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はてなキーワード: 主権とは

2022-03-07

anond:20220307103249

負けたらロシア崩壊まで経済制裁解除する理由無くなるからむしろずっと高いままじゃね?

ドネツクルガンスクとか一部だけ切り取って他はウクライナ主権が維持されるくらいの緩い条件で和平が一番価格落ち着くわ。

2022-03-06

anond:20220306002707

NPTなら脱退はできる。

第十条

1 各締約国は、この条約対象である事項に関連する異常な事態自国の至高の利益を危うくしていると認める場合には、その主権行使してこの条約から脱退する権利を有する。当該締約国は、他のすべての締約国及び国際連合安全保障理事会に対し三箇月前にその脱退を通知する。その通知には、自国の至高の利益を危うくしていると認める異常な事態についても記載しなければならない。


あとはアメリカと話通して日米同盟を維持しつつできるかどうかだが

現在アメリカ同盟国に負担増を求める姿勢であり、唯一の競争相手位置づけていた中国に対して

味方の協力な同盟国は少しでも欲しいから協力してくれる可能性が高い。

2022-03-05

ウクライナ降伏すればそれで済むとか言ってるやつは馬鹿

第二次世界大戦中、バルト三国エストニアラトビアリトアニア)はほぼ無抵抗ソ連降伏した。

その結果、何が起こったか。それは人民安全権利保証された統治などではなく、反ソ連と見なされた人々に対するホロコーストと大規模な国外追放だった。各国の指導者政府要人処刑、あるいは追放され、ソ連に忠実な共産主義者たちがでっち上げ選挙実施して実権を握った。彼らはソ連併合を求める動議を議会で通し、バルト三国ソ連併合された。第二次世界大戦が終わるまでに各国とも15%~30%の人口が失われたという。大戦後もバルト三国人民国外追放、あるいは強制収容所送りとなり、かわりにソ連人民流入して併合が一層進められた。

仮にウクライナがほぼ無抵抗降伏してたとしてもこれと全く同じことが起きていただろう。ウクライナ政府要人は全員殺されるか国外追放され、ロシアの息のかかった連中が政権を握り、「合法的」に併合が進められる。その間にウクライナ人は殺されるか国外追放されるか難民として出ていくように仕向けられる。それはバルト三国歴史証明しているし、流出したロシア国営通信予定稿に論拠を求めてもいい。

なおバルト三国と違ってフィンランドソ連と戦い、結果的には負けて国土いくらかを失ったもの主権を保ち非武装化もせずに済んだ。フィンランドを見れば同じ負けるにしても負け方こそが重要だと分かるはずだ。

ロシアが和平交渉で求めている非武装化に応じれば主権を維持できるはずがないし、それはただちにロシア併合されることを意味する。

ウクライナ降伏すればそれで済むとか言ってるやつは歴史にすら学べない愚者だということを弁えた方が良い。

anond:20220305154332

3000億献上して、公の場で「北方領土主権永久に忘れた方がいい」と言われるほど

舐められ放題になったんだが。それでも安倍支持者は一ミリも後退してない説唱えるのね

戦争てこうやって始まったんだな…

下記ブコメ欄見たら、好戦的だったり積極的戦争を起こせ(ロシア攻撃し攻め込んで占領しろ)と言ってるブコメが予想以上に多くて驚いた。

 

北方領土主権主張「永久に忘れた方がいい」…ロシア外務省幹部強硬姿勢示す 交渉"さらに難航"の恐れ(北海道ニュースUHB) - Yahoo!ニュース

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.yahoo.co.jp/articles/916eca448bcad4e53b3f4573b1c7ce0142557bc9

 

new3 北方四島自衛隊で奪還、南樺太千島列島はいったん米国米軍解放

pendamadura 今が攻めどきだよな

tigercaffe 攻め取れって言った議員は一切間違ったことを言ってないんだよね。

yingze 占領された土地は奪還しなければならないよね

awkad 国境を変えたければ武力で勝ち取るしかない。

Iridium 自衛隊派遣しましょう。国土を守れなくて何の軍力よ。

bemz だから本当に取り返したいなら戦争するしかないって穂高議員正論言ってたじゃん

youchins これは北方領土に住まう同胞守るために自衛隊出動させるチャンスなのでは

onesplat 日本国民保護のために自衛隊が進駐すればいいのでは。ロシア軍隊弱いらしいし

blueboy 日本も参戦して、極東ロシア軍を攻撃すればいいんだよ。

hanajibuu 準備しとけよ日本政府。もう1回日露戦争しようかって言えば?

wildhog 極東軍がお留守の間にしないの?憲法上も問題ないと思うけど。

stamprally 乗り込んで占領すりゃええ。

PikaCycling ウクライナ攻め取る隙に奪還するくらいの気概を見せて根室自衛隊を集結させておけば

 

もちろん冷静なブコメもあるが数は少なく、スターもほぼついておらず無視されている。

 

領土のために戦争仕掛けるって、戦争典型じゃないか

「もともと日本のもので、不法占拠されてる」ていう論理的正当性はあっても、 既に50年以上ロシアソ連)が実効支配し続けロシア住民が多数住んでる場所

自衛隊が攻め込んで軍事力で奪取するなんて、国際的に「正当な戦争」「自衛行為」とは認められないだろう。

 

太平洋戦争を思い返したとき

戦争を起こしたのは軍部政治家責任は彼らにある」「国民政府から強制的戦争に行かされた被害者

イメージがあり国民は悪くないと思ってしまうが、

日本が直接攻撃されたわけでない現状で、ここまで戦争したがる声が国民から自発的に上がる熱狂状態になってしまう。

日本アメリカから兵糧攻めされてた1930年代に、日本国民の間でどれだけアメリカとの戦争を望む熱狂状態にあったか、容易に想像できてしまう。

 

そして今、ロシア制裁に反対するものロシアと親しいものを「反日売国奴」「ロシアのほうを向いている」「こんな議員国会にいちゃいけない」と呼んで非難するブコメが支持のスターを集めいくつも上位なり、国民自ら思想信条自由否定してるように

https://b.hatena.ne.jp/entry/4716216110778026914/comment/mouseion

 https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.yahoo.co.jp/byline/oohamazakitakuma/20220301-00284484

 https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/oishiakiko/status/1498981489887031298

太平洋戦争時に反戦を訴えた者が、どれだけ多くの国民から反日売国奴」「非国民」「アメリカのほうを向いている」「臆病者」と呼ばれ非難され国民意志のもとに特高警察逮捕拘束し日本社会から排除たか

いか国民意志のもとに国会異論を許さない挙国一致の大政翼賛会体制が成立したか、容易に想像できてしまう。

 

そして常にアメリカから攻撃に怯えてる北朝鮮が、なぜ国民生活犠牲にしてでも軍備優先の先軍主義をとってるか、異論を許さな政治体制をとってるかも理解できるような気がする。

平和自由大事さを教育されてきた日本人ですら、遠く離れたウクライナ戦争でここまで好戦的になり異論排除したがるのだから最初から逆の教育をされ常にアメリカ韓国から攻撃されるかもしれない状態下にある北朝鮮の人々の好戦・挙国一致を自ら望む意志は相当のものだろう。

 

日本の非戦主義思想信条自由は、アメリカ平穏世界トップにいる間だけのことで

アメリカ1強体制が揺るがされる状況になればそれは容易に「平和のための戦争」「国益のための戦争」「政府の対外方針批判なき政治」を自ら望む声に変換されてしまものだったんだ。

 

おそらく来年には憲法9条廃止するための国民投票が実施されて「戦争を起こせる普通の国」になり「抑止力のための核軍備」もされるだろうな、国民から熱狂的な要求に基づいて。

2022-03-03

ウクライナ侵略開始1週間の増田民のお言葉晒してみよう!

普段はてなブックマークはてブ民が馬鹿な事言ってるよ!」という増田を作られて晒されているので

ウクライナ侵略が始まった1週間前から増田民の俄か軍師めいた増田をまとめてみようと思います.

じゃあ~完璧に読んでた賢い賢い俺ちゃんが予想してみる~

https://anond.hatelabo.jp/20220224153743

この増田はまず世間が開戦なんてないと言ってる中で開戦を当ててるのは素晴らしい.

初期段階でのロシア軍の第1目標ウクライナ第2の都市であり工業の中心であるハリコフロシア軍精鋭部隊である第1親衛戦車軍がベルゴロド方面から侵攻する

クリミア半島方面からドニエプル川以東へ攻撃が行われ、第1親衛戦車軍・ドネツクルガンスクと共同でドニエプル川以東の制圧を目指す

部隊名までは知らないけどハリコフ攻撃初日からまりましたね.またクリミアからドニエプル川東側侵略したのもそうでした.

からベラルーシ軍が首都キエフにらみを利かせる、しかハリコフを落とす前に首都侵攻するとは考えにくい。

これは大外れでしたね.プーチン目標48時間以内のキエフ陥落で初日からキエフは攻勢に晒された事は後に流出した勝利宣言などからも知られています.

ロシア軍空軍力と防空能力ウクライナ軍を圧倒している、特にS300とS400防空システムの大量配備によってウクライナは航空戦力を封じられるのが致命的、数日以内にウクライナ空軍力は壊滅する

これもバツですね.ウクライナ空軍ポーランドに逃げていてEUから提供される航空機で立て直しを測ってる様です.また制空権もまだ失ってません.

米英仏独はロシア軍との戦闘を避ける。

これは現状はそうなってますね.

総評60点(+10点)

開戦を的中させたと自称してるのでその分で+10点.ですが戦略要諦である電撃作戦を外してるので賢くはないです.

欧米 vs ロシア、最終目的

https://anond.hatelabo.jp/20220223100508

ロシア :軍事力で脅してウクライナNATO非加盟か、あわよくば領土拡張。まずは脅して交渉テーブルに乗って貰わないと

欧米 :いい機会だし、軍事経済いずれか、または双方でロシアぶっ潰してガスをタダ同然で永久に入手できるようにしようず

からアメリカロシアとの交渉の場を閉ざしたし、追い込んで暴発する事を待ってるんだろう。

最終目的までは見える状況にないので保留ではありますロシア停戦条件が「非武装中立化」「クリミア半島主権承認であることから

ロシアサイドの目的についてはその通りでしょう.アメリカ目的がそうであるかは些か誇大妄想の域だと現時点では言うしかない.

アメリカ軍事力ウクライナに入れれば、ロシアを刺激したと批判されるが、ロシアが既にウクライナ都市制圧したりすれば

ロシアをぶっつぶすって大義名分が生まれて、めでたく連合軍ロシア蹂躙できるし、ロシア経済を徹底的に国際的経済活動から日干しに出来る。

これは都市陥落前に既に国際経済からの日干しといえる状況は生まれていますし慧眼といえるでしょう.

経済的にもロシアを追い込んで、ソ連崩壊から続く二度目の国家経済崩壊国民が嫌になるほど味わった後に欧米目的は達せられるのだろう。

欧州米国+日豪加、実質世界のもの経済軍事力を前にロシアに出来る事は、大日本帝国以上に何もない。時が経つほど失っていくだけです。

アメリカ目的に関しては前述のとおり誇大妄想だと思いますロシアが日が経つほどに経済的に疲弊崩壊に向かって言ってるのは事実ですね.

実際にロシアに出来る事は何もありませんしね.

総評 70点

アメリカの最終的な目標が分からないので何とも言えませんが戦略的なところでは想定通りに進んでいるでしょう.

ロシア戦争しないと言ってた連中、息してる?w

https://anond.hatelabo.jp/Starain/?page=2

この増田もまず世間が開戦なんてないと言ってる中で開戦を当ててる(自著であることも証明してる時点で上述の増田よりは当てた感が強い)これが良いですね.

ウクライナが反撃し、各国に救援要請をした場合に、連合軍による反攻が行われないと、首都攻撃を受けてる、この状況を見ても言えるだろうか?

軍事的な反攻はうけていませんのでバツ.直接関与以外でのあらゆる支援は行われていますし各国はウクライナを見捨てる事はないのはそうですが.

総評 50点(+20点)

開戦がなぜあるのかまで含めて的中させて自著証明してるので+20点.

軍事反攻は行われていませんが最大限の支援は行われロシア vs 全世界の構図は構成されてるので50点.

じゃあ、一週間後にw

https://anond.hatelabo.jp/20220224140803

めでたく連合軍ロシア蹂躙できるし

連合軍は現時点では構成されてませんのでバツ.

ドイツスウェーデンは国是を曲げて武器供与開始,EUとして初めて紛争地域武器供与航空機供与もするなど

間接的かつ膨大な費用を投じて積極的に関与しつつ,アメリカ合衆国大統領がWW3について言及する.ロシアが核攻撃言及する等でXデーは近づいている気はします.

ロシア経済を徹底的に国際的経済活動から日干しに出来る。

SWIFT発動,中銀取引減少,航空機飛行禁止が発動で日干しにされつつありますね.

経済的にもロシアを追い込んで、ソ連崩壊から続く二度目の国家経済崩壊国民が嫌になるほど味わった後に欧米目的は達せられるのだろう。

欧州米国+日豪加、実質世界のもの経済軍事力を前にロシアに出来る事は、大日本帝国以上に何もない。時が経つほど失っていくだけです。

既にルーブルは大暴落しているし日が経つほどにロシアが不利になるのも確定ですね.

総評 65点

軍事的な反攻が行われている訳ではない点がマイナス.ですが状況の煮詰まり方は予感を感じさせはします.

経済的には完全に追い込まれロシアの敗北は決定的になっている点は予測通りでした.

アメリカ欧州ウクライナに軍を派遣するつもりが全然いから、当面は大戦にはならんよ。

https://anond.hatelabo.jp/20220224135059

アメリカ欧州ウクライナに軍を派遣するつもりが全然いから、当面は大戦にはならんよ。

1週間かそこらでウクライナロシアに食われて終わり。

プーチンが「ウクライナの次はバルト三国だ!」って言い出したら、そのとき世界大戦が勃発するけど。

状況が煮詰まってる感はありますが現時点では大戦の気配はかすかなものです.当面はないというのはそうでした.

一週間で終わるというのは大外れでしたね.

総評30点

当面は大戦には至らないというのは常識的過ぎて評価できない所です.

一方で一週間で終わると断言したのは恥ずかしい.

いかがでしたか

普段はてなブックマークを笑いものにしてる皆さんですが言うほど賢くもない事がお分かりいただけたでしょうか?

ロシアが開戦しないと世間予測する中で開戦を断言したり

戦力が圧倒的なロシア経済制裁や包囲網形成で結局は負けるという推移を断言した事はプラスですが

連合軍は結成されませんでしたし一週間で終わる事もなかったので全てを見通すことは出来ないとご理解いただけましたかね?

はてブも同じですよ.人は間違う事もあるのです.以降の晒し行為はお控えくださいね

2022-03-02

anond:20220302171738

正しいだろ

国民領域主権に並ぶ国家構成する要素の一つ

他国領域主権国民(の生命)を害した国は、同様に同等のしっぺ返しを食らわなければならない

この戦争の先行き次第ではロシア国民20世紀ナチスドイツに相当する「悪の帝国」の国民十字架を背負うことになるだろうね

まか、もう少ししたら中華人民共和国も仲間入りするかもしれんけど

anond:20220302110540

政治自分たちの分野を安易に結びつけてロシア人排斥をしてる団体個人も多かろうが、「ロシア擁護してる」って批判から逃れたい、そう言う批判をされるかも、って言う疑心暗鬼からくる行動のケースもあるだろうな

あと民主主義的には「政治家を止められなかったのは主権たる国民の罪」って理屈もあるだろうが

それにしても限度があるし昨今の対応ちょっと苛烈に思えるよな

anond:20220302011555

https://news.yahoo.co.jp/articles/fd8419415de12d4b2a9fd356d376f5e4104d5831

ソースでは「あった」と言う話も出てきているのだけどね。

ただしそれがあろうがなかろうが、現にアメリカ他国主権侵害したうえで、実質的平和担保しているわけで、そうしたアプローチレアルポリティークにおいて必ずしも非とされるわけではないし、独自ロシア側が問題視することも当然あり得るだろう。そもそも国際法法廷於いて一国どころか一国の指導者軍事力担保なしで裁けないのは、イラク戦争の事例で明らかなので、法理でどうだと言っていること自体ナンセンスロシアが納得できるかどうか、ロシアが納得できるかどうかを無視できるかどうか、そこの話をしているのだからね。

2022-03-01

anond:20220301214130

たかスポーツで勝ったくらいで主権を明け渡す気になると思う?

ウクライナ戦争で明らかになったのは平和平和を訴える連中の胡散臭さ

れいわの、国会決議への反対ね、あれ大層非難されているけど、経緯認識としてはだいたいあってる。と言うか、あの激動の89年をリアルタイム経験した人たちなら、言わずもがなのことだから却って文献資料に残ってないため、「NATO不拡大方針合意」がロシアの陰謀扱いされてしまってるのかなって思うわ。89年から92年までの新聞、読んでみて。むしろそう言う解釈デフォルトからゴルバチョフがそれを求めて、ベイカー国務長官が「まあ、そうよね」と発言して、そのうえでのマルタ合意ってのは順を追っていけば分かるようになっている。もちろん他国主権を、ボス間で合意する内容だから正式文章として組み込まれるはずがない。

ゴルバチョフブッシュとの間で問題になったのは、旧東欧圏の扱いだけども、NATO不拡大の方針自体は、ソ連要求を出して、アメリカが「まあ、そうね」になったからこそ、マルタ合意と言うカタチになっているのだ。

キューバ危機も、あれは逆にアメリカによる主権国家への武力恫喝の例だけども、ケネディフルシチョフの間で正式文書として合意があったわけではない。そんなもの外交文書として残るわけがないのだ。


ロシアの側から見れば、WTO諸国に手を突っ込まれて、バルト三国に手を突っ込まれて、旧CISにまで手出しをされた、どこかで歯止めをかけなければならないとなるのは「良いかいか別にして」、当たり前ではある。戦争の多くはそうした予防戦争として発生した。

であるから平和を望むのであれば、主権国家は「疑いをもたれない、巧妙で丁寧な外交」が必要になるのだが、能力的にそれが出来ない国もある。スイス永世中立国を続けていてベルギーが止めたのは、ベルギーは地形が平坦であるため、自力で守り切れないからだ。つまり列強としては、中立国他国に屈さずに中立国として振舞う能力があるのであれば、得にも損にもならないか放置しておいてもいいのだが、無能力であれば、別の列強占領されて、敵を太らせる餌になりかねないから予防として占領しておくか、となりやすい。

ウクライナはこの、ロシア疑心暗鬼を宥めると言う外交タスクに失敗した。それはやはりウクライナのせいなのだ。予防戦争に手を染めていない列強歴史上、ただの一ヶ国もない以上(直近ではイラク戦争は予防戦争典型例)、ウクライナは①ロシア配慮した外交政策を採り、疑心暗鬼を解く必要があった。②国防力を高めて、侵攻した場合ロシア見積もり損失を高くしておく必要があった。のいずれにも失敗したと言えるからである。これは法理的な話ではなく、能力問題力学的な話である

なんでも、「定点観測をしていてたらドイツをたたいときゃいいだろと雑な発想している奴がいてプゲラ」的な雑な反応をしているヤカラもいるのだが、ドイツが責められるべきなのはロシア弱体期に率先してEU拡大、NATO拡大を推進したのがドイツからであるドイツとしては国境を東に移したいと言う欲求のなせるわざであったのだが、平和毀損する行為であったのは間違いない。平和とは弱者犠牲の下に築かれた強者間の合意に過ぎないかである

これは平和主義者が、異様に共産政権などの圧制下で苦しむ人々に対して「ウイグル話法」などと言って嘲笑的に振舞い、冷酷である理由である基本的には彼らは、「フランス革命前の穏やかに暮らしている貴族であるに過ぎない。


私はドイツウクライナ批判したし、ある意味ロシアを一部免罪した。これは構造的な話であるが、起きてしまえば、表徴として問題処遇するしかない。これはNATO拡大に関して確たる定見が無かったアメリカ外交的失敗のせいでもあるのだが、この表徴的に言えば「だからと言って侵略が許されるわけがない」と言うのは現代国際法では当たり前の話だ。ここに今回のれいわの行動の問題点がある。

いったいどこの国の政党のつもりなのか、と言うことだ。言ってみれば「情状酌量余地ロシアにまったくないわけではないにしても」、ロシア現在進行で侵略をしているのは事実であるし、日本政党がそれをかばいだてする理由は皆無なのである。異常なのはれいわがこの件だけに限って極端なプラグマティストとして振舞っていて、ウクライナ国民真情としては列強合意があろうとなかろうとも、数百万人の犠牲を強いたロシアとは「距離を置きたい」と思って当たり前だ。NATOにすがりたいと思って当たり前だ。

これはまさしく、平和主義者が人権侵害国家圧政被害者に対しては極端にサディスティックに振舞いがちだと言う典型例であって、国益観点から言っても、いまさら表向き、ロシアに同情的な姿勢を示しても日本には何一つ益がない。構造に基づいてドイツ批判するのは、個人資格考察としてやるか、あるいはG7の席でないないにやるべきであって、日本国の損得勘定から言っても、れいわの行動は日本国益を害している。そこが問題なのである

2022-02-28

フェミニストははじめから徴兵制戦争に反対してきたってどういう意味

ロシアから難癖付けられて戦争吹っ掛けられて、対抗しなければ主権が失われるという状態で、

徴兵制に反対して、戦争に反対してどうなるの?

降服して自由主権も奪われて命だけは助けてもらえってこと?

少数の人間戦争に反対したところで大勢に影響ないから、

他人防衛フリーライドしつつ倫理的にも高みに立とうってこと?

anond:20220228205845

原義的には「リベラル」って自由主義なのでロシア非難するだろ。原義的には。他国主権を重んじるのも本来的には左派だし。本来的には

しろちゃん理念がある人か土台人工作員逆張りマンがはっきり分かる機会だと思っていい。

選挙も近いがイメージでなくしっかり共産党綱領を見て判断しよう(一部引用

いくつかの大国で強まっている大国主義・覇権主義は、世界平和進歩への逆流となっている。アメリカと他の台頭する大国との覇権争いが激化し、世界地域に新たな緊張をつくりだしていることは、重大である

 (一一)この情勢のなかで、いかなる覇権主義にも反対し、平和国際秩序を守る闘争核兵器の廃絶をめざす闘争軍事同盟に反対する闘争諸民族自決権を徹底して尊重しその侵害を許さな闘争民主主義人権擁護し発展させる闘争、各国の経済主権尊重のうえに立った民主的な国際経済秩序を確立するための闘争気候変動を抑制地球環境を守る闘争が、いよいよ重大な意義をもってきている。

 平和進歩をめざす勢力が、それぞれの国でも、また国際的にも、正しい前進連帯をはかることが重要である

 日本共産党は、労働者階級をはじめ、独立平和民主主義社会進歩のためにたたか世界のすべての人民連帯し、人類進歩のための闘争を支持する。

2022-02-27

anond:20220227224922

領土主権を譲歩すれば国民の命は救えるのに、ってロシアの言い分そのまま信じるのはどうかと思うけどね

国家の三要素、領土国民主権

三つ同時に守るの難しいね

ウクライナ問題でも、領土主権を守るために、国民を総動員して危険晒してる訳だし

NATOからロシア

https://www.nato.int/cps/en/natohq/115204.htm

ロシアからNATO印象操作が垂れ流されているので、NATOの言い分「Top Five Russian Myths Debunked(ロシア神話トップ5を覆す)」を確認した。

以下DeepLの翻訳

神話1:NATO冷戦後ロシアに拡大しないことを約束した

事実: そのような合意はなされていない。NATO1949年の創設以来、新規加盟国に対して門戸を開いており、それは今も変わっていない。この「門戸開放政策」は、NATOの創設条約10条に明記されており、「この条約原則を推進し、北大西洋安全保障に貢献する立場にある他のいかなる欧州国家も」加盟を申請できるとされている。加盟に関する決定は、すべての同盟国の合意によって行われる。米国欧州ロシア署名した条約NATO加盟に関する条項が含まれているものはない。

特にワルシャワ条約がまだ存在していた1989年には、統一ドイツを越えてNATOが拡大するという考えはなかった。このことは、2014年インタビューミハイル・ゴルバチョフ確認している。"NATOの拡大 "という話題はまったく議論されなかったし、あの時代には持ち出されなかった。私は全責任を持ってこれを言う。1991年ワルシャワ条約消滅した後も、東欧諸国は一国もこの問題を提起していない。西側指導者もそれを持ち出さなかった。"

ホワイトハウス機密文書によると、1997年ビル・クリントンは、旧ソビエト共和国NATOに加盟しないという「紳士協定」のボリス・エリツィンの申し出を一貫して拒否していたことも明らかになっている。「私はNATOに代わって約束することはできないし、私自身がどの国に対してもNATO拡張拒否権を発動する立場になるつもりはない、ましてあなたや他の誰かにそれをさせることはない・・NATO合意に基づいて動いているのだ」。

神話2:NATO攻撃的であり、ロシアにとって脅威である

事実NATO防衛同盟であり、その目的加盟国を守ることであるNATO公式方針は、"同盟対立を求めず、ロシアに脅威を与えない "というものだ。NATOグルジアに侵攻しなかったし、NATOウクライナに侵攻しなかった。ロシアがやったのだ。

NATO過去30年間、一貫して公然ロシア接触してきた。麻薬対策テロ対策から潜水艦救難や民間緊急事態計画まで、NATOの拡大期であっても、さまざまな問題で協力し合ってきた。しかし、2014年ロシアウクライナに対する攻撃的な行動を受け、NATOロシアとの実務的な協力を停止しました。我々は対立求めないが、ロシア国際ルールを破り、我々の安定と安全を損なっていることを無視することはできない。

ロシアウクライナに対して軍事力行使したことを受け、NATO2016年バルト三国ポーランドに4つの多国籍戦闘団を配備した。これらの部隊は、この地域に恒久的に拠点を置くものではなく、同盟国の国際公約に沿ったものであり、約5,000人の兵力となる。ロシア100万人規模の軍隊に脅威を与えるものではない。ロシアによるクリミア不法併合以前は、同盟東部には連合国軍存在しなかった。

NATOロシアとの有意義対話に依然として前向きであるNATOイェンス・ストルテンベルグ事務総長が、NATOロシア理事会の全メンバーを、ウクライナ周辺情勢、NATOロシア関係、軍備管理・不拡散を含む欧州安全保障について話し合う一連の会議に招待したのはこのためである

神話3:ウクライナNATOに加盟できない

事実NATO加盟国ウクライナNATO加盟希望を歓迎し、2008年ブカレスト首脳会議でのウクライナの加盟という決定を支持している。

NATO加盟に関する決定は、個々の加盟申請者と30カ国のNATO加盟国次第である。他の誰でもない。ロシアはこのプロセスに介入する権利を持たず、拒否権を行使することもできない。

すべての国と同様に、ウクライナにも自国安全保障体制を選択する主権的権利がある。これは欧州安全保障の基本原則であり、ロシアヘルシンキ最終法(1975年)、パリ憲章(1990年)、NATOロシア建国法(1997年)、欧州安全保障憲章(1999年)などを通じて署名してきたものである

神話4:NATOロシアを包囲し封じ込めようとしている

事実: NATO防衛同盟であり、その目的加盟国を守ることです。我々の演習や軍事配備は、ロシア、あるいは他の国に向けられているわけではない。

この神話は、地理的なことも無視している。ロシア陸上国境のうち、NATO諸国と接しているのはわずか6%であるロシアは14カ国と陸上国境を接している。そのうち5カ国だけがNATO加盟国である

NATO領域外では、同盟コソボイラクにの軍事的プレゼンスを有している。平和維持活動(KFOR)は、国連安全保障理事会委任を受けて実施されている。

イラクにおけるNATOの非戦闘任務テロとの戦いに貢献し、イラク主権を完全に尊重した上で、イラク政府要請により実施されています。これに対し、ロシアグルジアモルドバウクライナの3カ国に政府同意なしに軍事基地と兵士駐留させている。また、ロシアウクライナ国境10万人以上の軍隊を集結させ、ウクライナに侵攻すると脅している。

神話5:NATO旧ユーゴスラビアコソボリビアへの介入は、同盟防衛的でないことを証明している

事実旧ユーゴスラビアは、NATOのせいで崩壊したのではない。同盟は、旧ユーゴスラビア国境を変更するために軍事力行使しなかった。1992年から1995年にかけて、NATOボスニアで飛行禁止区域強制国連平和維持軍への航空支援など、いくつかの軍事作戦実施した。これらの活動は、ロシアメンバーである国連安全保障理事会によって委任されたものである1995年ボスニアセルビア軍への空爆は、10万人以上の犠牲者を出したボスニア戦争終結させるデイトン和平合意への道筋をつけるのに貢献した。1996年以降、NATOロシア軍を含む多国籍平和維持軍ボスニアで指揮した。2004年欧州連合(EU)がその任務を引き継いだ。

2011年NATOが主導したリビアでの作戦は、1970年1973年の2つの国連安全保障理事会決議(UNSCR)に基づくもので、いずれもロシアは反対していない。UNSCR1973は、国際社会が「攻撃の脅威にさらされている民間人および民間人の居住地域を保護する」ために「あらゆる必要措置をとる」ことを認めている。これは、地域国家アラブ連盟加盟国政治的軍事支援を得て、NATOが行ったこである

1999年NATOコソボ作戦は、国連ロシアメンバーであるコンタクトグループ紛争終結のために1年以上にわたって行ってきた激しい外交努力の末に行われた。国連安全保障理事会は、コソボでの民族浄化と増え続ける難民国際平和安全への脅威と繰り返し烙印を押したのであるNATOミッションは、大規模かつ持続的な人権侵害民間人の殺害を終わらせることに貢献した。NATOコソボにおける継続的平和維持活動であるKFORは、国連安保理の委任状(UNSCR 1244)を受けており、ベオグラードプリシュティナ双方から支持されています

2022-02-26

ウクライナとの戦争に反対するロシア科学者科学ジャーナリストからの公開書簡

https://www.zmescience.com/science/russian-scientists-and-journalists-ukraine-war-25022022/

24.02.2022

私たちロシア科学者科学ジャーナリストは、ウクライナ領土私たちの国の軍隊によって開始された敵対行為に対して強い抗議を宣言します。この致命的なステップは、莫大な人的損失につながり、確立された国際安全保障システムの基盤を弱体化させますヨーロッパで新たな戦争を解き放つ責任は完全にロシアにあります

この戦争合理的正当化はありません。軍事作戦を開始するための口実としてドンバスの状況を使用しようとする試みは、自信を刺激しません。ウクライナ我が国安全を脅かしていないことは明らかです。彼女との戦争不公平で率直に言って無意味です。

ウクライナはこれまでも、そして今も私たちに近い国です。私たちの多くには、ウクライナに住む親戚、友人、科学者の同僚がいます私たちの父、祖父曽祖父ナチズムと一緒に戦いました。疑わしい歴史的空想に駆り立てられた、ロシア連邦の指導者地政学的野心のために戦争を解き放つことは、彼らの記憶冷笑的な裏切りです。

私たちは、実際に機能している民主的制度依存しているウクライナ国家尊重します。私たちは隣人のヨーロッパ選択理解して扱います私たちは、両国間の関係におけるすべての問題平和的に解決できると確信しています

戦争を解き放ったロシアは、国際的孤立パリア国の地位に自らを運命づけました。これは、私たち科学者が通常の仕事をすることができなくなることを意味します。結局のところ、他国の同僚との完全な協力なしに科学研究を行うことは考えられません。ロシア世界から孤立しているということは、前向きな見通しがまったくない中で、わが国の文化的および技術劣化さらに進むことを意味します。ウクライナとの戦争はどこへの一歩でもありません。

ナチズム勝利に決定的な貢献をした我が国が、今やヨーロッパ大陸での新たな戦争扇動者になっていることに気付くのは辛いことです。私たちは、ウクライナに向けられたすべての軍事作戦の即時停止を要求します。私たちは、ウクライナ国の主権領土保全尊重要求します。私たち自国平和要求します。

2022-02-25

ロシアによるウクライナ侵攻について、各政党声明談話コメント

自民党ロシアによるウクライナ侵攻等についての岸田内閣総理大臣記者会見

今回のロシア軍によるウクライナへの侵攻は、力による一方的現状変更の試みであり、ウクライナ主権領土の一体性を侵害する明白な国際法違反です。国際秩序の根幹を揺るがす行為として、断じて許容できず、厳しく非難します。我が国安全保障観点からも決して看過できません。G7を始めとする国際社会と緊密に連携し、ロシアに対して軍の即時撤収国際法の遵守を強く求めます

ttps://www.jimin.jp/news/press/202854.html

公明党言語道断、許されぬ暴挙

一、ロシアの行動は国際法上、決して許されるものではない。特定地域一方的独立国家として承認することは許されないし、ロシア当事者であるウクライナ東部の紛争解決をめざす)ミンスク合意を破棄するような対応言語道断だ。

ttps://www.komei.or.jp/komeinews/p229609/

立憲民主党ロシアウクライナに対する軍事行動を強く非難し、即刻停止を求める)

ロシアのこうした行動は、明白に武力による現状変更の試みであり、国際的規範を逸した暴挙である断じて容認できず、強く非難し、即刻停止を求める。ロシアには事態の収拾のための外交努力に応じるよう、重ねて強く求める。

ttps://cdp-japan.jp/news/20220224_3107

日本維新の会

ttps://twitter.com/osaka_ishin/status/1496821952173907970

日本共産党ウクライナ侵略を断固糾弾する ロシア軍事作戦直ちに中止せよ)

一、ロシアは24日、一方的に「独立承認したウクライナ東部地域ロシア軍を侵入させるとともに、ウクライナ各地の軍事施設キエフオデッサなどへの攻撃を始めた。これはウクライナ主権領土を侵し、国連憲章国際法を踏みにじる、まぎれもない侵略行為であり、断固糾弾する。ただちに軍事行動をやめ、撤退させることを強く求める。国際社会が、ロシアウクライナ侵略反対の一点で団結し、侵略をやめさせることを呼びかける。

ttps://www.jcp.or.jp/web_policy/2022/02/post-906.html

社会民主党ロシアウクライナ軍事侵攻に抗議する)

2月24日ロシアウクライナへの軍事侵攻を開始した。いかなる理由があろうとも、主権国に軍事力行使することは国際法違反し、断じて認められない。社民党として厳しく抗議する。

ロシア住民実効支配する「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」の独立承認、「友好協力相互援助条約」に署名し、派遣要請をもとにロシア軍の派遣を決定したとするが、これはロシア自らが合意した「ミンスク合意」を破棄するものであり、世界外交努力を無にするものである

ttps://sdp.or.jp/statement/20220225-stop-russian-aggression-stand-with-ukraine/

NHK受信料を支払わない国民を守る党

ttps://twitter.com/takemura2678/status/1497120995936641025

れい新選組

2/25 21:00 時点で談話声明コメントいずれもなし

おまけ

大石晃子議員党代表政党としてのコメントではないため除外)

ttps://twitter.com/oishiakiko/status/1496822843023454212

ttps://twitter.com/oishiakiko/status/1496822844558557194

2/22 山本太郎代表によるウクライナ問題についての見解(切り抜き動画

ttps://www.youtube.com/watch?v=zcCTAUjp54A

雑にまとめるとこう;

2022-02-22

プーチンウクライナで越えた回帰不能

プーチンが、ついにウクライナ内部に樹立された「人民共和国」の独立を承認した

これは一連のウクライナ戦争において、今までで最も重大な回帰不能点(ポイント・オブ・ノーリターン)だ。クリミア併合よりもその重大性は大きい。

クリミアドネツクルガンスクの何が違うか。それは「戦争前の地位」だ。

戦争前、クリミアウクライナ内部において「自治共和国」の地位を有していた。ロシアクリミア併合は、このクリミア自治共和国が「クリミア共和国」としてウクライナから独立宣言し、その後ロシアとの併合条約を結んだ、という形式になっている(ロシア連邦制の国であり、国内にいくつもの共和国がある。タタルスタン共和国サハ共和国チェチェン共和国あたりが日本では有名だろうか。したがってクリミアも、併合後は「クリミア共和国」としての地位享受している)。

ある国家内の自治領域独立宣言を行うこと自体はよくあることだ。たとえば、ソ連解体も、ソ連に属していたウクライナ共和国ベラルーシ共和国といった連邦構成共和国ソ連から離脱宣言するという形で行われた。ユーゴスラビア解体に際しては、スロベニア共和国クロアチア共和国といったユーゴスラビア連邦内の共和国独立宣言を行い、それを西欧諸国が強引に承認するということもあった。

もちろん、クリミア地位共和国よりも一段劣る「自治共和国」であり、ウクライナ憲法国土の不可分性を謳っていたのだからクリミアの「独立」が上の先例と並べられるかという疑問は出てくる。しかし、それに先立つ2008年に、自治共和国よりもさらに劣る「自治州」の地位にあったコソボ独立宣言を、コソボセルビア領土だと明記されたセルビア憲法に背く形で欧米日本承認した以上、「なぜコソボ独立はよくてクリミア独立は駄目なのか?」という反論にもそれなりの説得力があった(ウクライナ憲法は守らねばならないがセルビア憲法は守らなくてもよい、というのはセルビア人への蔑視差別意識があると言われても仕方ないのではないか?)。

だが、ドネツクルガンスクについては話が違う。これらの地域は、ウクライナ戦争前にはなんらの根拠も持っていなかった。ウクライナ共和国内のドネツィク県とルハンシク県に過ぎなかった(ウクライナ語のオブラスチは「州」と訳されることが多いが、「県」でも間違いではない)。戦争中に親露派武装組織――つまりロシアの手先――が占領した領土を「自治共和国」だと勝手宣言したにすぎず、ウクライナは当然それらの地位変更を認めていない。

まり満州国だ。あれも、中華民国において確立された自治領域ではなかった。関東軍占領し、溥儀を傀儡に立てて建国宣言した。プーチンのしていることは関東軍と同じだ。

クリミア併合までは、「欧米が認めたコソボ独立と同じことをしているだけだ、それの何が悪い?」と、いちおうは国際法に則った言い訳ができた。ドネツィク・ルハンシク両県への軍事介入も、「あれは現地の武装勢力勝手に騒いでるだけで、ロシア正規軍は何も関与していない」という白々しい建前をいちおうは貫いていた。ここまでは、色々とツッコミどころはあるだろうが、最低限の国際的な建前を意識した行動だった。

それが、ドネツクルガンスク両「人民共和国」の独立を認めたことで、ついに越えてはならない一線を越えた。他国領土勝手樹立された政権承認する。これは明白に国際法を踏みにじる行いだ。なんの言い訳もできない。ロシアは完全に無法国家になった。

もともとかの国に遵法精神など期待する方が無駄だったといえるのかもしれない。しかし少なくともこの半世紀、ロシア国際法を建前としては尊重しようという姿勢を見せようとはしていた。その姿勢すら見せようとしなくなったというのは、やはり重大な転換点といえるだろう。

そして、世界には、「紛争によって勝手宣言された自称自治州自称独立国家」が多く存在する。今回のプーチン独立承認は、それらにも影響を及ぼさずにはいられない。

真っ先に思いつくのは、沿ドニエストル共和国だ。モルドバ領内のドニエストル川左岸地域が、ソ連解体モルドバ独立きっかけに自治宣言した。その後、独立宣言し、ロシア事実上後ろ盾についてはいるが、あくま国際的にはまったく認められていない。

あるいは、北キプロス・トルコ共和国の例を挙げてもよい。キプロス共和国内でトルコキプロス人の武装勢力が(トルコ軍の協力を得て)占領した土地勝手に「共和国」と宣言したが、当然トルコ以外にはまったく認められていない(余談だが、国内に非承認国家を抱えた紛争中の国がEUに入れてしまったのは本当に制度バグだと思う。ギリシャがゴネるから入れざるを得なかったんだよな……なお、国連提案した南北統合案を蹴ったのは南側な模様)。

もっと言うと、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦では、セルビア勢力占領した土地勝手に「スルプスカ共和国」を建国した。現在ボスニアにおいてスルプスカ共和国連邦構成する共和国として認められてはいるが、コソボと違ってその独立承認される見込みがない。戦争前には存在しなかった国だからだ。内戦時にクロアチア共和国領内で樹立されたスルプスカ・クライナ共和国も、最後まで国際的承認されることはなかった(なお、スルプスカ・クライナ共和国クロアチア軍の大攻勢によって崩壊し、数百年にわたってクロアチア居住してきたセルビア人が大量に難民として流出することになった。ザ・民族浄化典型である)。

ドネツクルガンスク両「人民共和国」の独立が、これらの紛争地域にどのような影響を及ぼすのかは何ともいえない。国際的監督下に置かれ主権制限されているボスニアの一部であるスルプスカ共和国や(現在ボスニア高等弁務官民主的に選出された政府高官罷免権などを持っているので実質的EU保護国であり主権国家とはいえない。なんで国連入れたの?)、国連による再統合交渉が続けられ、かつ形式的にはEU加盟国の一部である北キプロス・トルコ共和国に与える影響は小さいかもしれない。だが、何も影響がないということはありえないだろう。

そして世界のどこかには、未来ドネツクルガンスクがあるはずだ。ロシア行為は、それらの地域独立を夢見る人びとにとっての範になる。本当に、越えてはならない一線だった。

なお、このへんの危うさを一番わかっているのが中華人民共和国である。かの国は、コソボクリミアアブハジア南オセチアも、一切承認しないという態度を貫いている。チベット人ウイグル人に対してジェノサイドを行い台湾への締め付けを強めているだけに、一方的独立宣言の恐ろしさをよくわかっているのだろう。もちろん中華人民共和国による少数民族への抑圧は決して宥恕されるべきではないが、しかコソボ独立は認めながらアブハジア独立を認めようとはしないどこかのダブスタ国家に比べれば、遥かに道理というものをわきまえた行動ではないだろうか。日本政府は今からでもコソボアブハジアに対して一貫した態度を取ってほしい。

プーチン曰く、

共和国ソ連から離脱権を与えたのは間違いだった

ウクライナは真の国家であるという一貫した伝統を持ったことが無く、これを理解するべき

近代ウクライナは完全にロシアによって作られたもの

・今のウクライナ傀儡政権が主導する西側植民地で、ウクライナには主権など無い

ユーロマイダンクーデターで、賛同しなかった人間人知れずジェノサイドされてる

ウクライナ技術支援下で核兵器開発を計画している

 

もうおなかいっぱいなんだが。

アメリカのデッチ上げ、とかロシアの言い分も分かる、とかそういうあたおかは今どういう気持ちなんだろう。

2022-02-18

anond:20220218163148

しろ政治に関心持てない愚民民主主義できるわけないのになんで民主主義名乗ってんのか不思議だわ

政治家に文句言いながら参政権放棄するってすごいよな

もう政治責任持てないなら天皇主権返せば?

2022-02-17

anond:20220217125751

まあ逆張りだよね。よくはない。

でも、そういうのって、まずは9条バリア揶揄みたいな、

「話し合いで戦争回避しよう」の非現実的さへの反感がスタートでさ。

逆張りされている理屈は、逆張りされるだけのことはある幼稚さだと、やっぱり思う。

 

逆張りしない場合

ウクライナは先に自国で軍備増強してないのがだめ」とか。

なるし、実際そういう話しているだろうな。

 

から中国が来る件に対しても、

中国の味方するんじゃなくて、

日本も将来中国ロシア主権侵害されないよう軍備増強しよう」とか

そういう話してくると思うよ。

ネトウヨ批判するためには、それに対抗する理屈をこっちも立てねばならん。

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