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2018-10-10

骨髄移植の話(10/11追記あり)

増田でも時々骨髄バンク移植について話題になっているのを見かける。

私もそれに関わる立場になったので初めてエントリーしてみることにした。

この度私は骨髄を提供してもらう側になった。つまり骨髄移植必要病気になったということである。私は20代前半だ。

正式にはまだバンク登録をしていない、HLAハプロタイプを調べただけの段階だ。病状の経過が悪く、先に抗がん剤治療必要判断されたため、まだ骨髄移植の日程を決められる状態にないのだ。

しかし、すでに雲行き怪しく、日本人には非常に珍しい型だという結果が出ている。なんでも、0.0001%以下だとか。HLAの検査結果にも、「非常にまれ」と書かれてしまった。

現在バンクドナー登録していただいている方との適合率も調べたが、フルマッチはいない。ミスマッチも数人という結果だった。

私が小説漫画編集なら、設定過多でボツにするところだ。

日本骨髄バンクが公開している現在登録ドナー登録者数は74万人強、ドナー登録数は48万人強、適合報告ドナー数は30万人弱である

患者ドナーの適合率は約3割だそうだ。そこからさらにふるいにかけられて、最終的に骨髄提供および移植日が決まる。

患者は適合するドナーが見つかるまで、病気を抱えたまままずは体力を温存しつつ生きなければならない。

ドナーはいつ見つかるかわからない。なぜならドナー登録善意の行動で、適合するかどうかは運次第なのだ

2〜3ヶ月で見つかる人もいれば、半年かかる人や最期まで見つからない人もいるだろう。

HLAハプロタイプ は生まれながらに決まっている両親から受け継いだ白血球遺伝子である。変更はできない。

要は生死をかけたガチャなのだ

自分のHLA型が珍しかろうと頻出型であろうと、その時ドナーがいなければ移植はできない。

出る時は出るし出ない時は出ない、なんて過酷ガチャなのだろう。

残念ながら「出るまで回せば100%」なソシャゲ脳的思考通用しない。

それはドナーさんの善意に頼った骨髄バンク制度であり、何よりドナーさん自身にも少なからリスクのある治療からだ。

他人強要することはできない。

現状のドナー制度は、病気になるまで考えもしなかったが、限界に来ているのでは?と感じることがままある。

私のドナーさんは果たして本当に見つかるのだろうか。

善意だけで人の命は救えるのだろうか。

骨髄ドナーは、命のボランティア、いや命がけのボランティアである

それでも、バンク登録患者が一人でも多く生き残るためには、一人でも多くのドナー登録必要だ。

きょうだいなど、ハプロタイプの近しい親族がいる場合を除き、命がけのボランティアをお願いする以外に方法がないのである

ドナー登録自体は各献血ルーム等で比較簡単に、すぐに登録可能である

ただし登録後、適合患者が見つかりドナー候補となった場合、非常に面倒と言える書類審査家族医師同席での最終的な同意提供完了までの厳密な体調や薬の管理必要となる。

骨髄バンクドナー登録条件はドナー登録に関して十分理解した18歳以上54歳以下、男性45kg以上女性40kg以上の健康体の方である。詳細は是非日本骨髄バンクHPを参照していただきたい。

このような条件である以上、ほとんどの方は学校会社勤めであろう。

もし候補者となった場合、そちらにも報告し、数日間入院しての骨髄提供への理解・許諾を得なければならない。

また、自治体民間団体によってはドナー提供者へ助成金を出しているところもある。

それでも、患者の命のためとはいえ、そこまで善意でできる人間はそう多くはいないだろう。

だけれども、私は患者である

一人でも多く合致するドナーさんに巡り会いたい。

わがままな願いかもしれない。

返せるものは厳密に個人情報等を隠した手紙一通と、ドナーさんに直接知らせることは叶わないその後の病状の回復社会復帰だけなのだから

最初にも書いたが、私のフルマッチ現在0人である

ミスマッチとは1型欠けの許容範囲内の合致数で、それも数名である

私の命が助かるのかどうか、今は誰にもわからない。

数名の彼らがたまたま運良く都合がつき、体調も良好で、私自身も移植するだけの体力があるタイミングを引き当てなければいけない。

運命のいたずらというにはあまりにも残酷すぎる。

それでも、見つかるまでは生きなければならない。

何があっても生きなければ、移植後の人生存在し得ないのだから

言いたいことがまとまらないエントリー申し訳ないが、願うことはただ一つ、一人でも多くの方にドナー登録に協力してほしいということである

登録簡単であっても、適合候補になった場合手続きが面倒ということは重々承知している。

それでも一人でも多くの方にご協力願いたい。

その一心でこのエントリーを書いた。

時間がかかってもいい。いつか私のドナーさんが見つかるように。それだけを願って。

このエントリーが一人でも多くの方に届きますように。

そして一人でも多くの方がドナー登録にご協力くださいますように。

それだけを願ってやまない。

追記 18/10/11

反応くださった方々、ありがとうございました。

記事を書いた時点では存じ上げなかったのですが、10月は臓器移植骨髄バンク推進月間なんだそうです。

元増田にも書いた通り、命がけの善意ボランティアを"お願い"する以外、患者にできることはありません。

HLA型の適合率は、非血縁者の場合数百〜数万人に一人と言われています

一人でも多くの方がドナー協力してくだされば、骨髄移植必要患者はその後の人生を得られる可能性が上がります

私はまずは骨髄移植が受けられる状態になるまで、血液内のがん細胞を叩かなくてはなりません。

骨髄移植でも死ぬ可能性は大いにありますが、骨髄移植の前処置としての抗がん剤放射線治療にも死のリスクがあり、何より移植後が一番大変と聞いています

移植までも生きなければなりませんが、移植後も多くの問題を抱えながら生き延びなければなりません。

医療技術進歩した現在でも、骨髄移植はかなり高度な治療技術なのです。

以下、コメントや反応にお返ししたいと思います

フルマッチミスマッチ、なかなかこういう使い方をする場面はないでしょうが、骨髄移植世界ではよく使われる表現です。

HLAの適合度が高いほど、安全移植することができます

本当に全てが運次第なのです。

記事へのコメントで、売血問題にも触れられていましたが、現行の制度が色んな意味で滞りなく進むやり方であることは承知の上で、それでも負担考慮すると何も返せないのが心苦しい思いです。国や自治体もっと何か補助があればいいのですけどね。

移植後、様々な問題を乗り越えて社会復帰して、幸せ人生を少しでも長くまっとうすることがせめてもの返礼と考えるしかありません。

また、記事への反応で親兄弟肉親でも命がけのボランティアだと指摘を受けましたが、おっしゃる通りです。

しかし、その命がけのボランティア赤の他人に協力してもらうのと、肉親に協力してもらうのとでは、肉体的・心理的社会的負担が大きく異なることは確かだと思います言葉足らずですみません

それから現在ドナー登録をしてくださっているみなさん、過去登録していただいていたみなさん、骨髄ドナー経験のあるみなさん、登録を考えてくださっているみなさん、本当にありがとうございます

一人一人にお礼を言って回りたい気持ちでいっぱいです。

あなたたちの勇気ある善意ボランティアのおかげで、生きられる方がたくさんいらっしゃいます

自身負担も大きい骨髄ドナーですが、血縁ドナーがいない患者にとって非血縁ドナー(骨髄バンク登録ドナー)さんは、「生きる」ための選択肢を与えてくださる存在です。

「生きる」ために不可欠と言っても過言ではありません。

この増田が一人でも多くの方の目に触れ、骨髄移植骨髄バンクドナーに関する理解がより深まるきっかけになれば、これほど幸いなことはありません。

私もがんばって生き延びます

そして、なるべく適合率の高いドナーさんに巡り合い、これから人生を生きていきたいです。

2016-02-12

住所変更届リスト(私版)

昨年の2015年11月末に引越して住所変更の連絡をした全リストです。これから引越しをする人の備忘録になればと。

なお、私は、妻なし、子供なしです。

 
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