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はてなキーワード: イングランドとは

2020-12-30

anond:20201230155348

新型コロナウイルス変異種は、通常型のウイルスよりも深刻な症状をもたらす様子は見受けられない――。

イングランド公衆衛生庁(PHE)がこのほど公表した比較調査でこうした分析結果が得られた。

2020-12-07

anond:20201207133605

重罪(じゅうざい、英: felony)は、英米法諸国において重大な犯罪を指す。その起源であるイングランドコモン・ローにおいては、重罪とは本来有罪判決を受けた者の土地および物品の没収を伴う犯罪であり、それ以外の犯罪は軽罪と呼ばれた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/重罪

増田さんもよかったら参考になさってください

2020-10-27

なぜドラフト制が採用されているのか

ドラフト制の発祥アメリカだが、そのアメリカでは実際に、

ドラフト制が独占禁止法抵触するという判決が出ている。

現在制限付きで許可されている状態のようだが、

このあたりの法解釈はややこしくてよく分からない。

逆にヨーロッパでは基本的ドラフト制が認められないので、

欧州サッカーなどは各チームがそれぞれに選手契約するかたちをとっている。

では何故そうしてまでドラフト制を採用しているかというと、

それは「チームの戦力均衡」を目指しているからだ。

日本プロ野球や、アメリカMLBNBANFLNHLなどは、

リーグ構成するチームが決まっており、

最下位からといって別のチームと入れ替わったりはしない。

そうした環境で目指されるのは「チームの戦力均衡」である

メンツが変わらないなら同じくらいの強さで鎬を削っているのが最も面白いわけで、

資金力のあるチームが有望な新人を独占するようなことは望ましくない。

そのためドラフトによって新人を均等に割り振る必要があるのである

リーグでの成績が悪いチームから選手指名していく「ウェーバー制」も戦力均衡を企図したものである

一方、ヨーロッパなどではピラミッド型のリーグ構成採用されている。

たとえばイングランドサッカーだと最上位のプレミアリーグから

プレミアリーグ→EFLチャンピオンシップ→EFLリーグ1→EFLリーグ2→ナショナルリーグ

以下、「22部」までのヒエラルキーが出来上がっている。

強いチームは常に上位を独占し、弱いチームはどこまでも下のリーグへと落ちていく。

そうして下位チームにも競争を課すことで消化試合を減らしているのである

またチャンピオンズリーグのような各国王者が参加する大会において、

自国のチームを優勝させるために戦力を一部のチームに集中させるというインセンティブもある。

日本プロ野球はどちらを目指すべきだったのか?

プロ野球場合ドラフト制導入はマネーゲームに対する反省が主な理由だった。

金満球団であった巨人阪神ドラフト制に猛反発したし、実際に巨人のV9が終わったのは、

ドラフト制度により戦力均衡が進んだからでもあるだろう。

一方で、1巡目の抽選や、かつての逆指名制度など、

戦力均衡とは逆行するような部分もあった。

結果としてどちらを目指すにしても中途半端になってしまっている。

ドラフト制の廃止をするなら2部リーグを導入する必要があるが、

たった12球団しかない現状でそれは難しい。

国際的な人気も得られない状況で、一部のチームに戦力を集中させて、

はたして人気・収益は確保できるのかという問題もある。

逆にさらなる戦力均衡を図るなら

・完全ウェーバー制の導入

サラリーキャップの導入

トレードの拡充

などを考えねばならないだろう。

なお個人的には「指名権のトレード」を導入してほしい気持ちがある。

2020-09-21

バス乗客、生きたヘビをマスクとして着用 当局注意喚起 英国

(CNN) 生きたヘビをマスクとして使用しないで――。

バスの中で大きなヘビを顔に巻き付けた乗客が目撃されたことを受け、英国の運輸当局乗客に対してそんな呼びかけを行った。

この光景は14日、イングランドマンチェスターに向かうバスの中で目撃された。

乗客男性は、首と口の周りに大きな茶色いヘビを巻き付けた姿で乗車していた。

目撃者女性地元メディア取材に対し、最初冗談マスクだと思っていたが、そのうちヘビが手すりに巻き付いて這(は)い始めたと話している。

英国では健康上の問題がある場合などを除き、公共交通機関を利用する際のマスク着用が義務付けられている。

マスクの種類については「サージカルマスクである必要はない。

手製のマスクでも、スカーフバンダナなどでも構わない」としたうえで、

「多少の解釈余地はあるものの、ヘビ皮の使用特にまだヘビに付着している状態での使用には、この解釈は拡大できないと考える」と言い添えている。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35159721.html

2020-09-08

競泳水着全裸水泳海女さんのふんどし

私事

他人迷惑をかけるつもりなどさらさらないが、全裸になるのが好きなので、オーシャンビューとか山の中の露天風呂とかが大好きだ。その好きが高じて、オーストリア混浴サウナにまで行ったことがある。そこには25メートルほどのプールがあり、遠慮なく裸で泳ぐことができて大変気持ちがよかった。サウナと往復しながらだとそれこそ整うわけだが、こういう場所日本にないのは残念だ。何も混浴しろとは言わないので、素っ裸で泳げる広いプールはないだろうか。

さて、昨日(anond:20200907075225)の続き、競泳水着についてである

本題、水泳水着歴史

以下の歴史は、wikipedia英語版の「History of Swimming」や「History of Swimwear」の拾い読みによる。

有史以前から人間は泳いできたが、大抵の場合全裸であった。ローマ時代にはビキニのようなものを身にまとった女性壁画が残されているが(https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/27/PiazzaArmerina-Mosaik-Bikini.jpg)、これが水泳に用いられたという証拠はない(この古代ローマビキニには漫画テルマエ・ロマエから言及があった)。つまり絵画の水浴図で誰もが全裸なのは西洋画家猥褻妄想ではない。

水着歴史は、海水浴と入浴着との歴史が密接に絡み合っている。17世紀の終わりから欧州では公衆浴場女性ガウンのものを身に着けるようになったが、男性が裸で泳ぐことはしばらくは当然のことであった(河出文庫シャーロック・ホームズライオンのたてがみ」の注釈には、このシーンで登場人物全裸で泳いだと思われる、とある。また、E. M. フォースターのどの作品だったか忘れたが、全裸で泳いでいる男性悲鳴を上げる女性が出てくるシーンがある。「眺めのいい部屋」だったっけ? また、時代をさかのぼれば「デカメロン」で女性陣が男性陣の目を盗んで裸で泳ぐ場面がある)。

ところが1860年代にイングランドでは男性でも裸で泳ぐことが禁じられた。しかし、身体を見せることを極端に禁じたヴィクトリア朝反動だろうか、それ以来、全身を覆う水着から現代ビキニへと、肌を見せる方向に回帰しているし、ビーチによってはトップレスが許容されている(親が持っていた海外観光案内に、トップレス女性写真があって、面食らった覚えがある)。いまでも、ヌーディズムが盛んなドイツオーストリアなどの中欧では、裸で泳げる場所は少なくない。結局のところ、素っ裸が気持ちいのではないだろうか。

また、一部のスポーツ施設では、男性全裸で泳ぐことを学ぶことは珍しいものではなかった。昔のYMCAがそうだったらしい。また、驚いたことに、wikipediaの「naked swimming」の項目には、1900年頃に男の子が裸、女の子が着衣で泳いでいる写真がある。こういう日本CFNMエロ同人みたいな状況が現実のものだったとは、驚きであるリンクを直接貼るのはなんかまずそうなので割愛)。

なお、女性水泳の普及が遅れたのは、恥じらいとは別に生理時の衛生管理問題もあったそうである

ところで、意外なのが川や湖ではなく、海で泳ぐ習慣は比較最近のもので、17世紀ごろからのものだそうだ。海洋国家イギリスの娯楽としての海水浴歴史は、意外に浅いのだ。また、人が速く泳ぐようになった時期というのも驚くほど遅い。たとえば、1870年代にアマチュアによる世界記録が打ち立てられたのだが、1878年自由形100ヤードは、なんと76.45秒であった。ちなみに、マシュー・ウェッブ大尉イギリス海峡を泳いで横断したのもおおよそこのころだ(1875年)。古式泳法もそうだろうが、おそらく速く泳ぐことよりも、長く泳ぐことや、戦場での実用性が重んじられていたのだろう。

この時期はVictorian Sports Maniaと呼ばれる時期で、水泳は数十年にわたって英国世界リードする国家運動となったそうである。このあたりはジョン・サザーランド英文学史の本にも載っている。

競泳水着歴史

海水浴で使う水着とはまた別の歴史をたどったのが競泳水着である

https://www.glamour.com/story/the-evolution-of-olympic-swimwear

上記記事によれば、女性オリンピックで泳ぐことを許されるようになったのは1912年ストックホルムでのこと。競泳水着歴史は、ここから語られるべきだろう。

初めの競泳水着は絹でできていたそうだ。また、太もも露出は少しずつ増えて行ったが、1928年頃まではあまり下着らしく見えないように、下半身が少し膨らんでスカート状になっていたそうである

ナイロン製になったのは1964年で、1976年頃に少しずつハイレグっぽくなりはじめる。

1984年になると、どういうわけか突如かなりのハイレグになる。男性水着の面積が極小となったのもおおよそこの頃だし、日本でも時期的にハイレグ水着流行したバブルと被る。クレヨンしんちゃんハイグレ、懐かしい。で、話題を戻すと、以前の記事に書いたような女性スポーツウエアのハイレグ化の時期(60年代)とは、若干ずれていることがわかる。しかし、肌を見せることによるスピードアップには限界が見られた。

そんななか、2000年代に一気に普及したのがスピードボディスーツだ。今はこれが主流だ。簡単に言えば、水の抵抗を減らすために、大きな渦を減らし、小さな渦を作るそうだが、層流とか乱流とかその辺のややこしい話になりそうなので、省く。

女性ふんどし……?

つげ義春の「コマツ岬の生活」にはふんどし姿の海女さんが出てくる。これは能登地方のサイジと呼ばれるふんどし一種らしく、この地域では1960年代前半までこの姿であった(これも写真があるが、今までのスポーツウエアと違って乳房露出があるのでリンクは控える)。エッチマンガの読みすぎか、日活ロマンポルノの影響か、なんとなく海女さんといえば、ふんどしというイメージがある。「海女(あま)のいる風景」という写真集の表紙もそうだ。しかし、浮世絵を見てみるとほとんどが腰巻である。私も、太田記念美術館で見たことがある。

https://www.ijikasou.com/monthly/2016/06/

https://www.pinterest.jp/pin/309481805630462018/

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9d/Yoshitoshi-Ariwara_no_Yukihira.jpg

これは恐らく、磯ナカネと呼ばれる別種の木綿の布である江戸時代のこと、おそらく江戸湾近辺では海女さんはふんどしではなく、この格好だったのだろうと推察される。

昭和時代、中にはレオタードをまとって漁をする人々もいたという。というか、今でもいるそうだ。レオタードの中に海産物しまうことで、取りすぎることを防ぐそうである

http://www.chie-project.jp/001/no15.html

たぶん、女性ふんどし使用は、生理用品としてのみに限られたのではあるまいか団鬼六作品をはじめとしたイメージから来ているかもしれないが、SM不勉強もので詳しくない。そのうち調べるかもしれない。

結論

今後の展望

考えてみれば、自分ふんどしについてそこまで詳しいわけではなかった。女性用の下着としてふんどしがどれほど用いられてきたか、あるいはそもそもふんどしとはどのような下着であったのか、その歴史についていずれ調べてみたい。

今回はここまで。疲れたので、ビーチバレーなどの詳細はまた今度。

2020-08-27

anond:20200827151435

いちおう、ブロック経済という経済封鎖を先に仕掛けてきたのはイングランド軍であって、日本先制攻撃したわけじゃない。どうしろっちゅーねん。

2020-07-05

ストライクウィッチーズ1+2期の感想

パンツじゃないから恥ずかしくないもん、ってうフレーズが独り歩きしていたので見てなかったが、いまさら見るとやっぱり話題なるだけあって完成度高いなあ。

実は2期の途中から見て1期を見るという、変な見方をしてしまったので序盤はキャラ設定がわからないまま見ていた。ツンツン眼鏡ことペリーヌがただの嫌なヤツだと思ってたけれど、実は不器用自己表現ちょっと苦手なだけというのは1期の後半まで観ないとわからいね

微妙エスニックジョークポイはなしがあっても、リーネ(イングランド)とペリーヌフランス)のライバル感は描かれない。

他人感想を思わず見てしまった。なぜ、少女たちは飛ぶのか? 美少女からというのに激しく賛同した。

微笑を浮かべた美少女が飛ぶ、それ以上のものはすべて野暮というものです。

伊藤静のこえを聴いて正直痺れた。ああ、この時を待ってたんだってよお。

とにかく、飛んで、尻、戦って、尻、騒いで、尻、それ以上のものはこのアニメにないし、必要ない。

主人公芳香ちゃんが「発進!」て叫ぶ声がメチャ好き。第10シーズまで続いてほしい。

2020-05-03

anond:20200502003031

既にブコメで指摘があるが、おかしいのは発音じゃなくてスペリングの方。

昔はそのスペリング通りに発音されていたのが、発音が変わってきてもスペリングはそのままというのが多い。

日本語の旧仮名遣いみたいなもんかな。てふてふ(蝶々)とか。

たとえば、light は昔はリヒトと発音されていた。(ghの発音IPAで[x])

ドイツ語では光は今でもリヒトだよね。(古英語すなわちアングロサクソン語はドイツ語の一方言だったわけで)

なお、今でも方言によっては昔の発音を残しているところもある。busがブス、myがミ、comeがコムhouseがフース、とか。(北イングランド地方など)

コム トゥ ミ フース と言われて Come to my house. とはすぐにはわからないよね!

2020-04-06

道満晴明八木ナガハル、詩野うら

4月2日(木)

夜中の3時に意味不明な夢を見たので疲れた。おまけに前日に2発自慰行為を行ったためか、昼間に異様にムラムラして困惑した。

この日もcivilization 6をプレイした。スウェーデン文明プレイ外交勝利を目指し、25時半までプレイ。少し自重した。

4月3日(金)

やっぱりこれでも睡眠時間は足りない。あまり集中できなかった。とはいえ金曜日になんだか面倒くさくなるのはいものことな気もするし、そもそも、やる気ないとか集中できないとか言いながらきちんと作業は進んでいるので、単純に気のせいなだけかもしれない。

この日は髪を切った。もっさりしていたのがさっぱりしたので、マイナスからゼロくらいにはなれたのではないかと思う。ただ、この発想は少し自虐的に過ぎるかもしれない。

帰路、繁華街を通ったらバニーガールバー看板の前でためらいがちにうろうろしている20代グループがいた。居酒屋レストランも外から見る限り店を閉めていたり、ほとんどお客さんが入っていなかったりするようだが、人通りはそこそこあった。

civilization 6は無事に外交勝利した。外交ポイントの稼ぎ方がわかってきたので、科学勝利文化勝利よりもやりやすかったかもしれない。比較的早めに片が付いたので、そこまで夜更かしせずに済んだ。

4月4日(土)

寝たはずなのに週末のせいかひたすらに眠い。夜にならないとやる気が出なかったので、買いためておいた八木ナガハルと詩野うらの短編漫画を読んだ。独自性というか、隠しようのない作者の癖があってとても面白かった。特に、詩野うらの、時間が止まった世界の宙にとどまった涙の描写が良かった。そして、猛烈に道満晴明の昔の作品が読みたくなり、よんどころない事情処分したのを後悔した。やっぱり書籍は整理すべきじゃない。

4月5日(日)

午前中に寝て午後にジョギング。途中から雨が降ったので引き返そうと思ったのだが、気合で走り続けたら雨雲の領域を抜けることができた。桜は散り始めている。そろそろ八重桜に交代だろうか。虹が出るかな、と期待したけれど見られなかった。

そういえば、相変わらず風俗に行きたいのだけれど、ソープランド女の子オマンコをなめてきても、それほど濡れるわけじゃないのがちょっと悲しい。体質によるのかもしれないけれど、どうせローションか何かを仕込んでいるのだろう。

いや、実際に濡れていたのかな。よくわからない。馬鹿なことを考えずに寝よう。なんにせよ、行きたいと思うのは気の迷いだ。本当は空想しているだけで楽しいのだ。

この日はciv6のバイキングシナリオデンマークプレイ。以前敗北したので再チャレンジ。とりあえずイングランド荒らしまわって遊んだ

追記増田道満晴明検索すると、大体自分の好きな方向性漫画リストがいっぱい出てきてうれしい。

2020-01-26

スコットランド独立ってよく聞くからイングランドと半々くらいなのかと思ってたら500万人しかいなかった

2019-12-25

anond:20191225183121

別に質屋関係いであろうイングランドでかつて妻の売買が行われていた、って話に対して

イングランドじゃマジで売られてたのか……。ホント欧米すげえよなあ……。」と続くので

日本では(質屋に限らずどこでも)妻の売買は行われていない」って前提の話だろ。

2019-12-22

anond:20191221231007

海外法律規制されているよね。

例えば、ラグビーワールドカップの時でも、ウルグアイイングランド選手が、暴れたりしてニュースになるぐらいだった。インバウンド外国人本国では路上での泥酔が出来ないので我が物顔で日本路上闊歩している。

まり海外治安レベルは、日本東京大阪で、治安が悪いとされる場所...何区・何市とは言わないが...と同じかそれ以下、なのだ

2019-12-13

スコットランドって独立しないの?

ってスコットランド人に聞かれた。

なんでもイングランドかに石油資源とかの分配させられて、そのせいで自分たちの街とか発展してないのが腹立つらしい。

俺に聞かれても知らんがな。

今回のイギリス選挙戦でもScottish National Partyかい政党が48議席も取ってるし、かなりマジのようだ。

2019-11-02

ラグビーW杯 決勝戦 南アフリカ vs イングランド レビュー

9月20日に幕を開けたラグビーW杯2019日本大会は、43日を経て今夜、最終日を迎える。

予選4プールから20チームで争われたトーナメント最後に勝ち残り、ウェブエリスカップへの挑戦権を得た2チームは、白衣イングランドと緑のジャージ南アフリカ

4年間を最高の形で締めくくるのはどちらのチームとなるだろう。

そして、決勝はどのような戦いになるのだろうか。

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小細工なしの真っ向勝負で勝ち上がってきた南アは、この決勝も自分たちの強みを最大限に活かしてぶつかっていくいだろう。

ただ小細工はしないと言ったが、プランがないとは言っていない。

南アで注目すべきはスタメンリザーブの顔ぶれ、とりわけリサーブの3人、HOマルコム・マークス、PRヴィンセント・コッホ、スティーブン・キッツォフだ。

この第一列は、本来だったら1本目のフロントローなのだが、ノックアウトラウンドに入ってからとういうもの、彼らをリザーブに回して後半から登場させている。

ディフェンシブで硬いラグビーを得意とする彼らにとって、ディフェンスとともにセットプレー生命線だ。

最強のフロントローを後半に登場させて、インテンシティ(強度)をおとさずゲーム支配するのがその目論見だ。

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また、通常80分を超えると最後のワンプレーを残してゲームが終了するのがラグビーだが、勝敗をつけなければならないトーナメントに限っては、80分で決着がつかなかった場合延長戦突入する。

そうなった時、どちらがスクラムで勝ってペナルティーゴールを獲得するかは勝敗に直結する。

まさにトーナメントシフト南アは決勝を戦う。

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ただ、それでも南アが好みの試合展開になるかどうかはわからない。

準々決勝や準決勝でとったようにハイパントを多用して着地点でのフィジカルバトルを挑んでも、ボールを保持した敵が蹴り合いに応じずキープしつづければ、南アは非常に低いポゼッションの中から得点のチャンスを探さないといけない。

相手フィジカルに大きな強みを持たない日本ニュージーランドならともかく、今日相手自分たちと劣らぬ屈強さを誇るイングランドなのだ

キープされ続けながら真っ向勝負の激しいフィジカルバトルで互角以上に持ち込まれビジョンにも現実性がある。

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その上イングランドバックスの展開力・破壊力も強烈だ。

地上戦フィジカルバトルでディフェンスが巻き込まれれば、突きつけられるランの脅威も増すだろう。

フィジカル優位が自明であったり、強みの優劣がそのまま結果に反映された今までとは難易度レベルが違う。

南アスクラムはもちろん、ラックモールでも80分間、絶対優位で試合を運んだ上に、一瞬のわずかな隙に手を突っ込んでこじ開けてくるイングランドの一撃を封じないといけない。

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さらに言うと今回のイングランドは何を仕掛けてくるかわからない。

「ここまで来れば、コーチし過ぎないことが大事選手精神的にも肉体的にもフレッシュ状態にし、ゲームプラン提示して、チャンスがつかめるように持っていく」と語ったイングランドエディー・ジョーンズHC。

自然体で当たるとも取れる発言だが、あくまコーチングの話であって、稀代の戦略家がノープランで決戦に臨むとは思えず特別プランがあるのかもしれないが、それだって言葉の裏を考えすぎて迷いが生じれば勝負師の思う壺。

賽は投げられた、もうやるしかない。

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黙祷に続いて両国国家斉唱

観客が声を合わせる光景はもうお馴染みとなったが、今日歌声はより大きく、スタジアムは大合唱となった。

その光景はまさに決勝戦にふさわしい。

大歓声のなかキックオフの瞬間を迎えた。

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南アフリカキックオフで始まった試合は、イングランド応援歌スイングロウ・スィートチャリオットが響き渡る中、開始早々イングランドPRカイルシンクラーが味方LOマロ・イトジェと交錯脳震盪で交代。

早くも激闘を予想させる幕開けとなる。

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続くマイボールファーストスクラムに組み勝った南アが大きく展開して攻め込み、押し込まれイングランドは自陣からボールを回し押し返すが、南アもすぐさま切り返して展開する。

今までとは打って変わってランで展開して攻める南ア

イングランドキック地域を返挽回してもキックとランを織り交ぜて攻めていく。

さらスクラムでも圧倒し、地上戦で優位を示しながらスタートを切った。

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8分、敵陣深くでボールに噛んだ南アペナルティゴールを獲得。

決勝初の得点はSOハンドレ・ポラードのキックから生み出され、3-0。

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予測の逆の展開にペースをつかめずにいたイングランドは21分、初めて敵陣深く侵入してラインアウトからセットプレーフェイズを重ねた攻撃からペナルティゴールを獲得、これをオーウェンファレルが決め3-3。

この攻防の中で、今度は南アHOボンギ・ンボナンビが脳震盪で、LOルード・デヤハーも肩を痛めて交代する。

激しい試合だ。

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25分、この試合の大きなファクターとなっていくスクラムで組み勝った南アペナルティゴールを獲得し6-3。

イングランドも待っていたために後手を踏んでいたディフェンスを激しく前にでるものに変え、身体を当てながら前進し、6分に渡る攻めでペナルティーゴールを獲得し6-6とする。

流れを持っていかれたくない南アは36分に獲得したペナルティと前半最後スクラムプレッシャーをかけ、ともに獲得したペナルティゴールを決めて12-6で前半を折り返した。

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前半、獲得したスクラムの全てに勝って4本のペナルティーゴールを決めた南アの首尾は上々だ。

終了間際にもフェルミューレンが真正からぶち当たり、気持ちでもペースを渡さない。

対して予想外のランでの展開に待ってしまったイングランドは、攻めてもボールが手につかず噛み合わない。

もっと問題なのはスクラムだ。

想像以上の強さの前に明らかな劣勢に立たされてしまっているのに、南アはまだ最強のフロントローを残しているのだ。

25分過ぎから少しだけ流れを取り戻したが、未だビハインドは6点。

スコア以上に悪い状況を挽回するため、エディーはどのような策を授けるだろうか。

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後半、キックオフからランで攻めるイングランドだが、素晴らしい集中力を発揮する南アディフェンスの上がりが早く突破できない。

スクラムでも南アが予定通りフロントローにコッホとキッツォフの2枚をいれ、本来の最強のフロントロー制圧にかかってくる。

この圧倒的な力押しでペナルティゴールを奪われ15-6。

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その後のキックオフからの攻めでも、早くて強いディフェンスで立ち往生を食ってからスクラムで跳ね返される。

スクラムで決定的な優位を証明した南アは3点をちらつかせつつイングランド攻撃を跳ね返しつづける。

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圧力に苦しむイングランドはなんとかスクラムを一本返してしてペナルティゴールで15-9とするが、陣地に進入してきた南アにペースを強奪され、ペナルティゴールで突き離される。

追いすがるイングランドもすぐさまペナルティゴールかえしてし18-12とした64分、劣勢のスクラムからついにディフェンス破綻、ここからの展開でマカゾレ・マピンピにインゴールに飛び込まれ、初のトライを奪われる。

コンバージョンも決まって25-12と非常に大きな7点!

増田も含めてきっと多くの人間勘違いしていた、イングランドが仕掛けて、南アが受けてたつと。

でも地上戦は体を当てて前に出て相手キックを蹴らせ、ボールを持ってはFWの強度で集めてランで止めを刺す、イングランドがとれる戦術は、南アだってできたのだ、だってそうじゃないかFWバックスも駒は揃っている!

この戦いは自分の置かれた状況を素早く理解したものが制する勝負だった!

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70分をすぎ、もうトライを取るしかないイングランドセットプレーで攻めるも集中力が切れない南アラインを押しかえし、そして73分、170cmのポケットロケットチェスリン・コルビが大男をかわしながら走り抜け、勝負を決定づけるトライ

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そのまま80分、南アイングランドを陣地に磔にしたままボールは蹴り出された。

最終スコア32-12

スタジアムが歓声に包まれ、栄冠を手にした戦士たちが抱擁を交わす。

南アフリカ戦略家の予想を上回る戦術と、それでも決して忘れなかった自らの強みで、80分間ラグビー母国を封じ込めつづけた。

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試合後、安堵したような表情でインタビューに答えるラッシーエラスムスHCに対し、序盤の違和感からペースを一度も渡してもらえずの敗戦に珍しく失意を隠さなエディー・ジョーンズHC。

自国開催での屈辱の予選プール敗退から4年間、白いジャージをここまで連れてきて、黒衣の王者にさえ何もさせなかったが、緑の巨人が立ちはだかり、栄冠には手が届かなかった。

しかし、その手腕を証明した名将はいつかまた帰ってくるだろう。

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審判団や準優勝のイングランドへの表彰を経たセレモニー最終章、44日間、いやもっと大きく見れば4年の間争われたウェブエリスカップは、秋篠宮皇嗣から南アキャプテンのシア・コリシに手渡され、緑の戦士たちがその所有者となった。

南アフリカにとって、ラグビーは初の優勝から民族融和の象徴として特別意味を持つ。

黄金カップの下、戦士たちが喜びのステップを踏む中、大会は幕を閉じた。

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今日でこのレビューも終わるが、最後に少しだけ話をさせてほしい。

増田9月からの1ヶ月半は素晴らしいものだった。

ラグビー面白さを知ってもらいたい、そして一緒に盛り上がりたい、そんな思いから始めたレビューがこんなにも多くのブクマブコメいただき、まるでみんなと一緒にW杯をみているようだった。

それは小さい事だけれども夢だと言っていいし、それがかなった最高の44日間だった。

夢を叶えてくれたのは、増田場所をくれたのは、ここに集うみんなだ。

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そしてこのレビューを多くのブクマカの勧めに従い、noteでまとめて公開することにした

noteは少しだけ修正加筆している。

増田よりその分内容が増えていると言えるが、ここでしか書けない一言がある。

夢を叶えてくれただけでなく、増田に新しい学びの機会をくれたブクマカやはてなユーザーにありったけの感謝をしたい。

みんなが最初だ。

ありがとう

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そして、また4年間が始まる。

次はフランスだ。

また一緒に、ラグビーで盛り上がろう!

anond:20191102003237

カセットテープレコード専門店に行ってみたら、怒られた。

最近YouTubeなどで話題になっている某カセットテープアナログ専門店に行ってみた。

とりあえず面白そうなカセット平積みされていて、紹介されていたので、そのアーティスト音源をググりながら、

ネット試聴していたら、いきなり店長と思わしき人から声かけられた。

店長カセットプレイヤー持っているんですか」

自分「いえ、持ってないです」

店長「さっきからスマホメモってネット検索しているんですか?」

自分はい、そうですけれど」

店長「あのね、そういう事やるならウチに来ないで欲しいんですよ」

店長「店に来て、情報だけ取って帰る、こういうのを情報万引きというんですよ」

自分「え、あ、そうなんですね。すいません・・・

え、そんなのあるのか、と驚きつつ、まあとりあえずさっき聴いて気に入ったカセットを買って帰るか、

と思い、店長のいるレジに行ったら、

店長「無理して買って貰わないでいいんですよ」

自分「いや、そういうわけでなく、ただ気に入ったから買おうとしただけなんですけれど」

店長そもそもカセットプレイヤー無くてどうやって聴くんですか」

自分「これからうつもりだったんですけれど・・・

実際その店でカセットプレイヤー買って聴きながら帰ろうと思っていたのだが、

そこに置いてあるものは全てヴィンテージものっぽく2〜3万円ぐらいするのだった。

からネットにある3〜4000円ぐらいのものを買おうと思ったのだ。

そして店長は2〜3秒ぐらいレジの前にいる自分存在無視していたので、

自分「えっと、買えないんですか?」と聞いた。

店長・・・・どうしてもと言うのなら」

自分「あ、じゃあお願いしま・・・

店長「あのやっていた行為はね、情報万引きと言ってこの業界では問題視されているんですよ」

店長「そういうの他でもやらない方がいいですよ」

自分「あ、はい、すいません・・・

そこでやり取りは終わり、会計をさっさと済ませ、颯爽とその店から出た。

さて、本題に入ろう。このやり取りを経て、少しこの店の事を調べた上で、自分が思ったのは、

1.なぜこの店はオンライン商品を売っているのにも関わらず、直接店舗に行って、紹介されている音源ネットでチェックして試聴する行為禁止するのか

2.もし情報万引きとやらが一般的オフライン音源小売店禁止されているのならば、音源小売店にわざわざ足を運ぶ意義は何なのか

3.我々は日常的に情報万引きを行なっているのではないか

という事である


1について:店を出てから調べた所、この店はオンラインでも音源を紹介して売っている事を知った。つまり人々はその音源ネット検索し、試聴した上で気に入ったら購入する、気に入らなければ購入しない、あるいはその音源情報だけ得て、音楽ストリーミングサイト聴く、といった選択肢がある。ユーザーのそうした行為は、店長がどうのこうの言った所で、止められるものではない。つまり、よほど特殊システムサイトを埋め込まない限り、オンライン音源を売るという行為自体店長の言う所の情報万引きを、店長は許容している事になる。なのになぜオフラインではその情報万引きとやらを注意するのかが、自分には謎である

2について:オンライン上では1についてで述べたように、ユーザー試聴してから購入する、または購入せずに音楽ストリーミングサイト聴くという選択肢がある。では、もしオフライン店舗情報万引きとやらを禁止した場合オフライン店舗に訪れる理由は何なのだろう、と思う。そこには気になる音源試聴してから購入するという選択肢は無く、気になる音源があったら買って聴くという福袋を買うような購入方法、あるいは、その情報メモを使わず頭の中にインプットして、店から出て、ネット検索して試聴して購入の判断をするという極めて不便な選択肢しか取れない。だったらオフライン店舗に行く理由は何なのか?そこがすごくいい雰囲気の店であるのならば、そこに店を運ぶ理由は解らなくはないが、大体の場合合理的な買い物ができるオンラインの方がメリットは断然大きいのではないか

3について:もし自分のし行為情報万引きに類するものであるならば、自分は他の店でも情報万引きをしている事になる。家電量販店で気に入った家電メモし、ネット検索し、ネットで明らかに安いところであれば、ネットで買う、例えば保証などの点でリアル店舗で買うメリットが大きかったり、店員さんに案内してくれた感謝の意を示したいと思った時はその場で買う。自分は前者の行為をそれなりの頻度で行う。店長の言うところの「この業界」は「音源小売店業界なのだろうが、それが問題だというのならば、それは小売店業界全体の問題になるのではないだろうか。

なんかモヤモヤしたので、パッとタブレット端末に書き綴ってしまった。計画では今頃カセットテーププレイヤーを買って、ルンルンと散歩しながら帰っている予定だったのに、何だかモヤモヤとした半日になってしまったな。

追記:

気晴らしに、通りがかったイングリッシュパブラグビーワールドカップの決勝、南アフリカvsイングランドを人混みに紛れながら観た後、

一人でラーメン屋行って、タブレット開いたら、皆さんからの※が沢山来ていて驚いている。

自分にはこういうプライベートな事を喋る友達が一人もいないので、まあどんな米でも聞いてくれる人がいてくれて嬉しい。

せどり行為を疑われたという米が上位にあり、かつ、せどり行為なるものがよく解らないので、

せどり行為をググってみた。つまり転売のようなものだろうか。

ただそれは考えにくいかなと思う。

なぜなら店舗内で自分がいた場所の内訳は、新譜と思われるコーナー6割、新品と思われるコーナー3割、中古と思われるコーナー1割程度だったからだ。

そしてこれは自分主観だが自分がまだ中古のコーナーには行かず、

新譜のコーナーにいた段階から、何か店長視線から怒気のようなものを感じ取っていた。

まりはこれはせどりに対する怒気ではないのではと思う。

また確かに※で指摘されているようにあの動画内では、レポーター試聴機を使って試聴をしていたのを覚えている。

ただ僕はあの試聴機は番組のために特別に用意されていたものだと思っていたし、そもそもカセットテープCDデジタル音源と違って痛みやすい。

であるので、カセットテープ試聴するのは悪いから、ネット試聴しようと思い、そうしていたのだ。(そしたら怒られた)

つか、そんなに容易に特定可能なのか。ちょっとこのエントリーヤバいかな・・・

またカセットテープへの愛が感じられない、せどり行為を見破られた腹いせだ、という※も頂いた。

そもそもせどり行為が何なのかも知らなかったし、そんな事をするつもりもなかった。

そして確かにまだカセットテープへの愛は薄いかもしれない。ただし音楽への愛は強く、今まで多分1500枚ぐらいの音楽アルバムを聴いているし、

デジタルオーディオだが、◯十万のバカデカスピーカー音楽を聴き、それを使って防音マンションを借りて製作している。

特に金があるわけでもないのにだ。

音楽さえ愛していなければ、多分自分仕事自分資源をより注ぎ込めて、

社会的地位も今より高かったろうと思うし、より単純で、もしかしたらより幸せ人生を送れたかもしれない、とも思っている。

自分デジタル音源勉強をしていたのだが、デジタル音源の事を知れば知るほど、アナログレコードカセットテープが魅力的に思えた。

というのもデジタル音源の音の波形を拡大してみると、どうしてもその波形はカクカクとして階段状になる。

反対にアナログレコードカセットテープの波形は峠のカーブのように滑らかだ。その分、音に温もりがあり、柔らかである、と思っている。

アナログのこういう強みを知っているせいか自分の好きなアーティストテープを使った音作りをしたりしている。

代表的ものを挙げると、Boards of CanadaのThe Campfire Headphase、Aphex TwinのSelected Ambient Worksなどだ。

(他にももっと良いものがあるのだが、マイナー過ぎて特定が怖いので挙げるのをやめておく)

おまけに、自分が知る限りでは2010年代ぐらいに入ってからアメリカ音楽オタク達はカセット音楽を聴いているという。

アナログレコードの売れ行きも好調だ。

で、ここ5年ぐらいずっと憧れを持っていて、せめて、カセットテープデビューだけはしておこうと思い、

店を訪れたのだが、まあこんなデビューになってしまい、ちょい残念。

なんかキモいマニアアピールになってしまってすまない。

更に追記↓:

https://anond.hatelabo.jp/20191105004911

2019-10-27

ラグビーW杯 準決勝2 南アフリカvsウェールズ レビュー

10月も最終週を迎え、ラグビーW杯も3試合を残すのみとなった。

準々決勝で日本大会を去り、バラエティ番組などでは「大会お疲れ様」という雰囲気も流れているが、四年後の話をするにはまだ早い。

ウェブエリスカップを巡って決勝を戦うチームは今夜決まるのだ。

日本代表がいない大会でも、まだみんながラグビーを楽しんでいてくれて嬉しい。

増田ももうすこしだけ試合レビューしてみんなの力になりたいと思う。

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さて、ラグビー母国イングランドが黒衣の王者ニュージランドを下した昨日の対戦を「事実上の決勝戦」と表現する声もあったが、そう言われては今日戦う2チームは立つ瀬がない。

夜行われる対戦は、2度のW杯チャンピオンに輝いた南アフリカと、直近の欧州王者ウェールズだ。

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日本因縁から南アフリカは、その圧倒的なフィジカルを利して日本封殺しただけでなく、予選プールでもニュージランドに敗れた1試合以外は30点差以上の点差をつけて危なげなく勝ちあがってきた。

ただ、予選で1敗でもしたチームがW杯で優勝したことはなく、準決勝に臨んで得点源の一人であるポケットロケットチェスリンコルピ怪我で欠くのも気がかりだ。

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対するウェールズはここまで薄氷勝利を積み上げてきたものの、ツーブロックに長いドレッドFLジョシュ・ナビディ、多くのチャンスを演出してきたFBリーアム・ウィリアムスを失い満身創痍だ。

激しい戦いのせいか怪我に悩まされるウェールズ代表は、今回だけでなく前回W杯でも大会から予選プールにかけて大量の離脱者を出し、ベスト8に終わった。

その時に敗れた相手南アフリカで、こうなってくるとラグビー神様が赤いドラゴンに試練を与えているのではないかと疑いたくなる。

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ただ、そういった方面の話には朗報もあって、昨日、神様の中でも黒い服を着たやつを、そういう事あんまり気にしないパワハラおじさんがお仕置きしてくれたので、これ以上のイタズラは心配しなくても良いかもしれない。

全力をもって今夜の戦いに臨むだけだ。

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さて、その今夜ゲームはどういったものになるだろうか。

南アフリカは圧倒的なフィジカルと勤勉さを盾にした鉄壁ディフェンスハイパント、これまた強力なフィジカル圧力をかけてからの展開や、キック得点を狙うチームだ。

対するウェールズも、赤い壁と表現されるディフェンスと、一撃必殺のセットプレー、アタッキングキックを用いた奇襲、突如繰り出すドロップゴールなどで対抗する。

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お互いぶつ切りの展開になれば自分たちラグビーに持ち込めるが、それは相手も同じで、強みにフォーカスすると相手の強みも誘発してしまいかねない。

がっぷり四つの対戦になるだろうか、相手の強みを消しにいくだろうか。

ウェールズウォーレンガッドランドHCは「世界一美しい試合というわけにはいかない」とキックの多いゲーム示唆したが、そのキックにつながる地上の密集戦がどちらのものになるかが重要で、これを制圧した方がゲームをより優位に進めるのではないだろうか。

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17:45、フィールドに屈強な男たちが降り立ち、黙祷に続く国歌斉唱

代表チームのキャンプ入りの際、地元の子供の合唱という形で歓迎を受けたウェールズ国歌、「ランドオブ・マイファーザー」は今夜も場内の多くのファンが声を合わせた。

「神よ、アフリカに祝福を・南アフリカの呼び声」も同様で、それは美しい光景だった。

国にかかわらず皆が声を合わせ、会場に響き渡る国歌、これはこのW杯日本ホストとして成し遂げた成果かもしれない。

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いよいよ試合開始、前半、南アフリカキックオフは、蹴り返されて自分たちに戻ったボールをいきなりハイパントし、そのキックが展開を予想させるものとなった。

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開始早々、ウェールズボールを持てば南アが力任せに抱え上げて立往生を食らわせ、南アボールの密集になればウェールズLOアラン・ウィン・ジョーンズが地上戦ボールを引っこ抜いて攻守交代。

双方フィジカルで一歩も引かず、硬いディフェンスのうえ、どちらも攻撃の展開にも複雑なオプションがない。

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簡単突破できないのでキックに活路を見出し、2分に1回はどちらかがハイパントをあげてはスクラム、という展開のなか、その流れで南アが獲得したマイボールスクラムに組み勝って2度のペナルティーゴールを獲得。

しかし、ウェールズもランから進入してやり返し、これまたペナルティゴールを獲得する。

序盤の20分でスコアは6-3。

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異様に回数が増え、序盤の鍵を握る事になったハイパントは、横浜国際総合競技場上空に強い風が吹いているためボール行方が安定しない。

徐々にランに切り替える南アだが、地上戦では度々攻守の交代を食らわされ、ウェールズがジワジワと前進してくる。

後退の原因は起点となる地上の密集戦を制圧しきれないことだ。

30分を過ぎ、南アにとって息苦しいような時間帯になっていく。

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強みを見つけて流れをつかみかけたウェールズだが、やはり神様はしつこいようで、35分、突進してくる南アフェルミューレンにいった単純なタックルPRトマスフランシスが肩を痛め、その直後にWTBジョージ・ノースがハムストリング悲鳴をあげて交代、ここにきて負傷者が相次いでしまう。

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キック合戦ゲームが動かないまま40分が過ぎ、6-3のスコアで前半は終了したが、ウェールズはまたも襲ってきたこの試練を乗り越え、後半の40分を自分たちのものにすることができるだろうか。

そして大方有利とみなされながらも赤い壁に阻まれウェールズを引き離すことができなかった南アは、流れを引き寄せるプランを立てられるだろうか。

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ウェールズキックオフから始まった後半も、火を吹くようなフィジカルのぶつかり合いとなり、小柄なデクラークエキサイトして自分よりはるか大柄な選手に摑みかかる。

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そのデクラークミスに乗じた敵陣でのセットプレーからウェールズペナルティーゴールを得て9-9。

スコアは振り出しに戻り、試合は点数の上でも一進一退の攻防となる。

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ここで南アゲームを動かすべくマルコム・マークスを投入し、制圧していると言い難いスクラムで優位を作ることも目論む。

南アはこのゲームでまだ相対的な強みを見つけられていなかったのだ。

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すると53分、そのテコ入れしたスクラムで組み勝ち、続くセットプレーCTBデアリエンティが膠着を破るトライ

コンバージョンも決まり16-9。

ついに南アは均衡したゲームに決定的な差を生み出す事に成功した。

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しかし、まだ試合は終わらない、今度は地上戦ボールを引っ抜いたウェールズペナルティーキック南アインゴール間際まで前進

21フェイズに及ぶ力押しでペナルティを得て、なんと選択は先ほど組み負けたスクラム

位置的に中央なので有利とはいえ、明らかにスクラム南ア有利なのに、相手の強みであってもぶつかっていって勝負の流れを引き寄せにかかる。

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64分、ここからの必殺のセットプレーWTBジョッシュ・アダムズがインゴール飛び込みトライ

コンバージョンも決めて16-16。

お互いの限界を試すような勝負、これでその行方は全く分からなくなった。

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ゲームは終盤、1ゴールを争うような展開のなか、ドロップゴールをチラつかせながらFWフェイズを重ね前進するウェールズ

攻める方も守る方も我慢比べ、70分を過ぎてどちらのフィジカルメンタル破綻するかという場面だ。

しかし、ここで南ア機械歯車に噛むようなジャッカルで決定的な攻守交代!

勝ちを大きく引き寄せるペナルティーゴール得て、スコアを19-16とする。

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このゲームで3点はあまりに重い数字だ。

だがウェールズは何度もこんな場面で勝ちを手繰り寄せてきた。

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終了間際の78分、自陣深くから一瞬の勝機にかけるウェールズボールラインアウトしかし弧を描いたボール南アLOモスタートの長い手に触れた。

ボール南アのものとなり、最後スクラムに組み勝った南アが息詰まるシーソーゲームを制した。

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相手の強みを徹底的に封じ込めたニュージーランド×イングランド戦と打って変わって、お互いの強みを正面からぶつけ合い、見ているもの心と身体を熱くさせるような展開となったこ試合

球技に比べ実力が結果に反映されやすとはいえプランがはまって相手翻弄できれば一方的封殺もできるラグビーにあって、今夜は最後まで勝敗行方が分からず、どちらが勝ってもおかしくはなかった。

ただ、連戦で積み上げた身体負担気候、その他フィールドプレーよりも大きな数々のファクターが命運となって一戦を左右した。

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タイトロープを歩きながらここまで勝ち上がって、南アフリカを追い詰めたウェールズはこれで3位決定戦に回るが、今夜の敗戦を笑うものはいないだろう。

彼らは胸を張って1週間後に備えるのがふさわしい。

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そして、頂への三度目の挑戦権を得た南アフリカ

まっているのは希代の戦略家と白衣に身を包んだ23人の命知らずだ。

だが心と身体の屈強さなこちだって負けてはいない。

ウェブエリスカップアフリカの地に返してもらう。

anond:20191026200828

2019-10-26

anond:20191026195509

あれイギリス全体における人口比で見ると9割近くがイングランドなので、日本で例えると内地北海道沖縄、みたいな分け方がむしろ近いような。

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