はてなキーワード: 正式名称とは
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に関して
食品販売施設に必須だったので形だけつけてある。カウンター下手洗い場で手洗いするのは困難。
各都道府県の条例により設置義務が決まるが、平成19年通達により設置義務緩和のガイドラインが定められたので、以後開業のコンビニなどでは無い場合がある。
コンビニの客用手洗い場設置義務は緩和されたが、店内に客席がある場合は設置の義務がある。
逆に言うとカウンター下に客用手洗い場があるコンビニでは無工事でイートイン席を作る事が出来た。
コンビニカウンターの向こう、壁側にもカウンターがあり、肉まんホットケース、タバコ棚が並んでいるが、一部は天板取り外しが出来てその下には二槽式シンクがある。食品を売る店舗では複槽シンクが必須だったため(自治体による)。
先述のガイドライン策定により、洗うのが器具だけで食品を洗う必要がない場合は複槽である必要なしと規制緩和。
二人乗りをあまり考慮していないレーサーレプリカやスーパースポーツタイプのバイクの後ろシートの前の部分には目を凝らさないと判らないようなバンドが存在する。
例:NSR250R https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/87/Honda_NSR250R_in_the_Honda_Collection_Hall..JPG
これはデザイン上の飾りではなく、後部乗員用が手で掴まる「シートベルト」で、道路運送車両の保安基準(道路運送車両法の政令)で定められた乗車装置である。撤去すると車両法違反となり車検がある車種では車検が通らない。
切符の発行、購入は目的地に輸送するという旅客運送事業の契約成立であるので、不通が生じた場合には振替輸送が供される。契約不履行としての代替手段である。
Suicaなどではこの契約が成立していないので振替輸送を受益する事が出来ない。
しかしそのSuicaで切符を買ってしまうと旅客運送契約が成立するので振替切符を交付してもらえる。
運輸業には旅客と貨物の免許がありそれぞれ別物である。故に旅客免許しか受けていない鉄道会社、バス会社は貨物輸送を受ける事が出来ない。フェリー航送は車の持ち主の乗船が必須。
だが客の手荷物を別料金、別列車で輸送するという建前で単独輸送する託送手荷物制度が存在する。
また、託送荷物には速達性が求められる新聞も加わり、その流れで映画館で放映するニュースフィルムも託送された。
ところでセルロイドは爆薬(硝化綿、無煙火薬)から作られるものであり、易燃性で暑い時に勝手に発火することもある。この為に担ぎ屋が持ち込んだタバコパイプ等が発火して火災になる車両事故などが多発して持込が禁止されていた。
だが昔の映写フィルムはこのセルロイド製であったので、夏にバス運転席前に置かれた託送手荷物の映写フィルムが突然激しく発火、バスの出口が前一か所だけなので満員の乗客が逃げられずに多数が焼死という事故が何件も起きている。
国鉄が廃止したのを皮切りに今は手荷物輸送は殆ど行われていないが、夕方などに客室の一部をロープで締め切って新聞を託送する電車はいまだ存在する。
売春は禁止されているが、ソープランドでの性行為は「自由恋愛が発生したので」黙認されている。
男性の売春であるウリ専は認められている。売春は異性間性交であるとの暗黙の了承による。
明治文明開化以降、大量の外来語が入ってきた為に、小文字カナの使用が始まる(捨てガナという)。
明治政府は、政府の公文書や法令での捨てガナの使用を禁止。これに新聞社や大企業なども倣ったため、お堅い業種や監督官庁がある分野では外来語表記に捨てガナが無い表記を工夫するようになった。
機械や自動車工学では整備士など国家試験があるので「ディー」と書けず、「ヂー」を使うようになった。
この捨てガナ規制は昭和63年に解除された(昭和63年7月20日 内閣法制局総発第125号 『法令における拗よう音及び促音に用いる「や・ゆ・よ・つ」の表記について』)。
よく「キューピー社の正式名称は『キユーピーだ』というトリビアが開陳されることが多いが、以上の経緯からナンセンスなインチキトリビアである。「キューピー」や「QP」で登記できなかったからであって、古い外来語名企業は全て捨てガナ表記されていない。(ローマ字やアラビア数字で登記出来るようになったのは2002年11月1日:商業登記規則改正)
裁判では判決は言い渡しし、口頭弁論などは陳述する事になっている。
その為に準備書面を予め提出し、廷内で「書面の通り陳述します」と言うと書面の中身を法廷で話した事になる。
一般的なインターネットとはWWWの事で、ハイパーテキストによる出版であるから出版が準用されて、ネットを通じた選挙活動というのは禁止されていた。が、ガバガバな状態であった。
だが公職選挙で出版が制限されるのは出版や印刷には金がかかり資金の差が獲得票数の差になる事を避けるための規制であるから大して金が掛からないWWWでの運動を規制するのは立法趣旨に反する。
という事でWWWでの文書図画の公表、頒布は限ってはOKという事にした。
但し電子メールアドレス表示必須である(守られてない)。電子メールでの活動は候補者以外は禁止のままだ。
数々の車両火災によりバスの後部、出口と反対側には脱出用のドアの設置が義務付けられている。
だが外国製バスには無いものが多い。普通は改造しないと型式取得が認められないが、連接車など特別な用途のモノの場合、ガラスカチ割り用のハンマーを後部席に設置してあるから特例的にKという形になっている。
計量法は日本の旧尺貫法での表記がされた計量器具の製造販売を禁じている。
だが建築内装などでは旧尺貫法に準じた長さが未だ標準となっている。
そこで、差金の裏に尺に準じた目盛りをメートル表記したものが売られている(尺相当目盛り付き長さ計)。国会で審議されてこれは合法というお墨付きが出た。
海外で製造された三輪トラックなどを日本に輸入する場合、普通自動車としての型式は取れないので、ドアを撤去してサイドカーとして登録する。ドアを撤去するのは、サイドカーの条件として「ドアが無いこと」となっているから。
冬は寒いが幌は禁じられていないのでビニルレザーでドア型幌を作って付けても大丈夫かと思われる。
なお、50ccの場合はミニカーで登録できるのでピアッジオ・アペ等はドア付きでOkである。
A重油は殆ど軽油で軽油9割、重油1割から成る。軽油には32円/Lの軽油税が掛かるが、道路を走行する車両に搭載されないエンジンで使用する場合その税金は払う必要が無い。その為の油種。トラックが使用したら直ぐに判るように蛍光剤が混ぜられている。
エタノールには酒税が掛かるがイソプロピルアルコールを少量混ぜて不可飲処置させてあるので酒税が掛からずに安い。
酒に塩や酢を混ぜて不可飲処置されているので酒税を回避。つまり不味い。
以上、三つだけ選んでお届けした。
7月23日(日)
地元の道路状況についてTwitterで検索していたら国道沿いの道の駅のなめこ蕎麦について「有名らしいから食べた」という旨をツイートしている人がいた。しかし有名どころか聞いたこともなかったので怪訝に思い、道の駅のなめこ蕎麦についてGoogleも使って調べたが、彼以外言及していなかった。
なめこ蕎麦情報を求めてサーフィンしているうちに道の駅の中で小さなスペースを構えている、私も見知ったハンドクラフトの雑貨屋を誉めているGoogle口コミのコメントを見つけた。
そういえば以前もどこかで、「妻がここの道の駅のアクセサリー屋のファンで、年一くらいで訪れている」と述べているブログを思い出した。そのブログが印象に残っていたのは、私は特にその雑貨屋の商品をいいと思ったことも買ったこともなく、見ている人も買っている人も観測したことがなかったからだ。刺さる人には刺さるというやつなのかな、と不思議に思ったのだった。
店名はわからなかったので「(道の駅の名前) 雑貨屋」「(道の駅の名前) 小物屋」「(道の駅の名前) アクセサリー」等で検索した所ブログで触れている人1名、Twitterで言及している人数人を見つけた。
ブログの情報で名前らしいものが判明した。おそらく店主の苗字なのだが仮に増田とすると(実際はもっと希少そうな珍苗字)「手作り☆ますだ」という看板が出ていたそうだ※1。しかしその名前の完全一致検索では他に出てこなかったため、「〇〇市 増田」で検索すると現在は「ハンドメイドますだ」という名前が正式名称になっているらしく、本店の住所がヒットした。今度は「ハンドメイドますだ」で検索すると公式Instagramが出てきた。インスタで商品を見ると抱いていたイメージよりおしゃれだった。
InstagramだけでなくTumblrでも言及記事がヒットし、そこには記事投稿者がリピするために貰ったという店主の名刺の写真が載っていた。そこで本名フルネームと電話番号、メールアドレスもわかった。
本名で完全一致検索すると、市の広報に増田さんの子供が生まれた時の夫妻と地域、子供の名前と子供の誕生日が記されているものを見つけた。もちろん許可した場合だけ載るものだが、ここまでわかるのもすごいなと思った。Facebookは鍵垢※2、インスタの個人アカウントも鍵垢だった。アカウント取ってみただけのamebloもあった。ピンタレストとTwitterのアカウントも出てきた。ピンタレストは登録初日に試しに使ってみただけという感じの登録数だった。Twitterはフォロー数33、フォロワー1、投稿0で、フォローしているアカウントは県の公式アカウント1つを除いて全てBTS関係、いいね欄も全てBTS情報だった。フォロワーは同業者は全部フォローしてますみたいなff数のどこかの誰かのハンドメイドアカウントだった。本人ではないようだった。最新のいいねは6日前だった。
次に行く機会があったら商品をじっくりみてみたいと思った。
先程見た広報のお誕生、ご結婚、お悔やみ欄がまとめてられているコーナーが、名前から世代の違いがはっきり浮かぶのが面白く、市のホームページから去年の広報のpdfを適当に開いたところ、中3の時の同級生の結婚と同じく中学時代の部活の先輩の出産を同時に知った。
みんな地元を出ていってしまったようになんとなく思っていたが、地元に根付いている人もいるにはいるんだなあと感慨深かった。
・※1 「店主の後ろにある看板」とそのブログ主は書いていた。
・※2正確にはプロフィール写真とカバー写真を変更した時のその画像だけは全体公開されていて、それは遊具で遊ぶ0〜1歳くらいのころの息子さんの写真や、芝生に映った娘さんと店主さんの影の写真、娘さんと息子さんの七五三の写真などだった。店頭の写真がもあって、その写真で確かに下敷きくらいのサイズのポスターがカウンターの奥の壁と脇の壁に貼ってあり、その隅の方に「手作り☆ますだ」と印字されていた。ポスターのメインは赤ちゃんのバストアップの写真で、鍵編みで作った毛糸?の花が飾りのヘアピンをしていた。その赤ちゃんの顔が2か月前の投稿の息子さんの写真にそっくりなので本人だと思ったんだけど、インスタで同じポスターをさして「モデルさんのカラーが売り切れてしまっているので近い色でお花を製作しました」と書いてて、え?!別人なの?!赤ちゃんの見分け難しいな〜と思った。
・お誕生欄に載っていた息子さんの名前がかっこよかったのもあり増田息子さんの名前も検索したら、就学前に広報で虫歯ゼロの園児の表彰の一人で名前と顔が載ってた。小学生に上がってからは県の読書感想文コンクールで入賞したらしかった。
・ブログなどでのファン?の人の書き込みでは一年に一度くらいしか来ないのに覚えてくれていてうれしいとか、旅先で立ち寄って手持ちのアクセサリーが壊れてたので修理を頼んだら快く引き受けてくれたとか喜んでいるものが散見されたが、インスタで勝負時のGWの出店を終えた後の投稿で、お盆の帰省時や旅行中に立ち寄ってくれる常連客に本当に店が続けられていると感謝を綴っていた。
・お店のインスタの相互フォローに旦那さんのアカウントがあり、外国人っぽいおじさんと肩を組んでいる写真が一枚だけ投稿してあった。idが何故か中国語っぽい単語の組み合わせだった。旦那さんの相互フォローはほぼ外国人で若い人もたくさんいたので、国際的な企業で働いているとか留学事業でもやってるのかなと思った。
・お子さんの写真がキッズモデルのように可愛かったので、成長していたらさぞと「増田」でインスタ検索した。全国に200人ほどしかいないらしい珍しい苗字なので運よければ見つかるかなと思った。お子さんらしそうなアカウントは見つけられなかったが、同じ増田姓で名前に増田旦那さんと同じ中国語っぽい単語が入っているアカウントが10個弱出て来た。フォロワー欄には増田店主さんの相互フォロワーが大体出てきた。鍵垢でもサジェストされる関連アカウントに出てきた。その中国語っぽい単語は中国語株の名前あるいは中国姓のようだった。旦那さんの一族経営で中国語関係の事業をしているか、親戚でまとまって帰化したのだろうか。インスタの中で「旦那は長期出張が多い(ので帰ってきた時は郷土料理をたくさん作りたくなる)」と言っていたので、あながち前者が合っているかも。店主さんは公式アカウントはhandmade.masuda、鍵垢はhandwork.masudaだった。
※ほぼメモ書きです。
ローズマリー・サトクリフ(Rosemary Sutcliff, 1920-1992)といえば、『第九軍団のワシ』をはじめとするローマン・ブリテンシリーズで有名な作家である。このシリーズは、一般にローマン・ブリテン三部作(『第九軍団のワシ』、『銀の枝』、『ともしびをかかげて』)ないし四部作(『辺境のオオカミ』も加える)と呼ばれている。岩波書店でもそう書いている。
https://www.iwanami.co.jp/book/b269788.html
一方、英語版Wikipediaのサトクリフの項目を見ると、『第九軍団のワシ』シリーズは他にもある。要は、4部作で終わっているというわけではないのだ。ファンサイトSutcliff Wikiでは、正式名称ではないとしつつ、"Dolphin Ring"と呼称している(一方、第九軍団のワシ、銀の枝、ともしびをかかげてを指してRoman Britain Trilogyという言葉遣いもされている。実際、1980年にThree Legionsというタイトルでセット本が出ている)。その作品群について整理しておく。
(1)作中時系列順
2世紀:第九軍団のワシ(The Eagle of the Ninth)
3世紀:銀の枝(The Silver Branch)
4世紀:辺境のオオカミ(The Flontier Wolf)
5世紀:ともしびをかかげて(The Lantern Bearers)
9世紀:剣の歌(Sword Song)
1954年:第九軍団のワシ(Oxford University Press)→岩波書店、1972年
1956年:盾の輪(同)→山本史郎訳『シールド・リング ヴァイキングの心の砦』原書房、2003年
1961年:夜明けの風(同)→灰島かり訳『夜明けの風』ぽるぷ出版、2004年
1963年:落日の剣(Hodder and Stoughton)→山本史郎・山本泰子訳『落日の剣 : 真実のアーサー王の物語』原書房、2002年(2巻本)
1980年:辺境のオオカミ(Oxford University Press)→岩波書店、2002年
1997年:剣の歌(The Bodley Head)→山本史郎訳『剣の歌 ヴァイキングの物語』原書房、2002年
これらの作品群がファンWikiでDolphin Ringと呼ばれているのは、言うまでもなくアクイラ一家のあのイルカの指輪(=古代ローマ人のハンコ)が共通して登場するからで、時代の流れとしても共通した設定を持っているからである。ただ、『三銃士』シリーズのような一貫した主人公や陣営を描いているわけではない。第九軍団のワシの主人公マルクス・フラーウィウス・アクィラ(訳書には従っていない)は、元々属州ブリタンニアに駐屯するローマ軍団に属していて、家のルーツはエトルリアにあるから、もとはといえばイタリア半島の人間なわけだ。ところが、彼が色々あってブリタンニア定住を決め込んだことが指輪の運命を決めている。『銀の枝』の主人公ティベリウス・ルキウス・ユスティニアヌス(ジャスティン)とマルケルス・フラーウィウス・アクィラ、『辺境のオオカミ』のアレクシオス・フラーウィウス・アクィラ、『ともしびをかかげて』の主人公アクィラ(上の名前は不詳)は、いずれもマルクスの子孫にあたる。
もっとも、ローマ軍団が描かれているのは『辺境のオオカミ』までであり、『ともしびをかかげて』はローマ軍団がいなくなったあとのブリタンニアを描いている。基本、サクソン人とブリトン人との戦争が描かれる。『落日の剣』はその後日譚にあたるが、主人公はアンブロシウス・アウレリアヌス(この人は実在の人物で、サクソン人と戦っていたブリトン人の指導者)の甥アルトス(アルトリウス)となっている(もちろんアクィラも登場するが)。つまり本書はアーサー王伝説の翻案なわけである。しかも『ともしびをかかげて』よりも長い。『ともしびをかかげて』は、20年ほどを描くが、後者は40年ほどのスパンがある。本書は明らかに大人向けであり(ファンWikiにもFor Adult Readersとある)、児童書である他書と毛色がかなり異なる。
『夜明けの風』はアルトスよりも100年ほどあとの時代で、デオルハムの戦いで壊滅したブリトン人の王族の生き残りオウェインが指輪を持っている。『剣の歌』では主人公はヴァイキングの少年ビャルニ(指輪は、ウェールズで暮らす少女アンガラドが持っている)になっている。そして時代的にはもっとも最後にあたる『盾の輪』の主人公もまたヴァイキングの少女フライサと孤児ビョルン(後者が指輪を持っている)で、湖水地方に立てこもってノルマン人に抵抗する様が描かれる。
見ての通り、厳しい立場に立たされた者を主人公にするというプロットはほぼ一貫している。『第九軍団のワシ』は父親の不名誉(ちなみに時代はあのハドリアヌス帝の治世にあたる)、『銀の枝』はカラウシウス帝に忠義を尽くした故に叛逆者となってしまった二人(なおこの頃の皇帝といえばディオクレティアヌスだ)、『辺境のオオカミ』は軍人としての失態だが、同時にローマ帝国と辺境民族(ピクト人)との戦いが背景にある。『ともしびをかかげて』は撤退するローマ軍から脱走して敢えてブリタンニアに残った主人公の苦労が描かれるが、彼の立場を厳しくしているのは、サクソン人のブリタンニア侵入である。サクソン人と戦う側が主人公になっているのは『夜明けの風』が最後で、『剣の歌』以降はヴァイキングが主人公になっている。アングロ・サクソン人のブリテン島征服が一段落して平和になったと思ったらデーン人がやってきたわけだ。さらにそのデーン人もノルマン・コンクエストで痛めつけられる(ノルマン・コンクエストは、思いっきり誇張すればデーン人(+アングロ・サクソン人)対ノルマン人の戦いであり、こいつら全員元をただせば海賊である)。ローマ人、ピクト人、ブリトン人、サクソン人、デーン人、ノルマン人とイギリス史に登場する諸民族の融和がシリーズのコンセプトとなっている(それは第一作の時点から明らかで、イルカの指輪は父を殺害したピクト人の長老がマルクスに返却している)。
出版年代を見ると、最初の『第九軍団のワシ』とシリーズ最終作となる『盾の輪』がもっとも早く出ていることが分かる。そして63年の『落日の剣』まではほとんど2年おきに出している。それから間が空いて80年の『辺境のオオカミ』と遺作の『剣の歌』がある。特に『剣の歌』は推敲が十分でないように思われる箇所もある(作業途中で亡くなってしまったのだろう)。日本語訳では『ともしびをかかげて』が一番早い(おそらく、内容的に最も評価されているのではないかと思う。カーネギー賞もとっているし)。明らかに児童文学ではない『落日の剣』はともかく、児童文学作品でも猪熊訳と山本訳(と灰島訳)とに分かれる。版権取得の問題かもしれないが、あるいは猪熊の作業量の限界だったのだろうか(1928年生まれだし)。そもそも『夜明けの風』は『ともしびをかかげて』の割と直接的な続編といって良いだろう。なお、自分の親は子どもの頃に『第九軍団のワシ』と『ともしびをかかげて』を読んでいたようだ(サトクリフの名前を出したら「あの小説か」と反応があった。結局「三部作」を貸している)。年齢が結構高い人でも、その二つは知っているのではなかろうか。
英語圏では多分されていない「四部作」(第九軍団のワシ~ともしびをかかげて)という言い方も理由がないではない。この四つはシンメトリカルな構成をしている。『第九軍団のワシ』『辺境のオオカミ』と『銀の枝』『ともしびをかかげて』(つまり13・24)と並べられる。前者では、主人公は百人隊長として失敗したあと、北方辺境で名誉回復を遂げる。後者では、大陸への渡海という選択肢を捨て、ブリテン島南部で戦う。「四部作」はアクィラ家のアイデンティティがローマからローマン=ブリテンへと移り変わっていく物語なわけである(既に『銀の枝』でカラウシウス帝の口からローマ帝国亡き後にどうローマを残すのかというテーマが語られる)。そしてもはや「アクィラ」という名前が語られなくなった世でも、困難に立ち向かうアクィラ家の精神は、イルカの指輪に象徴されてあとからきた民族へと受け渡されていく。そして現代のイギリス人にも・・・というのがサトクリフの言いたいことなのだろう。
去年のざっくり今頃、若者はプログレなんて聞くなよ~という事を書いた。
1年経ったが、とりあえずCD屋を見てもライブに出かけても特段若者が聞き始めた雰囲気はない、書いた効果かどうかは定かではないが(恐らく関係ない)、とりあえず題名の目的は継続的に達成されていると見て間違いはないだろう、が、
去年はまだジジイしかいねえよぉ(笑)とネタに出来るくらいの精神だったのがディスクユニオン冴えない薄毛の男性しかいらっしゃらないプログレコーナー(あのリュックサック率は本当に何なんだ)やジジイにまみれてのライブ鑑賞(スティーブヒレッジとGongはよかったですね)、若い子もいるよ(笑)などという、俺はこの辺りには自然がねえなと言ってるのにぽつぽつと並ぶ街路樹を指さしていやあるやん(笑)、と同等の言論をぶつけられたりし、あれから1年、1年、1年…
何か素敵な魔法でもかけたのかな?
クラブチッタへ向かう方向だけ、何故かおっさんかジジイしかいない光景。
これを見て、俺はなんとなく思った。
……
若者にもプログレを聞いてほしい!!!!!!!!!!!!!!!!!聞いてくれるような事を書こう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!俺もデケえ野外フェスにドサドサ出まくるプログレバンド達で盛り上がりてえ、家で女の子と二人プログレを聞いて、アハンウフンエモい雰囲気になりてぇんじゃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!おい!!!!!!!!!70年代の日本ロックファンのメインストリームだったとかぜってぇ嘘だろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!じゃあなんで20年代だとメインストリームじゃねえんじゃ!!!!!!!!!!!!!!クソが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ドームでワンマンライブしろよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
というわけで始めてまいります。蜘蛛の巣のように予防線を張り巡らせた結果所々「事が多い」という文言を多用するハメになったのでこの文章では「事が多い」=「@」と定義します。
おじさまは(個人差がデカいとはいえ)若者好き@。おじさまから見るとなんとなく好きな若者がさらに自分の趣味であるプログレを聞いている。これは…?恋が始まる
事は無いもののそこそこの好感度が叩き出せるのは想像に難くない、というか出る。居酒屋で意気投合したおじさまにに酒奢ってもらったもん俺。へぇ~若いのにプログレなんか聞くの!?いいねぇ~とでも言わせたらもう勝ち確モーション。
この年功序列社会におけるおじさまの立場や金銭的パワーは若者の比ではなく、それなりに人生経験という面でも上手なので、交友の潤滑油として聞いてみるというのはそこそこにアリではないですか?俺の唯一の同年代プロトモ(プログレ友達)はなんかキーボード譲ってもらったらしいですよ?
…この前はジジイとか酷い事ばっか言っちゃって…ごめんね?あんなのうそうそ、俺らお兄さん達の事大好きだから。PFMの正式名称言えない奴はモグリとか、Soft Machineで一番好きなアルバムとか、そういういっぱいプログレの話しようね?チュッ♡
音楽自体が時間芸術なので既にタイパという面では悪いがその中でもプログレはクラシックと同じくらい悪い@。しかしあえて、あえて長い方を取る事により精神的余裕を味わえる。そうなのかな。
だいぶ円熟したジャンルなのもありプログレはネット上に体系的な情報が多い。
名盤まとめサイトから名盤でもなんでもない奴までかなりの量を分類網羅してるサイト、英語に拒否感が無いなら世界中のプログレをまとめたデータベースサイト http://www.progarchives.com/ まである。ググればだいたいすぐに出てくる。
まだ発展途上のジャンルの場合アーティストの情報がSNSやニュースサイトをちゃんとチェックしたりネットを駆けずりまわらないと出てこなかったりする@のを比べると情報収集が楽だ。こんなもん誰も聞いとらんやろwwww的な音源もどこかの知らないおじさまがレビューしてたりする。
テキトーにググればOK!ストリーミングに音源がたくさんある!Youtubeにも(時には合法、時には違法で…)丸々映像やら音源やらが上がっている!と音楽の複雑さとは裏腹に入門者フレンドリーな面がある。
全体的に何らかの部分で凝っているジャンルである。凝りに凝った結果そん所そこらの音楽には出せない非日常世界が展開されるのだ。
こんこんと雪の降る古い日本家屋からイギリスの深い森の向こう、果てはヤバそうな異星の儀式や謎の宇宙的空間などを非常にダイナミックに想起させる音楽というのはそう見つからない。無論視覚的だけではなく、強烈に鬱的な心象を与えてきたり、ようわからん驚きだったり…と部屋で一人ヘッドホンをしてじっくり耳を澄ますと音の向こう側にある普段の生活では出会う事の無さそうななんか凄い世界に精神を飛ばすことが出来る。
先進的なロック、聴いとるんですが!?とアピールすると職場や学校でイケてる人と思われる可能性がある!!
プログレはミクスチャー的である@。クラシックやジャズに始まり、ケルト等ヨーロッパの伝統音楽、果てはガムラン等、世界中の様々なジャンルとロックとの結合を試みている。プログレを橋掛りに知らないジャンルを好きになり、聴く音楽の幅がグングン広がる。もしかしたら一生を捧げられるような物に出会えるかもしれない。
同じくらいミクスチャーしがちなジャンルにメタルがあるがあっちは溢れ迸る圧倒的パワーのせいで全てをメタルに塗りつぶしてしまうので、○○メタルに慣れたころいざ元のジャンルを聞くとパワー不足を感じるのだ。圧がね。足りんよね。なんか。
その分プログレは割と素材の味生かしがちなので参照元聞いても割と大丈夫。
あとプログレは概念的なジャンルなので本当にいたるところ、全く関係なさそうなアーティストにもその面影を感じられたりする。終わらない音楽探求の世界へ、飛び込もう!(まあ皆さんそこまで飛び込みたいかと言われると微妙かもしれない)
最寄りのおじさまにお尋ねくださいませ。
と突き放すのは良くないですね。
個人的には、最初は新しいバンドのスタジオ盤orライブ盤、もしくは大御所バンド(King CrimsonとかYesとかそのへん)のライブ盤やライブ映像をYouTubeで見るのがいいと思う。
まず初めに70年代のスタジオ盤を聞くのはやめた方がいい。スタジオ盤ならなるべく最近の、どんなに古くとも1990年代以降に出た作品を聞いた方がいい。
ライブ盤はバキバキでも、スタジオ盤だと70年代周辺はどれもこれもやたら音が弱く聞こえる@のだ。これは音作りの古さや現代との方向性の違いからくる@。一番はドラム。70年代や物によっては80年代のプログレのドラムは現代の感覚からすると迫力が弱いかあまり耳なじみの無いプロダクションがされている@。次点はギターの歪み@。
もしSpotifyユーザーならばそこそこ近年の作品をある程度網羅的に取り上げているNeo Progressive Rockというプレイリストをおススメする。400曲くらいあるのを見てげんなりするかもしれないが、別に全部聞く必要は1ミリもないのでとりあえずこれをシャッフル再生して適当にザッピングして気に入った物を探すと良いかもしれない。
そうかもですね