「教養」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 教養とは

2023-10-01

フリーレンの面白さがガキに伝わらなかったってブコメ

にあったように、あれを楽しむのはエンタメ教養がいるんだなあとしみじみ

最初からそういう話だとしてだけしかみれないガキが、あれの面白さがわかるわけもない

エンタメフィクションお約束喜怒哀楽テンプレがわかってる人間からこそ伝わる面白さだろう

はいってもそれもこないだのアニメの部分だけでそれ以降の試験編とか迷走してる部分もあるけどね

今はあからさまに人気取りっつーかテコいれで無理やり過去に行っちゃったし

1話程度ですぐ戻るならまだしも1か月くらいやってるしなあ

anond:20231001150352

マジレスすると、安心して欲しい。

鉄道は他ジャンルとの緩やかな交わりがあるので、

可能性を広げるなら、むしろ1度は人生のどこかで齧ったほうがいいぐらいのジャンルだよ。

文系で言うと、歴史地理あたり。ただまあ、近代以降になるけどね。

そこで路線の成り立ちに興味を持つんだけど、言ってしまえば企業買収歴史なので、

そこを突き詰めていくと、今度は企業経営に興味を持つことになるね。

理系で言うと、電気物理工学あたり。

自分はこの辺守備範囲じゃないので解像度が粗いんだけど、

電車が何で動いてるか分かってれば、自然需要があるのは理解できるよね。

それ以外でも、車両や駅施設内装とかは建築インテリアデザインの素質が必要だし、

多くの鉄道会社はデベロッパーでもあるので、街づくりとかのグランドデザインに携わることもあるよね。

増田さんが思ってるより、鉄道趣味にしてると、ものすごく世間に対する興味ができて、

大人になってもそれが仕事に生きたり、知識教養につながるもんだよ、

追記:いろんな言語で「残業」)イタリア語日本語の「残業」の語感の違い

※せっかくなのでいろんな言語の「残業」をGoogle翻訳で調べてみました。原文のあとに続きます


この間NHKでやっていた「旅するイタリア語」で、

イタリア人は細かい時間はあまり気にしない。家に招かれたときはむしろ約束時間より遅れていくのが普通。唯一必ず守るのは終業時間

と語られていて笑った。

ところでイタリア語で「残業」はなんというんだろうとGoogle翻訳にかけたところ、

「laboro straordinario」

と出た。laboroは英語で言うlabor(労働)だが、straordinarioはextraordinaryに当たり、「臨時の、特別の」という意味らしい。

イタリア語では、残業は「臨時労働なのだ。「残っている仕事」ではなく、「特別に行う仕事なのだ

ちなみにstraordinarioには「異常な」という意味もある…

言葉が人の行動に及ぼしている影響は、思っているより大きいんじゃないだろうか。

明日から私も「今日は1時間臨時特別労働します」と言ってみたい。

追記)いろんな言語で「残業

Google翻訳+αで素人が訳しただけなので、ツッコミあればお願いします。

言語表現直訳
日本語残業残っている仕事
イタリア語laboro straordinario臨時の/特別労働
英語overtime超過勤務
ドイツ語Überstunden超過勤務
フランス語heures supplémentaires超過勤務
中国語加班勤務時間を増やす
韓国語야근夜勤

韓国語以外はみな時間を表す言葉が入っていて、仕事ではなく時間に重きを置いているのが印象的だ(イタリア語にも、副詞的に用いる「col tempo時間を超過して)」という残業表現がある)。

英語で「残代」は「overtime pay」なのである

韓国語では一般的に야근(「夜勤」の漢字から言葉)を夜勤でない日勤の残業意味で使うらしい。잔업(「残業」の漢字から言葉)も使うこともあるが、主に生産職などノルマがある仕事での言葉らしい。

なるほど、明確なノルマもないのに「残業」はおかしいのか(納得)

日本語にも「時間労働」などの言葉もあるので、不健全さが際立つ「残業」よりも、そちらを使っていこうと思った。一体何の外なんだ未だ労働時間の中だぞとは言いたいが。

私のlaboro straordinarioが皆さんの教養の足しになれば幸いである。

2023-09-29

まじで古文の授業は意味なかったと思う

普通に日本史で十分教養は得られると思う。

古文でやってることってってそば打ちみたいに趣味でやるレベルの話だろ。伝統大事にするのはいいけど大学入試試験にするとかそういうもんなのか?

anond:20230928235634

なるけど教養を発揮して欲しいよな学習院学習した内容をよ

雲崗(うんこう)とかがいい

雲崗元年ってかっちょいい

2023-09-28

そこはかとなく見下される

自分中国で生まれて3歳で日本に来た女性である

なので、私はすぐに外国人とわかる名前を持っている。

それでも幼稚園はいる頃から日本に住んでいるので外国人っぽい訛りはないし、東大文系普通ペーパーテストで受かったか一般的日本人よりもなんなら日本語ができるんじゃないかと思っている。

そんな私が日本で住んでいてちょっと生き辛いなと感じたことをまとめたいと思う。

就活

就活は辛かった。

いろんな企業インターンに行ったけれど、特に最初自己紹介大学名を言わないインターンではとても心がすり減った。

外国人」「女性」というだけで人は相手自分よりも下だと思ってしまうらしい。

自分が何かを発言するたびに、「でもその意見はこういうところがダメ」って否定してくる人とか、何言ってんだこいつみたいな顔をされるのがとても心に沁みた。

インターン最終日あたりで大学名を明かして、その後ガラッと態度が変わるのも人間の本性を見た感じがしてとても嫌だった。

本来大学名を言わないのも、学生間で謎の序列関係ができるのを防ぐためだと思うけれど、学歴がわからなくても、「インターンに行った企業」とか、女性男性かとか、外国人かどうかとか、もっと分かりやすもの序列が出来上がっていくんだなと知った。

人間、常に他人評価しないと生きていけないらしい。

学校人間関係

学校はいじめられた。

ご存知の通り、悲しい限りではあるが、日本中国人に対する印象は良くない。

学校では中国人ということで避けられていじめられた。

まれつき持っているものを貶されるほど辛いことはない。

自分ではどうしようもないからね。

でも、学校いじめられてはじめて、自分は他の普通日本人と比べてどうやらハンデを背負っているらしいと気づくことができた。

そのおかげで、じゃあそのハンデを埋めるために勉強頑張んなきゃとなって東大合格できたわけなので、あの時いじめてくれた人にはある意味感謝している(冗談感謝するわけねえ、一生覚えてるぞ)。

大学に進学してから外国籍の人は「通称」と言って、学校日本人っぽい名前を名乗ることができる制度があると知ったのだけれど、もっと前に知りたかったなあ......、教養って大切。

親子関係

親子関係は悪い。

私は日本の習慣にどっぷり浸かっていて、親は中国の習慣にどっぷり浸かっているので喧嘩が絶えない。

一番怒ったのは、飲食店に入って他の店で買ったテイクアウトご飯を食べようとし始めたときかな。

日本では当たり前にやってはいけないことだけれど、中国では許容されるらしくていくら言っても理解されず、やめなかったのが悲しかった。

あとは、「はしわたし」とか、日本タブーとされているマナーについて教えてくれる人がいないので、ダメだよと言われながら学んできた。

自分は良かれと思って、これ食べてみなって友達に箸で渡そうとして、ダメだよってキツめに言われたときにはちょっと泣いちゃった(自分打たれ弱いのかも)。

小さい時に怒られるならまだしも、成人してからマナーで怒られるのはちょっときついね

それでも自分は、「郷に入れば郷に従え」を実践しているつもり。


自分は、名前けが普通日本人と違っているだけだけれど、見た目がいわゆる「外国人」の方はもっと苦労しているんじゃないかなと想像する。

街を歩いているだけで、「あ、外国人だ」とか言われたりするの、想像するだけできつい...(でも自分もやってしまう)

自分他人を、学歴とか、容姿とか、性別とか、年齢とか、話し方とかで評価したくないけれど、人間のさが的に難しそうだなと思う。多様性って難しいね

anond:20230928152849

まぁたしかにワイはあんまり純文学読まへんわ

本もあんまりやな、芥川賞のじきだけ、文芸春秋読むくらい

見るのは経済誌建築ビジネス書雑学スポーツ歴史技術書くらい、教養のない大人になりましたわ

anond:20230928150838

純文学や名作と呼ばれる古い作品ではちょいちょい使われてるから、そういった作品に触れてこなかったことを「教養がない」と言うことが出来るんじゃないか

anond:20230928150423

「たたらを踏む」程度の表現マイナー扱いされるのは教養の差だよな

anond:20230928144030

教養があったら他人の知ってる知らないで興奮しないだろ

anond:20230928135048

わいも知らんかったけどとくに概念知識じゃない(=他の動詞の言いかえ)だったんで教養寄与しないから覚えなかったんだろうなという自己分析です

「よろける」でいいじゃんで終わっちゃう

anond:20230928111844

お前は教養教育もない。まともに思考できないからなんか考えた気になれるフェミ界隈ウロウロしてるだけだろ?「キッズユーチューバーコメント欄」←お前の育った家庭や属してるコミュニティレベルが透けて見えてるやんけ。まともに社会学人類学も読んだことないやろ?

anond:20230928111758

的を得てて草

ここの人が国語やばいと言う時は、大抵、俺の無教養矛盾を含んだバカ意見を、バカと言わず理解してくれてないという意味です

anond:20230928110611

好かれたら自尊心高まる肯定される、嫌われたらみんな傷付くけど、嫌な人を避ける自由は誰にでもある

男性が当たり前にやってること

それなのにセックス女性関係だけは特別視する言動からは、

女性自由意志を持ち自分人生を生きており、意思自由尊重されるべき人間であるという理解の薄さが読み取れるからです

ここの人が国語やばいと言う時は、大抵、俺の無教養矛盾を含んだバカ意見を、バカと言わず理解してくれてないという意味です

anond:20230928101515

オタクじゃなくて単に空気読めてない政治学社会学的な教養ないだけですそれ

ある程度妥協しないと無理なトピックと、妥協しては絶対にいけないトピックと(差別ジェノサイドに繋がることとかね)、主張はしてもいいけど誰から相手にされないトピックがあります

それらを理解できてないのでしょう

フェミニズムへの反発の理由

日本男性とりま環境レベルが3(男性主観的生活のしやすさは15〜30くらい。搾取で成り立ってるなど民度レベルが3。下位+高齢男性民度は3だが、上位/若い賢い男女の民度水準は15〜30に近づいていると思う)、

日本女性とりま環境レベルが-15だとすると(特に性の扱いや妊娠出産において地獄)、


日本フェミニストが参考にして取り入れようとしてるアイディアというのは民度20とかなんだよね。もちろん、自ら望み行動し勝ち得るのが民主社会なので、当たり前の権利行使しかいから何の問題もない。

ただまあそうすると日本高齢男性が自ら作り上げてきたバカ国家民度3世界を民度教養という水準で大きく上回る。生活のしやすさが高いだけに変わる気にならないのだろう。これも、自ら望まず変化を実現しない自分たち民主選択であって悪いことでも何でもないのだが、民主主義を理解できない知能や教養に乏しい男や下位男性は自らの低い民度のせいで民度3世界に住んでるわけだから変に見えるのかもな。側から見ると自業自得自分らで作った地獄を自ら喜んで維持存続してるだけなのだが。フェミニズムへの当てこすりみたいなアホ願望を実現させようとする輩もいるが、とにかく思想民度が低い。経済でもそうだが、人を喜ばせない民度低いビジョンや変化は反対に合うので実現しない。



まあ、このまま、女性たちが高い民度20生きやす20くらいの社会を作り上げると、日本全体の教養常識や考え方を大きくレベル上げすることに繋がって民度自体高まることができるんじゃないかなと思ってる。今の日本はアホすぎて生活保護叩きとかしてる民度3多すぎだから

フェミニズムの実現によって、日本社会多数派生活保護の意味などの現代人類常識理解できるようになり民度が高まったら、そこから男性社会民度底上げされていくかなと未来予想している。

とりあえず、日本がマトモ国家になるためには、戦う相手は多すぎるのだが、そのほとんどは老害男性なのだが、フェミニズムを進める男女や有識者が、フェミニズム普及のプロセスを経るうちにいかにして有識者社会に貢献すべきだったのか、今から何をするべきなのか、民主主義はどうすればよかったのか、に気付いてくれて他の分野の問題解決もつながる可能性に期待している。

2023-09-27

anond:20230927181742

フェミ文句を言ってる奴は社会差別に関する教養が全くないだけなんだよね

2023-09-26

anond:20230926235046

キリスト教徒でなくとも、教養倫理性を持っていれば高慢に罪悪感を感じるものでしょう。

[] その12

「お前らバカもの教養が低すぎて吐きました」

税務官僚だった頃の思い出 Part2/3


思い出③ ビットコイン

 私の所属していた法人課税部門の話ではあるが、直接関わったわけではない。どちらかというと、もっと上の方の、課税全体の企画や調整・取りまとめを行う部署の話になる。

 当時も、国税庁が掲げるところの「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収の実現」をめざして、日々勉強毎日だった。世の中は変わり続けている。税の勉強に終わりはない。当時の仕事を平たくいうと、税制改正の内容を関係者関係部局にわかやすく伝えて質問相談苦情に答える、といったところか。管理職が近づいた当時は、そんな仕事をしていた。

 40代が近づいても、税の世界は深かった。税理士資格若い時分に取得したが、それでもマニアックな税分野とか、諸外国税制度になると不案内だった。

 そんな折、とある会議最中だった。ある人が、たしか個人課税徴収部門責任者だったかビットコインの話を始めた。納税方法がわからない人や、脱税の疑いがある人が増えており、(内閣府まで通じて)国レベル対応を考えているという。

 ビットコインのことは何となく知っていた。どんな形であれ、収益を得たのであれば納税するのが当たり前である。だが、事情があってできない者や、あえてそうしない者もいる。私の思い違いは、後者が思いのほか多かったということだ。

 国の関係機関は、ビットコインほか暗号資産に関する文書を多数発行している。国税庁もそのひとつだ。それは6,7年前だったか、取り掛かったのはさらにその数年前になるが――上の会議の後で、主に若手職員が中心となって暗号資産の税務上の取扱いに関する文書納税ガイドライン)を起草した。国税庁のページに今でも載っている。

 ガイドラインを作るにあたり、各部からは若手数人(YoungなAdultを含む。40代でもOK!!)が抜擢された。うち1人は私の同僚だった。あの頃、仕事帰りに個室の飲み屋で話をしたのを憶えている。彼は、ビットコイン暗号資産)に対して恨みの感情をいだいていた。

・ただでさえ忙しいのに。ガイドラインの下準備だけでも難しい

・今の部署との並行体制だと過労死する

・国際反社資金源を絶とうと思えば、暗号資産違法化してもよいのでは

・でも、それでは他国との足並みが揃わない。国力にとってデメリットがある

暗号資産がどの国でも一般的存在になれば、俺達のこの仕事は報われるかもしれん

上司評価をくれると言っていたが、貸し借りにすらなっていない感がある

・実は、「優秀な若手を」と言いつつ、優先順位の低い職員を駆り出しているのでは?

・こんなことが続くようなら、転職を考えた方がいいかもしれない

 このような愚痴をもらしていた。この人は、高卒枠で国税庁採用され、若い頃は地方税務署を転々とした。その後、実力を評価されて国税庁現場寄りの部門で働くようになった。叩き上げというやつだ。普通に幹部候補である。このあたりの考え方は、省庁によって違う。※後述。

 私だって彼のように、当時は「よくわからないもの」「社会必要性がないもの」「反社資金源」とされるものを扱う仕事に抜擢されたとしたら、どんな気持ちになっていただろう。憂鬱になっていたかもしれないし、反対にワクワクしていたかもしれない。おそらくはその中間だ。

 ところで、件のガイドラインは相当に練られている。人件費で換算するなら、軽く数千万はかかっている。本来部署でさえ仕事忙殺されているのに、彼らはよく作ったものだと感心した。

____________________________

《後述の内容》

中央省庁大卒しか採らない印象があるかもしれないが、高卒採用は私が知る限り全省庁で実施している。省庁によって雰囲気は異なるが。私が若い頃だと、毎年何十人も採用しているところもあれば、実質的高卒者を採用していないところも当然あった。覚えている限りでは、次のような印象だった。

総務省

たくさん採用する。男女比は同じくらいかデータの取りまとめや解釈など、政策の基本になる数字を拾う仕事が多い。実力が認められると政策立案担当できる。地方自治体への幹部待遇での出向も。

国土交通省

たくさん採用する。男性が多い。本庁に採用されても、ダム管理関係など現場作業をするポジションになる可能性があるからだろうか。工事用の図面作成なんかも当然あるだろう。

財務省

ほどほどの数を採用する。高卒枠だと、ほぼ女の子しか採用してなかった。もちろん顔採用だ。たまに業務で寄ることがあったが、当時の先輩が「俺も財務省の子合コンしたい……」と呟いていた。当然ながら、銀行一般職みたいに、大卒採用男性とくっつけるためにやっている。

国税庁

高卒採用はしているが、数はとても少ない。公務員試験には受かっても、税務大学校での勉強についていけずに辞めていく子が多いのが理由だ。代わりに、会計といった専門学校の子を多く採用している。

厚生労働省

たくさん採用する。男女比は半々だ。労働環境が厳しいこともあるのだろう、私が知っている子は、ガタイがいい人ばかりだった。総じて言えることだが、高校3年生の時点で中央省庁面接官の眼鏡にかなうわけだから、指折りの人材だ。特に役職持ちの高卒者を見たら刮目せよ」のイメージは正解だ。

____________________________

 かくいう私も、当時はこの仕事を続けるべきか迷っていた。実際、数年後には転職することになるのだが、正直やりがいを感じられなかった。

 実際、あの彼の言うとおりだったと思う。あのガイドラインは、いわゆる『火消し』の仕事に近い。すぐにバブルが弾けてなくなると思われたビットコインが生き残ったことで、脱税者(善悪を問わない)が多く存在することが予想された。事前の対策を打とうにも、そんな余剰人材は配置されていない。

 実際、暗号資産関係脱税者がいたとして、まともに取り締まることができていなかったのではないか? 現金で数千万円を国内口座に出金、みたいな愚か者はすぐに摘発されただろうが、もう少し小さい金額とか、取引所にずっと利益を預けていたとか、そういう人は対応ができていないはずだ。他部門の私ですらわかるほど、それくらい国税庁マンパワーが足りていない。

 加えて、思い出②で説明したストリートレベル行政職員観点もある。海外取引所や、すでに潰れた取引所で売買をしていた場合納税者も行政庁も課税情報証明ができない。そういう面倒かつ費用対効果の低い案件――それでいて該当者が数千人に上るであろう案件は、あえて手をつけないこともある。

 さて、こうした想定外事態が起こった場合、上で説明したように臨時タスクフォースが編成される。今回の火消しチームだと、指揮を取る者が選り抜きであったのは言うまでもないが、ほかのメンバーを見る限りだと、各課イマイチメンバー人柱にしていた感がある。正直、エースは残して温存させているように見て取れた。

 そんな理不尽でも耐えられるほどに組織が魅力的で、職員にとってやりがいのある仕事内容や職場環境を用意できればいいのだが――こういうわけで、近年の若手官僚大量離職問題が起こっている。

 ちょっと路線変更をする。思えば、このあたりの時期は私も病んでいた。過重労働で心が沈んでいた。

 一応マイホームは買っていた。ただ、数年前から妻が病気入院していて、子どもふたり実家にしばらく預けてあった。つまり単身だった。

 かつては、いろいろと堪え切れずにデリバリーヘルスを呼んでいた時期もあるが、穴があったら入りたい気分だ。煉獄さん……。

 その日々では、深夜に誰もいないマイホーム帰宅して、独身時代が懐かしいと思いながらテレビを点けていた。ある時だったか、今時風のアニメが流れた。

♪ わんわんわん猫が好き 夢中で何も見えない

  にゃんにゃんにゃん犬が好き 素直にアイラブユー ♪

 ほぼ終電+徒歩の関係で、自宅に帰る時間は固定だった。ダイニングの食卓の上に、コンビニおにぎり綾鷹を置いてから、大匙1杯の味覇を小鍋に入れて沸騰させ、菜箸で溶き卵を回し入れていた。最後テーブルコショーを振りかける。ネギは買い忘れることが多かった。

 食事の支度ができて、テレビを点けると上のアニメがやっていた。女の子が出てくるやつ。

 サブカルチャーについては、若い頃に少し嗜んだだけの私でもわかった――これは三級品のアニメだ。放送枠を埋めるためにひとまず作られたような、1話につき実質4分間だけの5分もの作品。それが正体だった。

 かわいそうに。作者はどんな想いだったろう。悔しいと思わなかっただろうか。残念ながら、番組製作者にとって優先順位が低いアニメだったのだ。※当時はそう思っていたが、今は違う。

 内容だが、女の子同士が仲良くするようなものだった。はっきりいって中味はない。ただ単に、女子高生が仲良くしているか、仲良くしようとアプローチしているだけの。そういうやつだった。だが、観ている最中に何も考えなくていい。それがいいと思って、つい毎回見てしまっていた。

 別に興味はない。なんとなく見ているだけだ。深夜帯だから、それ以外に選択がなかった。前後時間帯にほかのアニメ放送されることもあったが、観ることはなかった。この齢になると、特に30分枠のアニメは見るのがしんどい子どもと一緒に土日朝のアニメを観るのであれば、まだなんとかなるのだが。

 愚痴が長くなった。この章は仕舞いにする。これ以外にもパワハラ職員とか、やる気のない職員とか、省庁間のいがみ合いとか嫌がらせとか、議員行政との癒着・密着とか、嫌なことはいくつもあったが、本題ではない。

 そういうのが知りたい人は、元キャリア官僚が書いた書籍ブログを探して読んでみるといい。意外とみんな、けっこうぶっちゃけている。生々しい。

 その人達に比べれば、当記事の内容というのは、やはりベジタブルに違いない。冷静に考えて、野菜よりも肉の方がハイパワーだろう。そういうことだ。



思い出④ 政治家転身を間近に見て

 「官僚から政治家になりたい」という想いを抱く人は、一応は存在している。そして、そういう人が政治から求められる場面もある。

 30代に入る頃の話だ。具体的にいつ頃だったか失念したが、自由民主党地方自治を担っているグループが各官庁にチラシを配っていた。要するところ、「官僚の皆さんの中で政治家になってみたい人、手を挙げて。ハーイ、ハーイ!!」と、ここまで軽いノリではないが、かくして官僚から政治家へ……というルート希望する人は一定数いる。

 そういう説明会に参加したことがある。「興味本位でいい。年齢関係なし」といったことがチラシに書いてあったが、会場に同年代はほぼいなかった。

 説明会の流れは月次だった。自民党のそこそこ偉い人が挨拶をして、後は別の人達に交代して政治家への転身ルートの大まかな説明(国政コース地方自治コース)があって、最後簡単グループ討議だった。

 なお、これはずっと昔の話だ。今がどういうシステムかはわからない。

 私がいた席の隣には、一回り年上の国土交通省(の前身)の技官であるIさんがいた。体格は小柄だったが、その割には大きく見えた。頭の回転が速くて、こっちが話しても0.5秒でレスポンスが飛んでくる。

 Iさんとはグループ討議の後で連絡先を交換して、一度だけ飲みに行った。頭の回転だけじゃなく、教養のある話し方だった。人としてのスペックの違いを感じた。

 Iさんが上の説明会に参加した動機は、出世や昇進に関係していた。上に行けないのであれば、いっそ政治世界活躍してみたい――そんなことを話していた。

 Iさんは、東大でも京大でも筑波大でも東工大でもなく、一般的国立大学だった。偏差値でいうと50ちょっと。私と同じくらいの。その大学名では正直、立身出世の見込みはなかった。よくて審議官民間でいうと次長部長ほどか。今はどうかわからないが、当時は学歴が問われる時代だった。国交省でも、上級管理職東大が基本だった。

 Iさんのキャラクターというのは、古い語彙になるが、ザ・自民党といった雰囲気だった。政治的に保守というやつだ。頭の回転が速いというよりは、物事道理がわかるというか。いざという時には清濁併せ吞むことができる。そんな具合だ。

 かくいう私は、政治家ルートは無理だと感じ、その後にあった面接を受けることはなかった。国会議員になるには地盤看板も鞄も足りないし、かといって地方自治体に出向して市町村助役(今でいう副市長)になるのはリスクが高すぎる。もし地場に合わなければどうすればいいのか。どの面を下げて霞が関に帰ればいいのか? いや、というか帰れない。片道切符だ。

 でも、本当に政治家になりたい人であれば、不安に打ち勝ってしまえるのだろう。当時の私は、転職を考えはじめていたけれども、今と違って転職市場は整備されていなかった。インターネットでの転職活動も始まったばかりだ。リクナビ黎明期になる。

 まあ、それらも言い訳に過ぎない。本気で転職したい人だったら、そんな事情関係なく転職エージェント架電していることだろう。心の底では、そこまで転職したいとは思ってなかったのだ。

 その後も、厳しい日々が続いた。職責はどんどん増えていくけれども、やりがいは減っていった。給料も見合っていない。時給換算だと千数百円ほどか。上でいう40才になる頃には、自分がなんのために働いているのかわからなくなった。行政ロボットのようだった。

 ひたすら政策課題に対して向き合い、法律常識に照らして世間でいうところの正解と思われる回答を見つけ出し、複数上司忖度とやらをしながら仕事を回していた。税制を維持していくためのロボットになっていた。

 あと数年以内には、おそらく課長補佐から課長級になる。もっと忙しくなるだろう。子どもを2人育てるなど不可能だ。

 もやもやした気分で深夜に帰宅した時、やはり、あのアニメ――『犬神さんと猫山さん』が流れていた。たった三ヶ月の付き合いだったが、少しばかりの息抜きになった。コンビニおにぎりお茶と、味覇スープを飲みながら、ほとんど何も考えずに観ていた。

 女性同士が仲良くすることに主眼を置いていたのはわかる。メインふたり関係だけでなく、ほかの女性同士の関係性も描いている。

 犬神さんは積極タイプだった。猫山さんのことが大好きだ。ほかの女の子はいざこざがありながらも、最後には仲良しになっていた気がする。

 強いていえば、犬神さんの猫山さんに対するアプローチには、セクシャルハラスメント構成する要素があった。いきなり抱きついたり、薬物を飲み物に混ぜようとしたり、髪型自分好みにさせようとしたり、猫山さんの反応が気に入らないとキレたり、ハラスメントし放題だった。デートDVに通じるものがある。人権という観点からは、現代社会で許容されるべきものではない。

 この日記を書き始めた頃、ニコニコ動画登録して全話パックを購入した。順番に話数を巡ったところ、第9話にこういうやり取りがあった。以下、犬神さんを「犬」とし、猫山さんを「猫」とする。

犬「あの~、今なんて……?」

猫「えっと、だからストパーかけたいなって……」

犬「バッカなんですか猫山さん!」

猫「そこまでいうの犬神さん!?」

犬「だって、素晴らしいその猫っ毛を矯正するとか、そんなのって、そんなのって、コーヒーからコーヒー抜くようなものですよ!?」

猫「わたしアイデンティティなんだと思ってるの!?」

 リアル高校生ならこういう会話をするのかもしれないが、中年の私には厳しい描写だった。若い人向けの作品なのだからと思いつつ、読者が真似をしたら相手が苦しいことになる――と当時は考えていた。こちら以外にも、若い人なりの情動リビドー)が爆発するようなシーンがあったのを思い出す。

 思えば、若い人向けの作品なのだから、少しオーバーなのがちょうどいいのかもしれない。作者が若年だったのもあるだろう。梶原一騎(巨人の星)にしても、雁屋哲(野望の王国)にしても、巻来功士(メタルK)にしても、CLAMP(聖伝)にしても、荒木飛呂彦(バオー来訪者)にしても、板垣恵介(バキシリーズ)にしても、作者が若いと、エログロやスプラッタや、恋愛確執社会価値観との対峙など、青春期ならではのリビドーに溢れている。反対に、作者が齢を取ってくると確執関係が雪解けするような、そんなシーンを描くようになる。『バキ親子ケンカ編』などが顕著だ。

 あの人達が若かりし頃のマンガというのは、基本線として反社会的だ。反社会的といっても、若者にとっての抑圧を打ち破るという意味での反社会性だ。うまく料理できれば、マンガの魅力として存分に活きてくる。あの人達は、若者のそんな感情を搔き立てるのが抜群にうまかった……と、元若者が振り返ってみる。

 追記 Iさんはその後、大成した。少しではあるが本人に馴染みのある地域で、市町村助役として迎え入れられた。その後、国会議員職員団体や地元から応援を受けて市長選立候補し、並み居る解放同盟勢力を圧倒して市長になった。

 あれから調べてはいないが、きっと長い間お勤めになったのだろう。ああいう人がもっと多くなれば、地方もっと活性化するに違いない。



 Part3/3

 https://anond.hatelabo.jp/20230926201303

anond:20230925133441

そんな人たちでも子供を持つと子供にはできるだけ良い教育を受けさせようという意識が遅ればせながら芽生えてくる

少しばかり教養やら芸術やらも齧ってみる

そして言うんだ

子育てしたことない奴は人間として未熟」

2023-09-25

勉強なんて心底どうでもいい」って人間は相当な数いる

数学金融法律哲学も、世の中興味がない人が大半だ。

公立理系出身ですらTaylor展開の収束条件なんてどうでもいいとか、留数定理なんて使えればいいとかそういうレベルだ。

そもそも社会人で留数定理なんて覚えてる人すら珍しい、国公立理系出身でもだ。

某国理系の人にe^ax積分なんて忘れたと言われたときは衝撃を受けた。暗記科目としか思ってないのか。

金融に関してもそう、LIBOR10割引債マイナス金利どころか固定金利変動金利なんて知らない、先物為替金利差?購買力平価?ってなに?財務諸表?聞いたことない、そんなレベルだ。

法律に関しても、憲法違反したら刑務所に入るの?民事刑事って何?とかそんなレベルだ。

そんなこと話すと、変なことに興味あるんだねって顔されるのが大半になってきたのであんまりそういう話は人としなくなってきた。

でも本来大卒ってそういう教養好奇心を持ち合わせてるような人たちじゃないの。

全く持って興味がない人が多すぎ正直大卒でも高卒でも知的水準変わんなくねって思ってる。

カラダに良くないモノとしての「化学物質」みたいな言い回しがあるけど、化学物質でない物質って存在するんですか。って思う。ダークマターとか?いやニュアンスと言うか言いたいことは全然分かるけど。いわゆる「自然」っぽくないモノみたいな。

でも劇薬製造してる工場だってからはポップしない訳で、全ては自然由来でしょって。

人の手が入った不自然さに対して抱くイヤさを表す端的な言葉として化学的とか人工的みたいな言葉が使われてると思う。

じゃあステーキ肉を焼くのは加工ではないんですか、そもそも精肉をするのだって加工じゃないんですか。豆腐を作り出すのだって立派な化学的加工ではないんですか、って話で。

加工の中でも、とりわけ自分に身近な感じの事にはなんとなく安心感を覚えるんじゃないと思う。同時に特性のよく分からん薬品が使われる食品製造みたいに、自分の持ち得る知識ではしっかりと感覚レベル理解出来ないもの不安を覚えるんじゃないかと思う。

最先端のもの技術にばかり嫌悪感を抱くかと言ったら、そういう事でも無いと思う。ハーバーボッシュだって大分歴史のあるものだろうけど、それでもそのよく分からんけどケミカルな感じに対して抱く嫌悪感味の素を嫌う人の感覚に近いんじゃないかと思う。

ちょっとしたリテラシーレベルを超えた化学工学の知識を誰もが持ってるかと言ったらそんな訳はなくて、

それ自体はごく普通のことだと思う。

そういった知識を「常識」だと思うのはそれはそれで了見が狭すぎる。中学高校テストを100点取れる大人が何人いるかって話だし、当の中高生だってうそう取れちゃいない。高校レベルの内容をマスターしてれば立派な教養人だ。

でも理解出来ないからと言って、市販食品の全てを疑って拒んでたら餓死する。それか、別の安心感にすがる。トーシロでも納得のいく、それっぽい理屈が語られたエセ科学とか。

そういので多少ボッタクリの品を売られようが、本人がそれで納得や安心を得られるならまあそれで別にいいと思うけどね。

森羅万象に対して然るべき知識をしっかり身に着けようと思ったって、せっかくの人生趣味に興じる暇もなくなってしまう。

加工食品健康に悪いかもしれないし、悪くないかもしれない。悪いと言ったって誤差レベルかもしれないし、安全と言っても度を超えれば健康を害するかもしれない。短期的にでも健康被害無視できないような激ヤバな製品はやたらめったら出回るもんではない。

よろしくないモンが身体に蓄積されるのは気持ち悪いけど、死んで灰になれば排出できる。

まあアスベストがどうとかあったから、全てに安心しきるというのも呑気かもしれない。

その辺はもう知識というより、常識的な感覚しか呼べないようなバランス感が大事なんだろうなって思う。

2023-09-23

anond:20230923190601

じゃあ議論続けよっか?今のところ教養なんて不要で回答できる主張しかしてないんだけどなぁ、何と戦ってるんだろう

会社が雇った派遣社員を多数いる社員の中から俺に任せている

それは俺が会社から指示技能教育技能コミュニケーション技能(=ソーシャルスキル)を認められていることの証明だよね

お家に一日中いて消費行動しかしてない専業ニートに対して、ソーシャルスキルの面では俺が上回るよね

専業ニート定義したおマンコスキルよりも、

部下を教育する、指示だしするといったソーシャルスキルのほうが社会的価値が高いよね

こんな簡単な主張にすら反論できない頭して教養教養語ってますけど、人の話を理解するというソーシャルスキルが足りないのでは?

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん