2018-03-04

[]逆桃太郎

むかしむかし、鬼ヶ島に鬼がいました。

鬼が海辺洗濯をしていると、どこからともなく「どんぶらこ、どんぶらこ」と擬音が聞こえ、その方を見てみると大きな桃が漂着しつつあるところでした。

鬼は桃を持ち帰り、鋭い凶器で割ってみると中から男の子が出てきました。鬼は男の子に「桃太郎」と名付け、大切に育てました。

すくすくと育った桃太郎はある日言いました。

「パパ、海の向こうにパパを退治しようとしている輩がいるらしいね

「そうなのかい?」

「僕は奴らを征伐しに行こうと思うんだ」

「だけど、あれだね、波風は立てないほうが。せっかく今は平和なんだし」

「何を言っているんだい。奴らはいつ攻めてくるかわからないじゃないか。僕はパパが心配なのだよ」

桃太郎意気揚々と旅の準備をしています

「そうかい、じゃあこれを持っていきなさい」

鬼は桃太郎謹製鬼饅頭を渡し、桃太郎は旅立ちました。

 

旅の途中、「桃太郎さん、その鬼饅頭ひとつ私にくださいな」というのを三回繰り返し、犬・猿・雉を仲間に従えて、桃太郎目的場所へとたどり着きました。

「じじい、ばばあ、覚悟しろ

「おや、桃太郎かい?」

じじいとばばあはわけのわからないことを言っていましたが、構わず桃太郎はおじいさんとおばあさんを征伐し、きびだんご鬼ヶ島に持ち帰りました。

めでたしめでたし

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