2016-01-02

1日10時間勉強半年続けた

医学部6年生。医師国家試験卒業試験のために、約半年間、週休0.5日でずーっと勉強し続けている。

で、気づいたこととか書いてみる。

  

患者さんで覚える

 病気と、その病気の症状や治療をひたすら覚えるんだけど。

 「百日咳グラム陰性杆菌。カタル→重い咳→回復リンパ球と百日咳顔が特徴的。

 診断は、ボルデジャング培地有名。抗体も診断できる。治療は~」

 みたいなのを英単語のようにゴリゴリ覚えるんだけど。

 これはキツイ絶対一発では覚えられないのは当たり前だけど、繰り返してもキツイ

 だから症例問題(実際の患者さんのカルテっぽい問題)が必ずセットでついてくるんだけど。

  

 「3歳の男児。咳がひどいとお母さんに連れてこられました。2週間前から風邪のような症状があり。血液検査の結果、リンパ球○%~」

 って感じで。その後問題が続くんだけど。

 俺、5年生まで。問題解ければもう解かなかったんだけど。

 症状の中で覚えにくいものは、問題文のその症状の部分にマーカーを引く。

 で、

 症状を覚えるんじゃなく、「問題文の患者さんを覚えてしまう」ほうがいいと気づいた。

  

 考えてみれば、当たり前っていうか。英語だって単語ゴリゴリ暗記するのよりは、文章で覚えましょうってなっている。

 これなら、無理が無い。繰り返す苦痛も減る。

  

 できる奴なら常識なのかもしれないが。俺は6年生になるまで知らなかった。勉強法調べたこともあるが、こんないい方法見たことが無い。

  

  

②1週目やりながら、2週目をやる

 1週目が一番辛い。だから、2週目を息抜きにハサム。

 ゴリゴリと一回話しを聞くのが1週目だけど。これはなかなか辛い。

 2週目は、一回聞いた話で、大事なところにマーカー引いたり、もう覚えきった問題を二度と解かないマークつけたりっていう作業

 使う脳の部分が違うから、無理が無いしあきにくい。

  

③3週目、4週目で完全に終わらせる

 3週目は、2週目で引いたマーカーをどうやったら覚えられるか、調べたりゴロ作ったり考えたり理屈調べたりする。

 で、4回目は、3回目の次の日以降に、「覚えられなかったマーカー部分を書き出す」時間。書き出したものは隙間時間に何度も見直す。

 原理的に言うと、4回目で覚えられないところはすべて書き出したわけだから、その教科書なり問題集は『完全に終わらせた』と言っていい。

 もちろん、またテスト前に見直すのは当たり前だけどさ。たまたまその時出てきただけで、覚えられなかったことあるじゃん。そのリスクもあるから

 でも、『とりあえず終わらせましたよ』って言い切れるのはいいこと。

  

④一日は4セットで、それぞれのセットごとに勉強内容は決める

 9-12、13-15、15-18、18-21の4セット。

 セットのはじめに、そのセット何するか決める。決して4セットまとめての計画とか作らない。

 だって、ソレやっちゃうと遅れが出るとストレスだし、早くやると後半だらける。

 目の前のセットで「課題、終わったときのご褒美」を作る。ご褒美だって、目の前の快楽の如何で何がモチベーションになるご褒美か変わるんだから、そのセット直前にならないと分からない。

 そのセットにやりたいことも、その場にならないと分からない。モチベーションが低いなら、3週目や4週目から初めて、途中で1週目に乗り換えたり。1週目からはじめたり。柔軟に組む。モチベーションはその時にならないと分からないので、俺に合わせて計画を立てる。計画にあわせて俺を盛っていくのは無理っぽいと思った。

 セット中にメンタルがブレタ時も、焦っていたらもっとメンタルぶれてしまう。いじめられた時の記憶が頻繁にフラッシュバックしたり、劣等感で悲しくなったりすることが多いので、その時の損失を減らす(損切りって感じかな)。ノルマにつぶされるとメンタルがずーっと押しつぶされてストレス胃潰瘍などの病気になる確率も上がるように思うから、そういう感じにしている。

 だが、1週間とか、3週間とか、ある程度先の目標は決めておく。その目標達成に必要な目算もある程度は立てる。風邪などのリスクもあるから、だいたい8割くらいの時間ノルマ達成できるとか、3割くらいの時間で半分終わらせるとか、目標の立て方も柔軟にしている。

  

模試と本番の違いは考えない

 もちろん、考えなきゃダメなんだけど。結局はどちらも相対評価

 模試相対的に受かっていれば、本番で受かる確率も上がる。

 だから登山でクサビを打ってよじ登っていくみたいに、模試とかでクサビを打つような感じ。

  

音楽聴きながら、テレビラジオ聞きながらダラダラやるほうがいい。

 結局、長丁場だから

 100メートル走とかで音楽聞くのは小数派だろうけど。マラソン音楽聞くのは常識

 ただでさえ苦痛で、テスト終われば何も残らないことやってるんだから、虚無感湧くのは当たり前。

 だったら。その時間音楽聴いて、知ってる音楽を増やそう。作業用BGMで、知らない曲を聴きまくろう。

 テレビ情報集めることだって人間性に悪いことじゃない。映画を見たっていい。

 とにかく、目の前の無意味さに耐えるのは俺には無理。

 だったら。「俺、音楽聞くためにこれやってんだ」くらいでいいじゃん。

  

⑦飯、水分、温度、湿度、を固める

 するめ、ガム、プロテインツナ缶ゆで卵キャベツ、海苔。炭酸水コーヒーメーカーお茶急須空気清浄機

 この安定感ね。

 特にビデオを見る系の勉強苦痛から、どーしても食べてしまう。炭酸系の飲み物カフェインナイトイライラする。

 炭水化物を取らなければ太らないらしいので、食っていいものを固めている。

  

⑧サンポ、運動大事

 頭がおかしくならないように、大事

 ジム行って運動できれば最高だけど。毎日サンポでちょっとでも体動かさないと人間すぐ頭がおかしくなる。

  

ノート自分管理する

 自分意思自分管理するのは不可能

 「やることと報酬」をセットごとに決めれば、ソレを書き出すんだけど。

 その時から、『評価』をはじめる。

 「3時間で、脳腫瘍の1週目と、胃潰瘍の2週目、甲状腺がんの4週目をやる」って決めたら、ヨーイスタート。その間何してもいいんだけど。

 1時間集中できなかったら、「今、30%の時間を使って、残りタスクが80残ってる。これは評価は-100~+100で言うと、-30くらいだな」と。

 あるいは、1時間sで半分終わったら「今、30%の時間経過で、タスク50終わってる。これは評価+30ですね」と。

 つまり時間ノルマ報酬を決めれば、「努力するゲーム」になる。ゲームってのは、「達成感」を出すために、分かりやす評価が出るものが多い。

 評価が低いと自分コントロールすることにエネルギーを注ぐことが出来やすい。

  

 これはまた、長期目標に対しても評価値を作ることができる。1週間後の目標に対して、今どのくらいの評価なのか、分かる。分かると毎日のセットの考え方が変わる。

  

⑩同じことの繰り返しでも、考える

 スポーツの練習も、毎日同じことやるけど。毎回課題を持ってトレーニングして、反省することが上達の秘訣である

 セットを4回繰り返すだけの生活してるけど。毎日課題を持っている。

 フラッシュバックしないとか。脳をクリアにする作業用BGMとか。コーヒーマメの調整でもいい。

 とにかく、毎日ちょっとでも課題もってやる。

 同じことの繰り返しと思った瞬間、腐る。

  

⑪先行超有利

 100の量を100時間で終わらせる場合

 50の量を30時間で終わらせれば、超高確率で勝てる。なんと、半分の量の努力で勝ちを確定できる。

 同じ原理で。

 30の量を10時間で終わらせると、「50の量を30時間で終わらせる確率」があがるので、たった30頑張るだけで勝ちを確定できる。

 しかも、先制しているほうが風邪などのリスクが取れたり、直前のリスクメンタル折れたりや、予想外へのリスクに対して強くなる。やれることが増える。

 ようするに、100がんばらなくていい。30だけ頑張ればOK。

 努力ってのは均質じゃない。

 100の量を100時間で終わらせるのは厳しいが。

 30の量に落とし込むのはできる。

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    あらゆる受験生は参考にすべし。 誰にでも応用できるとは限らないが、 ヒントになることは間違いない。

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    当方現役医師。 1日10時間の勉強を半年続けた医学生の増田(http://anond.hatelabo.jp/20160102221820)がホッテントリ入りしてたので一言。 「患者さんで覚える」と言うとなんだか聞こえがいい...

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      わざわざマウンティングしに出てくる暇があるなら仕事しろクズ医者

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      「患者さんで覚える」と言うとなんだか聞こえがいいけど、実際はひたすら過去問を解いているだけの話。 元増田していたのは、解法を記憶する時にどこに注目するかという話だよ低...

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      俺は東大医学部だったけど卒業試験あったよ。 なるほど、一般的な国立大学の医学部卒の方は、そうやって私立とか三流とか見下して悦に入るんですね。 学歴コンプレックスって一生...

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        患者からすると、出身大学なんてどうでもよくて 本当に腕があるかどうかだからね。 匿名ってこういう学歴主義が絶対現れてくる。

        • http://anond.hatelabo.jp/20160103211849

          だがしかし、「本当に腕があるかどうか」なんてのは患者側からは判断が困難なのであった。 【専門家 対 素人】という構図からなる情報の非対称性をどうにかして補うような良い方法...

  • http://anond.hatelabo.jp/20160102221820

    東大法学部卒だけど医学部の奴らも同じこと言ってたなあ ただトップの奴らは英単語みたいな覚え方だと意味がないって考えらしく 何かの行動と一緒に覚えるっていってたよ 法学と医...

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    東大出身博士持ちだけど こんな所に書いてあることをウンウンうなずいてためになる、とかいってる奴は100%勉強出来る様にならないから安心しろ。

  • 1日10時間の勉強を半年続けた②

    『1日10時間の勉強を半年続けた』 (http://anond.hatelabo.jp/20160102221820) この記事を書いたところ、たくさんのブコメをいただきました。    医師国家試験もおととい終わり、おそらく...

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