はてなキーワード: めいっぱいとは
非難する意見が多いみたいだけど、RTも感想も、欲しがるならまず自分がやんなよ、と思ってるので、増田の苛立ちには共感するところがある。
なんでみんな「同人作家は感想がほしい!」「同人活動において感想は大事!」って言いながら、自分は感想を送らないんだ?って話だよね。
感想来なくて心折れた、とか
感想来るととっても嬉しくてやる気でちゃうから頂戴ね!、みたいな
ツイートが頻繁に数千RTされて創作者垢からTLに流れてくるわりに、創作物を発信している人間が頻繁に他人の作品をRTしたり、感想を送ったりしているかというと、そうは見えない。(もちろんそうしている人もいるけど自分の見ている限りあまり優勢には見えない)
「ボス」が実際そういう人なのかはわからないので(他人には見えない方法で感想を送っているかもしれないし)この個別の件についてはなんとも言えないけど「感想ほしい!」ってよく言っているアカウントが、ちゃんと感想を伝えているかっていうとあまりそうは感じない。(繰り返すけどもちろんみんなじゃない。やってる人もいっぱいいる)
TLに流れてくる「感想は大事!」をまともに受けて実行してきた人がそれを感じたら、そりゃ「ちぇっ」ってなるのもそうだなと思う。
「感想を書くことも能力が必要な大変なことなんだよ」というのはわかるし、実感もあるけど、だったらなんでみんなそんな「感想ほしい」系のツイートを頻繁にRTしてバズらせてしまうんだ…とも思う。
どこかで「金もかからないし一文綴るくらいの感情労働と、それによって発生しうるリスクは、私のやる気のために負ってくれませんかね?」ってなってない?
自分はまぁ、やれる範囲で送るけど、そのそこそこの範囲でしか感想も当然来ないよな、と思いながらやってる。
逆に仮にめいっぱい感想が来たとしても、自分の求める感想ばかりが来るとも限らないし
最近子どもを産んだ。人並みに色々不安なことはあるけれど、絵に描いたような幸せな生活だ。子どもはイラッとすることもあるし、疲れたな~と思うこともあるけど、とても可愛い。「尊いなぁ…」と思いながら子育てしている。
で、たまに自分の子どもの頃を思い出しては、つまんなかったな~と思う。というか、辛かった。楽しくなったのは比較的最近。
私はよく死にたいと言っている子どもだった。兄が大っ嫌いで(今も疎遠)よくケンカしてた。父親は手が早くて自分の気に入らないことがあるとすぐ暴力だったし。寝てるところにゴミ箱投げつけられたこともあったな。ケンカの絶えない家だったな~
親になってみてわかるけど、寝てる子どもにゴミ箱はふつう投げないよね?私鼻血出してすごい泣いたよ。
もし、わが子が「死にたい」とか「生まれてこなきゃよかった」みたいなこと言ったら、まずは私は産んで良かったと思ってること、妊娠中しんどくてお母さんになるのは早かったのでは?と思ったり、産むのが怖いなーって思ったけど、あなたの顔を見たら可愛い宝物をありがとうって思ったことをめいっぱい説明する。
それからなんで死にたいと思ったのかをゆっくり聞いてみる。学校?友だち?きょうだい?それともなんとなく?
誰かになんか言われたとかだったら、そんな人の言うことよりパパママを信じてって言う。
あと、今は辛いかもしれないけど、大人になったら楽しくなるよっていう。
うまく言えないけど、全力で子どもを守る。
とにかくヤりたくて仕方のないときがある。
仕事をしていても電車に乗っていても家にいても、男性の下半身のことにしか頭がいかない。
はじめは指だったのがマッサージ機になり、ローターになり、
1日で5回もするときもあった。
ヤりたいと思った。
しかし非リア、非モテ、教室の隅の陰キャだった自分にそんな相手などできるはずもなく、
学校のトイレで慰め、それを自撮りし、こっそりやっていたブログに投稿する。
そういうのに慣れた男性とヤることができた。
いまでも覚えている。ヤっているとき、本当に、人は相手のことを愛しいと、
それはヤっている最中だけの感情であったが、目の前が啓けた感覚があった。
その人とヤった次の日に彼氏とヤって、覚信に変わった。
この行為をしている最中だけは、目の前の人間を心から愛することができる。
ばんざい三唱したい気分であった。
毎週別の男とヤった。
毎回、あまり親しくない別の男にした。
だいたいの人は2、3回ヤると連絡がしつこくなったから、そのタイミングでお断りした。
どんなに相性のいい男性でも、彼氏にしたり、友達にしたりするのは無理だった。
彼氏のことは本当に大事にしていたから、複数の男性と肉体交渉をしていることが決してばれないように気を遣った。
でも、泣かせてしまうことがあってからは、付き合う流れになったら、
私はあなたと付き合うけども、あなたのことが本当に好きだけども、
毎週別の男とヤる。それでもいいなら喜んで付き合おう、と、
最初に伝えることにした。
1週間が7日あるうち最低9回はヤりたい。
とりわけ、月に1、2回のペースで、猛烈にヤりたい日がある。
そういう日は本当にそれのことしか考えられない。
出社する。上司の下半身に思いを馳せる。後輩の下半身事情を想像する。
終業後、トイレに寄り、下着を脱ぎ、スカートの下には何も身に着けずに電車に乗る。
わざと混んだ電車を選んで乗り、男のにおいをめいっぱい嗅いで、
太ももに液体が伝うのを感じる。
適当なところで電車を降りたら、その日に一番適した人に連絡をとって、会って、ヤる。
ほんとうに我慢できないとき、ホテルまでもたずに、公衆トイレでいれてもらったときがあった。
そうでもしないと気が狂いそうだったからだ。
嗜虐嗜好のある人だったため、相手の趣味でもあったようで、丁度よかった。
ひとりではできないことだから、ふたりの意見ががっつり合うところを探してヤらなければならない。
私は今なにより、ヤりたい人とヤれないのが辛い。
でも足りない。ぶちこまれてガン突きされたい。愛していると叫びたい。
そう叫びながら達したい。
でもできない。
君に会いたい。
愛してる。
どこの職場にも、もうひとつなヤツ、いや「カオスなヤツ」がいる。
雑談ばかりで手が動かない、頼みごとをしても嫌々感満載、間違いを指摘したら怒ってひねくれる、電話ではナメた言葉遣いで客がブチギレ、事務処理もめちゃくちゃ、伝言を頼んだら全然違う人に全く違う内容を伝える、うんちく垂れるくせに実技は壊滅、残業も早朝出勤も休日出勤も一切できない、自分より見劣る人を探しては小ばかにして踏みにじる、減らず口憎まれ口は常時、、、
そんなカオスなヤツの話を聞かされると、あーあー怖いねぇ怖いねぇと思いながら、ひょっとして、他人からしたら自分もそうなのかもしれない、と思い当たる節もあり…
「特定の人物」に突っかかって毒づいたり、気がついたら自分最優先で周りを蹴散らかしていたり、気分に日々ムラがあって突然怒り出したり、周囲が私のことを我慢している事実をなかなか受け入れられなかったり、、、
ご自分は、これも周囲の為組織の為とのたまっているが、結局自分中心にしか見えない。口を開けば揶揄ばかり、手を動かせば当てこすり。
まあ彼はずいぶんと私のことも気に入らないらしい。裏でどんだけ言われてるか想像もつかない。私と過ごした日々の苦労話をあちこちへめいっぱい流してるんだろうなー、私を「カオスなヤツ」認定して。
そういう彼は、あちこちへ愛想を振りまいて評判は上々だ。
結局みんなdisりdisられ、お互い様なのかもしれないが、そんなことはみんな認識していない。
あー怖いなァ…
もう日々の人付き合いが嫌でたまらん。
1日目の食事:朝トースト+コーヒー/昼はご飯+昨日の残りのなめこ味噌汁(納豆が好きなのに近所のスーパーでは軒並み売り切れ中)/夜はレトルトのカレー+レタス。
タンパク質と野菜不足が気になって、とりあえずスーパーで冷凍青汁を買ってみた。あとサボっていたプロテインも飲むの再開。
1Kなので起床→ふとんからガバッと出てベッド横のテーブルのパソコンを起動し、朝食のパンとコーヒーを準備しつつ仕事開始(この間1分かからず、ただし通勤時よりも寝坊)
寒がりなのでこの時期、光熱費がバカにならんなという気がする。手当は出してくれるそうだけど些少だ。
昼前だけどまだパジャマ。
これまで習慣のなかった日報を書くのが面倒。
一日中、ご飯のことばかりを考えている。次何作ろう?ってのと(作ったというレベルではないが)、お腹減ったというのと。
「ガラスの仮面」で北島マヤが狼少女の役作りのために狼として生活をしていたときの心境。獣に戻った感じ。
炊事を始め、長年サボっていた家事を多少やり始める。
ベビーシューズでとりあえず一足持つのに個人的にオススメなのはアシック○なんだけど、それは最もたくさん運動する時に履いて欲しい靴という意味で。
たくさん歩いたり走ったりすると、それだけ足に負担をかけることになるから、それを軽減できる靴を履いた方がいい。
足の形に合えばどんな靴だって履いていい
ただ子どもの場合はどんなシーンで履くのか、履き分けて欲しいのよ。
公園とかで、めいっぱい身体を動かす時はそのための靴を選んで履いて欲しい
職業病ですれ違う子どもたちの足元を見てしまい、ガタガタな足を見つけた時は本当に声をかけそうになって危ない人になるところだった。
可哀想で不憫な足の子たちが多くて、みんなの靴を探したくなってしまう
あ、変態だ、私…
話してくれないとわからないと言われるたびに、
ではあなたは私のことを見ていないのか?と誤解してましたね。
観察してりゃわかるだろ?という勢いでした。
でも専門家の力も借りて少しずつ話し合いを続けていくうちに、
彼は彼で私のことをよく観察していて、
何をどうしたら神経質な私を笑わせることができるか、
とてもとても深く考えて行動していることがわかってきてね。
それ以外にも色々と彼にできる方法で観察していたのに、
自分に理解できる形でないからそこで思考停止してしまうのはもったいなかったな、と。
実家はお互いに察し合うタイプの家だったので慣れるにはとても時間がかかりましたけれど、
諦めずに話し合いを続けてよかったと思っています。
で、そんな私からなにか言ってもうまくいくかどうかはわかりませんが…
増田さんは奥さんに『奥さんが考えていることのうちわからないこと』を伝えて教えてもらおうとしたり『自分がやってあげていること』を主張するのではなく、
自分が彼女を観察して感じていることを言葉にしてみてはいかがでしょう?
当たるとは限りません。
奥さんの頑張っているところ、
不安に思っているところ、
しんどそうな表情をしているのを見て自分も苦しいこと、
奥さんとわかり合いたいと思っていること、
いま余裕がなくてやりたいと思っていることが全てできるわけではないけれどめいっぱい愛していること、
伝えられることは色々あるのでは。
喉が枯れるまでその手のことを話しまくってみてはどうでしょう?
出世したいのはわかりました。
そのために残業を減らせないのも私に伝わりました。
頑張って伝えてみましょうよ。
こんな感じで、どうでしょうかねぇ?
「またやっちゃった…」
ヒロコは苛立ちと罪悪感でいっぱいになった胸を抑えて深く溜め息を付いた。
間も無く3歳になる娘のユウが赤くなったあどけない頬をめいっぱい歪ませて泣きじゃくっている。
片付けても片付けてもおもちゃを散らかし、いたずらばかりするユウをきつく叱りつけたのだ。
同じことを何度繰り返せばいいのか、また抑えきれない怒りを発してしまった。
掌がヒリヒリと痺れている。
我に返った時には遅く、ユウは火が付いたように泣き出した。
それでもヒロコはすぐには動けなかった。
その様子を他人事のように見詰め、抱き寄せる事も出来ず、これを宥めるのも自分の仕事かとうんざりし、またそう考えてしまう自分が嫌だった。
夫の帰りは今日も遅いのだろう。
激務の為、終電になることがほとんどだ。最後に娘が起きている時間に帰ってきたのはいつの事だったろうか。
日が傾き始めた窓の外に目をやり、逃れられない娘の泣き声と孤独感にヒロコはまた溜め息をついた。
──
「こんなはずじゃなかったのに」
「イヤイヤ期は大変よね」
サキは応じる。
ヒロコの学生時代の友人だ。
サキの子供はユウの2つ上の男の子で、サキは企業勤めのいわゆるワーママである。
最近は忙しくて会う機会も減っていたがサキが2人目の出産を間近にして産休に入った為、久しぶりにお茶でもどうかと招待を受けたのだ。
「可愛くない訳じゃないんだけどね、時々イライラが止まらないの。本当にひどいんだよ。なんで何回言ってもわからないんだろう」
自分の家にはない、物珍しいおもちゃの数々に目を輝かせているユウを横目に、ヒロコはまた溜め息をつく。
「片付けは出来ないし、気付いたらすぐ散らかすし、昨日もリビングに水をぶちまけるし、トイレットペーパーは全部出しちゃうし…。毎日毎日片付けに追われてる…!すぐにビービー泣いてうるさくて頭おかしくなりそう。この子、私のこと嫌いなのかなって本気で思う事がある」
サキは時折自身の体験を交えながらヒロコの言葉にうんうんと耳を傾ける。
ヒロコがアドバイスなどを求めていないことはよくわかっている。
まだ意思の疎通もままならない子供と一日過ごしているだけでどれだけ気力と体力が削られるかサキもよく覚えている。
久しぶりに人と話をしている高揚感と充実感に夢中になるヒロコの気持ちはよくわかった。
「…そろそろ保育園のお迎えに行かないと」
時間が過ぎるのはあっという間だ。
「長居してごめんね」
ヒロコも席を立ち、ユウの散らかしたおもちゃを片付ける。
「帰るよ」
その一言でユウの顔がぷうと膨れた。
「やだ」
ヒロコの目が吊り上がった。
「また始まった…!ワガママ言わないで!!」
「やあぁー!あそぶ!あそぶの!!」
小さな手から乱暴におもちゃを取り上げると、ユウはわぁっと泣き声を上げた。
「はぁ…。もううるさい!泣かないでよ!行くよ!」
ヒロコはユウを抱き上げようとしたが、ユウは泣いて暴れ、その手から逃がれようとする。
カァッと目の前が赤くなるような感覚に襲われ、反射的にヒロコの右手にグッと力が入ったが視界にサキの姿が入り、ヒロコは震わせた拳を抑えた。
その分声はヒートアップする。
強引にユウを引き寄せ、そのまま引きずるようにして玄関へ向かう。
「みっともない所見せてごめんね。いつもこんなで…ホントごめん」
辛そうに頭を下げるヒロコにサキは困ったような笑顔を返すと、本棚から一冊の本を取り出してヒロコに渡した。
「ね、良かったらこれ、読んでみて」
──
ヒロコは疲れていた。
「こんなはずじゃなかったのに」
お母さんだからメイクもお洒落もちゃんと出来なくて、髪を振り乱して鬼の形相で子供に怒鳴り、お母さんだから子供の為に我慢ばかりで辛い事ばかり。
ユウの寝顔を見て愛しいと思っても、朝になればまたあの1日が始まると思うと恐怖すら感じた。
この子を産んでいなければ…考えても仕方のないifが頭の中を駆け巡る。
恨めしい。子供の事など考えず、仕事だけしていればいい夫が恨めしかった。
独りの時間はとても長く、虚無で満たされていた。
(絵本か…)
本屋へは何度か行ったが子供に何を選べばいいのかわからず、無難そうな物を数冊買ったきりだ。
読み聞かせをしてもユウはすぐに飽きてしまい最後まで読み切れた事もなく、読んでいる最中に絵本を破かれて怒って以来、開くのをやめた。
鞄から取り出し、表紙を撫ぜた。
「えぇ…どういうこと?」
口の端に自然と笑みが浮かんだ。
静かなリビングにページをめくる乾いた音が響く。
いたずらで母親を困らせる可愛くない子供が、デフォルメされた絵柄で描かれていた。
嫌な感情が胸を巡る。
気分が悪くなり、一度は絵本を閉じようかと思った。
しかし、めくるごとにヒロコの手が震えだした。
(あ、このママ…)
(私だ…私がいる…)
あたしがあんたをうんだんだもん!
大好きすぎるからおこるのよ!あんたにはママよりしあわせになってほしいの!!
それがおこるってことなのよ!』
ヒロコの目から知らずに涙がこぼれた。
(うん、私、怒りたいんじゃない。ユウが大好き。大好きだから怒ってしまうんだ…!私、間違ってなかったんだ…!)
胸が、身体中がカァッと熱くなった。
堰を切ったようにとめどなく涙が溢れてくる。
ヒロコは絵本を抱き締めて嗚咽を上げた。
ヒロコは昨夜泣き腫らしてむくんだ瞼をこすりながらも、穏やかな気持ちでいた。
今朝も早くからユウは冷蔵庫の野菜室に積み木を放り込むいたずらをしていた。
いつものように怒鳴り付けたヒロコだったが、泣いているユウを自然に抱き締める事が出来た。
「あのね、ママはユウが好きだから怒ったんだよ。わかる?ユウの事がどうでもよかったら、怒ったりもしないの。だからユウが悪い事をしたら怒るのよ」
今はまだ全ては伝わらないかも知れない、けれどきっとわかってくれるはず。
心持ちが違うだけでこんなにも余裕を持っていられるなんて。ヒロコは晴れやかさすら感じていた。
──
追い詰められていた自分の気持ちを理解し、黙って絵本を渡してくれたサキに感謝を伝えようとヒロコは電話を掛けた。
「何て言うか、助けられた気持ち。私、いっぱいいっぱいだったんだと思う…」
「私もそうだよ」
サキの声は安堵したような響きがあった。
「いい絵本だったでしょう?私も辛いときに読んでるんだ。怒るのは悪いことじゃない、子供の為だって思えると気が楽になるよね」
「うん。ユウにちゃんと向き合えた気がする」
しばらく話を続けたあと、あぁそうだとサキは言った。
「あの絵本を書いた作家さんの講演会が再来週あるんだけど行ってみない?」
「講演会?」
「ユウも騒ぐしそんな所に連れていけない…」
「大丈夫!子供連れでも安心して行ける講演会なの。作家さんが子供と遊んでくれたり、絵本の読み聞かせをしてくれたりするんだ。親も子供も楽しめていい息抜きになるよ」
本を一冊読んだだけ、どんな人かもわからない絵本作家の講演会に3000円も出すのは専業主婦のヒロコにとっては少し高いなと思う金額だった。
だが、子供も沢山来ると言う話だし、ユウにもいい刺激になるかも知れない。
熱心に勧めてくれるサキに押され、せっかくだからと参加を決めた。
講演会と聞いて構えていたが、会場に入って拍子抜けした。
椅子も置かれていないホールにブルーシートが敷かれているだけ。
「なんなの、これ?」
「知らないとちょっと驚くよね。まぁ座って座って」
「ユウちゃん、これから楽しいお兄さんが来て遊んでくれるよ。ご本も読んで貰おうね」
サキの息子ケンタは場馴れしているのか、サキに寄り掛かるようにして静かに座っていた。
「そんなことないよ。全っ然ダメな子なんだから!今日はユウちゃんがいるから良い子のフリしてるだけ。もうすぐ赤ちゃんも産まれるんだからもっとお兄ちゃんらしくして貰わないと困っちゃう。ね?ケンタ?…あ、ほら始まるよ!」
それはヒロコが想像していた作家の講演会とは全くかけ離れたものだった。
絵本作家と聞いてかなり年配なのだろうと勝手に思っていたヒロコは、40半ばに見える気取らない格好をしたこの男性が絵本作家その人であることも驚いた。
作家本人が壇上を降りて子供と触れ合い、子供達が楽しめるように趣向を凝らした様々な遊びが繰り広げられた。
時には大人も一緒に歓声をあげるような賑やかなもので、気付けばユウもキャッキャと声を上げて遊びの輪の中で満面の笑みを浮かべていた。
(凄い…)
「この人は特別だよ。こんなに子供の為に自分からやってくれる作家さんなんて聞いたことないもの。生の意見を聞きたいって日本中回って年に何本も講演会開くんだよ。絵本も発売前に講演会で読み聞かせして、感想を聞いて手直しするの。凄いでしょ?」
「前にね、仕事でこの人のイベントに関わった事があって。妥協しないでこだわりを貫く姿勢とか、誰に対してもフランクで、作家なのに偉ぶらない所とか、凄く温かみがあって純粋な人だからファンになっちゃったんだ。しかも、ちょっとかっこいいじゃない?」
子供達は食い入るように作家の手元を見詰め、声を上げて笑っている。
(これがプロの読み聞かせ…!ユウなんて私が読んでも最後まで聞かないのに、こんなに子供の心を掴むなんて。やっぱりプロは違うのね。私もあんな風に感情を込めて読んでみたらいいのかな)
作家は、二冊の本を読み終わり、次が最後の読み聞かせだと告げた。
もう終わってしまうのか…と残念な気持ちになるヒロコは気付かないうちにもうこの作家のファンになっているのだ。
新作だと言うその黄色い表紙の絵本は、作家が渾身の思いを注いで全国のママ達の為に描き上げたのだそうだ。
この明るくて楽しい、優しさに溢れた人が私達ママの為に描いてくれた絵本とは一体どんなものなのだろう。
ヒロコの胸は期待に掻き立てられた。
読み上げられた一文にヒロコは頭を殴られたような気がした。
周りを見れば大人しい子供もいるのに何故ユウのようないたずらばかりする子だったのかと妬ましい気持ちになることもあった。
子供が親を選んで産まれてきただなんて考えたこともなかったのだ。
作家は感情を溢れさせた独特の声音で絵本を読み進め、ページを捲っていく。
ひとりぼっちで寂しそうなママを喜ばせたいんだと飛び込んでいく魂。
ヒロコの心は激しく揺さぶられた。
気付けば茫沱たる涙が頬を濡らしていく。
母に喜びを与える為に産まれるのだ。
ヒロコは肩を震わせしゃくり上げて泣いた。
作家を中心に会場の空気が一つになったような感覚をヒロコとサキは味わった。
同じように感じる来場者は他にもいたのではないだろうか。
(自分の絵本を読みながら泣くなんて、とても繊細な人なんだ…)
作家が自分に寄り添ってくれるような気持ちになり、ヒロコはその涙が温かく感じた。
「ママ…?」
ヒロコが泣いている事に気付いたユウが、どうしたの?と母の頬に手を伸ばす。
ヒロコは反射的にその小さな体をギュウと抱き締めた。
「ユウ、ありがとう」
講演後に開かれた即売会でヒロコは迷わずに黄色い表紙の絵本を買った。
感動と感謝を伝えているとまた涙が溢れてきた。
作家はにこにこしながら『ユウひめ、ヒロコひめへ』と言う宛名の下に2人の似顔絵を描いて手渡してくれた。
──
翌日からヒロコはユウに、そのサインの入った絵本を積極的に読み聞かせた。
講演会で見た絵本作家の姿を脳裏に思い浮かべ、それと同じように読み聞かせをしたのだ。
冗談を言うシーンでユウは笑う。
もう一度ここを読んでとヒロコにせがむ。
こんなこと今まで一度だってなかったのに。
「ユウもこんな風にお空の上からママを選んだんだって。覚えてる?」
「うん。おじいちゃん」
「このおじいちゃんにユウも会ったの?」
「うん」
幾人もの子供たちから聞いた話を元に絵本を描いたとあの作家は言っていた。
本当だ、ユウも産まれる前の記憶を持っているんだ、とヒロコは確信した。
「どこが良くてママを選んだの?」
照れたように小首を傾げながら舌足らずに答えるユウをヒロコはきゅっと抱き締める。
「ママ嬉しい~!ユウも可愛いよ!可愛いママを選んだんだからユウが可愛いのも当たり前だよね~!」
子供からこんなにも愛を貰えると気付かせてくれたこの絵本は、ヒロコにとって正にバイブルとなったのだ。
後半はこちら↓
サマーズ氏はこれまで唱えた仮説を学術論文で補強するなどしているが、主張の大筋は変わらない。第1に先進国では需要が構造的に不足しており、ケインズ的な景気循環への対応では不十分だ。第2に金融政策の効果は日本や欧州の例をみても特に小さく、これは経済の需給にとって中立な「自然利子率」そのものが急低下しているためと推測される。追加の金融緩和余地も小さく、金融の仲介機能を妨げるので、経済にとってもむしろマイナスかもしれない。その一方で、第3に財政政策は成長率の押し上げに効果を発揮してきた。低金利を生かして支出を拡大すべきであり、環境関連投資の拡大や、企業の設備投資を促す施策が有効だ――。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51594960Q9A031C1I00000/
最近日本経済新聞でラリー・サマーズの長期停滞論が何度か取り上げられています。これも文字で読むよりはISカーブを使うと分かりやすいと思います。みなさん、お手元の紙の縦軸にrを、横軸にYをとって、右下がりのISカーブを描いてください。横軸の適当な場所にY1を取って、上に向かって伸ばしてください。ISカーブと交差する箇所から左に向かって線をひいて縦軸とぶつかる場所にr1と書いてください。Y1が潜在GDP、r1が自然利子率です。縦軸のr1の上の適当なところに点をとって0(ゼロ)と書いてください。ISカーブや潜在GDPの説明は省きます。
現実の財市場はISカーブで示されますが、これが潜在GDP(Y1)と一致する水準が"自然利子率"(r1)です。サマーズのいう「長期停滞(Secular Stagnation)」とはr1<0の状態をいいます
総需要(=C+I+G+NX)<潜在GDPの場合(これを放置するとデフレが進行しリストラが始まります)、利子率(r)を低下させて投資(I)を増やせば総需要も増えて総需要=潜在GDPとなりますが、0>r1の場合は、金融緩和をやり尽くして現実の利子率をr1にしたら、もう金融政策はすることがなくなります
Y=C+I+G+NX<Y1で、Iを増やせないとしたら、方法は3つしかありません。
ドイツのようにNX(純輸出)を増やす。もっともこれがいくらでもできるのはドイツのように為替レートや貿易障壁など交易条件が制度的に有利に設定されている場合に限られますし、他国のNXを削っているので、世界中が長期停滞に陥っていれば他国を貧乏にするものすごく迷惑な方法です。サマーズが国際協調の立場からドイツを国際的に監視せよと主張しているのはそのせいです(※1)。
日本のようにG(政府支出)を増やす。トランプ政権のように減税でC(消費)を増やす。いずれも財政は悪化します。
あるいは下げられないはずの利子率(r)をさらに下げ、その効果をIではなくてバブルにつなげてCを増やすという方法もあります。サマーズは金融危機前はバブルのおかげでY=Y1が達成できていたとみています(※2)。
日本経済新聞の記事で「第1に」「第2に」「第3に」と並べられてる内容については、需要が構造的に不足して自然利子率がゼロ以下になっているので、金融政策は無効で、財政支出しかないでしょう、せっかく財政支出をするなら長期的な成長につながるようなものに出しなさいとまとめた方がわかりやすいでしょう。
いずれにせよ、かつてのケインズのようにまったく新しい経済政策を誰かが発見するか、科学技術上の大発明があらたな需要を作り出してくれるまでは(いつになるかはわかりませんが・・・ロバート・ゴードンは、AIやロボットも家電製品や自動車ほどじゃない、あんなすごい発明は今後も無理でしょ、としていますが(※3)、技術が需要に結びつくのには時間がかかるのだからまだわからない、という意見もあります)、バブルで金融システムをリスクに晒すか、減税か大規模財政支出で財政破綻のリスクを高めるか―今は高くないですが―どれかしかないのです(もちろん、みんなで貧しく生きようというのもあります。)。
なお、減税といってもCに与える影響はさまざまですが、一般的に貧乏な人の方がMPC(限界消費性向)が高いうえ、日本の低所得者の所得税の負担は既に低いので、するなら消費税減税でしょう。今主張しているのはれいわ新選組です。
安部政権は国と地方あわせて13兆円の財政支出をまとめようとしています。但し、その年のGDPだけかさ上げしてあとはさっぱりといったものではなく(典型的なのは誰も来ないコンサートホールなど)、地球温暖化対策のように社会的に意義がありかつ外部不経済を解消するとか、潜在GDPを長期的にあげるような有用な支出が必要です。私は何が有用な支出なのか、例えば小中学生にパソコン一人1台用意するのが良いか悪いかさっぱりわからないので、マスコミでその点をしっかり議論をしてほしいのですが、残念ながら日本は主要な野党が経済に関心が薄いうえ、主要な新聞はそもそも財政支出の拡大に反対しているので、安部政権に丸投げ状態です。
※1 "Global economy is at risk from a monetary policy black hole" By Lawrence H. Summers , Financial Times, OCTOBER 12 2019
https://www.ft.com/content/0d585c88-ebfc-11e9-aefb-a946d2463e4b
その他ドイツの事情についてはマーティン・ウルフ"日本化しないドイツの幸運" 日本経済新聞(フィナンシャルタイムズ)2019年11月1日 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO51634760R31C19A0TCR000/
※2 "もしもあなたが少し過去を振り返り、金融危機以前の経済について調べたら、ちょっと奇妙なことに気づくでしょう。多くの人が当時の金融政策はユルユルすぎたと信じています。みんなあの頃は膨大かつ過剰な貸付けが行なわれていたのだという意見に賛成しています。ほとんどすべての人が、家計が保有していた富はバブルだったと考えています。過剰なお金、過剰な債務、過大な資産・・・でもそんなに景気良かったでしょうか?設備はめいっぱい稼働していたわけではありません。失業はすさまじい低水準だったというわけでもない。インフレなんてまったくなかった。そう、どういうわけかグレート・バブルですら総需要を過剰にするにはまったく足りなかったのです。" IMF Fourteenth Annual Research Conference in Honor of Stanley Fischer Washington, DC November 8, 2013
http://larrysummers.com/imf-fourteenth-annual-research-conference-in-honor-of-stanley-fischer/
※3 ロバート・J・ゴードン「アメリカ経済-成長の終焉」(日経BP・2018年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07KWMYP13/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
"れいわ新選組と立憲民主党 どちらが正しいか (自民党とどちらが正しいかも追記しました) "
https://anond.hatelabo.jp/20190622204530
"金融政策はこれからもマクロ経済の安定化ツールであり続けることができるのか サマーズとクルーグマンのツイートより"
https://anond.hatelabo.jp/20190824134241
https://anond.hatelabo.jp/20191014111057
大学1年生になって直ぐに好きになった人がいた。既に相手には付き合っている人がいたので半ば諦めていた。大学2年の頃、フリーになった後、めでたく付き合えることに。でも、しばらく振り回されているうちに連絡がこなくなった。同じ必修の授業にも出席せず、学年末に最近どうしているだろうかと連絡しようとしたら、使っていた連絡先は全て使えなくなっていた。そのまま中退。今もどこにいるのかわからない。
修士1年の時、複数のゼミの合同合宿みたいなものがあって、そこで仲良くなった人がいた。次の年の企画を一緒に準備しましょうということで、連絡しあっていたし、デートらしきものもした。しかし、企画が実現する前に自殺の知らせを受けた。ゼミの中でのハラスメントだか進路・就職の悩みとか、そんな理由を聞いたけど、そこまでとは思えなかった。逆に、「知らないの?」と周りから聞かれた。もしかしたら他の人にわからないように抱えてしまったのかもとも思う。自分も単に「他の人」の一人で、そこまで親しくなかった、というだけかもしれない。あるいは伝えていたけれど鈍感で気が付かなかっただけなのかもしれない。
就職してしばらくして、18歳まで過ごしてた地元に帰ると、ちょっと年上でずっと憧れていた幼馴染が失踪していた。誰もただそう言って、理由・背景については誰もが知らないか、知っていそうな人は教えてくれない。
その辺りから好意を持つことが怖くなったし、示すことが苦手になったのだと思う。人が10くらい出しているところ1くらいでめいっぱい。
ごめんなさいと思うけれど、それが今の自分の限界です。もっと大事にしてくれる、幸せになれる人がいれば、その人の方がいいかもしれない。
本日離婚を持ちかけられて、色々思い出した。けれど、過去が原因なのか、自分が原因で引き起こしているのか、正直わからなくなった。
疲れた。
大学1年生になって直ぐに好きになった人がいた。既に相手には付き合っている人がいたので半ば諦めていた。大学2年の頃、フリーになった後、めでたく付き合えることに。でも、しばらく振り回されているうちに連絡がこなくなった。同じ必修の授業にも出席せず、学年末に最近どうしているだろうかと連絡しようとしたら、使っていた連絡先は全て使えなくなっていた。そのまま中退。今もどこにいるのかわからない。
修士1年の時、複数のゼミの合同合宿みたいなものがあって、そこで仲良くなった人がいた。次の年の企画を一緒に準備しましょうということで、連絡しあっていたし、デートらしきものもした。しかし、企画が実現する前に自殺の知らせを受けた。ゼミの中でのハラスメントだか進路・就職の悩みとか、そんな理由を聞いたけど、そこまでとは思えなかった。逆に、「知らないの?」と周りから聞かれた。もしかしたら他の人にわからないように抱えてしまったのかもとも思う。自分も単に「他の人」の一人で、そこまで親しくなかった、というだけかもしれない。あるいは伝えていたけれど鈍感で気が付かなかっただけなのかもしれない。
就職してしばらくして、18歳まで過ごしてた地元に帰ると、ちょっと年上でずっと憧れていた幼馴染が失踪していた。誰もただそう言って、理由・背景については誰もが知らないか、知っていそうな人は教えてくれない。
その辺りから好意を持つことが怖くなったし、示すことが苦手になったのだと思う。人が10くらい出しているところ1くらいでめいっぱい。
ごめんなさいと思うけれど、それが今の自分の限界です。もっと大事にしてくれる、幸せになれる人がいれば、その人の方がいいかもしれない。
本日離婚を持ちかけられて、色々思い出した。けれど、過去が原因なのか、自分が原因で引き起こしているのか、正直わからなくなった。
疲れた。
会社で希望すれば短期間だけフレックスタイムを使えることになったので、試しに使ってみてわかったこと。
自分は独身だから遅め出勤~遅め退勤だけど、ママさん達は学校の用事とかの都合上早め出勤~早め退勤にすることが多い。
なので、朝9時に誰もいないということは回避できている。
今後本格的に導入されるといいな。
思春期&母と妹を助けなきゃ守らなきゃ!って元増田が無意識にでも思ってる状態で、
いきなり外から大人の男性を連れてくるって、なんか裏切られたようなお前じゃダメだって言われたような感覚がするんじゃないかな。
母親は小さいから覚えてないでしょって思ってるだろうけど、父が暴力的だったっていうこともおぼろげながら覚えてるわけだし、元増田はそれでぼんやり男性に嫌悪感があっただろし、今まで支えようとして甘えずにいたわけだから混乱するよね。
もっと小さいうちに再婚してたり、逆にもっと大人になってから再婚してたりしたら割り切れたんじゃないかな。お母さんもそうだろうし周りの人も義父をいい人だというだろうし、私も他人の子供に学費を出すってすごいな・・・って思うけど、元増田自身もいいひとなんだろうなって思ってても素直に接することできないよね。
自分も長女だったからちょっとわかるけど「甘える」機能がついてないんだよね。機能がついてないものをいきなり搭載しろって無理があるよ。
今移行手続きなんで慣れるまで待っててよ!って状態なのに明日使えますか?早く使ってください!ってせかされてるようなもんでしょ。いきなりは無理だよね。
これから両親は赤ちゃんとの生活でめいっぱいになるだろうけど、タイミングをみて溜め込まないうちに思ってることを伝えたほうがいい。言葉で伝えられないなら手紙とかでも。
「もっと慣れてほしい、早く慣れてほしいって思っていると思ってるだろうけど、男の人のいない生活が長くて母や妹を助けるのは自分だと思っていた。そこから急に変わって意識がついていかない。今で精一杯だし一生懸命だから時間をほしい」って。
自分は割とよく泣く方だ、という人もいれば、自分は滅多に涙を流さないという人もいらっしゃるかと思います。
私は、人よりもすごくすごく泣くことが多いです。
そろそろ早泣き選手権の依頼でも来ないものかと思うレベルです。最近は特に、感情から涙腺へ頻繁に直行便が出ているように感じられるほど泣くことが多いです。
涙の数だけ強くなれるという割には、私のこの数えきれない涙は一向に私を強くしてくれそうにありません。
これから綴る無駄に長い私の気持ちの整理は、人によっては気分を害してしまうおそれがあります。
特に彼にガチ恋をしている方々、同ペン拒否の方々、お願いですから今すぐ読むのをやめてください。打たれ弱いので攻撃されたくないです。
アイドルオタクとして今自分に起こっている、所謂「ガチ恋」という感情を生々しく記録しておきたくて書き始めた長ったらしい独白です。
それでも大丈夫だという方は、ほんの暇潰し程度に流し見してください。
私と、ホシという1人のアイドルについて。
私の愛
クォンスニョン様
あの春の日から早数ヶ月、異例の暑さだった五月が過ぎ、日本は梅雨の季節を迎え少し肌寒い日や憂鬱な天気の日が増えてきました。
沖縄の天気は荒れているようですが
いかがお過ごしでしょうか。
連日の怠さと精神的負担に耐えきれず起き上がらなかった体を、布団の上に放り投げたまま、私は今日もまたあなたのことを考えていました。
何かを祝うことがほんの少し苦手で「それ」を言葉にすることをずっと避けてきた私ですが、あなたの23回目の誕生日に何も捧げられないのは、と思う気持ちを引き摺るので今日はもう少し向き合ってみることにします。
誰かを好きになるということ。
私にとってそれは決して珍しいことではなく、対象が身近な存在でもそうでなくとも繰り返してきたことだったのです。
ただ、人より感情の振れ幅が大きい私は「誰か1人」になってしまうことを無意識的に避けていました。どこまでも好きになってしまえるから。
そんな私のリミッターをぶち壊して、
いとも簡単に溺れさせて
足元すら覚束ないほどの「好き」の感情を
世の中には感情が淡白な人もいます。そんな方々からすれば全く理解できないことかもしれません。
それでも私は今、
どうしようもなく「あなたしかいない」という自分の心の叫びに鼓膜を震われるように、
溢れる感情に日夜きりきりと心臓を追い詰められるように、苦しい日々を送っています。
先日のショーケース、双眼鏡を忘れてしまった私は久し振りに、あなただけに囚われることなく13人を見つめる時間を得ました。
私は自分が思っていたよりもずっと、あなた以外の12人のことを大好きでした。
きらきらと眩しく胸を打ち、圧倒的に惹きつけられ視界は潤み、私は思いました。
嗚呼これだ、私が愛しているのは。
私が愛している「アイドル」という概念はこういうものなのだと。
この眩しさをただ一心不乱に追いかけ、その幸福感をめいっぱい享受することができたのでは、と。
私はアイドルを愛しています。アイドルという存在を、概念を愛しています。私が愛しているのはアイドルなのです。
まっさらな気持ちで見詰めることができないのが酷く悔しい。素直に応援できないのが情け無い。
どうして恋なんてしてしまったんだろう。
好きという感情は行き過ぎればただ呼吸を妨げ己を苦しめるだけだということ。
好きという感情は人を生かしも殺しもするということ。
今の私は間違いなく異常でしょう。
然し、可笑しな話ですが私には、
恋をした相手がたまたまアイドルだっただけ、偶然、生まれた国も文化も違う人だっただけ、
などという風に思えてしまうのです。
アイドルが好きな者としてアイドルのあなたをただ追いかけたいだけなのに。
我儘な心はあなたの隣に立ってみたいと嘆き、あれだけ大好きだったコンサート中でさえ己の醜い感情に絶望し、呆然と涙を流してうまく息が吸えなくなってしまう。
目を背けたいのに見つめていたい。
「好きすぎるから嫌いになりたい」
叶わない夢を見て苦しむのはもう
今度こそ、今度こそは、終わりにしたい。
もうやめよう彼を好きでいるのは。
食事も喉を通らない、まともに寝付けない。胃痛と頭痛はひどくなる一方。
彼を好きでいることをやめなければいけない。
このままじゃ私の命が枯れてしまう。
報われることのないこの日々はいつ終わるのでしょうか。
ねえ、ほしくん、すにょんくん。
私すにょんくんの全部が好き。
どんなすにょんくんでも好き。
例えばすにょんくんが世界中から嫌われて否定されても私はすにょんくんが好き。死ぬならすにょんくんに殺されたい。すにょんくんのために死ねる。
すにょんくんが私の心臓を握ってるの。
こんなどろどろした気持ちでいっぱいで
わがままばかりでごめんなさい。
出会えてよかったと心から笑えるようになるから。それまではどうか
あなたに恋をしたまま生き延びることを許してください。
母国語が違うということ。
私が思うに、誰が何と言おうとそれは、
お互いの言葉をそのまま何のフィルターに通すこともなく受け取ることが、生まれてから死ぬまで一生不可能だということ。
普段言語に関わることを学んでいる私にはその事実が特に重くのしかかります。
私はあなたの言葉を「聞いて」みたかったし、私の言葉を「わかって」ほしかった。
もちろんあなたの言葉を少しでも自ら理解する努力を怠りたいわけではないけれど、翻訳された言葉は、私にとっては代替品に過ぎなくて、それが悲しいのです。
もうこの世に私がこうして生まれてしまった以上これは致し方ないことだから
一生伝わることのないこの愛をここに記します。
すにょんくん、
と、
愛に満ちた光に包まれるあなたをこの瞼の裏に蘇らせ反芻しながら、笑顔で帰路につきたい。
喜びの涙を流したい。
隣国の片隅より愛を込めて