むかしむかし、あるところに桃がいました。
ある日、桃が川へ洗濯に行くと、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」という音を表す波形と共に男の子が流れてきました。
桃は男の子を持ち帰り、刃物で割ってみると、中から小さくて元気な桃が出てきました。
桃は桃に「桃」と名付け大切に育てました。
「父さん、ぼくは鬼退治に行ってくるよ」と息子の方の桃が言いました。
「そうかい。それじゃあこれを持っていきなさい」と親の方の桃は団子状にした肥料を持たせました。
鬼退治の道中、桃は柿に出会いました。
「鬼退治についてきてくれたらあげましょう」と柿が仲間になりました。
それと同じ要領で栗と蜜柑を仲間に従えた桃は、鬼ヶ島へ乗り込みました。
しかし、鬼に効く特別な毒素を持つわけではない植物集団は、あっけなく鬼に粉砕され、果肉が辺り一面に飛び散りました。
桃は断末魔の中で「こんなことならトリカブトとかギンピー・ギンピーとかを仲間に従えてくればよかった」と後悔しながら息絶えました。
十年後、鬼ヶ島には立派な桃と栗と蜜柑の木が育ち、鬼は食べ物に困ることがなくなったために鬼ヶ島から出て外界で悪さをすることはなくなりましたとさ。
むかしむかし、あるところに桃太郎がいました。
ある日、桃太郎が川へ洗濯に行くと、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」と大きくて腐りかけの桃が流れてきました。
桃太郎は興味本位でそれを持ち帰り、割ってみると、中からおじいさんとおばあさんが出てきました。
おじいさんとおばあさんはすぐさま「助けてくれてありがとう。わしらは鬼退治に行ってくる」と言うや否や裸足のまま一目散に駆け出していきました。
次の日、桃太郎が洗濯に行くと、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」と大きくて腐りかけの桃が流れてきました。
桃太郎は嫌な予感がしましたが、桃を拾い上げて中を割ってみると、中から昨日とは違うおじいさんとおばあさんが出てきました。
「おお、ありがとう。おい、ばあさん、さっそく鬼ヶ島へ行くぞ」
次の日もその次の日も、洗濯の度に大きくて腐りかけの桃が川上から流れてくるので、桃太郎は洗濯をしに行っているのか桃を拾い上げに行ってるのかわからなくなってしまうほどでした。
「あー山で芝刈りもしなくちゃいけないんだけどな。それにしても鬼ヶ島って何だろう?」
その頃鬼ヶ島ではおじいさんが死にかけていました。おばあさんはおじいさんを守ろうとして既に亡くなっていました。
「く、くそう。これまでか…」
鬼が金棒を振り下ろそうとした瞬間「待つのじゃ!」と声がしました。そこには違うおじいさんとおばあさんがいました。
「ふん。じじいとばばあが少し増えたくらいで何も変わら…」
「待たれい!」声の方を見ると、第三のおじいさんとおばあさんがいました。その後も次々と鬼ヶ島に異なるおじいさんとおばあさんが登場し、長期戦の末、数の暴力で老人たちは鬼を撃破しました。
金銀財宝を携えて帰ってきた1000人のおじいさんとおばあさんに圧倒され、桃太郎は悲鳴と共に家を出ていきました。1000人のおじいさんとおばあさんはそのまま狭い家で末短く幸せに暮らしましたとさ。
むかしむかし、あるところに桃太郎がいました。
ある日、桃太郎が川へ洗濯に行くと、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」と大きくて腐りかけの桃が流れてきました。
桃太郎は興味本位でそれを持ち帰り、割ってみると、中からおじいさんとおばあさんが出てきました。
桃太郎はおじいさんとおばあさんに「おじいさん」と「おばあさん」と名付け、大切に育てました。
「桃太郎や、わしらは鬼退治に行ってくるぞよ」
「そうかい、じゃあこれ」と桃太郎はきびだんごを渡しました。「行ってらっしゃい」
道中、おじいさんとおばあさんはきびだんごと引き換えに犬・猿・雉を仲間として従え、鬼ヶ島に上陸しました。
「鬼め、覚悟するのじゃ。ばあさんは下がってなさい」
「ワンワンワン」
「キキキキー」
「ケーンケーン」
しかし、犬・猿・雉の後方支援虚しく、筋力と俊敏性と判断力の衰えたおじいさんとおばあさんでは全く太刀打ちできず、あっという間に戦死しました。
その話を伝え聞いた桃太郎は重い腰をあげて単身で鬼ヶ島に上陸、犬・猿・雉の敵を打とうとしますが、ひとりでは歯が立たず敢えなく死亡。鬼ヶ島には平和がもたらされました。
ある日、日課の芝刈りから帰ってくるとおばあさんがでかい桃を携えて帰ってきたところだった。芝刈り用具で桃を割ってみると中から小さな男の子が出てきたので「桃太郎」と名付けたんじゃ。わしがしたことはこれくらいかな。え、この財宝? これは桃太郎が持って帰ってきたものじゃよ。
いつもと変わらない日、川へ洗濯に行くと川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」という異音がしたのでその方を見てみると、とてつもなく大きな桃が流れてきた。桃を拾い上げて持ち帰ったんだ。中から男の子が出てきて、おじいさんは「桃太郎」と命名していたね。大切に育てたさ。
やがて、桃太郎は「鬼退治に行く」とか言い出したのできびだんごを持たせた。わたしがしたことはこれくらいかな。
何かいい匂いがしたので近寄ってみたんだ。美味そうな団子だったね。「ください」と言ったら「等価交換だ。ついてくるならあげよう」と言われたので、ついていった。それがあんなことになるとは夢にも思わなかったワン。
怪しげな男に犬が隷属していたので興味本位に近寄ってみると、男はごちそうを携えていた。「くださいな」と言ってみたら「わたしの指示に従うならあげよう」と言うのでついて行ったよ。何しろ美味そうな団子だったからね。鬼? 誰だいそいつは? ウキキキ。
変な男と犬と猿が歩いていたね。そのコミュニティに参加したいと思っていたら、男は美味しそうなものを持っていた。あれは魔力だね。「くださいな」と男に言ったら「これから鬼の征伐に行くんだ。共闘するならあげよう」と言うのでついていったよ。戦いには興味がなかったが、花より団子だからケーン。結局、鬼ってのは誰だったんだろうね? わたしは会ったことがないのでわからないな。
何かいきなり来たんですよ。「征伐だ」とか言って。正義感を振りかざす男一人と動物が三匹いましたね。数の暴力。お父さんはこてんぱんにやられました。理由? わかりません。何しろ突然だったもので、何が何だか。財産もすべて奪われました。せめて父さんを返してほしい。だけど、あの平穏な日々は戻ってこない。なんで罪もない父さんはこんなことにならなければならなかったのでしょう。父さんが「隠れていなさい」と言ってくれたのでぼくは命を救われましたが、あんまりです。犯人には死罪を求めます。今はその一心です。
知りませんよ。じいさんとばあさんが鬼ヶ島へ行けって言ったんです。そこに行くといいことがあるよ、って。鬼? ぼくが殺したのかって? まさか。何もしてませんよ。犬と猿と雉が勝手にやったことです。ぼくはあっけに取られていたのですから。「おい、やめないか」とも言った。だけど、あいつらは喜び勇んで鬼の命を弄んだんだ。正直、見てられなかった。
財宝? 知りませんよ。おじいさんとおばあさんの家で見つかった? 証拠もある? まさか。ぼくが鬼ヶ島から強奪してきたものとでも言うんですか? 馬鹿言わないでください。ぼくは知りませんよ。
あ、そうだ。浦島太郎とか言うやつが怪しいんじゃないですか。亀をいじめてたとかいう噂がありますよ。あと、ほら、金太郎。熊を撲殺したとか。恐ろしいですね。ぼくにはそんな無謀で残酷なことはできないなぁ。疑うなら先にやつらを調べたほうがいいんじゃないですかね。
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おばあさんは川へ洗濯に行くと、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」という訳の分からない音を放つ大きな桃が流れてくるのを発見しました。
持ち帰って割ってみると、中から小さな男の子がでてきました。「桃太郎」と名付け、大切に育てました。
「おじいさん、おばあさん、鬼退治に行ってくるよ」
桃太郎が鬼ヶ島を目指して歩いていると、一匹の猫が話しかけてきました。
「桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、一つわたしにくださいな」
「鬼の征伐についてくるならあげましょう」
猫が仲間に加わりました。
しばらく歩くと「桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、一つわたしにくださいな」と犬が言い寄ってきました。
「鬼の征伐についてくるならあげましょう」
犬が仲間に加わりました。
さらに歩くと、猿がいました。「桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、一つわたしにくださいな」
「鬼の征伐についてくるならあげましょう」
猿も仲間に加わりました。
もうすぐ鬼ヶ島行の船が見えてくるかと思われた頃、一匹の雉がいました。
「ないよ」
「ひいいいいいん」
雉は号泣しながら何処かへ飛んでいきました。
あまりにも悲しくて泣きはらしたために目の周りが真っ赤になってしまい、雉は雉を雉たらしめる特徴を獲得することに成功しました。
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ある日、おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」という聞き慣れないサウンドを放ちながら大きな亀が流れてきました。
おばあさんは亀を持ち帰り、おじいさんと協力して亀を斧で真っ二つにすると中から小さな男の子が出てきました。
二人は「浦島太郎」と名付け、大切に育てました。
おじいさんとおばあさんはきびだんごを渡し、浦島太郎を見送りました。
浦島太郎が浜辺に着くと、鬼が一人の子どもにいじめられているのを見つけました。助けてあげて、きびだんごを渡しました。
鬼をいじめていた子どもは「この日本一の桃太郎に何をするー」とか言いながら去っていきました。
「助けてくれてありがとうございます。お供させてください。お礼に竜宮城へご案内します」と鬼は言いました。
海を潜って到着した竜宮城は豪華絢爛、贅沢の極みで浦島太郎はすぐにその魅力に取り憑かれました。
料理も美味しい。特に、犬のソテー、猿の脳みその炙り焼き、雉の叩きは筆舌に尽くし難く絶品でした。きびだんごの比ではありません。
しかし、別れは来てしまうもの。浦島太郎はおじいさんとおばあさんに心配を掛けたくなかったので、龍宮城を去る決意をしました。
乙姫様は「せめてもの餞別にこれを」と浦島太郎に箱を渡しました。「絶対に開けてはなりませんよ」
浦島太郎はおじいさんとおばあさんの家に帰ってきました。
「おかえり、浦島。疲れただろう。ゆっくり休みなさい。おや、その箱は」
「これね、貰ったんだ。絶対に開けちゃだめだって。いいかい、絶対だよ」
「そうかい」
浦島太郎の寝静まった夜、金銀財宝が入っていると勘違いしたおじいさんとおばあさんはこっそりと箱を開けました。
すると、中からは大量の煙が出てきて、おじいさんとおばあさんは一瞬にして寿命を迎え、天国へ召されました。
その頃浦島太郎は温かい布団の中で、再び龍宮城を訪ねて乙姫様と結ばれ、幸せに暮らす夢を見ていました。
むかしむかし、あるところに太郎がいました。
太郎が川辺で遊んでいると、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」という辞書にない謎の言葉と共に大きな桃が流れてきたので、太郎は桃を拾い上げて家に持ち帰りました。
太郎のパパとママが大きな桃を割ってみると、中から小さな男の子が出てきました。「桃次郎」と名付けて大切に育てました。
太郎はのんびり屋で趣味に生きていましたが、桃次郎は正義感に溢れていました。
ある日、桃次郎は言いました。「パパ、ママ、太郎、鬼ってのがいるらしいね。退治に行ってくるよ」
意志の堅い桃次郎を止められる者は誰もおらず、桃次郎はきびだんごを受け取って征伐に出かけました。
「私は桃太郎ではない。桃次郎だ」
道中、猿と雉も「桃太郎さん、きびだんごください」と言ってきましたが、同様の手順を踏み、桃次郎は一人で鬼ヶ島に上陸しました。
鬼との戦いが始まりました。しかし、桃次郎ひとりだけではとても戦力不足。圧倒的な力の差。
記憶が走馬灯のように流れる中「さっき散々間違えられた桃太郎ってのは一体誰なんだ」という疑問が浮かびながらも一瞬で消え、桃次郎は敢えなく死亡しました。
むかしむかし、あるところに浦島太郎という釣り好きの男がいました。
浦島がいつものように海辺で釣りをしていると竿がピンと張り詰めました。大物の予感です。
浦島が渾身の力で釣り上げると「どんぶらこ、どんぶらこ」という謎の音とともに大きな桃が釣り針にかかっていました。
桃を割ってみると中から男の子が出てきたので、浦島は「桃太郎」と名付け大切に育てました。
すくすくと育った桃太郎に浦島は言いました。
「おい桃太郎、遠いところに悪さをする恐ろしいやつがいるらしいんだ。退治してきてくれないか?」
「父さん、それならもう征伐してきたよ」
「え?」
「や、なんか、こないだ釣りをしてたら犬・猿・雉が亀をいじめてたんだ。亀を助けてやると『ご招待します』とか言って、どこかに連れて行かれたんだよ。そこでヒーローみたいに崇められてさ、美味い食事や豪華絢爛なダンスパーティーがあったりして。とても美しい女性もいたな。贅沢は敵だって、父さん、よく言ってたよね。ぼく、そいつらを全員ぶちのめしてきたよ」
「え?」
「で、この箱を持ち帰ってきたんだ。開けるよ」
「おいおい、やめろ」
桃太郎が浦島の静止虚しく箱を開けると、中からは大量の煙が出てきて桃太郎はおじいさんになってしまい、山へ芝刈りに行きました。
むかしむかし、あるところに犬・猿・雉がいました。
三匹が川辺で遊んでいると、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」という轟音を立てて大きな桃が流れてきました。
犬・猿・雉はごちそうとばかりに桃を食い尽くすと、中から男の子が出てきました。
犬・猿・雉は男の子におそらく「桃太郎」と名付け、大切に育てました。
「犬・猿・雉さん、ぼくは鬼退治に行ってくるよ」
「ワンワンワン」
「ウキキキキ」
「ケーンケーン」
道中、川辺で洗濯をしていたおばあさんが桃太郎のきびだんごに気づくとこう言いました。
「桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、一つわたしにくださいな」
桃太郎はこう言いました。
「鬼の征伐についてくるならあげましょう」
おばあさんがパーティーに加わりました。
桃太郎とおばあさんはさらに進むと、山で芝刈りをしているおじいさんに出会いました。おじいさんは言いました。
「桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、一つわたしにくださいな」
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ある日、おじいさんは山へ芝刈りに行きました。芝を刈っているついでにその辺に生えていた竹を割ってみると中から女の子が出てきました。
折りしも、おばあさんが川で洗濯をしていると中に男の子が入っていると思われる大きな桃が川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」と明瞭な音を立てて流れてきました。
おじいさんとおばあさんは、竹から生まれた女の子には「かぐや姫」と、桃から生まれた男の子には「桃太郎」名付けて大切に育てました。
二人はすくすくと育ち、同時に愛情を育みました。そんなある日のこと。
桃太郎「かぐちゃん、何か様子がおかしいよ。これから僕たちの結婚式だってのに」
桃太郎「え?」
桃太郎「え?」
かぐや姫「もうすぐお迎えがくるわ」
桃太郎「え?」
桃太郎は衝撃のあまり「え?」としか言えない病気にかかってしまいました。
「おい、待たせたな、かぐや」
結婚式場の扉を破って現れたのは鬼でした。
「ああ、お迎えがきてしまいました。さようなら、桃太郎」鬼と共に去ろうとするかぐや姫。
そこに、おじいさんとおばあさんがきびだんごで買収した犬・猿・雉がやってきて鬼をこてんぱんに叩きのめしました。
泣きわめくかぐや姫。「なんということでしょう。私にはもうあなたしかいません、桃太郎さん。私を幸せにしてください」
桃太郎「え?」
むかしむかし、鬼ヶ島に鬼がいました。
鬼が海辺で洗濯をしていると、どこからともなく「どんぶらこ、どんぶらこ」と擬音が聞こえ、その方を見てみると大きな桃が漂着しつつあるところでした。
鬼は桃を持ち帰り、鋭い凶器で割ってみると中から男の子が出てきました。鬼は男の子に「桃太郎」と名付け、大切に育てました。
すくすくと育った桃太郎はある日言いました。
「パパ、海の向こうにパパを退治しようとしている輩がいるらしいね」
「そうなのかい?」
「僕は奴らを征伐しに行こうと思うんだ」
「だけど、あれだね、波風は立てないほうが。せっかく今は平和なんだし」
「何を言っているんだい。奴らはいつ攻めてくるかわからないじゃないか。僕はパパが心配なのだよ」
「そうかい、じゃあこれを持っていきなさい」
旅の途中、「桃太郎さん、その鬼饅頭、ひとつ私にくださいな」というのを三回繰り返し、犬・猿・雉を仲間に従えて、桃太郎は目的の場所へとたどり着きました。
じじいとばばあはわけのわからないことを言っていましたが、構わずに桃太郎はおじいさんとおばあさんを征伐し、きびだんごを鬼ヶ島に持ち帰りました。
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ある日、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんがおじいさんの汚いふんどしを洗っていると、川上から大きな桃が「どんぶらこ、どんぶらこ」と言いながら流れて来、おばあさんがそれを持ち帰り、おじいさんが日々の芝刈りで鍛錬された肉体でその桃をかち割ると、中から男の子が出てきました。
おじいさんとおばあさんはその子に桃太郎と名付け、大切に育てました。
なんやかんやで桃太郎はすくすくと育ち、犬・猿・雉を連れて鬼退治に行きました。
「鬼め、ここで会ったが百年目、意味はよくわからないが覚悟しろ」
「小僧(とその他3匹の動物)め、終の棲家(意味はよくわからないが)を荒らすな、覚悟しろ」
鬼は桃太郎を完膚なきまでに叩きのめし、桃太郎は死亡しました。その他動物三匹はその怠慢によって命からがら逃げ出しました。
動物三匹から事情を聞いたおじいさんとおばあさんは烈火の如く怒り狂い、鬼ヶ島に乗り込み、鬼を完膚なきまでに叩きのめした末に金銀財宝を持ち帰りました。
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ある日おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんは洗濯をしながら川上へ目配せをしていましたが、桃太郎は何者かに殺されていたので、大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてくることはありませんでした。
「あれれー、おかしいな」大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてくると聞かされていたおばあさんは、洗濯をしながらその場で5年間待ち続けた末、結局大きな桃は流れて来ず、そのまま亡くなりました。
おじいさんは、おばあさんが帰ってこないので着替えることもできず同じパンツを履いたまま5年間待ち続けた末に、おばあさんと同じ日に亡くなりました。