はてなキーワード: 童話とは
年末年始暇なんでブックオフで安売りしてたぼくたちは勉強ができない(ぼく勉)を買ってみた。
増田でボロクソに言われてたのは覚えてたけど、漫画を一通り読んでネットの感想も色々読んだうえである程度は言われてもしゃーないなと思った。
全体的に読者の期待を裏切った結果なんだろうなという印象。
せっかくなんで何をどう裏切ったのかについて自分が感じた感想をまとめる。
ぼく勉は見立てと対比を多く使っている。
具体的な手法でいえば緒方理珠が唯我成幸への恋心を明確に認識したシーンでUターン禁止の標識を同じコマに入れるという方法を取っていたり、桐須真冬と唯我成幸の指導方針が真逆であることについて、床の線と足の並びを平行に描いて「(お互いの指導方針が)平行線」などと言わせていたりする。
このような見立ては手法のみならず設定自体にも取り入れられており、例えば主要なキャラは童話やアニメのキャラクターに見立てられている。
キャラ | 童話・アニメ |
緒方理珠 | 親指姫 |
古橋文乃 | 眠り姫 |
武元うるか | 人魚姫 |
桐須真冬 | アナと雪の女王(エルサ) |
小美浪あすみ | ピーターパン(ティンカーベル) |
唯我成幸 | 幸福の王子 |
対比については例えば桐須(キリスト教)←→唯我(仏教)のような指導方針の違いや名前の由来の対比については作者が言及しているが、
その他にも将来の進路についてヒロインごとのグループによる対比が見られる。
将来の進路 | キャラ |
才能と希望が一致せず希望を選ぶ | 緒方理珠、古橋文乃、桐須真冬※1 |
才能と希望が一致せず才能を選ぶ | 武元うるか |
才能と希望が一致 | 小美浪あすみ※2、唯我成幸 |
※1本人の発言。また一生徒であり指導方法を学んでいない唯我成幸ですら達成できた緒方理珠と古橋文乃の成績を向上させることに失敗しているため。
※2小美浪あすみは受験科目の理科分野が苦手であるが、作中で患者の診断については得意であることが示されている。したがって研究側としての才能はないが、現場の医師としての才能はあるものと思われる。
追加ヒロイン枠である桐須真冬、小美浪あすみはそれぞれ同じグループのキャラクターの将来のロールモデルとして見立てられている。
すなわち桐須真冬の存在は緒方理珠と古橋文乃が自分の才能がある分野ではなく、自分が希望する進路を選んでも幸せになるということを示唆しており、
小美浪あすみの存在は父親のいない唯我成幸の代わりに、父親と対立したとしても父親の背を追うことは間違いではないのだということを示唆している。
この漫画のテーマの一つが幸せになることであり、この2つのグループは将来幸せになることが示されている。
では自分の才能と希望が一致しておらず、才能がある分野を進路として選んだ場合のロールモデルのない武元うるかは将来どうなのか、というのがこの漫画の結末に当たる唯我成幸から婚約指輪を送られる部分であり、これを以て将来幸せになるということが示されている。
この点、作者は古橋文乃ルートで武元うるかに失恋ごときで不幸にさせるなと言わせているが、将来ではなく現在での描写であり、また幸せとは言わせていない点に本旨があろう。
ぼくたちは勉強ができないというタイトルの通り勉強ができないというのは前提としてあるが、ここでいうできないこととは勉強以外でキャラクターが抱える問題であり、主として家族に関連する問題である。
キャラ | できないこと |
緒方理珠 | 人の気持ち(特に亡くなった祖母の)がわからない |
古橋文乃 | 父親や親しい人と向き合えない |
武元うるか | 恋愛をうまくすることができない |
桐須真冬 | 家族の反対を振り切って選んだ道が向いていないと思っている |
小美浪あすみ | 子供の頃から憧れた居場所(父親の診療所)を継げない |
唯我成幸 | 周りの幸せを優先して自分の幸せを追い求めることができない |
これらのできないことを各キャラの長編(①など番号を付された連話)で唯我成幸が尽力して克服するというのが基本的な流れになっている。(武元うるかと唯我成幸は長編がない代わりに本編の終盤がその流れに当たる。なお武元うるかは家族ではなく他人との関係であるが、これは将来家族になる相手との問題であることを示唆している)
この点武元うるかの恋愛ができないことについては他のキャラも同じではないかという批判があり、なんなら成就していないのだから他のキャラこそ恋愛ができないのではないかという指摘もあり得る。しかし武元うるかの場合は恋愛的なアプローチに失敗することが多々あるという点で他と差別化されている。
つまり他のキャラクターの場合、唯我成幸の気を引こうとして主体的にアプローチをした際にはドキドキさせたり意識させたりして成功しているが、武元うるかの場合は好きな相手を唯我成幸ではないと言ってしまったりプールで溺れさせたりするなど明確に失敗してしまうことが多々ある。つまり作中での描写の問題であり、そのため恋愛ができないのは武元うるかなのだ。(メタ的に言えば克服できなかったものをそのキャラの問題にするのは最後まで問題を抱えたキャラがいることになるため読後感が悪くなるという問題もあろう)
上記のようにして各キャラが進路を選び、できなかったことを克服することでぼく勉のキャラは幸せになり、その幸せになった将来の姿が本編最終話に当たる150話で書かれている。
この話が卒業後すぐではないのは、緒方理珠と古橋文乃と違って将来像のロールモデルがいない武元うるかにとってはこの最終話こそが将来の幸せを保証するものだからである。
つまり付き合い始めてすぐではなく数年後の将来においても、唯我成幸は他のヒロインたちからの誘惑を振り切って武元うるかを選び、お手製の婚約指輪を渡してプロポーズをする。
このエピソードを以て将来に渡って武元うるかが幸せであることが保証され、同時に将来においても唯我成幸にとって武元うるかを選ぶことが彼自身の幸せであることが保証される。だからこそこの最終話は恋人になってから数年後の話であり、恋人がいるにも関わらず他のヒロインから誘惑されるという一見陳腐な展開が必要なのだ。(あのような陳腐な展開でなければならなかったかは別として)
ぼく勉はこのように緻密な構造で作られている作品である。(構造を元にした話自体が緻密とは言っていないので誤解のないことを望む)
簡潔にまとめるならば、作品全体を通して周囲の人間を幸せにしてきた一方で自分の幸せをないがしろにしていた主人公が、最後の最後で今まで幸せにしてきたキャラに背中を押されて自らの幸せのために好きな相手に告白をして、恋愛がうまくできなかった女の子と共にできないことを克服した、という結末になるように作られている。
また見立てと対比の話に戻れば、人魚姫と幸福の王子という他の4作と対比して不幸な結末で終わった童話をモチーフにした2人が、童話と違って幸せな終わりを迎えたという形にもなっている。
作中のキャラの配置やモチーフなどを考えればこのようなストーリーを作者が想定しており、その結末になるように連載を進めていたことが読み取れる。
さて、ここまでぼく勉という作品の作りを辿ったが、最終的に作者である筒井大志は他のキャラのパラレルストーリーも描くことを選択した。
作者のインタビューを聞くと編集との雑談の中で増刊で描けないかと言ってみたら本誌でやることが決まったとのことであり、連載中に急に決まったことがわかる。
このような形で決まったものであるから当然様々な弊害が生まれている。
例えば物語の構造として今まで幸せにしてきたキャラに背中を押されることができなくなってしまっているため、主人公の告白の重みがなくなってしまっている。(武元うるかには幸せにしてやるという決め台詞を言っておらず、逆に幸せにできないかもしれないけれど自分の幸せのために付き合ってほしいという告白になっている。つまり幸福の王子というロールから脱却するというカタルシスがある)
また武元うるかには恋愛というできないことが残ったままになってしまっているため、上で書いたような克服できなかったものをそのキャラの問題にすると、最後まで問題を抱えたキャラがいることになるため読後感が悪くなってしまうという弊害がそのまま生じている。この点古橋文乃ルートのセリフを反例として挙げられることが予想されるが、上記の通り現在の時間軸であり幸せと言わせていない点に本旨があると考えられ、また結局のところできないままであるという問題は何ら解決していない。
これらの弊害は作中のテーマとしてそれまで書き続けていたことを自ら否定したものであり、それぞれの読者が気づいていたか気づいていないかは別として、無意識的に期待していたものを裏切ってしまった。
無意識的に期待していたものを裏切った上でさらに個々の話でも、特に緒方理珠と桐須真冬について、読者の期待を裏切ってしまった。このように読者の期待を繰り返し裏切ってしまったことが今も批判される原因だろうと感じた。
結果としては自分の考えたストーリーがどのキャラを好きな人にも受け入れられると信じきれなかった作者の敗北だろう。
作中で武元うるかに失恋ごときで不幸にするなと言わせていたが、好きなキャラが失恋したらファンは喜ばない、不幸になると作者自身が思いこんでしまったのは皮肉である。
・最終回で無限の未来があると言い、実際の作中のほとんどの女キャラクターが触れていると恋人になるというジンクスを主人公と成就させているのに、主人公以外の彼氏がいる女キャラクターは主人公に触れていないのは些か逃げ腰ではないかと感じた。
・単行本最終巻の作者コメントの僕(作者)が描いたぼくたちは勉強ができないはこれで終わりというコメントはあまりにも無責任過ぎる。お前以外に本物を描くやつも描けるやつもいないんだよ。
特に後者の点でボロクソに言われるのはしょうがないなって感じがした。あやふやな土台の上に二次創作は実らないんですよね。悪いけど。
もしそういう物語構造なら、うるかは1話から出ているとは思うが、それはともかく、これだけ独自に考察することが、まずもって素晴らしい。/「ボロクソ」は、うるか好きをこじらせた増田がいるから…。
冗談はさておき1話から出ていないというだけで否定することができる強度の構造ではない。あらゆる要素がそう物語っているので。逆に1話から出ていなければならないということもないだろう。
才能がある分野ではなく自分のしたいことをするべきというのがこの作品の主張なのであって、その点はセンター試験合格で緒方理珠と古橋文乃が衝突を繰り返していた桐須真冬を和解するという形で結実するのだから、衝突のない分野に進みその主張とは直接関わらない武元うるかが1話に出ていないのも不自然ではないだろう。
当初勉強と恋愛の二本柱で進めて行くつもりだったが勉強要素が不人気か何かで早々になくなったために、勉強要素を担っていた2人が恋愛要素も担っているという誤読が生まれたのではないだろうか。
後段の件はちょっと調べたけどうるか派はそりゃキレて当然じゃねえかな……。(私が読んでボロクソと言ったのとは違うので必ずしも恨みの結果ではないと思うが)
パラレルは完全に逃げだったけどなぜパラレルやったかって「真冬先生が一番人気になってしまったから」だよ。先生を真エンドにはしにくいので全員分描いて一番最後に真冬編を持ってきて読者の人気に応えた。
パラレルやった理由がそうなのは火を見るより明らか(順番通りなら桐須真冬→小美浪あすみになるはずなのに人気を鑑みて桐須真冬を最後にしているから)なので、この増田でも別になぜしたのかとか言ってないよ……
真エンドにしにくいもなにも、話を曲げて人気が高いキャラのエンドにするようなラブコメはほとんどない。ぼく勉の場合は桐須真冬人気を惜しんだ作者が話を曲げて描くことにして、その結果期待を裏切ってしまったのだろう。
これ(最終巻でヒロイン全員どのルートでも幸せになることを僕(作者)が保証するなどという作者コメントがある)は言われそうだと思っていたが、ではその幸せとは何なのか。
できないことはできないまま残った上で、それでも別の幸せを得られるよという話でしかないだろう。
それが今まで描いてきたこととなにか関係があるかといえば何も関係はない。
幸せになるのはそうなのだろう。でも漫画で書かれてたできないことはできないままだ。それが変わることはないし、代わりに見つけた幸せを得た姿を見ることもできない。
ではその保証にどんな意味があるのだろう? 私はないとしか思わない。
(そういった事情を考慮しないとしても、古橋文乃ルートの最後で唐突に今まで一切書かれていなかった平行世界解釈を語らせるなど言い訳をするような作風を鑑みると、読者に批判された言い訳として書いたものと見るのが妥当だろう。そもそも当然のこととして作中から読み取れないことを考慮する必要はないので本文では触れなかった。もちろんファンが作者コメントに救いを求めるのは自由であるが)
小学校低学年のとき、図書室で大判の本で絵本と小説の間くらいの本があった
そのあと小説でグリム童話とか読んだし、ラングのいろの童話集も夢中になって読んでた
当時はまだラノベちっくなのも少なかったし
もう20年ちかく前なのにいまだに覚えてる
両方とも子供がみる夢みたいな意味不明で不気味な世界観でふわふわして不思議な気持ちになって好きだった
高学年のあたりから青い鳥文庫を読みだして、夢水木喜朗とかパスワードシリーズとか読んでた
中学生になって友達からドラクエのノベライズでたぶんはじめてラノベをよんでそこからさらに別の友達にブギーポップ歪曲王からのキノの旅でもう俺の純粋な世界は終わってしまったけど
1930年代に、アメリカに住むある父親が娘のために童話を描いた。
サンタが住む北国で、役立たずのトナカイであるルドルフはいつも落ち込んでた。
他の8匹のトナカイみたいに活躍できなくて、赤鼻のトナカイだとみんなにバカにされていた。
でもある日、サンタとトナカイ達がプレゼントを運んでいると、急に霧で前が見えなくなった。
このままでは前にすすめない。するとサンタは気がついた。「ルドルフ、君の赤い鼻が光ってるぞ!」
ルドルフはみんなの先頭に立って、霧の中を駆け抜けた!
そして、無事にプレゼントを届けることができた。
その日以来、ルドルフは自信を取り戻し、みんなの人気者になることができた。
この話を父親が思いついたのは、世界恐慌で貧乏暮らししてた時なんだ。
妻は病に侵され、娘にも貧しい暮らしをさせていた。
そんな時、娘を喜ばせようと描いたのが、「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」というお話なんだ。
役に立たないと思ってた者も実は役に立つ、みんな救われるんだというメッセージが入っていたんだ。
この話を他の人にも聞かせたところ、たちまち評判に。
悲しいことに途中で妻は病で亡くなってしまったけどね。
でも本が売れ、ついに赤鼻のトナカイは歌になった。
その曲も大ヒットして、父親は大金を手に入れることができたんだ。
みんなご存知の「赤鼻のトナカイ」の歌だ。
それで輸入される際に歌詞が和訳されたんだけど、文字数的に内容が省かれてしまった。
だからみんなが今知っているルドルフという名前も出てこないし、少しわかりにくい歌詞になっているんだ。
でもこれで分かったよね。
トナカイの鼻が赤く光るのは、どんな人でも、たとえ欠点だと思われた部分を持っていても、実は役に立つんだというメッセージがあったんからなんだ。
なぜトナカイの鼻が赤く光るのか、答えになっていれば嬉しい。
199X年。世界は核の炎に包まれた。海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えた。だが、(ここまで書いた。以下全てAI)
しかし人類はその極小数のみ生き残った! そして彼らは知ったのだ!この地球にはまだまだたくさんの資源が残されていることを! 20XX年、人類はこの地球を蘇らせるため大規模な復興計画を実行に移す。だがそれは決して平坦な道ではなかった。多くの犠牲を払いながらも、彼らは少しずつ歩みを進めていったのだ。その一歩ずつが人類の希望への確かな道程だったのだから……
2115年。
人々は復興を果たし新たな文明を築きつつあった。だがそこに立ち塞がる影があった。それは人型兵器「機兵」とそれに随伴する「魔獣」「幻獣」と呼ばれる異界の存在たちである。
機兵はかつての超技術により生み出されたものらしくその戦闘力は非常に高く、人類の手に余るものとなっていた。そのため、魔獣・幻獣に対抗できるのは人類側で作られた対機兵の切り札「魔導機士」だけとなる。
機兵を操り戦場をかける「魔導騎士」に憧れを抱いた少年・カイ=セイリュウは幼馴染の少女とともに、訓練生となったばかりの16歳のある日。突如出現した魔獣との戦闘に巻き込まれたことで人生を変えることになる。
戦いの中でカイが得た「魔力炉心(エーテルリアクター)」と呼ばれる超高密度の魔力エネルギーを発生させる心臓部、それによって得られる強力な魔法「魔術」、そして機兵との交戦で得られた戦闘データをフィードバックさせた最新型試作機兵「エクスシア」を駆って魔獣の討伐を行うようになる。そうして戦い続けるうちに彼はいつしか人々から「勇者様」と呼ばれるようになり、「機聖騎士」の称号を与えられていく。そんな中で彼は幼馴染であり同じく訓練生であった女性少女メイリィと共に絆を深め合いながら成長していき……
「それは何?」
メイリィはカイに話しかける。ここはとある町の路地裏にある酒場の前だ。まだ昼間だというのにも関わらず、酒を飲む者たちの姿がある。
二人は先日行われた実地試験で見事合格した新米機兵使いとして登録するため、訓練所へ報告をしに向かっていたところだ。その途中で、カイはあるものを見つけた。それが今二人が持っているものである。一見すればただの小石かと思うほどの大きさしかないものだが、よく見ると何か文字のような模様が描かれていることがわかる。しかも妙に輝いているようにも見えて不思議だった。
疑問を抱くカイであったが、その答えはすぐに出た。「うわぁっ!」
思わず声が出る。なんと突然その石が光を放ち出したからだ。そして光が収まったときには……目の前に一人の美しい少女が現れていた。
肩口までの金髪ロングヘア、白を基調としたドレス風の衣装を纏い、手にはレイピアのようなものを握っている。年齢は14歳くらいだろうか?透き通るような肌にくりっとした碧眼が特徴の顔つきはまるで妖精のように整っており可憐そのもの。
「え!?君は一体……?」
驚きつつも返事をするカイ。そんな彼に少女は告げた。
「あ……」
(どこかで聞いたことがあるような……確か最近話題になった童話の登場人物と同じ名前のはずだけど)記憶をたどる。
「ああそうだ!『アリス』だよね?でもどうして君がここに?」
「お願いがあるんです。私を助けてください」と。
突然の申し出。意味がわからずカイは聞き返す。「助けてくれって何を言っているんだい?」
すると彼女は答える。自分が伝説の魔導機騎士の一人だということ。この国の姫でもあること。魔獣の襲撃で国が崩壊し危機に陥っていることなどを説明された。そして助けを求めてきたのだ。だが……当然のことながら事情を知らないカイは戸惑い困惑するしかなかった。そこでメイリィが助け船を出すかのように会話に加わった。
「待ってください!私たちだっていきなりの話で混乱しています。詳しい話を聞かせてもらえませんか?」
こうして彼女たちは町の中へ移動し喫茶店で落ち着くことに。注文を終え席に着く二人。改めてカイが訊ねようとするより先にアリスと名乗った彼女が自己紹介を始めた。
「改めましてご挨拶させていただきます。私の名はアリスティア・ド・ラ・リュゼ・ヴァンピール。ヴァンピール王国第三王女にして王位継承者です」
「なっ!」驚くカイとメイリィ。だが彼女は構わず続ける。「驚かせてしまい申し訳ありません。ですがどうしてもあなたたちに力になってもらいたいのです」頭を下げる彼女。
「あのー失礼ですが……どういった理由で我々に依頼をなさるのか伺ってもよろしいでしょうか?」遠慮がちにカイが尋ねる。
事の経緯を語り始めるアリス。それによると彼女は魔獣に襲われた際に偶然にも魔導機士が近くにいたらしく、その者に救われたことで魔導騎士への憧れを抱き自らも魔導機士になることを決意して訓練所へ通うようになったのだという。しかし現実はそれほど甘くはなく、思うように強くなれていないのが実情らしい。それでもあきらめずに頑張っていたがある日突然ある事実を知ってしまったという。それは自分の命を狙う暗殺集団の存在である。彼らは魔獣襲撃の混乱に乗じて自分を亡きものにしようとした。その刺客たちから守ってほしいというのが今回の願いなのだ。
話を聞き終えたカイとメイリィはしばらく考え込んでいたがすぐに顔を上げて彼女に告げた。「わかりました。お引き受け致します」と。「本当に良いのですか!?」驚く彼女だったが続けて言う。「こちらとしてもぜひお願いしたいと思っていたところです。どうか私たちと一緒に戦ってください」と頭を下げた。「やったねカイ!」笑顔のメイリィに背中を叩かれるカイ。だが当の本人はあまり浮かない表情をしていた。理由は明白だった。彼は不安だった。自分は機聖騎士であるとはいえまだ実戦の経験がない。
「うわああああ!!」
唐突に街中から叫び声が聞こえてきた。何が起こったのか確認しようと外に出るとそこには巨大な蜘蛛の姿があった。その外見はさながら悪夢に出てきそうな感じで、とてもではないが正視できるものではなかった。しかもその数はかなり多いようで辺り一面を徘徊している。
「くそっ!こんな時に」カイたちは急いで逃げようとしたが運悪く一匹に見つかってしまう。
カイはエクスシアを構える。同時にエクスシアも変形を開始させるがその時だった。突然アリスが目の前を塞ぐように飛び出た。
「ここは私がなんとかします。早く行って!」叫ぶと彼女は魔剣を構え、そのまま突っ込んでいく。
二人の呼びかけも虚しくアリスはそのまま巨大蜘蛛の腹下に入り込む。そして次の瞬間には彼女はその体を貫いていた。巨大蜘蛛が悲鳴をあげる中、カイたちの元へ戻ってくるアリス。返り血で赤く染まった彼女の姿に二人は恐怖を覚える。
「私はまだ弱い……でも強くなります。だから……お願い……助けて……」
泣き出しそうになる彼女を見てカイは思った。(この子は俺なんかよりよっぽど強い)と。だからこそ決意した。彼女を絶対に死なせないと。
これから待ち受ける戦いはおそらく想像を絶するものになるはずだから。
「私も行くよ!」と。彼女はこう続けた。
「アリスちゃんの話を聞いて私も何か力になりたいと思ったんだ。でも今の私にはカイほど戦う力はない。だけどアリスさんを守ってあげられるくらいの力は身につけてみせるから一緒に連れていって欲しい」と。
その申し出に驚いたカイだが……やがて「うんわかった」とうなずいて承諾する。
するとメイリィは言った。「それじゃあ決まりだね。よろしくね」
こうしてカイたちは三人で魔獣との戦いに挑むことにしたのであった。
DeepLで翻訳
ベルは、私たちのオンラインとオフラインの二重生活について、美しく観察され、まばゆいばかりのアニメーションで描かれたSFのおとぎ話である。
細田守監督のサイバー童話は、基本的に壁一面の大作で、その背景には仮想世界が広がっており、
ウィリアム・ギブスンの目が飛び出るほど緻密で壮大な世界観の波が押し寄せます。
細田氏は、誰もが秘密を持っていると考えており、インターネットは、それらを処理し、傷を癒し、
自分自身から私たちを救ってくれる人を見つける能力に役割を果たす可能性がある.
彼が古典的なおとぎ話の豪華な SF 味のあるバージョンを通じてそれを行うことは、
単なるおまけではありません (これらのコンポーネントだけで、ヴィルヌーヴの時代を超越した物語の記憶に残る新しいバージョンが作成されたはずです)。
https://www.metacritic.com/movie/belle-2021/critic-reviews
日本だとファンタジーだという批判があるけど海外だとむしろそういう風に観ているからここまで国内外で評価が真逆になったんかなあ
童話で聞いたような話だ
童話の中だと夏の間に真面目に働いて食糧を備蓄していたアリが助かって、遊んで暮らしていたキリギリスが蓄えがなくて冬を越せずにのたれ死ぬって展開になるけれど
これ、現代日本の常識で考えたら逆の展開になる方が合ってるな…と思った
真面目にコツコツ労働するしか能の無い無能=アリは、自らの労働によって得られる低賃金では冬を越せずに飢え死に
音楽という特別な才能に恵まれた天才=キリギリスは信者からのお布施でイージーモードの越冬
しかもアリはキリギリスを羨む事もなく、その歌声に感謝して聞き入りながらバタバタ死んでいく
現代だとこうなると思う
キリギリス型じゃないと生きられない
実際にプレイした訳ではないけど面白いと噂で聞いた同人エロゲーの一覧を書いてみるの一覧
以上、終わり
以上、終わり
…やっぱり出来が良い同人ゲー多すぎるって!
小学生の頃読んだ。
子どもを望んでる王妃が、魔女ととりひきをし、子をさずかる果物を2つもらう。
ちゃんと皮を剥いて食べように言われたけれど、1つは皮を剥いて、もう1つはそのまま食べてしまった。
妹姫は金のスプーンをくわえてうまれてきた天使のような少女。姉姫はブスで髪ボサボサでボロをまとい、ヤギを乗り回して木のスプーンをふりまわし、召使いも寄せ付けない。
ただなぜか双子同士はすこぶる仲が良い。
このヤバい方の姫がめっぽう強く、木のスプーンを武器にどっかの国を救う。
ところが結婚パレードの最中に、ヤバい姫が絶世の美女に変身。王子は大喜び。国民も熱狂。
妹姫は「私には姉様の本当の姿がずっとみえていたわ」
エンド