はてなキーワード: 給与水準とは
職業訓練校で給付金をもらいながら IT スキルを身につけるというのはどうだろう?
これ↓を見たけど、その辺の民間のプログラミングスクールよりも断然まとも。
https://mobile.twitter.com/hidari_n_tonari/status/1526967801311039489
もしくは基本情報の資格を取れば最低限 IT 業界で雇えるレベルとみなされるので、会社を選ばなければ SES 会社とかで採用は狙える気がする。(ただし待遇は IT の中では良くない方なので2,3年経験積んだら転職した方がいいかも)
まあ、別に IT にこだわる必要はないけど、別業界を目指すなら給付金もらいながら通えるところを検討してみてはどうだろう。
でも業界や職種で給与水準はかなり左右されるので、ちゃんとそこはチェックしてほしい。
オレも40前半で氷河期なのでひとつ違えばどんな境遇だったか分からないので、あまり他人ごととは思えないわ。うまくいくことを祈るよ。
コロナになって非正規の仕事しながら就活をしている。かれこれ90社くらい落ちている。もう疲れた。吐き出させてほしい。
40代の女だ。
これまではほぼ正社員だったが、リストラや家族の引越しなんかの理由も含め、転職回数は多いほう。今は「辛うじて収入ゼロではない」状態であり、薄給と貯金を食いつぶしてどうにか生きている。当然リミットはある。最近持病で入院したりもして、空白期間まである始末だ。今後の医療費も稼がないとならない。
ハロワも行って担当さんについて貰って定期相談している。応募書類も見直して貰った。転職サイトも複数登録した。そこからの求人メルマガにも目を通している。隙あらば普通に検索して求人を探している。友人知人にも仕事探していると伝えている。
エージェントと派遣会社は登録したけど無理そうなので放置。年齢が高い、経歴が多いと歯牙にも掛けられないからだ。
公的な氷河期支援は正社員経験者だと受けられなかったりする。氷河期対象の公務員試験は受けたが、自分のような無能が上位極少数の上澄みになど残れるはずがなかった。
今のスキルだけではどうにもならないので、別分野の勉強もしている。ただし習得には年単位がかかる。学んだところで高齢の業界未経験者が出来上がるだけかもしれない。面接では「向上心があるのは結構なことですが…」などと皮肉を言われたりする。よく言われる「意欲があれば年齢なんて」など、ただの美談に過ぎない。現実はこんなものだ。キャリアの一貫性とやらから見ると邪道なのだろう。が、スキルひとつでは現に食い詰めているのだ。
やれる仕事はなくはないが、生活出来る給与水準の仕事につけない。食べていけなければ現状と同じなので、こなせるだけではダメなのだ。歓迎されるのは、今までのスキルを安い労働力として使いたい企業だけ。「この分野には投資してないんで」とか「複数職種の正社員募集ですがあなたの応募したこの職種だけはまず非正規です。正社員登用制度はありますよ(ただし条件無理ゲー)」とかさ。未経験は応募しても全く通らない。年齢だろうな。
あと何をすれば世間に認めて貰えるのだろう。何をしなかったら良いのだろう。わからないから自分はダメなのだろう。
生きてるだけで年齢と職歴という罪状が積み上がっていく。自分は悪いことをしたんだろうか。どうして他の人は生きられるのだろうか。その差は何だったのか。考えても答えはない。疲れた。
更に生きているだけで損失も膨らむ。新卒時に入った生命保険の死亡保険金、この先自分が生きても同額稼げる気がしない。「死んだ方がマシとはこのことか」と絶望している。いっそ病で死んでいればこの苦しみも家族への迷惑もなかったのではないか。なぜ治療してしまったのだろうと後悔することがある。
ほんと消えてなくなってしまいたくなるが、そんな勇気もないから生きている。
メンタルは病んでいるのかもしれない。「しばらく休んだら」だと? 現状が改善されない限り治らない。もう休息や空白は作れない。これ以上不利になりたくない。金もない。
もう友人知人に愚痴も言えない。ずっと同じこと言い尽くしているから。「悩み過ぎじゃねえの」とかウザがられている。知ったこっちゃないよな、そうだよな。
大学生になり、自分は周りのやつとは違うんだと思い始め、学生団体に所属しいろんなことをした。
周りからは意識高い学生として馬鹿にもされてきた。そんなの全く気にならなかった。
それでも自分はデカいことをやってやるんだ、と息巻いていたし、何者かになりたかった。
それがいつの間にか何者かになることを諦め、なりたかったことすら忘れたふりをしてしまっていた。
どれだけ意識が高くても、就職活動では結局選ばれる側で、いつの間にか大言壮語も吐かないようになり、迎合していった。
それなりのところに就職をできたが、同期で一番になるわけでもなく、それなりの成績だけど上司から特別に期待されるわけでもない。
そうこうしている間に結婚をし、子供もできた。今考えることは出世のことと転職した場合の同業種の給与水準、そして家のこと。
学生時代に肩を並べていた気がしていた知り合いは、起業家となってメディアに出たりしている。
自分と一緒に並んでいたはずなのに?どこで差がついたの?もともと違ったの?
あいつは何者かになったようで、自分は何者でもないナニカのまま。
就活なんてしない方がよかったのか?就職してから本気出してなかったのか?
何者かになるためには何をするべきだったんだろうか。
そもそも、何者かになりたいと思っていたはずなのに、何者かになる、というのは結果であり、目的でない、というところから間違っていたのかもしれない。
学生時代に語っていたような世の中を良くしたい、みたいな言葉は今全く響かない。
自分を酔わせるため、人から見てすごそうに見せるためだけの言葉だったんだろうか。
心の中で涙が止まらない。
俺はどうすればよかったんだ。これからどうしていけば良い?
どうやってこの気持ちと一緒に生きていけばいいのか?
こんな気持ち、気付くんじゃなかった。
ヤフーショッピング周りでバックエンド開発運用に携わっていました。
https://opensalary.jp/companies
このサイトが結構優秀で、他の企業に在籍している知り合いの話を聞いている限りでは、概ね現実と近い分布になっていると思っています。
ヤフーを見ると、2022年3月現在での平均年収は650万円ほどになっており、名の知れたIT企業群と比較しても給与水準が低いことが分かります。
有価証券報告書を参考にした平均年収を紹介しているサイトもありますが、そこだとヤフーの年収は2018年までは750万円、2019年からは1000万円ほどになっています。これはヤフーがZホールディングスという持ち株会社に移行したためで、経営陣が多いZホールディングスの有価証券報告書の平均年収が高くなってしまっています。残念ながら、現状は上のサイトくらいの年収レンジです。持ち株会社化したことで、見かけ上の平均年収が上がったわけですが、こういうセコイ対外アピールをするような会社ってことです。
経営陣は、ヤフーは世界をリードするテック企業、特にAI分野に力を入れていく!などと株主総会などで豪語していますが、世界トップのIT企業の給与水準と比較しても半分以下です。給与が低く、特に若手で優秀なエンジニアがどんどん抜けてしまうことが現場レベルの社員で常に課題として感じられていました。
そういった話がずーーーーっと出ているんですが、全く改善の話が出てきません。経営陣は何を考えているんですかね。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2201/12/news105.html
例えばこんな感じで的外れな感じなってしまっているのが現状です。
ニュース見出しには「LINEやメルカリに対抗!」などと書いてありますよね。
「いや、あんたたち世界で戦える企業にするんじゃなかったの?なんで日本企業と比べてるの??しかもLINEって同グループだよね??」と思った記憶があります。まあ国内同業種に比べても肝心の給料が対抗できてませんしどうでもいいのですが。。
大企業にしては将来を楽観できるほどの給料は出ないです。昇給も少ないので長期的に働くモチベーションも上がりにくいです。
上で書いたことに関連しますが、経営陣がビミョウだな、パッとしないなと常々感じていました。
身近な社員の声すら聞くことのできない経営層が、ユーザの声を聴いてより良いサービスを展開できるのでしょうか。私はそう思いません。
ヤフコメが荒れたらコメント欄を非表示にしたり、新しい決済事業を始めたと思ったらバーコード決済というイマイチな選択をしたり。ヤフーのサービスってある程度は便利ですけど、生活必須までにはなっていない。弱い部分だと思います。
また残念ながら、ヤフーのサービスは日本国内に限定されており(これはヤフーの設立経緯に理由がありますが)、グローバルな展開をしていないのが現状です。
そのため、強力な海外企業との競争にさらされることもなく、日本国内というぬるま湯な事業環境に入り浸っています。
ヤフーの親会社であるZホールディングススは、LINE統合を足掛けに海外展開(おもに東アジア)を目論んでいますが、
海外展開されるのはヤフーではなくLINEブランドの方で、ヤフーにいる限りはグローバルな事業に関わることはなさそうでした。
ITの良いところに、世界のどこにでもサービス展開が容易なところがあり、他業種に比べると世界で戦いやすい業界なのですが、ヤフーにいる限りはそういったことは出来ないでしょうし、このまま国内のパッとしない会社であり続けるでしょう。
https://anond.hatelabo.jp/20190407192318
こんな感じで虚無研修なのは事実ですが、その中で「ヤフーはユーザーファースト!!」としきりに言われました。
一方で、こんなリリースが出てました。
https://privacy.yahoo.co.jp/notice/globalaccess.html
EUからヤフーへのサービスが利用できなくなるのですが、それ自体もちょっとアレな判断だと思う上に
Q. 利用中の有料サービスがある場合はどうすればよいですか?
A. EEAおよびイギリスからのみご利用のお客様は4月の利用料金が発生する前に、停止や解約などの設定を忘れずにお願いいたします。お手続きについては該当サービスのお知らせやヘルプをご確認ください。
※サブスクリプション(月額利用など)のサービスは、EEAおよびイギリスに滞在されご利用ができない時間が発生しても当該期間(月定額なら該当月分の利用料金)のお支払いとなりますのでご注意ください。
…というのが私がヤフーを辞めたくなった理由です。繰り返しですが、一番の理由は給料が低かったことです。2番目は事業がビミョウだったことです。
もしヤフーへの就職を考えているのであれば、似た事業を持っているのLINEとかメルカリとかに入る方が良いかなーって思います。待遇も良いですし。今ではLINEも同じグループ会社ですが笑
コロナの流行を受けて、ヤフーは完全在宅勤務になりました。大企業で完全在宅勤務を実施している企業は少ないです。
2020年の3月頃から会社には片手で数えるほどしか会社に行ってません。出勤がないのは非常に楽です。
また、全国どこでも住んでOKというように制度が変わってきているので、子育てのタイミングで地方に移住するといった働き方もでき、柔軟に人生設計ができることは魅力の一つです。ワークライフバランスは日本一だと思います。もしかすると世界でもトップクラスに良い労働環境かもしれません。
田舎でのんびり暮らしつつ、リモートで都内水準の給与をもらって生活する、というのも良いかもしれません。薄給ホワイトって奴ですね。
海外でのネームバリューはありませんが(大本の米ヤフーは買収されました)、国内ではトップの地位を守っています。
エンジニアとしての最初のステップをヤフーから始めるのは、その後のキャリアを考えても悪くない選択肢だと思います。
優秀なエンジニアが集まっている会社ですし、技術力もあります。私はプログラミングの経験があった状態で入社しましたが、業務を通じて学ぶことは沢山ありました。3年半で自分のスキルも伸ばせました。
就活の時にベンチャーに行くか大手IT系に行くかで迷っていたのですが、この点はヤフーに入社して良かったと考えています。
またここ数年はアンナプルナという社内プロジェクトのおかげで開発コストや運用コストが下がり、開発に関するストレスが激減しました。今後はその恩恵がサービスの質などにも現れてくる、はず…。(それに加えてパッとしない事業計画を何とかしてほしい)
私としては、ヤフーに新卒で入って数年間は社内でスキルを磨き、その後良い待遇の会社に転職するのが良いプランだと思いました。長く居続けるのはあまり良くない、というか待遇が悪すぎるし事業内容も面白くないし私のようにすぐに辞めたくなるでしょう。
良いところも悪いところもありましたが、私には悪いところが多く見えて働き続けるモチベーションも下がったため、転職することにしました。
ですが、社内には本当に素晴らしい方達が多くいますし、なんだかんだ国内では影響力のある会社です。日本のインターネット黎明期を引っ張ってきた会社でもあります。ヤフーという会社が今後良くなっていくことを願うばかりです。
今なら心の整理がついたので、獣医学部に行って後悔した話を書きつづる。
学力的に言えば、国公立のかなりいいところを狙えるくらいの偏差値ではあったものの、思った通りの合格は勝ち取ることは出来ず、とはいえ資格さえもらえればどこでもいいかと滑り止めの私立大学に進学した。
もちろん、一握りのすごいお金持ちというわけではないが、安定して世帯年収1千万は超えていて、とくに浪費しない家だったので、私立大学の獣医学部の学費と、一人暮らしの生活費を与えられる幸運に恵まれた。
私は、昔からソロバンをはじいて行動する可愛くない子供だったので、浪人して1年分の年収が失われる損失、10代の1年が受験勉強に浪費されるという損失などを秤にかけて、資格を得られるなら食いっぱぐれることはないだろうということも計算にいれて(入れたつもりだった)、私立大学に進学した。
いや、違うかもしれない。
お金を出してくれるという安心があって、獣医になれれば私立でもまあいいや。と思ってたから、たいして勉強しなかった。
塾にも行ったことがない。
今あの頃に戻れるなら、もう少し勉強して、一浪してでも東大京大かに入っておけと自分に言いたい。
が、医学部なんかとは違って、一般家庭でも出せないこともない額ではある。
私立理系の大学の学費が120万くらいのところ、200万。高いといえば高いし、卒業まで6年だ。
といっても、理系は修士まで進学する人が多いので、獣医以外の理系なら4年で済むというわけでもないかもだが。
さて、入学して早々(正確には入学式の数日前から)、私はまた人生設計の続きを始めた。
とりあえず入学は果たした。たぶん、ストレートに卒業できるだろう。さて、卒業後どうする。
求人票をみてビックリしたのが、週休二日の社会保険完備が半分くらいだったこと。
社会保険完備だと初任給が数万安く、逆に初任給が高いところは代わりに社会保険が完備されてないか、あるいはボーナスがない。
今考えれば、個人事業主のところに就職するというのは、そんなもんなんだと思うけれども、当時は動揺した。
給与も、全体的に、当時の大卒初任給より1割くらいは高いような気がしたが、正直がっかりした。
そして、卒業を控えたと思われる6年生らの会話を盗み聞き、動物病院の勤務医を選んだということは、いつかは独立を考えなければいけないもの(少なくとも当時は)ということを知った。
考えてみれば当たり前だ。動物病院のほとんどは個人事業主で、終身雇用はあり得ない。
この、中小企業サラリーマンより少しいい程度の給与水準で、開業資金が数千万、無理ではないがかなり苦労するのは18歳でも解った。
自分のような奨学金の返済もないボンボンなら十分可能ではあるけれど、やりたいかと言われたらやりたくはない。
皆が喜びにあふれてるなか、将来への不安で悶々として新入生オリエンテーションに参加。
実際、知らないわけではなかった。
獣医といっても皆が動物の治療で生計をたててるわけではなく、公務員として公衆衛生や家畜衛生分野で生きる獣医が多いらしい。
そうはいっても、誰がなるんだ?と思っていた。
この記事を読む人にもご存じない人もいるかもしれないので、軽く説明すると、公務員として獣医が働く先は大きく二つ。
自治体によって部署の名称は違うのだけど、農業関係の部と、ヒトの衛生に関わる部のどちらかに配属される。
農業関係の部だと、家畜保健所に配属されて、自治体のなかの家畜保健所を数年ごと点々とする。
公衆衛生分野、つまりヒトの衛生に関わる部で獣医が活躍する場所というと、食肉検査所と保健所の二種類。
食肉検査所というのは、屠畜場で流れてくる肉にオーケーを出す仕事。
保健所というのは、スーパーのバックヤードの指導とか、食中毒が出たらその調査とかなんだけど、なぜそこに獣医なのかというと、もともとは、野良犬の捕獲の仕事が多かった時代に、狂犬病予防員野良犬捕獲の陣頭指揮という肩書で獣医の枠が用意されていたことに由来してて。
今だったらコロナでそれどころじゃないんだけども。
さてさて、仕事内容はとにかくとして、オリエンテーションを終えてからさっそくリサーチ。
給料はやっぱり高くない。6年出てるのに、修士よりも低い。このへんも自治体によるけども。
またまた落ち込む。
就職氷河期で仕事があるだけで勝ち組みたいなムードの時代ではあったけども、なまじ高校時代の偏差値に己惚れていたため、
「仕事があるだけラッキーじゃねーよ!年収1千万は目指してーわ!」
と泣きたくなる。
単純に、親の年収は超えたかったってのもありますけども。親よりは学校の勉強が出来た自負があったので。
さてさて、獣医学部を卒業しても、思った以上に楽な人生は送れなそうということに気づいて、いよいよ一年次の学生生活が始まった。
続く(まだ本題には入れてない)
誰でもできるもんじゃない、それはマッチョイズムに近いと言われたが、やはり誰でもできると思うからみんなもやってみてほしい。
まずは最終的に有りたい姿を設定する。
パワプロならサクセス終了時点でどんな基礎能力、特殊能力なのかを想像するのと同じ。
30歳時点で会計ファームに入って年収1,000万超えるくらいで結婚してて子供はいない。子供の誕生にあわせてタワマン購入することを検討してる、とか、35歳時点でFire達成後に自分の好きな沖縄に移住して本でも書いて暮らす、とかでもいいんだけど、できるだけ具体的に言語化するのをオススメする。この後の工程に効いてくる。
もちろん長期を考えるのは難しいなら、期間を短くすればいい。高校1年だったら、とりあえず東大に入って2年生時点で彼女がいて就活に取り組み始める段階とかでもいい。
次に、ゴールまでの過程においてキーとなるポイントで、どの程度のステータスで在るべきかを決める。
いきなりゴールは目指せないから、段階を区切るんだ。パワプロなら2年秋時点で球速は目標を達成してるとか、1年夏時点で甲子園で優勝しておくとか色々あるはず。
これを自分に適用すればいい。30歳でFire目指すなら新卒1年目で給与水準が高い会社に就職しておくとか、大学在学中に投資運用ナレッジを身につけておいて30歳までの道のり定量的に具体化できている状態に至っているとか、色々と設定できる。大事なことはやはりステップ。無理することはないから積み上げで行けばいいし、どの時点でどういう状態に在ればゴールにたどり着くのかがわからなければ、ナレッジ不足だから、「ゴールまでの道のりが具体化できている状態」がまずはじめのステップになるだろう。ここでも大切なことは具体的な言語化だ。
最後に、設定した次のポイントに至るには、いま時点で自分に足りない箇所全ての洗い出しと、リカバリに向けたプランニングを行う。
ホームラン打者を育成したいサクセスなら、1年夏に弾道を3、パワーDを目指しているとして、そのために必要な練習は何かをリスクとともに洗い出して、すべて勘案の上スケジュールに落とし込む。これを自分に適用する。
新卒で給料がいい会社に就職したいなら、そんな会社の要求してるスキルセットをインストールするために何が必要かを具体化。同じくリスク勘案の上スケジュールに落とす。東大に入りたいなら、受験で必要な教科を調べて傾向を把握。自分に足りないところを洗い出した上でいつまでにどの程度まで出来るようにするのかを具体化する。
あとは、やるだけ。 パワプロ5で言えば「男はデジタルじゃ!やるか、やらないか!」やるんだったら徹底的にやる。ダメそうなら計画を見直す。サクセスとは違って時限はそこまで厳しくない。これで大抵のゴールは達成できるはずだ。
A夫さんとの面談の日はすぐやってきた。先日と同じ面談室だった。
こちらは予定どおりの布陣で、A夫さん側は2人。今回は上司と一緒だった。「一緒に来てほしい」と上司に頼んだという。
あの時と同じく、だらしない恰好だったが、上司の指導によるものか、前回よりは綺麗だった。ネクタイはまっすぐで、謎のシミもない。
「A夫さんですね。今年から人事~~として採用されました××と申します。前回、あの端にあるソファに座っていた者です……いきなりで申し訳ありません。A夫さん、今日はどうして呼ばれたかわかりますか?」
「そうです」
※方言を標準語に直したうえで、特定のおそれのある箇所を編集している。以下、職員の会話はすべて同じ処置を行う。
会話のクッションを何度か挟んだ後、私はついに言った。
以下、主要なやり取りを抜粋する。
「単刀直入ですが、A夫さんには退職の道を選んでいただきたいと考えています」
「……ん?」
「いや、いや、それできないでしょう!」
「市としての決定です」
「労働組合は?」
「組合は関係ありません。組合に入っていようがいまいが、処分内容が変わることはありません。今回、あなたは万引き、窃盗という罪を犯しました。それだけでなく、過去に社会人としてよろしくない行為、仲間から尊敬されえない行為を繰り返している。改善の見込みもない」
私は、A4用紙にプリントされた罪状を読み上げていった。その数は20件以上にもなる。
どうしてこんなものがあるかといえば、人事課のデータベースに、職員のさまざまな問題行為が毎年追加されているからだ。三十年以上前の忌避行為であっても筒抜けというわけだ。
A夫さんは硬直していた。最初よりもはるかに緊張感に満ちている。睨むようにこちらを見つめながら、両手の指を組んでさするような手つきだった。
彼の上司は、何も言わずに片目でガラス卓の鏡面を見ていた。部下を庇う様子はない。
「なんとかなりませんか」
「なりません。しかし、総務部長とも話し合った結果、A夫さんが自ら退職願を出すのであれば、懲戒免職にはしません。通常どおりの退職となり、退職手当も満額出ます。これまで40年近くもK市のために働いてこられたんですから、この程度の寛大な措置(※諭旨免職)はあってしかるべきかと。そのうえ、今回は早期退職制度の利用を認めるので、割増退職金もつきます」
「わかりました。では、こちらがA夫さんが今回の処分に不服である場合の申し出のやり方を書いた資料になります。受け取ってください。それで、A夫さんがどうしても納得いかなければ」
「……はい」
「K市は妥協しないので、後は裁判しかありません。判決でA夫さんの主張が認められた場合は、K市に残ることになりますが、今の部署は相応しくないと判断されるため、異動を覚悟してください。今のところは、〇〇課か〇〇センター(※一般的な公務員にとって辛い労働をする部署。不要と判断した職員を、サイコパスと思しき管理監督者の元で働かせる。その管理監督者というのも、K市にとって不要な人材と判断されたため、同じく問題職員を監視するポストに就いている。いわゆる蟲毒)を予定しています」
「A夫さん。あなたは罪を犯しました。信用失墜行為です。全体の奉仕者としてふさわしくありません。繰り返しますが、本来の処分は懲戒免職です。しかし、法をそのまま適用すべきでない場面だとも判断されることから、これまでのA夫さんの功績を考慮して依願退職を認めるものです」
A夫さんは、不服申し立てに関する資料を受け取ると、そそくさと出て行った。彼の上司がその後に続く。
それからの1か月は、あっけないほど順調に進んだ。
まず、労働組合の執行委員長や書記長ほか数名が怒鳴り込んできた。彼らのスタンスはわかっている。怒鳴り声に2、3分も耐えていると、あちらも私達が本気であることがわかったのか、冷静になった。
「組合としては、A夫さんは必要な職員だというご認識ですか?」
「組合員としてA夫は仲間だと思っている」
「知ってのとおり、A夫さんは信用失墜行為を犯しています。K市としては、彼のような職員はいりません。A夫さんが、自らの意思で早期退職を選ぶのであれば問題ないですね」
「当局がA夫を脅迫しているなら話は別である。もしそうなら、仲間として守らせてもらう」
「そうでないならいいんですね?」
「当局は~」(以下略。何かあっても組合に責任はないことの確認をしていた)
さて、労働組合の本質は政治運動にある。K市の組合もそうだった。加入者の毎月の給料から約3パーセントを徴収し、その何割かを左派政党に納める。そして、プッシュした議員に労働者寄りの政策を実現してもらうのだ。
職員労働組合――職員同士の互助会であり、組合員を不当な権力から守るという本来的な意味での組合活動は、それに比べると優先順位が低い。口には出さないが、彼らはそう思っている節がある。この事件の後で、団体交渉を何度も経験した私はそう直感した。
A夫さんは、別に組合にいてもいなくてもいい。組合費が入らなくなるのは惜しいが、当局(※労働組合は経営者側をそう呼ぶ)に対して、「A夫さんをなんとかしてほしい」と交渉するまでの価値はない。とはいえ、組合員のために戦った、働いたという実績はほしいので、こうして形だけの食い下がりを続け、ほどよいところで悔しそうに退散する。それが私が見た、一市町村の労働組合の姿だ。
これ以降、私は計15人の問題職員に退職勧告を行い、そのうち13人が実際に退職した(残り1人はK市を訴えた。もう1人は更生の余地が認められたので勧告を撤回)のだが、労働組合が最後まで食い下がって助けた職員の数はゼロだ。本気で当局(私たち)を動かそうと行動に出た回数もゼロ。こうして辞めたうちの1人は、組合の元役職持ちだった。
彼らは、口酸っぱく、「当局、当局!」と騒ぎ立てるだけだ。本気で争うつもりなどない。ただ組合員に、「当局は許しがたい行いをしている」と知らせるにすぎない。
交渉のテーブルの上で、彼らはよく主張していた。「仲間をクビにするとはどういうことか」「同じ職員として恥ずかしいと思わないのか」「〇〇さんは十分市に貢献してきたはずである」と。しかし、同じ交渉の最中に、「職員組合としては、免職処分の取り消しと引き換えに、このようなことできる~」などといったバーターの提示や、「取り消さないなら現業ストライキを行うことを辞さないが~」(※公務員は労働三権の一部しか認められないが、現業職員に限ってはもう少し広く(+団体交渉権と協約締結権)認められている。なお、現業職員であってもストライキは認められないが、一部の地方自治体では事実上のストが行われることがあるという)といった、交渉者としての態度が出てくることはなかった。
彼らは、組合の利益が薄いと見るやいなや、交渉と見せかけた陳情だったり、見かけ倒しの規範論を繰り返すばかりだった。これは、まったく個人的な感情になるが――それにしても気持ちの悪い連中だった。偽善と嘘ばかりを繰り返している。ああいう男らしくない連中には虫唾が走る。
結局、A夫さんは、年度末での退職を選んだ。
何のことはない。あと数年で定年退職だったので、裁判で争うよりも、あと1年未満でいいので今の職場でゆっくりやりたいと考えたのだろう。正しい判断だと思う。
勝てるかどうかもわからない裁判を抱えて、勝ったとしても地獄のような部署で働くことになるよりは、早期退職を選んだ方が本人にとっていい。
今回の結果を受けて、副市長が激怒した。私は電話で副市長室に呼び出され、ほかの総務人事関係の幹部職員と一緒に説教を受けた。
上述のとおり、市長から退職勧告を行うことについての了解は取っていた。以後、A夫さんが退職を決めた後で正式に市長の了解を取り、文書での稟議を回していた最中の出来事だ。意思決定者の合意が先で、文書での伺いは最後。民間企業でも一般的なやり方である。
誤算の一つは、市長や他の幹部が副市長に一声かけていなかったこと、もう一つは副市長が同意しなかったことだ。主には、私がK市での仕事に慣れていなかったせいである。
・なぜ早まったことをしたのか?
・身分保障という慣行を破ってはならない。先人が決めて守ってきた大事なルールである。
といった意見をぶつけられた。副市長とA夫さんが同じ年に入庁した同期という事情もあっただろう。ちなみに人事課長も同期だ。
ほかの幹部は、申し訳なさそうにしていた。私は堂々たる姿勢で、「K市にとって不要な職員だと判断しました。罪を犯したのに反省の色もなく、最初の面談ではヘラヘラと笑っていました……切るべきかと。市長もやってみろ、と言っていました」と答えた。
これらの台詞は、当時のメモを見返しながら書いている。そこまで間違ったものではないはずだ。私は確かに、副市長に対して上記のような返答をしている。
こういう時に大事なのが『自信』だ。自らの想い、行動への信仰と言い換えてもいい――下の人間に好き放題やられた副市長からすると、自信なさげだと「悪意でやった」と思われかねない。越権行為であるからこそ、組織にとって正しいことをしたのだとアピールする必要があった。
「目的はわからなくはない。理解はする。だが、こういったことをする場合は、私に事前協議するように。私を飛ばして市長のところに行くな。今後相談しなかった場合は、決裁の判を押すつもりはない」
それが副市長のメッセージだった。その後、幾人もの問題職員が諭旨免職によりK市を辞めることになった。副市長のところには事前協議に行ったが、判を押してくれたのは2人分だけ、A夫など比較にならないほどの悪に限って決裁の判を押してくれた。
『よくない人間を辞めさせることに利があるのはわかる。しかし、行政の世界はそういうものではない。不合理に見えても、ここの大事なルールだ。みんなにダメだと思われている奴でも辞めさせるな。それが本当にダメな奴、組織にとっての癌だと、人間の目でいったいどうしてわかるというんだ?』
これは、私が要約した副市長の主張だ。
一応言っておくが、副市長の考えは正しい。ただ、私や市長の考えと合わなかっただけだ。公務員の身分保障は、行政行為を円滑に回すための全世界共通ルールである。実際、公務員に身分保障がなければ、社会制度をまともに維持できないことには私も同意する。
例えば、税務系部署にいる職員は、自らの裁量で税務情報システムにログインし、市民の課税情報を書き換えることができる。K市くらいの住民規模だと、上司もいちいち課税情報の変更をチェックできない。彼ら彼女らは、やろうと思えば不正ができる。
もし彼らの身分が保障されていない(生活できないレベルの給与水準、簡単にクビを切られる環境、権力者に脅迫されても守ってくれる存在がいない)場合、何が起こるのかを想像していただければ、副市長の言うことに理があり、私があくまで慣習への一挑戦者にすぎないことを理解いただけると思う。
なんで産休や育休取得したら評価や評判落ちるんだよ。どんな古の会社なんだよw
「男の所得を上げるのではなく、結婚した女性の所得を上げるじゃ何でダメなんですか?」というのも馬鹿な質問だな。
一部属性を無闇に優遇しすぎると、社会が分断されておかしくなっていくんだよ。気づけよ。
婦人科系の手術をしたこともあるし、年齢的に子供を産む旬はとうに過ぎている。
就職氷河期世代でもあり、企業から振り落とされないように必死で仕事をしていたため、機会は2回ほどあったが結婚には至らなかった。今となっては結婚しなくてよかったかもって思ってる。
子供も嫌いとまでは行かないが、育児の想像もできなかったし、心底欲しいと思ったこともなかったので、他人の結婚・妊娠・出産・育児には興味がない。
会社は200人未満、設立から40年近く経過した中小企業である。男性が8割を占めるので、女性はかなり少ない。
望んでなかったのだが、昨今の流行りのせいか、社内で初めての女性管理職になって数年経つ(今は数人の女性管理職がいる)。
現在、部下5人中2人は時短、1人は近いうちに産休・育休に入る。
正直ベースで書くけど、めちゃくちゃ辛い。
保育園の問題が無事クリアになって1人が復帰(時短)できたと思ったら、入れ替わりでもう1人が産休・育休に入るので、自分の負担は軽減するどころか増大する予定。
「この負担をまた、1年以上やる羽目になるのか…むしろ時短が1人増えてるからもっと負担増えるなあ」って既に青色吐息である。
ご存知の通り「働き方改革」が流行っているので、非管理職の労働時間に対する締め付けが厳しい。そのため、管理職が多くの仕事を肩代わりする羽目になる。
自分も、ここ1年くらいは非管理職の2倍の労働時間と業務内容で死にそうになっている。
それ自体は喜ばしいが、「組織の体制」を考えた時に、ずーんと負担が出てくるわけです。
産休・育休を理由に異動させることは認められないので、当然、席を空けておかなければならない。
自分がいる会社は、社長の意向で非正規雇用は原則NGのため、産休・育休期間だけの補充ができない。
そうなると、稼働している社員たちで分担をして、産休・育休中の社員の仕事をこなすことになる。
「誰かが仕事を肩代わりする」というのは、全くうまくない制度だけど現状はどうしようもない。
感情的なものは別として、産休・育休明けや時短の社員の査定を不当に扱ったことはない。
うちの会社は男性の育休実績もあるし、家庭の事情で残業できない期間があった男性社員もいるが、評価や評判が落ちたことはない。
「今日は子供のお迎え当番なので、早めに帰りまーす!」と宣言しておけば、打ち合わせ時間の設定を配慮するなど、周囲は様々動く。
そもそも、「私用で早く帰りまーす!」でも同じ動きになるので、心理的障壁は低い会社なのだと思う。
そのためか、給与に直接関わる査定は、働きによって評価されるものであって、その人の持つ属性(年齢・性別・未既婚・子供有無)は関係ないという考え方が主流になりつつある。
会社の規定では、性別関係なく、昇給・昇格の査定期間に休職(産休・育休含む)している場合、復帰1年目は昇給・昇格はない。
また、賞与は直前6ヶ月間の査定をもとに行われるので、査定期間に復帰していなければ賞与も支給されない。
時短を望む場合は1日6時間からの就業が可能だが、短縮された時間分が給与から引かれる。
だから、複数回休職を繰り返すと、一時的に昇給がストップするので給与が低くなる。
この対応を不当と考えるならば、自分が休業している間、他の社員が業務を遂行して会社組織を維持しているという点を考えていない。
就業中と休業中では、どちらが維持に寄与しているのか?ということを考えると、査定期間に不在になっている社員に対して、昇給や昇格を行うわけにはいかない。それは公正な対応とは言えないからだ。
一部属性に対して過度な優遇ををしてしまっては会社組織として失格だし、組織の維持は非常に難しいだろう。
自分の部下にも給与が低めの人がいるのだが、仕事を進める点では、休職がなかった部下たちよりも優秀。
ただ、以前の部署の性質上、複数回の産休と育休、時短がマイナスに働いて、昇給額が非常に低く抑えられていた(この部署が不当に低く抑えていたわけではなく、給与の原資には限りがあることや、他社員との業務バランス等を加味すると仕方ないところではある)。
私の部下になってからは、復帰2年目に返上していた役職に復帰させ、毎年会社の規定ギリギリまで昇給させて、働きと給与のバランスを取り戻そうとしている。
女性が上昇婚を望むことに関して批判が多いけど、出産育児を考えた時に「自分より稼いでいる人」を選ぶのは至極当然だと思う。
健康的に妊娠期間を経て、健康的に出産・復帰ができ、子供も五体満足で産まれ育つのは当たり前だと思っている人がいるが、そんな平和な事例だけじゃない。
最悪、出産を機に健康を損なったり、子供になんらかの医療的ケアが必要になった場合、職場に復帰できずに退職という可能性も出てくる。
家庭内年収が800万だとしても、夫婦が同等の年収だった場合は一気に400万円まで落ちる。
住環境にもよるが、育児スタートと同時に年収半減もスタートでは、「それでも大丈夫!」と言える人はほとんどいないのではないだろうか。
リスクヘッジを考えるのであれば、自分が職を失っても、当分は正常な家庭生活を営める年収を持つ相手を選ぼうと考えるのではないか。
また、男性が女性にそれなりの年収を求める場合も、「自分が病気などで働けなくなった時」「リストラされた時」を仮定しているのではないかと思われる。
そういう気持ちの動きを責めるなら、自分は下方結婚してます!という人だけ石を投げなさいw
「男性」「女性」「既婚者」「子供あり」という属性で語るから色々おかしくなる。
シンプルに全体の給与水準を上げることが、問題改善の第一歩だと思う。
属性関係なく、同じ仕事・同じ能力であれば同等の年収にすれば良い話なのだ。
もちろん、働きに対して給与が支払われるので、労働時間など規定に満たない場合は、適切にその分を引く必要がある。
全体を上げると言うと「もらっている人は、それ以上にもらえるのか!」と批判する人も出てくるけど、低いところばかりにフォーカスしてもダメで、「生活が苦しい層は安心して生活できる金額に引き上げる」「余裕のある人にはさらに余裕を持ってもらい、経済を回すべくお金をたくさん使ってもらう」という両輪が必要。
要はグラフ上の低収入の金額を「貧困」から「安心して生活できる」金額に変化させればよい。
自分は幸運なことに、性差で給与を低く抑えられた経験がない(おそらく業種的に性差が薄い)。
数回転職したが、卒業以降に空白期間もなければ、休職した経験もないので、同世代の男性平均年収以上はもらっている。
ただ、ここ20年以上、給与水準も変わっていないため、自分が新卒の時の初任給と変わらなかったりすると、なにやら絶望的な気分になることもある。
低い方に合わせていては、いつまでたっても貧困から抜け出せない。ただ、貧困を生産し続けるだけだ。
それに、現在は少子化社会なんですよ。労働者を確保するのも大変。
この文章を書いていた時に「非正規雇用」という部分で思い出したことがある。
うちの会社は原則正社員雇用。理由は社長が「正社員がいいの!解雇も絶対したくない!」という持論の持ち主だからw
ただ、仕事が落ちそうな危機的状況が起こった場合は、最後の手段として「派遣」を視野に入れる場合がある。
自分の部署でも過去にあって、派遣会社に「このスキルを持つ経験者を派遣してほしい」と依頼したところ、まったく棒にも箸にもかからない人材の紹介があった。
ちょうど新入社員が配属された時期で、正直「時間がかかっても、新人をがんばって教育したほうがマシ」な人材だった。
結局、平均かそれよりもちょっと上の金額を提示しても経験者の紹介がなかったため、社内のリソースに無理やり調整をかけて、いろいろな犠牲のもとで仕事を納めた。
その時思ったのが「自分が若い頃の派遣と違うなあ」という感想。
今から25年近く前の話になるけど、いわゆる「派遣社員」っていうのは、その道のプロフェッショナルで、能力の高い人が高給与で雇用されるものというイメージだった。
それが派遣法が改正されるに従って、「新卒」「未経験」みたいな人たちが参入してきて、本来の「派遣社員」とは異質なものになってしまった気がしている。
企業の立場では「採用の時間も教育する時間もないが、スキルを持つ人材が今必要だ」と思って依頼するので、「未経験なので、就業したら教育してほしい」という人材を派遣されても困る。
教育が必要なポテンシャル人材は自社採用するし、「今すぐ使える人材」が必要だから派遣会社に依頼しているのに。
そういう人材しか派遣しないから、単価が下がっていくし、派遣社員自体も低給与で貧困に転落してくのも必然だよなあと思った。
ただ、他方で、会社の仕事というのは昔と違って、いわゆる雑用的な仕事がほぼなくなっている。
昔は資料のコピーとか細々な仕事を渡すことができた。今はペーパーレスなので、相手にデータを送れば仕事は完了だ。
業務に対する適切な報酬を…とはいえ、昨今の業務に追いつけない人材はどうするのか?
自分も経験があるが、上司が努力して指導・指示をしても、仕事が身につかない層は一定数いる。
だからと言って、そういう人たちを貧困層に落とすのは社会として問題だと感じてもいる。
ただ、民間企業がそれらすべてを拾い上げるのは無理な話だよね。
そこそこの企業に勤める夫婦の世帯年収5年分に満たない程度の金額なので構える必要なんて無いよ。
大金には違いないし、若いなら戸惑う金額だけど、人生を通しして考えるとたいした金額ではなくなるよ。
80歳まで生きると仮定して月割してみると、20万いかないでしょ? その程度だよ。
おすすめは、今の給与水準で生活し、貯金もするようにすること。
逆に家とか車は我慢したほうがいい、今の生活水準で高い買い物しても絶対に無駄になるからね。
とにかく隠す。
目立つとたかられるし、貯金があるとバレると、絶対に妬まれるから誰も言わない方が良い。
自分と同じ生活圏に金持ちがいると、日本人は絶対に妬んでくる。これはマジで酷い。
そうして、普通に生活して、たまに困ったら貯金を使う。そういう生活を奨めるよ。
私、昔勤めていた会社のストックオプションで2億位現金が入ったことがあるのだけど、
それはもう酷かった。友人を失い、家族とは疎遠になり、彼女とも別れた。
すっかり一人になって、金の使い方を(ものすごい努力をして)元に戻し、
勤め先も、給料は安いけど残業とパワハラの無いところに変え、やっと人生が普通になった。
でね、貯金があるとね、人生の選択肢が増える。これはね、かなり人生を有利にすすめられるよ。本当に違う。
貯金があるとね、生活する上でのカードが増えるんだよ。これは実際に経験してみないとわからないかもしれないけど、カードが増える=ストレスも減るに繋がるので、生活も心も安定する。
例えば、結婚をして家を買うとき。与信が悪くても、頭金を半分入れたらローンは絶対に通るし、金利もそのときの最低利率で済むようになる。これは、心理的に凄く安心出来る。
住宅ローン減税まで目一杯ローンにして、10年経ったら65歳まで組み直して低金利で払っても良し。貯金があれば、そのときの税制で一番有利な方法が使える。
子供が二人、三人と産まれても、塾や学費に躊躇しなくても済む。これも凄く安心出来るし、子供達も変なストレス無く過ごせると思う。
大学に進学するときにも、奨学金なんて考えなくて良いのは、子供の人生にとって相当なプラスになる。
とにかく、イレギュラーな事がおこったときに使うために貯金しておく。これを強くおすすめするよ。
妻が、保育園の送り迎え用に電動自転車が欲しい(安全なのは15万位するよ)と思ったときに、買ってあげられる。
子供が塾の夏期講習(30万位するよ)に行きたいと言い出しても、いいよと言ってあげられる。
ピアノの発表会にドレスと靴を(10万位するよ)を買ってあげられる。
職場がどうしても辛かったら、仕事を辞めてじっくり次を探せる。
出世のプレッシャーをはねのけて、育休や産休をとって家族と仲良く過ごせる。
全部、今我慢して貯金をしておくと手に入る人生だよ。がんばれー。
ちなみに、私は2億弱を手に入れたあと、マンション買って、ポルシェ買って、ガレージ建てて、たかられて二三年で1億無くなった。
結婚時にはマンションもポルシェもガレージも手放したあとだったのに、何故かレクサス1台と現金8000万しか残っていなかった。
でも、その8000万の貯金のおかげで、貯金に手をつけていないのに、かなり余裕のある生活を送らせてもらっている。ただいま40代なかば。幸せです。