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2021-09-11

2018年に僕が見ていた特撮TVアニメ作品一覧1

anond:20201008200533

の続きを1年振りに、50音順備忘録も兼ねて簡単感想も合わせて内容を思い出しながら書いてみようと思う。

2018年

あそびあそばせ

可愛らしい絵柄の美少女達が仲良く戯れる作品…かと思いきや実際は女の子達が顔芸や下ネタをこれでもかと披露するコメディ作品

OP詐欺に釣られて視聴し内容が面白いので視聴を継続した作品監督はあの岸誠二氏。デスメタルきじゃないのでEDは一度も見なかった。

アンゴルモア 元寇合戦記

鎌倉時代武士モンゴル帝国の戦いを描く歴史漫画アニメ化作品元寇が題材のアニメ作品は初めて見たので非常に新鮮だった。

連載中の作品で1クールしか尺が無い事もあり非常に展開が駆け足だった。最終回で次々味方側のキャラが殺され、女性キャラが敵兵士達にレイプされる描写があったのはショッキングだった。

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術

よくあるWEBサイト小説原作異世界物…かと思いきや、講談社ラノベ文庫から発刊されている作品アニメ化作品

ゲーム廃人主人公魔王として異世界美少女召喚されるというお話。印象としてはオーバーロードアインズ様を人間寄りにしてマイルドにしたような感じだった。

ヘタレコミュ障青年が周囲に内心を悟られないよう必死に「魔王ディアヴロ」をロールプレイするのだけど、このディアヴロ様がカッコ良さと可愛らしさを兼ね備えた非常に魅力的なキャラクターだった。

出てくる女性キャラも皆可愛らしく露出の多い服装の、所謂お色気物的な雰囲気も強かった。個人的にはこれまで触れた異世界召喚異世界転移物の作品の中でも一番面白く感じていてお気に入り

色づく世界明日から

P.A.WORKS作品色盲女の子魔法使い祖母過去へ送られ、そこで昔の祖母祖父、その友人達写真愛好会として色んな写真を撮ったりする話だった気がする。

ベタな展開だとも将来自分祖父になる少年主人公女の子が異性として好きになってしまうのは何か良いな…と思った。

INGRESS THE ANIMATION

INGRESSというスマホゲーム販促作品として作られたアニメらしい。自分はそのゲームを遊んでいないけど、SF作品として楽しませてもらった。所謂+ultra枠アニメ第一作。

超能力者同士がパワースポットというか地球上の陣地を取り合って戦いを繰り広げている作品?だったような気がする。悪役っぽい雰囲気の怪しい味方キャラが実際終盤に再登場した時本当に悪役だったのは笑ってしまった。

OPヒロイン女の子が可愛かったのが視聴を継続した理由だった気がする。いつもスタッフロール緒方恵美さんの名前が出てきたけどどこに居たのか分からなかった。金髪おじさんのアクションがカッコ良かった。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン

京都アニメーション作品第一世界戦後元少年兵の少女ヴァイオレットが戦後自動手記人形(代筆屋)として郵便社で働くお話劇場アニメも二作作られた、Freeに次ぐ近年の京アニのヒット作だと思う。

内容的には人情物に分類されるかな?どちらかというと女性向けな雰囲気作品だと思うけど、男性向け作品を期待していたオタク達に放送当初粘着され叩かれていた事は今でも覚えている。あれは筋違いの叩きだった。

最初感情の起伏の薄い人形のようだった少女が、徐々に人間らしさを獲得していく展開はベタだけど泣けてしまう。確か5話~7話あたりでこのアニメ面白い!と確信したような覚えがある。

OPEDも良い曲なんだよね…ただOP作曲家ED歌手不倫をしていて本編は良い話なのに何で水をさすような真似するかなあ…と思った。

うちのメイドがウザすぎる!

母親を亡くし傷心のロシア系美少女に、小さい女の子が大好きな元自衛官新人メイドさんが色々と絡んでウザがられる作品女性にもロリコンは居るし、同性同士でもセクハラ存在する事を教えてくれた作品

少し「ダンベル何キロ持てる?」にも通じる所がある作品だと思う。原作者の中村カンコさんは女性ながら筋金入りの少女好きで、過去作の経歴を調べると「ああ…」と納得してしまう妙な説得力があった。

宇宙戦艦ティラミス

10分枠アニメガンダムオマージュしたSFロボット作品…に見せかけたギャグ作品。設定だけシリアスで本編はバカバカしいノリというところはボボボーボ・ボーボボにも通じる所があった。

何となく女性向け作品かと思っていたけど、女性が好まなさそうな汚いネタもあったので単純に絵柄が女性向けっぽく感じただけかもしれない。

ウルトラマンR/B

平成初期にウルトラシリーズ卒業した自分が久々に復帰したウルトラマン兄弟で変身するウルトラマンはこれまでのウルトラシリーズの中でも珍しい存在らしい。

戦闘中ペラペラお喋りをする、素手でなく武器を使って戦う、歴代ウルトラマンの力を借りて形態チェンジするなど自分が見ていた頃のウルトラマン大分雰囲気が違ったので驚いた。

敵役ウルトラマンである愛染社長というキャラが非常に濃かった。主人公兄弟の妹の正体や母の消息を割と終盤まで引っ張っていたけど、意外とあっさり解決して「あれ、そんな物か」と思った。個人的には結構好きな作品

オーバーロード

大人異世界作品オーバーロードの二期と三期もこの年にやっていた。内容は確か主人公達ナザリック陣営リザードマン人間達を大量虐殺する感じだったと思う。

一期からファン原作小説からファンはこの二期三期の作画に怒っていたような覚えがある。最強の主人公達に蹂躙される現地の住人達可哀想で話はあまり好きにはなれなかった。

カードキャプターさくら クリアカード編

あの名作アニメカードキャプターさくら」の続編。前作から20年経っているにも拘らず、ほぼ全ての声優さん達が前作から続投という力の入れっぷりが堪らなかった。

中学生になったさくらちゃん達がまた事件に巻き込まれる、という感じの話だけれど丁度良い所で終わってしまったのでまだ作品としては評価出来ない。クリアカード編二期、いつかやるんだろうか。

カードファイト!! ヴァンガード

2011年に放送された同名アニメリメイク的な作品だったらしい。自分2011年を見ていないので、何となく聞いた事がある名前キャラクター達が出てくるTCGアニメとして楽しんだ。

旧作とはパラレル関係で設定の変更点も多いとの事で昔からファンの中には今作を嫌っている人も多かったらしい。完全新規自分は続編の新右衛門、外伝最後まで楽しませてもらった。

TCGアニメ宿命として一話に一回は必ずバトルを入れる訳だけど、流石に1年間ずーっとカードファイトを見ていると飽きてしまう所はあった。TCGアニメは多分現実でもTCGをやっている人向けの物なんだと思う。

学園ベビーシッターズ

LaLaで連載中の少女漫画アニメ化作品。両親を亡くした高校生男の子が学園でベビーシッターをしながら弟の面倒を見るという話だったと思う。少年漫画ではやれない少女漫画ならでは、という作品

男子キャラクターが多い作品だけど、BL感やBL臭は少なくともアニメの中だと殆ど無かったと思う。猪又さんという主人公好意を持つツンツン女の子が可愛く、その子を見るのが楽しみで見ていた気がする。原作もいつか読みたい。

ガンダムビルドダイバー

ガンダムビルドシリーズでは三作目、ビルドダイバーシリーズ一作目では一作目の当時のガンダム最新作。鉄血のオルフェンズ放送終了から約1年後に始まった。

現実で作ったプラモデルスキャンしてデータを取り込み、GBNというオンラインゲームの中でそのプラモデルに乗り戦う「ガンプラバトル」という競技が人気の世界でのお話TV放送の前に前日譚が配信されていて、期待させてくれた。

放送前は色々と不安視する声もあったけど、終わってみれば中々好評で良い作品だったんじゃないかと思う。中盤から終盤にかけてはバグが原因でGBNが滅びるかも…という話が主題で期待していたチーム戦が少なかったのは残念。

寄宿学校のジュリエット

敵対するグループリーダー同士が実はお互いに好意を持っていて…というロミオとジュリエット的な作品。初めて見た時は「週刊少年マガジンでこんな少女漫画みたいな作品やっていいのか…?」と思った。ちなみに作者は男性らしい。

ワイルドヤンチャ君のロミオくんとツンツンお嬢様ジュリエットイチャイチャいいよね…って作品だと断言していいと思う。

逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~

アニメ逆転裁判の二期。基本的には一期と同じようにゲーム版のアニメ化作品だけど、オリジナル学生時代編やアニメオリジナル事件など原作プレイ済みの人でも楽しめる要素が二期は更に増えている。

声優陣が原作ゲームから変更されている事に思う所がある人も居るかもしれないけれど、アニメ版のキャストキャラクターにハマっているのではないかと思う。自分原作ゲーム体験版しかプレイした事無いけど。

ゲーム版に一切触れた事が無いなら一昔前の金田一少年の事件簿名探偵コナンのように夕方放送している推理物のアニメとして楽しめるのではないかと思う。

キャプテン翼

かつて日本サッカーブームを巻き起こし何度もアニメ化された名作漫画リメイク作品深夜アニメにも拘らず今のご時世に小学生から中学生編の最後まで1年かけてアニメしたのは中々の力の入れようだったと思う。

TVアニメジョジョと同じDavid Production製作アニメという事で原作既読から見るとかなり圧縮されているらしい。自分はこれが初めてのキャプテン翼だったので、かなり楽しめた。

キリングバイツ

獣人に変身する能力格闘家達が動物能力を活かしてバトルロワイアルを繰り広げるという一昔前にあったブラッディロアという格闘ゲーム連想させる格闘漫画アニメ化作品

主人公の声が雨宮天で、しかもそれまでの雨宮天しからぬ乱暴キャラクターだった事が非常に印象深い。あの人大体聖母系のおっとりキャラアクア様みたいなコメディキャラのどちらかが多いし。

敵を発情させる能力を持つジャコネコ獣人が登場するんだけど、その回だけまるでアダルトアニメのようだった。原作連載中アニメ宿命か、話が切りの良い所まで行くと多くの謎を残したまま完結した。続きは原作でって事かな。

銀河英雄伝説 Die Neue These

あの名作スペースオペラ小説銀河英雄伝説」の再アニメ化作品OVA版へのオマージュが作中のそこかしこ垣間見られるが、同じ小説作品を題材にした別物のアニメと受け取った方が良いと思う。

キャラデザが黒子のバスケと同じ人が担当しているという事で腐向けだの何だの叩かれまくっていた。それを言うと銀河英雄伝説って昔の漫画アニメ女性気高い人がキャラクター描いてたじゃないかと言い返したくなる。

BGMに関してはクラシックをふんだんに使っていたOVA版には敵わないな…と思った。序盤の、特にヤン周りの描写に関しては原作小説を読み込んだ上で上手くオリジナル要素も入れているように感じて好きだった。

SSSS.GRIDMAN

昔の特撮作品の続編的アニメ…らしい。その特撮作品1993年比較的なマイナーな物という事で自分名前も聞いたも無かった。原作ファンも「何故今になってグリッドマンアニメを…?」と困惑していたのを見た。

このアニメグリッドマンが近年の円谷作品というかアニメ全体から見ても珍しい程ヒットし、つい先日続編が製作された。放送から3年経った今でも色んな作品コラボしているのを見ると根強い人気を誇っているのだろう。

自分は謎の多い作風ラスボスアカネちゃんというキャラ性格を好きになれなかったのでそれほど面白いとは思えなかった。それでもキャラクターは可愛い作画も綺麗だったと思う。スパロボ30参戦おめでとうございます

ゴブリンスレイヤー

やる夫スレ」というアスキーアート物語表現する2ちゃんねる出身小説アニメ化した作品らしい。地上波作品にも拘らず1話女性キャラへの凌辱カットされる事無く描写され各所に衝撃を与えた。

かつてゴブリンに姉を殺された過去を持つゴブリン殺しの専門家がひたすらゴブリンを殺していく、という話なんだけど1話のような展開は1話だけでその後は仲間と一緒にゴブリンを退治していく感じの話になる。

1クールアニメながらそのインパクト知名度現在放送中のアニメにも決して劣らないと思うけど、未だに二期は来ない。オバロよりマシとはいえグロと鬱の作品苦手だから来ないなら来ないでも自分は良いけど…。

ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風

言わずと知れた大人シリーズジョジョパート5。作画が前作より良くなったという事で従来のシリーズを見てきたファンからもとにかく評価が高かった記憶がある。主人公、ジョルノ・ジョヴァーナのテーマ曲は有名だと思う。

原作で描かれなかった部分をアニメオリジナルで補完しているパート結構あった。フーゴがアニオリでキレたり、暗殺チームの内面が掘り下げられたり、ラスボスの出生状況を詳しく描かれたり。

声優陣は以前の五部ゲーから一新されている物の、こちらも皆ハマっていたと思う。個人的にはアニメオリジナルパート解釈自分解釈と違うと思う所もあったけど、それ込みで良いアニメだったと思う。

新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION

トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド 機動救急警察の後番組として始まったロボットアニメロボットアニメファン鉄道ファン女性ファンなど幅広い層に受けた事は記憶に新しいと思う。エヴァンゲリオンとのコラボ話題になった。

ロボットに変形する新幹線シンカリオン運転士達が突如現れた巨大怪物体を日本各地で戦うというお話ロボットを動かすためには高い適合率が必要で、少年少女しか操縦する事が出来ない設定がエヴァに少し似ている。

番組が敵との戦いではなく救助活動ストーリーのメインで、自分はその方向性が好きだったので毎回登場する敵との争いがメインのこのシンカリオンが始まった時は正直ガッカリした。

しか結果的ドライブヘッドは一部の子供に受けただけで、このシンカリオンは近年でも珍しい大ヒットしたロボットアニメである事を考えるとこっちの方向性の方が正しかったのだろうとも思う。

2021-06-22

戯曲文学なのにドラマ文学じゃない

具体的に言えばロミオとジュリエット文学なのにフジテレビ月9文学じゃない

この差はなんなのだろうか?どちらも脚本を演じるという点では同じだ

個人的には脚本が読み物として成立してるのが文学で、成立しないもの文学から除外されているということだと思う

戯曲は誰が脚本通りに演じれば役者ルックス不問で面白いものになるが、ドラマは魅力的な俳優に演じられることによって、つまり視覚的な情報に頼ることによってはじめて娯楽として成立するという違いではないか

2021-06-21

2021年アニメ、ほぼ悪口

シャドーハウス

原作改変したことアニメ版を見た身からも途中が飛んだことがはっきりわかる印象に。

ラム可愛い

ゴジラS.P<シンギュラポイント

ハードSFらしいかったるい説明と、学者だけで全て済ませてしまう展開はどっかの小説で見た印象。小説家が脚本を描くとSFを使ったサスペンスに終止してエンタメを考えない悪例として刻まれたと思う。基本有川と銘だけが事件解決してゆく形式で、ほかがおまけ、という雑な配分もハードSF小説くさくて正直ある意味では小説作法無視しまくってる。都合の良い狂言回し人間使い捨て無駄字数を増やすのがハードSF作法に見えて仕方がない。加藤侍とかいらんでしょ、狂言回しにすらなってないし。SF解説サスペンスに仕立て上げる、という手法古典SFで見られる手法だけども、映像分野に合わないんですよ。ずーっと地味なやり取りが続くだけだから

ゴジラじゃなくても成立しただろ、という印象を受けた人が少なからずいたはず。

ヒロアカ五期

個人的には好きです。オールマイトからエンデヴァーに移り変わったあとの一戦も熱く、オールマイト不在の隙間を埋めてくれましたし、潜入捜査しているホークスや隠された能力に目覚める未だ成長途中のデクくんなど普通に面白さが継続できてるのが良い。今期はきのこがかわいかった。

SSSS.DYNAZENON

前回よりも惰性で作っちゃった感じ。過去に思いを残した人々が精算し、狭っ苦しくて制限だらけの今に戻るという普遍的テーマ

Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-

SFカテゴリで見ちゃだめです。少なくともはてなでは。ただし物語としてはリゼロの作者だけあって過去改変や世界の変容をテーマ化していて、タイムリープものとしては(同一人物と遭遇するシーンの記憶がないのでリープかな)まあまあだったんじゃないかと思う。この作者の肝は熱血と涙にあるので、そこを受け取りたかった人は刺さったと思う。筆者はおっさんだし壮大なヒロイズム自己同一視できるほど夢は抱いていないので、若い人が感動してくれたら宜しいかと。こういうナウシカみたいな壮大な世界を一人で背負う、ってことに聖女性を見いだせません。だって増田だってクズばっかなのに人を救いたいと思いますかって話。

ちなみに物語的になんで人を救いたくならないかって、Vivyとその周辺にいるのがAIばっかだからです。AIに対する人権とか、Vivyが苦しかった際に救ってくれた人間とか、そういう感情移入させるシチュエーションがない。だからVivyやマツモト博士勝手に一人で戦って死んだ話にしか見えない。物語を作る際に思い入れる「環境」を作れてない。Vivyが救うトァクのメンバーの実情もスピンオフにしなきゃならないほど語られない。そんな意味では24構成にしてもいいくらいなんだけど、削りながらでももっと感情移入できるキャラを増やせたとは思う。トァクなんて敵対してただけなのに救いたくないですよね、あんなもん。感情移入と逆のことやってんですよ。

仕組みに振り切るのか、人間ドラマに振り切るのか作者も配分に頭を悩ませたんじゃないかな。

ぐちゃぐちゃ言ってます悪感情はないんですよね。ただ佳作感しかないというか。

戦闘員派遣します!

途中まで見て予約がかぶって潰れちゃったのでそのまま放置。このすばよりパワーダウンしてるので見逃してもいいかな感しかなかった。なんかぼんやり見てても頭に入ってくるタイプじゃなく、他のことしながら見てると頭に入らなかったのでそれもまずかったなと。要するにこのすばを期待した層をある意味で裏切った感じがするというか。ほんとよそ見しながらなので的はずれなこと言ってる可能性あり。

ドラゴン、家を買う

ダークホースじゃないかとぼけドラゴンと飄々とした魔王、アホの姫が物件を買い求めながらじんわりと旅する。騒がしすぎないのもいい。力を抜いて見られるコメディで、深夜アニメの本道だと思う。

憂国モリアーティ二期

女子向けだが正直見たかったのに一期見逃した枠。

ひげを剃る。そして女子高生を拾う

単なる男子よしよしアニメかと思いきや、実は子育てアニメだった件。誰もが途中で「あーもういいからやっちゃえば?」と思っただろう。でも実のところ、このアニメは男のナイト気取り欲求を満たす効果を持っていて、安易ヒロイズムに酔いやすいやつがハマるアニメの一つだと思います普通あん女子高生みたらヤバそうだから関わらないほうが良さそうだ、という思考が最適解として頭をよぎります

ちなみに、ヒロインエアーズロックまっぷたつに割れレベルのブスだったらどうするんでしょうか。これはもう無理でしょう。成立しません。何が成立しないかって、物語的にブスでも通用するかってこととルッキズムは別問題からです。

MARS RED

国の上層部が作り出した金剛鉄兵と、別に組織された零機関。そして物語中に挿話される舞台サロメなど。これらの話はキャラクターの背後にある一人の女の話に絡んでいて、デフロット君と前田義信の奇妙な縁など明らかになる。

丁寧な作りなんだけどいかんせん小粒な感じがある。サロメや他の挿話を十全に知らないと理解できない気もする。原作知ってる人なら言いたいことが山ほどあるんじゃないだろうか。

天スラ日記

天スラはキャラ楽しいので日常系に耐えうるのもわかるものの、延々とやられると中だるみするんだなという話。

聖女の魔力は万能です

マイン司書やるあれの空気感をなんとなく感じつつ視聴。かなり王道少女漫画的で、イケメンのあれと仲良くなってゆく過程うつむきながら逃げ回るなど、まあそりゃ受けやすいと思います。ただしひねくれた女子以外。イケメンに気に入られない自分と比べてしまって辛いらしいね。なんでそんなところに自分が登場するのか謎ですが。おっさん的にはありだと思います

擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD

地味だけど今期で一番人情に振り切った作品じゃないかと。時代劇意識した作り、子連れ狼などのモチーフ復讐と許しの葛藤という普遍的テーマ古典的ながら骨太だとは思います。ただ、名作かって言うとそうじゃなくて、今となってはなくなった形式を今やってみたという作品かと。

究極進化したフルダイブRPG現実よりもクソゲーだったら

中身がニコニコ旧2ch的。ヤンデレクズ陰謀家など嫌な感じのキャラをやり尽くしてんだけど、嫌な性格って実はテンプレ化しやすいな、という印象。話自体おバカ系なんだけど、それ以外に感想は出てこない。エンディングの「だいだいだい好き」の部位はおそらく「Die」だと思います

スーパーカブ

なんか良さげだと持って見始めたら、作者が炎上して延焼すらせず燃え尽きて終了した悲惨アニメ二次絵もどういうわけか自分の周辺では見ません。渋のランキングにもあまり見なかったような。中身も深みがありそうでなにもない作風で、原作文体も正直うまいとは到底言えない文章力なので、「増田カブ」というふざけた二次創作がはかどりました。これは単なる雰囲気アニメでしょう。礼子と小熊がでかいカブを引っこ抜いて、や~ん大きい、などという下らない同人誌が出ることを期待しています。あと、恵庭嫉妬のあまりコーヒープールを作って小熊の殺害を企てるエピソードも見てみたいですね。

ゾンビランドサガ リベンジ

うーん。安定しちゃったかな。はっちゃけてほしかったですね。メディアミックスとかスケベ心が出たんでしょうか。

普通です。面白いともつまらないとも言えない。リーゼントの回くらい毎回ふざけてほしかった。

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω

見た。普通。例のヒールみたいにエロに振り切っちゃったほうがいいのでは。

妖怪ウォッチ

メタネタパロディが減りすぎててあんまり。もともと大人用じゃないのだな、という厳しい現実のしかかる。

BLUE REFLECTION RAY/澪

ロジックが画作りと構成に追いついてない。キャラ原案ありむー岸田メルなんだけどまるで原作絵を再現するつもりがない。やりたいことは明らかにまどマギ系やゆゆゆの類似品。駄作だったアサルトリリィ以下。こうなると何がやりたいのかわからない。低予算が透けて見えるのが悲しい。

スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました

この系は絵面さえ良ければだいたい面白いと相場が決まってんだけど、これは本当につまらない。前回の魔女の旅々を思い浮かべたり、その他日常系を思い浮かべるとその退屈さに驚く。退屈なのに驚くってどういうことなんですかね。

86エイティシックス

もう一つのVivy枠。作者に失礼なんだけど、多分原作の方はもっと悲壮感溢れる感じなんだろう。

日本人の大好きな悲観的なメロドラマで、みんなと心が通じてるのに世界システムが許さなくって、という内容。ちなみにこれを男女の恋愛に置き換えると不倫ものになりますし、断絶をボーイ・ミーツ・ガールに置き換える事もできますロミオとジュリエットがその原型です。そして断絶と死はとても相性がよく、実際レーナさんたちと86ピアヘッド部隊出会えません。あとはそれにハマるかどうかという話です。

EDENS ZERO

一話だけ。これは糞だなと思ったので取りやめに。SFとしても中途半端少年漫画としても王道を履行しすぎてなにもない。

美少年探偵

画作りがすごい作品。まあ、あの人監督なら当然でしょう。内容はびっちり西尾節なのでそれ以外に感想はない。やってることが怪異普通探偵かの違い。

東京リベンジャーズ

新宿スワンの作者なのでヤンキーバリバリになるのはやむを得ないでしょう。ただ、キヨマサくんの本物感は声優ともどもよくできてんなと思います。他のヤンキーがいなさそうなのに、あれだけ田舎にいた感じというか。たちの悪そうなボス感もよく表現できてますね。マイキーくんは完全に創作です。あんヤンキーもいるにはいますが可愛がられる立場で、トップはったりしません。せいぜいトップ腰巾着です。そして連絡係程度のチビは背後の権力を傘に来て偉そうな態度を取ります。なんでそんな事知ってるかって、もともと田舎者だからです。

タイムリープものというより、キャラものとして見るのが正しいかと。なぜなら彼女だけでなく、ドラケンマイキー二名に死んでほしくないタケミチ、というラインがしっかり描けているから。

不滅のあなたへ

原作よりわかりやすく、かつ原作踏襲してるのでおすすめ感はあります。ただ原作は大作感のある無味乾燥とした物語なので、見続けることによって激しく感情を揺さぶられるとか、涙が流れすぎてトイレ便器から離れられないといった現象に見舞われることはありません。それはまあ、二期三期と続けてみればこの意味がはっきりわかると思います。作者が感動させに走ってないので。フシというサーガではなくフシという歴史を通した群像劇という立場なんでしょうね。

幼なじみ絶対に負けないラブコメ

もうこういうのはいいかなと思ってさっさと切った話。一話目も覚えてない。むしろ見たつもりで見てないかもしれない。

長瀞

まあこういうもんでしょう。だって他になんか言うことありますか?

褐色JKって創作物の中で何匹いるんでしょうね。

メガロボクス NOMAD

単なる雰囲気アニメと言われた一期ですが、二期も割とそうです、ただし、音楽美術センス、造形どれをとっても渋くて、昭和テイストを残しながら現代的という良い意味での線引を果たしている佳作だと思いますエンディングテーママリアッチを思わせる歌声郷愁を誘いますOPベンチャーズ的なギターサウンドも良い。肝心のボクシングシーンがしょっぱいと言われた前作ですが、少し改善してます。むしろボクシングを通したジョー人生を描く作品なので、ボクシングシーンこそおまけかも知れません。

追記NOMADノマド以外に「俺はマトモさ」という意味が込められていると思います

セブンナイツ レボリューション -英雄継承者-

実は零と同じ轍を踏んでいる作品。要するにストーリーの骨組みはちゃんと考えてあるのに、舞台が同じ場所の繰り返しだったり、キャラが多い割に話に広がりがなくラスト二話程度で一挙に情報量が増えるという、昔のアニメにあった悪いパターンが戻ってきている印象です。舞台勢力、そして敵と味方両方を映し出すだけでちょっと面白くなったことでしょう。

やくも

視聴者をお舐めになってるのでしょうか。

ましろのおと追記

久々に俺節風の人間ドラマが見られる傑作かなと思いきや、いきなりトーナメント化してしまい、某カルタ漫画か! と手に持ったバチを画面に投げつけた思い出。いえ、実際には投げつけてません。三味線持ってませんし。ハイセンスなお母様の全く方言が抜けきってないのはやりすぎじゃないだろうか。自分の音を鳴らせ、じっちゃんコピーになるなで終わったので二期あるんですかね。

ThunderBolt Fantasy 第三期(追記

これですね、個人的に好きなんですけど増田ボッコボコだったのでまあいいかなと思って書きませんでした。個人的には見れば面白い類で、キャラに馴染みが必要なので1期からおすすめしたい感じ。トリックスター役の凜雪鴉(リンセツア・鬼鳥)の奇っ怪さが今作の面白さの一つだと思ってる。どうも虚淵玄って名前出すのがいかんらしいですね。

ODD TAXI追記

地方AT-Xに入ってないんです。おわかりください。ちなみに超絶低速回線です。お察しください。

入間くん(追記

うーん。この手のいわゆる勘違い成り上がり系って80年代からあって、ある意味では普遍的ものなんだよね。でもこの入間くんはその古典芸を古典芸としてでしかやれてなくて、一期の一話目から俺は真顔で見ました。終始真顔でした。それでも頑張って一期の4話まで見たんだけど、どうしても真顔でした。これは二期も真顔に違いないと思ったので見ませんでした。

セスタス追記

幼少期編……三浦先生も死んじゃったのにこっちも酷い扱いにしてはだめでしょう……。

バック・アロウ追記

中島かずき脚本で、ガイナックスを忘れられなかった中村が再びガイナックスをやりたがった作品。この人のテーマ性はBNA以外、底辺場所から天を目指す、という部分に集約されていて、そのモチベーションが「人の持つ無限希望」にある、と本人の中で解釈されてんですね。しかしこれって彼の最も得意とするところなので、ある意味最も保守的作品なっちゃった感じがします。細胞の一部っていう仕掛けもありきたりでもありますし。

魔道祖師追記

用語が超わかりにくい。あとコンテの構成(シーン)がバンバン過去現在を交差しまくるので今何が起こっているのか飲み込みにくい。カメラワーク効果音と演出などは映画風で大変高度だとは思うんだけど、とにかくわかりにくさで損をしている。メモ取らなかったのを後悔しました。絵は美しいし、中国アニメ本拠地になりかねない別の意味での恐怖を感じさせる作品かと思います

7 SEEDS(ネトフリ→BSMX枠)

これ面白いんだけどアニメ知名度ゼロ過ぎて悲しい。基本的に作りは古いです。何しろポストアポなんちゃらで少女漫画SF黎明期匂いを強く残している。サバイバルといえばさいとうたかおサバイバル自殺島などでも既出なので新規性もありません。ただ、女性作者ならではの繊細な人間関係の描写や、ほんの些細な出来事から気づきを得て成長してゆく姿は、無人島生活ものと相性がよく飽きにくい構造かと思います。作者の目線人間の身勝手さを越え、人間の暖かさを信じる気持ちが伝わってくる点も良いかと思ってます

バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!(追記

これ語っていいんだろうか。なぜなら1期見てないから。この期に限って言えば運営側陰謀陰謀に立ち向かいながらも自らのアスリートとしての矜持を貫こうとする女性たち、という組み立てで、よくよく考えると一番フェミ枠なんじゃあるまいかと。やんなくてもいいのに時代機微な気がします。なぜならおそらく一期はそういう作品じゃなかったであろう予測がつくから

ともかくね、尻がエロい。それだけですよ。尻のために全話見るのが正解です。

2021-02-20

BLの良さを「障害があるから燃える」に求めるのはどうなんだろうか

BLジャンルの(大抵の場合NL比較して)優れている点を主張する声が時々界隈から飛び出してくるが、そこでよく出てくる「障害がある方が恋愛燃える」っていう主張が気になっている。

例えば、同性愛者の男と異性愛者の男がいて、異性愛者の方が当初自分に向けられた好意困惑しつつも段階を踏んで理解を深めていく、とか。

自分のことを異性愛者だと自認していたけれど、恋愛的に好きになった相手が同性で、自分の中での葛藤に苦しむとか。

性自認女性・性志向男性で、肉体が男性である人が、異性愛者の男性を好きになるけど自分の肉体が男性であることにあれこれ思い悩むとか。

そういうストーリーの展開だったらよく分かるんだけれども、一般的BLって割と男性同士が普通に愛し合ったり絡んだりしてるのが主流じゃない?

そうなると、言うほど障害無くないんじゃないのという疑問が浮かんで仕方ない。

現代って、同性間の合意の上での恋愛関係がそこまで大きな問題障害になる世の中だろうか?

BLの良いところとして恋は障害があるほど燃える理論を持ち出すのは、2、30年ぐらい昔の価値観であって、価値観アップデートが求められる考え方な気がする。

恋は障害があるほど燃える理論について、一番話として説明やすいのは身分違いの恋だろうか?

古くはシンデレラとか、ロミオとジュリエットとかで有名なアレ。

作品は話の展開こそ違うが、立場の違いというのをストーリー上のギミックとして活用してカタルシス悲劇性をうまく表現している。

でも身分違いの恋というと、現代舞台にした話では中々活用しにくいギミックだろう。現代でも、経済的格差であったり地域性の違いであったり、相手との差を感じる事はあるかもしれないが、障害として機能するほど身分の違いは重みになりにくい。

それも現代にいたるまでの価値観の変化の結果であり、価値観アップデートされた前例といえるのではないかBLにもそういう流れが来ている気がする。

とここまで書いたけど私は二次創作BLしかよく知らないので見当違いなことを言ってる気がする。

そして多分、障害があるから燃えると主張する界隈の人たちもそこまで考えてないと思うよ案件だとは思う。

二次創作BLって自分楽しいシチュエーションを好きなキャラの皮着せて演じさせて楽しむファンタジーみたいな所あるし、原作あるもの性自認や性志向を捻りまくって創作するのも難しいし。

多分そういうの言ってる人も何か他の人が前言ってたからついでに言っておこうぐらいの考えでいってるんじゃないかな。

2021-02-12

必読書コピペマジレスしてみる・海外文学編(1)

方針

ホメロスオデュッセイア

イリアス」は捕虜奴隷女の配分をめぐった交渉がこじれた結果、勇者が拗ねて戦場に出ず、味方がどんどん死ぬところからスタートするので、昨今の倫理観から問題があり、神話初心者にはこっちをお勧めしたい。「オデュッセイア」も家で待っている妻を忘れてよその女のところで数年過ごすが、まあ魔法をかけられていたということでこっちのほうがマシだ。舞台もあちこち移動するから飽きないし。

ユニークなのは劇中劇的にオデュッセウス時間をさかのぼって事件の進展を語る箇所があることで、ホメロス時代にはすでに出来事が起きた通りに語る手法が飽きられ始めていたのかな、と想像できる。

実は「ラーマーヤナとある共通点があるが読んでみてのお楽しみ。

旧約聖書創世記

聖書はなんせ二千年前以上の宗教書から原典に当たる前に基本的出来事の流れと時代背景や当時の常識理解していないと読解が難しい。当時のユダヤ民族偏見も混じっているし。加えて、ところどころ立法全書的に当時の習慣や禁忌を延々述べる箇所があり、通読はさすがにできてない。新約聖書だけは何とか意地で読破した。

ところで、どうして「創世記」だけを取り上げたのだろう。たとえば物語として盛り上がるのは「十戒」の「出エジプト記」だ。「ハムナプトラ」とかでエジプトが悪役になるのは大体これのせい。いきなりこれにチャレンジするのなら、手塚治虫聖書物語のほうがいいかもしれない。

ソポクレスオイディプス王

犯人探しが不幸を呼ぶことからミス的な要素もあるし、ギリシア神話の「不幸な運命を避けるために必死になって行動した結果、結局その運命を呼び寄せてしまう」というアイロニーが大好きな自分としては、その典型例なので好物だ(予言鵜呑みにした結果ドツボにはまる「マクベス」も好き)。

これが面白かったら、アイスキュロスの「オレステイア三部作」もおすすめしたい。何世代にもわたる恨みの念が恵みの女神として祀られることで鎮められるというモチーフは、異国のものとは思えない。

唐詩選』

一般教養唐詩の授業を取ったので岩波文庫でぱらぱらとめくった覚えがある。なにぶん昔のことなので記憶曖昧なのだが、はっきり覚えているのが王梵志の「我昔未生時」で、天帝に生まれる前の時代の安らぎを返してくれるように願う詩だ。当時は反出生主義が哲学思想界隈でここまでホットトピックになるとは予想してはいなかった。

他にいいな、と思ったのは杜甫厭戦歌「兵車行」。

ハイヤーム『ルバイヤート

酔っ払いの詩。酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞーという内容。著者は文学者であっただけでなく天文学者数学者としても知られるが(三次方程式を解いた実績がある)、ここで展開されている詩はひたすら現世の美しさとはかなさをうたったもので、酔っ払いは世の東西を問わず、というところか。イスラム世界の厳格なイメージをひっくり返してくれるので面白い。ガラン版のアラビアンナイト高野秀行の「イスラム飲酒紀行」とあわせてどうぞ。

ダンテ神曲

フィレンツェ追放されたダンテが苦しみの中生み出したキリスト教最高峰文学のはずだけれど、とにかく気に食わない政敵地獄でめちゃくちゃな責め苦に合わせているところを面白がる下世話な楽しみ方ができる。地獄にいる人物聖書ギリシア神話歴史上の人物も多く、ヨーロッパ歴史文学をざっくり知っているとダンテがどれだけやりたい放題やったかがわかるので愉快。

ただし、地獄編の続きの煉獄編・天国編はキリスト教哲学をかじっていないと結構しんどく、しか風景が山あり谷ありの地獄と比べてひたすら恵みの光が明るくなっていくだけなので、絵的に面白いのは地獄のほうだ。

ついでに、ヒロインがかつて片思いをしていたベアトリーチェという女性なので、ベアトリーチェの美しさを歌う箇所も下世話な目線で楽しめる。妻帯者の癖に未練たらたら。

ラブレーガルガンテュアとパンタグリュエルの物語

未読。後述のラテンアメリカ文学とかジョイスとかは読んだんだが、そこに出てくる過剰なものや糞尿譚も結構楽しんだので、いつかは読みたいと思っている。

シェイクスピアハムレット

四大悲劇と「ロミオとジュリエット」はざっくりと読んでおくと、いまにも受け継がれているネタ結構あることがわかって楽しいし、意外と下ネタオンパレードなので当時のイギリス人に親しみを持つことができる。ついでに上記のうち二作は黒澤明映画元ネタでもある。

興味深いのは、劇中劇というかメタフィクション必然性を持って登場することだ(父を殺した叔父の目の前で、その殺人の場面そっくりの劇を演じて動揺させるシーン)。すごく先進的だ。かっこいいぞシェイクスピア

セルバンテスドン・キホーテ

基本的には正気を失ったおじさんが繰り広げるドタバタ劇で、下巻では著名になったドン・キホーテからかう公爵夫妻までも出てくる。これだけだと精神を病んだ人をおちょくる悪趣味書物だとしか思えないのだが(というか最初時代遅れの騎士道精神批判するために書かれた)、昨今はドン・キホーテに同情的な解釈が主流。最近テリー・ギリアム映画化した。

スウィフトガリヴァー旅行記

自分が道を踏み外した元凶。誰だこんな子供人間嫌いにする本を児童書の棚に並べたのは。クレヨンしんちゃん夕方アニメにするレベルの蛮勇だ。四部作だが、最後の馬の国では人間という存在醜悪さをこれでもかと暴き立てており、おかげさまですっかり自分人間嫌いで偏屈な人になってしまった。作者の女嫌いの影響を受けなくて本当に良かった。

とはいえ、当時のアイルランド支配はこれほどまでの告発の書を書かせるほどひどかった、ということは知っておきたい。

スターントリストラム・シャンディ』

夏目漱石吾輩は猫である」に出てくる。基本的にはふざけた話であり、著者が自分誕生から一生を語り起こそうとするがなかなか著者自身誕生せず、しか物語の進捗が遅いせいで半年ごとに本を出す約束なのにこのままでは永遠に現在自分に追いつかない、みたいな語りで笑わせてくる。挙句の果てに著者が途中でフランス旅行に出かけてしまう。英文学というジャンルがまだ黎明期なのに、こんな愉快なのが出てくる懐の深さよ。

だが、これだけふざけているのに、登場人物の一人がうっとうしい蝿を「この世の中にはおれとおまえと両方を入れる余地はあるはずだ」といって逃がしてやるシーンはいい。

サド悪徳の栄え

未読。「毛皮を着たヴィーナス」と「眼球譚」は読んだんだが。バタイユどんだけおしっこフェチなんだよ。自分もお尻とかブルマーとか競泳水着が好きだから笑わないけどさ。

ゲーテファウスト

個人的にはとても好き。人生できっと何かを成し遂げられるはずという万能感ある思春期に読みたい。主人公行為は決して褒められたものではない。様々な悪事を働き、幼い少女妊娠させたうえ捨ててしまう。このシーンのせいで、もしかしたら二十一世紀には読み継がれない古典になってしまうかもしれない。しかし、主人公最後にたどり着いた境地の尊さの価値は失われることはないと信じている。現世で最も美しい瞬間とは何か、あらゆる物質的な快楽を手に入れた主人公が見つけた答えを読んでほしい。後半はギリシア神話を知らないとつらいかもしれないが、そのためにギリシア神話入門を読む値打ちはある。

スタンダールパルムの僧院

未読。同著者の「赤と黒」は貧乏青年がひたすらのしあがろうとする話で、あまりピンとこなかったのだが、文学サークルの友人から最近来たメールに「訳者を変えて再読したら面白かった」と書いてあった。

ゴーゴリ外套

さえないかわいそうなおじさんが好きなので好き。ロシア文学というものは、名前がややこしいうえに同じ人物が様々に呼ばれるので敬遠されがちなのだが(イワンが何の説明もなくワーニャと呼ばれるなど)、登場人物メモしたり、ロシア人名の愛称の一覧を頼りにしたりして飛び込んでほしい。このハードルさえ超えれば最高の読書体験が待っていることは保証する。ロシア文学はいいぞ。

ポー盗まれた手紙

ポーは大好きなんだけどどうしてこれを代表作に選んだのかはよくわからない。個人的には王道の「黒猫」とか「アッシャー家の崩壊」とかを最初に読むのがいいと思う。中学生の頃、狂気や暗鬱さにどっぷり浸っていた頃に読んだのだが楽しかったし、作中の詩が今でも世界で一番好きな詩のひとつだ。ちなみに、東京創元社ポー全集には、ポーユーモア作品もいくつか収録されており、意外な顔を知ることができる。もっとも、今読んで面白ジョークかどうかまでは保証しないが、こじらせ文学少年文学少女としては必読か。

エミリー・ブロンテ嵐が丘

最高の昼ドラにして非モテ文学。俺は愛されずに育った、俺は永遠にからも愛されない、だから他人幸福破壊してもいい、的な気分に一度もでもなった人は何としても読んでほしい。

メルヴィル白鯨

スターバックスコーヒー元ネタ

映画マチルダ」の中で児童書に飽きた天才少女がこれを読もうとする場面があるんだけど、これ小学生が読む本じゃないだろ。単純に難しいのではなく、とにかく話が脱線しまくる。まともにストーリーが進まずに、著者自身クジラに関するうんちくが延々と続く箇所もある。雑学隙の自分は楽しく読んだが。

敵のクジラを殺してやろうとするエイハブ船長狂気についていけるかどうか。

フローベールボヴァリー夫人

自分人妻萌え発症した元凶の一つであり、世界文学初のカーセックスシーンがあることでも知られている(自動車ではなく馬車でだが)。ストーリーは夢見がちな女性が夫に幻滅して若い男やチャラ男浮気し、サラ金から借金を重ねて自殺するという「闇金ウシジマくん」的なノリ。妻の浮気を知ったさえないボヴァリー氏の哀れな反応は必見。自分が寝とられ文学が好きになってしまった元凶の一つ。

続きますanond:20210212080411

2021-02-02

anond:20210201210414

「正しさ」に対するカウンター萌え一種だろ。

ロミオとジュリエット時代から 「いけないとされていることに逆らっていくパワーこそ恋」 みたいな。家の確執であれなんであれ、敵味方、なんでもいいの。

二人を隔てる障害の形が、敵味方という以外にも、社会規範女性の自立も含まれていて、そっちに目がいっちゃったんで、元増田にピンとこなかっただけ。

2020-12-18

性的同意年齢問題総まとめ

12/18 15:35追記

「反対派はロリコン」への反発が強く、賛成派全体の意見というわけでもないので、分けました。

ただ、「反対派はロリコン」派は、実際に結構な人数Twitterで見かけられますので、消すことはしません。

医学見地からのまとめの声もあったため、追記しました。

議論も出尽くした感があるので、この辺で引き上げ賛成派と反対派(慎重派も含む)の意見をまとめる。

経緯

性的同意年齢とは、性交渉もつかどうか同意可能な年齢のこと。

その年齢未満の人と性交渉を持った場合、状況や同意の有無にかかわらず問答無用強制性交等罪に問われる。

性交渉がどういう意味を持ち、どのような行為をして、どういうリスクがあるのかわからない子どもたちを保護するために、多くの国で設けられている制度で、日本では「13歳」と明治時代に制定されており、中国14歳よりも低い年齢である

韓国でも13歳の規定が続けられてきたが、今年5月に16歳に引き上げられた。

日本でもHRNや日本学術会議などが、同意要件の追加などに加えて、性的同意年齢の16歳への引き上げを提言し、法務省検討会を開いてきたが、どうも実現できなさそうとなり、Twitter話題となっている。

大人-子ども間の性交渉について

賛成派

大人子ども性交渉は、子ども無知や力関係に付け込んだ性的搾取であり、許されない。

青少年保護育成条例はたった2年以下の懲役または100万円以下の罰金刑であり、軽すぎる。

強制性交等罪に問おうにも、暴行脅迫によって抵抗できなかったことを証明しなければならず、恐怖心から抵抗するが著しく困難な子どもには酷である

反対派

青少年保護育成条例で足りる。

足りないなら、青少年保護育成法のように、法律格上げして刑を底上げすることもできる。

ただ、暴行脅迫を伴う強姦と同格にするのが適切な量刑か疑問。

子ども-子ども間の性交渉について

賛成派

妊娠しても責任をとれないような年齢で、恋愛関係にあっても性交渉を持つ必要はない。

現在でも青少年保護育成条例はその文言上、中高生同士の性交もひっかかるが、実際にしょっぴかれるのは19歳以上のものばかりだ。

テキサス州の「ロミオとジュリエット法」のように、一定の年齢差以内であれば免責する手もある(HRNの提言では、2歳以内の年齢差での免責が盛り込まれていた)。

反対派

必要がないということと、刑を科すべきということは違う。現に子どもたちの間で行われていることを刑罰対象にしても、子どもたちを保護することには繋がらない。

現に18歳時点での性体験率は5割(https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/280555.html)。クラスの半分を刑務所にぶち込むのか?

青少年保護育成条例中高生同士の性交が引っかからないのは、真摯恋愛場合に免責されるからであって、性的同意年齢を引き上げた場合には、問答無用で刑の対象になる。

それに、警察検察運用のさじ加減に委ねた立法危険である

年齢差要件については、そもそも子ども性的知識がないか同意能力がない」というのが法の趣旨であるのに、年齢差によって有罪無罪が分かれるのは筋がおかしい。女性高校生だとして、相手同級生おっさんかによって、その女性性的同意能力が変わるわけではない。

妊娠母体への影響について

賛成派

そもそも妊娠は命の危険を伴うものであり、15歳以下の妊娠は早産や帝王切開などのリスク有意に増す。

行為はどれだけ避妊しようと、妊娠可能性を排除できない。

それに、実際の性行為においては、避妊をしてくれない男性と、そうした男性に嫌われたくないから断り切れない女性といった状況は少なくない。

性的同意年齢の引き上げと、それによる厳罰化は、そうした状況において女性が断る力となる。

反対派

性的同意年齢は、性交に伴う経済的社会的身体リスク認識できる年齢のことであって、リスクがなくなる年齢のことではない。

リスクがある行為を、リスクがあるという理由で法的に禁止することは、悪しきパターナリズムであり、原則自由なこの社会においては避けるべき立法である

リスクがあるから禁止するのであれば、高齢女性の性行為禁止すべきとなるし、一方で男性性的同意年齢を低いままとしてよいということにもなる。

そのためこの問題に対する対応は、十分な性知識子どもに与えることであって、性行為を行った中高生刑罰に処することではない。

もし同級生彼氏刑罰に処するということになれば、むしろ女性彼氏刑務所に入れたくないために今よりももっと妊娠を隠そうとして、手遅れになるケースが増えるのでは。

日本の子どもたちの状況について

賛成派

アフターピルも低用量ピル処方箋なしでは買えず、ろくに性教育も受けられず、妊娠したら退学、露見するのが怖くてぎりぎりまで病院に行くこともできず、死産してしまったら逮捕

それで性的同意能力だけ認められるって地獄じゃない?

反対派

アフターピルや低用量ピル処方箋なしで買えるようにして、性教育を拡充すればいいんじゃない

妊娠による退学の強制は、そもそも違法なんで、そんなことを強いる学校を訴えなよ。

露見しても問題なくなれば、隠して出産して逮捕される女性も減るんじゃない?

余談:子どもの話を聞いたら

山下弁護士子ども人権活動で非常に実績がある)

子どもの権利条約に基づいて、大人たちだけで議論しないで、子どもの話もまずは聞いてみましょうよ

牟田和恵教授

13歳の子どもが、性的なことで自律した意見を言えるわけないだろ。ほんとに子どもの法的保護にかかわってるのか?

一部ツイッターフェミニスト

は?ロリコンか?

山下弁護士を知ってる弁護士たち

山下弁護士侮辱すんじゃねぇよ。

引き上げに反対とか言ってねぇだろ。

反対派について

反対派はロリコン

反対派はロリコン

賛成派

黙ってろ

反対派

黙ってろ

私見

引き上げには賛成だし、他の国では引き上げできてるんだから日本でも引き上げできるんじゃない?

ただ拙速に引き上げると社会的混乱がでかすぎるので、性教育の拡充と、避妊手段への容易なアクセスを確保してから数年後とかが前提として必要だろう。

山下弁護士の件では太田啓子弁護士牟田和恵教授を諫めていたのが印象的でした。

2020-12-05

阪急阪神HDエンタテインメントセグメントステージ事業

決算説明会資料から

歌劇事業演劇事業

営利は他事業と按分で出してみる

梅芸、tca宝塚舞台は期末純利直近3年だけ官報決算DBから取れた

単位億円

3月中間
(按分営利)
期末 (按分営利) (梅芸/
tca/宝塚舞台純利)
期末コメント
中間コメント
2021年55 (△24)コロナ△138: 減益。新型コロナウイルスの影響を受け、宝塚歌劇の多くの公演を中止したことに加え、各公演の観劇人員イベント 開催制限措置の影響で大きく減少したこと等により、大幅に減収・減益
2020年179 (58)344 (54) (0.5/17/0.5)コロナ23: 減益。歌劇事業において各公演が好評を博し、また関連商品販売好調に推移していたものの、第4四半期に新型コロナウイルスの影響を受けたため、減収・減益
増益。歌劇事業において、各公演が好評を博したことや、関連商品販売好調に推移したこと等により、増 収・増益
2019年164 (35)349 (51) (0.7/0/0.7)横ばい。歌劇事業において、関連商品販売好調であったことや海外公演を実施したこと等により増収となっ たものの、公演に係る費用が増加したこと等により、営業利益は前期並み
減益。前年同期の歌劇関連商品販売トップスター退団により好調であったことの反動減や、演劇事業の 公演回数が減少したこと等により、減収・減益
2018年171 (41)340 (48) (0.6/9/0.5)増益。歌劇事業において、雪組公演「ひかりふる路~革命家マクシミリアン・ロベスピエール~/SUPER VOYAGER!」や花組公演「ポーの一族」等の各公演が好評を博したこと等により、増収・増益
増益。雪組公演「幕末太陽傳/Dramatic “S”!」や宙組公演「神々の土地/クラシカル ビジュー」等の各公 演が好評を博したこと等により、増収・増益
2017年168 (38)329 (44)増益。歌劇事業における宙組公演「エリザベート-愛と死輪舞(ロンド)-」や、演劇事業にお ける「バイオハザード-ヴォイス・オブ・ガイア-」等の各公演が好評を博したこと等により、 増収・増益
増益。演劇事業において主催・共催公演回数が増加したことや、歌劇事業において 宙組公演「エリザベート-愛と死輪舞(ロンド)-」等の公演が好評を博したこと等によ り、増収・増益
2016年165 (37)326 (44)出版事業の一部外部化影響△19: 増益。2014年10月1日付で出版事業の一部を外部化したことや、歌劇関連商品販売が減 少したこと等により減収となったものの、宝塚歌劇100周年(2014年)に引き続き高稼 働率を維持したことに加え、宝塚大劇場・東京宝塚劇場の公演回数が増加したこと等に より増益
出版事業の一部外部化影響△19: 増益。前期(2014/10/1)に出版事業の一部を外部化したことや、演劇事業におい て主催・共催公演数が減少したこと等により減収。一方、利益面では、歌劇 事業において宝塚大劇場・東京宝塚劇場の公演回数が増加したこと等によ り増益
2015年187 (39) 352 (46)出版事業の一部外部化影響△21: 増益。出版事業の一部を外部化した影響があったものの、2014年100周年を迎えた宝塚 歌劇の各公演が好評を博したことに加え、歌劇関連商品販売好調に推移したこ と等により、増収・増益
増益。宙組公演「ベルサイユのばら-オスカル編-」や星組公演「The Lost Glory-美しき幻影-」・ 「パッショネイト宝塚!」等の公演が好評を博したことに加え、歌劇関連商品販売好調に推移したこと等により、増収・増益
2014年166 (36)337 (43)横ばい。雪組トップスター披露目公演「ベルサイユのばら‐フェルゼン編‐」や星組公演「眠らない男・ ナポレオン‐愛と栄光の涯(はて)に‐」等が好評を博し増収となったものの、宝塚歌劇100周年 に向けた拡大宣伝等による費用が増加したため、営業利益はほぼ横ばい
増益。雪組トップスター披露目公演「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」や星組公演「ロミオとジュリエット」が好評を博したことや、演劇事業における主催・共催公演の増加等により増収・増益
2013年137 (25)282 (31)増益。月組公演「ロミオとジュリエット」、「ベルサイユのばら」や宙組雪組トップスターの退団公演が好評を博すとともに、歌劇関連商品好調に推移したことなどにより増収増益
増益。宙組トップスターの退団公演や月組公演「ロミオとジュリエット」が好評を博すとともに、歌劇関連商 品が好調に推移したこと等により増収増益
2012年126 (n/a)258 (24)(なし)
減益。ステージ事業においては、歌劇公演回数が減少したことなどにより減収減益
2011年n/a261 (n/a)歌劇事業において、宝塚大劇場・東京宝塚劇場で、2008年に上演し話題となった「THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)」を月組で再演し、特に好評を博したほか、2001年フランスで 初演されたミュージカルロミオとジュリエット」を雪組で上演した。また、演劇事業においても、梅田芸術劇場で、同ミュージカルを宝 塚歌劇星組により上演したほか、「ファントム」等の話題性のある 公演を催した。
(略)

2020-11-18

なろうトレンドと音圧競争

いまのなろうトレンドを見てると、音楽界にあった音圧競争的なものを感じられてならないね、というお話です。あ、そう感じただけで結論はねーです。

前段――なろうトレンドのこと

ウェブ小説サイト小説家になろう!」は、日本でも有数のページビューを抱える化け物サイト。そこでは雨のあとでもないのにタケノコニョキニョキニョキニョキ生えてくるような状況。なのでそこを勝ち登るためのメソッドがどんどん研ぎ澄まされてってます

これについて雑に現象を収斂すると「長文タイトルタイトルでどんな内容かを明示する)」「テンプレ化(人々が楽しみたい物語類型に従ったストーリーテリング)」の二つになるでしょうか。特に後者やばいものすごい勢いで物語たちが生まれるってのは、新陳代謝、練磨の速度もそいつに伴ってきます。更に、ガンガン系やエース系、後は各紙のウェブ連載漫画などには、かなりその影響が波及している印象もあります

が、この流れって、どこまで続くんでしょうね?

音圧競争と、その終焉

と言うのも、音楽業界に似た流れがありました。それが上で書いた、音圧競争です。

音圧ってえのは、簡単に言うと「同じボリュームで、どれだけ音が大きく聞こえるか」の指標です。音楽製作ってな、容量の決められた箱の中にどんなものを入れるか、みたいなところがあって、その箱の中により多く物を詰め込めると、それだけ音圧がでかくなります

人間、好ましい刺激があると、もっと強い刺激を欲するもんです。音楽場合、まさにこの「音圧」こそがそれ。でかい正義。分かりやすい。そして、途中はすっ飛ばしますが、デジタル化で、めっちゃ詰め込みやすくなりました。スコップで穴掘ってた人間に、突然ショベルカーが与えられたぐらいのアレです。

ただね。結局、限界があるんですよね。

どんどんと曲の音圧が上がっていく。すると入れ物にギチギチになっていきます。そこに遊びがなく、息が詰まってくる。

もともと、音の大小ってのは静かなところがあってこそのハデハデしいところです。音圧競争の激化によって生み出された曲たちは、「ぱっつんぱっつんで、メリハリがない」と一部で嫌われるようになりました。その流れの末、 YouTube では「音圧でかけりゃいいってもんじゃねえぞオラ」てきな方策を打ち出します。一定以上の「音圧」がある曲が、強制的に音量を落とされるようになったんですね。このへんの具体的な内容はこちらに。

G.C.M. RECORDS

YouTube自分他人の曲が何dB音量を強制的に下げられているか調べる方法

https://www.gcmstyle.com/youtube-gain-check/

これによって、一定以上の音圧を稼ぐことに意味がなくなりました。リンク先によれば、他の音楽再生サイトもこの流れにしたがっていきます。かくして音圧競争には終止符が打たれ、 「適切な音圧」の枠内で音楽たちは戦いを繰り広げるようになったわけですが。

これがね。いまのなろうトレンドの進み方にかぶる感じがして仕方ねーのです。

なろうトレンドの「進化

この辺の与太話を書こうとした動機。それは、めっちゃなろうトレンド研究してらっしゃる方、「うっぴー/ライトノベル作法研究所」さんのこのツイートを拝見し、んん? と思ったことでした。

>> You Tubeで昔のエロゲプレイ動画を見たら。 ・展開がダラダラと劇的に遅い ・主人公下げ。ヒロイン下げなどのストレスがちょこちょこ挟まり、すぐにこれが解消されない ・無駄と思われるシーンが多い。 エロゲ人生バイブルですが、現代のなろう小説いか進化しているか、わかりました <<

https://twitter.com/ranokenn/status/1328484670778920961

うっぴーさんは別のツイートで、なろう作品では「共感させ、大活躍させて、すげぇと言われて、ざまぁすることが超重要」と説かれています。つまり感情移入できる主人公が強くて、活躍して、ムカつくやつをやっつけて、称賛される。ついでに言えばモテる。それをいか物語の骨子とできるか、が「なろうで勝ち上がるために」重要だ、と仰るのです。

主人公アゲが作中でなされればなされるほど、読者は高揚する。なので、それをより端的に、継続的提供し続ける。そういう作品が、勝つ。更に言えば、「長文タイトルで」どのような方向性主人公アゲがもたらされる物語なのかを、余すところなく語る。

ここで、主人公アゲを「アゲ圧」と呼びましょう。 

月刊少年漫画誌の作品などは、「エピソードボスを倒す」というアゲ圧マックスポイントを作るために、途中ではアゲ圧を下げます主人公ピンチ、初戦の敗北、回想シーン、などですね。これらを積み上げ、エピソードボス撃破、及び後日談というアゲ圧マックスポイント、いわゆるカタルシス演出する。

っが、なろうではこの悠長なやり方が通用しません。一定以下のアゲ圧となると、読者の離脱が発生するそうなのです。ゆえに、常にアゲ圧の高さをキープ、なんならほぼ全編クライマックスくらいの状態を作るようにせねばならない……のだ、とか。

その精華が、うっぴーさんのツイートに現れているように思うのです。よりスピーディーに、より劇的に、物語を組み上げる。なるほど。けど、それってどこまで行っちゃうの?

おわりに――つまり、なんにも言ってない。

「なろう系」を提供する総本山小説家になろうは、レギュレーション違反以外のことで作品には介入しないのを旨としています。となれば、YouTube が見せたような「いい加減音圧競争やめーや」的介入はありえない。なろうトレンドバブルの崩壊は、自然発生的な形になるんでしょう。

ただ、ならそれがどんな形で発生するのか? また、バブル崩壊後の作品分布はどのようになるのか? こいつについては、自分みたいな半端者ではまったく想像もつかんのです。

以上の話、あえて結論を申し上げれば「おいおい、そのうちなんかおもしれーこと起こりそうだぞ、どーなのよ」となりますでしょうか。いやー、人類たのちい!

以後文通コーナー 20201119 11:52

あら反応いただけて嬉しい。文通させてね。

一番多いのはこれよね。

うっぴーは信用しないでください。

信じてないですよ。どちらかと言うとこちらも批判的な立場です。ただし全否定しません。「なろうという戦場最先端近くにいる人たちを見ている」ことはすごくて、でも「それを語る氏のメガネ」は曇ってる。そう言う立場でいる中で、無双モテすげぇざまぁという感情を揺さぶるのが「なろうトレンド」という氏の発言には説得力を感じてます。油断するとすぐ否定的言説になるから、敢えてアゲ基調で書いてるけど。

ついでに言っとくと「真に受ける」じゃなくて「分析通りの状況になってる」から言及してるわけであって。今のなろうのランキング眺めてみ? うっぴー氏の分析どおりだし、あとキモいから

テンプレ物語ほとんどが成り立っているから、パクリテンプレの境目はどこにあるんだろう?と思ってしまう。

「お前の作品ロミオとジュリエットパクリだ」とか言われても「はいその通りです」としか答えようないものねー。読んで「パクり元に対してシリアスか」になってくるのかなって思うけど、正直わからん

転生悪役令嬢もの

すげーいっぱいあるよね。ランキングにずらずら並んでるのを見て正直引いてる。

マンガ人間が出てるから全部パクり

然り、然り。

元増田の知り合いです

ラノベ読者はバカだ】

このテーマね。申し訳ないけど、他ならないうっぴーさんが回答してるよ。「なろうは時間つぶし、暇つぶしに見る人が多い。こういう人たちは、たとえどれだけ頭がよくても、あまりものを考えずに読めるものが欲しい」ってね。

もと発言者を信用するかどうかはさておき、このテーマのものは興味深いと思ってるよ。

書く方も読む方も面白いんか?って傍から見て思う

これ、俺も正直よくわかんない。けど「書きたいものを書いてウケないよりも、書きたくないものを書いてウケたほうが嬉しい」って言ってる人もいるし、そうなんじゃないかな? 

音楽的なメロディ楽曲構成とは関係ない

せやな。だからその辺の話してないやろ? 「目立つとかってだけ」の話しかしてない。

タグクラスタで分割し、総合ランキングではなく人気クラスタランキングクラスタランキングを目立つようにすれば、ジャンル多様性が生まれてくれないかな。

というかそもそもガチで読みたい」人ははじめっからランキングなんぞ頼んねえだろうよってゆうね。そしてガチで読みたい人なんてさらっと読みたい人に較べりゃ圧倒的にパイが少ない。そんな人が求める作品なんざどだいランキングになんぞ上がってこねーでしょう。

なろう系の珠玉金剛コンテンツを長く楽しんでいると、

奇遇だね、俺もあなたの「珠玉金剛」って表現気持ち悪い。まぁ合わない人同士、ここは距離を置いときましょうや。

音圧競争と並べるところにセンスを感じる

ありがとう技術論云々以前の、こういう感覚的な部分って決して見過ごしちゃならないものだって思うんだよね。

アダルトビデオ進化と同じ

人間、よりわかりやすく、より刺激の強いものを、ってどうしてもなるよねー。

文字の羅列から得られる快楽を極限まで最適化した結果なんだろうな

ぐんぐん圧縮され過ぎて、そのうち新規参入の人が見たらただの奇形物にしか見えなくなるんじゃないかなって思ってる。ていうか正直俺には今のなろうトレンドって奇形物の集まりしか見えない。

アゲ圧高すぎるとなんかさめる。

わかる。転スラ読んでギブアップしたのもそれ。

文通コーナー2 20201119 19:35


蛸壺化

その表現があったかー。なるほど。

最新話に追いつくと急に冷めてしまって読む気が無くなる

謎の圧力さらされて疲弊するんですね、わかります。確かにそういう作品多い。

写真分野の過剰レタッチ問題レベルエディタのあるゲームでやたら即死だらけにしちゃうのも同根だよね。

「限られた範囲で、いい塩梅で」ってのは、まぁ確かに簡単に実現できるもんでもないしねぇ……。

うっぴーだろお前派の皆さん

わかるー。オールアナッシングのほうが楽だよねー。余計なこと考えなくてすむし。じゃあその方向で、ご自由にどうぞ。

なろう圧? の方

こっちの書きたかたことが一切伝わってないのはわかりました。

タイトルだけで終わるくらいまで先鋭化すると面白いね(心にも無い)

もうありそう(こなみ)

文通ちまい。構ってくれてありがとう

2020-10-31

腐女子って「同性愛」に寛容な代わりに「異性愛」に厳しい人なんじゃないかな?と思った。

最近国内外わず実写で同性愛を題材にした作品が増えてきている、と感じる。

日本国内では「おっさんずラブ」が非常に高い人気を博した事は記憶に新しいし、タイBLこと「2gether」は世界中で大反響を得ているらしい。

ネット感想に触れるとそれらの作品は主に女性、それも男性同士の同性愛を嗜好する所謂腐女子」と呼ばれる女性達に好まれているように思う。勿論全く男性が居ない訳では無いとも思う。

男性同士の恋愛を扱った所謂BL」だからというだけではなく、性別関係なく愛し合う二人の恋愛ドラマ物として内容も面白いらしい。ドラマ面白くて人気があるならそれに越した事は無い。

それらのドラマ現実ではマイノリティー故に生きづらい思いをしているLGBT、その中の「ゲイ」の人々を描いている事もあって現実LGBTの方達からも好評らしい。

おっさんずラブ」も「2gether」も出演されている俳優さん達がカッコ良く魅力的であるお話面白いだけでなく、そういう意味でも女性ゲイ人達に人気が出ただろう事はそちらの方面に疎い自分でも理解出来た。

腐女子ってどんな人なんだろう?

腐女子とは男性同士の恋愛萌える嗜好がある女性達を指す呼称である男性同性愛者、所謂ゲイ性的少数派であるため、彼らの恋愛を許容する腐女子LGBT理解がある人達である、とも言われている。

その定義自体はあまり間違っていないと思う。腐女子人達ゲイ人達を見ても「え?何で同性同士で?」とは言わず、「同性同士の恋愛いいよね!」と応援する傾向があるのは、ネット上で彼女達を見ていると思う。

だが、彼女達が全ての愛し合う人達に大らかであるかと言われればそうでも無いと思う。男性同士の同性愛所謂BL」には確かに寛容だと思う。だが、異性同士の異性愛所謂NL」には強い嫌悪を持っている人も多く見られる。

勿論全ての腐女子異性愛嫌悪している訳では無い。異性同士の恋愛物も同性同士の恋愛物も並行して楽しんでいる人も多いし、「男性同士だから良い」のではなく、たまたま好きになった二人組が同性だった人も居る。

それはそれとして、やはり異性の恋人同士に強い敵意を持っている腐女子が多い事も真実だと思う。何故彼女達が異性愛を嫌うのか、本当のところは自分には分かっていないと思う。腐女子の正確な数さえよく分からない。

ただ、「異性同士の恋愛は性欲ありきで気持ち悪い」「女性一方的男性に消費されているのが嫌」「自分女性であるから女性が出てくるのは生々しい」みたいな意見はよく目にした。

BLファンタジーってどういう事なんだろう?

古くからBLファンタジー」という言葉存在した。男性妊娠など、現実では起こりえないだろう描写BLの中に存在する事を指してそういう言葉が生まれたんだろうなぁ、と自分はこれまで思っていた。

そういう意味もあるのだろうけど、本質的にはもっと大きな意味を含めているんじゃないだろうか?と最近思い始めてきた。BLファンタジーというのは、もしかして女性存在しない世界での恋愛物」という事ではないのだろうか。

自分BL作品に詳しくないのできっと間違っているかもしれない。BL作品でも全ての男性子供を産めるようなファンタジー世界で無ければ女性存在する筈だし、設定も現実に沿った物の方がずっと多い筈だ。

女性存在しない」というより、「男性恋愛対象となる女性存在しない」の方が正しいのだろうか。BLに登場する女性は、同性愛理解があり温かく見守ったり、BLを崇める腐女子である事が多く、自分恋愛に加わらない。

BLでは「女性キャラ恋愛対象として出て来ない」「女性男性性的搾取される事が無い」「女性男性同士の恋愛を引き裂くような事は無い」事が多いんじゃないだろうか。

同性同士の恋愛を扱った作品BLで、そういう作品からこそ好んで嗜んでいる人達腐女子なのだから、もし女性キャラが登場してその人も交えた三角関係が展開されるならそれはBLではないだろうし腐女子も怒る気がする。

男性同士の尊くて美しい真実の愛が繰り広げられる中、彼らを引き裂くような真似をする無粋な女性存在する事が無い世界。それこそが「BLファンタジー」と呼ばれる理由なのだろうか。何か違う気もするけどそこは保留する。

同性愛禁忌であるからこそ真実の愛?

腐女子の中に男性同士の同性愛を尊び、異性同士の恋愛を嫌う人が理由もしかしてこういう事なんじゃないだろうか…?と自分は考えている。

異性愛と違って同性愛禁忌とされているため障害が多い。それでもお互いを愛し合い結ばれようとする姿は、世間で当たり前の事として受け入れられている異性愛よりよほど真実の愛に近い」という人も居る。

ロミオとジュリエットなどもそうだけど、障害があり誰に認められなくてもそれでも愛し合う二人が映えるという考え方は自分にも分かる。そういう視点から見れば、周囲から理解されず苦しむ人が多い同性愛は心を惹く題材だと思う。

しかしこの前どうも気になる事があった。禁忌であり障害が多いからこそ同性愛BLを嗜好する腐女子人達が、同じ禁忌であり障害が多い恋愛を繰り広げるのが異性愛者だと今度は「気持ち悪い」と言う所を自分は見た。

最近ある漫画に登場した双子兄弟が一部の腐女子に人気を博している。優れた弟に強い嫉妬憎悪と兄としての愛情を併せ持つ兄と、親に迫害されて育つも兄が自分に見せてくれた優しさに心を救われた弟という二人だった。

この二人はお互いがお互いに強い感情を向け合っているという事で、同性愛を愛する腐女子にはとても好意的に受け入れられた。二人とも家庭があり妻子も居たけど、二人ともそれぞれの理由でその妻子から離れる事になった。

二次創作ではこの二人は何か違えば恋仲になっていたのではないか、というifの設定が盛り上がっているし、もし二人のどちらかが女性として生まれていれば間違いなく恋人になっていただろうなとも冗談半分に語られてもいる。

腐女子の中には女体化を愛好する人も居る?

BLというジャンルの中には女体化というシチュエーション存在する。もしあのキャラクターが女性として生まれていれば…というifであり、セックスの際に挿入される側であるけが女体化される事が多いらしい。

勿論全ての女体化BL女性向けである訳では無い。腐女子の中には「BLでまで女を見たくない」と女体化を忌み嫌う人も居るし、そもそも女体化TS男性向けのジャンルであるという声も大きい。

女体化は厳密にはBLではないかもしれないけど、腐女子の中には自分の好きなコンビの一人を女体化する人もそこそこ居る。全ての女体化物がBLという訳では無いけど、BLの延長線として女体化を楽しんでる人も居ると思う。

先述した最近人気のある双子兄弟も、もしどちらかが女体化したら…というシチュエーションでの二次創作が一部で盛んになっている。自分が見たところだと、もし兄上が姉上だったら?というシチュエーションが多い気がする。

二人とも重度なブラコンであるためか「もし兄上が姉上だったら弟は抜きまくってる」「姉上の方から弟を襲う」「弟の方から姉上を襲う」など結構下品な話をしている人も見られる。R-18ネタ界隈は全体的にそういう物だけど。

元々兄弟BLというのは昔から根強い人気があるジャンルという印象がある。同性同士という禁忌血縁である兄弟という禁忌も加わるのだから障害のある恋愛を好む腐女子の人には堪らないのだろうな、と理解出来る。

その双子兄弟が登場する漫画には兄弟女体化ではなく、原作から異性同士の兄妹も登場する。その二人は作品の顔となる主人公ヒロインで、短く言うと妹想いの優しいお兄ちゃんとお兄ちゃん想いの優しい妹である

作品が始まった当初この二人には恋愛的な意味特定パートナーが居らず、恋愛的な意味ではないけどお互い強い感情を持ち合っていたため、極々一部でこの兄妹を恋仲にした二次創作を創る人達も居た。

この二人は最終的にお互いの伴侶を見つけ家庭を持った事が示唆されていて、兄妹同士で恋仲になるのは一般的不道徳であるとされている事もあって、この二人が恋仲になる二次創作作品ファンからは嫌われがちである

※ここから主人公兄妹の組み合わせを○○、双子兄弟の組み合わせを△△兄弟表記する。

ここから自分腐女子に対して違和感を持った出来事の話なのだけど、前述の△△のBL妄想同性愛近親相姦という二つ世間からは受け入れられ難い要素があった。片方を女体化した場合でも近親相姦は残る。

○○兄妹の二次創作原作では異性同士ではあるけど、近親相姦という要素がある点では△△兄弟と変わらない。そこで△△兄弟BLを嗜む人に何故○○兄妹の組み合わせは嫌われるんだろう?と尋ねた所、こう返ってきた。

○○はあんな良い子達に近親相姦の業を背負わせちゃダメでしょ…ってなるけど△△だと特に兄上が兄上なのでまあいいかぁ!よろしくなァ!となると思われる

小動物的な○○○をあの家族想いな長男が犯すとか見たくねえし…

その点兄上が犯されるのは見たい

本編の性別そのままではなくTSさせてるからだと思う

これがもし本編から姉弟なら近親相姦とかキモ…ってなる

姉上は兄上だから良いんだ

分かりやすく言ってやる

原作で本当に兄妹のキャラエロは生々しくて気持ち悪いけど姉上はネタから良いんだよ

他にもあったけど、特に印象が残った感想はこんな感じだった。短く纏めると「BL女体化一種ネタから良い」「原作からの兄妹は生々しいから無理」という事だと思う。

言いたい事は分かる。BLファンタジーとして現実と一線を画しているのでファンタジーとして割り切って楽しめる。一方異性同士、それも兄妹というのは生々しいから無理。確かに感覚として分かる。

しか自分の中でどうしても腑に落ちないところはある。BLファンタジーなので割り切って楽しめる。BLが生々しい恋愛に嫌気がさした女性に愛されるのはそういう事なんだと思う。では現実存在するLGBTの人はどうなのだろう?

腐女子の人がBLを愛好するのは「現実異性愛連想させないファンタジーから」「女性性的搾取されない世界から」「性別の壁を乗り越えて愛し合う同性愛こそが真実の愛だと思うから」が主な理由からだと思う。

ゲイ人達にとって同性愛とは現実の事だし、ただ好きな人と愛し合いたいだけなのに障害なんて欲しくなかったんじゃないだろうか。また、彼らの中には女性を「何もしなくても自然男性に好かれる」と嫌っている人も居る。

BLを愛する女性にとってゲイは「女性性的対象と見ない」「男性のみを性的対象として見る」存在からこそ、好ましく思う所もあると思う。本当に極々少数派だと思うけど、女性を嫌うゲイの事を「所詮女になりたくてもなれなかった男がミソジニーを拗らせているだけ」と侮蔑する腐女子ネットで見た事がある。本当に極々一部だと思うけど、これが普段BLを嗜みLGBT擁護する腐女子本心なんだろうか…と衝撃を受けてしまった事は忘れられない。

長くなったけど最後に…腐女子という人達は、性的マイノリティーの人「にも」優しい博愛主義者ではなく、マイノリティーに寛容な分だけマジョリティーには厳しい人達なんじゃないだろうか…?と最近思い始めている。

https://dev.ftbucket.info/scrapshot/ftb/cont/img.2chan.net_b_res_741641553/index.htm

2020-10-20

https://anond.hatelabo.jp/20201019170812

壮大かどうかと傑作であるかどうかに特に関係はないんじゃ…

そんな事言ったらロミオとジュリエットなんかは小さな街の身内同士の内紛に過ぎないし。

2020-10-09

追記2016年に僕が見ていた特撮TVアニメ作品一覧その2。

anond:20201008200533

anond:20201009122304

に続き備忘録として簡単感想と一緒に当時見ていた作品を書き記してみたい。

2016年

バッテリー

あさのあつこ先生野球小説アニメ化作品

志村貴子さんの名前に惹かれて見始めたけど、やっぱり1クールであの内容をアニメ化するのは尺が足りなさすぎて無理だったと思う。声優さんキャスティングは好きだったけど。

ブブキ・ブランキ

最初特殊武器を使った能力バトル物?と思わせておいて、1クール目の終盤でロボットアニメである事が発覚する作品だった気がする。3DCGアニメだけどキャラクターは皆可愛らしい感じで結構僕の好みだった。

インチキアメリカ人口調で喋るCV細谷佳正さんのキャラとか強烈で中々印象に残っている。ラスボスを倒した後のエピローグで「これからどうすんの?」→「皆で旅に出ようか…」って感じの終わり方だったような記憶がある。

ふらいんぐうぃっち

OP雰囲気が堪らなく良い感じのアニメ

監督を務めた桜美かつしさんは評判が悪かったけど、このアニメ殆ど文句を見ないほど良い出来だったと思う。僕は桜見かつしさんが以前監督を務めた某アニメ個人的には好きでした。

魔女のお姉さんが遠くから田舎にやってきてホームステイするって感じの作品だったと思う。ほんわか出来る穏やかなノリで好きだった。放送当時最終回を見逃してしまったけど、この前一挙配信があって嬉しかった。

文豪ストレイドッグス

イケメン達が能力バトルする漫画アニメ化作品女の子達も可愛いモブは本当にモブって感じ。人気のある声優さんをとことん集めたなーって思える豪華な声優陣。

原作について気になる話も聞いた事があるけど、アニメを見る分には関係いから気にしない。ラックライフEDテーマがどれも本当に良いんですよ。三期まで作られたのはやっぱり人気があったんだろうなと思う。

ベルセルク

大人気ダークファンタジー漫画の二度目のTVアニメ化。どこまでアニメ化してたっけ?モズグス様の声が小山力也さんで滅茶苦茶強そうだなぁと思った。

魔女シールケのお師匠フローラさんの声がPS2版と同じ島本須美さんだった事に放送当時感動した。ドラゴンころしの正に鉄塊を何かにぶつけたようなSEが好きだった気がする。

僕だけがいない街

リバイバルという少しだけ過去に遡る事の出来る能力を持った主人公が、小学生の頃に何者かに殺害された同級生を救うために大人頭脳を使って必死に頑張る作品

とにかくヒロイン女の子可愛いOPED作品雰囲気マッチしていて素晴らしい。アニメ放送中原作が未完だったため終盤はアニメオリジナルの展開になったらしいけど、アニメだけを見ている分には違和感無く楽しめた。

1クールでよくこんな濃密な作品が出来るんだなぁ…と今でも感心する。ヒロイン女の子はそうなっちゃうんだ…という展開は当時中々反響があった覚えがある。

僕のヒーローアカデミア

大丈夫!私が来た!が決め台詞異能ヒーロー学園漫画アニメ化作品タイムボカン24の中でネタにされていた事もあって期待しながら見た。

原作漫画を読んでいないのが先の展開を一切知らない新鮮な気持ちで視聴出来たのは良かったと思う。やっぱりこのアニメ主題歌がどれも好き。現在四期まで放送されているけどやっぱり人気があるんだなぁと思う。

キャラクターは轟くんが特にお気に入りだった。ジャンプで熱気と冷気を一人で操る事が出来るキャラといえばフレイザード様が思い浮かぶけど、味方になるとこんなにカッコ良くて頼もしいキャラになるとは驚いた。

マクロスΔ

放送当時マクロスシリーズ最新作だった作品。今度のマクロス主人公ダンスで戦うのか!?1話から度肝を抜いてくれたのは非常に印象深い。その後ダンス要素はあんまり無かったけど。

最新作だけどFを見ている事を前提に作られているような気がした。ヒロインは歌うけど「歌姫」ではない、ジーナス家の人間は登場するけど「天才」ではないなど、シリーズお約束をあえて外してきている感じがした。

とにかく歌姫・美雲さんの存在感が凄かった。メインヒロインでは無いにも関わらず、OPでも作中での楽曲でもこの人が中心的存在だと一発で分かる歌唱力披露してくれた。 歌唱担当JUNNAさんは当時15歳だったらしい。

レーザーをまるでスロー再生のように視認出来るキャラが居るなど、地味にマクロスパイロット最強候補が居る作品ではないかと思う。2クールからはよく敵本拠地に潜入するアニメだったような気がする。ヒロインが2人とも好きだった。

無彩限のファントム・ワールド

京都アニメーション製作異能ファンタジーアニメ

1話エッチそうだったのでそこから釣られて見てしまった。その後はあんまりエッチでも無かったけど…。主人公ショタ化して声が南央美さんになる回が好きだった覚えがある。

Re:ゼロから始める異世界生活

大人異世界ファンタジー主人公が酷い死に方をしては時間を逆戻り、また酷い死に方をして…という作品。可愛らしいキャラデザに反してあまりグロテスクで痛々しい描写が多いので、可哀想で見ていられない時がある。

頑張ってようやく状況を改善主人公スバルくんも前向きになったと思ったら、もっと酷い事が起きたという展開の繰り返しでお話が進んでいく感じ。先が気になる面白い作品であるのは間違いないけど、人気の高さに驚く事がある。

青い髪の女の子レムが作品で一番人気のヒロインらしい。僕は主人公スバルくんを拷問にかけ殺さないように挽き肉にした怖い女の子という印象がある。とにかくバッドエンドでのスバルくんは酷い目に遭いすぎて悲しくなってくる。

先日4年振りに二期が製作されて、あまり作風の変わらなさに少し安心してしまった。一期と二期の間に劇場版が二回作られた事と本当に人気の作品なんだなぁと感じる。もう4年前の作品という事にビックリですよ。

2016年再放送で見たアニメ

はじめの一歩 Rising

EDの曲がとにかく熱いボクシングアニメ。この作品が作られている時に内海賢二さんと永井一郎さんが鬼籍に入られたらしい。若い頃の会長と猫田さんの声がそれぞれ宮野真守さんと吉野裕行さんだったのは意外な感じだった。

ふたりはプリキュア

大人気戦う変身少女シリーズ第一弾。放送当時見ていなかったのでこれが初めて見るプリキュアだったけど、人気が出るのも納得の作品だった。

その後のシリーズではおなじみとなる要素がまだこの頃は取り入れられていないので、今改めて見ると逆に新鮮な気持ちになりそう。

魔法騎士レイアース

まらない未来を目指してゆずれない願いを抱きしめて色褪せない心の地図を光にかざそうとするアニメ原作なかよしで連載された少女漫画作品だけど、アニメは後半から漫画と違う方向の話に進んで新鮮だった。

イーグルという第二部から登場するキャラの出番が漫画と比べて大分多かったのが嬉しい。ラスボスを演じるアニメオリジナルキャラの声は高畑淳子氏で非常に存在感があった。アニオリが多いアニメって今見ると懐かしい感じ。

緒方恵美さんのエメロード姫イーグル完璧な演じ分けには驚かされた。OPは有名な一つめと三つめに挟まれた二つめの「キライになれない」が僕は一番好きだった。

ふたりはプリキュア Max Heart

ふたりはプリキュアの続編でプリキュアシリーズ第二弾。追加戦士シャイニールミナスが登場して当時人気を博したらしい。

内容はよく覚えていないけど正直マンネリのような物は感じた覚えがある。それでもクイーンジャアクキング様の戦いに終止符が打たれ世界平和がもたらされたのは良かったと思う。

ふたりはプリキュア Splash Star

ふたりはプリキュアシリーズの三作目。当時はマンネリと言われてシリーズで一番セールスが振るわなかった作品であるらしいけど、僕はプリキュアシリーズでこのSSが好きだった。主役二人が前作と似ている事は否定出来ないけど。

まず主題歌の全てが素晴らしい。ガンバランスdeダンスは続編の5にも引き継がれた初期のプリキュア代表とする名曲ではなかろうか。勿論OP曲も素晴らしい。ひたすら前向きで応援してくるあの曲が僕はシリーズで一番好きだ。

敵にコメディ要素が増えたのも面白い。その代表的なキャラはやはり後半に出てくるキントレスキー様だろうか。敵でありながら自然主人公のお父さんの経営するパン屋さんにジョギングで訪れパンを食べて帰る姿には驚かされた。

初代プリキュアのキリヤ君で一度通った道でもあるけど、敵として現れたキャラが本格的に味方になってくれる初めてのプリキュアでもあったと思う。人間の情に絆され味方になってくれた満と薫は今でもSSファンに高い人気を誇る。

個人的な好みだけどこの作品主人公の咲が恋する舞の兄和也さんがカッコいい。歴代プリキュア男性キャラの中でもかなり好きなキャラだった。作品としてはラスボスだと思われたキャラが実は…という意外性が最後まで面白かった。

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY

以前見た事がある作品だけどやっぱり地上波放送してくれるというのは嬉しいし有り難い事だと思う。

装甲騎兵ボトムズ

ガンダムに並ぶリアルロボットアニメ作品として名高いボトムズシリーズ第一作。OP「炎のさだめ」は歌詞だけでもある程度作品雰囲気が把握出来る名曲EDの切なくて湿っぽい雰囲気も好きです。

ウド編までは以前DVDで見た事があったけど、そこから先は未見だったので新鮮な気持ちで楽しめた。ミリタリー的な作品としても大人気だけれど、離れてもお互い恋い焦がれる男女を描いたラブストーリーの話だと思う。

主人公キリコはああ見えて19歳の青年なのでお酒を飲んだ事が無く、初めてお酒を飲んだ時むせてしまうのが可愛らしかった。宇宙船の中で二人きりで良い雰囲気キリコとフィアナをもう少し長く見ていたかった。

終盤クエント星についてから進んだ化学魔法と見分けが付かないという事なのか、妙にファンタジーチックな描写が増えて驚いた。初代ガンダムもそうだけど、SF作品の終盤でいきなり幻想的な展開が始まるのはお約束なのかな。

最終回キリコとフィアナが同じカプセルの中で眠りについて作品が〆られる所を見て、やっぱりこの作品ラブロマンス物だったんだなぁと改めて思った。続編や前日譚もいつか見てみたいけど…どうも悲しい展開が待っているらしい。

追記2016年に見ていたアニメ

アルティメット・スパイダーマン VS シニスター・シックス

アルティメット・スパイダーマン ウェブ・ウォーリアーズの続編。スター・ウォーズの後、スパイダーマンが帰ってきました。映画スパイダーマンシリーズに出て来ないヒーローヴィランも沢山出てきてそういう意味面白かった。

このアニメのお陰でその後実写化されたマーベルコミック原作映画に「あ、アルスパで見たあのキャラだ!」と思えるようになった。コミカルに戦うスパイダーマンを見ているだけで楽しいアニメでした。

アベンジャーズ・アッセンブル

アルティメット・スパイダーマン VS シニスター・シックスの後番組として始まった。スパイダーマンの次はアベンジャーズ、という訳でこの頃は丸2年アメリカ産TVアニメを見て喜んでいた。どれも面白かった。

よく覚えていないけど、時期的には映画より先にサノスやウルトロンアベンジャーズの戦いを描いてた気がする。アベンジャーズが分裂した際に、スパイダーマンゲストとして登場した時は嬉しかった。1話限りの出番だったけど。

高橋留美子劇場

高橋留美子先生短編集をアニメ化した作品OPの曲が好きだった。

原作掲載誌青年誌という事もあってか、サンデーで連載している他の高橋留美子作品アニメより生々しく重い話が多かった。高橋留美子先生という人はこういう話も描ける人なのか…とこの時驚いた。

出演されている声優陣の顔触れが非常に豪華で、これまで高橋留美子作品アニメに参加した人も多数参加されている所も見所の一つだった。

山賊の娘ローニャ

宮崎吾朗監督川崎ヒロユキさんがタッグを組んで生まれ作品原作外国児童文学らしく、台詞回しも外国の本を翻訳したような感じで何とも独特。

個人的宮崎吾朗監督作品の中で一番好きだった。OPEDも良いんですよこのアニメ。ボーイ・ミーツ・ガール物やロミオとジュリエット物としても素敵な感じ。鳥女がホラー作品並に怖かった。

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン

ファンタジー世界での戦記物作品。内容はよく覚えていないけど、主人公の声が岡本信彦さんでヤン提督みたいな雰囲気だった事は覚えている。

抜けもあるかもしれないけれど、とりあえずこんな感じだったと思う。2016年は今振り返っても本当にアニメが多い年だったんだろうか。

何より驚いたのは、リゼロ話題になったのがもう4年も前という事だった。4年って、あっと言う間ですね。怖いですね…。

【訂正】

機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争地上波再放送されたのは2017年でした。

2020-09-17

なんでわざわざ同性愛を読むのか

ロミオとジュリエットみたいな今だったらまあわんちゃんできなくもない身分恋愛が当時バカ受けしたのと一緒でしょ。

恋愛関係になること自体に大きな壁があって、でもそれを乗り越えてでも一緒になりたいって強い気持ちがないとカップリングできないでしょ。だからロマンスがあるんだよ。

壁があるから燃えるんだよ。

同じシナリオでも男女だったらいつか冷めて別れるかもしれないけど、性別の壁を超えてまで愛し合ってる二人ならそんなことなさそうだもん


から世間認知からほんとにジェンダー境界が無くなったら恋愛作品市場はクソつまんなくなるんじゃないか

次は黒人白人とか、犬と人間とかの恋だろ

2020-08-22

Twitterフェミニストとして活動されている方のツイートを見た腐女子

 最初結論を書くと、私には今Twitterに見られる殆どの「フェミニズム」はその実、自身の「復讐」のことを述べているように感じられてならないという話です。

 私がこのところ観測した、Twitter上でフェミニストとして声を上げる方々の多くは何らかの性犯罪を受けたか男性嫌悪をお持ちです。

ですが被害にあったことは、復讐をする権利を与えられたことにはなりません。

ましてや、加害した訳でもない男性怨嗟を向け続けている状況は、はっきり言って異常に思います

専門家ではない一般人としての意見になりますが、法律とは罪を裁くためのものであり、被害者の心を満足させるためのものでは無いと考えます。同時に、被害者が加害者を許さないことはどこまでも自由です。加害者が罪に問われるのは「貴方」を害したからではなく、罪に問われる行為をしたからです。

男性をはじめとした「貴方」にとって不快もの排除した、「貴方」が満足する世界を生きたいという欲求表現フェミニズムという単語を使うことは、本来フェミニズムに反することではないでしょうか。「貴方」が「自分」に害をなした人々を憎む心を、フェミニズムという耳障りのいい言葉で包んではいませんか。

フェミニズムは万能の剣ではありません。一人一人異なる考え方を持つなかで、フェミニズムが全てを解決するわけでも、全て正しいわけでもありません。

 さて、この文章を書いている私はゴリゴリオタク腐女子です。主にBLエログロなんでも好む私は、二次元において好きなように女体や男体を弄んでいます二次創作においては既存キャラクターを用いて妄想しています。彼らはいわゆる「客体化された」女性男性です。

Twitterで見受けられるフェミニズムは、私のこれらの行動を排除したいということなのかと疑問に思い、キーボードを打っています

 お伺いしますが、あなた方はこのような行動を一切しないということでしょうか。

そもそも実在人間表象を持つことを「客体化」と表現するならば、「客体化されていない」キャラクター存在するのでしょうか。

それではシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』はどうでしょうミケランジェロダ・ヴィンチ作品どうでしょう。今まで人間を客体化し、好きに描いてきたあらゆる作品は、Twitter上で批判される作品たちと何が違うのでしょうか。

名作だから違う?芸術から違う?価値があるとされているから違う?「貴方」が思う「萌え」がないから違う?今そんな話はしていない?

ジブリ作品について言及しているツイートもありましたので、「今はそんな話はしていない」は通用しませんね。

答えは、「同じ」です。アニメ漫画彫刻文学作品絵画も、あらゆる作品は誰かの手によって生み出されたものなのですから

これらの作品非難されていないのは「創作物であるあなた方が認識しているから」でしょう。

では、宇崎ちゃんジャンプなどの物語を、創作物でありながら非難するのは何故ですか。

 作品を見たときに感じる貴方主観は何も間違っていません。

作品とは、ある人から見ればかけがえのないものであり、ある人から見ればただのゴミになります嫌悪を感じる人もいれば、好んで鑑賞する人もいます。生きる糧となる人もいれば、一生関わらないで生きてゆく人もいます。その自由な態度を咎められることもありません。

誰かがある作品批判たからといって、その作品を好む人にはなんら問題はありません。

時代によって許容される表現文化は異なり、時には焚書などの弾圧を受けた歴史があり、そして日本に生きる私たちは「表現自由」を手にしています

では何故、サブカルチャーには自由な態度が許されないのでしょう。

常に何かしらの「正しさ」が求められるのでしょう。

 一つの理由として「多種多様な人々が目に触れる機会が増えた」ためだと考えています。自ら探しに行かなければ分からないアングラ世界からインターネットの普及などによりサブカルチャーが身近にある状態へとシフトしました。同時にコンテンツのほうも、典型的オタク向け作品からポップでライト作品まで裾野が広がり、様々な人が様々にサブカルチャーを楽しんでいます

同時に、Twitterのようなツールが普及したことで、受け入れがたいものを目にしたとしても、完全に情報排除することが困難になりました。「私が正しくない・面白くないと思うもの」を検索すればこんなに情報が出てきてしまう、「私が正しくない・面白くないと思うもの」を好きな人がこんなにいる……。自分が楽しめないものを多くの人が楽しんでいると感じると、まるで楽しめない自分が悪いのだと「錯覚」し、悪感情を増幅させてしまうことは私も身に覚えがあります。一方で、自分と同じ感情を抱く人のことも探すことができます

その結果、「これだけの人が嫌だと考えているのだから、この作品を嫌だと考えることは正しい」という自身の考えを補強すると同時に、「この作品好きな人おかしい」という着地をしてしまう。

それがいわゆるロリ巨乳が登場する作品だったりすれば、「私たち女性勝手に客体化しているこれは正しくない、やめろ」ということになる。

 私がTwitter上で「女性を客体化するな」と訴える方々に特に伺いたいのは、客体化されない存在とは何か、ということです。

客体化されているのは女性だけではありません。男性、犬や猫、車、あらゆるもの客体化されて表現されています自由な「客体化」を封じた場合表現の場に残るものは何でしょうか。女性のみが女性について表現できる世界が、あなた方が目指す世界なのですか。

類似した案件において、「全てを消せなんて求めていない」という意見も見ました。ではその消す消さないの判断基準は何ですか。「フェミニスト」を掲げる「あなた方」ではないですか。「フェミニスト」に憎まれる、あるいは傷つけかねない表現を消していった先に、全ての表現が消える創造をすることは誇大妄想でしょうか。

その問題重要さを、日々表現規制を求める方々は本当に立ち返ってお考えになりましたか

 昨今話題になった献血JAポスターについて「公共の福祉」を挙げて問題視している方々もいらっしゃいましたが、「公共の福祉」とは「多くの人を不快にしない」ことを言い換えたものではありません。例えばポスターにおいて個人情報を載せたり、特定人物誹謗中傷したときに初めて問題になります

性器が丸出しなど、無関係かつ過度に性的イラストであれば公序良俗の面から問題になると思います

 話は逸れますが、ゾーニング問題ももっと議論されるべきだと思いますTwitterでは、特に男性向けの18禁イラストがワンクションやゾーニングなしにアップされています女性向けではゾーニングがなされることが多いため、BLゾーニング問題に関連してしばしばやり玉に挙げられています

私は寧ろ、表現自由のためにあらゆる18禁表現作品ゾーニングを徹底すべきだと思います性的表現普通描写を一緒くたに放流していたがゆえに、普通キャラ描写まで誤解、もしくは悪意のある解釈をされている可能性はないでしょうか。

きちんとゾーニングすることで、堂々と表現自由行使した方が健全だと思います

二次創作ゾーニングしていながらめちゃくちゃエッチ商業BLほとんどゾーニングされていないのは私の中で七不思議の一つです。白塗り海苔をすれば良いってものでもないでしょうし、何より修正されていないものが見たいので出版社の方には是非ゾーニングをご検討いただきたいものです。

 話を戻しまして。

Twitter上でなされている主張は、「女性勝手に客体化するな」ではなく「女性を誤解するな」あるいは「誤解されかねない表現をするな」ということではないかと思います。そしてこの「女性」は「私」なのでしょう。「客体化」という表現を用いてしまうから語弊や誤解が生まれしまっていますが、こう言い換えると納得することができました。

客体化された女性に関する表現が、いつかそのまま受け取られて「私」を害するかもしれない。「私」もそう見られているかもしれない。あるいは、この表現は「私」がかつて嫌だったことそのものだ――。

このように「自分」が経験した不快感や被害創作物リンクして、登場する女性が「私」になる。そして「私」に加害する登場人物たち、ひいては作品を楽しむ人々へも悪感情が向けられてしまう。

何度も議論されていることだとは思いますが、やはり根本的な原因は自分と客体化された女性に対して、男性からの性被害について共通点共感を抱いてしまうことによるものといえるでしょう。これは物語に対する共感力というよりも、架空人物に対する自他境界曖昧さの問題ではないでしょうか。

この世界に「女性を客体化した」表現があること、そしてそのような作品があり楽しまれていることは、「貴方」の尊厳を傷つけること直接の関係はありません。

女性であっただけで」セクハラをされた、性被害に遭った、差別されたと訴えるのならば、「男性であっただけで」潜在的加害者であるとされることも同様に不当ではありませんか。

「まだ起きていない性犯罪」の原因を「客体化された女性像を鵜呑みにする男性であると決めつけることで、問題解決するのでしょうか。

現在も無くならない性犯罪は、むしろ表面化しないところに原因があるのではないかと私は考えます

一人一人性犯罪を起こす原因も違えば、性犯罪被害を受けた原因も違うのではないでしょうか。それなのに画一的に「表現」に原因を求めるのは、思考停止ではないですか。もしも「表現」に原因があるとするならば、同じ表現を目にしてきたにもかかわらず、問題犯罪を起こしていない圧倒的多数の方々の存在はどう説明されるのでしょうか。

オタクはよく主語が大きいと言われますね。「女性」という主語、大きくないですか?その主語は「私」ではないですか?

貴方」が被害を受けたこと、「貴方」が感じたことは、貴方自身主語にするのが適切ではないですか。たとえ同意者がいなかったとしても、貴方が感じたことは否定されるものではないはずです。

 「貴方」に害を加えた人物と、「貴方」が嫌う作品を読む人物は全くの別人です。

貴方」が嫌いな作品を読んでいる人を嫌いになることもまた、「貴方」の自由です。それだけではどうしていけないのでしょう。「貴方」が作品作品を読んでいる人を非難する際に、「気に入らない人物からそのひとが好むものを取り上げて満足したい」という感情は本当にありませんか。その感情を満足させたいがために、声を上げているところはありませんか。それは本当に「フェミニズム」でしょうか。

 私は、本来誰にでも権利があり広く議論されるべき「表現」という問題フェミニズムの名の下に一方的に敵視されていると言っても過言ではない現状が嫌すぎてこの文を書きました。

私が観測したツイート主観のみで構成されており拙いところが多々ありますが、「復讐」という感情への自戒の意を込めてここに残します。

私は推しCP小説を書くのに忙しいはずのに、あまりにもやるせなくて気づいたらこんな長文を……。何故……。

追記

つらつらと思ったことを書き連ねているだけの全くまとまっていない文章ですが、お読みいただきありがとうございます。正直こんなにコメントを頂けると思っていませんでした。

スタンス提示のため、また議論に挙げられるのが主に男性けが多いなと感じていたため腐女子という要素を盛り込みましたが、もう少し言いたいことを整理するべきですね。考えていることをできるだけ忠実に表現するということはこんなにも難しい……。

ご指摘の通り私はTwitter上でなされているフェミニズムの主張に賛同していません。ですがTwitter上でフェミニストの方々が意見が発信されていたからこうして考える契機になりましたし、文章を書き他の方に見ていただくことで自分には無かった視点を知ることができたので、良いきっかけになりました。

余談ですが、投稿する前に「普段の特徴を隠して匿名を楽しもう」とあったので意識的普段と違う書き方を頑張ってみたら「ネカマ」や「男っぽい」とのコメントがあり新鮮でした。普段と違う書き方をしてみるのも面白いですね。支部Twitter小説を上げるのが生きがいの、ただの腐女子です。

名誉男性」というコメントもありましたが、もし私がTwitter意見を述べたならば、Twitter上のフェミニストの方々は私を自分たちと同じ女性とは認めないのではないかなと想像しています穿ちすぎかな。

男女という性差個人の一要素でしかないものの、その要素が個人を占める割合が人それぞれ異なっているということがとても厄介だなと非常に感じます

このこと自体は至極当然のことなのですが、自分スタンスの違う他者のこと、ひいてはその集合体である社会のことを考えると全くもって一筋縄はいきません。

欲望を持っていい。持たなくていい。何かを好きでいい。嫌いでいい。それが私たちが持っている権利ですが、生きているからには権利行使だけではなく様々に考慮しなければいけないことがあります

ただ「嫌う」権利行使フェミニズムを掲げるのは違うのではないか?というお気持ちです。

Twitter上でなされているようなフェミニズムの主張をするならば、BLは生きていけないよな、と思いますし。正直腐フェミと呼ばれる方々はダブルスタンダードだと感じます

同時に、「好む」方々からの「嫌う」方々への無配慮無視できないので、「嫌なら見るな」で思考停止もしたくないです。

公共」と言う概念難しい……。

とりあえず、私には好きなものがたくさんあります。だからこそ考え続けたい。

発言をしないことと考えていないことはイコールではないので、この増田自己満足の代物です。

思想も偏ってますし。

もしこの増田を読んで何かお考えになったのであれば、コメント増田に何かしら書いていただけると参考になります

2020-07-01

anond:20200701101110

これはこちらの話題の続きなのじゃよ

完全に別の話だから分けました

元々の話題

愛の不時着』現象に見る女性向けストーリテリングに関する雑感

<略>

> ただ、こういったストーリーテリングがなぜこうにも女性のみが共感するのかは

検証価値あり。

> 似たような現象を見た作品最近では

> 『トワイライトシリーズだろうか。

> 『ベルサイユのばら』も一部はそうかも。

> 『ロミオとジュリエット』あたりが、元祖?ただ本作は女性のみに支持されている

> わけではないか

 ↓

いやロミジュリって別に女性向けじゃないだろ

 ↓

そもそも直球で寄宿学校のジュリエットってのがマガジンにあるぞ

 ↓

恋愛が強調されるのがー

悲恋がー

女向け

anond:20200701030927

もちろん、男性も見ているひとはいると思うけど、均等に好まれいるかというとやはり、女性ファンのほうが多いのではというあくまでも感触。あと、『ロミオとジュリエット』の先に『ピューラモスティスベー』があるのは確認しました。これは雑感なので申し訳ないです。

『愛の不時着』現象に見る女性向けストーリリングに関する雑感

『愛の不時着』が界隈でスゴイことになっている感じ。特に女性の間での共感

ハンパない。だいたい20代40代くらい?『冬のソナタ』よりは若干年齢層は

下かな。でも女性中心という点は『冬ソナ』と同じ。

もちろん、全話見ました。で、感じたのは、物語の筋はめちゃくちゃベタ

恋愛話。 

惹かれ合ってはならないとロジックとしては分かっている男女が

感情的には惹かれ合わずにいられない状況になり、ジレンマに陥る様相

ひたすら最終話まで続くという展開。

まり

交わってはならない社会環境の中に放り込まれソウルメイトの話。

この社会的断絶というのが今回の場合国家的なイデオロギー対立

基づくという点がカギ。これは、さすがに現代日本舞台では絶対に作れない。

台湾大陸可能かもしれないが、分断という意味では距離が離れているし

香港大陸だと、一国二制度(今後は分からんが)なので、分断という

わけでは無い。

ここまで環境特殊だと、ストーリーテリング王道でも斬新に感じる

という点が多くの人の共感を生んだのでは?

ただ、こういったストーリーテリングがなぜこうにも女性のみが共感するのかは

検証価値あり。

似たような現象を見た作品最近では

トワイライトシリーズだろうか。

ベルサイユのばら』も一部はそうかも。

ロミオとジュリエット』あたりが、元祖?ただ本作は女性のみに支持されている

わけではないか

2020-05-27

anond:20200526215103

超まじレスシェークスピアロミオとジュリエットとか真夏の夜の夢とかマクベスとかリア王とか。

劇団が公演でシェークスピアやると人が入るからね。日本人にとっても古典となってきている模様。

今の日本文化的には相当レベルまで欧米文化圏の一部になっている。特に英語圏の影響大。

2020-04-26

欧米教養がうらやましく感じる(追記)

昔やってたRPG英語版攻略サイトをなんとなく見てたわけですよ 技名どう訳してんのかなと思って

そしたらAd nihiloなんて技がある なんだろうと思って調べてみると、ラテン語で「無から」って意味らしい (追記:たしかに「無へ」だ!Ad Astraだもんな ウワーーーーだってGoogle検索したら結果にEx nihiloが出てたんだよう 真逆の訳だされてるとは思わんじゃんかよう 俺は悪くない!!) 言われてみればニヒルって虚無みたいな感じだったよなと思う

元の日本語版だと「リセットウェポン」 イマイチ冴えない

こんな感じで欧米人がサラッとサブカルチャーの中にラテン語とかシェイクスピア引用とかを入れてるのを見るとちょっと嫉妬してしま

まあ日本人だって枕草子とか吾輩は猫であるかいろいろ独自ネタ元は持ってるんだけど、日本古語ラテン語ロミオとジュリエット雪国を比べるとどうしてもちょっと負けた感じがしてしま

ていうか日本サブカルチャー界が英語に頼りすぎだと俺は思う ブリーチとかを見習ってどんどん色んな言語とか取り入れてほしいんだよな

フレイムソードとか言って喜んでんじゃねえよ!教養を出していけ

(追記)

お前に教養がないだけ

ああ?テメエ言いやがったな!バーカバーカ!ウンコ!(無教養)

向こうは漢字がかっこいいと思ってるよ

まあ隣の芝は青いって言うよね…

Ad nihiloが出てくるゲームでも日本語版「常在戦場」のスキル英語版だと"Eternal Battle"だし さすがにこれに関しては日本版のほうが教養ある感じする

ルビ文化日本特権

しかに技名のカッコよさは相当強い

漢文を学べ

みんな普通に四面楚歌とか呉越同舟とか背水の陣とか言ってるのはすごいと思うよ でもさあこうやっぱカッコよさに欠けんだよ スペインドラマ見てて普通の男がふとした瞬間にmi reino por un…つったの見てカッケーと思ってしまったわけ

やっぱ桃源郷よりLocus Amoenusのほうがカッコいいし、草薙剣(草がよく切れたから)より魔剣グラム(古ノルド語で怒りを意味する)のほうがカッコよくない?趣味問題かな…

教養っていうか厨二病の話では

フム。一理あるな。貴様の名、覚えておくぞ…

お前バカ

正直はてブ罵倒する人ってどういう感性?と思ってしまう 俺は罵倒するときトラバしてるぞ 罵倒はできるだけ匿名でやるのが鉄則じゃないの…?

こいつ頭悪い!とか言うのは気持ちいいだろうけど、その痛い姿があなたIDと紐づけられるのってちょっと嫌じゃない?(顔真っ赤)

2020-01-16

WHOフラグ立ったな

あっ(察し)

ただでさえ件のうどん県ゲーム障害話題WHOに飛び火しそうだと言うのにこのタイミングWHO自体自殺シーン規制とかまたアホな事言い出したよね。

この調子だと国連ユニセフみたいにWHO自体世間から嫌われ始める事だろうね。

しか国連関連の機関全てがこんな感じだとマジで国連ってもう不必要且つ害悪存在しかないよなと思う。

国連自体今や左翼カルト集会場と化しているのは事実だしな。

本当に左翼やあの手のNPOに乗っ取られている感がひしひしと感じられるわ。

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