。いや、有期雇用教職員やらせることもあるけど。来年度には任期切れで退職するような教員入試問題を作らせたりされてよいものか?高校への出前講座とかアウトリーチ活動必要だと言われたとき来年退職する先生を送り込んで誰が進学してくれるのか?定年退職した技術職員の後任は予算不足で雇えませんでした、となったときに機材の修繕を誰がやるのか?それでなくても、学生就職研究指導の面倒は必須である

 というわけで、大学先生講義以外にもやることがだくさんあるのだ。とても研究をしている場合ではない。雑務と呼ぶ人もいるが、講義研究以外にも誰かがやらねばいけない仕事なのだから「雑」はないだろう。とはいえ、昔は若手の教員がやっていたような事柄も、若手ほど任期付きになってしまったのでシニア教員がやらねばならなかったり、幸運にも無期雇用を勝ち取った若手に集中してきたりするので、DXで仕事効率が2倍になっても仕事は3倍に増えるのだ。偉い先生方は偉い先生方で、改革と称して新しい企画を立てないと予算をくれなくなったので、朝令暮改もいいところのマイナーチェンジお茶を濁したような企画書をいか気宇壮大に書き直して追加予算をゲットするかに時間を使っている。夏休みも暇かといえばさにあらず、老いも若きも科研費などの外部資金申請書と格闘している。倍率が10倍近くても、何とかして手に入れないと満足に研究ができないのだから仕方がない。

 ちなみに、大学によって、また学部学科によって異なるが、国立大教員競争資金なしに受け取れる、平たく言うと自由裁量経費みたいなものは、年10万~30万円くらいである。国際学会の参加費が10万円を超え、海外論文誌の投稿料も10万円くらい取られるこのご時世に、である。どれほど世紀の大発見をしようとも、世に問うためには論文化して論文誌に掲載されねばならず、掲載されるためには投稿料を払わねばならないのだ。そして、その投稿料ともらえる経費がほぼ同額ということは、外部資金が無ければ研究 XOR 投稿という選択肢になってしまう。日本論文誌であればもう少し安く、数万円で済む。ただ、そういうところに掲載されても「注目の科学論文数」にカウントされることはない。これが現状である

 それにしても、研究をして論文を書いて世に問うためには先立つもの必要で、それが外部資金が無ければ全く足りていない、という状況であるにもかかわらず、外部資金を取るためには論文を世に出さねばならないというのは何とも困ったものである。このあたりの必要経費と割り当て予算アンバランスはどうにかならないものだろうか。



 というわけで、大学先生というのは、外部資金が無ければ研究ができないために年中予算の確保に腐心しており講義学生指導は当然やるのだから研究をしている暇はない。その先生を雇うお金はもちろんそれを支えるスタッフを雇う予算すら、外部資金のようなひも付き予算から支出できないために全学的に人手不足の状況で、この傾向は悪化こそすれ当面改善する気配はない。代わって研究の主力となりえるのは博士課程の大学院生くらいだが、日本人の学生ほどこっち方面キャリアに魅力を感じずに就職してしまう。それどころか就職活動過去にもまして無暗と時間を食うような仕組みになってきており、研究活動スキルアップさせようもない。これが日本社会の現状である

2024-08-09

anond:20240809124827

専門書は基本的にもうからん。

正確に書くには当然だけど色んな調査をしながらになるのでそれに専念して滅茶苦茶に急いでも数か月はかかる。

まり数か月分の人件費相当の報酬を貰わないと収支はマイナスということになるがまずそんなにはもらえない。

でも書いて新規勢が学びやす環境を整えたりしないと分野自体が先細りになるから仕方なく書くんや。

最初から儲けるつもりで専門書を書く人はあまりいないし、儲けるつもりがないから収支は気にしない人が多いのは普通

そしてなぜか社会学系の分野は査読もされないのに書籍出版すると業績扱いになるという謎習慣がある。

2024-08-08

人手不足倒産を正しく理解してない人大杉

例えばこれとか

「たとえ会社が無くなっても、社員給料一円も上げたくない」という強い意志を感じる

5万近いいいねをもらってるんだけど、じゃあ仮に給料を上げるとどうなるか考えてみたことある?って話。

というか、この問いかけの時点で理解できないなら一生わかんないよね。

それでも一応解説します。

人件費を増やすと当然その分の粗利を確保する必要が出てくるので、商品なりサービスなりの単価が上がります

それをしないために経費を抑えるということも同時に行うのだけど、基本的にはどの企業も経費削減の努力というのは常に繰り返しているので、下げようと思って簡単に下げられるものではありません。

そうなると、次に起こるのはサービス商品品質の低下。つまり実質値上げというもの

いずれにしても、今まで価格では同レベル商品サービスは手に入らなくなります

問題はこの先。

で、お前らはそういう商品買うの?買わないの?という話。

大半が買わないのよ。

企業バカじゃないから突然値上げなんてしないし、高級路線商品混ぜたり数量減らして価格維持しようとしたり努力します。

でも、結果的にお前らはそれを買わなかった。

それどころかSNSおもちゃにして自分承認欲求を満たしちゃったりする。

その結果、人件費価格転嫁できなくなって人手不足倒産する。

それをわかってるから無駄に業績悪化させる前に撤退しているだけ。

それを企業努力不足とか言うのは勝手だけど、クソみたいな事後孔明しかないって自覚は持てよ。

いかいか別として、人手不足倒産は結果であって、原因はお前ら消費者の購買が追いつかないからです。

これ以上でもこれ以下でもない。

っていう話をすると必ず湧いてくるのが「でも経営者は儲かってるんだろ?報酬減らせばいいじゃん」ってアホ。

そう思うならお前がやれ。

例えば目の前に、社会に役立つけど絶対に儲からないとわかってる株があるとしたら、お前はそれに自分財産を突っ込めるのか?という話。

突っ込めるなら今すぐ起業してくれ。

突っ込めなかったり突っ込める金がないなら、二度と人様に同じ文句を言うな。

ましてや数多くの従業員を抱えて、そういう人たちにまで同じことを強要できますか?

それが経営であり、経営者責任

経営者はお前のかあちゃんじゃねえってことを、今日は憶えて帰ってください。

いずれにしても、人手不足倒産の話を聞いたときに、経営者を責めても何一つ事態好転しません。

それどころか、そうした反応がさらなる決断を加速させてより多くの人が職を失うだけにしかならない。

こんなことを言ったところで無駄だろうけど、人手不足倒産の話を聞いたら、自分たちにできることはたった1つだけ。

値上げしようが品質低下が起ころうが、応援したい企業を信じて買い支えるだけなのよ。

それを口では応援してます!って言いながら、裏で海外安価製品とかを買ってたりしてたって何もいいことがない。

そういうやつに限って、閉店決まったお店に言って泣きながら「残念です!何で閉店しちゃうんですか!」って言っちゃうの。

お前が普段から来てないからだよ!

ちゃんちゃらおかしすぎて、ヘソが茶を沸かして優雅アフタヌーンティーを楽しみ始めちゃうよ。クソが。

まぁそういうことで、人手不足倒産を誤解しないでください。

自分大事にしてるお店や企業はがんばって買い支えましょう。

なくなってからでは遅いのですよ。

2024-08-05

円高によるコスト低減分は低減せず全て人件費還元するとかい法律作って円高インフレ率を両立できたらいいんじゃね?

でも高い日本になった結果海外での競争力が落ちて売上落ちちゃうんかな?

輸入企業は儲かりそうだけど円高なのに価格転嫁しなかったら消費者キレるかな?

この局面はもうデフレを受け入れるしかないのか?

2024-08-01

ラーメン屋をやるなら1日何杯売ればいいか

みたいな皮算用を日頃からついやってしまう癖があるのだけど、

何人でやるのかとか、条件は色々あるだろうけど、ググるとざっくり60杯ぐらいを分岐点にしてたりするな、損益分岐点

しかし、当たり前だが、100杯売ると考えると、100杯作るの疲れるな、ひとりでは無理だ

なんでこんなこと考えてるのかというと、さっきテレビ夫婦キッチンカーラーメン屋やってるの見たからだが、

夫婦人件費としては強いな、社長会社のために生命保険に入るとか、プライベートを削るのが日本流だし…

あと、最近は近所もキッチンカーが凄く多いのだけど、立地に左右されがちな飲食キッチンカーはいいな

誰も来ないような店舗で落ち着いて調理ができても意味がない

ただ、調理スペースが狭いとか、冷蔵庫も道具も少なくとも体積に制限されるし、クルマで持ち運べる、設置できるものでないといけないし、

カウンターとか席もそんなに望めない、持ち帰って食べてもらいやすものとか、キッチンカーキッチンカーで色々制限あるよな

テレビでやってた夫婦は1日30杯ぐらいと語っていて、おいおい30杯じゃ1杯1000円でも3万、つらすぎるやろ…、と思ったりしたんだけど、

他にも弁当を作ったりしてるらしいけど、円安だし石油の容器もバカにならんしなぁ、弁当の中身は廃棄率高そうだよな

ラーメン自体粉もんでもあるから、古くても誤魔化せる、日持ちがする方とも言えそう

具材野菜とかもやしの方が足が速いだろう、だったら、パスタとかスパゲッティの方がいいのではないか

と色々考えてみるものの、そもそも飲食が元が取れない確率高い業態なんだよなぁ、という当たり前のオチがついて終わる…

でも、今どきもうITって時代じゃないんよな、なんか景気のいい話はないものか…😟

2024-07-31

anond:20240731183725

それは製品を売る側が負担する手間で

メンテ簡単人件費減りますよとかはかなり美味しいアピールポイントじゃん?

この動画に限った事ではないのだが「ヤマト運輸人件費削減のために個人事業主3万人を解雇した」って嘘じゃね???

https://www.youtube.com/watch?v=siuc-hHk1t8

別に動画はみなくてもいいよ。 だいたいのあらまし知ってるなら。

個人事業主に関わってた社員パートリストラした事で、少しは人件費削減出来たかもしれんけど、微々たるものよね?

単に不採算事業を捨てただけでは?

anond:20240731144833

ロミが成功するのは無理だろ

あれだけやららかした漫画村利益も億届いてなくて

人件費で消える程度にしかなってないのはさすがに無能

なぜ人件費の割りに利益出てないのかはあえて書かないけど

本当にやり方が下手だと思った

anond:20240729174733

解雇規制があるからいじめ排除しようとするんだなあ

そのうち解雇されると思えれば、同僚労働者相手にしないで放っておく

人件費を損するのは経営者株主だし、排除の労力を費やすのは人事担当者

2024-07-30

anond:20240730182501

なるほど

安物のそうめん人件費削減のために熟成プロセスを削るから

自宅で放置しても買い立てよりマシになるという仕組みか

ちょっとしたライフハックじゃんw

リサイクルショップ

ネットワークカメラだのWi-Fi中継機だのフォトプリンターだの、買ってはみたもの自分知識が追いつかなくて結局使わなかった電子機器(開封チャレンジはしてたりするので中古)計10点ほどリサイクルショップに持ち込んだら「まとめて300円」って言われてしょんぼりして売らずに引き上げてきた。

中古屋の買取ってなんであんなにしょんぼりした気持ちになるんだろな。電子機器って買う時のお値段10,000↑だったりするから、どうしても期待値が下げられないのかなやっぱ。

ペットゲージを粗大ゴミとして申し込もうとした時に「その前にリサイクルショップはどうですか」って記載があって、その気になったのが良くなかった。

ゲージは使い込んでてガジガジのボロボロなので素直に粗大ゴミに出したけど、見守らせられなかったカメラを筆頭に色々、どうせ高くはつかんやろって思いつつ近くのリサイクルショップに持ち込んでみて、「まとめて」「300円」はやっぱり悲しい。

いやリサイクルショップも色々大変で手間も維持費も人件費もかかるから、売れるものは買う(ところで今テレホンカード高く売れるらしい、不要貴金属買い取らせてくださいって家に来た兄ちゃん情報)けど、売れないものはタダでもいらん、引き取ってやるだけ優しさってのは分かる。

文句あるならテメーでメルカリヤフオフに出せやはマジぐうの音も出ない正論

でもやっぱりしょんぼりした気持ちになったのが否定できる訳ではないんだよな。まとめて300円、悲しい。

2024-07-27

anond:20240727190236

開会式156億とか総額何兆とか人件費1日50万とか部長自殺とかあったけど

鳥頭はみんな忘れちゃうの?

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん