はてなキーワード: iT系とは
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前回までで収入の構成要素については大体解説を終えた。細かいところまで含めればESPPだとかRoth IRAだとかまだあるが、大した違いにはならない。今回はその収入源となるサラリーやRSU、ボーナスを入社時あるいは入社後に交渉する段において、やるべきこと(DOs)、やってはいけないこと(DONTs)を解説する。最初に言っておくが、今回のトピックはオファーを受けた後の交渉だ。オファーを受けるための準備や面接心得などについては扱わない。
これは交渉以前の常識だ。応募者の交渉はRecruiterとHiring Managerが二人三脚で行う。
会社や部門、応募者のランク等々によって、この両者の関わり方は動的に変わる。
一般的には低ランクの応募者の場合ではRecruiterの裁量が大きく、高ランクの場合では逆だ。
自分が聞き及んだ、そもそもレベル換算すら不可能な大物のhire時などはRecruiterがまったく絡まなかった。面接さえ行われなかった。VP達が低姿勢でselling modeの会話をするのを面接と呼ぶのでなければ。Blank checkが送られたという噂もあったが、流石に誇張だろう。
彼ら彼女らは大抵技術的素養も特定のチームとの関連も無く、最終的な決定権を持つことはほぼない。専任の仲介役である。
しかし、仲介役を侮るなかれ。Recruiterが交渉の主導権を握ることもある。Recruiterが頑迷に給与交渉を無視すれば応募者はなす術もないし、こんな奴へのオファーはrescindしろと言えばhiring managerも大抵心を変える。Hiring managerの中には、交渉をRecruiterに丸投げする者もいる。Hiring managerとは違い、特定のチームの事情を勘案しない代わりに会社全体の利益を代弁するのでlow-ballオファーから始めてくる者もいる。まさにペーターの危惧したとおりだ。
それでも、Recruiterが出来ることには大きな制限がある。最終的にはHiring managerあるいはその上のVP等からの承認が必要となる。
大抵、彼ら彼女らは入社後、応募者の上司となる。非常に重要な交渉相手だ。
但し、会社によってはhiring managerと入社後のチームに関りがないこともある。L3/L4などのspecializedでない段階の入社、あとはfacebookなど入社後にbootcampで配属先を決める方式の所だ。しかし、Facebookでさえも近年、高ランクの技術者とくにinfra側ではheadcountをpreallocateする場合が多い。専門性を買って高ランク応募者を雇ったのに、入社後に目的のチームが定員過多で入れなければ宝の持ち腐れだ。
さて、hiring managerもランクによって出来ることと出来ないことがある。応募者のランクによって定められたバンド幅を超過するような変更は大抵VP以上でなければ出来ない。そのほか、特例となるような変更は大抵VPからの承認が必要になるので、下のランクのhiring managerは大抵考慮すらしないだろう。
先述のバンド幅超過の例など、採用側からすれば馬鹿らしい手間でしかない。そもそも(ほぼ)不可能なのだ。
また、一旦ランクが決まった後のランク上昇交渉も多くは不可能である。
例えばL6 loopの面接を受け、オファーをもらったとしよう。これに対してL7にup-levelしろなどというのは全く不可能な要求だ。L6とL7では面接内容からして違うので、最初からやり直しでもしなければどうしようもない。但し、低ランクの場合は会社によってオファー後のup-levelもある。
こういった理不尽な要求をし続ければ採用側は諦めて他の応募者に行く。
verbalオファーは無かったことにされ、オファーレターさえrescindされることもある。
例えrescindされなかったとしても、入社してどんな顔をしてその上司と働き続けるというのか。
オファーをもらったら、或いはその以前から、そのランクのバンド幅を調べると交渉がうまく行きやすい。
levels.fyi等で調べることもできるし、recruiterに聞けば教えてくれる場合も多い。
もしもバンド幅の下限でのオファーであれば交渉をしない理由がない。オファーを出す側からしても、そんなオファーで応募者が交渉をせずにacceptしたらgood for meだ。自分はそういったオファーはunethicalだし長期的にその社員の意欲を削ぐと思っているが、残念ながら多々ある。
オファーが一つしかなければ交渉は非常に難しくなる。採用側にオファーを変更する動機が薄い。
そのため、交渉で最も重要なのは複数のオファーを得ることだ。すべてのオファーが魅力的である必要はない。とにかく複数あることが重要である。それらのオファーが競合他社からのものであればなおよい。当然、現在勤めている会社からのcounterも含まれる。
しかし、この条件を満たすためには数社で面接し、かつオファーがほぼ同時期に出される必要がある。
多くの会社ではオファーは2週間以内にexpireする。業界によっては極端に早い、いわゆるexploding offer(2-3 days等)もあるそうだが、シリコンバレーの上場IT企業では寡聞である。会社の評判に影響する。
もしもオファーが同時期に出されなければ、先にオファーを出した会社に延長交渉をしなければならない。
応募者がどれだけ求められているかによって、この交渉も難しい時がある。採用側としてもheadcountの制約がある以上、他に行きそうな応募者へのオファーをずっと延長し続けたくはない。応募者が口で言う通り自社のオファーにexcitedなら何故他の会社のオファーを待っているのか、と。応募者の中には苦しい言い訳を並べ立てるものもいる。
ある例では「両親と相談しなければならないので」と言う。2週間で相談できない両親は一体どこにいるのだ。大体、子供の就職に親が本当に決定権をもっているのか?ちなみにこれを言った応募者は延長後に貰った他会社のオファーを受けた。
こういった苦しい交渉を避けるためにも、面接時期を大体合わせてオファーのETAを調節することをお勧めする。
ちなみに、今まで見た中でもっとも効果的なオファー延長理由はtwo-body problemであった。つまり配偶者やsignificant otherも同時期に職探しをしている。住む場所を合わせなければならないので、そちらの進展を待つ必要がある、と。採用側からすればぐうの音も出ない。進展の詮索すらできない。しかし、卒業時や移住時などにしか使えない理由だ。
RSUをあと1000株寄越せというにしても、その数字がどこから来ているのか説明できなければ響かない。採用側がどうしてもその応募者が欲しい状況でなければ、単に現在のオファーの数字が如何に適正なのか繰り返すだけだろう。
それに対し、応募者側から数字の明確な説明があれば採用側がdecision makerとなって悩むことになる。Turn the tables! また、hiring managerがその上を説得する材料となる。
例えば、「X社のオファーのTCに合わせるため」、「Y社のRSU Refresher方式との違いを考慮し、同額になるためのRSU量」などは説得力が高い。「バンド幅のmedian」も成功例だった。
まだまだ書きたいことはあるが、長くなってきたのでここで切り上げる。
さて、大体の要素は網羅したのであと1,2回でこのシリーズを終わらせる予定だ。
後は何を書こうかと思って今までの回のブクマ数を見てみると:
なんということだ、前途有望な若者が調子に乗って痛い目を見る話の方が受けが良いのだ。
やはり人間は糞である。古今東西Reproducible。そんな増田住人のため、次回は皆が不幸になる胸糞の悪い話をする。路頭🙏おじさんも大満足だろう。
これ、ためしに操作してみたんだけどUIがクソすぎてクソほどわかりにくいクソだし
書いてあるような「投票によって検索順を操作する」みたいな挙動はまったくしてなかった。
https://salona.org から検索して、検索結果表示ページで画面右上の+をクリックすると「検索ワードにコメントをつける」ことができる。
そのあと投票行為をすることによって、そのコメントに投票することができる。
各コメントの上に表示されてる数字が投票数で、投票数の降順でコメントが表示されるようだけど
検索結果には何も影響してない。
これ投票によって検索順を操作するサービスじゃなくて、検索キーワードにコメント&いいねできるサービスでしかないぞ?
ちなみに投票の仕方は↓だけどこれ読んで理解出来たらすごい!(ちなみに公式ドキュメンテーションには手順について何も書いてなかった)
:idや:nonceが変数を意味していることはIT系の知識ある人ならわかるだろうけど、素人はまずわからないと思うし
文書IDと256ビットのノンスを繋げたもののSHA-256によるハッシュが小さいほど価値があるということにします(Hashcash)。
https://salona.org/vote/:id?nonce=:nonceにアクセスすることで投票できます。
現在のノンスはhttps://salona.org/nonce/:idから取得できます。詳しくはSalonaの公式ドキュメンテーションをご覧ください。
———
いわゆる「プログラマに向いてないタイプ」かつコーチャブルじゃないタイプだと思うんだけど、応援してるし自律的にスキルを伸ばせるようになって欲しいと思ってる。プログラミングスクールは、居住地的にキツイのと、雰囲気に呑まれて養分にされて終わりそうなので避けたい。
稀にネット上で見る成功体験(未経験からGAFA入りました的な)からかけ離れ過ぎてて、途方に暮れている。
どうしたらいいんだろ
——
とても参考になりました。皆さんありがとう。
承前 : Part-6 https://anond.hatelabo.jp/20201011065246
次回 : Part-8 https://anond.hatelabo.jp/20201018143903
今回はTCに重要な影響を与えるRSU Refresherについて。
具体的には、1) Refresherとは何か、 2) TCにどういう影響を与えるか、3) 各企業でRefresherはどれぐらい配布されるか、について取り上げる。
上場企業で働きはじめれば1)と2)はすぐに分かる。しかし、数年働いた後も3)をまったく把握せずに転職活動をし不利なオファーを受ける人がいる。
一つの理由としては、オファーレターにはこの辺りの事情がほとんど何も書かれないからだ。交渉時に質問しても、あなたの成果に応じて、と全く具体的でない返答が来るのみだろう。
多くの働き始めの技術者はこう考える: まだよく分からないけれど、問いただすのもがめつい気がするし、報酬が成果に依るのは当たり前だ、自分が頑張って成果を出せばいいだけなんだからただ職務に励もう、と。
それ自体は間違っていない。特にL3/L4の段階であれば、TCへの影響はそれほどではない。技術者として実力をつけ、早く上のランクに上がっていくことのほうが大事である。しかし、L5/L6の段階に入り、転職活動をしていく時までには大体の事情を把握していてほしい。
というわけで今回はL5の技術者でCase Studyをしよう。levels.fyiによればGoogle L5の平均値は
Salary | RSU/year | Bonus |
---|---|---|
$186k | $126k | $38k |
TCとしては$350k。そろそろ家の購入に踏み切る時だ。2馬力の家庭なら悩む必要すらない。
さて、このTCのうち重要な部分を占めてきたRSUの$126k、Googleの場合vestが1 year cliffのあとに、毎月分割で各年25%入る。
では4年経ってvestが完了したらどうなるのか?もうもらえないのだろうか?そんなことは勿論なく、引き続きRSUは補充されていく。これがRefresherだ。
多くの会社ではRefresherも4 year vestである。但し1 year cliffは無いので即座にvestが開始する。
最大の違いは、Refresherはその人の成果に応じて毎年少しずつGrantされることだ。
Salaryの上下が難しい以上、RSUはシリコンバレーの企業において従業員のやる気を出させる最重要手段、目の前の人参だ。当然毎年のperformance reviewと連動され、Stock Bonusとも呼ばれる。しかも上場企業からすれば無料で畑からとれる、まさに株である。とはいえ濫用はできない。cash flow的には無料でも、vest時にdilutionを引き起こすからだ。
最初の年にRSUがRefreshされることは少ないかあっても少量である。
では、2年目以降にinitial grantの25%ずつrefresherが配布されたらどうなるだろうか?
長期的に考えれば定常状態になりTCが収束するだろう。だがその間は?単純化のため、Refresherの配布月が入社月とほぼ同じ(そのため2年目からRefresherがvestされ始める)という幸運な条件で見て行こう。
RSU\Year | Year 1 | Year 2 | Year 3 | Year 4 | Year 5 |
---|---|---|---|---|---|
Initial | $126k | $126k | $126k | $126k | 0 |
Refresher 1 | $31k | $31k | $31k | $31k | |
Refresher 2 | $31k | $31k | $31k | ||
Refresher 3 | $31k | $31k | |||
Refresher 4 | $31k | ||||
Total | $126k | $157k | $188k | $219k | $126k |
Refresherがinitial grantと被ることで2-4年目まで収入が増えているのだ。
さらに実際には、まともな成果を出せていれば昇進あるいはそのバンド内での上昇により25%以上のRefresherが毎年配布されているだろう。
このように、多くの企業ではRefresherのお陰でオファー時よりもTCが高くなることがよくある。
ランクが上がり、RSUの割合が多くなるごとにこの点は重要となり、現在のTCがオファー時のものよりも10-50%高くなるということがL5/L6では普通だ。
levels.fyiの数字を見て、おや、自分は同じランクの他の人よりも多くもらっているな、と思ったら以下の可能性を考慮しよう。
これらすべてを考慮しても自分のTCの方が高ければ、おめでとう、あなたはバンドの上の方だ。昇進は近い。
昇進に関して、Year 5の数字を見てほしい。Initial Grantが無くなったため、RSUからの収入がガクッと落ちている。
1-year cliffほど頻繁に使われる言葉ではないが、これが4-year cliff。昇進か転職か、勝負の時といえる。
成果を出し上司に恵まれていれば何もしなくても昇進と豊富なRefresherで気になるほどの収入減にはなってないだろう。
そうではない技術者の場合、ここで行動を起こす。成果を出せていないか、上司がそれをappreciateしてないか、どの道そのままでは前途はない。
さて、上の記述を読んだ人の反応は3通りに分かれると予測する。
2と3の違いが転職時に重要となってくる。かならず考慮に入れてほしい。
大手で言えばAmazonが後者に当てはまる。AmazonではRefresherがtarget TCに基づいて発行される。Realized compensationがtarget TCに「なるように」refresherの発行数を決めるのだ。株価上昇ですでにRealized compが十分に高ければ配布しない。前回紹介したXさんのような場合、refresherはinitial grantが無くなるまでまったくない。Google/FBの技術者には驚きの制度だろう。Amazonの技術者からすればその逆なのだ。
そのため、Amazonしか経験していない人、Google/FBしか経験していない人、がオファーの真の価値を見誤ることになる。
また、Amazonとは違う理由でRefresherの配布数が期待とは異なることになる企業も多い。
前述の企業の場合、Refresherの配布方式はおおよそ標準化されており、事前調査していれば大体の予測ができる。
しかし、企業によっては、極度の依怙贔屓と不平等に基づいてRefresherの配布数が決められ、末端社員には詳細が秘密にされるところもある。外部の人間がオファーの真の価値を見きわめることは難しい。内部の人間でさえ予測ができないのだから。また、そこまでいかなくても同じ会社でもRefresherが全く出ない部門と豊富に出る部門の格差はよくある。平均を見る事にほぼ意味がないのだ。
そういった企業の場合、teamblindのようなtoxic cesspool full of useless whining degeneratesで最新かつ個別の内部情報を収集しなければ何もわからない。
承前 : Part-5 https://anond.hatelabo.jp/20201008100556
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前回、AmazonにL7で行ったXさんの例が出た。実際に彼がどれだけの収入を得たのか、株価がそれにどう影響したか、詳細を見て行こう。
人物特定を避けるため時期や額について多少の変化をつけていることを注意しておく。
彼のTCは$700k。以前のせたlevels.fyiでの数字はSeattle等ほかのworking siteでの数字(1-2割低くなる)も含めた平均であり、かつ彼は交渉をうまくしたのでこうなった。内訳は4年間の平均で、一年毎にサラリー165k、RSU 420k, sign on bonus 115kだ。
これを実際の時系列でみてみるとずいぶん印象が変わってくる。Amazonの場合、RSUのvestingが少々特殊であるためだ。
Income\Year | Year 1 | Year 2 | Year 3 | Year 4 | Total |
---|---|---|---|---|---|
Salary | $165k | $165k | $165k | $165k | $660k |
RSU | $84k | $252k | $672k | $672k | $1,680k |
Bonus | $253k | $207k | 0 | 0 | $460k |
TC | $502k | $624k | $837k | $837k | $2,800k |
上記のように、AmazonはRSUを3-4年目に集中的にvestする。一年目終了後に5%, 二年目終了後に15%, 以降半年ごとに20%だ。
RSU-heavyなことと相まってこのままだと一,二年目に社員が困窮する可能性がある(特にmortgage!)。そのためsign on bonusを1-2年目に配布する。
最終的な総計は変わらない。四年間で$2.8M、TCは一年毎に$700kだ。
しかし、彼の実際の収入はそれよりもかなり高かった。Amazonの株価が高騰したのだ。
仮に彼が2015年初頭にオファーを受け取ったとしよう。そのオファーレターにはRSU報酬の「金額」は当然書いていない。代わりにRSUの「株数」が書かれている。このRSUの株数は通常、TCとその時点の株価から逆算してTCがその額に「なるように(target)」株数が決められる。((あるいはそのように交渉する、といったほうが正確か。RSUの総配布数は組織ごとに予算決定時にあらかじめ決められ、その枠の中からオファーを出す。これが尽きてオファーを出せなくなることをRSU depletionと呼ぶ。)) 2015年初頭の$AMZNは$312。なので彼は5,400株のRSUをGrantされたことになる。
そして、実際にRSUがvestされ社員が売却した時の総収入は株価に影響される。彼の場合、vest直後に売却したと仮定すると、
2016年一月末、2017年一月末、2017年七月末、2018年一月末、2018年七月末、2019年一月末の株価が重要となる。
Income\Year | Year 1 | Year 2 | Year 3 | Year 4 | Total |
---|---|---|---|---|---|
Salary | $165k | $165k | $165k | $165k | $660k |
$AMZN | $587 | $823 | $988(Jul), $1,451(Jan) | $1,777(Jul), $1,718(Jan) | |
Realized RSU | $158k | $665k | $1,064k, $1,563k | $1,914k, $1,850k | $7,213k |
Bonus | $253k | $207k | 0 | 0 | $460k |
Realized Comp | $576k | $1,037k | $2,792k | $3,929k | $8,333k |
なんと、彼の実際の収入(Realized compensation)は三倍に膨れ上がったのだ。四年間で$8M以上。
プロ野球選手でもこれだけ稼ぐ人は少ない。これが一技術者、しかもまださらに上がいるL7で起こるというのがシリコンバレーの狂っている所だ。
このように、TCを議論するときに「オファー時の額」「実際に入った額」を区別してtarget compensation, realized compensationと呼ぶことがある。
通常使うのはtarget compensationである。少なくとも自分の周りでは。未来のことは誰にもわからないのだから、複数社からのオファーを比べるためにTCを導出するときはその時点の株価を使うしかない。
しかし、世の中にはそう考えない人もいる。自分がある企業からオファーを受けたとき、対面交渉の段階でそのhiring managerがこう言い始めた。
「確かにうちのオファーはあちらの企業よりもTCが低いね、でもexpected stock appreciationのことを考えてみよう.」
自分は少し戸惑った。彼がStock Appreciation Right (SAR, ストックオプションのようなもの)のことを言っていると思ったのだ。
「うちはRSUが多いから、うちの株価が今後四年間、年間 Y%で上がっていくと仮定すると君のrealized compensationは...」
といって目の前で電卓アプリをたたき始めた。なんと、この人は株価の将来のappreciationが分かるというのだ! しかもY%はその時のNASDAQ compositeの平均成長率よりもかなり高い数字だった。Stonks only go upとでも言うのか、このGen-Zめ!
上場企業の株価が今後どうなるか、確実にわかるはずがない。わかるならば仕事などせず株取引だけで暮らしていける。
自分はその人の交渉手法を危険だと感じた。自分が同じことをしようとは思わない。その言葉につられて応募者が入社した後に株価が下落したらどうするのだ。
訴訟とはいかないまでも、その社員がHRやLegalに苦情を持ち込んだとしたら。
オファーレター等、証拠が残るところに一切そんな言葉がなくても、複数社員が同様の苦情を入れたら、HRが自分を守ってくれる自信はない。
定期的に行われる、たるいクリック連打訓練は社員の教育のためではなく、不祥事の際に全責任を社員におしつけるためのものだ。
Legalは自分のterminate letterを発行するのに微塵の躊躇もないだろう。それこそseveranceがもらえるかさえもわからない。
自分はそのhiring managerに不信感を抱き、最終的には他のところに行った。
自分は他の人に転職の助言をする際、株価の下落リスクを考えるように強調している。
Tech株が近年好調であるのは確かだが、一寸先は闇である。IBMを見よ、一昔前のMSFTを見よ。
株価が上昇することを前提に将来を決めるのは非常に危険だ。実際、IBMに2010年ごろに移った知人は後悔しきりであった。
さて、自分がオファーを断ったその企業であるが、その後、Y%を遥かに超える株価成長を続け、自分の心を削った。
所与の状況で自分が間違った選択をしたとは思っていないが、それでも時折そのオファーレターを見返すことがある。
シリコンバレーではよくある話である。Googleの早期社員になりえたひと、FBの早期社員であったかもしれない人、
そういう人はたくさんいるが、別に彼らが不幸そうには見えない。彼らにその時のオファーレターについて聞くと、
みな同様に時折見直す、という。人生の大事な選択をするまえに、来し方を見返し、自分の心が均衡を保っているか、
何があっても後悔をしない心構えができているか、自分の人生は何のためにあるのか、心をはせるツールである。
次回はRSU Refresherについて。
最近IT系のエンジニア職に就いている男性と飲みに行くことが多いのだが、皆揃って卑屈でプライドが高く、無意識にマウントを取ってくるのでIT系のエンジニア男性全体に対してあまりいい感情がない。
ダメなところがあったら教えてくれてと言われたのでオブラートに包んで話したらでもだってで疲れる。
年収について自慢してくるくせに私の方が数千円多めに払うこともざらにある。
なので最近は合コンさしすせそで相手も私も不快にならないよう、全てを乗りきっている。
web系エンジニアでちょっと有名なツイッタラーの「IT系のエンジニアは浮気しないし将来性あるし独身が多いから婚活女性に最適!」みたいなツイートがバズっていたが、独身が多いのにはそれなりの理由があるからだと実感した。
承前 : Part-4 https://anond.hatelabo.jp/20201006121559
次回 : Part-6 https://anond.hatelabo.jp/20201011065246
前回、交渉すればL4になれたのに交渉しなかった学生の例を紹介した。あまりのnaiveさに周りのgrown upは頭を抱えたが、ある意味で微笑ましい事例とも言える。
今回紹介するのはその逆で、ダメな交渉をしてしまい彼自身を含め関係者に苦々しい思いを残した。この例は今でも自分に怒りと後悔を覚えさせる。
増田にこのシリーズを書いた動機にも関わる。長くなるが、事の始まりから書いていく。
ある時、自分はある会社のある部署で働いていた。高ランクの技術者ばかりがいる部署で、非常に刺激的、かつ全員がいい人であった。
自由な雰囲気で、ランクや年齢に関わりなく皆が家族のように親しんでいた。その時の同僚とは今でもつながっている。COVIDが来てもZoomで乾杯をする仲だ。
ある年、その部署に新人が来た。仮に彼をペーターと呼ぼう。ペーターの雇い方は稀とは言わないが少し特殊であった。
ペーターは、やたら押しの強い人が多い気がするある国の出身で、やたら社交的な気がするある国の有名工科大でポスドクをしていた。
そして、その部署のあるmanagerがあるプロジェクトで必要な技術下調べをしているとき、彼の論文が目に留まった。
その論文を皆で議論しているうちに、著者のホームページを見てみるとポスドクであることが判明した。ということは求職中の可能性がある。専門家がいるならその人にそのまま実装してもらえばいいし、その後も戦力になるだろう。
そのmanager、のちにペーターの上司となる、が早速彼と連絡を取り、面接をすることに。自分も面接に加わった。高ランクの技術者たちとの質疑でも物怖じせず、専門分野でもかなりいい線を行っているという感触を得た。
ほかの社員も同様だ。すぐさまL4でオファーが出され、彼は渡米することになる。
我々はペーターを温かく迎え入れた。家族の一員である。ビザやGCのことでいろいろと相談にも乗ってあげた。
彼の専門分野は自分も興味を持っていたところなので議論も多くした。彼から学ぶことも多く、利発で高生産性という印象を強めた。春秋に富む若者だ。
さて、そうこうしているうちに彼とは無関係にその部署であることが起き始めた。人が辞め始めたのだ。
その部署は非常に心地よいところだったが、高騰を続けるシリコンバレーの給与水準(と家の価格)についていけていなかった。
ある程度の期間であれば仕方がないが、長期間続けばやりがい搾取である。暖かい家族のような、アットホームな職場、日々新しいことを学べます、しかし給与は奮わない、ブラックフラグ満貫である。
最初に辞めたのはアメリカ人であった。彼は利に聡く、情勢に通じ、交渉も上手であった。多くのオファーを得て、その中からさらに値を吊り上げ、TCを大幅に上げて出て行った。
そして我々は家族なので、そういった情報が共有された。なんというoutside world! 一人、また一人と彼に続いた。みなL7付近のオファーを大量に得、上手な交渉をしていった。
彼らの情報や手法は我ら家族に惜しみなく共有され、非常に学ぶところが多かった。交渉の成功例として次回以降にいくつか取り扱いたい。
また、彼らがうまく各企業に散らばってくれたおかげで、自分はいろいろな企業の情報を得ることができている。
ペーターは、一人残された。
ひどいな、と思ったが新しい職場で忙しく、どうすることもできない。ただ、機会があれば何かしてあげたいとは思っていた。
さて、自分は次の会社で忙しく働いていたのだが、他部署のある技術者と知り合いになった。仮に彼をアルムさんと呼ぼう。
アルムさんは年季の入った技術者で、ちょっと頑固なところはあるが自分のコードに誇りと情熱をもつ好漢だ。
自分が長年L6であることに不満は覚えつつも、金は求めない、自分のプロジェクトを成功させたい、と邁進していた。肩書上managerではあるが、軸足は今もコードに置かれている。
そんなアルムさんが自分のプロジェクトを加速させたいと願い出、無事に追加のheadcountが付与された。そして、いい人いないか、と自分に尋ねてきた。彼のプロジェクトはペーターの専門分野と少々重なりがあったので、自分はすぐにペーターのことを思い浮かべ、彼に連絡した。彼は他に行きたがっていた。渡りに船だ。
この時、自分はペーターのreferを正式にはしなかった。大抵の会社ではreferral bonusがあるが、自分はそんなことよりペーターの
助けになりたかったのだ。単に知り合いの中継ということにしてペーターをアルムに引き合わせ、自分はそ知らぬふりでアルムからどんな面接を予定しているかどんな素養を見ているか聞き出し、秘密裏にペーターに面接対策を施した。もちろん面接者は何人もいるが、最も重要なのはアルムさんの心象だ。
それがどれぐらい奏功したかわからないが、無事にアルムさんはペーターを気に入った。彼がペーターのことを褒め称えているのを聞いて、自分の責務を果たした気がした。
オファーが出され、1週間ほどたった。さてどうなったか、アルムさんに聞いてみた。
彼は苦虫を噛み潰したような表情で言った。
一週間前とは真逆の反応である。何があったのだ?詳しい話を聞き、自分は非常に混乱した。
アルムさんが出したL4のオファーを、ペーターは報酬が低すぎるといって、最低でもRSUがこれだけなければ、という数字を出してきたのだ。
その数字というのがL7に相当するものであった。なんだそれは。
経験のない人によくある、4年分のRSUと1年分のRSUを取り違えたのでは?自分も若いころ勘違いして舞い上がり、その後でがっかりしたことがある。恥ずかしい。アルムさんに質したが、ペーターは確かにこの数字を出したという。
訳が分からないのですぐにペーターを捕まえ、なぜそんなことをしたのか聞いた。自分は聞き役に徹した。
「あのオファーは安すぎるよ」
そうは思わなかったが・・。彼はL5を希望していたのか?交渉次第ではありえなくもない。転職はランク上げの好機である。
「...だってRSUからの収入がサラリーよりも低いじゃないか」
聞き役に徹するまでもなく、この時点で自分は声を失った。
「TCの大部分はRSUになるんだろ?Xさんはサラリーなんてpeanutだって言ってたよ」
XはL7でAmazonに行ったんだ。Amazonはサラリーが早々に頭打ちするためにRSU-heavyの特殊な場所だ。大体お前はL4じゃないか。
この時点で全容が大体見えてきた。彼は高ランクの技術者に囲まれ、彼らの武勇伝を、分け隔てない風潮の中で
聞いているうちに、とんでもない期待を持ち始めたのだ。以前の回で書いたようにランクが上がれば確かにTCの大部分がRSUになる。しかしL4やL5の段階ではまだまだそんなことはない。そもそも彼はL4などという用語さえ知らなかった。
「わかってるよ、交渉が大事なんだろ?discountしたオファーを最初に出すのは交渉なんだ。」
そんなことはない。アルムさんがdiscountをする動機が全くない。彼は小さなチームのmanagerであってRSU depletionを心配するのはもっとずっと上の人々である。彼はheadcountを埋めてさっさと仕事に戻りたいだけだ。大体今回の件はrecruiterの関与が最小限の、ほぼ直接hiringである。お前はそもそもrecruiterとhiring managerの違いが分かっているのか。
「交渉の仕方はわかっているよ。買う方が$10っていったら、売るほうが$100って言って、買う方が$20って言って・・・徐々に双方の提示を近づけていくんだろ。常識だよ」
どこの常識だ。
大阪のおばちゃんの値切り方か。お前の国は確かに南のほうだが、ミナミと次元トンネルでつながってるのか。いつからだ。
「値切り交渉になるだろうから少し高めの額を言っておいたよ。返事を待ってるんだけどなかなかこないんだよね、せかしてくれない?」
もう二度とアルムさんはお前と連絡を取らないよ。
彼は自分が忙しい中でお前のために面接をこしらえて、上司と交渉して迅速にオファーを作ってきたんだ。
オファーの作り直しにどれだけ手間がかかるのかわかってるのか。なぜ交渉の向うに自分と同じ、忙しい一人の人間がいることに気付けない。
自分のfair valueを事前に調査しておくことすらしなかったひよっこ技術者になんでほかの人間が汗をかかなければならない。
交渉をするにしても相手に迷惑をかけないやりようがいくらでもあっただろうが。大体お前competing offerもないのに交渉することの意味を理解しているのか。
自分は怒りと絶望で頭がおかしくなりそうだった。なんなんだこいつは。自分を何だと思っているんだ。
Naive greedy ignorant selfish tard. Do ur f-ing DD or never leave your mom's basement!!!
そして、自分やほかのgrown upどもが転職未経験の彼に不完全な形で吹き込んでしまった情報が遠因であると知り、なんてやつを紹介してしまったんだ、自分が関わっていることを知られるとまずい、と思い始めた。
まず、アルムさんにはペーターと連絡を取っていることは以降も完全に秘密とした。馬鹿げたやつもいるもんだ、彼のことはよく知らないけどびっくりだね、と同調に回った。
アルムさんはペーターからのメールは全部無視するよ、と言っていたので多分ばれてはいない。
そして、ペーターには、以降連絡を取らなかった。残念だったね、どうしてだろうね、とだけ言っておいた。
その後、ペーターがある会社にL4で移ったのを知った。いい会社だし失敗しなければ彼ならL6まではいけるだろう。
今回L5になる可能性もあったのをふいにしたが、長い目で見れば大した影響はないのかもしれない。ただ、自分は彼と金輪際関わり合いになりたくない。
ペーターへの怒りは絶えないが、時間をおいて何が悪かったのか冷静に分析してみた。
自分にはあった。では違いは何だ。due diligenceだというのが私の結論だ。
分からないなら調べろ。levels.fyiでもTeamblindの糞に塗れた情報でもいいからとにかく集めて分析しろ。
どこで情報を集めるのかわからないなら人脈・Google何でもいいから駆使して聞きまわれ。
人生の重要な転機なんだから当然する。ペーターはしなかった。そしてそれがほかの要素と相まってこんな結果となったのだ。
こういったことに強いのはいつもアメリカ人だ。日本人やそのほか外国人は開始地点からして遅れている。悲しい。どうすればせめて開始地点を近づけられるか。
情報だ。自分はそれを伝えたかった。できれば不完全でない形で。相場も機微も常識も、USに行く前に最低限抑えておいて欲しい。
「TCの大部分がRSUになるのか、ふむふむ」とだけ受け取る人を少なくしたい。これが増田に投稿した理由の一つである。
もう一つの理由は、誰にも言えない怒りを周囲の誰も見ないところに便所の落書きとして吐き出したかったのだ。すっきり快感である。
承前 : Part-3 https://anond.hatelabo.jp/20201005082738
次回 : Part-5 https://anond.hatelabo.jp/20201008100556
L4は一人前の技術者と目されるランクである。L3で入社した社員の多くは数年以内に昇進するし、逆に5年たっても昇進していない技術者は赤信号である。実際、3年以内に昇進していない技術者を昇進させるか退職させるか上司に促すような会社さえある。
またまたlevels.fyiから報告されている平均値を見てみよう。今回はFBとみんな大好きGoogle。
FB Title | Salary | RSU etc (/year) | Bonus |
---|---|---|---|
E3 (L3) | $119,919 | $43,253 | $15,838 |
E4 (L4) | $159,690 | $80,076 | $18,804 |
GOOG Title | Salary | RSU etc (/year) | Bonus |
---|---|---|---|
L3 | $127,890 | $39,840 | $20,594 |
L4 | $155,159 | $81,337 | $27,385 |
まだまだ家を買うには無理をしなければならないが、日々の暮らしはずいぶん楽になる。
ところで、levels.fyiを引用してLいくつと記述しているのはlevels.fyiがそう書いているか或いは対応関係がそうなるよう描画しているのだ。必ずしも自分がそうだと思っているわけではない。例えばAmazonのSDE 3がL6というのはarguable。
場合によって正しくもあり、間違ってもいる。Part 2でも言及したが、会社が違うのだから完全な翻訳ができるはずがない。
ともあれ、FBとGOOGのL4までの対応関係は明白。転職時にもそのまま換算される。
さて、L4になるには昇進以外でもうひとつ手段がある。入社時点でL4のオファーをもらうのだ。大抵は以下の二つ
自分の感覚ではFBよりGOOGの方が前者の条件に厳しい。ほかの会社ならばL4のオファーを出す応募者にもL3だったりする。
ただし、分野やhiring managerに依るので一般的なところは不明。
L4或いはL4に相当する応募者はエンジニア自身の生産性や専門性が評価されたことになる。
さらに上のランクから見ればまだまだひよっこであるが、自分の武器となる材料が出来たのだ。
であれば目ざとい人のやることは一つ、交渉である。給与交渉あるいは転職、大抵は双方の組み合わせだ。
L3で給与交渉をやる人はあまりいない。転職もL4になってからの方が条件がいいのでそれを待つ人が多い。それでも始める人は現在の会社ではダメそうと見切りをつけている場合だ。残念ながらそういう新入社員はいる。
こういった交渉は上のランクになるにしたがってより重要になり、かつ社員もそつなくやるようになる。
L4の段階での交渉は見ていて危なっかしいものが多かった。材料もまだ大したものではない上に、交渉の正しい仕方をわかってないのだ。
しかし、交渉を全くしないのも、それが正解とも思えない。自分が見た中で苦い思いをした失敗例を2件する。交渉の成功例は次回以降に。
ある年、自分はある学生を夏季にインターンとして採った。彼はPhD取得間近のいわゆるABDであった。
少し寡黙だが真面目で働き者、専門分野の吸収も早い学生なので就職もうまくいくであろう。
その後、そろそろ彼が卒業するだろうという頃に彼の教授から怒りの連絡が来た。ある会社に就職するというのだ。私の最初の反応は、まぁいいんじゃないか、であった。academia就職にもあまり興味を示していなかったし。その教授も同感であった。しかし問題は別にあったのだ。なんとその会社にインターンしたときに付いて来たstandard packageをそのままacceptするというのだ、しかもPhDを取得せず修士のままで行く、と。
補足するといくつかの会社ではインターンの終了後、生産性の高かった学生すべてにstandard packageのオファーを出す。多くは一年間有効だ。しかし、その内容はPhDに向けたものではない。前述のように彼はL4が妥当である。$100k/yearをテーブルに残している。まったく説明がつかない。その教授は学生の幸せだけを考えて、なぜそんなオファーを受けるのか、と怒っていたのだ。
その教授からその学生の翻意を促すよう頼まれて、彼と話をした。自分は、彼の経歴ならL4が妥当であって、PhDを取得して多少の交渉をするだけで済む。ほかの会社でも面接すれば、必ずL4相当のオファーをもらえるのでそれを見せれば一発だよ、と説明した。また彼の段階であれば交渉がいかに有用か、ということも。
しかし、彼の反応は一貫して「money doesn't matter」であった。反応に困った。
そう言われると言い返せないが、それはどうなの、という。ロマサガのラファエルか。
その後も彼と話を続けたが、結局のところ彼は交渉をする、というそのこと自体が嫌なようであった。
実際、交渉というのは性格によってはコードを10万行書くよりも抵抗がある。
彼にはほかの会社でも面接するように念を押したが、結局しなかった。そもそも面接も嫌いであったように思える。
そのままの内容で就職。博士論文の完成だけは入社以後でもいいから、と説得した。さすがにPhDをdoesn't matterとは言わなかった。
そんな彼も今は一児の父。シリコンバレーではnannyが糞高いし、家を買うのに苦労してなければいいのだが。
さて、ここまで書いて30分をとうに過ぎていることに気づいた。次回はこの学生の正反対の例を書きたい。そちらはもっとずっと苦々しい記憶だ。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
00 | 82 | 19908 | 242.8 | 66.5 |
01 | 44 | 4877 | 110.8 | 46.5 |
02 | 39 | 4733 | 121.4 | 58 |
03 | 6 | 1331 | 221.8 | 46 |
04 | 10 | 905 | 90.5 | 31.5 |
05 | 24 | 3285 | 136.9 | 52.5 |
06 | 59 | 10640 | 180.3 | 135 |
07 | 49 | 6441 | 131.4 | 41 |
08 | 82 | 11781 | 143.7 | 52 |
09 | 116 | 10210 | 88.0 | 52.5 |
10 | 180 | 14217 | 79.0 | 53 |
11 | 156 | 20434 | 131.0 | 61 |
12 | 129 | 15619 | 121.1 | 55 |
13 | 164 | 15539 | 94.8 | 54.5 |
14 | 123 | 17612 | 143.2 | 60 |
15 | 92 | 11748 | 127.7 | 59.5 |
16 | 128 | 13969 | 109.1 | 37.5 |
17 | 186 | 16976 | 91.3 | 53.5 |
18 | 133 | 15156 | 114.0 | 47 |
19 | 120 | 11913 | 99.3 | 49.5 |
20 | 173 | 15400 | 89.0 | 45 |
21 | 309 | 45911 | 148.6 | 152 |
22 | 232 | 33276 | 143.4 | 74 |
23 | 352 | 40385 | 114.7 | 100 |
1日 | 2988 | 362266 | 121.2 | 63 |
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現在10/5(月)の夜ですが、今日から研究室に復帰しました。今日は片付けだけでなにもしませんでしたが、意外と皆排斥せず受け入れてくれて有り難かったです。申し訳ないです。
「今日からお世話になります!あ、留年が決まりましたので、あと1年半よろしくお願いしますね!」と挨拶回りをしました。
自分も増田と同じ有機合成専攻で、M1の3月に東日本大震災に遭って就活も修論もやる気がなくなり、大学に全然行けなくなって就職決まらず卒業した。(以下略)
増田で有機化学の人なんて見つかると思っていませんでした。コメント有り難いです。震災の時もやはり色々大変だったかと思います。
私はひとまず修士は出るか、と心に決めましたので、頑張りたいと思います。
こないだ久しぶりにマクマリー(学部の有機化学の教科書)を読んで、自分有機化学好きだったな、と思い出しました。
そうだよ、私有機化学好きだったじゃん。巻き矢印とかが楽しかったから有機化学来たんじゃん。高校生の時にカルボン酸とかせっけんとかアセチルサリチル酸とか作ったのが楽しかったから化学科来たんじゃん。
というか有機化学得意じゃないっつったってさ、比較対象は学年首席とかな訳で、まあそれと比べたらちっとも勉強は足りなかったが、有機化学の院生に最低限求められている知識は有していたつもりじゃん。研究室内学力テストだってギリギリだけどパスしたじゃん去年。(でも半年引き込もって多分結構忘れているからまた勉強しないとな……。)
中小製薬は人手不足ですか、本当ですか?製薬は興味自体はありますが、化学の人からすれば薬学部生と争う必要があって狭き門だからあまり視野に入れていなかったのですが、入れそうなら説明会くらい行こうかな…今年はネットだろうしな…
途中自分語りが入ってしまいすみません。なんにせよ頑張ります。コメントありがとうございます。
・研究ってやったからといって結果が必ず出るわけではないけど、やらなければ結果がでることは絶対にない
ある種の信念というか自信がなければ、結果が出るまでやり続けるのはつらい
そうした信念や自信に根拠がないことも多いし、根拠らしきものがあると思っても見当違いだったりもする
自分を信じられるようになるまで、結果がある程度見通せる仕事に就いたほうがいいかもしれない
心にささります。ある種の自信が無いと研究は続けられない、それはそうだな、とすごく分かります。私は少なくともアカデミアは向いてないです。
トラバを汚してしまってすみません。あなたの日記はとてもとても共感しながら読みました。
あなたが、中退という形になりましたが、無事就職できたようでよかったです。私はつまりあなたの過去を歩んでいるので、あなたのこれからについてあまり言えることが無いですが、あなたが納得できる人生を歩めることを望んでいます。
すごく理性的でためになる文章です。ありがとうございます。いわゆる「本当に適正のない」1-2割から「可もなく不可もない」7割にいけているかの自信が無いです。そこそこの条件検討を、先生に許可とってから振ってます。今、ちょうどテーマの切りがよくて、新しいテーマを自分で考えろと言われてすごく困っています。たかだか修士に無理では…?とも思うし、それが出来なければ修士ではないのでは…?とも思ってすごく困っています。せいぜい今までのテーマのまじでちょっと変えた派生しか出てこないです。色んな後輩とか助教の先生とかに助言を聞こうと思います。
私は元からアカデミアは目指していないので、そこは大丈夫です。アカデミックは向いてないな、と研究室入ってすぐ分かりました。
余談ですが、教授の性格はまさに「図太く、楽観主義的で、かつ超強烈な自我をもっている人」なので、先生は
教授に適正があったのだな、なれてよかったな、と思います。あの楽観主義はどこから来ているのでしょう、すぐ上手くいくよ!とすぐに言います。すごいですね。
うちの学科の卒業生でITに行く人はそれなりにいます。やはり院生の肩書きは求められているのですね。
学部の教養の授業でさわりだけ(if文くらいまで)触れたC言語は超楽しかったので、プログラムを書くことの適正が全くない訳ではないとは思います。
ただネットワークとかパソコン関係、機械操作にに全く強くないしあんまり興味ないので、それだときつくないか?と勝手に思っています。理系だからね、周りに私より機械に詳しい人が沢山いたらわざわざ覚えようとは思わないよね。
あと増田はIT系の巣窟だからすぐ引っ張り込もうとするが、あんなにITつらいの文章で溢れているのにみすみす行こうと思うのか、いや、ない。
増田の皆様のおかげで場末の大学院生の退学を阻止できたということで、誠にありがとうございます。
確かに10年間ちょっとの間だけでここまで凄まじい凶悪事件起きまくって犯人大体IT系ってなると
そりゃー子供を医者か公務員にさせたがる親いっぱいいるし、スマホ以外パソコンなんか持ちたくないって子増えるし医者か公務員を目指す子供達いっぱい増えるわけだわ
見るに耐えない変態みたいなみたいなこと書いてること誇張だとは思うが、それを差し引いても誰もコメ欄とかでIT業界の増田たちがそんな奴いないんじゃなくて、そんな奴いるよね注意しないと見たいに存在を肯定してて否定してない時点で戦慄したわ
実娘までいて自分が会社の役員勤めてる立場なのに精力的に集団痴漢の元締めやって捕まってフォーカス飾って即日解雇になった超弩級の性犯罪者の意識高い系デブもweb系プログラマーだったよな
ITが勃興してないままの世界線に生きてたら幼女誘拐して宮崎事件起こしてるレベルだろあんなの、そんなやばいのいっぱいいるよなIT系
医療だって刑事だって本職から突っ込まれまくるよ。ただ昔からそういうのがあまりにも多すぎてそれが当たり前になってるから諦めてるだけで。
承前 : Part-2 https://anond.hatelabo.jp/20201004112526
次回 : Part-4 https://anond.hatelabo.jp/20201006121559
levels.fyiに書かれているRSUの値はvestでなくgrantベースなので、これにbaseとbonusを足しても実際に貰うことになる年収というかW-2の値とは違うものになります...
額面と手取りについてまだ扱っていなかったので、実際、重大な誤解を与えうることに気付いた。そのため今回は予定を変えてこちらを取り扱う
額面が$1Mを超えていても、実際に手元に入る額はずいぶんと減る。
サラリーもRSUを売却した収入もshort term capital gainと同税率のincomeなのでがっつりと取られる。
株価が値上がりする前にvestされてそれから一年以上経っていれば値上がり分はlong term capital gainであるが、それは通常の株式投資で得をしたのと変わらないので今回の話には含めない。
401kやRoth IRAにどれだけ入れているかにも依るが、ランクが上の方のエンジニアなら大体半分が手元に入らず消える。
額面が半分になって、しかも高い家賃やmortgage、常軌を逸した子供の学費などが取られるのである。額面から想起されるような生活はできない。
シリコンバレーで働いているエンジニアがもし読んでいれば、二つのことを声を大にして警告したい。
RSUはGrantされた時点で証券口座に出現し、特に以前に経験のない学生などは瞬時に自分が金持ちになったような錯覚さえ起こさせる。
よくあるnew hire euphoriaである。しかし、この時点では絵に描いた餅だ。
ここで注意したいのは、多くの企業で、RSUはvest時にtax withheldされることだ。
例えば、入社時に4000株がGrantされ、今年は合計1000株がVestされたとしよう。
会社はそのうち300株ほどをwithholdし、IRSに同額の現金を納付するのだ。
実際に自分で売却できるのは700株に満たない。悲しい。
さて、このwithheldされた分のRSUは自動的にW-2のBox-1に計上され、税手続きはすべて済んでいるように思える。実際すでに税負担をしたのだ。
しかし、これだけではないのだ!
実際にその株を売却した時、たとえvest時の株価と売却時の株価が完全に一致していたとしても(例えばvest直後に売却)、tax returnで報告しなければならない。多くの証券会社ではあなたの1099を配布するとき、何もしなければRSUの売却取引はcost basisがunknownになっているだろう。
これを自分でvest時の株価を調べ、差額のみgainとして報告しなければならない。
すでに課税されたし、株価は値上がりしてないから何も報告しなくてもいいだろうと思っては絶対にいけない。
実は自分も株価が値上がりしなかったときはそれをしていて、いままで特にIRSから何も言われなかったのだ。
しかし、今年はauditの対象にされたらしく、全売却額が未申告のgainとしてCP2000が送られてきた。思わず叫び声をあげるような追徴課税額である。
もちろん単なる誤解と自分の怠惰の産物であるので、すぐさま会計士に駆け込んで処理を依頼した。
会計士曰く非常によくあることだそうで、CP2000と言った直後に自分の状況を正確に言い当てた。
全部チャラになる、と頼もしい言葉をくれたが、それでも必要書類を集めなければならないので週末の予定を切り上げて現在処理中である。