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はてなキーワード: 初恋とは

2022-11-13

水星魔女

主人公の(おそらく)初恋の人が

主人公ポジティブな行動のせいで意図せずアレになってしまったんですけど

これは真相がわかったらトラウマになるよね?

2022-10-13

破壊衝動

 わたし知命をとうに過ぎた会社員です。3才年下の妻とは、学生時代に当時の趣味を通じて知り合い、それなりの紆余曲折を経て三十路前に結婚しました。彼女はある事情で、わたしとの結婚前に当時の職場退職していたので、結婚と同時に専業主婦となりました。

 わたしも妻も子供ができにくい体質で、わたし子供にあまり執着がなかったのですが、妻は子供を欲しました。夫婦で数年間不妊治療に励み、その後子宝に恵まれました。当時まだ珍しかった育休を取得し、職場の近くに居を移したわたしは、専業主婦だった妻をできる限りサポートして、妻と力を合わせて一人娘を育ててきました。

 40の声を聞くころから、妻は夜の生活拒否するようになりました。面と向かって理由を聞いたことはありませんが、あるとき「そういう気分じゃない。その気になったらこちらからうから」と苦笑交じりに拒絶されたことをよく覚えています。以来、今日に至るまで、妻との性交渉はありません。

 同じころ、妻はMLMに嵌まり、その関係者と出歩くようになりました。時を同じくして、アロマセラピーハンドマッサージなどの資格取得を始め、当時の当家貯金の8割ほどを使い込みました。

 事態が明るみに出たのは娘が中学に上がるころでした。説得が功を奏しMLMから足を洗った妻ですが、他に収入を確保する術はなく、使い込んだ金銭を返済することは叶いませんでした。わたしにできたのは、以来現在に至るまで、家計の一切を自分管理することだけです。

 妻は反省したそうです。MLMの仲間とは絶縁し、アロマハンドマッサージ趣味範囲自分ができるパート給与でまかなえる範囲)で今も続けています。特段の職業的スキルを持たない妻が稼げる給与たかがしれており、彼女自分収入を家に入れたことはありません。

 10年ほど前、仕事ストレスが原因でうつ病発症しました。1年と少しの休職を含む長い通院を経て、先ごろやっと服薬を卒業しました。3年ほど前から始めた趣味を通じて、友人が増えました。自分の半分ほどの年頃から年代まで、さまざまな人がいる、緩いつながりの集まりです。

 そんなメンバーのひとりに恋をしました。利発で機転が利き、素敵な発想を披露する、だれにでも明るく優しく接する彼女を、本来趣味活動とは離れて、個人的に遊びに誘うようになりました。最初ダメ元だったのです。わたしのようなおじさんの誘いに応じてくれるはずがない、そう思っていました。ですが彼女は快く提案を受け入れてくれ、一緒に遊ぶのが楽しいと喜んでくれました。以来、個人的な付き合いが続いています。もちろん肉体的な関係などあろうはずもありません。博物館展覧会、夕食会、日帰りの小旅行。手を繋ぐことさえ叶わない、中学生の初恋のような他愛のない付き合いです。それでもわたしは舞い上がりました。もしかしたらその人はわたし特別感情を抱いてくれているのかもしれない。

 わかっています。そんなはずはありません。親子ほども年の離れた、さしたる魅力もない中年、いや老人がばかなことを考えるな。自分でもそう思います。今の、親子のような、友人のようなふんわりした関係を、できるだけ長く続けることが、わたしにとっての最良の選択なのです。所詮は邪な、実らぬ恋です。

 夫婦仲は悪くありません。ですが、わたしは妻を恨んでいます10年以上、貞操義務を盾にわたしの性生活を奪い、台無しにした妻を、わたしは許すことができない。わたし自分より二回りも年下の女性を、己の恋する人物として妻に紹介したら。妻はどんな顔で、わたしになにを言うだろうか。そのときわたしは、この積年の恨みを晴らすことができるのだろうか。もちろんそんなことをできるはずはない。わかっています

 これが、叶うはずもない、わたし破壊衝動です。

2022-09-28

anond:20220926004809

初恋というか、初めて二次元でヌいたのはぬ~べ~女性キャラの誰かだったはず

当時は少年漫画の作中でJSくらいの娘が普通にエロい目に遭ってたんだけど、ぬ~べ~にはロリ貧乳ロリ巨乳もショタもお姉さんもツンデレクーデレもと結構欲張りな布陣で、ズリネタがその時の気分でコロコロ変わるようになったのは今思えばあの漫画の影響かもしれない

初恋は誰だろうな、たぶん↓のどれか


例外もあるけど、その娘自体を好きになるってよりはその娘をとりま恋愛シチュを好む傾向にある。北代を振った糞メガネは絶許

あとは、リアル実妹に恋をしている影響で小説やら漫画やらで近親相姦ものを手当たり次第に漁ってた時期があって、今もその傾向はゆるゆると続いてる

ラノベでは今となっては一ジャンルなので列挙しきれないけど、10代半ばに読んだ宮本輝の「焚き火の終わり」と村山由佳の「星々の舟」はむちゃくちゃヌけるわ切ないわでなあ

自分語りヤバい、この辺にしとく

2022-09-26

はてな民初恋二次元キャラが知りたい

概ねタイトルの通りです。

因みに私の初恋セーラームーン火野レイちゃんで親曰く、出てくるたびに画面に釘付けだったらしい。

2022-09-25

こちら側のどこからでも切れます

こちら側のどこからでも切れます

増田諸賢はこの文言にどのようなイメージを持つだろうか。

あるあるネタで「こちら側のどこからでも切れます。」が嘘だ、意外と切れないぞ、という話があると思う。

お笑い芸人か誰かもテレビで言っていたりして、子供のころ小学校でもネタとして話題になった。

しかに実際に手で切ろうとした時、こうした文言があるにも拘らず失敗することがある。

から小学校時代の俺もそれでわいわい騒いでいたのだが、一人だけこれに異を唱える女子がいた。

かに切れないこともあるのだが、それはギザギザの時も変わらないのではないか、ということなのだ。

初めは全然この女の言うことがわからなかった。

よく聞いていくと、そもそもこちら側のどこからでも切れます」以外の、例えばギザギザカットの包装小袋でも失敗してうまく切れないことがある。

こちら側のどこからでも切れます」は、どこからでも切れることを説明しているだけであって、その失敗の可能性はまだギザギザカット包装小袋など他小袋の場合と等しく含まれているのではないか

からこちら側のどこからでも切れます」で切れないことはそんなにおかしものではない、笑い物にするべきではない。そんなことをたどたどしくだが一生懸命説明していた。

まりプラスチックの小袋を開ける際に失敗する可能性が形態を問わず存在しているのであって、その可能性をちゃんとさっ引いて「こちら側のどこからでも切れます」を評価するべきだ、ということなのだ。

言を重ねるが、確かにこちら側のどこからでも切れ」るのだ。ただし失敗する可能性があるということ。そんなことを頑張って説明してた。

女子だったか男子からかうような流れになったと記憶している。でも俺は、家に帰ってからその腑分けの仕方、発想のあり方、そしてその女の子のことをずっと考えていた。

これが私の初恋だったのだろうと思う。

2022-09-24

最終回が一番おもしろ作品

さっき、初恋悪魔最終回を見てて、いい最終回だとは思ったんだけど

ドラマ漫画最終回が一番面白く感じたものって、個人的にはないなぁと思ってしまった。

映画だったらラストシーンがすごく良くて印象的なやつってあるんだけど。

これを読んだあなたにはありますか?最終回が一番面白かった作品

2022-09-16

35歳女の初恋

友達はいるし、男が嫌いというわけでもないけど、自分から人を好きになったことがないし、人から告白されたこともない。

ので、この歳にして彼氏いない歴=年齢です。

(ちなみに処女ではないです)

からは「めちゃくちゃ遊んでそう」とか「絶対モテるでしょ」と言われるけど、モテてない人生です。


人生何があるか分からないので、突然出会った男性に「かわいい」と言い寄られ、少し話した後連絡先を交換しました。

その後特に連絡すること向こうから来ることもなかったので、その場限りかなと思っていたら、数ヶ月後突然連絡が来て会うことに。


ご飯を食べて、なんかいわゆるイチャイチャして、キスもされたのに、告白されてないし、都合のいい女でしかない。

分かってるけど、ここまでされたら好きになっちゃうじゃん。


人生ソロ活動でいくんだろうなと漠然と思ってたのになんかドキドキする感じを知ってしまった。

みんなこんなの10からやってるのか。すごいな。


どうしたら告白してくれるんだろう。

毎日連絡取りたいしたまには会いたいな。

なんだろうこの気持ち。これが恋…?


と思いながら日常やるのめちゃくちゃ大変。

みんな急に大人に見えてきた。


どうなっていくんだろう。人生

からいからやめられないのに、

からいから苦しいな。


幸せになれるといいな。

anond:20220916163326

増田で挙げられたものについて、我が町(某県県庁所在地)はどんな感じか振り返ってみる

狭くて薄暗いラジコン

模型店なら20年前も今もあるな

店内で話すだけに睨んでくるエアガン

エアガン専門店は見た記憶が無い。模型店で扱ってたような

電気がいつも半分しか点いていないTRPGコーナー(文具屋のプラモコーナーのさらに奥)

模型店一角にそういう箇所があったような。今は新古書店(要はブックオフ)とかにある

PC屋の隅っこの暖簾の奥のエロゲコーナー

PCショップ10年くらい前にあらかた潰れて、今はPCデポと家電量販店しか無いな。企業向けのシステム屋に業態変更したのは増田と同様

レジのねーちゃん初恋だった個人経営ゲーム

ゲームショップ10年ほど前に全滅した記憶ブックオフゲオ以外の独立系新古書店中古CD店・レンタル店の退潮と同時期だったような

アニメイト

駅前にある。できたのは15年くらい前だっただろうか

地方オタクコミュニティプレイス雑感

地元オタクコミュニティ世代交代を感じる。

関東に出る前、地元だった地方工業都市の旧来オタクコミュニティはズタズタだった。


狭くて薄暗いラジコン屋。店内で話すだけに睨んでくるエアガン屋。電気がいつも半分しか点いていないTRPGコーナー(文具屋のプラモコーナーのさらに奥)。PC屋の隅っこの暖簾の奥のエロゲコーナー。レジのねーちゃん初恋だった個人

経営ゲーム屋。地元オタク臭のする場所のどれもこれもが、なんだか近寄りがたく、なにか卓越した技能を持つか、誰かの紹介無しには入り難い。そんな場所ばかりだった。

例外アニメイトくらいか。あの誰でもウェルカムな明るさはいろんな意味で眩かった。

そしてアニメイトに一歩遅れてやってきたインターネット普及。当時は衛星放送が無ければレンタルが来るまで見れなかったアニメP2Pという今思えばろくでもないアレのおかげでリアルタイム気味に楽しめるようになったし(後のネット

信はまさに福音であった)、定価販売ではないエアガン存在はすごい衝撃だった。

あと同人誌存在エロゲ雑誌なんかで知ってはいたが、実際に手に取れるようになったあの感動!通販だとメロンブックスの無地の箱はうれしい!

入手した同人誌からはるか遠き聖地コミケへの憧憬を募らせた。何が欲しいという訳では無かったけれど。

こういった物質情報的なアクセス活性化は俺のような消費するだけのオタクには福音であったが、同時に旧来のコミュニティはそれらに追いやられる、あるいは経営悪化によって存在感を失っていた。


それから結構歳月が経ち、俺は色々あって地元に戻った。長男だし。

改めて見てみると、そこには新たなコミュニティが芽生えていた。インターネットの強力な直射光に焙られて存在感を失ったように見えたコミュニティは、その環境変化に適応し新たな形を築いたり、新たな芽生えが発生していた。

これは盆正月の里帰りにも感じていたが、ネット配信の普及はライトP2P層をほぼ駆逐した。面倒な時間もかけず、ちょっとした月額でどうにかなるなら多くは月額を選んだ。アニメ以外も視聴できるので家族からお金も出やすい。

映画館が減り、レンタルビデオも消えつつある現在地元でもお手軽に映画を見ることができる手段でもある。

アニメイト移転こそしたが元気だ。店舗面積こそ減ったが女性向け同人で賑わっていた。

ラジコン屋はインターネット通販によって焦土と化したように思われたが、生き残った店舗郊外へ小さいながらレース場付きの新店舗を作り、大きく明るくなった店舗周辺地域需要を総取りしている。残存者利益という感じ。

ちゃん運営のいるサバイバルゲームフィールドも出来ていた。昔はグループ地主交渉して管理していたなぁ。

土建屋の中の行動力ある趣味人が余った土地(元農地や資材置き場)を転用して開いている感じ。関東フィールドを参考にして整備した、見劣りしないと豪語するだけのことはある出来だ。

フィールドありがちな常連問題はありそうだが、まあ関東でもそれは一緒だしそういうものである

個人ゲーム店はほとんどが消え去ったが、行きつけだった店はカードゲームTRPGプレイスペースを売りにあれこれイベントを開き、地域イベント中心の一つとなった。初恋だったレジのねーちゃんまだレジのねーちゃん、いや、もう奥さんだった。左手の薬指の指輪がまぶしい。ゲオときには潰されませんよ、と語る逞しさは歳月を経た今でも魅了を失っていない。幸せであってほしい。

その他、俺にはよくわからないがボードゲーム店なんてものもできていた。コロナも耐え抜きしっかりと地域に根を張っているようだ。

他方、PC屋は周辺企業サポート業務がメインとなってしまい、店としての機能ほとんど失われてしまった。マウスみたいなちょっとした周辺機器くらいは今でも細々と売っているが。

TVゲームコミュニティネット対戦の普及で細切れと化した。ゲーセンはかなり最近まで粘っていたがコロナでついに倒れた。今はファミレスなんかで集まってゲーム、はあっても専門の場所みたいなものはもう見当たらない。これも時代か。



ある程度の濃淡は有れど、地方都市にもオタク的な趣味根付き、生きている。自分中学生くらいだったころを思い出すと隔世の思い。

東京人間から見れば稚拙都市部模倣であろうが、それでも有るのだ。我が故郷にはなんでもある(何にもない)。東京には何もない(なんでもある)。

2022-09-14

anond:20220913221347

・なんでも許せるし愛せる女性ファンはたぶんモノを知らない未成年なので女性ファンではなく子供ファンと呼ぶべきでは?

子供が「理解できないほど愚か」なのはおまえだってそうだっただろとしか

・許せないけど愛せる女性ファン初恋いつまでもひきずって忘れない男性とおなじように普遍的存在では?

2022-09-01

初恋女の子10歳年上のカープ・丸に似た男と結婚してすぐ子供産んだ

見ないうちに幸せ太りしててなんだかとても和やかな気持ちになりました

おしまい

2022-08-24

結婚って難易度高すぎません?

やっと現実が分かりかけてきた気がします。

彼氏はいます尊敬できて、誠実な人です。でも小6のとき初恋ほどエナジーを燃やせていません。目が合う度に心臓バクバクしたり、話すだけで顔が真っ赤になっていては生活が回りません。これから先、小学生の時より上手く立ち回れたとしても同じくらいの熱量で人を好きになれる気がしません。好きになれたとして相手も同じように思ってくれるかわかりません。

私の周りは仲が良い夫婦が多いです。歳を取ってもお互いのことを好きで、若い時の2人が手に取るように分かります。そのままだからです。こんな奇跡が溢れているのが恐ろしいです。結婚はノリと勢いとはよく聞きますがそれにしてはみんなちゃんとその勢いをキープして歳を重ねてるんです。で、生まれたのが俺ってわけ。

今の私にできるのは、容姿と中身を磨くくらいでしょうか。お付き合いしている彼のためにも

2022-08-10

子供達を連れて少女漫画を買いにゆく。

 お買い物の練習と称して、小学生の娘らとともに、地元いちばんデカTSUTAYAに行った。子供を口実にして、私自身が少女漫画コーナーをうろつきたいだけだったのだが。

 先週だかもっと前だかに増田恋愛をしていない少女漫画ってある? 的な事を書いてたエントリがあったじゃん。それを見て、現実にはどうなんだろうと思って見に行った次第。

 どうだったか? ほぼ恋愛ものやね。パッと見で恋愛がメインテーマではないと分かるものは『ちはやふる』と『群青にサイレン』と『東京ミュウミュウ』だけだった。

 出版社関係なく、どれもこれも恋愛してるし、あと結婚する話が多いみたいだなーという印象。ラノベで嫁入りもの流行った影響だろうか。

 恋愛をする女の子がメインの話というより、主人公に絡んでくるイケメンがメインみたいな話が多いのか、それとも単にイケメン特集だか推し特集だかっていうコンセプトで本が陳列されているだけなのか……。『蝶か犯か』がその特集本棚に陳列されていた。うちの上の娘が好きなやつ。本にイケメンプロフィールが同梱されている。

 『蝶か犯か』もだけどヤクザ物も人気があるらしい。タイトルは忘れたけどヤクザお嬢さん付き人の話とか……それは組長にバレたら付き人は小指を詰めるどころじゃ済まないやつではw

 現実にあったらヤバそうなものといえば『弁護士17歳』というタイトルを見かけた。イリーガルラブ……ものは言い様だ。

 ヤンキーものも人気。極道やらヤンキーやら、裏社会人間裏社会に片足突っ込んでるような人間はもはや空想上の珍獣のようなものなのかな。

 少女漫画領域がうっすらBL侵食されている。『消えた初恋』はシーモアかどこかで1巻無料の時に読んだがすごく面白かったんだけど、娘にこれ超おもしろいよって勧めたら男だらけの表紙がウケず「いらなーい」と一蹴された。KADOKAWAの出してるBLボーイズライフ漫画少女漫画の棚に。

 ガチBL棚もちょっと見てきた(一人で)。おすすめ本のコーナーに『春と夏となっちゃんと秋と冬と僕』がある! それは名作なのでいいけど、発売からけっこう年数経っているような。4コマ漫画で、確か修正の入るほどのやつではないが、ガッツリBL文化作品なので、取っ付きはよくないだろう。それより『じじいの恋――命短し恋せよ老人』はないのか……面白いのに。

 少女漫画・レディコミ・TL・BLとは別に大人女子向けというコーナーが一列ぶんくらいあった。『異国日記』『さんかく窓の外側は夜』が目立つ感じに平積みされていた。

 あとタイトルは忘れたけど捜一の刑事主人公っぽいグロそうなやつが、けっこうなスペースを占有していた。よほど人気があるのかな。他に目に留まったのは、ウサギ飼育する漫画と、猫と暮らす人の漫画。癒されそうー。昔『ぴくぴく仙太郎』が好きだったなぁ、と思い出に浸るなど。

 各自買いたい本を手に取り、会計に向かう途中に漫画コーナーの手前のところに『ときめきトゥナイト』が陳列されているのが見えたんだが、新装版でも出たのか?

 長女は『千紘くんは、あたし中毒』(伊藤里)、次女は『新婚だけど片想い』(雪森さくら)、私は『山口くんはワルくない』(斉木優)を購入――☆

『千紘くんは、あたし中毒』―pixivコミック

https://comic.pixiv.net/works/6558

『新婚だけど片想い』―pixivコミック

https://comic.pixiv.net/works/7351

山口くんはワルくない』(斉木優)―コミックシーモア

https://www.cmoa.jp/title/189816/?adme1014=11451_Cj0KCQjwrs2XBhDjARIsAHVymmR5wpxagyVBS6f_D-MVdnaxHEsgVkjDJfHBtY9TTYFXmJ7GEdViHqkaApPDEALw_wcB&utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=4_new_sp_dsa_202107&utm_term=adme1014&utm_content=tittle&gclid=Cj0KCQjwrs2XBhDjARIsAHVymmR5wpxagyVBS6f_D-MVdnaxHEsgVkjDJfHBtY9TTYFXmJ7GEdViHqkaApPDEALw_wcB&cmoa=lp&lp_fol=fld04

2022-08-04

続・最近買って読んだBL

anond:20220803085802 の続き。

『あした愛かもしれない』(山下街)


あらすじ

 大学1年生の凪(なぎ)は、アパートの隣人でフォークソング部の先輩・夕(ゆう)に片想い中。飲み会で酔い過ぎると眠ってしまう夕を送り届ける役を、部屋が隣同士ということで凪は請け負っているが、実はその際に朝までこっそり夕に添い寝をしている、という秘密があった。

 イケメンで人あたりのよい夕はとてもモテる。そんな彼への恋心など不毛だとして、凪は自分の想いを押し隠しつつ、部活の先輩後輩関係として夕との仲間を深めていくが……。

増田感想

 某BLレビューサイトで何故かとても人気のある作品普段私は、登場人物の顔が見分けのつかない系の漫画にはあまり手を出さないんだけど、期間限定でお安くなっていたので買ってみた。

 思ったよりかなり良かった。先輩後輩の関係のまま、徐々に仲良くなっていって、ちょっとしたアクシデントがあって、好きなのがバレて恋人同士になる、という過程が丁寧に描かれている。

 タイトルがやけに思わせぶりだけど、内容としては「ずっと愛している」状態なので、タイトル詐欺かも。

 エロ描写セックスのシーンはあれども極少というかほぼない。大学生同士のカプとはいえ大人恋愛から、そりゃセックスをすることはあるにしてもそのシーンをガチで描く必要まではあるかっていうとまあ別にないので、これくらいで丁度いいよねーと思った。

 最初から最後まで初恋のふわっふわな感じが貫かれており、とても幸せ世界だった……フゥ。

『きみが終着駅』(ロッキー

 大学生の沙樹(さき)は、飲み会の後に間違えてゲイバーに入ってしまった。そこで会社員風の男・幸村(こうむら)に声をかけられ、名刺をもらう。沙樹はノンケなので当然幸村とどうにかなるつもりはないのだが、もしいい人だったらゲイの友人に紹介してやるかくらいのノリで幸村と会い、一緒に食事をするようになる。

 服装や振る舞いなど、どこにも隙のない幸村に対して、徐々に興味が湧いてきた沙樹だったが……。

増田感想

 『86万円の初恋』が良かったので作家買い。『86万円の―』もだが、この『きみが終着駅』も変人観察日記っぽい趣きがある。なんかこう、変な人をちょっと冷めた目で意地悪く分析的に見るというのが、作者の性癖なのかな……。

 淡々としたストーリー運びで、言葉で語るよりは絵で魅せるタイプ作品。劇的な大事件などが起こって超反省して考え方を変えるような話ではなく、じわじわと互いに影響を与え合ってのめり込んでいく感じ。

 本題の沙樹と幸村の話だけでなく、沙樹の姉の駆け落ち話もけっこうよかった。

 初めはやたら高みから幸村を見下していた沙樹がなんやかんやでBLの受けになっているのは、ファンタジーって感じだ。

 エロ修正が入るくらいはあるけど、エロ本になるほどは割合が高くない。

 正直『86万円の初恋』ほどは心に残らないけど、まあまあよかった。

フロムヘブンヘブン』(ほど)

 高校卒業式の日、林は片想い相手藤田に呼び出され、ひた隠しにしていた想いが完全に本人にバレていたことを知った。終わった……と観念した林だったが、その一週間後、地元から遠く離れた町のラブホ藤田セックスすることになった。

 事後、これきりで今度こそ藤田との関係は終わったと林は諦めたが、何故か藤田は当たり前のように次に逢う約束をとりつけようとしてくる。

 天国から地獄へと突き落とされるはずが、天国からまた天国へ……。予想外のご都合展開におののく、林の運命いかに。

増田感想

 ボコられたり脅迫されてもおかしくない展開から、もう既にラブラブカッポーになってしまたかのような急展開にビビる林の心理のわかりみの深さたるや。そんな都合のいい話ってある??? という疑問を次々に木端微塵にしいくように、初々しい付き合いたてのわくわくドキドイベントが起こるので、読者的にもまじかー!? と唖然とせざるを得ないw

 まさか初回でラブホ行っちゃうような奴らがこんなに着々と愛を育んでいくとは思わなかった……。

 萌えイベント目白押しだけど、二人の仲を揺さぶったり引き裂きそうになるような事件はあまり起こらないやさしい世界で、心が癒されるー。


今回のセールでは狙って買った訳でもないのに癒し系作品ばかり入手して、萌え癒しシャワーを浴びて心が洗われた気分だ。

2022-07-16

anond:20220716183001

そういうところだから彼女ができないんだぞ。

しろ職場と違って、合わなければすぐさればよいのだから気楽に身構えずに色々言ってみな。

初恋は実らないってのは、誰しも初めから異性に上手く接することができないってことだ。下手くそなりに頑張ってたまたまうまく言った人とうまいくってのが多くの夫婦だと思う。

2022-07-11

anond:20220708162929

うちの義父もたくさんの人に好かれてて、亡くなった時は沢山の友人達がお別れにきた。その中の一人が、葬式の世話からからうちら遺された家族にまで色々よくしてくれたんだけど、実はその人は初恋の人が義父の妻(私から見たら義母だ)だったそうで、小学生から片想い相手をポッと出の歳上の男(義父)にぶん取られたという身なんだが、それでも義父とはズッ友なんだというんだから驚いた。

人たらしっていうのも、世の中にはいるもんだねえ。

生前の義父は交遊範囲が物凄く広くて、イベント主催したり地域奉仕活動に邁進したりしていたのだが、プライベートではどっか抜けてて危なっかしい人だったそうだよ。私には威厳もりもりの恐くて近より難い人だったけど。

2022-07-07

拗らせ喪女も30歳に突入大学卒業したあたりから「この年齢で初恋人とか重いよね…」と思っていたけれど、そのときから毎年「この年齢」を更新し続けていて、重さがどんどん増している。

もともと恋愛に対する欲求が少なくて好きな人すらいたことないのと、自分に誰かから選ばれる特別さがないと思っているのと、誰でもいいわけじゃない(人付き合いに疲れるタイプなので女なら誰でもいいという人と付き合うほど人との交流を求めてない)のと、「この年齢」に自分で引いてしまうのが全部重なって、私なんてもう大丈夫です!すいません!って感じ。ちなみにガードはめっちゃ堅く見えると数年前に友人に言われたことがある。

結婚も含めて将来を考えると、絶対結婚しないみたいな意思もないけど、する気もないから、まぁできないでしょう。誰かと恋人になって、更に共同生活までするなんてちゃんとする気がある人しかできないので。

でもなんかたまーに、みんな頑張ってることを頑張ってない人間は本当にやばいのではないかという気持ちに襲われる。で、頑張ったほうがいいのかなーと思うけど、いや私なんて土俵にあがるべき人間じゃないですし…という気持ちが勝つ。

30にもなって、手をつないだりキスしたりふたりきりの家に招いたり招かれたりするのにすら緊張するの、キモくない!?いや、私以外に対してなら全然キモくないよってフツーに思えるけど、私自身がそうなのはキモいな…この文章の拗らせ感がまずキモいし…

もう恋愛結婚も諦めるから、この謎の呪縛みたいなのだけ解けないかな…たまのしんどいがかなり絶望的につらいわ…

anond:20220706193920

まともな恋愛経験高校生で訪れようと中学生で訪れようと同じことが起きるってことだな

初恋麻疹のごとし

2022-06-14

anond:20220614121117

兵隊たちはいつまで戦って、そして勝ったらどうなるのかしら……?

時江の記憶に残る限り、彼女の生まれ育った村のロシア人たちの表情は常に暗く陰気だった。

彼らが笑う顔を見たことがないと言っても過言ではないほどだ。そして彼らは決まってこう言った。

「何時になったらこ苦役から逃れられるのか」

時江にはその意味がよく分からなかったが、とにかく彼らの嘆きは切迫していた。

そのせいだろう、彼らは自分たち未来を悲観的に捉えていたようだ。

から子供たちに夢を持たせようとはしなかった。

彼らにとって大切なものは、家族だけだった。

そう考えると、時江は自分が生まれ育った村のロシア人たちを憐れまざるを得なかった。彼らもまた自分たちと同じ苦しみを背負っていたのだと知ったからだ。

時江の心の中で、何かが変わった。

彼女はそれまで見下してきたロシア人たちに対し初めて親近感を覚えたのである。それが時江の初恋の始まりでもあった。

「…なるほど、ロシアに行かれてた時にそんな事が」

時江の話を聞き終えた美和子は神妙な面持ちで肯くと、テーブルの上に置かれたグラスを手に取った。氷は既に溶けかけていて、薄茶色の液体は水っぽくなっていた。

遠藤家を辞した後、二人は喫茶店に入って遅い昼食を取っていた。遠藤の言う通り、駅前にあるこの店はこの辺りで一番賑わっている場所だった。店内の壁にはロシア語で書かれたポスターが何枚も貼られており、そのどれもがロシア軍人募集広告であった。時江は食事間中ずっとそれらのポスターを眺めていたが、ふと思いついて口を開いた。

あらあら、ここは錦糸町かしら?」

錦糸町はかつてロシアパブが乱立しており往時はロシア大使館の周辺並みにはロシア人女性がいた事を思い出した。だが今となってはそれも過去の話だ。

美和子は首を傾げ、

――確かにロシア日本って似てるけど、ここじゃなくない? と内心思ったものの黙っていた。

2022-06-08

anond:20220608031644

ありがとう、まあそんなもんだわ、惚気てスマンカッタ

お前もしかして不本意童貞捨ててない?wそれか初恋散らしたか

2022-06-04

anond:20220603170344

ネーム大賞」ではあるが、そもそも特殊恋愛ファンタジー部門への応募なので、より良いネーム作品にする余地は当然あるでしょうが、別物になると応募規定を満たさなくなるという・・・

2~3年で済む恋愛話を「特殊」にしようと最後どどーんと30年以上空けてタイトルも「58歳」で目を引こうとしたら、その見えない歳月勝手に感動する人が増えてしまったみたいな印象。

(ちなみに今年の同賞の募集テーマからは「特殊」は外した模様)

恋愛きっかけは単純に勇者として魔王討伐のためだけに育てられたものの先代よりも劣ってるので自己評価低かったけど魔王ちょっと褒められたってだけでいいのでは。

16歳の初恋きっかけなんてそんなものでしょ。

ネタ美女と野獣というかみんなに恐れられてるけどあの人のいいところを私は知ってるし呪い解くし!ぐらいのことでは。

ミーリは優しさや思いやりみたいな大層な理念はなくて、恋愛のためなら王様国民も欺くし、魔王からミーリのためなら国を滅ぼしてもいいって言われて喜んでるし、単なる恋愛至上主義かと。

から解呪のためなら毒竜の大量殺戮もなんとも思ってないし。

魔王も殺さないように押しとどめてるというより、別に殺す動機がないからただぼーっとしてる印象。

から解呪のためなら毒竜の大量殺戮もなんとも思ってないし。

そもそも日本人的な感覚だと万物は等しく尊いから無駄な殺生は避けるべしという価値観があるけれど、キリスト教なんかは神様人間に用意してくれたもの的な価値観だったりするから日本じゃなくてファンタジー世界なら殺生はそんなに引っかからないな。その世界の蚊とかハエぐらいの感覚かもしれんし。「魔物」っていうぐらいだから「魔」のものであってあまり倒すことに葛藤はないのではないかと。

あとは毒の威力見せや30年経過の魔法力成長見せに手っ取り早かったとしか規定55ページまでのうち55ページギリで使ってるし。

最初、防御魔法で触れられるようになってもずっと魔法使い続けるのしんどくない?と思ったけど、解呪を後に残したからフリとしては防御ってことかと後からわかったけど。

あと気になったとしたら骨は残るんだ・・・とか、

魔王は何百年も生きてるわりに精神年齢は見た目のおっさん相当のままだな・・・とか(まぁ、何もしてないか精神年齢もほぼ止まってるんだろうけど)

ミーリの時々すけべな妄想発言必要だったのか・・・とか。

30数年の間に別の勇者まれなくてよかったねとか。

古文書不老不死+毒放出呪いを仕込んだ人は気にならなかったけど、言われてみたらなんなんでしょう。

まぁ、でも呪術を使う人ましてやそんな強力なやつを使える人なんてきっと善人じゃないし、悪人というより狂人に近そうだから崇高な理念とか理屈の通った動機とかなさそう。

なんか失敗作ですんごい呪いができちゃったのでこっそりこの本に記しておきます、ぐらいの。

先代勇者事故死だとして、先々代以前は確かに言われてみたらどうしたんだ?って感じだけど、この世界は本はあるけど印刷技術があるのかよくわからないレベルなのであまり昔のことはちゃんと残ってなさそう。

昔は魔王のところまでの道のりで魔物が強かったり多かったりで往路か復路で死んだんじゃない?(適当

それこそミーリが道中で竜を倒したみたいに国の人たちで段々減らしてきてるのかもしれないし。

なので、この話は個人的にはそんなに減点要素はないのだけど、逆に飛び抜けた加点要素もない佳作って印象が強いんですよね。

自体はいい話だけど、ネーム力として見たときにこの話自体や今後の話のポテンシャルを感じるかというと、そんなでもないというか。

準大賞の「骸骨と恋はできるのか?」が同じ「特殊恋愛ファンタジー部門応募作で解呪系同士と言えるけど、あっちの方が展開のヒネりがあって「ネーム大賞」としては個人的には上だと思いました。

どっちも好きだけどね。

2022-06-01

女を好きな女であること

数日前、ドラッグストアコンドームを探しまわった体験録を書いた悲しき24労働者です。

https://anond.hatelabo.jp/20220528225125

勢いに任せて書き殴りろくに推敲もしないままインターネット大海へぽいと投げてしまったものの、なんだか恐ろしいことをしてしまったような気がして翌日こわごわ匿名はてなを開いたところ思いの外たくさんの方に読んでもらったようで。コメント見ました。全部見ました。匿名はてなを覗くとき匿名はてなもまたこちらを覗いているのだ。

サガミオリジナル0.02Lサイズはやはり男のプライドなんでしょうか。白状するとさっぽろ時計台と書きながら思い浮かべていたのはテレビ塔のほうで普通に脳内変換ミスでした。長文乱文すみません、いやほんと、長いっていうのがいちばん多かった。す、すみません

いやー、なんだかみんなおんなじ文章読んでるはずなのに気になる部分が全員違うって、そりゃそうなんだけど不思議なことだなあとブルーライトが眩しい液晶の前でうっすら笑みを浮かべながらスクロールに次ぐスクロールをしていたら。

「今好きな女の子がいて、のところがスルーされてるのはなぜ? 何度も読み返した」

さすがデュオ

俺たちが見逃してしまうことに平然と気がつく!

そこにシビれる!憧れるゥ!

女を好きな女の話をしましょう。

えー、いま現在わたくしは好きな女の子がいます。付き合ってはいません。思いを伝えてもいません。

わたしにとっては好きな女の子、向こうにとってはわからない。お互いにとっては毎日LINEをする友達

仕事が終わらないだとか、三谷幸喜は血も涙もない脚本を書くねとか、コナンが外出するとそれだけで人的及び物的被害が多発するから彼は名探偵になるよりも早急にお祓いを受けたほうが世のため人のためってやつだよねとか、そんなくだらないことをつらつらと話すだけだけど、それで結構満足している。

LGBTというアルファベット4文字がだいぶ世間に浸透し、昨今なにかと話題のセクシュアル・マイノリティ。いや別に話題になろうがならまいがわたしが女を好きな女であることに変わりはないのだけれど。まあ言語でもって共通認識があったほうが話が早いのは確かな人間社会

わたし男の子女の子も好きになる女なので、所謂バイセクシュアル女性というやつにあたるんだろうなとふんわり思っている。

なぜふんわりかというと、実のところ自分のことを「女が好きな女である」と自覚したのがわりに最近、ここ数年のことだから。石のように揺るがない確固たる意志だとか、テコでも動かんぞ!というがんとした姿勢でもって「好きだ!」というのではなく「いやまあ好き……っすね………」みたいな感じ。

自分のことを定義付けできたのは大学生になってから女の子への初恋中学生とき。憧れの先輩がいた。

週に一度、習い事のためにいつもは乗らない電車に乗るときが、部活も学年も帰り道も違う先輩と2人きりで話す唯一のチャンスだった。

容姿端麗・頭脳明晰運動神経抜群な先輩は地区いちばん頭のいい高校合格した。卒業式の日、制服ボタンを貰った。翌年同じ高校入学した。廊下ですれ違うたびに手を振ってくれる先輩が眩しかった。先輩みたいな人になりたい。憧れの存在だった。

ただ当時のわたしアイドルの嵐がめちゃんこ好きだったり、仲の良いクラス男子定期テストの結果を競い合って負けたらサーティーワンアイスを奢るために一緒にショッピングモールに遊びに行ったりと、まあ、なんだ。傍目から見たら普通に男子が好きなんだなあという感じだっただろうし、自分でも男子が好きなんだなあということは疑いようもなかった。

ただ一方で、じゃあこの先輩への説明のつかない気持ちはなんなんだという疑問が胸の奥ーーのほうでキャラメルリボンのようにぐるぐる渦巻いてもいた。

実際サーティーワン男の子からサーティーワンの帰り道に付き合ってほしいという申し出を受けた。素直に舞い上がった。けど、高揚のままによろしくお願いしますとシェイクハンドしてしまうのは、なんか、なんか違うよなと思った。

「ごめん」のひと言を伝えるのがやっとのわたしに、サーティーワンボーイは

「おっけ。次のテストも負けねえから」と爽やかに返してくれて、それが告白されたことよりも嬉しかったのを覚えている。

アイスの冷たさが沁みる季節も過ぎて、短い秋をのんべんだらりと過ごしていたある日。地元図書館で本を貪り読んでいたところ、雷に打たれたような衝撃を食らった。

それは少女小説マリア様がみてる」との出会いであった。まじ、衝撃であった。

マリア様がみてる通称マリみてとの出会いわたし恋愛観を180度どころか900度くらい変えた。まじ、根底からひっくり返ったのち勢いそのまま何周かした。わたし精神世界さながらセカンドインパクト後のような様相であった。信じられん存在感をもってして、わたし世界を一夜のうちに変えてしまった。

お、女の子のこと、好きになってええんか……。

先輩への憧れを、尊敬とか思慕とかそういう言葉もやもやっとさせなくてもええんか……。

近付きたいと思ってええんか……。

まじか…………。いや、まじか…………。

もう、絶句であった。

クラスメイトたちがせっせと次の定期試験に向けて勉強しているさなか、わたしはただひとりマリみてを読み漁った。とりあえず全巻読破した。

まじか。うわー。まじかー。

マリみてを読むことに全ての力を注いでいたためサーティーワンボーイとの賭けには再び負け、今度は購買のパンを奢らされた。苦手な物理では赤点を取った。けれどもそれらはマリみての前では些細すぎる出来事だった。

まじかー。

この「まじかー」という思いを3年間引きずったまま、けれども先輩との距離をそれ以上縮めることもできずに、先輩が卒業したあとは何事もなかったかのような顔をして男の子と初お付き合いをしたりしてわたし高校生活が終わった。

大学入学後、興味本位クィアに関する講義をとった。

マリみてどころの騒ぎじゃなかった。

天変地異天地開闢サードインパクト

盆と正月クリスマス創造神破壊神がいっぺんにこの世にやってきて世界をめちゃくちゃに踏み荒らし、亡き者の命を弔い新たなる生命誕生を祝福し、一筋の光を灯しては消して灯しては消して「じゃ!あとは自分で頑張って!」と言って帰っていった。

まじ、衝撃であった。

セクシュアリティ、多様な性、LGBT性別二元論エトセトラエトセトラ。それらすべての言葉や考え方が、自分がどれに当てはまる当てはまらない関係なく、誰もかれもに関係する言葉であるのにも関わらず、わたし過去18年間何ひとつ知らなかった。

ただ己の直感のみで生きるしかなく、その直感の中に「もしかしたら女の子が好きかもしれん」というものがあり、がしかし、なまじ男子も好きになるがゆえに「いやいや、まあそれとこれとは違うっしょ」という感じで奇跡的な気付きに雑に蓋をしてしまっていたのだった。

せめてマリみて読んだときもう一歩踏み込んでおけば!

と思わないでもなかった。

でも、じゃあ仮に高校時代に「女を好きになる女」みたいなことを調べたとして、わたしが先輩に何がしかアプローチすることはあったのか?先輩後輩の均衡を最後まで崩さなかったのは紛れもなくわたし選択肢ではないのか?

どうしょもないIFすぎる問いを抱えたまま、とりあえず次に好きな女の子ができるまで、何事も何事もなかったムーブで過ごそうと決めた。

ただ、ちょぴっと知識を得たことで、わたしの「普通」がちょぴっと変わった。

女を好きな女であることをことさらに全面に出すこともなく、かといって、押し込めるわけでもなく。普通に男の子とも付き合うし、好きになったら女の子にも普通にアプローチする。だって好きなんだもん。別にいいじゃんね。

クィア講義を受け持っていた先生は、セクシュアリティ個人的もので、そして流動的なものでもあると言っていた。わたし結構この言葉が気に入りだった。

個人的ものわたしだけのもの。流動的なもの。変わってもよいものわたしのものから、変わったって変わんなくなって、誰に文句を言われる筋合いはない、もんもんとしたときは、そういうものわたしの体の中心にすーっと通っていることを思った。

その「すーっ」を思う効能は、何事も何事もなかったムーブよりもはるかに効き目があった。

いま好きな女の子に対して、踏み込みたいという気持ちが無いわけではない。そりゃ好きだからな。

2人で遊ぶこともある。今度は旅行しようねと話してる。

舞い上がらないわけがない。でも彼女が少なからわたしを信頼してくれているのがわかるから、それを壊すようなことはできないなーと、綺麗な横顔を見ながら思う。

わたしにとってわたしセクシュアリティわたしだけのものであると同時に、彼女にとってのセクシュアリティ彼女だけのものであり、そんでもって関係性というのは両者で作るものだ。お互いを尊重したうえで変容を求めるなら変容を、現状維持なら穏やかに関係を続けていけばいいのだ。

で、わたし別に彼女に「わたしは男も女も好きです!」みたいな宣言したことはない。ので彼女は多分知らないと思う。言うならきっと、女だとか男だとかではなく。必要なのはあなたが好きです」というただひと言なんだと思う。で、わたしはまだ思いの丈を伝える覚悟がないから言わないだけで。

ていうか別に宣言とか、しないよね。なんかセクシュアル・マイノリティばかり言う言わないうんたらかんたら色々ありますが、

言う人もいる、言わない人もいる。

わたしのように匿名ツールでなら言えるとか、ざっくばらんな恋バナをする友人には言えるみたいな人も、いや家族職場に言います、という人もいるだろうし。本当に、人それぞれ。その人だけのもの個人的もので流動的なものから

からこう、ネットでも現実社会でも、まじかーまだその段階かーみたいな発言やら意見やらを見かけることは多々ありますが、知識を得た今ならそういったあれこれ全て、わたし個人的ものを傷つけたり揺るがせたりすることはできないのだよ、と自分に言ってあげられる。ただ、中高生のころのわたしのように、じゅうぶんな情報知識アクセスできない若い子たちが不用意に傷ついていないか心配しているよ。ていうか本当、いちばんはそこだよね。

長々書いたけどとりあえずマリみて読んで世界5周半くらい回してきてください。

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