はてなキーワード: 症例とは
ウンコの危険性情報としては、摂取量、摂取期間、また、摂取した対象者は不明であるが、薬剤性肝障害22例のうちウンコによるものが11例ある等が述べられている。また日本肝臓学会の診断基準を満たした薬剤性肝障害症例(14施設 84症例)のうち、ウンコによる薬剤性肝障害は25%を占めたとされた。なお医療機関で処方される医薬品漢方薬の中には、ウンコを含有するものは存在しない。クルクミン大量摂取による肝臓の脂肪変性も報告されている。
また、秋ウンコの根茎は、クルクミンの他にもミネラル分(鉄分)が豊富に含まれているものがある。例えばC型慢性肝炎患者(あるいはその他の肝炎患者)は、罹患した時点ですでに鉄過剰を起こしやすいことから、鉄制限食療法が推奨されている。そのような場合には、ウンコ含有の鉄分(栽培地や栽培方法によってミネラルの含有量が高くなる場合がある)が肝臓に過剰な影響を及ばす可能性があり、注意が必要といわれている。
また、鉄分および精製されたクルクミンなどの成分についてはいくつかの報告があるが、ウンコ根茎そのものには、それ以外にも多様な成分を含んでおり、個々の成分単体で得られた結果がウンコとしての生理活性にどの程度反映されるのかは明らかではない(精製されたクルクミン原体の場合は含有ミネラルの問題は起こらないが、ウンコ根茎の場合は更なる検証が必要である)。
ウンコの有効性および安全性は、まだ十分に検討され尽くしていないため、今後もウンコやその成分についての様々な検討が必要であり、その点について研究が進められている状況である。
また、以下の場合は、ウンコ(秋ウンコ)の摂取を控えるべきとされている。特に肝障害患者においては、サプリメントとして市販されている通常量で重篤な状態に陥った例が少なからず報告されている。またウンコ(秋ウンコ)によって自己免疫性肝炎を併発した可能性のある症例の発表もある。
いくつかの長ったらしい病名と薬を与えられて、
二十と数年の人生に判子が捺された。
薬を飲むと、ぼんやりとする。
思考は奪われ、やる気も起きず、
加えて、嘔吐感。
それがまた私を不安にさせて、夜に眠れなくなる。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。
動機もするし涙も出るし、不眠にもなる。
人生だ。
これまで積み重ねてきたはずの人生が、
重く重くのしかかっているのだ。
そういうことができない子どもだった。
他人が悲しんでいる時に、
なぜ悲しんでいるのかわからない。
泣いているというステータスを人に見せつけて、
誇張無く、嘘偽り無く、
ということを、精神科医と話して初めて知った。
そして言われたのが
「それは普通じゃ無いんですよ」
という類の言葉だった。
他にもいろいろなことを話し、
いくつもの違いを指摘された。
そしてその後語られた症例が、
その時に初めて知った。
そう、知ったのだ。
この時は知っただけで、まだ何も考えられなかった。
それからとりあえず
「いい薬があるから」
私のこれまでの人生はなんだったんだろう、と。
私は熱に浮かされたような状況だったから、
まともに何かを考えることは、当然できていなかった。
そしてそれは治療できるというのだ!
なんと素晴らしいことだろう!
そう考えていた矢先、ふと、思ってしまった。
私のこれまでの人生はなんだったんだろう。
それを薬を飲むことで治療できるとして。
その先にある、正常な私は、
これまでの人生を歩んできた私と同一なのか。
それを裏切らないように、生きてきた。
行動は全てそれに準じている。
それは私のアイデンティティであり、
でも、これまでの話を総合すると、
病気によって生じた柱をもとに、二十数年を歩んできたのだ。
これまでの人生は、案外悪くなかった。
親とは不仲だし、顔を合わせたくもないし、
そんなことはどうでもいいくらいには、
親との不仲も、いじめの原因も、
結局は病気由来だったことも判明したのだけれど、
それを含めても、まあ、歩いてきたなと思う。
社会人になって大きく躓いた。
激務に次ぐ激務だったが、
他の人間には、それができていた。
でも自分にはできなかった。
限界を感じていた。
そして仕事で失敗をして、
巡り巡って精神科医にかかることになったわけだけれど。
そして今回発覚したのが、病気だったということだ。
それを「治療」することが、途端に怖くなった。
これまで意識をしたことはもちろん無かったが、
薬を飲んで治れば「普通の人」になることができる?
いままで歩いてきた人生はすべて間違っていたのか?
怖くて仕方がない。
でも、このままでは、生きていくことが難しいのだ。
お金も無い。人とのつながりも無い。親には関わりたくない。
きっとこのままなら、職も失う。
私は何を選べばいいのだろう。
以前、『母親に結構な金が注ぎ込まれてる』(http://anond.hatelabo.jp/20160823232626)『はてなーが案外やさしかった件とその他のもろもろ』(http://anond.hatelabo.jp/20160824212145)というタイトルで、月60万円の抗がん剤を使いながら、日本の保険制度のおかげで、月1万5000円しか負担していない「相対的貧困者」である母親の闘病生活について書いた増田です。
日付みたら、もう半年がたっているのだが、ここにきて大きな変化があったので、つらつら書いていくことにしたい。
母はその後、一進一退の闘病生活を続けていた。
体調が良い時は、映画を観に行く時もあるし(『君の名は』は案外気に入ったらしい。)、副作用がきつい日は一日寝ていたり。
先週の金曜日までは。
抗がん剤をうって、体調が悪い時期をおえたばかり。
先週の水曜日は一人で病院に行き、とくに問題にすべき所見がない状態だったのだが、金曜になってどうやら尋常ならざる腹痛を覚えたらしく、土曜日に同居している姉が病院に連れて行った。
取りあえず、当直の内科医が診断したところ、腹膜炎をおこしているらしいとのことで、痛み止めをうったりレントゲン撮影などしているうちに、主治医や外科医が到着。
通常のCTスキャンだと、造影剤をつかうのだが、抗がん剤で体が弱っているため、造影剤をつかわずにCT撮影。
小腸か大腸に穿孔が疑われるのだが、画像では今一つ患部がはっきりしないらしい。
通常の患者ならば開腹手術に踏み切るところ、はたして、母の場合は体力がもつのか、また、抗がん剤の影響で、術後、傷がすぐにふさがるのかどうかが判断付かず、医者の協議がつづく。
主治医(産婦人科医。母が卵巣ガンのため)は、手術を主張するも、外科医と内科医は反対するという状況の中、結局、週末のため麻酔医の手配が付きそうもなく、また、あらためて放射線医の主導のもと、造影剤を使ったCT撮影の上で、精密な診断を下す必要があるとのことで、月曜日までは「保存的療法」(ようするに、点滴で栄養を補給しつつ、抗生物質で炎症を抑える対症療法)をとる、との診断に落ち着く。
(なお、ここまでは姉からの伝聞)
そして今日。
CT診断を経て主治医、放射線医、外科医、内科医などなどの協議の結果、正午過ぎにやはり手術をすることになる。
ただし、緊急の手術が入ってしまったたこともあり、開始時間がいつになるか分らないという。
準備をしてまつこと2時間くらいたっただろうか?
いよいよ手術ということで看護師なに4人がかりでベッドからストレッチャーに母を移す。
いや、自分で立ち上がれる(と、本人は思っているし、実際たちあがる)のだが、腹部にできるだけ圧迫を与えてはいけないとのことで。
母は手術に若干の不安を抱えているものの、現状では、うがいが許されている以外は一切、なにも口に入れることが許されず、手術によってその状況が改善されるのならば、と望んでいるようだ。
スタッフ・ステーション(最近は、ナース・ステーションとは言わないらしい)横の病室から、エレベータ、長い廊下を運ばれる母にくっついて、自分と姉も移動し、弱弱しくベッドで手を振る母は、「手術棟」の自動ドアの向こうに運ばれていった。
患部の状態を確認し、最悪、内臓の消毒や洗浄だけで、それほど積極的な処置もできずに終わるかもしれない、と説明されていたが、果たしてどうなることか・・・と待合室に席を落ち着けた途端、自動ドアがあいて、看護婦が「増田さん!」と叫んだ。
何事!!!
本来なら患者のみが呼びこまれるドアの内側に、姉と自分が駆けつける。
手術衣を来た外科医(協議で議論をリードし、重鎮っぽい空気を醸し出していた、いかにも精力的な医師である)が口を開いた。
どういうことか?
ところが、外科医は、昨年5月「まで」と、今の今まで勘違いをしていたようなのだ。
医師の説明するところでは、現在の薬を使っている場合、最後に投与して最低でも8週間は外科手術をしないほうがよいという。
もちろん、「明らかに今開かなければ、もう数時間で確実に大変なことになる」などという状況であれば判断もかわるが、母はまだ、そこまでの段階にはない。
腹部を押した場合、まだ痛みを感じるところと感じないところがある、という。
実際、つい先ほどまで、スマホをいじってメールを返信したり、電話に対応しているくらいなので、「もう我慢できないほどの痛みでのたうちまわっている」とか、そういう状態ではないのだ。
「ここまで来ていただいて、まことに申し訳ないのですが、やはり、もうちょっとだけ保存的な療法で様子を見るべきと、最終的に判断させてください」と頭を下げられて、「いや、手術してください」とはだれも言えない。
一緒に聞いていた母の心中は分らない。
手術への恐怖から一瞬だけ解放された安堵か、現状を劇的に回復される手段が先送りになったことへの絶望か。
もとの病室にもどり、しばらくして改めて主治医の説明を、母と姉と共に聞く。
「正直、腹膜炎の手術に関しては、自分の専門外の部分も多く、外科と内科の判断に従わざるを得ない。
『五月まで』と『五月から』の認識違いが生じてしまったことは誠に申し訳ない。
まずは、抗生物質で炎症を抑えつつ、点滴の種類を追加して栄養を補給し、しばらく様子をみる。
何分、抗がん剤は癌細胞だけでなく、内臓の正常な細胞にも影響をあたえるので、手術後、傷がふさがらなくなる可能性もある。
もうしばらく、抗がん剤の影響が少なくなるまで頑張りましょう、しばらく点滴だけで食べ物も飲み物もとれませんが云々」
といった説明があった。
やれやれ、ということで病室で落ち着いたところで、自分と姉だけが再び呼ばれた。
その瞬間、「来たな」と思った。
なぜ、もう説明が済んでいるのに、もう一度呼ばれるのか。
それは、「本人には伝えにくい診断があるから」以外に、理由はない。
「正直、私としては手術で状況を打開したかったのですが、申し訳ありません。
現在の薬には、消化管穿孔の副作用が起こる可能性が、ごくわずかながら起こる危険があるというのは以前からお伝えしていましたが(実際、それは母にも伝わっている)、
新しい薬ですから、正直、そういう症例が、当院では初めてですし、国内的にも症例はそう多くない。
だから、お母様に今後なにが起こるのかは、何とも言えません。
普通の消化管穿孔ならば、手術をしてしまうわけですから、消化管穿孔の患者に保存的療法を続けた場合の症例というのも多くないのです。
なにが起こっても不思議はない。」
「がんの発見から、もうすぐ丸6年ですから、お母様は大変よく頑張ってこられましたが、私にして差し上げられることが、現状では、なくなってしまったというのが正直なところです。
このまま持ちこたえれば、また手術もできるのですが」
そして、以前、父の時にいわれたセリフがでてきた。
曰く
「もし、会わせておきたい人がおられたら、そろそろ連絡を始めて下さい」
さて、ここで問題だ。
母はどの程度、自分の病状を認識しているのかが、つかみかねるのである。
実母と夫もガンでなくしている母は、ガンの末期というのは相当苦しく、また、その痛みを和らげるための薬を使ったりすることを知っている。
そして、今の母は、そういう状態にない。
考えてみれば当然であって、今の母は「がんの末期」で苦しんでいるのではなく、腸閉そくと消化管穿孔の症状で苦しんでいるのだ。
それは、ガンとの戦いの結果ではあるのだが。
突然、いろんな人が訪ねてきたら、それはそれで、母が何事かをさとり、精神的に追い詰めることにもなろうが、かといって、「間に合わなかった」ら悔いが残る。
この状況で「精神力」が病気と闘うのにどれだけ役に立つのか、良くわからないが、「アマゾンで注文した本が届いているはずだから、明日もってきて」などというほど頭がはっきりしている人の、生きる気力を奪うことはできない、というのが姉と自分の結論となった。
とりあえず、何人かの方に話をして「偶然近所に来る可能性がある人」から順番に呼ぶことにした。
明日以降、日々、状況は変化するだろう。何が起こるか、起こらないか。
6年前、「このままでは、1か月も持たない可能性もあります。即、手術です」といわれて、大震災後の輪番停電が続き、大至急の手術は延期するという状況の中で、母は最初の手術を受けた。
あれ以来「最悪の事態」を常に裏切ってここまできたが、はたして今回はどうなるか。
もし、外科医が「勘違い」に気が付かずに手術を結構していたらどうなっていたか。
誰にもわからないといは、とりあえず封じ込めて、明日も取り急ぎ有給をとっているので、「アマゾンから届いた本」をもって病院に行くことにする。
、
「精神に作用する化学物質の摂取や、ある種の快感や高揚感を伴う行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める耐えがたい欲求が生じ、その刺激を追い求める行為が優勢となり、その刺激がないと不快な精神的・身体的症状を生じる、精神的・身体的・行動的状態」
勉強はどうだか知らないけど、仕事依存(ワーカーホリック)というのは症例として認定されてる。
とかいうと「WHOの定義も曖昧だ」とか「例がないから依存症じゃないのはおかしい」とか重箱の隅をつつくようなことを言われそうだけど、依存についてはいくつも論文があって回復のためのプロセスも世界的にかなり研究が進んでる。
このままでは貴方が考え疲れてしまうからだ。思考回路の作動速度を落とし、鈍くする薬を飲むことで少し楽になると思う。
自分は表向きはウツ病等々だ。しかし、20年近く通院して思うのは「自分病」だという事だ。自分と同じ心を他の人が持っていないように、自分の心の病気を他の人は持っていない。たまたま似た症例をくくってウツ病なり統合失調なり双極性とか言ってるだけなのではと。
今の自分は福祉に頼って安定した生活を送っている。生活が安定すると症状は酷い時よりかは落ち着いてきた。直っていないが。
福祉の支えを受ける前は家計を維持することが苦しく辛かった。周囲の人に当たったりもした。福祉相談も最初はぎこちなかった。
だが、今は担当者とも和気藹々と話し合うことが出来るようになった。
貴方も治療を受け、なおかつ今の生活~せめて1年後の生活の見通しや収入が安定すれば落ち着くのではないだろうか。
それと「幸せ」は犬のようにクンカクンカガツガツと探し求めても中々見つからない。道ばたのタンポポが咲いていることにある日気づくように、いきなり訪れる。しかも小さくはかない。
こんなご時世、大きな幸せなど求めても得ることが出来るのは一握りの人だけだ。自分は「今日はいい風が吹いた」「魚がうまく焼けた」「おいしいパン屋をみつけた」そういう小さな幸せを数え、重ねていくのがいいんじゃないかと思い、実践している。
俺ははてなー
はてなーだけでは食べていけないので日銭を稼ぐために世を忍ぶ仮の姿として医者をしている。
先日、年に一度の学会に行ってきた。土日二日間缶詰めになってお勉強してきた。
医者の学会ってイメージ湧かないと思うけど、会場内のいくつかの部屋で同時進行的に発表が行われている。参加者はプログラムを見て、自分が聞きたい発表を聞きに行く。発表内容は大きく分けて、自分が治療した珍しい病気の患者さんについて発表する「症例報告」と、その分野の最新の情報をまとめて話す「セミナー」形式の2種類がある。症例報告は主に若手の医師がやる。質疑応答でベテランの医師から突っ込まれて苦労するのだけど、これはみなが通るべき道。
一方のセミナー形式の発表は主に基幹病院の部長や大学病院の講師レベル以上の功なり名を遂げた医師たちが担当して大体30分くらいの講演をする。自分の場合はセミナー形式の発表を聞くことが多いんだけど、今回あるセミナーでスライド中にいらすとやのイラストを多用している先生がいた。重鎮クラスの医師が発表しているので、スライド内容にも自由度があるのだ。若手の医師がスライドでいらすとやを使ったりしたら上司から大目玉を喰らうだろう。
いらすとやには医療関係のイラストも多くあるから使いやすいと言うのはあると思うけど、まさか医学界にまで侵食してくるとは驚いた。
今度自分も発表で使って見ようと思った。
ここ数年、しばしば視界にかすみのような、もやのようなものが出てくることがあった。右目に多いけど、たまに左目も起こる。一週間くらいすると、そのもやはなくなる。かなり見えづらかったけど、特に痛みはないし一週間くらいで治るので、そこまで重く受け止めてはなかった。
そのもやが出てない時に眼科に行く機会があったので眼底検査等もやってもらって、網膜剥離を起こしているわけではないことを確認してもらっていた。自分ではそのもやのことを飛蚊症だと思っていたので、「時々飛蚊症がひどくなるんですけど、しばらくすると治ります」と眼科医に伝えると、「ほっといても治るなら大丈夫だよ」みたいなことを言われていたので、これも症状を軽く見ていた原因の一つだった。
先週から右目にまたもやが出てきてしまったが、前回までの症状と違いがあった。それは充血と痛み。激痛ではないものの、それなりに痛い。痛いのはつらいので、さすがにすぐに眼科に行った。診断はぶどう膜炎の一種の虹彩炎。もらった目薬をさしていたら、痛みはすぐひき、もやも若干だが改善された。しかし、昨日から左目にもかすかにもやが出始めた。今日その旨を眼科医に伝えると「虹彩だけでなく奥のぶどう膜が炎症を起こしているのかもしれない。でも、まだ左目には炎症は見て取れない。もしもっと左目がひどくなったら受診して。片目だけの症状と両目に症状が出るのはまた違うから」と言われた。
両目だとどう違うんだろうと思って自分で調べていると、「ベーチェット病」というのが原因の一つとして出てきた。症状は複数あるようで、自分に当てはまる点がいくつかあった。口内炎が出来やすいこと、皮膚の炎症、副睾丸炎などだ。口内炎については、まあ出来やすい体質の人も多いだろう。皮膚についても、小さい頃はアトピーだと言われていて、最近はアトピーじゃなくて乾燥とかで炎症を起こしてるだけと言われた。そこまでひどいものではないし、長い付き合いなので、そこまで気にならない。
副睾丸炎は結構辛い。1ヶ月起きくらいに右か左の副睾丸が腫れ上がり、高熱熱が出る。泌尿器科にかかっても「原因はわからない。こんな繰り返すような、また右左問わない症例は見たことがない」と言われたので、体質なのかなあと思いつつ適当にロキソニンを飲んでやり過ごしていた。
目についても副睾丸についても特にここ3年くらいで出てきた症状なので、もしかしたらこのベーチェット病なのかもしれない。もちろん詳しく見てもらわないとわからないのだが。
もし、ベーチェット病だったとすると1つだけ嬉しいことがある。それは「しんどさ・だるさを病気のせいにできる」ことだ。やっぱりここ数年のことだが、とにかく疲れやすく体がだるい。そのせいで、思うように勉強・仕事ができず、「みんながんばっているのに、自分は頑張れない。ダメなやつだ」とずっと思っていた。しかし、これが、もしベーチェット病によるだるさだとすれば、私自身は悪くないのだ。決して怠慢なわけではなかったのだ。もちろん現実は何も変わらないのだけど、自分の中で何か折り合いがつくような気分になった。
もしベーチェット病だったら、簡単に治る病気ではないようでとつも大変そうだけど、なんとなく救われたような気分になって、それはそれで悪くないのかなと思った。
http://anond.hatelabo.jp/20160622195716
http://anond.hatelabo.jp/20160319223736
たとえばもともと接種者において月経異常や運動異常などが有意に増加しているが、詳細不明な「年齢補正」をすると接種ありの症状が消え、今度は接種なしに大量の症状があらわれる。
https://twitter.com/uchida_kawasaki/status/677899583662395392/photo/1
これは年齢補正に問題があったか、サンプルに大きなバイアスがあった可能性を示している。
また生データを開示するといいながら、今になっても開示していない。
この記事の元増田にあたる「HPVワクチンの副反応に関する3/16の発表に関して」を投稿してから早3ヶ月が経過した(Oh...)。
この3ヶ月で、池田氏の症例報告(*1)はパブリッシュされ、村中璃子氏による池田氏の発表を対象とした一連の記事は完結を迎えた。
この追記記事では、池田氏の症例報告、一部ブコメへの返答、村中氏の記事に対する批評を主としておこなう。
なお、字数オーバーしてしまったため、前後編に分けて投稿する。
3/16時点ではIn pressであった氏らの症例報告について批判をおこなう。
Abe et al. (2016) Monoarthropathy or Polyarthritis in Adolescent Japanese Girls Who Received Immunization with the Human Papillomavirus Vaccine. Case Reports in Clinical Medicine, 5, 109-114.
http://www.scirp.org/journal/PaperInformation.aspx?PaperID=64855
この症例報告はHPVワクチン接種後に単関節炎または多関節炎を発症した2人の日本人少女についての報告である。
細かい内容は各自に読んでいただくとして、この報告の問題点を端的に表すのは以下の一文である。
4. Conclusion
日本語に訳せば「結論:HPVワクチンは、稀に関節病変を引き起こすかもしれない」といった感じか。
元増田でも指摘したが、疫学的に調査しなければワクチンと疾患の因果関係は明らかにできない。
それにもかかわらず、たった2人の症例報告でこのような結論に達するというのは、どう考えても言い過ぎである。
文章自体は弱い表現(may occasionally)を使っているが、疫学的にはHPVワクチンと各疾患の関連は概ね否定されているため、結果として強い表現になっており、極めて不適切な結論であると言わざるを得ない。
ROYGB http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201510/0008513286.shtml のような重い症状の人が未接種者にもいるのかどうかが知りたいところ。
まず前提として、HPVワクチンの接種によって各疾患の発症リスクは上昇しないというエビデンスが存在する。
これは元増田で示しており、コメントを下さった方もそれは承知していると思われる。
したがって、上記のブクマコメントは「HPVワクチンの接種によって、自然に罹患した疾患が重症化するリスクが上昇するのではないか?」という意見だと受け取らせていただいた。
名古屋市の調査結果(*2)を見ていただくとわかるが、「物覚えが悪くなった」「普通に歩けなくなった」「杖や⾞いすが必要になった」等の症状の頻度は接種者と非接種者の間で差がなかった。
また、複合性局所疼痛症候群(CRPS)などの疾患においては記憶障害や運動障害が症状に含まれることが知られており (*3)、HPVワクチン接種者に特有の症状というのは今のところ見つかっていない。
よって、HPVワクチン接種による疾患の重症化リスクの上昇は恐らくないものと結論付けても良いだろう。
重症化リスクに着目した論文が見当たらなかったため少々歯切れは悪いが、これで疑問への回答となっただろうか?
もし納得いただけたなら幸いである。
子宮頸がんワクチンと遺伝子 池田班のミスリード ― 利用される日本の科学報道(前篇)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6418
これらの記事は主に、HPVワクチン副反応とHLA型が関連しているという主張および池田氏の発言について批判している。
指摘の内容は基本的に私の書いたものとほぼ同じであり、これについては特に付け加えることもない。
ただ、私がスルーしてしまった点として、鹿児島大のデータで示されている有意差について実際に計算すると有意にならないということが示されている。
試してみると、確かにFisher’s Exactでもカイ二乗でもP<0.001にはならず、なぜ資料ではこんな値が出されていたのか、大いに疑問である。
実は有意水準ではなくP値の方を1/10してしまったなんてことは......まあ流石に無いだろう。
(後編へ続く)
*1 Abe, R. , Kinoshita, T. , Hineno, A. and Ikeda, S. (2016) Monoarthropathy or Polyarthritis in Adolescent Japanese Girls Who Received Immunization with the Human Papillomavirus Vaccine. Case Reports in Clinical Medicine, 5, 109-114.
http://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/cmsfiles/contents/0000073/73419/sokuhou.pdf
*3 Schwartzman, R. (2012) Systemic Complications of Complex Regional Pain Syndrome. Neuroscience & Medicine, 3, 225-242.
お前ら股間に謎の炎症ない?
俺の股間には去年の今頃あたりからずっとアトピー性皮膚炎みたいな炎症があった。
酷いときは爛れて、膿んだみたいに変な緑色の汁が出て、悪臭を放っていた。そしてかゆい。猛烈に痒い。
汗かくのにこまめにシャワー浴びないとか、ようは不衛生にしていたからマズかったのか?
と、最初はインキンタムシ(股間の水虫)だと思った。自然な結論だよね。
だから皮膚科に逝ったんだけど、検査しても水虫菌が検出されない。
先生は「とりあえず炎症が酷いからステロイド剤で治してから再検査」と言うので強めのステロイド剤を処方してもらい、使ってみたら見事に治った。ビビった。
でも、塗らなくなったらすぐに再発した・・・。
同じ病院で先生に見てもらったけど、やはり原因が特定できず。この先生を信用できなくなったので、他の病院に行ってみた。
やはり弱めのステロイド剤とか、水虫菌に効く塗り薬を処方してもらった。この薬では明らかに悪化した。
そういうわけで、お医者さんも匙を投げるようなことになった。なんてこった、難病かよ!? 軽く絶望した。股間ずっと臭いし。
パンツに緑色の汁がこびりついて汚いし、温泉とか人前で裸になれないほど臭いし、寝ていても猛烈にかゆい。もうどうしたら良いんだ・・・。
しかし、医者も分からない病気を直せるはずもなく、もはや諦めるしかないと思っていた。実際、数ヶ月はガマンするしかなかった。
ある日、似たような症例をネットで見つけた。でも、それは股間じゃなくて、手や足の裏になる病気だった。掌蹠膿疱症という。
掌蹠膿疱症は基本的に股間には出なさそうだったが、画像検索した症状例と痒み、膿の症状などはそっくりだった。
(ひどい臭いは、ある医者によると炎症の膿汁のせいで繁殖する別の菌が引き起こす二次的なもの、という意見があった)
ビオチン療法とは、ビオチンという皮膚の再生に関わるビタミン系の栄養剤と、腸内細菌を補給する錠剤を同時服用する民間療法だ。
ただ、ビオチンサプリは日本のドラッグストアでは入手困難で、個人輸入するしかない。面倒くさいよね。
もう少し調べてみると、ようは腸内にある細菌が同じ腸内で生成されるビオチンを食べきってしまうから皮膚に問題が起きる、とのこと。
悲しいことに善玉菌であるはずのビフィズス菌の多くは、ビオチンをエサとして食べてしまうらしい。
そこでビオチンを食べない&ビオチンを作る腸内細菌を増やせば良いのでは? と短絡的に思いつき、ネットで調べたところ、
(ステマと思われるのが嫌なので製品名は避けるけど)一部のヨーグルトに入っている菌がビオチン生成を増やしてくれることが分かった。
これを毎日大量に食べれば、もしかして股間の謎の炎症が治るんじゃないか?
そう思ってそのヨーグルトをドカ食いしてみた。
すると、1ヶ月後(先月のことだ)見事に股間の炎症が鎮まっていくじゃないか!!!
痒みはほとんどなくなり、緑色の汁は完全に止まった。パンツも汚れていない。
臭いはわずかに残っているが、風呂に入っても臭っていた頃に比べればたいぶマシ。
そんなわけで、謎の炎症は腸内環境の乱れで体内がビオチン不足に陥っていたことが原因だとわかった。
俺はやや太めで、歩く度に太ももの付け根が擦れるので、皮膚に細かいキズがたくさんつき、その自然治癒が間に合わずに炎症の原因になっていたのだろう。
この謎の炎症は、たぶん本当はビオチン療法が一番手っ取り早いんだろうけど、適切なヨーグルトのドカ食いを1ヶ月続けるだけでも相当マシになる。
前者に近いデータはあった
http://idsc.nih.go.jp/iasr/24/279/dj2793.html
ムンプス難聴の発生頻度は、 Nelson教科書の記載(4)などをもとにムンプス患者1万5千人に1人といわれている。
日本においては1年間に100万~200万人がムンプスに罹患するといわれているので、
計算上は1年間に70~140人のムンプス難聴が発生していることになる。
しかしながら、 最近の報告を参考にすると、 母集団が小さく局所的な調査ではあるが、
200~ 400人のムンプス患者に対して1人の難聴発生が報告されており(5, 6)、 その発生頻度は決して低くないようである。
また、 耳鼻咽喉科においては比較的多い疾患である突発性難聴として診断された症例のムンプス特異的IgM抗体価の陽性頻度を検討して、
突発性難聴の約5~7%はムンプスによる不顕性感染の可能性があることが示唆されている(7)ため、
ムンプスウィルスってのがあって、それに感染する人が年間100~200万人、
そのうち難聴の症状が発生するケースが200~400分の1
HPVワクチンで脳障害が!というニュースが話題を集めている。
マスコミ各社で大体の論調は同じだが、最もブクマ数が多そうなのは以下の記事である。
子宮頸がんワクチン副反応「脳に障害」 国研究班発表 (TBS系JNN)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160317-00000008-jnn-soci
まず言っておくとすれば、マスコミの記事は強くミスリードを誘うものであるという点だ。
詳しくは後述するが、元の資料では「脳に障害」が起こったとは書かれておらず、またそれがワクチンの副反応であるという根拠も書かれていない。
ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状に関する厚生労働科学研究事業成果発表会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000116636.html
子宮頸がんワクチン接種後の神経障害に関する治療法の確立と情報提供についての研究 池田修一氏 発表資料(PDF:23,903KB)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000116634.pdf
以下ではこの資料を元に今回の発表の内容について解説していく。
なお、特に注釈がない場合、HPVワクチンという単語はサーバリックスとガーダシルの双方を指すものとして扱う。
本資料は3部分に分割できる。
信州大学を受診した123名の患者の中から、HPVワクチンの副反応が否定できない98例についてその症状を詳しく見て報告した、というものである。
主な病態としては、末梢性交感神経障害(起立性調節障害{OH、POTS}、複合性局所疼痛症候群{CRPS})、
高次脳機能障害(学習障害、過睡眠、奇異な麻痺)、自己免疫疾患の併発(RA、SLE他)が挙げられている。
なお、自己免疫疾患の併発については根拠が弱く、資料中でも疑問符付きで述べられていたことを付け加えておく。
また、HPVワクチンの副反応が否定された(他疾患と判断された)25例についても、
一部の疾患(てんかん、SLE、若年性関節リウマチ)はHPVワクチンに関連しているかもしれないと仄めかしている。
個々の患者のデータ自体は、それが副反応で有るにせよ無いにせよ有用なものであり、患者の救済・治療の観点からも重要である。
しかしながら問題点もあり、その最たるものが「副反応が否定できない」が途中で根拠なく「副反応」にすり替わっていることであろう。
この研究はControl(非接種群)と比較をおこなっておらず、各症状が接種者に特有なのか、接種者で発症頻度が高いのか等は分からないのにも関わらずだ。
さらに、他疾患との関連については、論文(*1)を引用してHPVワクチンでは自己免疫疾患や横断性脊髄炎の発生リスクがあると述べているが、
その論文では「他のワクチンと比べて発症頻度は高くない」と結論付けられているため、誤読か意図的なミスリードが疑われる。
症例報告で自己免疫疾患の併発が示唆されたことに関連付けてなのか、患者のHLA型を鹿児島大と信州大で調査したという内容である。
その結果、HLA-DPB1*0501の頻度が一般的な日本人の頻度より高かったと述べられている。
鹿児島大のデータ(n=19)ではDPB1*0501の頻度(恐らく保有率)が84%、
これに2名を追加したデータ(n=21)では保有率が85.7%、遺伝子頻度が57.1%であった。
Controlの遺伝子頻度は40.7%であり、患者側で有意に高かったようだ(P<0.001)。
信州大のデータ(n=14)では、DPB1*0501の保有率が71%、遺伝子頻度が46%であった。
Controlの遺伝子頻度は38.4%で、記述がないことから、恐らく有意差は無かったと思われる。
上記で保有率と遺伝子頻度を強調表示したが、それはこの2つが混同して語られているからだ。
ごく単純に説明すると、保有率の方はヘテロ接合でもホモ接合でも保有者1名として(つまり個体単位で)計算するが、
遺伝子頻度は遺伝子プール内の対立遺伝子の頻度で計算するため、ヘテロ/ホモ接合の割合によって保有率と遺伝子頻度は異なる値を示すことになる。
鹿児島大のデータを例に出すと、患者21名のうちDPB1*0501のホモ接合が6名、ヘテロ接合が12名であり、
保有率は(6+12)/21=85.7%なのに対し、遺伝子頻度は(6×2+12×1)/42=57.1%となる。
マスコミ各社の記事で見られた「8割で同じ型を保有」というのは保有率のことであろうが、
それと比較している一般的な日本人のHLA型は遺伝子頻度で示されている。
したがって、異なる指標を比較していることになり、これは印象操作以外にほとんど意味のない行為と言える。
遺伝子頻度で見れば、一般的な日本人のDPB1*0501の頻度は38.4~40.7%で、患者群が46~57.1%となり、それほど高いようには思われない
(少なくとも、「普通は4割なのに患者は8割!超高いじゃん!」というマスコミ報道よりは)。
また、健康な日本人(Control)のDPB1*0501遺伝子頻度が55% (*2) や64% (*3)の論文も存在している。
一応、鹿児島大のデータでは患者側で有意に頻度が高いという結果(10遺伝子座も調べてる割に有意水準が少し高いように思われるのだが)
が得られたことから、DPB1*0501が副反応"疑い"の症状と関連している可能性は否定できない(実際にワクチンの副反応かは別として)。
自己免疫疾患を生じ易いNF-κBp50欠損マウスに、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチン、HPVワクチン(サーバリックス)、
PBS(Control)を注射した結果、サーバリックス接種群のみ海馬に自己抗体の沈着が見られた。
また、(恐らく)サーバリックス接種群でのみ末梢神経に病変が見られた。
マスコミ(少なくともTBSの)記事で「脳に障害」とされたのはこの海馬への自己抗体の沈着である。
しかし、あくまで沈着していただけであり、これによって脳に障害が起こったとは少なくとも資料中では全く述べられていない。
しかもこれはマウス実験であり、ただちにヒトの脳に適用できるものでもない。
「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけ、脳の海馬・記憶の中枢に異常な抗体が沈着。海馬(記憶の中枢)の機能を障害していそうだ」(国の研究班の代表 信州大学 池田修一医学部長) (太字・下線は引用者による)
の2行後には
「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている」(国の研究班の代表 信州大学 池田修一医学部長) (太字・下線は引用者による)
と、推測から断定への鮮やかな飛躍が見られる。
これがマスコミの誘導や切り貼りによるものか、御本人の認識なのかは不明だが、どちらにせよ不注意な発言であろう。
また、話の流れ的にも「少女たちに何が起きているのでしょうか。」からマウス実験の内容に飛ぶのはおかしくはないだろうか。
どちらかと言えば症例報告の話((1)の内容)につなげる方が自然に思えるのだが。
さらに、マウスに接種されたのはHPVワクチンのうちサーバリックスのみであり、もう一方のガーダシルは用いられていないのは疑問である。
HPVワクチンを主眼に据えている以上、ガーダシルで実験をしていないというのは考えにくいのだが、何か理由があるのだろうか。
個々の内容(症例報告、HLA型の調査、マウス実験)はいずれもまっとうなものであり、特に今回の症例報告は患者の治療を進める上でとても有用であろう。
しかしながら、各症例をHPVワクチンの副反応であると根拠なく断言し、HLA調査では「ワクチン副反応の予防法の確立」等、
マウス実験でも「神経障害の機序の解明」等のHPVワクチンによる副反応を自明とした表現が目立つ。
プレゼン資料で少し強めのことを言ってしまうというのはよくあることだが、それにしてもこれらは言い過ぎなように思われる。
薄弱な根拠でHPVワクチンの害を喧伝することは、患者救済という観点から見ても決して適切な方法ではない。
願わくは、不用意な発言は避け、研究内容に相応の穏当な表現でもって語っていただきたいところである。
今回のニュースのブクマでよく見かけたのが「WHOの安全声明は間違っていたのか」「ワクチン擁護者はどんな言い訳をするのか」等のコメントである。
ここまで読んでいただいた方なら分かっているとは思うが、池田氏の発表からは各症状がHPVワクチンの副反応であるとは言えない。
それを言うには、ワクチン接種者と非接種者を比較して、各症状の頻度が接種者で高いことを明らかにする必要があるのだ。
WHOの安全声明(*4,5)は、HPVワクチン接種者と非接種者では自己免疫疾患等の発症率に有意な差は無いという疫学的な調査の結果に基づいてなされている。
調査対象の疾患のなかには池田氏らの症例報告にもあるPOTSやCRPS等も含まれており、そのリスクも接種者と非接種者で差は無かった。
これらは日本国外での調査であるが、国内においても名古屋市の約3万人の調査(*6)では、接種の有無による疾患リスクの増加はほとんどないことが示されている。
また、池田氏の発表資料と同じページに載っている牛田氏の発表資料(*7)も必見である。
その主な内容は、器質的な原因に由来しない疼痛への対応や治療、ケアに関するものであるが、
子供の起立性調節障害や慢性疼痛といったHPVワクチンの副作用として疑われている症状が、もともと一定の頻度で存在していたことも示唆している。
以上より、今回の池田氏らによる研究発表は、HPVワクチンの安全性について既存の評価を覆すものではないということがお分かりいただけたと思う。
この文章が、報道を聞いて不安になった方や情報の齟齬で混乱している方の助けになれれば幸いである。
なお、批判的に扱ってはいるが、池田氏らの研究の内容自体は素晴らしいものである(特に症例報告)ことは重ねて申し上げておく。
もし間違いや事実誤認等の不備があれば指摘していただけるとありがたい。
さて、この文を書き終えたところで、既にこのニュースについて言及したブログを見つけてしまった。
以下二つとも、有益な情報が多々含まれているため、本増田よりこれらを読んだ方が良いかも知れない。
HPVワクチン 接種後体調変化の報道 と その周辺 2016年3月 (感染症診療の原則)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/7279d93d6ce526b5ed61b40d8a7a01b8
*1 Slade et al. (2009) Postlicensure safety surveillance for quadrivalent human papillomavirus recombinant vaccine. JAMA, 302, 750-757.
*2 Onuma et al. (1994) Association of HLA-DPB1*0501 with early-onset Graves' disease in Japanese. Hum. Immunol., 39, 195-201.
*3 Matsushita et al. (2009) Association of the HLA-DPB1*0501 allele with anti-aquaporin-4 antibody positivity in Japanese patients with idiopathic central nervous system demyelinating disorders. Tissue Antigens,73, 171-176.
*4 Global Advisory Committee on Vaccine Safety Statement on the continued safety of HPV vaccination (12 March 2014)
http://www.who.int/vaccine_safety/committee/topics/hpv/GACVS_Statement_HPV_12_Mar_2014.pdf
*5 Global Advisory Committee on Vaccine safety Statement on Safety of HPV vaccines (17 December 2015)
http://www.who.int/vaccine_safety/committee/GACVS_HPV_statement_17Dec2015.pdf
http://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/cmsfiles/contents/0000073/73419/sokuhou.pdf
*7 慢性の痛み診療・教育の基盤となるシステム構築に関する研究 牛田享宏氏 発表資料(PDF:3,890KB)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000116635.pdf
(http://anond.hatelabo.jp/20160102221820)
そこで、また自分なりの勉強のコツも見つかったので書いていきたいと思います。
①言葉の羅列系はゴロあわせ(2周目以降の暗記)
徳川歴代将軍とか、日本総理大臣を全部とか、そういう暗記が詰まったときは、ゴロあわせと決めてました。
織田信長、豊臣秀吉、この2人はどういう風に対比できるのかをまとめた表みたいなのがあったりするじゃないですか。
「鳴かぬなら、殺してしまおう、ホトトギス」といったのは織田信長、「鳴かぬなら、鳴かせてみせよう、ホトトギス」と言ったのが豊臣秀吉。
これを覚えようという場合は、「豊臣秀吉は、懐でぞうりをあっためて主人のゴキゲンとったエピソードとかあるから、殺してしまおうは無いな」とか、あるいは「織田信長は物凄く残酷だったらしいから、殺してしまおうだろう」というような。
これのいいところは、片方覚えれば自動的にもう片方も覚えられることです。
たとえば、「大動脈弁閉鎖不全(AR)は、速脈かつ大脈」一方で、「大動脈弁狭窄症(AS)は、遅脈かつ小脈」というのがあったりします。
僕は、この覚え方としては。ASのほうは覚えずに、ARだけ覚えました。
A「R」→「R」apid(速いって意味の英語)→速脈→速いかつ大きいだな→速脈かつ大脈。→ってことは、ASはその逆だから、遅脈かつ小脈か。
これはイメージ的な覚え方してるので正確には理屈で考えてないですが。片方覚えれば、一気に記憶量が2倍とかに膨れるのがこの系統のいいところですね。
③1つの大きな事象を覚える系は、エピソードで覚える(2周目以降の暗記)
たとえば、「第二次世界大戦」を覚えることになりました。
色々な事象が入り組んでいて、正確に暗記するのは難しく、膨大な量です。
こういう場合は、まず、その時のエピソードなんかを探すといいと思います。
戦争中の小説なんかを見て、「フンフン、防空壕でB-29っていう爆撃機の空襲に備えたり、疎開したりしたのか、飯もあんまりなかったんだな、どっかの島で戦って壮絶な死にそうな戦いもあったのか」っていう体験談とかとかを見たとします。
すると、「日本は外国から燃料を買えなかったり、そのため最後の方は特攻隊みたいな、操縦の技術が低くても勝負できるようなものだったらしい」とか、ある程度歴史の横の軸を覚えることができるかと思います。その部分を軸にすれば覚えやすい。
医学の場合は、「喘息。wheeze(呼気性)って聴診音聞こえる。肩で息をしていたり、呼吸とまったりもする。アスピリン喘息は女性に多く、鼻茸なんかが特徴的。運動誘発性喘息には~~~」というような、羅列が並ぶけど。これは覚えにくい。
なので、実際に問題とかで、「7歳の男児、学校で運動していたところ、突然呼吸困難を訴え、救急車で運ばれてきた。来院時の酸素化は88%(普通は98%以上)。胸部聴診上、呼気性の喘息を認める。このときの検査、治療として正しいのはどれか?」みたいな問題があったら。覚えていないところを、マーカーでぬる。で、この症例のイメージを持って、喘息の細かな事象の羅列を覚えていく。
理屈ではない暗記を効率的に覚えられるので、エピソード系で暗記っていう風にする。
④覚えにくく小さい散発的なものは、無理やりなイメージやひっかかりで暗記(2周目以降の暗記で、捨て所な細かい知識)
どうしようもない、散発的な知識って奴がある。
たとえば、「尿路結石では、シュウ酸カルシウム結石の場合は顕微鏡で四角形の結石が見えるし、シスチン結石の場合は顕微鏡で六角形の結石が見えます」っていうのがあるんですが。
これは出るかどうかも怪しいし、覚えにくい。尿路結石は5種類くらいあって、どれがどれなのか混乱しやすいんですよ。
これはもう割り切って。「『シ』ュウ酸『カ』ルシウム→『シ』『カ』クケイ→四角形」、「『シス』チン→『シ』ック『ス』→six→六→六角形」
問題自体、でるかどうかも分からず、でもこれ一発で答えさせる問題も過去にでている。しかもこんな覚え方実際本番で思い出せるかも怪しい。
でも、割り切って、覚えてればいいな~くらいで流します。
「毛細血管拡張性失調症(ataxia telangiectasia)って病気は、T細胞の障害で、IaA,IaEが下がる」みたいなのも、覚えにくさが半端無いんですが。
「『a』taxia 『t』elaniectasia」→「知らないけど、IgAとT細胞は下がるんでしょ」くらいで、IgEの低下はバッサリ切って覚えてました。
覚えられないし、散発的だけど、覚えるってのは非効率ですが。ある程度納得感を持って切らなきゃいけない部分も多いので、バッサリ切るためにこういう覚え方してます。テスト期間中くらいなら持つでしょ。
こうきたら、こうだ。っていう暗記を作ってしまう。
当然、思い出せる確率は低くなるが、そういうものだからしょうがない。
たとえば、四国の位置を覚える場合、全部覚えなくてもいい。3つ分かれば、もう1つは自動的に消去法なわけです。
⑥覚えにくい、頭に入りにくいならいいかえてみる(2周目以降の暗記)
「麻疹になると、T細胞(免疫系)が下がりますよ」みたいなことを書いてあっても、なんのこっちゃですが。
「麻疹になったときに、肺炎になると、相当ヤバイですよ!だって免疫下がってますから防御できないんですよ!麻疹はT細胞を弱らせるんですよ!」みたいな感じで言ってもらうと覚えやすい。自分で言い換えやるわけです。
「青森の林檎生産量は468000トン、長野は162000トン、山形52000トン」みたいな暗記は難しいですが。
「全国800000トンの生産の内、半分以上が青森、長野は青森の3分の1くらい、山形は長野のさらに3分の1くらい」という風な記憶でもほぼ正解選択肢が選べることに気づけば、かなり暗記しやすい。というか、元の数値を暗記する手間が省ける。もちろん、このために間違うこともあるでしょうが、9割方大丈夫でしょう。
とにかく、頭に入らないな、覚えにくいなって思ったら言い換えたりしてみる。ダメなら次の機会にまた言い換えたり結びつけたりする。
医学の場合だと、「年齢調節したガンの死亡部位では、男は1位肺がん、2位胃がん、3位大腸癌。一方女は、1位大腸癌、2位乳がん、3位肺がん」これを覚えるの結構キツイんですが。
「大まかに、男は上から、女は下から。+男はタバコ吸うから肺がん一位」→「ちょっとまてよ、乳と肺ってどっちが前だよ!」→「もし肺が2位で乳が3位ならそういう疑問持ってなかったはず、ってことは、乳が2位なはず」
このくらいの言い換えでいいと思います。途中で頭をひねろうとしたっていう体験も記憶に組み込んでいますが、こういう試行錯誤したからこうなってるはずだみたいな暗記も強いです。体験に基づく暗記は体で覚える系になって、かなり思い出しやすいし確信が持てる。
⑦なんの合理性もない理屈を無理やりつける(2周目以降の暗記)
「豊臣秀吉と、織田信長、どっちが先だっけ?」→「『お』と『と』では、五十音で『お』が早いから、織田信長でしょ。」
「咽頭結核熱はどのくらい学校休むんだっけ?」→「咽頭結核ね「ツー」だから、症状が消失して『2(ツー)』日でしょ。」
もうなんの合理性もないんですが、こういう引き出しで覚えるw
医者は栄養学者では無い。専門外の医者の中には、驚くほど栄養に無知な人が居る。
そして糖尿病の専門医が太っている事など有り得ない。業務の説得力が皆無になるし、目の前で悲惨な患者を山程見ているからな。
糖尿病患者に生活習慣を変えさせる方法は、淡々と栄養学の知識を詰め込んで、悲惨な症例を目の前で見せる事だよ。
人は「今まで食っても生きてこれたから大丈夫」と思っている。その認識を破壊するんだ。
糖尿病になるほどの重度の場合は洗脳に近くなると言ってたな。洗脳を拒否する患者は、来ても通り一遍の診療をして終わりだそうだ。
生活習慣を変えるのが大変なんじゃない。生活習慣を変える事を拒否する人を説得するのが大変なんだよ。まぁ他人にそこまでしてやる義理は一切無いけどな。
1日10時間の勉強を半年続けた医学生の増田(http://anond.hatelabo.jp/20160102221820)がホッテントリ入りしてたので一言。
「患者さんで覚える」と言うとなんだか聞こえがいいけど、実際はひたすら過去問を解いているだけの話。
医師国家試験対策用にQuestion Bank、通称QBという過去問集をひたすらやる。外科、内科(神経内科、循環器内科、消化器、呼吸器など細分化されている)、小児科、産婦人科、その他マイナー科など分冊になっていて、積み重ねると4ー50cmのボリューム。
国家試験の問題は、例えば「症例50歳男、主訴腹痛。初診3日前からうんぬん」みたいに症例が提示されたうえで、治療方針や必要な検査などをマルチプルチョイス形式で回答する方式。
増田がいっているのはこの過去問の症例の患者を覚えると言っているだけのこと。
②1週目やりながら、2週目をやる
③3週目、4週目で完全に終わらせる
てのが最初分からなかったが、1周目、2周目の誤変換とすると意味が通じる。国試受験生はQBをひたすらやりつづけるのだけど、受験生同士で「俺3周目だわー」とか会話が交わされることが多い。
1周目は初見の問題ばかりで辛い、2周、3周目となってくると楽になってくるけど、この頃には問題文の冒頭を読んだだけで最後まで読まなくても解答が分かるので逆に意味がない。
さいごに、俺の出身大学では「卒業試験」はなかった。卒業試験があるのは三流以下の私立医大。
毎年、大学別の国家試験の合格者率が発表されてそれが各校の威信に関わるから、三流私立医大ではそもそも国家試験に合格の見込みのない学生は卒業させないと言う方針がとられている。そこでスタックしちゃって人生食いつぶしている医学生も多いのではないかと思う。