はてなキーワード: 海辺とは
今年も桜の季節が来た。
今の日本で南から桜前線が通過しているのは、ちょうど東北付近もその一帯だ。
私は福島出身だ。
場所は沿岸部、幸いな事に津波の影響はなかった。だからこうして、帰省することが出来る。
あれから、7年経ったそうだ。
私は今年、運良く桜が咲きはじめた頃に帰省したので、母と2人でドライブがてら県内の桜スポットを巡った。
久しぶりに母とあちこち行った気がする。
最初に行った公園は私が知らない公園で、桜は5~7部咲きだった。
それでも綺麗だったし、母がこんなところに連れてきてくれた事が意外だったが嬉しかった。
母はちょっと歩いた先に、ヨットハーバーのようなところがあると言った。そこは震災で津波の被害にあったけど、作り直されたんだと言った。
復興が進んだんだな、とそこを見に行った。釣り場や、ヨットか船の停泊所があり、近くの海辺では子供たちが遊んでいた。
私はその場所を見下ろせるところにいた。震災の時、津波で飲み込まれた映像の地形と似ているなと思った。
この商業施設(スーパー)がオープンしたら、この道路もいっぱいになって動かないんだろう、と母が言った。
市内に大型施設ができると道路が混雑したことを思い出した。きっとあの施設がオープンしたら同じことが起こるだろうと思いながら、外壁が出来上がったその建物を見つめた。
どうやらこの複合スーパーを作るのに、地元の商店街やら何やらから反発があったらしい。どのような着地になったのかはわからないが、1部では歓迎されないと言うのは、きっとどこにでもある問題だろうけど、それはここでも一緒なんだな、と思った。
私はここが、市内の活性化の場になるとか、今まで無かった何かの場になるとか、そんな事を望んでしまった。
はっきり言って市内の人間はこの施設を知らないわけはないし、控えめに言ってみんな楽しみにしているのである。
市内に初めてスタバができたあの時の比では無い。
ここでも、新たな復興の形を見た。
隣接するアクアマリンとららミュウも活性化することを見込んだ配置。有難いなと思った。
観光客にはぜひ金を落としていってほしい図式が出来上がっていたので、施設並びに出店店舗にはぜひ頑張って頂きたい。
因みに、市場のようなあれの中で炉端焼きができたりするので観光客の皆さんはアクアマリンに行ったあとにぜひ魚を捕食して欲しいと思ったのでオススメしておく。
その施設の工事現場を見に行ったあと、1時間ぐらいか?かけてその場所に行った。
車でずっと走って行った。途中、山の中では桜の開花が遅いようだった。
夜の森も桜がまだ咲いていないのではと母が言う。そうかもしれないね、と私は返す。
それでも、夜の森の桜に向かった。桜を期待していたのかもしれない母には悪いが、私は咲いていなくてもそれでも良かった。
車で行く途中、母といろんな話をした。
私が子供の頃そこを見に連れて行ったこと、私はちょっとだけ覚えていると言ったこと。昔の話をするにはいい時間だった。
カーナビが目的地付近だというそこは、確かに桜並木で、桜のトンネルだった。
薄ピンクに覆われたトンネルは7部咲きではあっても圧巻だった。
尚且つ、車も通らない。なんなら人も居ない桜並木。写真に収めるとなんの邪魔もなかった。間違いなくインスタ映えするだろう。
ただやはり、何かが違った。
人が住んでいないのだ。
家があっても、農家だとわかる家やどんなに新築に見える家があっても、人が住んでいる気配が全くない。
それはたぶん、普段生活している中で経験することは無い事だし、あの地域に入ったあの違和感や何かしらを感じるなんてことは不可能だと思える。
つまり、夜の森は原発事故によって帰宅困難地域により、進入禁止にされている地域を含んでいた。
一部しか通行することは出来ず、廃墟となったコンビニか何かがある所には、柵でその先を閉じられていた。
柵の先と、自分が今立っている差は、何が違うのかまったくわからなかったが、その柵の先もお構いなく、桜並木は続いていた。
桜が散る前だといいな、と思った。
人が住まない町。アレ以来、何度か訪れた。
家がある。だが人は住んでいない。道すがら、桜はこれから咲くんだよと話した。風景でわかる、普通じゃない景色。私の地元ではないが、それはっきりとわかる。
桜は綺麗だった。
むかしむかし、あるところに浦島太郎という釣り好きの男がいました。
浦島がいつものように海辺で釣りをしていると竿がピンと張り詰めました。大物の予感です。
浦島が渾身の力で釣り上げると「どんぶらこ、どんぶらこ」という謎の音とともに大きな桃が釣り針にかかっていました。
桃を割ってみると中から男の子が出てきたので、浦島は「桃太郎」と名付け大切に育てました。
すくすくと育った桃太郎に浦島は言いました。
「おい桃太郎、遠いところに悪さをする恐ろしいやつがいるらしいんだ。退治してきてくれないか?」
「父さん、それならもう征伐してきたよ」
「え?」
「や、なんか、こないだ釣りをしてたら犬・猿・雉が亀をいじめてたんだ。亀を助けてやると『ご招待します』とか言って、どこかに連れて行かれたんだよ。そこでヒーローみたいに崇められてさ、美味い食事や豪華絢爛なダンスパーティーがあったりして。とても美しい女性もいたな。贅沢は敵だって、父さん、よく言ってたよね。ぼく、そいつらを全員ぶちのめしてきたよ」
「え?」
「で、この箱を持ち帰ってきたんだ。開けるよ」
「おいおい、やめろ」
桃太郎が浦島の静止虚しく箱を開けると、中からは大量の煙が出てきて桃太郎はおじいさんになってしまい、山へ芝刈りに行きました。
むかしむかし、鬼ヶ島に鬼がいました。
鬼が海辺で洗濯をしていると、どこからともなく「どんぶらこ、どんぶらこ」と擬音が聞こえ、その方を見てみると大きな桃が漂着しつつあるところでした。
鬼は桃を持ち帰り、鋭い凶器で割ってみると中から男の子が出てきました。鬼は男の子に「桃太郎」と名付け、大切に育てました。
すくすくと育った桃太郎はある日言いました。
「パパ、海の向こうにパパを退治しようとしている輩がいるらしいね」
「そうなのかい?」
「僕は奴らを征伐しに行こうと思うんだ」
「だけど、あれだね、波風は立てないほうが。せっかく今は平和なんだし」
「何を言っているんだい。奴らはいつ攻めてくるかわからないじゃないか。僕はパパが心配なのだよ」
「そうかい、じゃあこれを持っていきなさい」
旅の途中、「桃太郎さん、その鬼饅頭、ひとつ私にくださいな」というのを三回繰り返し、犬・猿・雉を仲間に従えて、桃太郎は目的の場所へとたどり着きました。
じじいとばばあはわけのわからないことを言っていましたが、構わずに桃太郎はおじいさんとおばあさんを征伐し、きびだんごを鬼ヶ島に持ち帰りました。
そろそろ「誤認識のやべーやつ」って言われそう
バーチャルYouTuberの「のらきゃと」はGoogle音声認識で喋った文章を認識させて、ボイスロイドの東北ずん子に喋らせているようだが
【18/01/04】のらきゃっと 生放送アーカイブ 【年明け初放送 for 堀田さん】
https://www.youtube.com/watch?v=Dr35JxPAx20
の誤認識が面白かったので書き出した。あとで何かに使われるだろう
何を言っているのかは解読班に任せる
「正しい」「普通の」暮らしが年々難しくなってきていると感じる。
朝起きて、顔を洗って歯を磨く。天気予報とニュース見てご飯とお味噌汁とメザシの焼いたのとか鰹節に醤油を垂らしたご飯とか食べてお茶飲む
仕事して頑張って19時位には帰ってお風呂入ってご飯食べてテレビ見て明日の準備して家族におやすみなさいと言って寝る。
朝起きて一応顔洗うけど歯磨きはしないときの方が多い。
スマホをお供にコンビニのプラスチック容器の弁当をイマイチおいしくないなぁと思いながらかきこむ。食べられるだけましか、と自分を慰める。
コンビニ弁当を食べるとカロリーは取れているのだと思うが何かが足りない。元気が出ない。何が足りないんだろう。
ごく稀に休日に海辺の漁師町とか山間の温泉町とかで普通のご飯食べるととても美味しい。コンビニのご飯とは大違いだ。
何が違うんだろう。
彼とは友人の紹介で出会った。前情報から趣味も合いそうだし、写真も好みだったし、早く話してみたいなと思ったうえで顔合わせ。
うん、やっぱり好みだった。なんというか、ピンときた。彼の頭のてっぺんからつま先まで全部いいと思ったし、一晩にして惹かれてしまった。人を好きになったのなんて、いつぶりなのか。
彼とは連絡先を交換して何回かデートした。おしゃべりは毎回はずんだ。劇場でミュージカルを観た。おいしいクラフトビールを飲んだ。不思議なかき氷を食べた。少しお高いオムライスとハンバーグを食べた。デミグラスソースかトマトソースかで言い争った。美術館に仏像を観に行った。海辺の花火大会へ行った。終電に2人して駆け込んだ。東京のど真ん中でベロベロに酔っ払った。帰り道に初めて、ほんの少し手をつないだ。
そうして、ひと夏で我々は仲を深めた。両思いだった。お互いそう確信していた。口にはしないけれど。
お互いに20代後半。
私のほうは恋人とか結婚とか諦めてた。でも、こんなふうに突然、こんな恋愛ができるなんて、人生捨てたもんじゃないって思った。毎日楽しかった。彼のことが好きで、彼といるととても楽しくて、知らない自分にも出会えた。
単純なことに、仕事にも張り合いが出て、新しいプロジェクトを任されたり、自分から積極的に手を挙げたりした。何もかも意欲的。うん、人生順風満帆。
しかし、何事も終わりは突然やってくる。
彼とは一緒にいられなくなった。私のとある一言がきっかけで「自分たちはこの先、うまくやっていけないね」と言われた。
意外にもこれは、私も同じ意見であった。そういうところも気が合ってしまうんだなー、と冷静に思う。
私のとある一言はここでは明かさないが、紛うことなき本心であったので、そこで食い違うならばこの先は一緒にいてはいけないと、私も判断した。発言したのは意図的ではない。だからこそまさに本心だったわけだけれど……。
(ここで自分を庇っておくけど、友人いわく「たしかに、どっちが悪いということでもなくて、お互いに譲れない信念なんだろうね……」とのことです。毎年誕生日には100万の指輪くれなきゃイヤ!とか言ってないです)
すごく好きになった相手と、その相手から好きだと思ってもらえても、付き合ったり結婚したり、というわけにはいかないのだと、20代後半にして気づいた(もちろん私が特殊なだけだとは薄々……。好きな人と結婚して幸せそうな人はたくさん見てるし)。
だから?私にはもう恋愛結婚は無理だと諦めて、おととい結婚相談所に登録してきた。担当の方に「一緒にがんばりましょうね!」といわれた。そうだね、がんばらないとね。
正直いうと、未練がいまになってわいてきてしまった。だからここに書いた。「思い出」として昇華してしまいたい。向こうの連絡先はもう全部消したし、共通の友人にも(ぜんぶ終わった後だけど)事の顛末はすべて共有済み。友人には結婚相談所に登録したことも言った。後戻りはできない。彼のことを好きだったことも良き思い出とする。
大人の恋、っていうか自分勝手な私に恋は難しすぎた。まじ無理ゲーだろ。お互いに好きなのに!一緒になれないとか!なんなの!!!頭ではね、わかってますよ!でもね!そんなに簡単に割り切れるかよ!!!あーあ!ばーかばーか!!!
とか思うけど、まだひとこと何か伝えられるなら、
うちの職場は繁忙期にデータ入力の短期アルバイトを雇っている。期間は3ヶ月で、毎年5人位が採用される。短期雇用なので学生が多いのだが、Iさんはその中のひとりだった。
Iさんは母親が日本人で、父親はスロバキア人。両親がすぐに離婚してしまったので、父親に関する記憶はまったく無いらしい。
Iさんは18才までスロバキアで過ごし、日本の大学に通うために都内に移住してきた。東京に住み始めて、今年で4年目を迎えた。
最初にIさんがオフィスに現れた時、僕ら社員の間で軽いどよめきが起こった。Iさんがめちゃくちゃ美人だったからだ。その場から完全に浮きまくっていた。ギャグ漫画の中に、一人だけ画風の違う美少女が混ざっているようだった。しかもIさんはただの美人ではなかった。かなり個性的なキャラだったのだ。
Iさんはかなり独特な日本語を話す。最初に聞いた時は、シュールな現代詩みたいだと思った。でもわりとすぐに慣れた。それどころか、だんだん好ましく思えてきた。気が付くと、僕はIさんの言葉を渇望するようになっていた。彼女の言葉には何とも言えない中毒性があった。
勤務初日、Iさんがデスクに座り、研修資料を凝視しながらじっと固まっていた。僕はなんだか心配になって声をかけた。
「間違えました。そんな日本語は無いです」と言った。
僕は不安になった。彼女の業務はデータ入力である。当然、日本語の文章も入力する。その独特過ぎる言葉遣いに、一抹の不安をおぼえた。
しかし、それは杞憂だった。Iさんは実に優秀で、業務は素早く、しかも正確だった。飲み込みも早かった。喋る言葉は独特だったが、業務に関しては何の問題もなかった。
ある日、Iさんが突然言った。
「私の髪が短くなったとしたら、どう考えますか?」
「髪を、切るんだよ....」
なぜかタメ口だった。
数日後、Iさんは肩まであった髪をバッサリ切って、ベリーショートになっていた。僕は褒めるつもりで、「勝手にしやがれ」のジーン・セバーグに似てますねと言った。Iさんはよくわからないという顔をした。
僕はIさんのおかげで、会社に行くのが楽しくなった。Iさんはなぜか僕を頼りにしてくれて、仕事でわからないことがあると、まず僕に質問してきた。本来、僕はあまりとっつきやすいタイプではないはずなのだ。これに関しては、周りの社員も不思議がっていた。
休憩時間になると、Iさんは雑誌を読みながら、ミックスナッツばかり食べていた。ある日、僕はIさんに訊いた。
「昼ごはんはそれだけですか?」
Iさんは黙って頷いた。それからおもむろに雑誌を丸めて、望遠鏡みたいにして僕の顔を覗きこんだ。僕がきょとんとしていると、今度は指で唇をなぞる仕草をしてみせた。「勝手にしやがれ」の真似だと、僕はやっと気付いた。
「映画を見たんですか?」
「見ました。確認のためです」
スロバキアにいた頃から、Iさんは日本語を勉強していたらしい。日本のアニメをたくさん見て、漫画もよく読んでいた。
「どんな漫画を読んでいたんですか?」
「ハットリ君!」
Iさんはなぜか食いぎみに答えた。律儀に「新」を付けるところが面白いと思った。
日本に来てからは「鶴さん」の番組をよく見ていると言った。「鶴太郎ですか?」と聞いてみたが、どうやら違うようだった。「鶴さん」についてさらにくわしく聞くと「太ってる」「メガネ」「やさしそう」などという特徴を上げた。笑福亭鶴瓶のことかもしれない。
いちばん笑ってしまったのが、父親に関する話だった。Iさんは5歳ぐらいまで、ある男性の写真を「これがお父さんだよ」と言われて育った。それは母親による嘘だったのだが、今でも写真には愛着があるから、スマホに保存してあるのだという。見せてもらったら、カメラ目線で親指を立てているダイアモンドユカイだった。Iさんの母はレッドウォーリアーズのファンなのかもしれない。それにしても、なんという雑な嘘だろう。父親がダイアモンドユカイなら、Iさんは純粋な日本人ということになってしまう。
Iさんは日本語を貪欲に学んでいて、気になる言葉があったりすると、すぐにメモを取った。ある時、僕が何気なく使った「善処します」という言葉をやけに気に入って、ことあるごとに「ゼンショシマス」と言うようになった。
「ゼンショシマス」
「いや、必ずお願いします」
こんなバカな会話を繰り返しているうちに、あっというまに3ヶ月が過ぎた。
僕とIさんはかなりうちとけて、ラインも交換した。しかし、Iさんのバイトが残り一週間という時に、僕は風邪で寝込んでしまった。残念ながら彼女の最後の勤務を見届けることができなかった。繁忙期に風邪をひいてしまったのもショックだった。様々な業務が滞り、迷惑をかけてしまうからだ。
風邪は意外と長引いて、結局僕は5日も会社を休んでしまった。6日目に出勤すると、Iさんのデスクはすでに片付けられていた。なんとも寂しい気持ちになった。Iさんは今頃はオーストラリアにいるのかもしれないと、ぼんやり考えたりした。バイトが終わったら、オーストラリアに行ってパラグライダーをやるのだと、嬉しそうに話していたのだ。
課長に挨拶に行くと、驚くべき報告を受けた。僕が休んでいる間、Iさんが僕の穴を埋めるために、毎日遅くまで残業をしてくれていたらしい。そのおかげでなんとか納期に間に合い、ピンチを切り抜けることができたという。Iさんは業務に関して、隅々までしっかり把握していて、とても頼りになったそうだ。短期間であそこまで教育するなんて、君も大したものだと、僕は課長に褒められた。どういうわけか、僕の評価が上がってしまった。
その日の夜、感謝を伝えようと思ってラインを開いたら、嘘みたいに絶妙なタイミングで、Iさんの方からメッセージが届いた。
それから続々と写真が送られてきた。海辺、街路、駅前、広場、公園。どれも景色ばかりで、Iさん自身の写真が一枚もなかった。なぜ自分の写真を送ってこないのだろう。やはり変わっている....。気持ちよさそうに羽根を伸ばしている、野生(?)のインコの写真があったので、とりあえず僕はそれを待ち受けにした。
もうこれしきのことで勝ったの負けたのと大騒ぎをするな、と。
https://togetter.com/li/1145999
そんなことより、ここには重要なヒントが隠されているじゃないか。ポリコレ気味女子の急増する現代においては、CMなどにおける性表現に関してどんどん厳しい社会に一見なっているように見える。だがそうではないのである。そりゃあ例え地方局の深夜帯であろうと、外人のネエちゃんが何故かおっぱい丸出しで海辺をこっちに歩いてくるようなレコード屋のCMを見るようなことはもうないだろう。しかし、ちょっと頭の悪そうなおネエちゃんたちが出張にきてる行きずりの男とビールを飲んでアヘ顔するぐらいのCMならこの先いくらでも見ることができる。ただできるのみならず、胸を張って見ることができる。そのための方法論がここにはある、という寸法だ。
いまどき大概のCMなんてどうせ2パターンぐらいつくるだろう。
その1パターン目を男でつくっておいて、まずはポリコレ気味女子にさんざん大絶賛させるわけだ。ポリコレ気味女子に大絶賛されるためには、当然CMの中の男は性的に描かれなければいけないし、ちょっとバカっぽく見えるぐらいがいい。何か間違ってるような気がするかもしれないが、ここはこれでいいのだ。食い付きをよくするためだ。そのようなポリコレ気味女子の大絶賛に対して「そういう発言はポリコレ的にどうか」ぐらいの軽い突っつきは、戦略としてあってもいいだろう。そうすっとポコ味女子(略した)としては、このCMがいかに素晴らしいか、それが今まで自分たちの批判してきたものと180°正反対であるか、盛んに発言せずにはいられないわけだ。もうそれはどうしてもそうしなくてはいられないわけだ。ポコポコ女子としては。
そこに到ってはじめて、かねてより用意してあった全く同じプロットの女版を出す。じつはこれが本命。男版は囮だ。ハニートラップってやつだ。このちょいエロ女CMを目の当たりにしてポコ女子たちは言葉を失うが、時既に遅し。何しろ自分たちがはっきりと承認を与えたあとだ。あまつさえ自分の承認の正当性で吹き上がってる真っ最中だ。ここで大事なのは、ポコ女が盛んに反論してる間は決してこのポコポコどものダブルスタンダードを指摘しないということだ。何が正しいか、そんなことはどうでもいい。とにかく言いたいことを言わせておく。大事なのは、いかに女をエロく描いたCMを誰にも気兼ねなく制作放映し、またそれを観て楽しむことができるかだ。ポコっ娘たちも、じつをいえば半裸のオトコの出てくるちょいエロCMを何の気兼ねもなく楽しみたいと思ってるわけだから、この流れはむしろ大歓迎だ。大歓迎なんだけど、ただそうは言わないだけだ。これはポリティカルでありコレクトである、と、そう言うだけだ。世の中とはそういうものだ。
結局男も女もどっちも観たいと思ってるんだからウィンウィンだ。勝ち負けの話ではないのだ。カチカチだ。カッチカチのウィ~ンウィンだ。
この方法の副産物として、CMには男と女のキャストを同数雇うことになる。雇用機会均等法だ。まさにいいことづくめだ。ポコ気味男女均等法だ。
「日本語は同音異義語が多い」という風説に挙げられるのが漢語ばかりなので、大和言葉の例を調べてみた。
やまとことば | 古語or現代語 | 漢字 | 英訳 | 現代語 | 複合語や地名に残る例 | 備考と個人的な感想 |
あ | 古 | 足 | foot | あし | 足掻く、足立(埼玉県・東京都) | |
あ | 古 | 彼 | that | あれ | ? | |
あ | 古 | 我 | we | われ | 吾妻(群馬県) | |
い | 古 | 五 | five | ゴ | 五十路 | |
い | 古 | 五十 | fifty | ゴジュウ | 五十鈴(三重県) | |
い | 古 | 汝 | you | てめえ | こき下ろすときに使う二人称とのこと | |
い | 古 | 寝 | sleep | ねる | ||
う | 現 | 鵜 | cormorant | - | ||
う | 古 | 卯 | rabbit | うさぎ | ||
え | 現 | 柄 | handle | - | ||
え | 古 | 兄 | older brother | あに | 中大兄皇子 | |
え | 古 | 江 | inlet | いりえ | 江戸 | |
え | 古 | 荏 | deulkkae | えゴマ | 荏原(東京都) | |
え | 古 | 餌 | food | えさ | 餌付け | 「ジビエ」はフランス語 |
え | 古 | 枝 | branch | えだ | 梅ヶ枝餅 | |
え | 古 | 榎 | Chinese hackberry | えのき | 並榎町[なみえまち](群馬県) | |
か | 現 | 蚊 | mosquito | - | ||
か | 古 | 彼 | that | あれ | 彼方 | |
か | 古 | 鹿 | deer | しか | 鹿島(茨城県)(佐賀県) | |
か | 古 | 処 | place | バショ | ありか | |
き | 現 | 木 | tree | - | ||
き | 古 | 杵 | pestle | きね | 杵築(大分県) | |
き | 古 | 牙 | tusk | きば | 象牙[きさのき] | |
き | 古 | 酒 | sake | さけ | お神酒 | |
き | 古 | 城 | fort | とりで | 茨城(茨城県) | |
き | 古 | 葱 | leek | ねぎ | 分葱 | |
け | 現 | 毛 | hair | - | ||
け | 古 | 食 | meal | ショクジ | 朝餉、昼餉、夕餉 | |
け | 古 | 日 | days | フダン | 「ハレとケ」のケもこれではないか? | |
け | 古 | 故 | because | ゆえに | ||
こ | 現 | 子 | child | - | ||
こ | 現 | 粉 | powder | - | 削り粉、薄力粉 | |
こ | 古 | 蚕 | silkworm | かいこ | 春蚕 | |
こ | 古 | 籠 | basket | かご | 伏せ籠 | |
こ | 古 | 木 | tree | き | 木立、木漏れ日 | |
こ | 古 | 此 | this | これ | 此方 | |
こ | 古 | 処 | バショ | あそこ | ||
さ | 古 | 然 | そう | 「さもありなん」 | ||
さ | 古 | 矢 | arrow | や | ||
す | 現 | 巣 | nest | - | ||
す | 現 | 鬆 | ? | - | 鬆立つ | |
す | 古 | 簾 | blind | すだれ | ||
す | 古 | 州 | shoal | なかす | 天王洲アイル(東京都) | |
す | 古 | 簀 | ? | 簀巻き、すだれ | ||
せ | 現 | 背 | back | - | ||
せ | 古 | 瀬 | ford | あさせ | 「立つ瀬がない」 | |
せ | 古 | 兄 | husband | おっと | ||
そ | 古 | 衣 | dress | おめしもの | ||
そ | 古 | 背 | back | せなか | そむく | |
そ | 古 | 夫 | that | それ | ||
な | 現 | 名 | name | - | ||
な | 現 | 菜 | greens | - | ||
な | 古 | 肴 | side dish | おかず | 「酒の肴」 | |
な | 古 | 己 | I | わたし | ||
に | 現 | 荷 | baggage | - | ||
に | 古 | 丹 | red earth | あか | ||
に | 古 | 瓊 | ball | たま | 八尺瓊勾玉 | |
ぬ | 古 | 瓊 | ball | たま | ||
ぬ | 古 | 沼 | marsh | ぬま | ||
ぬ | 古 | 野 | field | の | ||
ね | 現 | 音 | sound | - | ||
ね | 現 | 値 | price | - | ||
ね | 現 | 根 | root | - | ||
ね | 古 | 峰 | peak | みね | 筑波嶺[つくばね](茨城県:雅称) | |
の | 現 | 野 | field | - | ||
の | 古 | 幅 | - | - | 1幅は37.9センチメートル | |
は | 現 | 歯 | tooth | - | ||
は | 現 | 刃 | edge | - | ||
は | 現 | 葉 | leaf | - | ||
は | 古 | 端 | edge | はし | ||
ひ | 現 | 日 | the Sun | - | 1日を表す場合、「は」は単数形。複数形は「か」。「ひとひ」→「ふつか」 | |
ひ | 現 | 火 | fire | - | ||
ひ | 古 | 杼 | shuttle | シャトル | ||
ひ | 古 | 氷 | ice | こおり | 氷室、氷川神社(埼玉県) | |
ひ | 古 | 樋 | gutter | とい | ||
ひ | 古 | 羆 | brown bear | ひぐま | ||
ひ | 古 | 檜 | Japanese cypress | ひのき | 檜原(東京都) | |
へ | 現 | 屁 | fart | - | ||
へ | 古 | 重 | tier | - | 二重まぶた | |
へ | 古 | 方 | direction | あたり | 水辺、海辺、古[いにしえ] | |
へ | 古 | 戸 | house | いえ | 一戸~九戸(岩手県・青森県) | |
へ | 古 | 上 | upside | うえ | ||
へ | 古 | 瓮 | earthenware pot | かめ | 鍋[なべ] | |
へ | 古 | 舳 | prow | へさき | ||
へ | 古 | 竈 | kitchen range | かまど | ||
へ | 古 | 方 | direction | ホウコウ | 行方[ゆくえ] | |
ほ | 現 | 帆 | sail | - | ||
ほ | 現 | 穂 | spike | - | ||
ま | 現 | 真 | true | - | ||
ま | 現 | 間 | opening | - | ||
ま | 古 | 目 | eye | め | 眼(まなこ)、まつげ | |
み | 現 | 身 | body | - | ||
み | 現 | 実 | fruit | - | ||
み | 現 | 箕 | winnowing basket | - | ||
み | 古 | 神 | spirit | かみ | 海神[わたつみ] | |
み | 古 | 水 | water | みず | 水戸(茨城県) | |
め | 現 | 目 | eye | - | ||
め | 現 | 芽 | bud | - | ||
め | 古 | 女 | woman | おんな | ||
め | 古 | 海藻 | seaweed | カイソウ | わかめ | 「め」は食べられるもの、「も」は食べられないもの |
も | 現 | 藻 | algae | - | 「め」は食べられるもの、「も」は食べられないもの | |
も | 古 | 裳 | bottoms | ボトムス | ||
も | 古 | 最 | most | もっとも | 最中、最寄り | |
や | 古 | 谷 | valley | 《備考参照》 | 渋谷(東京都)(神奈川県)、谷津(千葉県) | 「やと」「やつ」「やな」「やち」など。 |
や | 古 | 家 | home | いえ | ||
や | 古 | 弥 | more and more | いよいよ | 弥生 | |
や | 古 | 輻 | spoke | スポーク | ||
わ | 現 | 輪 | circle | - | ||
わ | 古 | 我 | we | われ | ||
ゐ | 古 | 井 | well | いど | ||
ゐ | 古 | 藺 | rush | いぐさ | ||
を | 現 | 緒 | cord | - | ||
を | 古 | 男 | man | おとこ | 牡牛 | |
を | 古 | 峰 | ridge | おね | ? | |
を | 古 | 尾 | tail | しっぽ | 枯れ尾花 |
やまとことば | 古語/現代語 | 漢字 | 英訳 | 現代語 | 複合語や地名に残る例 | 備考と個人的な感想 |
う | 現 | 鵜 | cormorant | - | ||
え | 現 | 柄 | handle | - | ||
か | 現 | 蚊 | mosquito | - | ||
き | 現 | 木 | tree | - | ||
け | 現 | 毛 | hair | - | ||
こ | 現 | 子 | child | - | ||
こ | 現 | 粉 | powder | - | 削り粉、薄力粉 | |
す | 現 | 巣 | nest | - | ||
す | 現 | 鬆 | ? | - | 鬆立つ | |
せ | 現 | 背 | back | - | ||
な | 現 | 名 | name | - | ||
な | 現 | 菜 | greens | - | ||
に | 現 | 荷 | baggage | - | ||
ね | 現 | 音 | sound | - | ||
ね | 現 | 値 | price | - | ||
ね | 現 | 根 | root | - | ||
の | 現 | 野 | field | - | ||
は | 現 | 歯 | tooth | - | ||
は | 現 | 刃 | edge | - | ||
は | 現 | 葉 | leaf | - | ||
ひ | 現 | 日 | the Sun | - | 1日を表す場合、「は」は単数形。複数形は「か」。「ひとひ」→「ふつか」 | |
ひ | 現 | 火 | fire | - | ||
へ | 現 | 屁 | fart | - | ||
ほ | 現 | 帆 | sail | - | ||
ほ | 現 | 穂 | spike | - | ||
ま | 現 | 真 | true | - | ||
ま | 現 | 間 | opening | - | ||
み | 現 | 身 | body | - | ||
み | 現 | 実 | fruit | - | ||
み | 現 | 箕 | winnowing basket | - | ||
め | 現 | 目 | eye | - | ||
め | 現 | 芽 | bud | - | ||
も | 現 | 藻 | algae | - | 「め」は食べられるもの、「も」は食べられないもの | |
わ | 現 | 輪 | circle | - | ||
を | 現 | 緒 | cord | - |
大学4年生。春からは院生。専攻は言ったら特定されるくらいニッチな分野。日本語の関連論文探したらうちのゼミの卒業生の名前ばっかり出てくる。バイトは2つしてる。春からは減らしたいけど。正直言えばもう今だって減らしたいけど。
これが現状。
今学会の準備とか論文の執筆とか(まだ慣れなくてひとつの文書くにもすごく時間をかけちゃう。早くたくさん書けるようになりたい)資格試験の準備とか(指定科目の単位を取れば受験資格がもらえるよ系のやつ。かっこいいから取るけど正直将来は履歴書の資格欄を埋める以外の役には立たなさそう)、あと引越しの準備で非常に忙しい。これだけならまだマシなんだけどこれにバイトが2つ捻じ込まれてる。増田眺めてほーんとか言ってる場合じゃない。けど、どうしても論文以外の文章を書きたい気分だし書かなきゃずっと考えっぱなしになっちゃうから書く。
未就学時の幼いわたしへ。
きみはどうしようもないブスだ。親はブスと言いつつも可愛がっていいブランド服とか着せてくれるけど豚に真珠とはまさにこれ。馬子にも衣装とすら言えない。祖母は「整形すれば大丈夫よ」とか言う。大丈夫じゃねえよ。
でも、案ずるな。成長とともに自然にマシになるから。今だって美人とは言えないけど、平均的な女の子って感じの顔立ちにはなれてる。高校に上がる頃から親とかも「あんた可愛くなってきた?」みたいになるから。案ずるな。
それから、2歳の頃にあなたは自主的に公文に行きたいって言い出して親に通わせてもらってたけど、それはめちゃくちゃ英断。2歳でその英断ができるあなたは神童。結局あなたは高校2年くらいまでずっと公文を続けることになるし、そこで培った学力だけでなく、継続したという事実が今のわたしを形作っている。
でもな、将来の夢「りんご」って、お前りんごにはなれねえよ。椎名林檎だってまだデビューしてないだろ
過去の一時期まで、わたしはずっと小学生の頃が人生のピークだと思っていた。そう思っていたくらい、小学生のわたしの生活は充実していた。そのまま元気に生きて。でもね、ピアノはもっと楽しく弾いていいものだし、楽しく弾けるまでは苦しいけど、もうちょっと努力してもよかったんじゃないかな。あと、男の子にもっと優しく接してあげなさい。かわいそうでしょ。噛んだりしちゃだめ。
髪、伸ばした方が可愛い気がするよ。あともうちょい痩せろ。デブまではいかないけど、いや、やっぱデブかも。あと3kg落とすだけで大分よくなるよ。体育が苦手で辛かったね。高校に入ったら周りが似たり寄ったりの運動音痴だらけになって体育が楽しくなるからちょっとだけ我慢しな。
今になって思い返すとあなたは友達がほとんどいなかったし、時々嫌がらせとかされたりしてうわぁって感じだけど、そのことで一切気に病むことなく、ひとりでも明るく生きてたのは本当にすごい。でも、授業中に授業内容を理解してるわけでもないくせに関係ない私語でギャーギャー騒いだり生意気な口を聞く子たちが本当に嫌いで心底死ねと思っていたよね。その嫌いな気持ち、死ねと思う気持ち、口や行動に出すべきではないけど、でも、大切にしてね。そういう尖った感情も、成長につれて抜けてしまうもののひとつだから。今、わたしは偏差値でいうと10〜50くらいのアホな中学生の面倒を見るバイトをしてる。彼らはまさにあなたが嫌いな子たちと同じ雰囲気を纏っている。うるさい。でも、わたしはあの子たちが可愛くて仕方ない。年上の余裕ってやつかもしれないけど。ウザい死ねと本気で思えるのは今のうちだけだから、精一杯憎みなさい。
つらいことがあります。どうしようもないことです。でも、少しだけ。もう少しだけ、あなたに行動力があれば、同じ結果でもまだマシな気持ちになれたかもしれない。いずれにせよ、その出来事は避けられません。あなたはしばらくそれを引きずる。でも、あまり悲しみすぎないで。忘れないでいることは大事だけど、ずっと覚えていることはずっと悲しんでいることではない。あまりにも大きすぎて周りが見えなくなっているかもしれないけど、あなたの周りには素敵なものも楽しいことも溢れている。それも、忘れないで。セーラー服で自転車に跨るのが楽しかったこととか。セーラー服で自転車なんて、高校生のときにしかできないサイコーにキラキラしたやつだから、存分に走り抜けてね。坂道キツくてヒーヒー言ってると思うけど、まあそのうち慣れるよ。
あと、海辺は風が強くてすぐスカートがびゃーってなるから、ちゃんと中にスパッツなり短パンなり履きなさい。
あと、勉強、サボらないでよね。あなたのおかげで今のわたしはハチャメチャ苦労しています。そんなんだから第一志望落ちるのよ。でも、あとでいろんな意味で落ちといてよかったって思うようになるから、それはそれでまあいっか。
初めての一人暮らし、慣れないことだらけだろうとは思うけど、ちゃんと部屋の掃除とかしてね。第一志望ダメで後期滑り落ちてきたところに進学したからって、あんまり腐らないように。ここにも面白い学問がたくさん転がっています。やりたかったことへの道が閉ざされたからって盲目にならないように。そもそも道を閉ざしたのは己の勉強不足なんだし。
途中、突然鬱病になります。腕はずたずた、酒に溺れ、暗い部屋に一日中引きこもって動けなくなります。鬱になることは仕方ないとして(?)、現実的なアドバイスをしておくと、剃刀とかカッターでのリスカはやめといたほうがいい。明らかにうわっリスカ痕じゃんみたいなのが残る。まあ時間が経てば綺麗になるけど、それでも近くで見たらまだわかっちゃう。じゃあ何ならいいのかっていうと、百均でノコギリ買ってきなさい。それで、ギコギコしちゃだめ。腕に叩きつけろ。簡単に流血するし、皮膚が切れるだけじゃなくて単純に打撲の衝撃も加わるからダメージは大きいけど、百均クオリティのおかげで傷は深くならないし、一つ一つの傷が小さい点だから治りが圧倒的に早い。治ったあとも綺麗。ノコギリを使いなさい。
そのうち、目が覚めます。
自分が自分の人生の主人公であることを思い出して、主人公らしく生きてください。
いいところとだめなところを挙げていったらだめなところのほうが多い人間ではあるけど、それでも、わたしはあなたを愛しています。これからも愛し続けられることを望んでいます。
告白されて、まあいいかと思って付き合い、後日即性交を求められたのでやんわりと拒否したら
「でも、僕の気持ち受け入れてくれたよね?何でやらせてくれないの?」
ということが何度かあった。
え?そういうことなの?
つまり、
好きだなー=セックスしたいなー
好きなことを匂わせる=セックスしたいことを匂わせる
隠しているつもりだけど好意がだだ漏れ=隠しているつもりだけど性欲だだ漏れ
友達が「あいつ、お前のこと好きらしいよ」=「あいつ、お前とやりたいらしいよ」
ということになるのか?
もしそうだとしたら、私は悲しい。
情報が賢い者からそうでないものに流る時代ではなく、現代は愚かな者が欲しがる情報を作り出す時代である。
雑誌やアフィサイトに作成に携われば、そのテクニックは誰でも身につけられる。
簡単に儲かる仕事、都合のいい恋人が見つかる物語、作られた夢、難病が治る魔法、利己的な人を肯定する思想。
俺たちはそれを垂れ流してやり、金を得る。
でも、人類の将来に必要であろう治安の持続を考えれば、これらは毒にしかならないのも知ってる。
グレーな仕事をしてきた同僚も、家族を持ってからかなり丸くなった。
自分の周りのことだけを考えるだけではダメだという危機感を俺に語るようになった。
だが、俺もその言葉に納得するようになってきた。
進歩の無い安定は、海辺で砂の城を作り続けるような人生に思えてくる。
守る者ができ、その安全について考えていくと、やはり(みせかけだけでも)利他性が重要だと経験で学んだのも大きいだろう。
町の安全を守っていた同級生が、俺の羽振りのよさにバカバカしくなって仕事を辞めてトラブルを起こしたり、
超大手に入った優秀だったやつが、冴えなかったコンプレックスを爆発させて今では工場で働いていたりする。
最近ではその毒牙にかかった連中を見るたびに後ろ暗い気分になる。
お受験のために着飾るオバサン、奇抜な格好をして闊歩するにいちゃん、ネットで自分の信じたいモノだけを検索するオッサン。
毒に冒されたままだといつか回り回って自分以外のものも滅しちゃうぞ、と。
俺も歳とったなあ。
むかしむかし、ある海辺の小さな村に、みかんの木を育てているおじいさんが居ました。
その頃はまだ、みかんの木を育てているのは、そのおじいさんだけでしたが、
そのみかんの木から採れるみかんは、とてもおいしく、村で評判でした。
ある秋の日、おじいさんは、実ったみかんを、遠くの街の市場に持って行きました。
おじいさんのみかんはたちまち評判になり、とても高い値段で取引されるようになりました。
喜んだお爺さんは、それからせっせとみかんを市場に持っていくようになりました。
ひと冬が終わって、春が来るころには、おじいさんは、家を建て替えられるほどのお金を儲けて、
たいへんなお金持ちになっていました。
村の人々は皆、おじいさんを羨みました。
「いいなぁ、僕もみかんを育てて街で売って、お金持ちになりたいなぁ」
そういう人たちに、おじいさんは快く協力し、みかんの木の育て方を教えました。
やがて村じゅうの畑や山が、どこもかしこもみかんの木だらけになりました。
みかんの木は、植えてから、実を付け始めるまでに、なんと20年間も世話して育てなければならないのです。
みかんの木を植えた後、20年もの間、周りの草を抜いたり、水や肥料をやったり、
害虫を駆除したりしなくてはなりません。でも、その間、みかんは実らないので、
その間、おじいさんは、毎年みかんを売って、ますます儲ける事ができましたが、
それを見て真似してみかんを植えた人は、前よりも貧しくなってしまいました。
「でも、みかんが実り始めるまでの辛抱だ。みかんが実り始めたら、きっと金持ちになれるぞ。がんばろう!」
やがて20年が経ちました。おじいさんの真似をしてみかんを育て始めた人々のみかん畑にも、
やっとみかんが実り始めました。
「やった、みかんが実ったぞ。どれどれ、1つ食べてみよう」
そうすると、困った事がわかりました。最初のおじいさんと同じように美味しいみかんができる畑もありましたが、
半分ほどの畑では、食べられないほど酸っぱいみかんばかりだったのです。
最初は、それぞれの農家が、それぞれ箱に詰めて、遠くの街の市場に持って行きました。
おいしいみかんは高く売れますが、酸っぱいみかんは誰も買ってくれません。
20年もかけて、頑張って我慢してみかんの木を育ててきたのに、すっぱいみかんしか実らなかった農家は散々です。
「これじゃぁあんまりだ。20年も頑張って来たのに、結果がこれじゃぁ、可哀そう過ぎる」
そういう訳で、村のみんなで集まって、どうすれば良いか相談しました。
「おいしいみかんが出来たのも、酸っぱいみかんになってしまったのも、運のようなものだ。一緒に同じように頑張ってきた事に違いは無い。
そういう話になりました。
さっそく、次の日から、おいしいみかんと酸っぱいみかんを混ぜて、市場に持って行きました。
市場ではどんな値段で売れるでしょう?
おいしいみかんと同じ値段で売れるでしょうか?
おいしいみかんと、酸っぱいみかんの中間の値段になるでしょうか?
残念ながら、結果は最悪でした。味見で酸っぱいみかんが混ざっている事に気が付いた客は、
すっぱいみかんと同じ値段でしか買ってくれなくなってしまったのです。
村ではまた話し合いました。
「味見をする客は、箱の上の方のみかんしか味見しない。だから、箱の下の方に酸っぱいみかんを入れて、上の方においしいみかんを入れれば、
早速、試してみました。
最初の日は、とてもうまくいきました。味見をしたみかんがどれもおいしかったので、客はおいしいみかんの高い値段で全部買ってくれました。
でも、次の日には散々でした。下の方には酸っぱいみかんが入っている事に気が付いた客から、クレームが殺到しました。
その悪評は、またたくまに広まり、その村は信用を失ってしまいました。
それ以降、その村のみかんをまともな値段で買ってくれる人は誰も居なくなってしまいました。
村の悪評のせいで、どうやっても高い値段で売れなくなってしまったので、村の人々はだんだんと諦めて、みかんの木を育てる事をやめてしまいました。
いったい、何がいけなかったのでしょう?どうすればよかったのでしょう?
そして、最後までみかんを育てていたのは、結局、あの、おじいさんだけでしたとさ。