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はてなキーワード: クルーグマンとは

2015-07-03

http://anond.hatelabo.jp/20150702235859

自分が働くだけが稼ぐ手段ではない。

他人に金を託して稼いで貰うやり方(すなわち投資)もある。

有能な人材企業資金を集めた方が効率良く稼げるが、馬鹿が金握ったままだとどちらも稼げずに終わる。

現在進行形で元気な国は大体投資が盛んなのは偶然ではない。

大体、クルーグマンピケティ持ち上げておいて、せっせと貯金するとか馬鹿にも程がある。

彼らが国債を発行しまくっても大丈夫と言うのは、インフレによって借金実質的に目減りするからと言うのが根拠だが、貯金も同じく目減りする。

から蓄財するならインフレに伴って成長するものにしなければ、税金毟り取られるのと大差が無い。

2015-03-31

フェミニズムネオリベラリズムの共闘、岡田斗司夫批判擁護

岡田斗司夫の元愛人を名乗る人物がtwitter上で暴露漫画を描いたことでネット上で物議をかもしている。

これが非常に面白いのだ。

そもそも岡田斗司夫は80人近くの女性彼氏彼女関係をもっていたと発言したのだが、ふたを開ければというかあけるまでもなくわかっていたことだが、それは愛人契約以外の何ものでもないということがわかった。

もちろんその事実がわかった段階では岡田氏を擁護する者は少なかったし、消極的岡田氏を擁護する者はいても、全肯定したり、女の自業自得自己責任だと切り捨てる者は感覚的に少なかったように思われる。

しかし、この暴露漫画twitter上で話題になると岡田批判擁護拮抗しているように思われるのだ。(勝手に思っている)

何故なのか?

この疑問こそが僕の出発点だった。

僕の立場を言えば岡田氏のやっていることは100%間違っている。全否定である

のにだ。何故か批判派の論理はどこか矛盾しているように感じ擁護している側のほうにも正当性があるように感じてしまったのだ。これは考える価値のある疑問のように思われたので拙い知識で少し論じてみようと思う。

何故、岡田擁護側のほうにも論理的正しさを感じ、批判している側に矛盾を感じたのか。

これこそフェミニズムネオリベラリズムねじれ現象だと思うのだ。


批判派の論理フェミニズム思想によって行われ。擁護派の論理ネオリベラリズム思想によって行われているのだ。

しかしこの二つの思想は僕にとっては共闘関係にあり手と手を繋ぎあっている仲間だと思っていたのだ!(書いてる途中でしったのだが、どうやらフェミニズムネオリベラリズムはの関係性は大昔から論じられてきたらしい)

もちろんフェミニズムネオリベラリズム一枚岩ではないということは重々承知なのだが、もともと自由平等博愛という世界観を生み出した自由主義者たちが資本主義者と手を結びその中でで男女同権男女平等を唄うフェミニズム思想が生まれたのだと思えば、フェミニスト基本的自由主義者だしネオリベラリスト達が掲げる国際化グローバリズム思想とも

フェミニスト達は手を組めてしまうのだ。なぜならネオリベラリスト新自由主義者達は歴史伝統文化国家などを解体国境国籍をなくし市場を開いて自由に! 平等に! 競争貿易し取引し資本を儲けるという考え方なのだとしたら、

フェミニズムにとって邪魔伝統文化、家や血、身分階級からの開放と非常に親和性の高いものだということがわかる。

まりフェミニストの大半はおそらくグロバリストでありネオリベラリストなのだ

ネオリベラリストたちの多くは自分のことをフェミニストだと思っている事だろう。

岡田擁護論法はこうだ岡田氏はちゃんと見返りを与えている、それに選択肢も与えている、だったら女性自己責任であろう、と。

これは男女の関係を金や権力または見た目の美しさかっこよさのみで取引できるという考え方が染み付いているのだろう。

さらに付け加えれば金や権力、美貌以外の価値観こそ女性を抑圧し束縛するものだと思っている可能性すらあるのだ。

最近togetterにまとめられていた「フェミニズムを拗らせた結果、レイプもの売春ものしか受け付けなくなった人達(と、百合しか受け付けなくなった人達)」というのを読んだのだが、彼らは金、権力、美貌以外のもので男女が恋愛できるということを信じられなくなっているのだ! これは歴史でも伝統でも文化でも宗教でも国家でも家でも血でも身分でも階級でもなんでもいいんだけれど、そういったものにまったくリアリティを感じられない人たちに起こる現象ではないか? 彼らが異性と共有できる価値観なんてもはや金しかないと信じているのである

そんな彼らがフェミニズムを拗らせたと名乗っているのだから面白い

フェミニストネオリベラリズム正当性を与えネオリベラリストフェミニズム理論を武装したのである

ネオリベラリズム思想のなかには間違いなくフェミニズム思想を取り込んでいるし。フェミニズムのなかにもネオリベラリズムと共有する価値観はあるということは間違いない。

しかしこの岡田斗司夫問題で、一見、僕からすれば同じグループ人間たちが喧嘩を始めるという奇妙さによって、フェミニズムネオリベラリズムには価値観の多くを共有しているが、決定的に相容れない全く共有できない価値観があるということが浮き彫りになったのだ。(岡田氏本人がネオリベかどうかはよく知らない)

そんなの当たり前だろとおっしゃる方もいるだろうが、僕にとってこれは発見であり、フェミニズムという思想には大きな矛盾と逆説を抱えているように思ったのだ。

もちろん岡田氏を批判している多くの人は別にフェミニストなどではなくただ直感不愉快に思ったからだろうが……。そのなかに紛れているフェミニスト達を見ていると(岡田パワハラで性暴力女性の敵! といった意見岡田氏の様な恋愛資本主義的な思想正当性をもたせたのはフェミニズムなんじゃないのかと思わずはいられないのだ。

これまでフェミニストはどう考えてもネオリベラリストたちを利用してきたように思われる。

歴史伝統文化国家からの開放という理念男性社会からの開放という思想

国家主導経済政策ニューディーラーケインズ理論のような社会主義的な政策を嫌うネオリベラリストフェミニストは利用し、

男女同権をネオリベラリズムによる労働規制の緩和と非正規雇用外国人労働者などを使った低賃金化といった改革によって達成した。

そして行き着いた先これである

自由平等を過激に極端に推し進め規制は悪であるという考え方が導き出した論理こそ弱肉強食なのだ

金持ちがより金持ちになり。貧乏人はより貧乏になる。

クルーグマンスティグリッツ最近話題ピケティも言っている格差問題ネオリベラリズムによるところが大きいが、

フェミニスト達にも米国におけるトップ1%が金融危機以来95%の富を得ている等の責任があるように思えてならない。

女性差別があるなら是正すべきだしそれを反対する理由はない。

しかフェミニズムネオリベラリズムが手を組んだ事によって

ネオリベラリズム政策正当性を与えたことは言うまでもない。



僕は今フェミニストネオリベラリズムを利用したといったが、もちろんネオリベラリストフェミニズムを利用したことも疑いようのない事実だとは思う。お互いがお互いをうまく利用してやろうとしたのだろう。

からこそフェミニスト側が、ネオリベに裏切られた! 私達は被害者だというのはやめてもらいたい。ネオリベラリズム思想によってフェミニズム目的の大部分は達成したのだろうから。それが仮に弱肉強食さらされるという事であっても……。





別に男と女が対立するのも結構だが、格差問題が深刻になりつつある今、フェミニストがやることはネオリベラリズム批判ではないだろうか?

フェミニスト達が今回の暴露漫画における岡田擁護派の論理、つまり弱肉強食という考え方を否定資本による自由平等批判しても、恐ろしいことにそれを望んでいたのは(少なくともそう見えた)フェミニストなのだから自分自分を殴っているような滑稽さ、それが僕の違和感であり矛盾であり、擁護派にもそれなりの正当性があるように思えた理由なのだ

家や見合い否定自由恋愛が生まれ、今度は家庭を否定し、恋愛資本主義にまでいきつき男女ともに恋愛による価値観は金と権力と美貌しかなくなるのも頷ける。

金と権力があればモテルやただしイケメンに限るなんてのもネオリベラリズムに毒されれば必然的帰結だろう。  

このような思考回路を持つ、岡田氏を擁護する人間岡田氏の様な人間を作り上げたてしまった責任の一部にフェミニスト達が関係していることを考えるとなんともいえない気持ちになる。


男女の平等を達成するためにネオリベラリズムを利用したらネオリベラリストによって性的被害を受けた、なんと皮肉なことか。

弱肉強食男女平等共存する社会が仮にあるとすればそれは旧石器時代のようなものではないか? それこそがフェミニストネオリベラリスト理想郷であることは疑いようもない。

もしそのような世界フェミニスト達が望まないのであれば、ネオリベラリズムによる巧妙な罠にだまされないことを願う。

2015-03-08

需要供給から見た経済学の流れ

増田がこそっと独断偏見で流れを整理してみるよ

というか、まともな経済学史はガン無視して、需要供給観点から

サプライサイド経済学ディスります

話の始めは1970~80年代から

共産主義崩壊資本主義が勝利を収めた


その結果、経済的新自由主義と呼ばれるもの世界を席巻したわけ

レーガンとかサッチャーとか、まあ、おっさん世代には懐かしい名前だよね

内容としてはサプライサイド経済学という名前からして供給に重点を置いた考え方だ

民間投資活性化させるような企業減税

・貯蓄を増加させ民間投資活性化させるような家計減税

民間投資を阻害したり非効率経済活動を強いたりする規制の、緩和・撤廃規制緩和

財政投資から民間投資へのシフト目的にした「小さな政府」化

([wikipedia:サプライサイド経済学])



ようするに、ときどき増田にも出てくる、金持ち優遇したほうがいんじゃね、というあれ

お金持ちはお金をもうけるのが得意なんだから、より多くお金があればより有意義投資をして

イノベーションやなんかを起こして経済活性化するから結局みんなが幸せになると

確かにこれは旧共産国途上国ではかなり上手くいった。少なくとも最初のうちは

もともと、こういった国では計画経済やなんかのせいで供給がぼろぼろだった

から需要たっぷりあって、供給側の企業税金面などで優遇して、邪魔規制

撤廃してやれば、どんどん供給が増え、増えたものはちゃんと売れて、みんな豊かになった

(実際には、きちんとした資本を整備するというのは、もっと繊細な仕事で、そこらへんは

ルワンダ中央銀行総裁日記」とか読んでみると面白い

そして、このころ、いわゆる伝統的な金融政策というものが強固になった

・景気が良くてインフレが加熱してきたら金利を引き上げる⇒企業お金を借りにくくなり

経済活動を減速させる

・景気が悪くて困ったら金利を引き下げる⇒企業お金を借りやすくなり、経済活動を活発化する

ちなみに、これも、読んでわかるように供給側(企業)に注目した政策だね

もちろん、この政策を実行した国は格差が拡大したし、途中から不調に陥る国もあった

ただ、格差自体経済問題ではないし(トリクルダウンが起きるはずとか)、汚職教育

由来する問題が足をひっぱているだけだと思われていた

社会問題として改善余地があるが、経済政策としては問題ないはずだった

だけど日本はこのざまだよ


バブル崩壊以降、日本サプライサイド経済学で頑張ろうとした

金利を下げた。実質ゼロまで下げた。もってけどろぼー

でも、景気は回復しなかった

確かに、金融機関不良債権で困っていた。でも、優良企業には貸さないと業績が上がらない

ところが優良企業は借りてくれなかった

法人税を下げた。40%(1989年)⇒30%(1999年

でも、景気は回復しなかった

税収だけは減って財政赤字が増えた

規制を緩和した。もりもり緩和した

金融ビッグバン非正規雇用大店法、酒タバコ医薬品販売、タクシー台数制限撤廃にいたるまで

でも、景気は回復しなかった

雇用者賃金だけは下がった

それでもサプライサイド経済学のひとは、うまくいかないのは政策が徹底していないからという

もっと法人税減税を。もっと規制緩和を。もっと小さい政府

ただ、ここまでくれば、もういくらなんでもおかしいだろうと思われだした

サプライサイド経済学が正しければ「セイの法則」が発動するはずだった

セイの法則は、「供給はそれ自身需要創造する」と要約される([wikipedia:セイの法則])



もういちどさっきの例を書いてみる

お金持ちはお金をもうけるのが得意なんだから、より多くお金があればより有意義投資をして

イノベーションやなんかを起こして経済活性化するから結局みんなが幸せになると

もう、みんな答えを知っている

減税や人件費圧縮で作り出された資金は、イノベーションへの投資ではなく値下げ競争に使われた

だって、それが市場の出した答えなんだもん。イノベーション投資した企業は死んだ

セイの法則なんだそれ。地獄デフレスパイラルだぞコラ

需要のない市場資本優遇しても、溜め込まれるか値下げに回る

そりゃ企業も売れる見込みもないのに、投資もしないしお金も借りない

ここに至って、今まで供給の付随物と軽視されていた需要が景気のカギになると認識されたわけだ

期待インフレ率の登場


さて、どうやら需要が景気の動向に大きな影響を与えるらしいということがわかったけど

なんだかあやふや概念で、どう扱えばよいのか見当がつかない

そこで登場したのが期待インフレ率

需要が多ければ、商品をほしがる人が多いので、値上がりしてインフレになるだろう

需要が少なければ、売れ行きが悪くて、値下がりしてデフレになるだろう

なにより素晴らしいのは、金利とあわせることにより、以前の経済学需要接続することができた

期待インフレ率が高ければ、たとえ金利が高くても、将来的にお金価値が下がるので返済は楽

期待インフレ率デフレなら、たとえゼロ金利でも、将来的にお金価値が上がるので返済は苦しい

これで、日本伝統的な金融政策が効かなかった理由も見えた

さて、じゃあ期待インフレ率を上げるのはどうしたらよいか

リフレやあれこれ


需要を上げるためには再分配したらよいのではという意見がある

確かに、個々人の購買力需要につながるので、究極的な需要の制約条件ではある

しかし、財産を多くもつ高齢者が金を使うかというとそうではないように

ただお金を配分しても、貯金されてしまっては意味がない

なので、重要政策ではあるが、これだけでは足りない

じゃあ、財政的に必要な人に配ればよいのか。高校無償化とか

だけど、これには財政としての問題がついてくる

本当に有効な使い道を官僚政治家が決められるのか。汚職財政規律問題がある

まあ、ほかに人口動態のせいとかで、そもそも需要上げるの無理という人もいる

そんなこんなで最終的に期待インフレ率貨幣に結びついているのを利用することにした

まりお札を刷って物理的にインフレを起こし、需要を上げやすお金を借りやすくした

リフレ政策に至ったわけだ

そしてアベノミクス


あえて書くまでもないかもしれないけど、第一の矢はリフレ政策だけど

第三の矢は昔ながらのサプライサイドの政策に近く、あまり期待できない

というか、需要を重視する立場からは足を引っ張るだけと思うので止めてほしい部類だ

消費税需要の足を引っ張るのは長引く「反動減」で、もううんざりするくらい明らか

この3月消費税の納付期限なので企業業績がどうなるかで場合によってはリストラ

倒産などひどい影響が出るかもしれない(出ないことを祈るが)

さら法人税の引き下げ

消費税が消費への罰税であるのと同じように法人税企業活動への罰税と思ってる人もいるが

端的にそれは間違い

設備投資人件費など経費にはかからないのだから利益が出たのに事業拡張しない

ことに対する罰税なんだ。働かないことに対する罰税ね

そして、事業拡張需要を作り出す

また、一部の人法人税節税のための無駄投資を生むから良くないという

しかし、良くないというのはやはり供給から見た視点で、需要から見れば特に問題はない

というか、推奨すらされる

それに対し法人税の減税は、何もしない溜め込みに有利に働く。これは最悪

ここから伝統的な金融政策に代わる理想的経済政策が考えられたりする

まり期待インフレ率が高いとき法人税を下げて消費税を上げ

期待インフレ率が低いとき消費税を下げて法人税を上げる

まあ、実際には税金をいじるのは大変なので、最低限、消費税を上げるなと

それだけ

まとめ


サプライサイド経済学はもうやめよう

---

2015-3-10追記

皆様たくさんコメントいただきありがとうございます

財政出動の項で話としてややこしくなるけど出しといたほうがいいか迷った点

id:cider_kondo これを完全反転させた「全部ケインズが悪い流れ」も割と簡単に書けるよなー、と思った。散髪行くから書かないけど(嘘

財政出動については効果がない」説があることは確かです

ただ、クルーグマン代表されるように、財政出動していなかったら

もっとひどいことになった派も沢山いて議論が分かれています

これについては、欧州緊縮財政が行われているので、近い将来

日本比較する研究定説が出るものと期待します(玉虫色

(cider_kondoさんが、財政出動派の皆さんとガチで殴り合ってくれることを期待/マテコラ)

2015-02-15

ピケティアベノミクス否定なんかしてない」とか言ってる小心者

ピケティ左派の星であることは明白だ。

フランス社会党のブレーンだというし、『21世紀資本』の主張自体リベラルのものとしても極端な部類だ。

それなのに保守新自由主義に与しているくせにピケティの威光にあやかろうとしている連中がいる。

例えば竹中平蔵とかね。言わずと知れた小泉政権下での新自由主義の実行者。

この男が週刊ダイヤモンド(2015/2/14)のピケティ特集で『21世紀資本』の支持率70%だという。

ピケティのいう格差を、自らが作り出した正規・非正規の格差に読み替え、だから正規社員もなくしてしまえ、と。

こう書いてしまうと噴飯ものだが、竹中は口がうまいから、これまでやってきたことや政治的立場を考えないと一瞬まっとうなこと言ってるのかと思わされてしまう。

正規・非正規の格差問題なのは確かで、リベラル寄りの飯田泰之も上位6割と下位4割の戦い、みたいな言い方をしているしね。

でも竹中はただただ企業に利せようとしているだけ、実際はピケティとは正反対のところに立っているわけだ。

ピケティ安倍的なるもの(なんて言い方をしたら喜んで噴き上がるのがいそうだが)に対して批判なのは政治的立場から明らかだ。

でも一応アベノミクスについてはどうか、と考えてみる。

アベノミクスで実行されたものの中で大きなもの金融緩和消費増税だろう。

消費増税収入が少ない層の負担が大きいため、ピケティは反対の立場だ。

消費増税を決めたのは民主党政権だが、自民党も賛成していたし、反対の声が大きい中で実行を決めたのは安倍政権から責任は当然大きい。

ただ、格差への影響以前にせっかく表面上よくなっていた景気が予想を超えて後退してしまったため、10%への引き上げは先送りにした。

金融緩和についてはどうだろうか。

ピケティインフレ自体については肯定的な言い方をよくしている。

ピケティアベノミクス否定していない」とする人たちの論拠はここにある。

でもインフレ金融緩和ではないでしょう。

「富の集中? もっと重要な問題がある!」:日経ビジネスオンライン

 我々経済学者日本経験アベノミクス注視していますが、「お金の創出」を増やすことだけでインフレの「再創出」に果たして十分なのか、確信が持て ません。消費者物価におけるインフレを生み出そうというなら、一番有効なのは恐らく賃金を上げることでしょうね。まずは公的セクターから賃上げをすること です。

週刊東洋経済(2015/1/31)51ページより

日本はどちらかといえば金融政策に頼りがちです。アベノミクス資産バブルを誘発しています

ピ そのやり方は間違いだ。われわれは税務政策に比べ、金融政策に対してあまりに高い期待を持っている。日本にとっては、欧州米国と同じように、金融政策は魅力的だろう。何十億円もの紙幣印刷するのは簡単だからだ。一方で税制を変えるとなると、計算表を作る作業が膨大で富裕層の反対も受けるし、事態はより複雑になる。だが税務政策が最も透明性が高いといえる。紙幣印刷しても、何らかの利子率を下げたりすると、特定セクターバブル化したり、必ずしも富ませるべきでない人を富ませることになったりする危険がある。

まあインタビュー記事を切り出しても説得力に欠けるかな。

21世紀資本』ではどう言ってるんだろう。

ピケティ21世紀資本訳者解説 v.1.1 http://cruel.org/books/capital21c/APPikettylecture.pdf の21ページで

ピケティの一押しは「グローバル累進資本税」

とした次の22ページで

•実は、過去(20世紀半ば)に効いて今後も使える手法は、もっと挙がっている。

経済成長

技術の普及と技能向上(つまり教育

インフレ

–累進所得税

相続税

資産接収/国有化

社会保障などの移転

•困ったことに本書は「グローバル累進資本税と比べるとこれは欠点がある」と言って、他の手法有効性を認めた次の文でかなり徹底的にdisってしまう。だからそれが否定されているように見えてしまう。

・多くの論者は流し読みしかしていないので、肯定部分と否定部分の好きなほうだけつまみ食いしている!

インフレ」とかなってるけど徹底的にdisられたのって金融緩和のことでしょ。

否定されているように見えてしまう」っていやdisってるんでしょ笑

やらないほうがいいとまでは言ってないって意味だと思うけど、累進資本税の代替としてのそれは否定してるんじゃん。

からピケティ金融緩和策については懐疑的、少なくとも不十分と何度も言ってるわけ。

まり金融緩和策その他の方法に頼って累進資本税なんて到底やる気がない各国政府スタンス政策に対しては当然批判的ってこと。

アベノミクス好意的なわけはないよね。

「好きなほうだけつまみ食いしいてる」って笑

山形翻訳者のくせに自分の都合の悪い部分を黙殺してるんじゃねーか。

好意的に見れば山形クルーグマン信者から金融緩和政策過大評価しているがゆえにピケティの置く重点をとりそこねている。

でもまあ普通に考えればポジショントークの歪曲でしょ。本業大手シンクタンク研究員らしいし。

ピケティが重視する具体的な財政策による再分配に消極的ってことは安倍が明言した。

東京新聞:首相、ピケティ氏意識 格差是正へ「再分配」より「機会の平等」:政治(TOKYO Web)

首相ピケティ氏の考えに対し、一月の衆院予算委員会でも「分配だけを考えればじり貧になる」と反論している。施政方針演説では、ピケティ氏の名前や主張には言及しなかったが、その考えにはくみしない立場を明確にしたといえる。

再分配の比率を上げた結果、景気そのものが後退してしまえば結局分配される量が減ってしまう。

この理屈はなんだかんだでいまだに説得力がある。

安倍を支持するわけなんかないけど、この言い方だけとってみれば「ピケティアベノミクス否定してない」とか言うよりはよっぽどまともなんじゃん。

個人的にはピケティグローバル向けの汎用的な処方箋が仮に実現したとしても、日本にどこまで効くのかなと思ってる。

物質的に行き渡った社会に対して新しい価値が生み出せないっていう日本の弱点は90年代にすでに顕在化してしまっていた。

少子化年金地方その他の問題についてすでに手遅れになってしまってもなんの手も打とうとしない、この先送り体質も日本特有のものなんじゃないかな。

でも、自分のようなど素人経済について考える土壌をピケティは作ってくれたんだ。

2015-02-01

http://anond.hatelabo.jp/20150201075649

本当に、傭兵論客のようなのがいるらしくて、ピケティもそういう輩に付け狙われたというエピソードを、クルーグマンが紹介していたな。

2014-12-24

http://anond.hatelabo.jp/20141223171552

ツッコミ方がおかしい。

ピケティもクルーグマン金融緩和は正しいという認識であり、白川総裁とは相容れない。

そもそもハイパーインフレデフォルトって緩和否定派の言ってた事だろ…

但し金融緩和だけで十分か否かという点で、リフレ派とも異なるが。

2014-12-23

http://anond.hatelabo.jp/20131228022301

右派はこういうしょうもない人格攻撃や、ハイパーインフレデフォルトといった素人はめ込みばかりやっているから誰からも信用されなくなったのだと、いつになったら理解できるのだろう。ピケティやクルーグマンのように、誠実に議論を重ねる姿勢を少しは見習ったらいいのに。

2014-12-07

http://anond.hatelabo.jp/20141207214956

山形浩生『新教養主義宣言』

10代でこれ読んで、本読まなきゃ勉強しなきゃと思った

・J.Gバラード千年王国ユーザーガイド

小説家だとバラードに一番影響を受けた。現実の見え方が変わった。

ロイバウマイスター『WILLPOWER』

意志力は筋肉のようなもので、使うと疲れるし、鍛えることができる。という本。

俺はこれ読むまで努力ができないし、我慢もできないし、自制心のない人間で、もうこれはずっと続くと思ってたんだよね。

でも、これ読んで少しづ自己コントロールができるようになってきた。

嫌いな説教臭い体育会系的な根性論じゃなくて、心理学実験を踏まえた、科学的な内容なのですんなり受け入れられた。

二村ヒトシ『全てはモテるためである

ずっと女、特に若い女性コミュニケーションが取れなかった。

今もうまくはないけど、この本を読んだら少しはマシになって、職場とかで雑談できるぐらいにはなった。

アンディーウォーホル『ぼくの哲学

ウォーホルのカラっとした、ポップな世界観自分とまったく真逆で衝撃を受けた。

もともと生真面目でネガティヴで落ち込みやす人間なのだが、

これを読んで、落ち込んだら世の中の全ては取るにたらないしょーもない出来事なのだ。と少し考えられるようになった。

ポールクルーグマンミクロ経済学/マクロ経済学

ずっと経済学というのは後付けの屁理屈で何の役にも立たないしょーもない学問だと思っていたが、

これ読んで、経済学自分個人のミクロ人生を考えるのにも、世の中というマクロ事象を考えるのにも、

もの凄く使える学問だということが理解できた。

2014-11-27

http://anond.hatelabo.jp/20141125174047

自分リベラルではなくガチガチ保守だと自認していて、かつクルーグマンではないけれどもミクロ経済学マクロ経済学も一通りやっているのだけれど、デフレを退治しさえすればよい的な主張の妥当性が分かりません。何故日銀信用失墜心配したり、長期金利の上昇を心配することがトンデモなのでしょうか?デフレ退治の結果が悪性インフレスタグフレーションにならないという根拠はどこにあるのでしょうか?今はその兆候が見られないことを心配することはトンデモだということなのでしょうか?自分たまたまヨーロッパ経済危機世界的には遥かに深刻だから日本が今のところ助かっていだけだと思っているのですが。

2014-11-05

http://anond.hatelabo.jp/20141105142445

そのクルーグマンさんが最近になって格差是正しないと経済回復しないと言い出したんだよ。

教科書に書いていることなんて過去物言いから常にアップデートしないとね。

2014-10-07

http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4755910.html

悲報日本は今後スタグフレーションに陥ります:哲学ニュースnwk

hobbling スタグフレーションにはならんよ、普通にデフレ悪化するだけ。2%のインフレ率は無理だし。 2014/10/07

Moonlightdance ハイパーインフレ教だね。あと、公務員に対する誤解は大きいなぁ 2014/10/07

kasumani これを真に受けて騒いでいるのは、なんで会社賃金上げないのかもう少し考えろよ… 2014/10/07

bluelive ハイパーインフレは過度の物資不足で起こる現象から煽るほどのことはイスラム国が拡大して油の輸出ストップでもかけないと難しいが、賃金が上昇しないで現在インフレが続くと悪性インフレになる 2014/10/07

apricotbarley 日本 経済 考え方 公務員のお給料の仕組みから理解不足な気がします。 2014/10/07

ropponzo はてブ民は、何で経済ネタになるといきなり情弱になるの? 2014/10/07

cybo スタグフレーションって言いたいだけの人に見える。 // 例えば、クルーグマン。 > 「スタグフレーション差し迫っているという恐れが大間違いな理由―は、賃金の急上昇がまったくないからであるhttp://goo.gl/ePPZjy 2014/10/06

yorunosuke 経済 実際は企業の業績も株価賃金も上がってるのに「下がっている」という現状認識がまずおかしいので読む気をなくした 2014/10/06

hatekun_b はてブホント経済ネタ弱いなぁ 2014/10/06

ninosan これを本気で信じているのであれば、ドル建の債権ファンドを買っておけば円安ショックには耐えられる。なお、自身ドル建のダウ連動ファンドで相当利益が出ている。 2014/10/06

SusanoJapan ≫5の時点で読む気失せた。既に層の厚い年齢はだいぶ平均寿命に近付いてるのに未だに老人ガーって、あと何十年老人ガー言い続けるんだろな。そもそもアベノミ目的国民の消費促しでは無いわな。 2014/10/06

700近いブクマがあって読むべき価値ある意見はたったこれだけ。

はてブも質の低い空間になったもんだ。

2014-07-01

家電量販店で店員と交渉すると安くなるのは金持ち貧乏人の両方から搾取する為

釣り気味なタイトルを付けたが内容はまっとうな経済学の話。


家電量販店などで店員と交渉すると値段が安くなったりする。

今回話したいのは、なんでそんな風な仕組みが採用されているかっていう話。

ちなみにこの話題を取り上げたのは、はてな界隈でこの話題(の倫理的側面)が盛り上がりつつあるらしいから

(例えばhttp://fujipon.hatenablog.com/entry/2014/06/30/145658)。



実はこれはミクロ経済学教科書で独占や寡占の章を読むと書いてある典型的な話だ。

順を追って説明する。


家電量販店は多くの場合、周りに競合店が数えるほどしかなく、一つの街に限れば、

独占といわないまでも寡占を達成している状況だ(注1)。

から競争が激しい場合(注2)と違い、

商品の値段を意図的釣り上げる事で儲けを増やせる。


でも、値段を釣り上げてしまうと、当然お金のない人とか、購買意欲が少ない人とかは

商品を買ってくれなくなるという問題を抱える。

お金のある人には高く売り、ない人には安く売る、これが量販店にとって理想だ。


この理想に近づく為に登場するのが「交渉すると安くなるシステム」だ。

「交渉してまで値段を下げたい人」ってのは(言い方が悪いが)

ちょっとの値段を下げる為に時間をつぎ込めるほどお金節約したい人」であり、

したがって「お金のない人」だ。

こういう人は定価では買ってくれないだろうから、安く商品を売ってしまう。


一方わざわざ交渉しない人は「別に定価で買ってもいいや」と思っている裕福な人なので、

こういう人には高い定価を払ってもらう。

こうしてお金のある人・ない人の両方からお金を取り、儲けを最大化しようとしているわけだ。



というわけで、何で「交渉すると安くなるシステム」が採用されてるかというと、

「まぁ、商売ですから…」という事ですね。



ちなみにこの種の話はよくある事で、スーパータイムサービスを行う理由とか

航空券の値段が激しく変動する理由とかも同じ理屈(も原因の一つとして)で説明がつく。

(そしてこれらもミクロ経済教科書によく例として載っている。)



(注1)厳密にいうと独占的競争である事が多いが、難しくなるので立ち入らない。

(注2)正確には完全競争場合。この場合競合店との競争に負けない為に値段は極限まで下げざるを得ない。




======

(追記)

ブクマのQ&A。出先からなんで簡単に。

どの教科書に書いてある?>例えばクルーグマンミクロ経済学。他の教科書にも載ってるはず。

量販店が寡占って…>似た例だとクルーグマンの本ではガソリンスタンドを独占的競争モデル化してたはず。ここでは量販店にある程度の価格決定能力がある(ので値引き可能な)事だけ認めればOK.

搾取は言い過ぎ>釣りぎみタイトルですいません。本文はまじめに書いてる。

トラバ>なんだろね、これ…。

2014-01-03

http://anond.hatelabo.jp/20140101205839

この記事に限らないが本件に関する言説のほとんどが「本を読む」というわかりやす重要モチーフを見落としている時点で、

作品の意味曲解した単なる表現弾圧しかなくなっている。この点についてまともな反論がない。

こういう反知性主義に加担する奴が、学説史の反芻のような生産性ゼロ営為に耽るのはある意味仕方ないか

はてな匿名ダイアリーで強引な我田引水で「掃除の合間にしか読書できないか奴隷」なんて

変な反論も見かけたが、介護家事のようなオートメーション化が困難な労働こそ、遠い将来

人間に残される人間労働だという説(ノーベル経済学賞クルーグマンなんかが言ってる)もあるわけで、

その匿名SF想像力を欠き表現弾圧に加担しているのは明白だけれど、現実に進行中の

経済的技術的変革にも目を閉ざしている時点で、そもそも社会について語る資格を持たない低能だということになる。

ちなみに女性の多い介護労働賃金が低いのは、女性差別されているからではなく、

市場機構に任せれば価格高騰で介護労働安価供給できず、多くの家庭が介護労働

忙殺されることになる恐れがある為、政府政策的に介護報酬を低く据え置いていることと、

それとは完全に別次元の問題として、サービス受け手(なかでも女性)が「女性介護されたい」と

需要しているからだよ。こんなもんは差別でもなんでもない。

女性社会進出が進む北欧でも、こうした介護や保育のような政策的介入で低賃金

据え置かれた産業が、女性雇用の多くをまかなっている。まあこの辺は常識かな。

日本の男女の賃金格差が酷い一因は、家事労働の外部化が進まずM字型就労を余儀なくされるからだが、

しか家事労働の外部化が進んだところで、女性家事労働への従事という現状はさして変わらない。

誰かが家事労働を担わなければならないし、そして家事労働サービス受け手には

明らかにサービス供給者の性別に対して選好の偏りがある。

こういう現実を知った上で、「家事労働奴隷のやることでその解放フェミニスト仕事」だという

スタンスを維持するのは、逆にスティグマで苦しむ人間をただ増やすだけだという気がするんだがねえ・・・

まあその辺の繊細さの欠如が度重なる炎上事案の根本的要因なんだろうけど。

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1387978659/n941-101

2013-03-28

http://d.hatena.ne.jp/jura03/20130327/p1

リフレ派が極右とつるんでるとか、クルーグマンが知ったら頭抱えるんじゃないかと思う

安倍晋三は、経済の救済者ではなく、ナショナリストで、第二次世界大戦の残虐行為を否定し、経済政策に明らかに少ししか関心が無く、もし彼が正統派を否定していたとしても、良く考えて異端理論採用したと言うよりも、学問意見に対する一般の侮蔑を反映したものであろうと書いてありますね。

Now comes Shinzo Abe. As Noah Smith informs us, he is not anybody’s idea of an economic hero; he’s a nationalist, a denier of World War II atrocities, a man with little obvious interest in economic policy. If he’s defying the orthodoxy, it probably reflects his general contempt for learned opinion rather than a considered embrace of heterodox theory. - Is Japan the Country of the Future Again?

しかムッソリーニを暗示しつつ、悪い人が正しい事をする事もあると言っています

It will be a bitter irony if a pretty bad guy, with all the wrong motives, ends up doing the right thing economically, while all the good guys fail because they’re too determined to be, well, good guys. But that’s what happened in the 1930s, too …

2013-02-25

経済学者がほぼリフレで一枚岩になるほど~

http://anond.hatelabo.jp/20130225162334

経済学者がほぼリフレで一枚岩になるほど一致して政府リフレ政策を助言できるようにならないと、あるいは(同時に)世間リフレ政策がひろく受け入れられるようにならないとリフレ政策は現実問題として相手されない

とすれば、なぜ元祖リフレーション高橋是清は、あるいはFRBバーナンキは、リフレ政策を実行に移すことができたのか、という疑問がある。

高橋是清場合は、旧平価による金解禁と強烈な緊縮政策のダメージがあまりにも大きかったためにリフレに賭ける他無かったのかもしれないが、バーナンキ場合は、クルーグマン国債自警団なんてやゆするように、量的緩和策に対する批判も大きかったわけだ。

実際のところ、直ちに緊縮をするべきだ等と言う連中は、優しく言って無意味、悪く言えば害悪しか無かったわけだが。

2013-02-04

ゼロ金利下における金融政策効果に対する評価・追記

P.S.1

http://anond.hatelabo.jp/20130202195230

各種の目標政策は、時間効果中央銀行ガバナンス手段の二つの目的で語られているので、分けた方が宜しいかと思います

岩本康志氏は、インフレ目標の導入を提言していますね。

http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/37778074.html

岩本氏の当該部分は、デフレ脱却をめぐるごたごたを終結させるための提言という特殊な状況におけるものであること、

またより直接的には

http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/32738553.html

・「ターゲットを1~3%に」現時点で必要なし。現在ターゲットから外れているので,ターゲットの変更がインフレ期待に織り込まれる効果は期待できない。現在ターゲット(0~2%)に入ったところで,CPI上方バイアス等のターゲットを決定する要因をあらためて見直す。

と述べられていますので、目標政策をただ引き上げることの効果には否定的であると判断します。

なお、中央銀行ガバナンスというのも「信憑性のない口約束」に縛りをかけることで時間効果を高めるものであるため、分ける必要はないと考えます

P.S.2

http://twitter.com/night_in_tunisi/status/297643475992735744

ミスリーディングな部分も。たとえばクルーグマンゼロ金利の期間を指定してるんじゃなくて、4%インフレの期間を指定してる。全然違う。

ここは確かに悩んだ部分でして、

http://www.nytimes.com/2011/08/26/opinion/bernankes-perry-problem.html?_r=0

などを読むと、目標政策と絡めない、ただ期限を示すだけの時間軸政策にも賛成であると判断できるものがありましたので○としました。

ただ、確かに目標政策と絡めないものよりは、目標を定めての時間効果の方が効果であると考えているであろうこと、

また最近金融政策におけるKrugmanのスタンスは、完全にWoodfordに賛同、と思われる発言もあるため、Woodfordと同じく△へと変更します。

たとえばクルーグマン・・・と述べられているということは他にもミスリーディングと思われる部分があるということと思いますので、指摘して頂けると幸いです。

2013-02-02

ゼロ金利下における金融政策効果に対する評価

村上尚己─池田信夫論争にあるWoodfordの主張について / ニュース社会科学的な裏側

http://www.anlyznews.com/2013/02/woodford.html

を読んでいて、こういう表にしてまとめてくれたら分かりやすいのになと思った。

あくまでゼロ金利下で金利政策という手段が使えない場合かつ、緩和方向の政策に限ったときの評価です。

池田信夫高橋 洋一村上尚己浜田宏一岩本康志齊藤BernankeKrugmanWoodford
ゼロ金利期間の指定(目標政策と絡めない時間軸)××
目標政策(インタゲからNGDPLTまで)の導入・引き上げ××× or △
貨幣代替資産(残存の短い国債など)の購入××××××
貨幣代替物(5年より長い残存の国債株式ETFMBSなど)の購入× or △

・・・効果あり

・・・効果はあるが非常に小さい、もしくは効果はあるが副作用の方が大きく望ましくない

×・・・効果なし

注)バランスシートの規模を通じたアナウンス効果貨幣代替資産(残存の短い国債など)の購入の項目に含まれるとした。

異論があればトラバでどうぞ。訂正した評価と参照すべきものを教えて下さい。

他につけくわえたい人がいる場合も同様に。

P.S.1

http://anond.hatelabo.jp/20130202195230

各種の目標政策は、時間効果中央銀行ガバナンス手段の二つの目的で語られているので、分けた方が宜しいかと思います

岩本康志氏は、インフレ目標の導入を提言していますね。

http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/37778074.html

岩本氏の当該部分は、デフレ脱却をめぐるごたごたを終結させるための提言という特殊な状況におけるものであること、

またより直接的には

http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/32738553.html

・「ターゲットを1~3%に」現時点で必要なし。現在ターゲットから外れているので,ターゲットの変更がインフレ期待に織り込まれる効果は期待できない。現在ターゲット(0~2%)に入ったところで,CPI上方バイアス等のターゲットを決定する要因をあらためて見直す。

と述べられていますので、目標政策をただ引き上げることの効果には否定的であると判断します。

なお、中央銀行ガバナンスというのも「信憑性のない口約束」に縛りをかけることで時間効果を高めるものであるため、分ける必要はないと考えます

P.S.2

http://twitter.com/night_in_tunisi/status/297643475992735744

ミスリーディングな部分も。たとえばクルーグマンゼロ金利の期間を指定してるんじゃなくて、4%インフレの期間を指定してる。全然違う。

ここは確かに悩んだ部分でして、

http://www.nytimes.com/2011/08/26/opinion/bernankes-perry-problem.html?_r=0

などを読むと、目標政策と絡めない、ただ期限を示すだけの時間軸政策にも賛成であると判断できるものがありましたので○としました。

ただ、確かに目標政策と絡めないものよりは、目標を定めての時間効果の方が効果であると考えているであろうこと、

また最近金融政策におけるKrugmanのスタンスは、完全にWoodfordに賛同、と思われる発言もあるため、Woodfordと同じく△へと変更します。

たとえばクルーグマン・・・と述べられているということは他にもミスリーディングと思われる部分があるということと思いますので、指摘して頂けると幸いです。

2013-01-11

http://anond.hatelabo.jp/20130111002746

いやーわかってないのは君も同じだと思うぞ。

いわゆるリフレ政策を一番忠実にやってきたのはここ数年の韓国

しかに輸出系企業の業績は悪くないが、国民生活はといえば物価高で賃金が追いつかず、失業貧困も悪化しまくり。

賃金を上げるには労使交渉つまり左派的な活動が必要だけど、日本右派経済学者はずっとスルーしてきた。

クルーグマンはさすがに労働交渉の必要性をちゃんといってるけどね。

2012-12-25

http://anond.hatelabo.jp/20121225120645

クルーグマンがいってるように、労組の弱体化と非正規雇用の増加による労組加入率そのものの低下だろうね

特に日本はひどい

2012-12-20

http://anond.hatelabo.jp/20121220201842

デフレインフレ行動経済学の議論に右翼とか左翼とか本来関係ないと思うんだけど

経済学に詳しくない左翼の人って自民全否定から入って、自民の掲げる経済政策なので全部間違いだっていう議論立てをしがち

それじゃ「金融右翼」ってトンチンカンな批判した元朝日記者と同じになっちゃうよ

クルーグマンがあの記事読んだら卒倒するんじゃない

2012-12-10

http://anond.hatelabo.jp/20121210120503

そのへんは最近クルーグマンがいってることだろ。

富裕層への課税強化、労働者の交渉力強化、まともな社会保障、ということだわな。

2012-08-25

http://anond.hatelabo.jp/20120414135052

リフレ派はすぐに机上の極論持ち出すからダメなんだって話でしょ

リフレ派の基となるクルーグマンモデルにしても、長年積み上げられたマクロ経済学の延長上にあるもので極論とは程遠いし、

その他の参考にしているものも、(たとえばサージェントの4大インフレーション終焉など)歴史観察によるものが多く極論とは程遠い。

そして、直近の実証分析(たとえばhttp://www.mof.go.jp/pri/research/discussion_paper/ron218.pdfなど)は当然ながら極論とは程遠い。

リフレ派はすぐに机上の極論持ち出す」というのはガセに過ぎず、そんなガセを信じて拡散してるとすれば、『自分リフレについて殆どまともに知らないくせにリフレ批判したがる「知ったか」』だと言っているようなもの

2012-07-15

富裕層増税に賛同しそうなリフレ

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-90cf.html

http://b.hatena.ne.jp/dongfang99/20120715#bookmark-101877238

ただクルーグマンを持ち上げる人で富裕層増税を主張している人が皆無なのは確か。

何で皆無と断言できるんだろう?

ちょっと調べれば何人もいるのがわかるのに。

知ってていないことにしてるだけかもしれんが。

飯田泰之

期的な財政規律のために税制の再考が必要だ.財政再建の原資は「2%インフレと2%成長で毎年4.5%の税収増」「80兆円の相続財産への広い課税」「累進課税90年代半ば水準への復帰」その後に消費税だと思う

http://twitter.com/iida_yasuyuki/status/6550260249

勝間和代

相続税上げ階級固定化防ごう

http://mainichi.jp/feature/katsuma/crosstalk/2010/01/post-35.html

高橋洋一

インタゲ名目4%成長+納税者番号+インボイス+α=財政再建 α=所得累進課税相続税強化-法人税減税でどうよ

http://twitter.com/YoichiTakahashi/status/20630051642

森永卓郎

消費税論議を吹き飛ばす、相続税改正の大きなパワー

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/122/

2012-04-10

黙って読めやこの15冊(大学新入生向け)

やぁやぁ、ご入学おめでとう。

TOKYO怖いなぁだの、そろそろせっくすしたいなぁだの、友達できるかなぁだの、

各自思うところはあるだろうが、そういう不安に対してオトナがドヤ顔で語るエントリ

塵芥のごとくはてな村には存在するし、私は粛々と本を挙げようと思う。

ま、やる気ある人だけ読んでくれればいい。

思うところあってわざと理系は外しました。

あといわゆる古典も抜いています

何故か?私が想定している読者がいきなり古典を読めるほどの知性があるとは思えないからです。

上にある本のあとなら接続できるものもあるし、大学のセンセの指導の下で読むならいいんじゃないかな。

「ここに挙げとかねーと一生かじることがねぇだろうな」って分野とか、

教科書で体系的に順番に学んでいて「なんで俺こんなんやってんだろ」とかわけ分からなくならんうちに

色々概観できるもの、そういう観点でチョイスしたつもりです。

そんじゃーね!

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