はてなキーワード: 下戸とは
大学では体育会系の部活だった事もあり、先輩から飲酒を命じられて、最初にゲロ吐いて終わりまで寝かされてる役。
「酒を飲み続けたら、耐性ができて強くなるとは限らない」と思っている。
先日出張があった。打ち合わせの後で、社内の人だけで飲み会となった。
私以外の人はみんな酒が飲めるようで何より。私は飲めないなりに雰囲気を楽しんでいた。
そこで誰かが日本酒を注文し、その味で盛り上がった面々が、飲めないと言ってきた私に対して言ったのが
「お酒に失礼」
である。
何だよ、お酒に失礼って。
体質的に飲めない人間に飲酒を強要するのは、その人に対して失礼じゃないのか。
飲んだら吐かれる方が飲まないより失礼じゃないのか。
それを作ってる人は尊敬もする。
飲めないから味については評価できないけど、飲める人には酒の一文字では表せない何かがあるんだろう。
でも飲める人や酒職人の人には申し訳ないが、飲めない人にはお酒は毒でしかない。
毒とわかってるものを無理強いされると、本当に相手に殺意を抱く。
一番下っ端だから飲まざるを得ないため、一口舐めただけで少しお猪口をおいて、後でそっと刺身醤油が入っていた鉢に捨ててしまった。それでもそのあと気分は格段に悪くなった。吐きはしなかったが、胃がムカムカしてきて、早くホテルに戻って休みたくなった。
その2時間後、ようやくお開きになり部屋に戻る途中のコンビニで水とコーヒーを買おうとしたら、「お酒に失礼」男がやってきた。
「今から部屋で飲み直さへん?」
本当に限界だった。次の日の打ち合わせもだいぶ辛かったし、夕方まで気分は悪かった。あんなに後を引いたのは初めてだった。
「お酒に失礼」は、飲めない人に失礼だ。
どうも大麻解放論者です。まず、アリかナシかの白黒思考では理解できない問題です。どの程度の刑罰、罰金、課税、規制、ゾーニングが妥当か?という話です。
たしかに、大麻を吸いたい人の権利だけでなく、大麻を嫌う人、吸いたくない人、関わりたくない人の権利も考慮されるべきではあります。大麻パーティーへの強制参加などもってのほかです。
ただ現在の日本の大麻取締法には何の根拠も合理性もありません。健康への悪影響をどれだけ並べ立てても、犯罪として扱う根拠にはなりません。これは愚行権の考え方からです。
日本で大麻取締法が成立した経緯はご存知でしょうか?長くなるので端折りますが、もし興味があれば検索を。医療用大麻についても。
私は下戸で飲み会嫌い、嫌煙家。酒・タバコ・ギャンブル・風俗・ゲームなどは一切やっておりませんので無くなってもどうとも思いませんが、犯罪として取り締まることが妥当だとは思いません。
それらを楽しむ権利は成人(かつ責任が取れる範囲)であれば誰にでもあると思ってます。ただ、アルコール、タバコ、パチンコに関してはどんどん課税しろ、と思っています。
私は同性愛者ではありませんが同性婚に賛成してます。自殺願望は今のところありませんが、安楽死に賛成しています。人工妊娠中絶合法化に賛成。死刑制度に反対。
風俗についてはキャバクラにすら行きませんが、売春の合法化に賛成しています。ポルノの修正(ぼかし・モザイク)は不要。こういう考え方の延長に大麻解放論があると思ってます。
私は大麻の使用・所持・栽培・売買をしておりません。もしも日本で合法化されることがあれば、試してみたいとは思ってます。
下戸なので代替品があればいいな、という思いはあります。アルコール、特にビールと大麻では文化が違うので飲み会のノリがそのまま受け継がれるとは思えません。カフェと居酒屋ぐらい別です。
アルハラの問題は現実にあるし、日本はアルコールにまつわる問題に対して悪い意味で寛容過ぎだと思います。それはそれで社会的に対処が必要ですが、大麻とは別の問題です。
アルハラを理由に現在の大麻取締法は正当化できません。もし将来、大麻にまつわるハラスメントが起これば、それはそれで対処が必要なのは間違いはないでしょう。
体質的に大麻が合うか合わないか。それは実際に試してみてそれぞれが判断するしかないと思います。合う人もいれば合わない人もいる。
日本ではアルコール文化が大手を振っていますが、飲めない人も存在している。合わない人、飲めない人がいるからといって、制限をする、あるいは犯罪として取り締まってよい理由にはなりません。
俺は下戸だ。遺伝的に、俺の子は運が良くても飲むと必ず赤くなる。
運が悪いと全く飲めない。
つまり、俺が子供を作ると、この国の上戸人口が相対的にほんの少し減ることになる。
だから、俺が結婚できずに子供を作れないことは、下戸にとって喜ぶべきことのはずなのだ。
これを読んでる人が酒を飲めるなら、あなたは遺伝的に私が子孫を残す確率を高める行為を嫌わなければならない。
それが自然の摂理だ。
だから、上戸の人は、下戸の私が結婚式を開いたら、下戸の私に罵声を浴びせて攻撃しなければならない。
日本人の6割は上戸だ。日本は民主主義の国だ。多数である事が正義なんだ。
俺が数年前計算したところによれば、数千年ほど、下戸が子孫を残せない状況が続けば、この国から下戸は消えて浄化される。
下戸遺伝子は一万年ぐらい前にモンゴルあたりで生まれた東アジア人に特有の遺伝子だ。つまり、俺は、右翼が嫌いな大陸の人間の血を受け継いでいることになる。
せっかく少子化なのだから、下戸が子孫を残せない社会にしよう。数千年政策を維持し続けられれば、日本から下戸は消えて、浄化された酒の国日本が出来上がる。
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2046年。東京オリンピックの年に生まれた人間が三十路に差し掛かる頃。
餃子チェーン店のテーブル席で、野暮ったい女がビールを飲みながらノートパソコンに何か打ち込んでいる。ひどいクマと死んだ魚のような目はまるで亡者だ。亡者がスウェットを着て餃子をつまんでキーボードを叩いている。
老紳士が現れる。ボウシを取り、くすんだ色のトレンチコートを脱ぎ、女の対面に当然のように座る。老紳士は老いているからか、挙動がぎこちない。
「やあ、赤坂くん」
女は答えず、画面を見ながらチャーハンをゆっくり口に入れ、咀嚼する。
女、赤坂は無視し続ける。ポッケからイヤホンを取り出し、耳にはめ込む。無言の意思表示だ。老紳士はしばらく黙っておいて、それから何を思ったか、半分衝動的に赤坂のパソコンをパタンと閉じてしまう。
「おい」
乱暴に、短い抗議の意を示す赤坂。老紳士はとぼけて、それを意にも介さず用件を切り出した。
「ロシア上空に、GPS衛星と偽装されたアメリカ軍の偵察軍事衛星がある。それにちょっと侵入(はい)ってきてほしい」
手に折りたたまれたコートのポケットをさぐり、メモリードングルを取り出す老紳士。赤坂はそれをむしり取って、小さな機械に差し込み、それを有線でパソコンに繋いだ。
「あいかわらず厳重だな」
「パソコンに直接差し込むのは、信用できる機器だけにしてるんです。教授、あなたからそう習ったはずですけど」
呆れる老紳士に皮肉を返すと、赤坂はメモリードングルに入った資料を開いた。
「5ページ目にリストされているETN-G-129がそれだ。表向きは、商用オフザシェル化の一環として宇宙関連企業のパラジウム社が受託し打ち上げたBlockⅢ代替のGPS衛星だ。しかし、実態はちょいと違う」
ある資料には、膨大かつ一般人には意味不明な数列が延々列挙されていた。2桁の16進数が大量に連なっている。しかし、彼女にはこれらの意味が分かる。
「そうだ。しかも、暗号化されていたものをご丁寧に平文にして転送している。NSAも随分と腑抜けたものだよ」
注文を取りに来た店員にお冷を頼んで追い返す老紳士。彼がひどい下戸であることを赤坂は知っていた。
「まあそうだな。依頼主はアメリカ側からのアクセスを止めさせろと言っているがな、それじゃあんまりつまらんだろ」
店員が会話を中断させ、水を置いていく。老紳士は一口、いかにも老人といったしぐさで飲む。
「赤坂くんの好きにしていい。おそらくコントロール系統はNORADに接続されている。君の腕ならば、衛星を踏み台に使うのも良かろう」
「それだったら、もう少しマシな手があるし、だいたい軍やら何やらに侵入するのはあなたの持ってくる依頼のせいじゃないですか」
「はて。ワシはバス接続の危険性以外にもこう教えたはずだがな。『君たちは楽しい楽しいオモチャを手に入れたのだ』とな」
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帰る途中。コンビニに立ち寄り、ソフトクリームを食べるための座席に座り、キーボード付き携帯端末を公衆無線ネットに繋ぐ。会員登録をしろとせがむ画面を消し、スクリプトをいくつか走らせると、すぐに管理者権限が手に入る。
いくつかプログラムを自動インストールさせ、オニオンルーティングとVPNで秘密の回線を作り出す。これで発信元の特定が困難になる。
そこから接続するのはとあるアメリカ軍人の個人端末だ。以前とあるショッピングサイトから流出した情報を使って、たやすく乗っ取る。今、アメリカはだいたい朝の10時。運が良ければ、軍人は軍施設内にいるはずだ。果たして、軍人は施設内におり、乗っ取った端末から施設の無線ネットに接続出来た。
軍用のシステムはちょっと頑丈で、コンビニのサーバほど簡単に侵入らせてはくれない。辞書攻撃を仕掛けつつ、母校たる東京電波大学の誇るスーパーコンピュータを使って秘密鍵の推測を行う。
20分程度かかって、なんとか秘密鍵を割り出した。同じ公開鍵が無線ネットの接続に使いまわされていたのはラッキーだった。こうして米軍のシステムに侵入できた。
しかし、いくら同じ米軍のシステムと言えど、見たところこの施設はただの空軍基地。件のスパイ衛星のコントロールシステムはそこには無いようだ。
そんなことは赤坂も最初から分かっていた。赤坂の狙いは、空軍基地にある衛星通信用のアンテナだ。これを使い、標的の衛星の近くにいる衛星にアクセスし、乗っ取り、そこから標的の衛星にアクセスするのだ。
これをやってみると上手くいかない。アンテナから衛星が遠すぎたのだ。仕方なく他の米軍基地をまた乗っ取り、やっと標的にアクセスできた。早速データベースを覗きこむ。
中身は、ロシアと米NSAの秘密鍵などでギッシリだった。これだけ色々あれば、次また教授が何か言ってきても楽になんとかなるだろう。
『衛星はーーNORADに接続されている。ーー踏み台にするのも良かろう』
教授のほざいたことをふと思い出し、コントロールシステムへの信号に偽装フレームを紛れ込ませてみる。偽装パケットには小さなフレームが仕込んであり、相手システムが受け取ると即座に実行され、こちらに諸々の情報を返してくる。すると米空軍の心臓を掌握したも同然である。
いささか満足し、帰る準備として証拠の記録であるセキュリティログを隠滅しようとして気づいた。セキュリティログが明らかに不自然だ。誰かが一部を消したのだーー赤坂が今やろうとしているように。
「私以外に、誰かが侵入っていたんだ。しかも、私とほぼ同時に」
少し気味が悪かったが、適当に証拠を処分し、衛星は傍受したデータではなくランダムに生成したデータを送信するようにしておいて、その場は終わりにした。
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レジに座り、大きなあくびをした。普段、赤坂は平成商会でアルバイトをしている。平成商会は新横浜にある、電子パーツの問屋だ。マニアと業者だけがやって来て、一般人にとってはガラクタにしか見えない物を買い漁る、知る人ぞ知る店である。
声をかけられ、顔を上げた。教授だった。ふざけている。そんなもの、彼が探しているはずもない。依頼の成果物を取りに来たのだ。
「これ、衛星のコンソールへのリンクです。米軍施設にあるコントロールシステムの電源が付いている限りは、自由に例の衛星をコントロールできます」
事も無げに言い、携帯端末に二次元コードを表示して差し出す。教授はうなずき、コードを写真に撮る。
「報酬はこれだ」
教授は提げてきた紙袋から何か取り出した。大きくて古臭い、中世のコンピュータの周辺機器だ。
「ずいぶん探したんだぞ」
「そうそう。ウチの大学のスパコンあるだろ。あれが短時間何者かによって不正利用されてたらしくてな。学内大騒ぎだ」
「ワシの研究室にもちょっと来てね、誰がやったか調べてくれって言うもんだから見てみたら驚いたよ。RAMに公開鍵がたっくさん入っておったよ。あれがNORADの鍵かね」
「いや、あれはどっかの米軍基地の鍵でした。NORADの鍵は私が大事に保管してます」
「鍵は大事に保管ね。当然だ」
教授が帰った後。店主の勧めでペケ86kを店頭に展示すべくパソコンに繋いでいる時。
「あの……すみません」
どこかから女の声がするではないか。嫌だな、怖いな、と思いながら声の方向をたどると、一つの端末が音声通信をしていた。
これだからP2P通信は。無視して通信ソフトを落とす。が、何度やっても立ち上がる。
「ちょっとお尋ねしたいんですが……」
電源を落としても、もう一度つく。コンセントを引き抜くと、別な端末に移る。
「もう、やめてくださいよう。ちょっとぐらい話きいてくれたっていいじゃないですか。ひどい」
「いやいや、あなたこそ誰なんですか……?米空軍の迎撃システムに侵入したの、あなたでしょ」
「私はただのバイトだ。消えろ」
キーボードを叩き、スクリプトを走らせて回線を遮断しようとするが、文字が入力できない。
「ネット切ろうとしてますよね。それはボクが困るので、キーボードの接続を切りました。ははっ」
ここで赤坂は確信する。こいつがあの不自然なログの正体だと。赤坂と同時にNORADをクラックしたハッカーだと。
「気持ち悪い」
「心外だなあ。ボクはあなたに興味があってはるばるここまで来たんですよ。ちょっとぐらい相手してください……」
「よっと」
後ろで声がする。メイドロボだ。やつは消えなかった。それは淡い期待に終わった。やつはメイドロボを乗っ取った。
ここの店主はメイドとレトロPCが大好きだ。置いてあるロボは無駄に美形の機種を買い、無駄にフリフリでクラッシックでステレオタイプなメイド服を着せられていたのだった。
真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
いい質問だ。
答えはNOである。
なぜなら、利用規約とは愚かな人間でも分かるようにだとか、愚かな人間にそれを守ってもらうためにあるのではない。
社会通念を理解できぬ愚か者をつけ上がらせないためのモノだからである。
世の中には色んな……本当に色んな消費者がいる。
顧客の知能をいちいち選別していられない以上、企業側は色んなケースを想定して運用しなければならない。
ルールとシステムをがっちりしないと足元を掬われることになるのだ。
そして、よほどのことがない限りは社会通念を理解できぬ消費者よりも、そんな消費者対策の詰めが甘い企業が悪いというのが現代の社会通念なのである。
もちろん、愚か者のためにどうするかを考えるのは企業の方なので、そういったエピソードが出てきたら私たちのような野次馬は、愚かな顧客も詰めの甘い企業をも肴に焼酎をかっ食らえばよい。
ああ、私は下戸なので遠慮しておく。
いい質問だ。
アイドルなどにたくさんのチョコが送られているのは知っているよな。
現実的に考えて、恐らく送っている側も食べてもらえるとは思っていないだろう。
実在しない人物、二次元のキャラクターにすら送るケースも珍しくないらしいからな。
まあ、ああいったものは送る気持ちを具現化したわけで、それ自体は問題じゃない。
だが、やはりチョコが勿体ない。
そこで私が考えたのは造花ならぬ「造チョコ」だ。
食べてもらえないなら、最初から食べられない物でも問題ないはずだ。
素材は全て可燃性で、燃やしても変な成分が出てこないものばかりで地球に優しい。
もちろん、「造チョコ手作りキット」もあり、個性を出したい人や手造り派にも応える。
ゆくゆくはチョコだけではなく、贈答用に使われることの多い食べ物も扱っていく。
これは売れるね!
お酒が美味しいし楽しいし寝れるしって感じで一時は週6ペースで飲んでいたのだが、
軽いつまみを用意して、お気に入りの酒器で白湯を飲んでるだけでも結構満足できてしまうことに気が付いて、週1~2回しかアルコールを摂らなくなった。
学生時代に下戸だった頃は飲み会で爽健美茶しか飲んでいないのに誰よりもテンションが高かったりしたから、もともと雰囲気の影響が大きいタイプなのだろう。
お湯しか飲んでないはずなのに、チビチビやっているとしばらくすると感情の抑制が効き辛くなってきて、夜な夜なニュースを見ながら泣いたり笑ったりしている。
ホウレンソウのおひたしだの白和えだのといったその日のつまみがなくなってひと心地つき、
飲むペースが落ち始めると眠気がくるのだが、その感覚がやや飲みすぎて酔いが回った時に眠くなるのによく似ている。時には眠すぎて千鳥足にもなる。
実際には飲んでいないので、そのまましばらくすると元気になってしまうのだが、必ず出現する眠気をつかまえて気分よく寝付くようにしたことで、
子供の頃から悩まされてきた寝つきの悪さを回避して比較的早い時間に寝るリズムがだいぶ身に付いてしまった。
おかげでここのところ、過去最高に健康的な暮らしをしている。体調もかなり良い。
要は一度体を温めてから体温が下がる時に眠くなるらしい仕組みを使っているだけなのだが、
入浴だと水に濡れるのが苦手で必要以上に疲れてしまったり、体を拭くとか髪を乾かすとかで体を動かしているうちに目が冴えてしまってまるで効果が出なかったし、
単にお湯や生姜湯を飲むのも試したことはあったが別に何も変わらなかったので、自分に合ったリズムの整え方というのは、探していれば思わぬ形で見つかることもあるのだなぁと驚いている。
東京在住の30代男だがアルコール依存の治療開始から六ヶ月が経過し、一定の回復をしたのでその過程を記録してみたい。
γ-GTP 589→69 AST 84→31 ALT 106→68 TG 1015→178
まで回復した。
数字で言われても大多数の人はさっぱりわからないだろうから単純化すると入院レベルの人間がとりあえず正常な体になったと思ってもらえればいい。
さて多くの文章がそうであるように、大抵の人は最後まで読まないだろうから最初に自分なりのこの文章の結論を書いておくと
「アルコール依存から抜け出したいのなら自分の抱えた問題(アルコールに限らない)を率直に話す事ができる相性が良く優秀な精神科医を見つけ、よく話し合いながら治療を進めるといい。ただそれがあなたの人生を良くするかはわからない」という身も蓋もないものになる。できることなら「まだアルコールで消耗してるの?」「アル中は精神で克服できる」とか頭の沸いた自己啓発本でも出して一儲けしたい所ではあるが、残念ながら現実というやつは概ね散文的で面白みがない。
確かに肉体の調子は非常にいい。自分という存在からここまで充実感を感じ取れる日が来るとは思わなかった。
アルコール依存を抜けだした僕自身が未だに「抜けだしたのは良かった事だろうか?」と自問自答を続けている。だから他者に断酒を勧めたりはしない。この文はあくまでひとりのとあるアル中の回復記録として、参考程度に読んで頂ければ幸いです。
まずこの文章を書くにあたって自分がかかっていたアル中の定義をしておきたい。アル中は貧乏旅行なんかと一緒でγ-GTPの高さでマウンティングする人もいるし、wikiなんかでも色々と書かれているが、自分の場合は「アルコールによってQOLが下がっている」というシンプルなものにする。世間のアル中のイメージは吾妻ひでおのマンガのように連続飲酒をし、手が震え、幻覚をみたり暴れたりしている人のイメージが強い。
しかし自分はそれとは全く異なるタイプだったので自身がアル中であるという自覚すらなかった。仕事に普通に行き、帰宅するとビールの500ml缶を一日6~8缶淡々と飲み、翌日二日酔いで仕事へ行く、という事を繰り返していて入院レベルまでいった(似たような壊れ方をする小説の人物からとってユージーン型と呼んでいる)。世の中には様々な不幸な家庭があるようにアル中にも様々なタイプがある。
20代の半ばから不眠に伴う飲酒量の増加により、何件か精神科に通っていたが、自身の抱えた問題を率直に打ち明けられる医師に中々巡りあうことは出来なかった。
マッチョイストだのミソジニストだの差別主義者の豚野郎と言われればそのとおりなのだが、性格的にどうしても同年代の医師や、女性の医師に悩みを打ち明けられなかった。基本的に精神科医は患者の情報を当人の発言から得る部分が多いので、深刻な問題を抱えていても話せないとどんな名医でも対処が難しいのではないだろうか。
今回僕は精神科に通い始めてから八人目の精神科医の先生であたりを引いたわけだが、もし相性が悪いと思ったら拘泥せず別の医師を頼った方がいいのではないかと思う。
この先生は四十代半ばの男性で学校教師を経て精神科医になった異色の経歴の持ち主で、僕よりも遥かに精神的な地獄を抱えているが、持ち前の頭の良さでそんな自分にすら醒めているような超然とした空気をもった人で非常に問題を話しやすくてありがたかった。
■基本戦略
とりあえず入院は拒否し、通院で治療を選択。基本戦略は抗酒剤シアナミドの服用により飲酒の可能性自体を排除、アルコールに対する身体的な欲求は断酒補助剤レグテクトで抑える、いままでアルコールに頼って来た睡眠は睡眠導入剤で、アルコールでごまかして来た精神面の色々は精神科でぶちまけつつストレスを減らし、抗不安薬で抑えるというスタンスを取った。そしてこれらでどうしようもなくなった時は先生から勧められたレボトミンを飲んで長時間寝倒す「寝逃げ」を行っていた。これも自分の置かれた状況から選択したものなので、人によってはちゃっちゃと入院して治した方がいい場合もあると思う。
■登場薬品について
これも精神科医同様相性によって全く評価が変わるので自分に合っていたものを挙げるが、これらの評価は全て自分の体感だし、当然の事ながらそれが他の人の適解であるとは言えない。シアナミドにしてもアレルギーによって服用できない人はいるらしいし。とりあえず相性が悪いと思ったら我慢せず、状況を報告できるような関係を築けるような人を担当医として選ぶといいと思う。
本編の主役にして宿敵
一応は由緒正しい歴史を持つ薬でもある。精神、肉体両面に凶悪な依存症を持ちながらもコンビニ行けば変えてしまう恐ろしいドラッグ。歴史上の薬物による死の統計をとれたらヘロインコカインなんぞ足元にも及ばないぶっちぎりのトップになるだろうが、同時に文化的な面やコントロールできる人にとっては素晴らしく、評価が難しい方。政治家でいうならロバート・ムガベとかだろうか。自分は後述のゆれ戻しの時にアルコールが自分の肉体と精神を徐々に蝕む代償としてどれだけ精神深くの暗黒から目をそらさせてくれたかに気づかされたので愛憎半ばしている。
抗酒剤
簡単に言ってしまえば人を強制的に超下戸にする無味無臭の液体の薬。持続時間は人によって異なるが朝夕食時の一日二回の服用が基本。アルコールを飲むという選択肢自体をなくしてしまうので自分のような意思の弱い人間には非常にありがたい薬だった。僕の場合、仕事の後の飲酒欲求が強いので二度目の服用はまだ気力のある15時にしていた。懲罰効果によって飲酒を止める薬である以上、罰がどの程度の効果かわかりたかったので一度7時に服用した後、15時にビール1Lを入れてみた。効果は覿面で、悪寒、動悸が早くなる、湿疹、なにより全身の細胞が一斉に反逆を起こしたような気持ちの悪さで立ち上がる事すらできなくなり嘔吐をぶちまけた。寄生獣の後藤の最期の気分や喧嘩稼業で梶原さんに屍を入れられた工藤の気分を味わいたい人はやってみるといいかも。死んでも知らないけど。
脳に作用し、アルコール依存で高まっている神経活動を抑制することで「飲みたい」という飲酒欲求をおさえるお薬との事。初期は有り難みを感じなかったが、二ヶ月目くらいから地味に効果を自覚。なんだかんだで大変役に立ってくれていた。地味だけど。
影の主役。元々不眠からアルコール依存になった人間なので飲めば確実に眠れる安心感は何にも変え難かった。先述したように薬は人それぞれ相性があるが、以前の別の精神科で処方されていたマイスリーよりもこちらの方が朝、遥かに快適に目覚められた。
本来は向精神薬だが、睡眠導入剤の効き目を強くする効能もある。自分は、先述した「寝逃げ」用にサイレースと一緒に服用していた。その効果は絶大で昼に飲んでも落ちるように眠り、翌朝まで目を覚まさなかった。ただし朝のダルさと眠気が非常につらく、飲酒欲求が高まりすぎた時や、ネガティブな精神状態に呑まれそうなとき、そして翌日が休日である時意外はなるべく服用しないようにした。
・ホリゾン
一番軽度の抗不安薬。事務作業などに与える影響はほぼなし。自分はボクシングのジャブのように「とりあえずホリゾン」な感じの基本として使っていた。メタルギアソリットで狙撃時の手の震えを抑える為に出てきたアイテムのジアザパムでもある。
やや強めのお薬。事務作業においては能率が約20%低下する印象。
かなり強めのお薬。事務作業の能率に関しては50%以上低下する印象なので特に精神的につらい時、仕事終了後に服用していた。
■治療記録
最初に断酒補助剤のレグテクトによる治療を試みるも、精神依存が酷かった為にあまり効果が感じられず失敗。一週間目でシアナミドを処方してもらう。使用開始から三日間は常に頭の中身を酒が占めているような状態だったが、「飲む」という選択肢自体がなくなっている為に飲まずにいられた。ちなみに肉体的なアルコールへの依存は断酒から三日目で、精神的な依存は約三週間である程度消えた。この時期は全ての気力を「酒を飲まない」につぎ込んでいたので基本食事は外食、もし家で食事する時は洗う手間を省く為に使い捨ての紙皿を使うなどして乗り切った。バランスのとれた食生活なんてする気力も残っていなかったがとりあえず楽に摂取できるリンゴやキウイなんかは食べるようにしていた、
・第二期(一ヶ月目~二ヶ月目)
断酒の継続により心身ともに調子が良くなり、ハイになる。この時期は今思い返すと穴に入りたい気持ちになるが、友人に酒のない生活の素晴らしさをドヤ顔で語りウザがられていた。定期的な飲酒欲求はあったもののレグテクトと気力で無事やり過ごすことができた。代わりといってはなんだが、甘いものに対する渇望が極めて強くなり、体重はそれなりに増加した。
・第三期(二ヶ月目~三ヶ月目)
NHKの集金のように頼まれもしないのにある日唐突に今までとは比較にならない負の感情が襲ってきた。ハイになっていた揺れ戻しと精神にかかっていた霧のようなものが晴れた事で自分のアル中になった根本の原因である「家族への憎悪」がどれだけ強烈だったを自覚する。全て投げ出してアル中に戻ってしまいたい誘惑に何度も飲み込まれかけた。もし家族ブチ殺しても罪にならない世界だったら本当に殺しかねなかったと思う。この時期はいままで週1ペースだった通院が最大で週3になり、薬の量も増え、診療時間中ずっと先生に対して家族への憎しみをぶちまけ続けていた。王様の耳はロバの耳ではないが、この時期の先生のサポートがなければアル中に戻るか、ムショ行きにでもなっていたかもしれない。アル中からの回復は三ヶ月がひとつの山らしいが、とにかくこの時期は本当につらかった。
・第四期(三ヶ月目~四ヶ月目)
揺れ戻しが終わったのか精神面の憎悪は小康状態に落ち着きある程度楽になるが今度は代わりに虚無感が強くなり、「なんで自分はさっさと対策をとらずこんなに人生を無駄使いをしていたのか」といった大量の「たられば」 に捕らわれることが多くなり、第三期ほどではないが飲酒欲求が高まるときは多かった。通院はほぼ週一に戻ったが、今度は先生に対して「たられば」の話ばかりしていた記憶がある。ただ小旅行をする気力くらいは戻ったので休日は鎌倉に行って観光するでもなくひたすら海を眺めていたりした。
・第五期(四ヶ月目~六ヶ月目)
「たられば」状態が少し落ち着いてきて気力もある程度戻った事もあり、これまでは考えもしなかったペットを飼うという選択肢を思いつく。僕個人に関してはこの選択はとても正解で、無聊が大分慰められ、大いに助けてもらった。自分のような一人で夜を過ごす時間をもてあますタイプには犬や猫、小動物でも爬虫類でもなんでもいいが、余計な事を考える時間を減らせる存在は大事なのかも知れない。そして大分生活も落ち着くようになった。家族への憎悪も「できるなら殺してやりたい」から夜寝る前に朝起きたら携帯に警察から「あなたのご家族がみんな死にました」という連絡が入ってくれますようにと願う程度には整理された。体調に関しては非常に良く、生活も充実している。時折強烈な負の感情が出てきているがなんとかやり過ごしつつ今にいたる。
■まとめ
アル中を回復して以来、めんどうくせえ事に友人知人に「アル中の事ならあいつに聞くといいよ」な感じで広められ、たいした面識もない人から相談を受けるようになったが、正直言ってこちらに言える事なんぞ冒頭に書いた「アルコール依存から抜け出したいのなら自分の抱えた問題(アルコールに限らない)を率直に話す事ができる相性が良く優秀な精神科医を見つけ、よく話し合いながら治療を進めるといい。ただそれがあなたの人生を良くするかはわからない」 という結論くらいしかない。世の中には「アルコールに逃げるのなんで心が弱い証拠、他人のせいにせず自分の人生を見つめなおし、責任は自分自身で追うべき」なこの糞馬鹿はよほどおめでたい人生を生きてきたんだろうなと思わせてくれる発言をかましてくれる人もいるが、もし自分の人生に率直に向き合ったら他殺や自殺に行く人間なんざざらにいると思し、その人の人生に責任を負うことも自分にはできないので積極的にお勧めはしない。自分に関しても肉体は問題なく健康になったが、精神面に関しては断酒前には起きることがなかった唐突に強烈な憎悪がとまらなくなるという事態が未だにある。ただ、自分が家族に全く愛情を感じた事がなく、憎悪しか持っていなかったという事に気づけたのは自尊感情の回復に非常に役にたってくれたし、これからの自分の人生にとって何よりの収穫であったとは思う。とりあえず、アル中から回復したいと考える人々がいい医師に出会え、回復して楽しく人生を送れるようになってくれるよう元アル中の一人として願っています。長文にお付き合いありがとうございました。
■おまけ
読んだ本
「禁煙メソッド」でも有名なアレン・カーによる著作。もの凄く端折ると「酒は凶悪なドラッグなのだから自己管理するなんて無理。味が美味しいと思うのも広告会社の宣伝やら依存症状によりそう思っているだけ。断酒の禁断症状なんて少し耐えれば治ります。さっさとやめましょう」というある種の極論。周りにもこれを読んですっぱり酒を断ち切った人がいたが、その人は肉体的な依存はあっても精神面には深刻なトラブルを抱えていない、というかむしろ鋼鉄のメンタルを持った人だったので、そういう人には役に立つ本かもしれない。ただ精神面に問題がある自分のような人間にとって、医師に頼らずこれ読んで一人の力でで禁酒しようとすると、第三期の時のような強烈な揺れ戻しの時にいささかならずやばいことになるのではないかと思う。
なので滅多に一人で呑みに行かない。
しかしその日はたまたま暇だったので一年ほど前に行ったことのある近所のスナックになんとなく立ち寄ってみた。
時間は0時をとっくにまわっていたと思う。そこは年配のママの他にお手伝いの女性一人が接客していた。
スマホをいじりながら適当に時間をつぶしていたら次第に客は減り、2人ほどになっていた。
その女性と割といい感じの雰囲気になり気づけば隣あってカウンターに座っていた。お酒が入っていたせいか仕事中にも関わらずかなり積極的に僕とイチャつきはじめる女性。というか求め方としては完全に彼女のペース。ボックス席で接客中のママの目を盗みながら何度もキスしてくる。あげくには僕の手を引っ張って自分の胸に押し当てるとかしててその彼女のリアクションがまんざらでもない感じ。あれ?感じてる?みたいな。さすがに求められるまま応じていた僕もここまでくるとこの後の展開は予想がついた。
女性とLINE交換していたのでママの手前、帰ったふりをして外からコッソリ彼女にLINEした。メッセージの内容はなんでもない。ただ今日は楽しかったとかそれだけだ。しかしその意図は気持ちが昂っているであろう彼女と二人きりで接触することにある。僕だってあそこまで誘われたらそれなりの落としどころが欲しかった。
メッセージを送って少ししたら彼女からLINE通話がきた。「いま○○にいる。帰るところだけど一時間くらい話する?」と言われ、すぐにそこに行くと言って通話を切った。
待ち合わせ場所は人気のない港にある堤防近く。まだ夜明前なのでめちゃめちゃ暗い。彼女に手を引かれ堤防の先へ。
人気のない暗闇で酒の入った男女がやることは一つだった。
まず言うとお互いに全裸にはならなかったし子供ができるような本番行為はしなかったが一般に前戯と呼ばれる行為はだいたいやった。
次第に周りが明るくなりわずかに人気が出てきてからもしばらくその行為は続いた。港なので間近に船が通っていったりその辺を散歩する人も現れる中、これは不味いかなと思いつつも、時折舌を絡めたキスを挟みながらほとんどの時間は彼女の反応をみながら胸を揉みしだいたり露出した乳首を舐めまわすことに終始した。経験のない素人童貞の芸のなさが悔やまれる。だが、風俗では味わえない興奮と野外プレイ的な状況と喘ぎ声を漏らす彼女の吐息を聞きたくて夢中だった。下着に手を入れたら若干濡れていた。ホテルであれば完全に最後までやっていた流れだった。
予定の一時間などとっくに越えていたが互いに昂る性的興奮と、何より男である僕の側がセックスにおいての挿入と射精がないために、" 果てる "という終わりがないエンドレスな状態だったわけだ。おかげで行為が終わって彼女とわかれた後は両腕の疲労感が凄かった。ずーっと胸を揉みしだいていたわけだから当然ではある。