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はてなキーワード: タリバンとは

2021-08-15

大日本帝国はザコ

アフガニスタンタリバン 20年間ゲリラ戦により傀儡政権米軍に戦い勝利をもぎとった

大日本帝国        本土決戦の前に無条件降伏したザコ

異論ある?

2021-08-14

ニュースで「タリバンとは」みたいな特集していて、そうか911からもう20年経てば30歳くらいの人でもタリバン存在知らなくてもおかしくないかもなど考えた。そのうちISISもそうなるのだろう。

アフガニスタンタリバン政府軍の戦いについて

最初タリバンがいくつかの州都を落としたときいたときには

政府軍がすべての州都を守ろうとして兵力分散させすぎて各個撃破を許したと想像した

兵力の集中に関しては目標を選べる攻撃側が有利の原則

だが短期間で次々とタリバン州都を落としていったことを考えると

タリバン側も兵力分散させていて、他の州都を落とした兵力を大きく移動させることな

攻略成功している

それだけ兵力に余裕があって全体攻勢に出るメリットがあると判断したらしい

攻撃される政府軍側としては、防御を集中する場所がわからなくなるし

せっかくの航空優勢も爆撃を集中する場所がうまく判断できなかったのではないか

タリバンが彼我の戦力を読み切っていたのも凄いけど

どうも政府軍情報漏洩していたみたいだと下記記事を読んで知った

https://note.com/takeuchi_kazuto/n/n4ad464899888

あとはカブール防衛戦だが、ベルリンみたいに空輸で兵站を支えられないなら、

戦線が持ちこたえても一種攻城戦でいつかは落ちるんじゃないか

タリバンの同時攻勢が派閥ごとに目標を割り振って行われたものなら

「この州都は落としたウチらの縄張り」みたいになって

実質的群雄割拠状態になるのはありえそう……

anond:20210814000923

タリバンも色々と懲りて米国と事を構えるのはやめよう、

という流れになっているのか

どうだ!我々は勝ったぞ!と思っているのか。

大日本帝国って実は弱いんじゃ?

アフガニスタンタリバンアメリカ勝利したのに、

ずっと国力があったにも関わらず負けた大日本帝国ってザコなんじゃないの?

なんではてなではアフガン話題なってないの?

俺もあの辺(というか、世界のもの)全然詳しくないけど、なんかすげーことになってそうじゃん

アメリカ軍がひきあげた

・わりと脆弱アフガン現地政権が残った

・そこでタリバンが大攻勢に

アフガン政権もつアメリカ製兵器などを鹵獲しつつ、バンバン都市を攻め落としている

・もう国内第3の都市が陥落していたりして、近日中政権が潰れるのでは?みたいな声もあるらしい

 

こういう対岸の火事ってすげー面白いじゃん

もっと騒いでくれよお

俺ひとりじゃあんまり何が起こってるかわかんないよ

誰か解説記事とかかいてくんねえかなあ!

2021-05-18

ガザ地区国連委任統治領にすべきでは?

ガザ地区実効支配するテロ組織ハマスイスラエルの、ハマスによる先制ロケット弾攻撃に端を発した武力衝突について、一つの疑問があるのだけれどニュースソースを追っても疑問は解消されない。

ガザ地区住民は、ハマス支配を歓迎しているのが多数派なのか?」というのが、俺が持つ疑問だ。

軽くハマスがもたらす被害を列挙してみると

という感じで、ハマスガザ地区実効支配することによって、ガザ地区パレスチナ人は不幸になっているとしか思えない。

宗教対立的な側面から過激派テロ組織ユダヤ教徒から聖地エルサレムを守る守護者的な言われ方もするが、実際にはハマスエルサレムにもロケット弾を撃ち込んでいる。

これらのことを考えてみると、ISIS同様に武力と恐怖でガザ地区支配しているだけで、住民に支持されているとは、到底思えないんだよな。

ハマス住民戦死者を出すことを戦略にしつつ、住民に与えられた支援戦闘継続し、地区インフラ疲弊させていっている、こんな酷い話はない。



そもそも問題として、パレスチナ西岸地区ガザ地区飛び地になっており、PLOファタハが、ガザ地区支配するハマスを抑えるだけの力を行使できない事も問題であるように思う。

ハマスファタハガザ地区武力衝突内戦をやってるのだけれど、地理的問題からしてもファタハ実効支配を取り戻すのは、イスラエル国連の強力なくしては難しいだろう。

歴史的な経緯から言って、イスラエルガザ地区接収するとしたら、ガザ地区住民は段階的に追い出されて難民化するしかないだろうし、

となれば、最も中立的国連軍がハマス実効支配を終わらせて、インフラの整備や経済復興支援するのがいいのではないかと思う。




もしもピー委員会が決めた、パレスチナ85%案をパレスチナ人が受け入れていれば、イスラエルが逆に飛び地しかもたない弱い国家になっていた。

その後、国連案でイスラエルが56%となった分割案で、現在パレスチナ飛び地支配の基礎が出来てしまってるけど、飛び地状態なのが残酷すぎるとは思う。

だが、独立宣言したイスラエルが気に入らないと、パレスチナ自治区含むアラブ諸国しかけた第一次中東戦争アラブ側が負け、その後も負け続けた事もある。

それだけにパレスチナ一方的被害であるとは思わないが、ガザ地区住民はかなり悲惨立場に置かれてると思う。

このガザ地区住民にとって酷い状況を改善するためにはハマスを追い出すしかないだろうと思うんだがなぁ。

まぁ話によると、今選挙をやるとファタハハマスに負け、アッバス議長議長の座を退くことになるから贈収賄疑惑政権を失いそうなネタニヤフ同様に、ハマスイスラエル武力衝突しているのはPLOにとっても好都合という位だから

パレスチナ自治区民はハマスを支持しているということなのかもしれない。であれば、イスラエルの反撃で建物破壊され、死者が出る状況はパレスチナ自治区民が望んだものとして覚悟して受け入れるべきものかもしれん。

あんだけ国をめちゃくちゃにしてるタリバンすら、アフガニスタンでは歓迎されている訳だからイスラム教徒には非合理すぎて理解しがたい側面があるわ。

多くの日本人は興味がないかパレスチナ可哀そう以外のストーリーで受け入れないのだろうけど、この問題はどっちが一方的に悪いと言えるほどシンプルではない。パレスチナも十分に愚かで、間違ってる。

2021-03-08

必読書コピペマジレスしてみる・やっぱりオススメの21冊編 (1)

思い出してどうしても書きたくなったので書く。

前回→ anond:20210301080225

小野不由美魔性の子

ベストセラー十二国記シリーズエピソード0なのだけれど、独立して読めるのでこれにした。

この作品に魅了された理由は二つある。一つは、二つの異世界出会うことで起きる惨劇SF的に面白いということ。こちらの常識が向こうには全く通じず、逆もまたしかり。ホラーではあるが、コミュニケーション不全の悲しみもある。作中の大量死の原因は、たった一つの誤解が原因なのだ

もう一つは、主人公の未熟さが残酷なほど明らかになっていくことだ。ある意味ファンタジーに逃避しようとする読者に喧嘩を売る態度で、後述するが僕は作者に喧嘩を売られるのが好きである

ヤスミナ・カドラ「昼が夜に負うもの」。

貧困による家族との別離恋愛もつれや政治的立場の相違によってばらばらになっていく幼なじみ人妻による少年の誘惑、昔の知人との思いがけぬ場所での劇的な再会などなど、個人的に好きな要素が濃密に詰め込まれている。それは安易な娯楽に堕しそうでいて、何とか踏みとどまっている。

カミュ小説では背景に過ぎなかった人々を主役にしているのもいい。「異邦人」のアラブ人はまったくの他者というか、理解できない原理で動く人格を描かれない、あるいはそもそも持たない存在だったように記憶している。

同著者の「カブールの燕たち」も面白かった。イスラーム原理主義者により公衆面前で恥をかかされたことで、妻は夫を軽蔑し、憎むようになる。タリバン政権下の苛烈描写は読んでいて苦しく、告発の書としても読めるのだが、同時に、ストーリー自体オペラのように派手なのだ。わざとだろうか?

小松左京「果てしなき流れの果に」

壮大な時間空間の中で行われる追跡劇で、歴史改変タイムパラドックス進化の階梯など、テーマスケールが大きすぎてこの長さでそれをやろうとするのは完全な蛮勇なんだけど、でもたぶん小松左京作品では一番好き。この作品にはエピローグが二つあり、そのうちの片方は比較的序盤に現れる。失踪していたある登場人物が帰ってくる場面だ。これを、小説最後まで読んでからもう一度読むと、深いため息が出る。本当に果てしない旅を経て、帰ってきたのだなあと。

扱われた科学技術は古びるかもしれない。未来世界女性観や社会描写も今では受け入れられないかもしれない。でも、表現しようとしたテーマは古びていない。SFはいだって宇宙時間の果てに手を伸ばそうと愚直なまでの試みなのだ

フリオコルタサル「石蹴り遊び」

冒頭で、パリのどこを歩いていてもお互いに出会ってしま恋人の話で始まったので、どんなロマンチックな話になるのかな、と期待したのだが、友人が服毒自死未遂したり恋人赤ちゃんが死んだりしてもひたすらマテ茶や酒で飲んだくれている、こじらせ芸術家ワナビを含む)たちのお話だった。

しかし、この作品には仕掛けがある。通常の順番通りに読む「第一の書」という方法と、著者に指定された順番で、巻末にまとめられた付録の章を挟みながら読む「第二の書」という方法、この二通りで読めるのだ。第二の書では章の番号が飛び飛びになり、まさに石蹴り遊びのようになる。そこでは第一の書で省かれていたいくつかの事実や、登場人物の秘めた行動原理が明かされる。そればかりか新聞から脈絡ない切り抜きや、この本の著者と思しき人物の晦渋な文学論を含んだ独白が含まれ、そこでは一貫性を過剰に求め、受動的にしか読もうとしない者が批判される。要するに読者に喧嘩を売ってくるわけだ。

読者に喧嘩を売る芸術が好きだ。なぜなら偉大な作家と同じ土俵に立てた錯覚を持てるから

シドニー=ガブリエル・コレット青い麦

「ダフニスクロエー」並にこっぱずかしいイチャラブもの。誰だって一緒に育ってきた少年少女が迎える性の目覚め的なシチュエーション萌えしまう時期があるのだと思う。もっとも、村上春樹作品場合、一緒に育ってきた幼馴染の男女は不幸な結末を迎えるのが常套なのだけれど。

少年人妻に誘惑され先に性体験をするというのも、王道でいい気もする。とはいえ、昨今は少女が先に目覚めるパターンも読んでみたいと思うのである

沢木耕太郎深夜特急

北杜夫の「どくとるマンボウ航海記」とか妹尾河童インド旅行記にしようかとも思ったが、終着地のロンドンについてからオチが笑えたのでこれにした(興味があったらこの二つも読んでください)。

元々はデリーからロンドンまでバスで行けるかどうかという賭けが旅のきっかけだが、「一人旅海外は二十六歳くらいがちょうどいい、それよりも若い経験値が少なすぎて、あまりにもすべてを吸収してしまおうとする」なんて趣旨のくだりがあり、初めての一人旅を読んでそうかもしれないとうなずいた。

少し前の時代旅行記面白い。今では身近なフォーケバブがすごく珍しいものとして書かれているし、天然痘が根絶されていない時代の怖さもある。一方、アフガニスタンイランが今ほど物騒ではなく書かれており、政変を身近な危険として感じることができる。

それはさておき、ほんと、スマホができて一人旅はずいぶんと楽になった。

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ夜間飛行

強くてかっこいいことや、くじけずに挑むことに背を向けていた自分が気に入った数少ない強い人間物語。「星の王子様」が気に入った人は、ぜひぜひこちらを読んでほしい。いや、星の王子様子供向けに感じられた人や、表現が簡潔すぎたり抽象的過ぎたりしていると感じた人にこそ読んでほしい。あの物語の背後にあった、サンテグジュペリ飛行機乗りとしての経験がそこにある。

ウラジーミルソローキン「青い脂」。

はるか未来の、中国の影響下にあるロシア。そこでは文豪クローン物語執筆させることで、謎の空色物質を生成する、錬金術プロジェクトが稼働していた! この神秘物質をめぐって繰り広げられる陰謀の周囲には、ロシア文豪文体パロディあり、フルシチョフ×スターリンのイチャラブセックスあり、ナチス同盟を結んだ並行宇宙ソ連あり。

筒井康隆高橋源一郎矢作俊彦を足して三で割らずに、ロシア権威文学暴力セックスでぶっ飛ばす。ちなみにラストは爆発オチループオチだ。

筒井康隆残像に口紅を

章が進むごとに使える文字を一つずつ減らしていく趣向で、たとえば最初の章から「あ」の含まれ言葉を使えなくなっている。表現の自由と不自由について体を張って考える作品であり、使えない文字が増えるにつれ、新しい表現開拓しなければならない。その中で語られる文学論や自伝は、片言だからこそ重い。また、使える文字制限がある中での官能表現も、表現の自由について鋭く問う。

筒井康隆のすごいところは、狂っているように見える文章を書く才能だ。それがなんですごいのかっていうと、正気を失った人をそれらしく演じるのがとても難しいからだ。というのも、精神を病んだ人のなかにも、本人の中では一貫した理屈があり、全くのでたらめではないからだ。また、倫理観の壊れた人間を書くのがめちゃくちゃうまい。かなりグロ耐性のある自分も「問題外科」だけは気持ち悪くて読めなかった。これも、人間常識についてかなり深く考えないとできないことだ。

ちなみに、ジョルジュ・ペレックの「煙滅」はイ段の文字を一回も使わないで翻訳された小説で、これもただの遊びにとどまらない。語りえないホロコーストという事件モチーフにしていて、あるべきものが不在なのにそれが何かわからない居心地の悪さをテーマにしている。これが気に入ったらオススメしたい。

レフ・トルストイアンナ・カレーニナ

ドストエフスキーヤバいやつだが、トルストイもそれ以上にヤバいやつだ。家庭を顧みずに財産を国に残そうとする狂信者だ。正直、妻や子供たちがかわいそうだ。後期の「光あるうち光の中を歩め」もはっきり言って宗教の勧誘パンフレットであり、読んでいて内容が完全に予想できる。ヤバい新興宗教パンフレットのほうが何が書いてあるか予想できなくてある意味でまだ興味深い。

しかし、そんな将来そこまで頭の固くなる人間不倫の話を書いたのだから面白い。確かに、清純な愛を貫くいい子ちゃんカップル不倫カップルの対比はわざとらしい。けれども、まじめカップル愛情の細やかさと、一時の感情に負けた罪のあるカップル、どちらも美しい文章で書かれている。物事は正しくあるべきと考えている人間が、罪を犯してしまう悲しみを描いているのがいい。

これは、プロット道徳に完全に屈従させてしまう前のトルストイのすばらしさが詰まっている(そういうわけで好きな長篇の順番は年代順に「アンナ・カレーニナ」、「戦争と平和」、「復活」)。

あ、今思い出したけど、ソルジェニーツィンも好きだったんだった。

星新一「つねならぬ話」

作品根底には人間性への諦念が横たわっているのだけれども、初期の頃はそれが明確な暴力となって描かれていた。表現淡々としているが、殺人人類滅亡なんてよくある話だった。けれども、このころになるともっと表現が静かになっていった。悟りを開いた、というのとは違う。間違いなく諦念はある。けれども、苦い絶望とはまた別の感情がこもっている気もする。非SFのものが多いのも面白いので、星新一の芸風に飽きた頃に改めて手に取ってほしい。

続く→ anond:20210308082031

2021-01-05

アフガニスタンの話(2)

アフガニスタン首都カーブルにあるカーブ大学1932年創立の総合大学で2万5千人近くの学生が学んでいる。

この大学では去年の11月キャンパス内で武装グループの襲撃を受け、18人の学生職員が亡くなっている。

この事件についてイスラム国ISIL)が犯行を認めたが、アフガニスタン政府は、実際にはタリバンが仕組んだものと見て、タリバン非難した。

事件直後、カーブ大学学生大学の外で抗議活動をして、

「なぜ私達が殺されるのか」

いくら殺そうとしても私達は絶対あきらめない」

というメッセージを発した。

https://www.reuters.com/article/us-afghanistan-attack-university/death-toll-from-kabul-university-attack-rises-to-at-least-35-as-anger-grows-idUSKBN27J178?il=0


カーブ大学指導部は以下のような声明を出した。(翻訳適当

最も慈悲深く思いやりのある神の御名において

2020年11月2日、カブール大学は、アフガニスタンの人々のより良い未来を築くことを願いながらこの素晴らしい国立センターで学んでいた学生に対する教育の敵の攻撃を受け、大きな悲しみの中にあります。この血なまぐさい攻撃は、18人の学生管理職員の殉教28人の学生、2人の教授の負傷を引き起こし、すべての人間の心と魂を焼き尽くしました。

カブール大学指導部は、教育コミュニティの愛すべきメンバーを失ったご家族関係者の皆様にに深い哀悼の意を表し、殉教者と負傷者の家族や親戚と悲しみを分かち合い、殉教者が天へ召されること、負傷された方の速やかなるご回復を望んでいます

この血まみれで信じられない事件は、国立科学センターと人文教センターで起こりました。ここはコロナ流行の困難にもかかわらず、大きな苦しみを受け入れることによって教育施設提供してきた場所でした。そして、強化されたクラスプロセスは、このコミュニティ教授学生、そして思いやりのあるスタッフの興味を持って大いに教えられました。そのような状況では、この高邁な意志に支えられた場所破壊の標的になることは、人間特に教育界では決して信じられないことでした。

カーブ大学指導部、教員学生は、聖典

"نون والقلم و مایسطرون"

という聖句に従い、神の助力を得て、これまで以上に情熱と関心を持って、この素晴らしい科学および学術センター教育プロセス知識教育の成長を維持することを誓います科学知識の中心であるカーブ大学、そして我が国の他の教育センターで、このような血なまぐさい出来事が起こらぬよう願っています

敬白

カーブ大学指導

https://www.ku.edu.af/kabul-university-governing-board-message-occasion-bloody-event-2nd-november-2020-0

https://anond.hatelabo.jp/20210103225954

2021-01-03

anond:20210103225954

日本が誇るフェミニストたちをアフガニスタン派遣してタリバン交渉してもらいましょう。

彼女たちなら必ずやアフガニスタン女性人権を守るために身命を賭してくれることでしょう。

アフガニスタン女性人権が確保されない限りはアフガニスタンに骨を埋めることも辞さな覚悟で臨んでくれるはずです。

アフガニスタンの話

アフガニスタンというと、日本では人道的支援ODA政府開発援助)の話が中心で、最近の情勢がどうなっているかという報道ほとんどない。なのでちょっと書いてみたい。


もうずいぶん昔の話だが、2001年9月11日ニューヨーク同時多発テロがあった直後、アメリカアフガニスタンに侵攻してタリバンパキスタンに追いやったのだった。

タリバンとはパキスタンのマドラサイスラム学校)発の運動で、1990年代末にはアフガニスタンを掌握していた。

なぜアメリカタリバンと戦ったかというと、アルカイダ同時多発テロを主導)の中心人物だったウサーマ・ビン・ラディン2011年パキスタン殺害)を、タリバンがかくまっていたからだった。当時のブッシュ政権テロとの戦い(The War on Terror)を標ぼうして、それに参加しない国は敵として侵攻もやむなしという国防戦略をとっていた。NATO加盟国から軍隊アフガニスタンに行ってタリバン戦争をしていた。


それから19年経ってどうなったか

タリバンは滅びていない。それどころかアフガニスタン国内で着実に支配を拡げつつある。一方、アメリカを中心とするNATO軍は今年(2021年)の5月までに完全撤退を目指している。(日本ではあまり報道されないだけで、)この間ずっと戦争は続いていた。

アメリカにとってアフガニスタンでの戦争は史上最長の戦争になったが、負けたという見方が強まっている。戦費の負担アメリカにとってずっと重荷だった。オバマ大統領2014年に多くのアメリカ軍を撤退させたが、完全撤退にはならなかった。アフガニスタン軍を育てて、アフガニスタン人に自分たちタリバンと戦ってもらおうというもくろみだったのだが、これはあまりうまく行っていない。毎年アメリカアフガニスタン軍の費用の4分の3(50億ドルぐらい)を注ぎ込んでやらないと戦えないからだ。

トランプ大統領は去年の2月末にタリバンとの和平交渉をまとめたことになっている。ことになっている、というのは、その内容がかなり怪しいからだ。アフガニスタン国土アメリカとその同盟国(allies)の安全を脅かす活動に使わないこと、タリバンと現アフガニスタン政府が和平交渉を行うこと、をタリバン誓約させるかわりに、アメリカは今後一切アフガニスタン国内問題に介入しないこととしている。

これは実質的に逃げを打っているのであって、NATO軍が去った後、これまでの努力は水泡に帰してタリバンアフガニスタン支配するのではないかという見方が強まっている。


アメリカタリバンがまとめた合意にしたがって、去年の秋からカタールドーハアフガニスタン政府ととタリバンの和平交渉が続いていた。⁠今月の5日からこの交渉は再開する予定だ。


2001年末にパキスタンへ逃げた当時のタリバンは完全に弱体化していたが、パキスタンイラン支援のおかげで今はプロ軍事組織に成長していて、最近構成員は6万人くらいいるといわれている。

和平交渉を行っている間も休戦にはならず、タリバンアフガニスタン国内毎日のように人を殺しまくっている。以前は政府や軍の高官をターゲットにしていたが、最近では一般人女性活動家を含む)を中心に襲っている。タリバン政権中枢で力を持ったときに歯向かいそうな人間をあらかじめ殺しているといわれている。


タリバンイスラム法の厳格な運用を目指している。現在タリバン実効支配している地域ではだれもタリバン文句を言えないそうだ。

女性基本的に家を出ることはできず、外出の必要があれば親族男性が付き添わなくてはいけない。もちろん学校に行くこともできない。


現在政権下では女性社会進出が進んで、労働人口の5分の1が女性になったらしい。タリバン政権を取ればすべてが昔に逆戻りになるのでアフガニスタン女性は脅威を感じているそうだ。

だがこの数年で現政権交渉力をかなり失い、タリバンは力を伸ばしている。

今月再開される交渉の結果、タリバンアフガニスタンのあり方を大きく変えるか、交渉決裂で内戦が起こる可能性がまことしやかに議論されている。


日本はこれまで開発援助でアフガニスタン支援してきた。これは基本的親米の現アフガニスタン政府とのつきあいだ。テロとの戦いでは基本的アメリカ同調してきた。だが今回のアフガニスタン和平交渉の結果、タリバンメンバー政権中枢に入ることになれば、これまで実質的に「テロリスト」扱いしてきたタリバン相手日本国民の税金を原資とした開発援助が使われるという事態にもなりうる。

ちなみに、アメリカタリバンと締結した合意では、アメリカの「同盟国」がどの国かは具体的に書いていない。これは安保条約適用対象日本も含まれるのかどうかはよくわからない。そうだろうと日本人が勝手に思っているだけの可能性もある。



ソース、もし興味があれば

Abed, F. and Gibbons, T. (2021) ‘Targeted Killings Are Terrorizing Afghans. And No One Is Claiming Them.’, The New York Times, 2 January. Available at: https://www.nytimes.com/2021/01/02/world/asia/afghanistan-targeted-killings.html.

Afghan, S. (2020) Living with the Taleban (1): Local experiences in Andar district, Ghazni province , Afghanistan Analysts Network. Available at: https://www.afghanistan-analysts.org/en/reports/war-and-peace/living-with-the-taleban-1-local-experiences-in-andar-district-ghazni-province/ .

Al Jazeera (2020a) Afghan gov’t, Taliban announce breakthrough deal in peace talks, Al Jazeera. Available at: https://www.aljazeera.com/news/2020/12/2/afghan-govt-taliban-announce-breakthrough-deal-in-peace-talks.

Al Jazeera (2020b) ‘Qatar to host next round of Afghan gov’t-Taliban talks: Official’, Al Jazeera, 27 December. Available at: https://www.aljazeera.com/news/2020/12/27/qatar-to-host-next-round-of-afghan-govt-taliban-talks-official.

Ministry of Foreign Affairs of Japan (2020a) Japan-Afghanistan Foreign Minister’s Telephone Talk, Ministry of Foreign Affairs of Japan. Available at: https://www.mofa.go.jp/press/release/press3e_000133.html.

Ministry of Foreign Affairs of Japan (2020b) Video message by Foreign Minister Motegi at the 2020 Afghanistan Conference in Geneva, Ministry of Foreign Affairs of Japan. Available at: https://www.mofa.go.jp/press/release/press6e_000250.html.

Thomas, C. (2020) Afghanistan: Background and U.S. Policy: In Brief. Washington, D.C. Available at: https://fas.org/sgp/crs/row/R45122.pdf.

U.S. Department of State (2020) Agreement for Bringing Peace to Afghanistan between the Islamic Emirate of Afghanistan which is not recognized by the United Statesas a state and is known as the Taliban and the United States of America. Available at: https://www.state.gov/wp-content/uploads/2020/02/Agreement-For-Bringing-Peace-to-Afghanistan-02.29.20.pdf.

Walt, S. M. (2019) We Lost the War in Afghanistan. Get Over It., Foreign Policy. Available at: https://foreignpolicy.com/2019/09/11/we-lost-the-war-in-afghanistan-get-over-it/ .

2020-12-28

この国は、タリバン以下。暗黒帝国

人権法律裁判政府正義も誠治も正事もない。

2020-12-26

中野さら無駄に停まる

中野駅は、千葉から三鷹市を結ぶ総武線や、山梨大月まで伸びている中央本線の中継点になっている。ふだん通勤新宿駅阿佐ヶ谷駅あいだ(つまり総武線のほんの一部区間)を毎日行ったり来たりしているだけの私には、中野は少しイラッとさせられる駅だ。停車時間がいつも長いからだ。中野駅電車がいったん着くと、ドアを開けたまま、再び走り出す気配すらない。思い出したように電車が再び走り出すまでの間、乗客列車の中で押し黙っている。

乗客の忍耐を承認と受け取ったのか、国鉄中野駅での停車時間を少しずつ延長しはじめたみたいだった。

2分間停車とアナウンスはいっているのに、それより長く感じる。たぶん自分が焦っているだけだろうと思い、最初の頃は気に留めなかった。数日後、やっぱり長いなと思って時計で計ると、5分を越えていた。それから日ごとに中野での停車時間は長くなっていき、20分を越えた頃にはさすがに乗客ほとんどが異変気づきはじめた。停車時間が2時間を越えた頃にはもう国鉄は隠すこともしなくなった。これから2時間停車する旨アナウンス流れると、乗客は全員降りていった。

中野毎日2時間電車を待つのはそれなりに大変だったが、しだいに慣れた。電車待ちの客をあてにした商売中野駅の周辺で増えて、時間を潰す場所には困らなかったからだ。駅前広場パブリックハンギングで人が首にロープをつけたまま落下するのを眺めたり、うずら園へ行ってお茶を飲んだり卵を拾ったりしていると、それなりにしのげた。

停車時間が2日間になったときには、もっと腰を据えて時間を潰さなくてはいけなくなった。それだけ時間があるなら歩いて阿佐ヶ谷へ帰ろうかとも思ったが、検問が行われていて中野から西へは自由に行けなかった。これほど長く乗客中野に留め置くことは疫病対策になにか関係があるらしかったが、詳しいことはわからなかった。

なんにせよ2日間は長い。食料を仕入れて寝る場所を探そうと思い、とりあえずブロードエイに行った。その名のとおりブロードエイはとても広く、20〜30mくらい幅がありそうな道路の両端にはかすかに黄色い葉を残す銀杏が並び、樹の下には雑多な屋台が出ていた。植木屋金物屋肉屋魚屋おでん、綿あめ、射的、大人のおもちゃ根付オーディオ用品、型抜き、スマートボール骨董品、ありとあらゆるものがあった。

道路脇にプロパンガスボンベを持ち込んでソーセージを焼いていたので、2本買った。真冬でも麦わら帽子かぶったおばさんが、ちぎった生のキャベツ、青い唐辛子と一緒に小さなビニール袋へ入れてくれた。この辺でどこか安く泊まれるところはありませんかとついでに訊くと、最近電車待ちの人向けにキャンプ場ができたよと教えてくれた。

キャンプ場はうずら園の裏手にあった。入口で受付を済ませると、カーキ色のテントと寝袋を借りた。米も売っていたので買った。調理場にたくさん積んである飯盒を借りて米を炊いているうちに日が暮れた。

暗くなると一気に寒くなった。このまま寝られるかどうかもわからないほど寒かったので、斜め向かいテント前でやっている焚き火にあたらせてもらった。そこにいたのは自分と同じくらいか少し上の年頃の男性で、柔らかい物言いのわりに目の奥の光が鋭かった。焚き火の上で沸かしていたお湯で焼酎を割って飲ませてくれたので、自分ポケットに入っていた南部せんべいを渡した。

これから毎回、西に向かおうとする度に足止めを食らわせるつもりなんですかね、国も呑気なもんですね、などと話し合っているうちに私たちは打ち解けた。国分寺に住むミヤシタさんというそ男性カメラマンで、戦場というよりは紛争地帯取材を専門にしているらしく、数年前、パキスタンからアフガニスタンへ入った時の話をしていた。自動小銃を持ち、黒い布で顔を覆ったタリバン兵士が乗るピックアップトラックについて村を、学校を周って子どもたちを撮影したこと。片目のない子、腿から膝にかけて爆撃の痕で肉がえぐれたままの子が珍しがって寄ってきたこと、阿片栽培関連の場所は一切撮影を許されなかったこと。暗闇の中で炎を眺めながらそんな話を聞いていると、自分東京にいることを一瞬忘れた。

テントに戻って眠りについたものの、寒さで目が覚めた。寝袋が冬用なのかどうかわからない。奥歯がガチガチ鳴るのを自分では抑えることができなかった。このまま横になっているのに限界を感じて外に出ると、空がかすかに明るくなり始めていた。バラックトタン屋根が、木が、電柱が、金色紫色の混じった光から現れてきた。今日一日をどうするかはまだ決まっていなかった。

2020-07-14

マスク一般的になって、帽子に口元スカーフタリバンみたいなスタイルで外出しても不審者だけど不審者じゃなくなったのが嬉しい

2020-06-12

アメリカ文革が始った

リベラルヤバイ

正義に酔って対話ができない。

Black Lives Matterは大事

だけど今大規模デモやってコロナ感染拡大につながるリスクは冷静に考えないとヤバイ

日本でのデモ応援した大坂なおみのツィートへの反応でもそうだけど、大多数は冷静なリスクの指摘なのに、高須克弥のような一部のヤバイ奴だけ取り上げてBlack Lives Matterに反対する奴はレイシストみたいなレッテル貼るのマジで良くない。

銅像倒すのマジで良くない。独裁政権が倒れた時に権威象徴になってる像を倒すのはわかるよ。ベルギーレオポルド2世みたいにガチヤバイやつを顕彰するのが今の価値観ヤバイのも理解できる。でも歴史のある像は骨董価値もある。現在価値観ヤバイなら、人通りの多いところから撤去して博物館収蔵品にすれば良い。正義の鉄槌だとばかりに勢いで像を壊すのはタリバン大仏破壊と何が違うのだろうか?像を破壊するのを放置してたら人を吊すこともためらわなくなるよ。このままリベラル正義暴走したらマジで文革になる。リベラルヤバイ

2020-03-15

株価原油安とアメリカ中東外交について詳しい人おしえて

新型コロナウィルス話題で持ちきりですけど、年明け何があったか覚えている方います

イラン革命防衛隊司令官が爆殺されたんですけど、ご記憶の方いますか?

あと、しれっとアメリカアフガニスタンから撤退するとかタリバンと和平交渉してるとか、これなんです?

トルコシリアロシアでこっちも停戦するとかしないとか。アメリカ抜きで進行中ですか?

トルコ難民問題も「知らねーよ」と言い出してから、実際の難民の動きってどーなってます?急に来たらみんな新型コロナかかりません?

そして、OPECで減産しましょうよって話は流れて、増産してシェア取りに行くぜとサウジアラビア鼻息荒いですが、これってアメリカどー思ってます

2015年から2016年原油がモリモリ下がって「中東諸国SWF欧州銀行を通して株を売っている」とか、さんざん言われてんですが、2020年暴落ではまったく聞きません。

もうすでに中東諸国投資マネーを引き上げ済みで影響ないってこと?それとも関心が新型コロナだけだから騒がない?

シェール革命だって5年とか10年ぐらい前からニュースには出てたと思うけど、技術革新政策決定レイヤーまで浸透したの?

アメリカエネルギー地産地消できるようになってきた、対イラン、対シリア、対アフガン、対ロシア外交政策が変わったの?

それとも、トランプ大統領から変わったの?

でも借金漬けになってるアメリカシェール企業とか破綻するんじゃとか言われてますよね、アメリカ不動産には慎重になったけど学生ローンオートローン企業社債で「危なくない?」ってのが10年でパンパンらしいですが、これも大丈夫ですか?

中東産油国アメリカシェール企業って感じですか。原油安で力尽きるか借金返済で力尽きるか勝負だって

それじゃ漁夫の利だって原油安って原油使う産業には追い風とか思うけど暴落したら絶対額が減って今までの設備投資やらランニングコストやらで、むしろジリ貧感ありません?電気ガス。

だって原油安になったからといって売上がボーンと増えるわけじゃないですよね。

それに原油安だと自然エネルギー関連ってどうなるんです?

太陽光風力水力地熱バイオマスとか色々ありますけど、コスト考えたらとか色々悩ましくないです?

あとプラスチックとか、止めましょーとか世界中で言ってるわけじゃないですか、地球温暖化とか。

新型コロナってすでにリセッションに向かい出してた世界経済強制終了させた感じですよね。

実体経済が止まり出したら、金融政策じゃなくて財政で無理やり動かせって話ですが、これもどうなるか。

もうトランプ大統領も忘れてると思いますけどメキシコとの国境に壁作るって言ってたんですから、今こそ、これ作ったら良いのにって思いますけど、ダメですかね。

原油安でも大増産でシェア拡大して生き残るぜサバイバル産油国ゼロ金利と金融緩和拡大してシェール企業倒産させないアメリカ

これから世界経済の先行きは、新型コロナの終息と同じくらいアメリカ中東政策が大事になると思ってますけど、けっきょく、これからどーなるんでしょう?

詳しい人おしえて

2019-12-18

anond:20191218173915

朝鮮戦争ソ連中国という別の極が支援たからでしょ。

日本本土決戦やっても松代大本営攻略されるだろ。その後タリバンみたいなゲリラ闘争はありえるのかもしれないが。

2019-12-05

anond:20191205155218

そうだろうか?

中村氏が最も望まない行為だと分かりつつ、憶測せずにはいられない。

中村氏言動は、タリバンによる統治に対して寛容で、国連米軍活動国連後ろ盾を受ける北部連盟に対しては懐疑的だった。

戦争している場合じゃない、と公言してはばからなかった。

そして、こういう民衆の誰もが望まない「大義のための暴力」を振るうのは往々にして外国人だという事を知っている。

から、どうしても気持ちが重くなってしまう。

中村氏を殺したのは私たちの仲間なのではないか想像してしまう。

2019-01-22

anond:20190122155403

タリバンはISと混同されがちだけど、元々、ガチ対立してるのがタリバンからなぁ。

NSA職員を狙って100人殺害とか、タリバン優秀すぎひん?

普通にジェイソン・ステイサムとかトム・クルーズの1,2人は混ざってそうなのに丸ッと殺れるとか、タリバン凄くない?

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