はてなキーワード: 会議室とは
もう1人、無所属の若手や女性の候補者を多く担当してきた選挙プランナーがいる。松田馨は2006年から選挙に関わってきた。
2022年9月、松田は会議室で白色のポロシャツに眼鏡姿のまだ幼さが残る男性と向き合っていた。
当時大学を卒業したばかりの高島崚輔はその7か月後に統一地方選挙の後半戦、兵庫県芦屋市の市長選挙で、全国の市長で歴代最年少となる26歳で初当選を果たすことになる。
その選挙プランナーの発信
今頃いろんな人が震えてそう
考えられるのは
いわゆるアスペ。能力は高いけど曖昧なコミュニケーションが苦手なので増田がその特性を理解したうえでうまく導いてやったほうがいい。がんばれ。まずは勉強しろ。
いわゆるお客様ってやつ。聞いたらなんでも答えてくれるはずだし、答えるのが当然でしょと思っている。または、本当は聞く必要がなくても無理矢理にでも何か質問することが良いことだと思ってる。学校だと何もしゃべらない人より質問する人の方が評価されるのでね。
会社や社会というものをよく理解していないと、このように振舞ってしまうことがある。悪気はないのでちゃんと教えてあげよう。
ここは学校ではない。何でも聞いたら答えてくれるわけじゃないし、何かを聞くにも相手に配慮して聞き方を工夫する必要がある。無駄なことは聞いてはいけない。そういう基本的なことを教えよう。新社会人向けのビジネス書などを紹介してあげて望ましい振る舞いができるように導いてあげよう。
新人が行動するのに必要十分な指示を的確に出せてないので、当然質問されてしまう。己を顧みよう。
今すぐできる対策
ぶっちゃけどのパターンかわからないので、対処療法的な対策にしかならんけども。
1.新人を外してくれと上に頼む
手に負えないなら替えてもらうしかないよね。新人も他の人の元でならもっと活躍できるかもしれないし。増田の評価は下がるかもしれないけど背に腹は代えられない。
対面での言葉でのコミュニケーションは声色や表情などノンバーバルな情報を含むので結構疲れる。文章だと無駄な情報がなくなるので処理しやすく疲れにくい。そのとき必ず意図(その質問をした理由)を添えるように命じておけば
的確な答えを一発で返せる確率が上がるので無駄にやり取りを重ねる必要がなくなってさらに負担が減る。
3.オープンクエスチョンを禁止してクローズドクエスチョンで質問するように頼む
これも増田の処理負荷を下げるための方法のひとつ。オープンクエスチョンとはなぜ、いつ、どこに、だれが、なにを、どのように、のように答え方が実質無限にあるタイプの聞き方。どのようにでも答えられるので聞かれた方は色々考えなければならず、とても疲れる。
一方クローズドクエスチョンは「明日の15時までに仕上げればいいですか?」「打合せ場所は第二会議室でどうでしょう?」「○○と××の項目を確認していきますね」のようにYES/NOで答えられる聞き方。これだと答える側の負荷が減るし、質問側の意図や考えがわかるので適切な指導にも繋げていけやすい。
単純にいえば、オープンクエスチョンは答え手に全投げする聞き方で、クローズドクエスチョンは逆に聞き手の腕が試される聞き方。
普通は新人よりも上司の増田が頑張れよとなるところだけども、その新人は優秀らしいからたぶん新人に手綱握らせた方が上手くいくんじゃないかな。
うまくプレゼンできた
準備は念入りにした 資料はすみずみ読んで、資料に書かれていない繋がり部分の言葉を補完した 読み上げてるだけ感を出さず今話してる感で聞こえるように
画面構成や操作なんかもこだわった 会議室で遠くの大モニターで見る人にもみやすいように資料のレイアウトは詰めて また大きなスクショであちこちコメントつけている添付資料は、まず縮小して大枠写してから部分確認と、脳内で基点から辿れるように
プレゼン時には余談的な説明は一切入れず、えーと というフィラー繋ぎも避けるよう意識した
プレゼン相手からも特に違和感なし、これで内々に進めて良いとの言葉をもらった
相手はさらに先のユーザー相手に今回の内容を説明することとなるが、これで通ると思うとの所感をもらえた
がんばったしうまくやれたと思う
久しぶりに自分を褒めたい
目標設定ってもっとざっくりしていて、「今年は売り上げアップ!」とか「新規プロジェクト頑張る!」くらいのノリでいいんじゃないかと思う。
でも、うちではそんな甘い考えは通用しない。
何が「売り上げアップ」だ、具体的にいくら増やすんだ? どのプロジェクトで、どのクライアントをどう攻めるんだ?
「頑張る」ってのは何時間かけてどんなアクションをすることなんだ? そう詰められて、気づけば目標設定のために一週間くらいかける羽目になる。
最初に草案を出すと、たいてい上司から「具体性が足りない」と返ってくる。
次に具体的な数字を入れてみると、「それだと達成可能性が低いから現実的に見直せ」と言われる。
ようやく数字を直して提出すると、今度は「この目標だと君の成長が見えにくいから、もっとチャレンジングな内容にしてほしい」と返される。
このやりとりを何度も繰り返していると、だんだん何のために目標を立てているのか分からなくなってくる。
しかも、目標設定のフォーマットがまた厄介だ。詳細なプロセスを書き込む欄があれば、達成可能な理由を書く欄もあるし、
途中で起こりうるリスクとその対策まで求められる。まるで戦略会議かのような書類を一個人がひとりで作るわけだ。
「このフォーマット、本当に必要なんですか?」と聞いてみたことがあるけど、
「社員一人ひとりが戦略を考えられるようになることが重要だ」とかいう、なんとも納得しがたい答えが返ってきた。
いや、それを考える時間で普通に仕事したほうが会社のためになると思うんですけど。。
しかもこれ、全社員がやらされるのだから、会社全体でどれだけの工数が目標設定に割かれているのかと考えると、
恐ろしくなる。会議室で「この目標のここの部分が曖昧だからもう少し具体的にしてくれ」と言い合っている間に、
もっと生産的なことができるだろうに。目標設定が業務の最優先事項と化している今の状態、明らかに本末転倒だと思う。
結局、目標設定が終わるころには燃え尽きたような感覚になって、実際の仕事に取り掛かるころには
「あれ、これ何のためにやってたんだっけ?」となる。これで年末には「目標にどれだけ近づけましたか?」と尋ねられるわけだから笑えない。
会議室が5室あるんじゃね。
現在の予約は以下の通りです。
13:00~13:30 菊池
14:00~15:00 竹中
こうなってたってことは、山田や竹中がキャンセルしてきたら、自動的に太田が使えるってことじゃん。
タイトルのとおり、20年ぶりくらいにテレビを買い替えることになって、電気屋を眺めたんだけど、まあ変わってるね。
まず、デカい。そさ
けっこう広いリビングに32インチを使ってたんだけど、32インチなんて6畳用とか書かれちゃってる。
20インチとかでスーパーファミコンしてたジジイにはビックリだ。
アナログ放送ボタンとか、Gコード予約ボタンが減った。他にも色々減った気がするけど、元々使ってないボタンなのでわからない。
録画がHDDをつなぐだけでよくなったそうな。
便利だなあ。
で、テレビを買い替えると観れないとか。
私的利用以外の目的で録画するシーンがわからない。金ローの映画を録画して売り捌いたりする人がいるとでもいうのか?だいたいの作品は数百円払えばプライムビデオやHuluでみれるのに、そんなの買う人いないだろと思うのだが。
車内でぐずる子供を静かにさせるためにDVDに焼いたり出来るのかと聞いたら、それは出来るけど大半の車載DVDプレーヤーは再生できないらしい。
10年ちょっと前、3D元年とかVR元年とか言ってたが、3D機能はすっかりなくなったようだ。
要らないよな。
今までFIREstickでプライムビデオをみてたが、テレビに内臓してるらしい。
便利そうだけど、FIREstickを何年か置きに買い替えてた身からすると、数年でスペック足りなくなったりしないか不安である。
そして安いな。
フルHDなら2万、4Kでも中華メーカーだと5万くらいからある。
テレビ台のほうが高い。
というかテレビ台じゃなく壁寄せが主流なのな。
浦島太郎だよ。
https://anond.hatelabo.jp/20241018181117
事前準備
来客予定の確認
受付対応
来客の挨拶
案内・応対
お見送り
来客後の挨拶
このように、接客業は単なる応対だけでなく、事前準備からお見送りまでの一連の流れが重要です。各フェーズでの適切な対応が、顧客満足度やリピート率に大きく影響します
顧客との良好な関係を築くために不可欠なスキルです。以下にその重要な要素を詳しく説明します。
コミュニケーション能力は、顧客の要望やニーズを正確に把握するために必要です。顧客が何を求めているのかを理解することで、適切な提案やサービスを提供できます。
信頼関係の構築
顧客との信頼関係を築くためには、しっかりとした対話が重要です。顧客が自分の話を真剣に聞いてくれていると感じることで、安心感を持ち、リピーターになってもらえる可能性が高まります。
柔軟な対応
接客中には、予期しない状況や顧客の反応があるため、臨機応変に対応する能力が求められます。コミュニケーション能力が高いと、状況に応じた適切な対応が可能になります。
観察力と傾聴力
顧客の表情や言葉からニーズを読み取る観察力、そして相手の話をじっくり聞く傾聴力も重要です。これにより、顧客が何を求めているのかをより深く理解し、適切なサービスを提供できます。
提案力
顧客のニーズを把握した上で、最適な商品やサービスを提案する能力もコミュ力の一部です。顧客が満足する提案を行うことで、顧客満足度を高めることができます。
まとめ
接客業におけるコミュ力は、単なる会話能力に留まらず、顧客との信頼関係を築き、ニーズを理解し、柔軟に対応するための重要なスキルです。これらの能力を磨くことで、顧客満足度を向上させ、リピーターを増やすことが可能になります。
正しいと思った点
「客が何をしてほしいか聞く能力」や「取り次いだ相手になんで取り次いでどうしてほしいかを伝える能力」が強調されている点は、接客業において非常に重要です。顧客のニーズを正確に把握し、適切に伝えることは、良好なサービスを提供するための基本です。
個人差の影響
「応対」「取次」において個人差がつくという指摘は正しいです。接客業では、スタッフのコミュニケーション能力や対応力が顧客満足度に直結するため、個々のスキルが重要な要素となります。
「準備や提供は必ずしも個人の差とはかぎらない」という点も妥当です。これらは企業の方針やシステムに依存する部分が大きく、個人の能力だけではカバーできないことが多いです。
間違っていると感じる点
接客業を「準備」「応対」「提供」「取次」の4つに大別するのは、業務の多様性を過小評価している可能性があります。実際には、接客には多くの細かいフェーズや要素が含まれ、業種や状況によって異なるため、単純化しすぎていると感じます。
「コミュ力」を「友達の多さ」や「好印象を与える仕草やルックス」とは無関係とする一方で、接客業においては、これらの要素も重要な役割を果たすことがあります。特に、第一印象や非言語コミュニケーションは顧客との関係構築において無視できない要素です。
「準備」と「提供」の差が業種によって開くと述べていますが、実際には「応対」や「取次」にも業種特有の差が存在します。特に、業種によっては、顧客とのインタラクションの質が大きく異なるため、これらの要素も重要視すべきです。
このように、文章には正しい点と改善が必要な点が存在します。接客業の複雑さや多様性を理解することが、より良いサービス提供につながるでしょう。
佐伯は冷静に外を見つめ、静かに言った。「急がなければならない。私たちだけじゃない。既に他の誰かが、この文書の存在に気づいているんだ」
宮内たちは、その暗い夜の中、重大な真実を抱えながらも、さらなる危険に直面していることを痛感した。そして、彼らの背後で静かに動く影が、その行く手を阻もうとしていることを――。
霧がかった朝の大地に、冷たい風が吹き渡る。遠くに見えるのは、伽耶の城郭――かつて繁栄を誇ったこの地は、今やその輝きを失い、四方を敵国に囲まれていた。百済との同盟は、物部氏の政治的判断により、伽耶の土地を割譲され、かつての強固な関係はもろくも崩れ去っていた。そして、北からは新羅が勢力を伸ばし、伽耶の領域は日々侵食されつつあった。
伽耶の都、金官伽耶の城内では、倭人の行政機関である「任那日本府」が、かろうじてその機能を保っていた。日本と朝鮮半島を結ぶ重要な拠点として、ここ伽耶には古くから倭人たちが駐留し、地方の統治を行ってきた。しかし、伽耶の領域が狭まり、外部からの圧力が増す中で、彼らの存在もまた危うくなっていた。
倭人たちの本拠地である任那日本府では、緊張した空気が漂っていた。府長を務める高橋宿禰(たかはしのすくね)は、伽耶の未来に対する不安を抱きながらも、冷静な目で情勢を見据えていた。彼は日本から派遣された者で、伽耶を通じて倭国と朝鮮半島の諸勢力との外交や軍事を管理する責任を負っていた。
高橋は、大陸の動向を理解していた。高句麗が依然として強大な軍事力を持ち、新羅が急速に勢力を拡大している一方で、百済は弱体化の一途をたどっていた。百済は物部氏に領土を譲る代わりに、彼らの庇護を受けていたが、それでも新羅の脅威を完全に退けることはできずにいた。
ある朝、任那日本府の本庁に、使者が慌ただしく入ってきた。新羅軍の進軍がさらに加速し、伽耶の南部まで侵入しているとの報告だった。
「高橋宿禰様、新羅が我々の国境を越えて、さらなる侵略を開始しました。彼らの勢力は日増しに増強されており、我々だけではこれ以上の抵抗は難しい状況です」
高橋はその報告を聞くと、しばし黙考した。彼の心は冷静であったが、その目の奥には深い憂慮が感じられた。新羅の勢いは予想を超えるものであり、このままでは伽耶が消滅することも現実のものとなる。
「我々が百済との同盟を維持し、かつ新羅を押し返すには、どうにかして大和朝廷からさらなる支援を得るしかない…」高橋はつぶやいた。
倭国――大和の政権――は、朝鮮半島での権益を守るため、長らく任那日本府を通じて伽耶に影響力を行使してきた。しかし、今や大和の内部でも、朝鮮半島への介入を巡って意見が分かれていた。倭国自身も国内での権力争いに忙殺されており、ここ伽耶への支援は限られていた。
高橋は、日本府の幹部たちを集め、緊急の会議を開いた。木造の広い会議室に、鎧を身にまとった武将や、文官たちが座していた。その中には、伽耶出身の有力者も混ざっている。彼らは皆、伽耶をどう守るべきか、顔を曇らせながら高橋の言葉に耳を傾けていた。
「このままでは伽耶は新羅に飲み込まれる。我々は百済に頼ることはできない。むしろ、百済自身がその存続を危ぶまれている状態だ。しかし、倭国が強力な支援を送ってくれれば、伽耶の防衛は可能だ。私は、大和朝廷にさらなる援軍と物資の提供を要請する」
「しかし、大和朝廷が動くかどうか…」ある幹部が言葉を切った。「近年、国内でも騒乱が絶えず、朝廷は伽耶に対して以前ほどの関心を示していないと聞いています。我々の声が届くかどうか…」
高橋は静かに頷いた。「その懸念は理解している。しかし、ここで引くことはできない。もし伽耶が新羅に落ちれば、次は百済、そして我々の国、日本にまで新羅の脅威が及ぶことになる。これは我が国の未来を左右する問題だ」
その言葉に、会議室内の空気がさらに張り詰めた。伽耶の運命が、彼ら一人一人の肩に重くのしかかっているのを、誰もが感じていた。
その頃、伽耶の王室でも緊迫した議論が交わされていた。金官伽耶を治める若き王、金輸(キム・ス)は、深い悩みに沈んでいた。彼の治世は短く、まだ若い王であったが、その肩には国の存亡がかかっていた。
「新羅の脅威をどうするつもりですか、王よ?」側近の一人が、焦燥感をにじませながら問いかけた。
「新羅に降伏すれば、この伽耶は新羅の属国となり、我々の独立は失われる。だが、戦いを続ければ、国が滅びるかもしれない…」王は苦渋の表情を浮かべていた。「日本府の支援を頼るしかないが、彼らもまた、我々を見捨てつつあるのではないか?」
伽耶王家の一員であり、倭国の血も引く王には、古くから日本との絆があった。しかし、その絆がどこまで続くのか、今は誰にも分からなかった。
「王よ、我々にはもう時間がありません」と重臣の一人が進言する。「新羅の軍勢は、既に国境を越えて伽耶の村々を焼き払っています。百済もまた、新羅との対立が深まり、援軍を送る余力はないでしょう。ここで戦うしかないのです」
金輸は、重圧に押しつぶされそうな思いで、目の前の地図を睨んだ。新羅の勢力が日々拡大していることは明白だった。残された選択肢は少なかった。
「もし…もしも大和朝廷が我々に背を向けたなら、伽耶は滅びるだろう。しかし、それでも私はこの地を守るために戦うつもりだ」金輸は強い決意を見せた。「この伽耶は、我々の祖先が築き上げた土地だ。たとえ新羅が押し寄せようとも、最後まで抵抗する」
彼の言葉に、周囲の武将たちは力強く頷いた。彼らは伽耶を愛し、誇りを持っていた。その土地が、たとえ消滅の危機に瀕しても、最後まで戦い抜く覚悟は揺るぎないものだった。
こうして、伽耶は最後の戦いへと向かおうとしていた。日本との絆を信じ、大和朝廷からの援軍を待ちながらも、彼らは自らの土地と誇りを守るため、剣を取る準備を整えていった。
新羅軍が伽耶の国境を越え、村々を焼き払い、伽耶の領地を猛々しく侵略していた。朝靄の中、戦火の音が徐々に近づく。剣と剣がぶつかり合う音、逃げ惑う人々の叫び声、そして馬蹄が大地を叩く音が響き渡る。伽耶の地は一瞬にして戦場と化していた。
金庾信(キム・ユシン)と階伯(かいはく)は、その混乱の中で共に逃げ延びる。二人は幼い頃からの親友であり、共に倭人の血を引く。伽耶という共通の故郷を持ちながらも、彼らの運命は今、異なる道を歩もうとしていた。
金庾信はその目に怒りを宿し、剣を強く握りしめながら周囲の景色を見つめた。焦げた木々と倒れた民衆――彼の心には怒りと無力感が入り混じっていた。
「もうこれ以上、逃げるわけにはいかない!」金庾信は立ち止まり、階伯に向かって叫んだ。「ここで新羅に挑まなければ、伽耶は滅びる。俺たちが立ち上がらなければ、この国を守ることはできない!」
階伯は、そんな金庾信の熱い眼差しを受けながらも、冷静に彼を見返した。彼の目には理性的な判断が宿っていた。階伯もまた伽耶の血を引くが、心の中では百済との結びつきを強く感じていた。百済は彼にとって、新たな拠点となり得る希望の地だった。
「庾信…」階伯は静かに言葉を紡いだ。「お前の気持ちは分かる。だが、今ここで新羅に挑んだところで、何も変わらない。新羅は圧倒的な軍勢を持ち、我々の力では立ち向かえないんだ。無駄に命を捨てることになる」
「命を捨てる?」金庾信は怒りに震える声で返した。「伽耶は俺たちの故郷だ。ここで戦わずしてどうする?この土地で生まれ、この土地を愛してきたんだ。新羅に屈するわけにはいかない!俺は戦う。たとえ一人でも!」
階伯は目を閉じ、深い息をついた。金庾信の激情を理解しつつも、彼はあくまで冷静な判断を崩さなかった。
「今、ここで命を散らすのは、愚かなことだ」と階伯は低い声で言った。「我々はまだ若い。戦をするなら、もっと力を蓄えた後にするべきだ。俺たちがこの場で戦っても、新羅には勝てない。だからこそ、一旦退いて、力を蓄え、百済で新たな拠点を築こう。そして、その時が来れば、再び新羅に反旗を翻すんだ」
金庾信は階伯の提案に苛立ちながらも、その言葉には一理あることを感じ取っていた。しかし、彼はそれを簡単には受け入れることができなかった。
「逃げてどうする?百済に逃げ込んで、いつか反抗すると?そんなことをしている間に、伽耶は完全に滅ぼされるぞ!」
階伯は毅然とした表情で金庾信に向き直った。「伽耶が滅ぼされることは悲しい。だが、今の我々ではどうすることもできないんだ。今ここで命を落とすのではなく、百済に逃れて新たな力を得る。それしか道はない」
二人の間には、一瞬の静寂が広がった。彼らは幼少期から共に育ち、共に剣を学び、共に伽耶の未来を夢見てきた。しかし、今や彼らの前には、それぞれ異なる道が現れていた。
金庾信は目を閉じ、深い溜息をついた。「俺は逃げない」と決然とした声で言った。「新羅に挑む。伽耶を守るために、ここで戦う。そして、この土地を取り戻す」
階伯は静かに頷いた。「お前の気持ちは理解した。だが、俺は百済へ向かう。力を蓄えた後、必ず新羅に反抗するつもりだ。百済の地で再び立ち上がり、我々は再び会うことになるだろう」
二人の間には、再び重い沈黙が流れた。戦乱の中、互いに進むべき道を決めたその瞬間、彼らの運命は大きく分かれることとなった。
「階伯…俺たちはいつか再び会う。その時まで、お前も生き延びろ」と金庾信は低く言った。
「お前もな、庾信。新羅に勝てることを祈っている」と階伯は静かに答えた。
こうして、二人の幼馴染はそれぞれの運命を背負い、異なる道を歩み始めた。金庾信は新羅に残り、伽耶を守るために戦うことを選び、階伯は一旦百済へと退き、後に反抗するための準備を進めることを決意した。
彼らが再び顔を合わせる時、朝鮮半島の運命が大きく動く瞬間が訪れるだろう。しかし、今はただ、それぞれの道で新たな戦いが始まろうとしていた。
金庾信は、伽耶を守るために新羅軍に最後まで抵抗したが、その圧倒的な兵力差の前に彼の軍勢は次第に追い詰められ、ついには彼自身が捕虜となってしまった。新羅の兵たちに拘束され、彼は荒れ果てた戦場を後にした。伽耶の大地に響く火の音、そして仲間たちの叫び声を背に受けながら、金庾信の胸には深い無念と怒りが渦巻いていた。
新羅の捕虜となった彼は、何度も逃亡を試みたが、その度に失敗し、監視はますます厳しくなっていった。鉄の鎖に繋がれた手首の痛みは彼の屈辱をさらに増幅させたが、それでも彼は決して屈することはなかった。伽耶の民のため、彼は新羅の服従には決して応じなかった。
だが、そんな金庾信の反抗的な態度は、ある人物の目に留まることになる。新羅軍の中でも屈指の実力者として名を馳せる将軍、**金閼智(キム・アルチ)**であった。閼智は高句麗や百済との数々の戦いで勝利を収め、戦術家としても戦士としても一流の地位に立つ将軍だった。彼は、金庾信の不屈の精神と戦士としての資質に注目し、特別に目をかけるようになった。
ある日、閼智は捕虜の監視兵に命じ、金庾信を自らの前に連れてこさせた。閼智の陣営は戦乱のさなかにあっても厳粛な空気が漂い、将軍の威厳がひしひしと感じられる場所だった。
金庾信は両腕を縛られ、堂々とした態度で閼智の前に立った。捕虜でありながら、その目には一切の恐れはなく、むしろ新羅への怒りが燃え上がっていた。閼智はそんな彼を冷静な目で観察し、静かに口を開いた。
「お前が金庾信か。伽耶の武将でありながら、我が新羅に最後まで抗った者だと聞いている」
「そうだ」金庾信は短く答えた。「俺は伽耶を守るために戦った。今もその意思は変わらない」
閼智はその言葉に微かに笑みを浮かべた。「お前のような男が伽耶を守ろうとするのは分かる。しかし、今の伽耶は滅びに向かっている。新羅の大軍勢を前にして抗い続けるのは愚かだ。いずれ滅びる運命を変えることはできない」
「滅びるのは伽耶ではない。貴様ら新羅だ」と、金庾信は強い口調で言い返した。「新羅がどれほど強くても、俺たちは絶対に屈しない。伽耶の民の誇りを貴様らに踏みにじらせはしない」
閼智はその反抗的な態度に少しも動じることなく、むしろ興味深げに彼を見つめた。しばらくの間、沈黙が続いたが、やがて閼智は少し体を前に傾け、言葉を続けた。
「金庾信、私はお前を殺すつもりはない。それどころか、私はお前の力を見込んでいる。お前の武勇と不屈の精神――それは、ただ伽耶のために使い果たすには惜しいものだ。もしお前が新羅に仕えれば、その力を存分に発揮できるだろう。我が軍の将として、共にこの地を治めるのはどうだ?」
その申し出に、金庾信の眉がぴくりと動いた。だがすぐに彼は険しい表情で答えた。「新羅に仕えるだと?俺が貴様らの犬になるとでも思っているのか?俺の忠誠は伽耶にあり、倭国にある。新羅に仕えるなど、考えたくもない!」
閼智はその言葉にも動じることなく、穏やかな口調で続けた。「お前が伽耶を愛しているのは分かる。しかし、その伽耶はもはや滅びゆく運命だ。だが、お前にはまだ未来がある。伽耶を守ることができないのなら、少なくとも自らの命と力を、より大きな目的のために使うことを考えたらどうだ?」
その言葉に、金庾信は内心揺れた。伽耶が滅びゆく現実を知りながらも、彼はそれを認めたくなかった。だが、閼智の言う通り、このまま無為に死ぬのではなく、自分の力を何かに生かす道もあるかもしれないという思いが、心の片隅で芽生えたのも事実だった。
「考える時間を与えよう」と閼智は言い、席を立った。「お前が新羅に仕えることを選べば、私はお前を軍の将として迎え入れよう。だが、それでも新羅に逆らうなら、ここで命を失うことになる。それもまた一つの選択だ」
そう言い残して、閼智は静かに去っていった。
数日が過ぎ、金庾信は深い葛藤に陥っていた。伽耶を守るために戦い続けるか、あるいは閼智の言葉を受け入れ、新羅の将として新たな道を歩むか――どちらの選択にも、彼の心は重かった。伽耶はすでに滅びつつあり、金庾信の忠誠の対象として存在する意義を失いつつあった。彼が戦い続けた伽耶の夢は、今や過去のものとなっている。
やがて、金庾信は一つの決断を下した。彼は、新羅に屈服するのではなく、その内部から自分の力を生かす道を選ぶことにした。新羅に仕えることで、いずれ伽耶の民を守り、新しい形で伽耶の精神を受け継いでいくことができるかもしれない。彼の忠誠心は揺らいではいなかったが、現実の中で最善の道を模索するしかなかった。
ある日、金庾信は閼智の前に進み出て、静かに膝をついた。
「俺は新羅に仕えることを決意した。だが、その決断は伽耶を忘れるためではない。俺は新羅のために戦うことで、伽耶の民を守り、新たな道を切り開くつもりだ」
閼智は微笑み、満足げに頷いた。「賢明な決断だ、金庾信。お前の力を、存分に発揮するがいい。新羅の将として、我々と共にこの地を統治しよう」
こうして、金庾信は新羅の軍人としての道を歩み始めた。その武勇と知略は新羅軍内で高く評価され、彼は次第に新羅の中で頭角を現していくことになる。そして、その裏には、いつか伽耶の精神を取り戻すという彼自身の静かな誓いが秘められていた。
もう10年近く前になるでしょうか。テレビで善徳女王や階伯(ケベク)を見ていました。そこで気付いたのですが、全く史実を考慮せず、ドラマを作っているところです。
両方のドラマに、階伯(ケベク)も金庾信も出てきますが、全く別人のような扱いです。それは当たり前で、記録が残っていないからです。階伯など日本書紀にしか残っていないに等しいです。
また、花郎世紀という偽書の可能性の高いものからドラマを作っているということも知りました。こんなことができるのなら、東日流外三郡誌で大河ドラマができてしまいます。韓国のドラマのすごいところです。
そこで、なぜ日本では、善徳女王や階伯(ケベク)のようなドラマができないのかと考えました。まあたぶん、歴史ドラマは大きく史実から外れられないとか、「自虐史観」があるのかなと。
紫式部なら創作もある程度許されるんでしょうかね。しかし、日本のドラマでは時代考証をある程度以上はやってます。階伯(ケベク)のように火薬が爆発したりしない。7世紀の火薬があるのか?。
ピダムの乱を起こしたピダムと善徳女王が恋仲になるなんてシナリオが許されるのなら、階伯(かいはく)と金庾信が幼馴染でも問題ないですよね?w だって、記録無いし。
イスラエルがユダヤの地だったら、朝鮮半島南部も倭人の地のはずw。
生成にはGPT-4oを使用しましたが、下記の文章は見出しを少し直し、はてな表記にしただけで、生成文そのままです。アメリカ等の歴史教科書では、朝鮮半島南部に倭人が住んでいたということを認めているので、すんなり生成されたのだと考えています。本当は、倭人とういう朝鮮半島南部から九州北部あたりに分布している海洋民族がいただけなんじゃないかと思います。そして、その人らが大和政権に取り入れられ、日本という国が成立したんじゃないでしょうか。
ということで、日本側の見解としての階伯(かいはく)と金庾信の話を作ってみました。以下に本編です。
東京の秋の夜、薄い雲が月明かりをぼやかし、冷たい風が皇居の周囲を包んでいた。歴史学者、宮内敬一は、しなやかな動きで宮内庁の厳重な警備をかいくぐり、特定の建物へと静かに忍び込んだ。彼の胸中には、ある確信があった――かつて日本に伝来し、その後散逸したとされる「百済本紀」が、ここに隠されているはずだ、と。
数年前、宮内は韓国の古書店で、偶然ある巻物の切れ端を目にしていた。その破片には「百済本紀」の名がかすかに読み取れ、彼の興味を大いにかき立てた。百済王国の歴史を記したこの書物は、日本と朝鮮半島との関係を解明する鍵となりうる、極めて貴重な歴史的資料である。しかし、日本の記録にはどこにもその存在は記されていない。宮内は、この謎を解くべく独自の調査を進め、ついにたどり着いたのが、ここ宮内庁だった。
彼の手元には、長年の研究から得た宮内庁内部の古文書倉庫のレイアウトが詳細に記されているメモがあった。限られた時間の中で、どの棚にどの文書が保管されているのか、緻密に計算されていた。
暗い廊下を抜け、幾重にも鍵がかけられた古文書倉庫の扉の前にたどり着く。宮内は冷静に暗号を解き、精密な動作で鍵を解除した。倉庫の中はひんやりとした空気が漂い、古びた紙の匂いがわずかに鼻をくすぐる。長い棚が並び、そこには時代ごとに整理された膨大な古文書が眠っている。
宮内は目的の棚へとまっすぐに歩み寄る。近づくほどに心拍数が上がり、手の平にはじっとりと汗が滲む。ついにその時が来た。彼の手が、一冊の古びた箱に触れる。箱の表面には、薄れかけた文字で「百済本紀」と刻まれている。
慎重にその箱を開け、中の巻物を取り出すと、千年以上の時を超えてその姿を現した。封が施されていたはずの巻物は、思いのほか保存状態が良く、宮内の震える手の中でゆっくりと広げられていく。巻物に記された文字は、古代の朝鮮半島の漢字表記であり、間違いなく「百済本紀」だった。
宮内は息を呑み、震える声で「これが…ついに…」とつぶやいた。目の前に広がるのは、歴史が語りたがっていた物語だった。これまで失われたとされてきた百済の記録が、自らの手の中にあるという事実に、彼はただ打ち震えるばかりだった。
だが、その瞬間、背後で微かな音が響いた。宮内は瞬時に振り返り、身構えた。
宮内の背後で響いた音は、冷ややかな静寂を切り裂くかのようだった。警備員か、それとも何者か別の存在か――宮内の心臓は、緊張のあまり大きく脈打った。
「誰だ?」宮内は小声で問いかけるが、返事はない。身を低くし、ゆっくりと視線を巡らせた。そのとき、微かな足音が再び聞こえた。かすかな光が倉庫の奥から差し込み、宮内の視界に誰かが近づいてくるのがわかった。光に照らされたその姿は、想像していたような警備員ではなかった。
スーツ姿の男が、静かに歩を進めてきた。その目は鋭く、宮内を捉えて離さない。そして、男の口元にかすかな笑みが浮かんでいた。
その声には、明らかに宮内の行動を全て見透かしているかのような冷静さがあった。驚きと同時に、背筋に冷たいものが走る。
「あなたは…誰だ?」宮内は巻物をそっと戻し、箱を再び閉じた。手は汗ばんでいたが、その目には確固たる決意が宿っていた。
男はゆっくりと近づきながら、まるで狩りを楽しむかのように言葉を続けた。「私の名前は名乗る必要はありません。ただ、あなたが何を求めてここにいるのかは、もう全て知っている。そして、それが公に出てはならないということも」
「公に出てはならない?」宮内は眉をひそめた。百済本紀の発見が、なぜそれほどまでに秘匿されなければならないのか。宮内の中で、疑念と怒りが沸き上がった。「これは、歴史を明らかにするための重要な資料だ。日本と百済のつながりを示す、そして隠されてきた真実を照らす光だ。それを隠す理由がどこにある?」
男は薄く笑い、「それはあなたが決めることではない」と静かに言い放つ。「歴史は常に勝者が書くものだ。敗者の物語は、都合よく葬られることもある。あなたがこの巻物を公表することは、今の日本の歴史観を揺るがすことになる。そう簡単にはいかない」
宮内はその言葉に心の中で反発した。歴史は真実でなければならない。たとえそれが現代の価値観や政治的な意図にそぐわないものであったとしても。しかし、目の前の男は明らかにそれを理解しない、あるいは理解しようとしない。彼はただ、今の秩序を守るために動いている。
「では、どうするつもりだ?私をここで止めるのか?」宮内はあえて挑戦的な口調で尋ねた。
男は一瞬沈黙し、次に口を開いたとき、声は低く冷たかった。「あなたがどれだけの真実を知っていようと、我々はその真実を決して外に出すつもりはない。だから、これ以上深入りしない方が身のためだ、宮内先生」
そう言いながら、男は静かに背を向けた。そして、出口に向かって歩き出す。彼が扉に手をかけた瞬間、ふと振り返り、「もしまだ、百済の歴史に興味があるのなら…もう一度考え直すことだ。あなたの研究も、命も、この国のために使えるはずだ」と含みのある口調で言い残し、倉庫から姿を消した。
宮内はその場に立ち尽くした。男の言葉の意味を考えながら、再び視線を箱に向けた。手の中に収めた百済本紀は、歴史の失われたピースを埋める貴重な証拠だ。しかし、それを公開することが、彼の命を危険にさらす可能性があることも明白だった。
だが、宮内は一度決めたことを覆すつもりはなかった。彼は再び箱を手に取り、慎重にそれを自分のバッグに収めた。何があろうとも、この真実を守り抜く。それが、彼に与えられた使命だと確信していた。
倉庫を後にし、宮内は闇の中に静かに姿を消した。彼の手の中にある百済本紀が、これから日本と朝鮮半島の歴史をどう変えるのか――その答えは、まだ誰にもわからなかったが、確かに歴史は動き出していた。
宮内は暗い夜の中、宮内庁の敷地を慎重に抜け出し、手に汗握るような緊張感を抱えながらも、自らの決意をさらに固めていた。背後で静かに扉が閉まる音を耳にし、彼は改めて周囲の安全を確認した。振り返ることなく、冷たい秋の風に身を包まれながら、ゆっくりと歩を進めた。
百済本紀は、ついにその姿を現した。しかし、この発見は彼にとって、祝福されるものであるはずがなかった。目の前の謎めいた男が口にした警告は、無視できない現実として宮内の脳裏にこびりついていた。彼は一つの歴史的真実を見つけた。しかし、それがあまりに大きすぎる秘密であったために、彼は今、新たな危険にさらされていることを知っていた。
「誰が…何を隠しているんだ…?」宮内は自らに問いかけながら、都心に戻る電車の中でじっと考え込んでいた。外の街の景色は、窓越しに次々と流れていく。煌々と輝くネオンと、高層ビルの明かりは東京の夜を彩っていたが、宮内の心の中は重苦しい暗雲が立ち込めていた。
彼は手元のカバンに視線を落とした。カバンの中には、つい先ほど手に入れたばかりの「百済本紀」が眠っている。その重みが、今の彼にとっては異様に感じられた。歴史の重要なピースを手に入れたにもかかわらず、その喜びはまるでなく、代わりに不安と恐怖が心を支配している。
「このままではいけない…」宮内は静かに呟いた。彼の頭には一つの考えが浮かんでいた。この文書を公開する前に、まず信頼できる誰かに相談し、協力を得る必要がある。単独で動くにはあまりにリスクが大きい。だが、誰にこの話を持ちかけるべきか――それが問題だった。
彼の心にまず浮かんだのは、大学時代の友人であり、今や有名な考古学者である佐伯真一の顔だった。佐伯は日本国内外の歴史的な発掘調査で多くの成果を上げており、特に日韓関係史の研究において第一人者とされている。彼なら、この資料の重要性を正しく理解し、適切に扱ってくれるはずだ。宮内はすぐに佐伯との接触を決め、駅に降り立つとスマートフォンを手に取り、連絡を取った。
「もしもし、宮内か?久しぶりだな。こんな夜遅くにどうした?」
宮内は一瞬ためらったが、意を決して口を開いた。「佐伯、急ぎで話したいことがあるんだ。今すぐ会えるか?」
佐伯は少し驚いたような声で、「今か?何か大事なことか?」と尋ねた。
「…ああ、これまでの研究人生で一番大事な発見をしたんだ。それも、とてつもない発見だ。今は詳しくは話せないが、どうしても君に見てもらいたいんだ」
佐伯はその異様な緊張感を察したのか、数秒の沈黙の後、「分かった。今すぐ都心のカフェで会おう」と返事をくれた。
宮内がカフェに着いたのは、電話からわずか30分後のことだった。深夜にもかかわらず、カフェは数名の客で賑わっていた。宮内は店内を見回し、奥の席で待っている佐伯の姿を見つけ、急いで席に向かった。
「宮内、どうしたんだ?お前がそんなに慌てるなんて珍しいな」
佐伯は心配そうな表情で宮内を見つめていたが、宮内は口を結び、静かにカバンから巻物の入った箱を取り出した。その瞬間、佐伯の目が一気に鋭くなった。
「これを見てくれ」宮内は低い声で言いながら、慎重に巻物をテーブルの上に広げた。薄暗いカフェの灯りに、古代の文字が浮かび上がる。
「そうだ」宮内は確信を込めて言った。「百済本紀だ。散逸したはずのものが、ここにある。そしてこれが、これまで語られてこなかった日本と百済の真実を証明するものなんだ」
佐伯はしばらく無言でその巻物を見つめていたが、次第に表情が険しくなっていった。そして、静かに目を閉じると、ため息をついた。
「宮内…お前、これがどれだけ危険なものか分かっているのか?」
宮内はその言葉に驚きながらも、佐伯に向き直った。「危険だと?これは歴史の真実だ。それを明らかにすることが、なぜ危険なんだ?」
佐伯は低い声で答えた。「宮内、世の中には触れてはならない真実というものがあるんだ。この文書が公にされたら、ただ歴史の教科書が書き換わるだけでは済まない。この国の根幹を揺るがすことになる。お前が巻き込まれたのは、単なる学問の問題じゃない。もっと大きな、国家の問題なんだ」
宮内は驚愕し、言葉を失った。まさか、そこまでの影響があるとは想像もしていなかった。「そんな…一体どういうことだ?」
佐伯は再び巻物に目をやり、静かに言った。「これから先、お前がどう行動するかで、お前の運命も決まるだろう。だが、その前に…もう一度この文書を精査し、何が書かれているのかを完全に把握する必要がある。私も協力するから、一緒に慎重に進めよう」
宮内はその言葉に頷き、覚悟を決めた。「わかった、佐伯。まずは真実を解き明かそう」
二人は深夜のカフェで、百済本紀の解読に取り掛かることを決意した。しかし、外では彼らを見張る影が、静かに忍び寄っていたことに、まだ二人は気づいていなかった。
宮内は佐伯と共に百済本紀の解読を進める中、ある一節に目を留めた。その古い漢字で書かれた文章は、これまでの日本と朝鮮半島の関係史を根底から覆すような内容を秘めていた。
そこにはこう記されていた。
「百済国は、倭より来たりて、王を立て、その民を治む」
佐伯は眉をひそめ、しばらくその文言を目で追った後、重々しい口調で言った。「まさか…これは、百済が日本人――つまり倭人によって建てられた王朝だということを示唆しているのか?」
宮内はゆっくりと頷いた。「そうだ。そして、これが真実なら、朝鮮半島南部――百済の領域は、かつての倭の支配下にあったということになる。竹島や対馬どころか、済州島や朝鮮半島の南半分までが、歴史的に日本の領土であった可能性が出てくる」
佐伯はしばらく沈黙した後、深いため息をついた。「これは一筋縄ではいかない話だな…。もしこの文書が公に出れば、歴史の再評価だけでなく、国際的な領土問題にまで波及する可能性がある。サンフランシスコ講和条約で定義された日本の領土が、揺るぎかねない」
宮内は焦燥感を抱えながら佐伯に問いかけた。「だが、どうしてこの『百済本紀』がここ日本で隠されていたんだ?なぜ誰も知らないんだ?」
佐伯は静かに考え込み、やがて低い声で話し始めた。「その答えは、戦後の日本の歴史にある。連合軍総司令部、つまりGHQが関与していた可能性が高い。特に、マッカーサーが日本の再建と国際関係の安定を図るために、歴史的な資料や記録を抹消または隠蔽したケースは少なくない。もし『百済本紀』に、日本が朝鮮半島南部を歴史的に支配していたという証拠が記されているとすれば…」
佐伯は目を宮内に向け、厳しい表情を浮かべた。「GHQはそれを脅威と見なして、抹消を命じた可能性がある。サンフランシスコ講和条約で日本固有の領土が定義された際、その基盤に揺らぎが生じることを恐れたんだろう。もしこの文書が明らかになれば、国際社会において、日本が朝鮮半島南部や済州島を領土として主張する正当性が浮上しかねない。それは、当時の冷戦構造の中で、極東の安定に重大な影響を与えたはずだ」
宮内はその言葉に打たれた。「つまり、これは単なる歴史の一資料ではない。戦後の日本と朝鮮半島の領土問題、そして国際政治に直接関わる爆弾だということか…」
「その通りだ」と佐伯は冷静に応じた。「だからこそGHQは、この文書を表に出させなかった。百済が倭人の設立した王朝であったという事実が認められれば、日韓の歴史認識や領土問題は根本から覆されることになる。現代の竹島を巡る領有権問題など、取るに足らないものに見えるほどの衝撃が走るだろう。済州島や釜山、そして南半分の領有権を巡って、新たな国際的な論争が生じかねない」
宮内は佐伯の言葉に深く頷いたものの、その重みを改めて感じていた。この「百済本紀」は、ただの古文書ではない。それは、日本と朝鮮半島の領土問題を再燃させ、国際情勢に大きな波紋を広げかねない爆弾だ。
「だが、これは真実だ」と宮内は力を込めて言った。「歴史を捻じ曲げてはならない。これが隠されてきた理由が何であれ、私たちの使命は、真実を明らかにすることだ。たとえそれがどれほど大きな影響を及ぼそうとも」
佐伯は厳しい表情を保ったまま、静かに宮内の目を見据えた。「宮内、お前の決意は分かる。だが、この文書を公にすることで、国内外にどれだけの波紋が広がるか、お前自身も理解しているはずだ。日本政府だけでなく、韓国政府も黙っていないだろう。いや、それどころか、国際社会全体がこの文書に注目し、外交的な大混乱を招くことになる」
宮内は一瞬言葉に詰まったが、再び口を開いた。「それでも、歴史は真実であるべきだ。この文書を隠し続けることは、日本の学問的誠実さをも裏切ることになる。それに、これまでの研究者たちが解き明かそうとしてきたことを、我々が踏みにじることになるんだ」
佐伯は深く息を吸い込み、しばらくの間、何かを考え込んでいた。そして、ゆっくりと口を開いた。「分かった。お前の信念を否定するつもりはない。ただし、慎重に動こう。急に世に出すのではなく、まずは信頼できる少数の専門家に見せ、段階的に議論を進めるべきだ。この資料が持つ意味を、慎重に検討しなければならない」
宮内はその提案に頷いた。「ああ、そうしよう。まずは、私たちの知識と経験でこの巻物を完全に解読し、それから信頼できる専門家に見せる」
二人はその場で、新たな行動計画を立てた。百済本紀の解読を進め、文書の真偽を確認した上で、専門家との協力を仰ぐ。そして、その真実を公にするための準備を進めることにした。
しかし、彼らがその場を立とうとした瞬間、外の窓に気配を感じた。宮内は一瞬、外を見やったが、何者かの姿がカフェの外にちらりと映った。黒い影――まるで監視するように、静かに彼らを見張っているようだった。
会社の昇格面談に落ちた。せっかくの機会なので感じたことなどをメモしておく。
■自己紹介
・旧帝大理系の大学院を卒業し、日本人なら99%誰でも知ってる大企業に就職。社会人6年目の30歳。
・社内での勤務態度は評判が良く、言われた仕事はそれなりにそつなくこなし、期待以上の成果もあげてきた(と自分では感じている)。最近の若いものは飲み会にあまり来たがらない、と一括りにされるのがなんとなく気に食わないのもあり、飲み会など社内イベントの参加率は8〜9割くらい。
・部署ガチャの引きが良く、残業時間は少なめ(月10〜20時間程度)繁忙期はあるが、それなりに楽しく働いていた。
・ある一定の在職年数になると、上司から声がかかり昇格面談へのチャンスが得られる。評価項目は(独自フォーマットの)面談シート+人事との面談(30分程度)。
・最早組(同期の中で最も出世が早いグループのことを指す社内用語)以外はいわゆる出世コースから外れ、一度昇格面談へ落ちてしまうと追いつくのは至難の業。
・お偉いさん達は上記の評価システムや根強い年功序列制度をなんとか壊したいと考えているようだが、現行の評価制度にしがみつくベテラン老害社員たちにより古き良き年功序列制度の色が根強く残っている。
■面談について
・合格率は例年5〜6割程度。
・事前準備はそれなりにした(上司との複数回の面談練習、想定質問と回答の準備、暗記くらい)。上司からも「まあこれぐらい喋れてたら大丈夫じゃない?」と言われていた。
・当日の面談では7〜8割ほどは想定通りの質問内容。2割ほどの想定外の質問(おそらく毎年同じ面談内容だと対策が容易なので、毎年聞く内容を微妙に変えているものだと推定)にも多少テンパったものの無難な回答をできていたと思う。
・面談から1〜2ヶ月後に上司から「面談は不合格。また来年頑張ってほしい」とのメッセージがあり、落ちたことを知った。
・これまでの人生で試験と名のつくものに落ちたことがなかった(高校/大学受験、各種資格、運転免許など平凡なものばかりだが)ので、最初は何かの間違いかと思った。
↓
・自分よりも明らかに会社に貢献しておらず、話すのも下手な同期が面談をパスしていると知り、評価制度に疑問を感じた。具体的には以下の点が評価制度として微妙だと感じる。
→業務の内容について詳しく説明する時間がなく、その人がどういう業務をどう工夫して実施しどういう成果を出したのか、面談実施者は深掘りする事が出来ない。結果として、社内の花形部署、わかりやすい実績が出やすい部署へ配属されている社員が明らかに有利になる
(相対的にマイナー部署の場合は業務の内容説明から入らなければならず、個人のアピールが難しくなる)ほか、目を見て話す、声が大きいなどのノンバーバルな部分のウェイトが評価の多くを占めることになる。
→同時期に面談を受ける社員が多数いるため、後半の社員は面談の済んだ社員から質問内容などについて聞くことができ、社員間での不公平感が大きい(しかもそれらの行為は咎められるどころか、面談に通りたいなら当然実施すべきだし、前半に面談が割り振られてしまった社員は今年は運が悪かったね、と言われることすらある)
3.通常の業務が多忙な時期にも関わらず、面談対策と称して上司のスケジュールを確保し会議室にこもりっぱなしの社員は合格し、その尻拭いをして残業していた社員は面談に落ちる
↓
・上記のように現行の評価制度に問題があり、また自分がそれにより落ちたのだと仮定したところで、大きな組織を運営する以上現行制度より優れたものも思いつかず、また自分の会社員人生も好転しない。と考える
↓
■これからについて
・来年にはおそらく昇格面談の声がかかるだろうが、通常業務を疎かにしてまで面談準備をガチろうとは思わないだろう、というのが現時点での所感。
こういう「社内で出世するためだけの行為」に自分はやる気が出ないのだけれど、そういう面倒なことを考えずに素直に面談対策できる人間が出世していくんだろうなぁ、と考えたりもする。
・(自分と同等かそれ以下の業務量/内容の)同期と給与差が出るというのが精神的にもキツイので、会社への丁稚奉公的な働き方を諦めて、プライベートの時間をガッツリ確保するワークライフバランス重視型の働き方にシフトしていくか、副業をガチることでせめて給与面では同等以上になれば、などと考えている。なにかサラリーマンにおすすめの副業があれば教えてください。