はてなキーワード: 白血球とは
増田でも時々骨髄バンクや移植について話題になっているのを見かける。
私もそれに関わる立場になったので初めてエントリーしてみることにした。
この度私は骨髄を提供してもらう側になった。つまり骨髄移植が必要な病気になったということである。私は20代前半だ。
正式にはまだバンク登録をしていない、HLAハプロタイプを調べただけの段階だ。病状の経過が悪く、先に抗がん剤治療が必要と判断されたため、まだ骨髄移植の日程を決められる状態にないのだ。
しかし、すでに雲行き怪しく、日本人には非常に珍しい型だという結果が出ている。なんでも、0.0001%以下だとか。HLAの検査結果にも、「非常にまれ」と書かれてしまった。
現在バンクにドナー登録していただいている方との適合率も調べたが、フルマッチはいない。ミスマッチも数人という結果だった。
日本骨髄バンクが公開している現在の登録ドナー登録者数は74万人強、ドナー登録数は48万人強、適合報告ドナー数は30万人弱である。
患者とドナーの適合率は約3割だそうだ。そこからさらにふるいにかけられて、最終的に骨髄提供および移植日が決まる。
患者は適合するドナーが見つかるまで、病気を抱えたまままずは体力を温存しつつ生きなければならない。
ドナーはいつ見つかるかわからない。なぜならドナー登録は善意の行動で、適合するかどうかは運次第なのだ。
2〜3ヶ月で見つかる人もいれば、半年かかる人や最期まで見つからない人もいるだろう。
HLAハプロタイプ は生まれながらに決まっている両親から受け継いだ白血球の遺伝子型である。変更はできない。
自分のHLA型が珍しかろうと頻出型であろうと、その時ドナーがいなければ移植はできない。
出る時は出るし出ない時は出ない、なんて過酷なガチャなのだろう。
残念ながら「出るまで回せば100%」なソシャゲ脳的思考は通用しない。
それはドナーさんの善意に頼った骨髄バンク制度であり、何よりドナーさん自身にも少なからずリスクのある治療だからだ。
現状のドナー制度は、病気になるまで考えもしなかったが、限界に来ているのでは?と感じることがままある。
善意だけで人の命は救えるのだろうか。
骨髄ドナーは、命のボランティア、いや命がけのボランティアである。
それでも、バンク登録患者が一人でも多く生き残るためには、一人でも多くのドナー登録が必要だ。
きょうだいなど、ハプロタイプの近しい親族がいる場合を除き、命がけのボランティアをお願いする以外に方法がないのである。
ドナー登録自体は各献血ルーム等で比較的簡単に、すぐに登録可能である。
ただし登録後、適合患者が見つかりドナー候補となった場合、非常に面倒と言える書類審査、家族や医師同席での最終的な同意、提供完了までの厳密な体調や薬の管理が必要となる。
骨髄バンクのドナー登録条件はドナー登録に関して十分理解した18歳以上54歳以下、男性45kg以上女性40kg以上の健康体の方である。詳細は是非日本骨髄バンクのHPを参照していただきたい。
このような条件である以上、ほとんどの方は学校や会社勤めであろう。
もし候補者となった場合、そちらにも報告し、数日間入院しての骨髄提供への理解・許諾を得なければならない。
また、自治体や民間団体によってはドナー提供者へ助成金を出しているところもある。
それでも、患者の命のためとはいえ、そこまで善意でできる人間はそう多くはいないだろう。
返せるものは厳密に個人情報等を隠した手紙一通と、ドナーさんに直接知らせることは叶わないその後の病状の回復・社会復帰だけなのだから。
ミスマッチとは1型欠けの許容範囲内の合致数で、それも数名である。
私の命が助かるのかどうか、今は誰にもわからない。
数名の彼らがたまたま運良く都合がつき、体調も良好で、私自身も移植するだけの体力があるタイミングを引き当てなければいけない。
それでも、見つかるまでは生きなければならない。
何があっても生きなければ、移植後の人生は存在し得ないのだから。
言いたいことがまとまらないエントリーで申し訳ないが、願うことはただ一つ、一人でも多くの方にドナー登録に協力してほしいということである。
登録は簡単であっても、適合候補になった場合の手続きが面倒ということは重々承知している。
それでも一人でも多くの方にご協力願いたい。
時間がかかってもいい。いつか私のドナーさんが見つかるように。それだけを願って。
そして一人でも多くの方がドナー登録にご協力くださいますように。
それだけを願ってやまない。
反応くださった方々、ありがとうございました。
記事を書いた時点では存じ上げなかったのですが、10月は臓器移植・骨髄バンク推進月間なんだそうです。
元増田にも書いた通り、命がけの善意のボランティアを"お願い"する以外、患者にできることはありません。
HLA型の適合率は、非血縁者の場合数百〜数万人に一人と言われています。
一人でも多くの方がドナー協力してくだされば、骨髄移植が必要な患者はその後の人生を得られる可能性が上がります。
私はまずは骨髄移植が受けられる状態になるまで、血液内のがん細胞を叩かなくてはなりません。
骨髄移植でも死ぬ可能性は大いにありますが、骨髄移植の前処置としての抗がん剤・放射線治療にも死のリスクがあり、何より移植後が一番大変と聞いています。
移植までも生きなければなりませんが、移植後も多くの問題を抱えながら生き延びなければなりません。
医療技術の進歩した現在でも、骨髄移植はかなり高度な治療技術なのです。
フルマッチとミスマッチ、なかなかこういう使い方をする場面はないでしょうが、骨髄移植の世界ではよく使われる表現です。
本当に全てが運次第なのです。
記事へのコメントで、売血の問題にも触れられていましたが、現行の制度が色んな意味で滞りなく進むやり方であることは承知の上で、それでも負担を考慮すると何も返せないのが心苦しい思いです。国や自治体でもっと何か補助があればいいのですけどね。
移植後、様々な問題を乗り越えて社会復帰して、幸せな人生を少しでも長くまっとうすることがせめてもの返礼と考えるしかありません。
また、記事への反応で親兄弟肉親でも命がけのボランティアだと指摘を受けましたが、おっしゃる通りです。
しかし、その命がけのボランティアを赤の他人に協力してもらうのと、肉親に協力してもらうのとでは、肉体的・心理的・社会的負担が大きく異なることは確かだと思います。言葉足らずですみません。
それから、現在ドナー登録をしてくださっているみなさん、過去登録していただいていたみなさん、骨髄ドナー経験のあるみなさん、登録を考えてくださっているみなさん、本当にありがとうございます。
一人一人にお礼を言って回りたい気持ちでいっぱいです。
あなたたちの勇気ある善意のボランティアのおかげで、生きられる方がたくさんいらっしゃいます。
ご自身の負担も大きい骨髄ドナーですが、血縁ドナーがいない患者にとって非血縁者ドナー(骨髄バンクの登録ドナー)さんは、「生きる」ための選択肢を与えてくださる存在です。
「生きる」ために不可欠と言っても過言ではありません。
この増田が一人でも多くの方の目に触れ、骨髄移植や骨髄バンク、ドナーに関する理解がより深まるきっかけになれば、これほど幸いなことはありません。
私もがんばって生き延びます。
気のせいかもしれないが、最近著名人ががんで亡くなるニュースが多い。
私は30代で乳がんにかかってしまい、現在は休職してがん治療を行っているのでそのせいもあるとは思う。
がん治療中の身としては、正直逝去のニュース自体シャットアウトしたい気持ちが強いが、テレビやスマホで見たくなくても目に入ってしまう。
ニュースへのコメントなどでいろいろと考えさせられてしまうことが多くなったので、すっきりしておくためにここで書いておきたい。
きっかけとなったのは、さくらももこさんが乳がんで亡くなられたニュースだ。
詳細は不明であるが、彼女は一旦病院での治療を行い、最終的には代替医療でがんを治療しようと試みていたようである。
そのニュースに対し「お悔やみ申し上げるが、怪しい根拠のないインチキ療法を行うからこんな目にあう。
病院でちゃんと治療をすることが必要だ」といったコメントが散見された。
私もがんが発覚する前、小林麻央さんのニュースを見てそのような感想を抱いた記憶があり、
がんを患ったことがない人、がん患者が周りにいない人にとっては一般的な感想になるのかもしれない。
ただ、がんを患う身となってから勉強・体験をするにつれて、若干考え方が変わるようになった。
がんの種類にもよるが、まだがんの腫瘍が局所にしかみられないステージ0~3のケースにおいては、
がんを根治することを目的に病院は手術や抗がん剤、放射線といった科学的根拠に基づいた標準治療を行ってくれる。
ただし、がんは標準治療が終わっても、必ずしも治ったと言い切ることができない。
寛解状態を維持できる方もいる一方、一旦治療が終わって寛解状態となっても、他の臓器に転移して病状が進む方もいる。
患者としては、ステージ0~3の場合は抗がん剤治療などの辛い治療を耐える気力もあるかもしれない。
私は現在乳がんの根治を目的として抗がん剤治療を行っているが、正直結構辛い(副作用が軽い人もいるが)。
最近はいい吐き気止めがあるので吐いたりこそはしないが、抗がん剤をうって1週間は寝たきりで起き上がれないし、
白血球の数が大分減り細菌・ウイルス感染をおこしやすいため体調が回復しても行動はある程度制限される。
抗がん剤治療が終われば生えてくるし、カツラがあるから大丈夫と人には言ってはいるが、やはりショックだったことは否めない。
薬によっては手足がしびれてペンや包丁を持ったりすることができなくなる。
肝臓や腎臓の数値も悪くなるなど、高齢の人や持病がある人は身体的に耐えられないこともある。
私が使っている抗がん剤の副作用は上記のようなものが中心だが、他にもいろいろなものがある。
また、手術で体の形はかわる。健康な体とはやはりどう見ても違うし、リンパ節を切除することもあるから後遺症も残る可能性がある。
「治る可能性がある」と医者に言われているから、憂鬱ではあるものの病院に行き、
我慢して標準治療を受けているような状態だが、がんが発覚してもこの治療を受けたくないといって拒む人の気持ちは理解できる。
副作用自体が仕事や価値観として耐えられないこともあるだろうし、
頑張って標準治療を受けても、まれとはいえない確率で再発・転移して一気にステージ4の病状へ進むことがあるからだ。
ステージ4は、がんの腫瘍が局所のみならず、他の臓器や部位に遠隔転移をしているような状況を指す。
このような病状では、基本的にがんを根治することを目的とせず、抗がん剤治療を中心とした、延命とQOL向上を目的とした治療方針をとる。
現代医学の限界として、ステージ4のがんの根治は難しいようだ。
樹木希林さんのケースのように転移を起こしても10年程度生きられるといったこともあるが、早期に亡くなってしまうケースも多いようだ。
自分ががんを患うようになって、ステージ4に進行した場合は代替医療をやってみる選択肢を否定できないな、と思うようになった。
病院で治療をしたとしても数年以内にはおそらく死ぬとわかったときに、
患者として副作用てんこもりの抗がん剤治療をやる気力が残っているのだろうか。
ステージ4の場合は原発巣の治療とは異なる薬剤を使うようだが、どうしても前に受けた治療の苦い記憶が思い起こされてしまう。
治らないとわかっている延命治療にお金を使うくらいなら、インチキかもしれないが奇跡的に治ったという人もいるという代替医療をやってみてもいいんじゃないか。
こんな風に代替医療を選択する人がいたって、おかしくないと思うようになった。
もちろん法外なお金をとったり、標準治療は間違っているなどと言ったりしている代替医療に関しては、
それを提供するクリニックや団体自体は問題だと思うが、患者の判断が問題といった物言いはできない。
代替医療を選択したいと思う気持ちをフラットに聞いてくれたり、下心なく相談に乗ってくれたりする人はなかなかいないと思う。
がんは日本人の2人に1人がかかる病気なので、病院の外来待合室はいつも患者とその家族で大盛況だ。
医者や看護師は忙しく、話を聞いてくれる余裕はなさそうで、「治療を受けるのはあくまで自己判断です」とオブラートにつつんでいわれるのが関の山だろう。
代替医療に科学的根拠はない、それ自体は間違ってはいないが、代替医療を選んだことを責めるのは心苦しいと思うようになった。
だって科学的根拠のある治療とやらでは、ステージ4のがんを治療したいと思う心はなぐさめられないのだから。
がんが発覚してから、ステージ4まで進行したら、と考えない日はない。
自分がこんなにも生きていたいと思っているとは、今まで思いもよらなかった。
もしステージ4に進行してしまったら、気楽な代替医療にすがってしまうかもしれない。
そんな時、「あなたの選択肢はおかしい、科学的根拠のある治療に切り替えるべき」なんて訳知り顔で言われてしまったら、本当に腹立たしいだろうな。
アニメの感想の言い合いっこを夢見つつ感想を書き溜めていたら、夢は醒めないまま8月を迎えそうなので、増田に書いてみた。まだ観ていない作品もあるけれど、このままだと一つも完走できなさそうなので切り上げる。風呂敷の広げ過ぎはやっぱり良くない。それっぽく並べてあるけど、作品の優劣は付けてない。容赦して。
~のみ見放題…対象サービスでのみ全話見放題。その他のサービスでは有料配信。
~のみ最新話無料…対象サービスでのみ最新話見放題。その他のサービスでは有料配信。
私はTVでアニメを観ない(BS見れないし、TOKYOMXもAT-Xも受信できないし)ので、配信情報はこれ以外の手段について書いている。
なお、囲い込みをしているサイトの中ではAmazonPrimeVideoがゆるいみたい。他サイトでは有料配信しているか、放送後しばらくしたら見放題になったりする事がある。
特殊なアクション作画のスポ根アニメ。OPだけ既に10回以上見てるかも。ストーリーは高校のバド部を舞台にした群像劇で、「灼熱の卓球娘」や「響け!ユーフォニアム」に似てるけど、本作のバドは個人競技として描かれてる側面が強く、先の2作品とは違うキツさがある(灼熱の卓球娘は部内でランクマッチしてたけど)。また、主人公がとても卑屈な性格なのも輪をかけて強烈なストーリーに仕上がっている。そんな彼女らを含むバド部の子達がバドミントンを通じて変わっていく姿を描く作品。3話のエレナすごい良かった。バド部と関係ないメガネちゃんは、その「変わらなさ」が対比関係になってるのかな。
本作のアクションシーン(バドミントン)のクオリティが異常。バド独特のスナップを効かせた打ち方、ジャンプをする時の太ももの筋肉隆起、まるで実写のような(バストアップではなく)全身の動き、バレットタイムと3DCGを駆使して描かれるバドのシャトル等。インタビューによると、本作の作画工程は
とのこと(バドミントンは独特の動きが多く、想像だけでアクション作画をするのは限界があったため、実写を取り入れたらしい)。結果、まるで実写のような生々しい動きでありつつ、作画特有の柔らかさがある特殊な映像になっている。特に2話Bパートの試合はコマ数も非常に多く、「なにこれヤバイ」という感想しか出てこない。OPでアクションアニメーターが3人クレジットされていることからも、相当ガチの模様。
また先のアニメ「宝石の国」では、作画アニメが得意な演出と3DGCアニメが得意な演出の違いがちょっと話題になっていたけれど、本作ではそんな3DCGアニメが得意としていた「カメラが回り込むような演出」を作画でちょくちょくやってて、これがめちゃくちゃすごい。宝石の国が「作画アニメの良さをうまく取り入れた3DCGアニメ」とすると、本作は「VFX(ロトスコープ)の良さをうまく取り入れた作画アニメ」という感じかも。
あと、全体的に映画のような仕上がりになってるのが好き。強めの陰影や風景描写を使って心情を表現したり、オケ主体のBGMを効果的に使ってたり。加えてキャラデザがすごく好き。上記のアクションを綺麗に表現するための体格だし、加えて群像劇のシリアスさをうまく強調してる。
- 私が、聖地だ - でお馴染み日常系お仕事アニメ。体の中で起こっていることをエンタメ風に紹介していく内容。人の体は概ね、平和かつ物騒だった。
とにかくキャラデザが良い。メインの舞台は血管なので、白血球、赤血球、血小板(血液の45%くらいがこの3種)が主要な登場人物なのだけれど、赤血球は静脈にいるときと動脈にいるときで服の赤味が違うという謎のこだわり。白血球はマンガ→アニメの過程で着色されない(何故か肌の色も白)というデザインを返り血で彩るというすげえ発想、そして血小板ちゃんかわいい。血小板は1話で何をするわけでもないのに非常に作画熱量が高く、すごく惹き込まれた。自傷行為で血小板にいたずらしたい。それぞれの大きさは概ね、赤血球は7-8μm、白血球は10-15μm、血小板は2-4μmなので、その大きさも反映したデザインだとすると非常に3キャラとも完成度が高い。
そして、思った以上に専門用語のオンパレード。特に1話冒頭の「血管内皮細胞がぁあああああ」が好き。ただし作中で文字付き解説に加えて能登さんのナレーションが容赦なく入ってくるので、たとえ白血球が雑菌と殺し合いをしていてもあの声でナレーションがすべてを持っていく。エンタメとしてとても面白い。高校で生物を習っていればもうちょっと楽しかったのかな。
また、体というのは誰でもある程度関心のある分野なので、私も「あれをアニメでやってくれないかなぁ」がたくさんある。ガンとかアルコールとかインフルエンザ(ワクチン)とか骨折とか。
これまでの集大成。スタッフは2期のチーム。夏は終わっても山を登るお話。
これまでのストーリーを踏襲しながら進んでいく物語にグッと来た。教室での編み物とか、富士山の話とか、ロープウェーを普通に乗るとことか。筑波山頂のシーンなんかBGMが「スタッカート・デイズ」のアレンジったりしてすごく良かった。山の風景も引き続きムクオスタジオの綺麗な絵が見れるので、この先も非常に楽しみ。
「メイドインアビス」でおなじみキネマシトラスによる、闇のアイカツ。ミュージカル科に通う女の子たちの物語。2017年から同名のミュージカル(ライブ?)が行われている、アイドルアニメ。
アイドルアニメを殆ど観たことがないのだけれど、こういう登場人物が多い作品は、なるべく早い段階で各キャラの印象を視聴者に与えるため「ほぼ全キャラの自己紹介パートを設ける」とか「各キャラ同士の関係性を描くため、楽屋みたいなところでやいのやいのする」という描き方が多いのだけれど、その辺りの演出がとても控えめ。名前を言う流れも、表示する白文字のフォントもすごく良い。また「メインのストーリーをメインキャラ同士の会話で進めながら、音声なしの映像でその他のキャラ同士のやり取りを描く」等、声だけではなく身体表現によるキャラ紹介がすごくうまくて、各キャラを覚えるのが楽だった。
同様に、心象風景や陰影表現を使ってキャラクターの心の機微を描くというか、行間を読ませるような演出がすごく決まってて、まるで映画みたい。キャラ紹介に尺を取られるとこういう演出が難しいので、ほんとすごい。特に東京タワーから落ちるシーンとかほぼ静止画だし、演出の引き算がめちゃくちゃ優れた作品になっている。
演出の緩急が優れているといえば、特に1話ラストのミュージカルシーン。あそこまで劇的な転調は殆ど見たことがないかも。「輪るピングドラム」とか「天元突破グレンラガン」くらい?このパートでは、リアルでミュージカルを観ているときに感じる「五感が全て奪われるような不思議な魔力のようなもの」を、非常に高い作画熱量によって見事に映像化している。起きている事自体はファンタジーだけど、実際ミュージカルって超現実的な体験なので、もし映像化するなら本作のような感じが一番近いのかもしれない。マジですごい。
本作の音楽を担当するのは、「宝石の国」「宇宙よりも遠い場所」でお馴染み藤澤慶昌。題材が歌劇なので、劇的なオケがメインなのだろうか。もう劇伴だけでご飯3杯はいける。
Netflix独占
100年くらい前の日本を舞台にした、殺し屋家業の日常アニメ。ヨルムンガンドみたいな?ゴリッゴリのP.A.Works作品。
まず戦闘シーンの熱量がヤバイ。京アニの作品「境界の彼方」の戦闘シーンくらいすごい。純粋にアクションがぬるぬるというのもあるけど、加えて出血表現がめちゃくちゃ美しい(境界の彼方も出血表現きれいだよね)し、SEが圧倒的にヤバイ。一撃を防いだ三節棍の音とか、マシンガンの弾丸が石畳に刺さる音とか、横転した車が鉄橋のフレームにぶつかる音とか(やっぱり音響効果:小山恭正だった)。挙げるとキリがない。ヨルムンガンドやGGOみたいに純粋な銃撃戦ではない(強いて言えば異能バトル系)ので、色々な戦闘音が発生する。これはこれで耳が幸せ。横山克の音楽も最高にかっこいいし、とても戦闘シーンの中毒性が高い作品。
また、舞台となる大正〜昭和の町並みがめちゃくちゃ丁寧に描かれている。東京駅から始まり、看板建築の町並み(ということは震災後。新聞を見る限り1930年頃っぽいけど)、和洋入り混じった街ゆく人々、自動車、路面電車。主人公たちの向かった邸宅も和洋の融合した、時代を感じる日本邸宅。ちゃんと道場、和室、洋室、洋風庭園など網羅していて強いこだわりを感じる。その後出てくる、街灯に照らされた夜の町並みも非常に美しい。背景美術を担当しているのはスタジオなや(有限会社GREENが解散後、事業を継承した会社)。モブで言えば、特に日本の警官の描き方がすごい活き活きしててめちゃくちゃ好き。あと邸宅の主人も、葉巻に火をつける仕草がすごく良いのでぜひ見てほしい。
AmazonPrimeVideo独占
いろんな愛の形を描く、狂人の手記。ガンガンJOKERという雑誌は魔境かなにかなのだろうか。子煩悩な主人公が愛のためにあらゆる受難と戦う話なので、概ねハートウォーミングなストーリー。久野美咲(先のアニメ「ひそねとまそたん」では甘粕ひそねを好演)のグロい演技もあってしおちゃんマジ天使。
1話ではヤバイ主人公がバイト先のヤバイ店長を打ち負かす話なので、ともすれば勧善懲悪ならぬ勧悪懲悪、ダークヒーローみたいな話っぽい?のだけれど、ちゃんと1話のなかで「その限りではないからこその狂人」であることが描かれているのが好き。
狂人の話でいえば「殺戮の天使」も狂人の話だけど、あっちは狂人であることに対して自覚的な登場人物の話で、ディケンズの短編「狂人の手記」も『実は私、狂人だったんです!』みたいな話。対して本作は無自覚な狂気を描く作品なので、めちゃくちゃ怖い。また彼女は非常に器用な女の子なので、あらゆる困難を自力で乗り越えてしまいそうな悪寒があって非常に良い。主演の花澤香菜といえば、物語シリーズではヤンデレ子ちゃんこと千石撫子を演じていて、あっちも後者(無自覚)の話だけど、物語シリーズが「恋に恋する女の子の話」に対して、本作は「愛に目覚めた女の子が、愛の力で頑張る話」みたいな、ステージの違うヤンデレ物語になっている。どっちも好き。
主人公の心にフォーカスを当てた、とても静かな演出が印象的。彼女の感じた穏やかさ、満たされた感じ、燃えるような敵意が、とてもかわいいキャラデザや演出によって描かれているのでなおさら強烈に仕上がっている。
制作のEzo'laは初元請けっぽいので、ぜひうまく行ってほしい。
AmazonPrimeVideoのみ見放題
アニメで観るOUTLAST。原作の脱出ゲームのシナリオを踏襲したストーリー。とはいえパニックホラーでもなく(1話は結構その気があるけど)、主人公の心情を丁寧に描いている。また「主人公だけがマトモ」ではなく全員やばい人なので割とツッコミ不在のブラックユーモアボケ合戦みたいになってる。
ストーリーの縦軸はフロア移動→その階のやべーやつに気をつけながら謎解き→フロア移動なのでやや単調になりがちだけど(ずっと室内だし)、全体的に凝った演出が多いのでずっと緊張感があるし観ていて飽きない。OUTLASTみたい。ゲームの雰囲気をそのままに「主人公の視線」をうまく映像化していて好き。音作りが岩浪美和と小山恭正なので、バトルシーンもとても良い。大鎌がシンクの金属板に刺さる音とか。
風邪はもちろん、赤ちゃんがよくかかる突発性発疹とかも、「治す薬はありません、対処療法のみです」とホームケアの本には書いてある。
これを文字通り、「飲ませる薬も無いし安静にするだけ」と思っていたのだが、
そうではなくて「熱を一時的に下げる」のも「吐き気を抑える」のも「痰を切れやすくする」のも、
「睡眠」と「栄養摂取」と「呼吸」という体の免疫力つまり「病気を治す唯一の武器」を、高めるためにはとても大事なのものなのだと今更ながら気が付いた。
治す薬がない病気の場合は、とにかく免疫力をいかにあげてくかが大事なので、薬という補助剤を効果的に投与することで治りが早まるのねと、自分の中で納得。
https://anond.hatelabo.jp/20171110125209
過去に別のドナーさんから提供された骨髄を移植したレシピエントさん
https://anond.hatelabo.jp/20171110205203
どちらも普通に生活をしていると全く知り得ない出来事で、マンガやドラマの中によくある「ドナーさえ見つかれば万事解決」的な描かれ方とは程遠い、圧倒的で重くて細かい現実が良くわかる。
いい機会なのでここで骨髄移植について書いておこうと思う。
まず移植というと腎臓移植とかを思い浮かべるだろうし、コメントにもちらほら手術とあるから誤解を受けやすいのだが、骨髄移植に限っては、手術はしない。
ドナーが見つかったら移植日を設定し、そこに合わせて致死量を超える抗がん剤と放射線(移植前処置)により、レシピエントの免疫を完全にゼロに持ち込む。これは一旦Goとなったら止めることはできない。
そしていよいよその日、day0に移植となる。移植自体はむしろ輸血に近い。血管から提供された幹細胞を輸注するのだ。そして生着を待つ。
ここで幹細胞が入れられないと当然レシピエントは死ぬ。移植が受けられなければ、移植前処置とは単なる殺人行為だからだ。ドナーが提供前に危険を伴う行為を制限される理由はこのことに他ならない。
ただし、やはりドナーにおける負担は現状、相当重い。自身の健康を損なう危険がある上、仕事を休んで検査をし、入院して痛みを伴う処置に耐えなければならない。
また、レシピエント側の問題として、ドナーの上記の準備を待つ時間がない、ということもある。その間、少なくともがん細胞をコントロールし続けなくてはならないのだ。
そういう意味で骨髄バンク経由の移植というのは最もハードルが高い。
まず知名度もあり、利用も多いのが臍帯血バンクだ。出産のときに廃棄される臍帯血を保管し、移植に使用するものだ。骨髄バンクとは違い、もともと捨てるものを保管管理するだけなのでドナー側の負担はほぼゼロだ。(出産前に提供の意思表示をするくらい。)
問題点としたら、得られる造血幹細胞が限られており、レシピエントの体格が良いと足りない場合がある、再発した場合に効果が期待できるドナーリンパ球輸注が使えない、臍帯血を採取できる施設が限られており、なおかつ出産はいつ何時始まるかわからないため、週末や年末年始など、採取できないケースが結構ある、などだろう。
骨髄移植は白血球の型(HLA)が全て合うことが望ましいが、これが一致するのが非血縁者間(骨髄バンク)だと一万分の一以下である。
この合致率を下げて、血縁者をドナーとしようではないか、というのがハプロ移植である。血縁だけあって、兄弟なら50%の確率で、親子ならほぼだいたいドナーになることが可能である。縁もゆかりもない他人のためにドナーになるのは負担が大きいが、兄弟や子どもであればどうだろう。しかも、抗がん剤や放射線で叩ききれない残存がん細胞に対する抗腫瘍効果も高いと言われている。
こう書くとまるで夢の治療だが、実際行われているのは日本でも数施設である。なぜか。移植をするということは、他人の免疫細胞を招き入れ、定着させるということである。そして、免疫細胞の役割とは、自己でないものを攻撃することである。
移植された免疫細胞にとって、レシピエントの身体は非自己でしかないため、当然攻撃対象となる。これが移植片対宿主病(GVHD)だ。
消化管に出れば1日何リットル単位での下痢になるし、吐き気が出ることもある。皮膚がぼろぼろになったり、肝臓がやられる場合もある。
そして、何より問題なのが、GVHD に有効な薬剤があまり市販されていないことだ。免疫反応がその実態であるので、免疫抑制剤が主力になる。当然、移植後から全身性の免疫抑制剤は綿密な血中濃度のコントロールを行いながら投与されるのだが、強力な免疫抑制は感染と表裏一体だ。局所のGVHD 制圧のためにはその場所にさえ薬が届けば十分なのだが、なかなかそういう薬はないのだ。
ではどうするか。
作るのだ、病院で。
この、2017年の日本において、薬剤師が、カプセルに、手動で粉薬を、つめている!
また、健康な人の腸内細菌を移植する、と言えば聞こえは良いがその実態はちょっとここでは書けないような、そんな治療も医師が自ら犠牲(犠牲?)になって行われていたりもする。
骨髄移植、それもハプロ移植となれば最先端医療である。しかし、最先端であるが故、市場規模が小さすぎ、まだまだ製薬会社を始めとする企業が手を出しにくい状況であり、医療スタッフが手弁当で補わなければならない部分も多々あることは記しておきたい。
レシピエントの方が書いていた、骨髄移植が生きるか死ぬかぐるぐるポン!というのは確かにその通りであるが、移植後の生存率とQ O Lを少しでも上げるために、現場ではいろいろ、本当にいろいろ、試行錯誤を重ねている。
私は昨年人間ドッグに行き、結果は『至急再検査』でしたが、二ヶ月経過した今も再検査していません。
夜眠る時、このまま私も子供達も自然に死なないかなぁと思います。
何もかも面倒くさいです。
朝が来るのが嫌いです。
ずっと眠り続けたいです。
結婚するんじゃなかった。
子供産むんじゃなかった。
独りになりたい。
病院代、高いだろうな。
入院したら、子供達は児童保護施設に入れるしかないけど、入れるのかな。
ちなみに、上の子と下の子は待機児童の関係で同じ園に入れませんでした。
夫一人で子供二人を別々の園に送迎して、家事して仕事して残業して…次は夫が倒れます。
こんないっぱいいっぱいな生活に意味はあるのか、生きる意味はあるのか。
もう生きたくない。全てやめたい。
足が痛いと整形外科へ気軽に行き、
寝る前までカフェインたっぷりの日本茶を飲み、眠れないからと睡眠薬を処方される。
「恵まれたステージ4の乳がん患者」のニュースに対するコメントに
「私も癌ですが、豪華個室に入って、のんびり養生がしたいです。
非正規で休んじゃ食えないので、体にむち打ち、無理して働いています。
この人が、心底羨ましいです。」
と書き込んだら、
「非正規はお前が悪い」
「同じ病に苦しむ人間の立場が一緒にならなきゃいけないルールはないんだから
しょうがない。そんなに悔しいなら金持ちと結婚すればよかったのに」
「ほーんとかわいそうw
自分が癌になったとしても、同じ闘病仲間をこうやって僻みたくないわぁw」
はい、努力はしましたが非正規スパイラルからは抜け出せませんでした。
励ましてくださった方もおられましたけどね。
非正規手取り161,139円、高額医療費の自己負担限度額57,600円。
ガンは治る病気になってきているし、保険内の標準治療で十分だと思っているけど、
だるさ、疲れが取れないまま、勤務を続けているのは、寿命を縮めている実感はある。
本人に自覚があるなら、
ちょっと嫌な言い方になるけど、母上の身体使って新しい薬の副作用の研究しているような面もあると思う
この薬なら副作用は比較的軽いとか、白血球数減らす率が比較的低いとか(映画身に行けるってことは感染症に対してすごく神経質にならなくてもいい生活できるのかな と判断)
女性ホルモン関係が癌でぐしゃぐしゃになって高血圧とか骨とか高脂血症のリスク高い人にどう使っていくか とか
だから、気に病むことはないと思う
むしろ体張って後世の誰かのために良い治療法見つけるデータ提供してくれてる母上に感謝したい