はてなキーワード: チェックボックスとは
https://anond.hatelabo.jp/20190519061244
を読んでの個人的なメモ。(はてなに慣れていないので記述のしかたがおかしいかも知れません。先に謝っとく)
まず元記事の人を批判する意図ではないです。ただ、やり方を知らなかっただけでしょうに……。
私自身は個人誌と小規模なアンソロ合わせて5回ほど絵師さんに表紙を依頼しています。以前デザイン業(というほどでもないが)に携わっていたときのクライアントからの不可解な依頼に「こういう風に依頼しろよ」と思ってきた反動もあって表紙依頼をする際、細かい指定をする場合は以下のように依頼しています。
①ラフ
辛うじて大雑把なレイアウトが見えるかなという程度のものですが、無いよりはマシだと思います。絵が描けない?んなことは向こうは期待してないと思うよ。描けないから依頼するんだから。いいから描け。スマホにイラストソフト入れて描け。指書きでもいいから。無いよりはマシだと思え。
ラフだけで伝わる気がしない場合はラフ内に文章を書き足します。
イメージに近い画像をググって拾ってきます。表紙をAVのパッケージみたいにしたかったときは実際のAVのパッケージを拾ってきて押し付けました。すごいセクハラだと思いますが無いよりはマシだと思います。枚数はなるべく多い方がいいのではないでしょうか?あんまり資料そっくりでもマズイだろうしイメージ分散させたほうがいいよ多分。
元記事を読んだ当初は全文書き上げてから表紙依頼すればいいんじゃないかと思いましたが、それでは絵師さんの時間をかなり取ってしまうので抜粋でいいと思います。
文章書きならそれくらい出来るだろう。
やっぱり絵師さんも人なので熱意のある依頼には応えたいと思ってくれるはず。多少大袈裟に褒め称えるくらいで丁度いいと思います。
ただし無料でっていうなら話は別な。謝礼は絶対にセットにしよう。もしラブレター書く熱意が無いなら最低限謝礼だけはちゃんとするって伝えよう。現金とか金券が生々しいならデパ地下で買った箱詰めのお菓子でも差し上げよう。
もし絵師さんから「無償で構いませんよ」って返されても最低限献本だけはしような。
⑤細かいこだわりを伝える。
当たり前ですが相互フォローだとそこをすっ飛ばすこともあるかも知れない。いいか、相手は他人だ。お前自身じゃないから的確に分かるわけがないんだ。伝えろ。
たとえば青緑って言ってもエメラルドグリーン寄りの色を青緑だと思う人も入れば、シアン寄りの色を青緑だと思う人もいる訳です。この例で言うなら初音ミクの髪色指定が依頼した側と依頼された側とで食い違うとか発生しそうですね!そういうときはカラーコードを添付するとかしよう。あとね、プリントオンのわくドキデザインセット用のチェックボックス式仕様書、分かりやすいからあれ拝借して絵師さんに依頼すると伝わりがいいと思います。
以上は第一段階です。これで仮に絵師さんからラフが返ってくるとする。そうしたらラフの段階のうちにまた指定する。指定し忘れとかあるだろう。後になってやっぱり違うってひっくり返すくらいならこの段階で解消しような。線画が提出されて以降は細部の付け足しくらいに止めよう。
以上のことが面倒くさい人はプリントオン(わくドキデザインセットhttps://www.print-on.jp/doujin/comic/price/wakuwaku_design_price.htm)かしまや(セミオーダーorフルオーダーhttps://www.shimaya.net/bungei/coverdesign/index.html)頼め。私頼んだことないけどいいと思います。
それと、表紙絵と表紙デザインは同じ人に頼む必要はないです。というか依頼する絵師さんが両方お得意じゃないならデザインは別にお願いしたほうがいいと思います。私も新刊は表紙絵とロゴデザインは別のフォロワーさんにお願いしました。最近は同人誌のデザインを請け負うデザイナーさん居るんだし活用すると商業誌顔負けのかっこいい本が作れると思います。
以上、長くなってしまいましたが言いたいことは一つだけです。表紙絵を依頼するなら手を尽くせ。
ひとつひとつは大したことではないけれど、積み上げると大したものになるような小さなEvilの氾濫がすごい。
先日スマホを変えたら、解約時の一時金として色んな費目でちょこちょこと計上され、それらの金額は事前に説明あったかと聞くと、「約款に書いてあるでしょ」と、とりつくしまもなさげ。
さらに
「2年縛りで割引してたんだから解約するなら解約月は割引がありません」
と言われ解約料に数千円の上乗せ。
「いや解約月も2年内に入ってるわけだし、日割りできないって言うから結局解約月も満額払うのに、それで割り引かれないって理屈に合わなくない?」
と言うと、またもや
「約款に書いてあるので」
「それ私に言われてもしょうがないんで、もういいですか?」
と言うばかりで聞く耳持たず、早く説明を終えて電話を切らせろの圧がすごかった。
結局押し問答しても何も変わりそうにないので諦めて受け入れた結果、妻との2回線分で解約時の一時金が万の位に乗ってしまった。
「{親キャリア}に移行するならそれ全部チャラでいいんですけど、{親キャリア}にしません?」
と言われて某犬のキャリアを進められたけどこんな対応されてその上でこんな会社と契約したいわけがない。
そして乗り換え先のキャリアでは手続きの最中ずっと様々な付帯サービスをあの手この手で進められる。
「iPadを契約してくれれば初期費用&月額を割引できます。そのうえ端末の割賦の頭金をカットします。月額料金は少し上がりますが、iPadが手に入ると考えれば長い目で見たらプラスですよ」
と執拗に食い下がり、契約を終えるのに4時間以上かかった。しかも契約する部屋は地下で窓一つ無い状況で、そこで数時間説明を聞き続けると、冷静な判断力が段々削られていくのがわかって、最後のほうはもう損得あまり考えず、とにかくノーとちゃんということに終始してしまった。これ、年配の方が一人とかで来てたらたぶん途中で折れて、ああもういいから全部つけてさっさと終わってくれって言うと思う。
しかも上記の例で出たiPadはその数日後に新作が発表された。これ契約してたらなんか寂しい感じなってたと思う。
いくつかのサービスは契約時に初月無料ですぐに解約していいからと言われておとなしくそのままにして、後日ネットから解約しようとしたところ解約の手順のUIがおそろしく分かりづらかった。
その無料サービスを解約することで他のサービスも同時に解約してしまうような誤解を招く書き方になっていたり、同時契約した他のサービスの割引がなくなるように誤解させるものとなっていたり(結局それらは関連しあわず、普通に進めるとそのサービスだけちゃんと解約できる)なんとか少しでも解約をさせない、または遅らせる仕組みになっている。
そういう例としてもうひとつ。
僕は少し前まで某巨大IT企業に潜り込んで働いてたんだけど、そこでマネタイズの基本となっていたのは以下の二点だった。
・寝かせ
・レ点
寝かせとは、月額契約をさせた上でそれをユーザーから忘れてもらえるように仕向け、いかに月額料金を払っていることを悟られずにうまくお金を巻き上げ続けるか、という概念。
レ点とは本来チェックボックスに入れるチェックのことで、転じてなにかの契約の決定ボタン付近に別の契約にデフォルトチェックを入れて用意しておいて、一緒に契約させてしまう手法。いかにユーザーに意識させずに契約させるかを重要視する概念。(今は直接的にはできなくなってるけど、それでもある程度それに近いUI設計をさせられる)
要は両方共、契約してもらうけどあまり使わず意識させず、お金だけを巻き上げ続けるにはどうしたらよいかを重視しており、某社の花形ではないサービスの企画職たちの間には、そのノウハウがどろどろと渦巻いている。
某社ほどになると月額百円程度でも積もり積もれば莫大な売上になるので、企画職はどれだけよいサービスを作るかよりも、上記2点をどれだけうまくやるかのほうに注力することが多い。そのあたりを上手くやれる人がいい企画の人、という評価が一般的だった。
って感じでこういうのもう枚挙にいとまがない感じだけど、要はいかに小金の口数を多くして「このくらいならいいか」の母数を増やすかしか考えてないビジネスがすごく増えた。それも大手になればなるほどそればっかり一生懸命やってる印象が強い。
G社のDon't be evilという社是は有名だけど、G社自体微妙に守れてない感じになってきて、世の中汚れてんなあと思う。
そればっかりじゃないと思いたいんだけど、でもそれが現実なのかな。
というチェックが最近増えていて、見かけるたびに舌打ちしているんだけど、
めんどくさいと思う一方、なんか不思議な感じだ。
だって、あの判定の過程に人は介在せず、すべてプログラムが処理するんだよね、あれ。
つまり、プログラム、ロボットに私という人間がロボットであるという疑義をかけられ
その反証として、チェックボックスに印をつけたり、文字を打ったり、パズルをしたりするんでしょ。
たまに間違ってるZE!とか再提出を求められたりして。
ロボット検査官にイラつきながらも「私は人間です!」と主張するも、
typoしたり、選び忘れたり間違えたりで
何度もその主張をロボットにしないといけないわけだ。
挙句の果てには間違えすぎると入場を断られるわけだ、ロボットに。
人間の私が。
技術力が高いことで有名な、あるIT企業の名前を冠した開発者向けの大規模イベントが、この週末に開催される予定だ。
参加者数は4桁になるらしい。
俺は当日だけ運営を手伝うボランティアとして、このイベントに誘われた。
この手のボランティアは何度か参加しているので、特に抵抗はなかった。
ただ手伝うのは当日だけなので、このイベントが誰によって計画され、どのように運営されてきたのか、詳しくはわからない。
グダグダに最初に気付いたのは、当日ボランティア向けの説明会に参加したときだった。
説明会は、本番の数日前に1回だけ開催される。
説明会の日時は応募時には知らされなかったので、仕事などの都合で参加できないボランティアもいる。
「ボランティア説明会を○月×日にやりますが参加しますか? 参加できない人には、中継用のURLをSlackで通知します」
という内容のメールが来た。
今どきBccかよ! と思ったが、それ以上に気になるのは、Slackだ。
どこのSlackだ。
誘ってくれた人にも聞いたが(彼女も当日ボランティアの一人だった)、よくわからないという。
一方、回答を記入するGoogleフォームは、氏名と参加可否のチェックボックス、コメントだけしか記入項目がなく、メールアドレスを入力できない。
これじゃあフォームに質問を書いても、返事をもらえないじゃないか。
とにかく
「説明会へは参加するが、Slackへの参加方法がわからなくて困っている」
しばらくして、Slackへの招待URLが書かれたメールが来た。またBccだ。
きっとメールの送信者は俺の質問に返信してくれようとしたのだが、返信先のメールアドレスがわからず、ボランティア全員に送ったのだろう。
とりあえずSlackには参加できたが、俺のIDと、フォームで質問してきた人を、運営は(俺自身が申告しない限り)マッチングできない。
このフォームを作った奴は、SELECT文を書いたことがないのだろうか。
そして説明会の当日が来た。
開始時刻の直前にまたBccでメールが来て、「このメールを受信した人の担当部署は××です」という本文と、同じ部署を担当するボランティア全員の名簿が送られてきた。
名簿には、氏名しか記入されていなかった。リーダー格のボランティアにだけ、SlackのIDが併記されていた。
これは本格的にやばい、と思った。
最初のボランティア全員へのメールをBccで送信したのは理解できるが、今回のメールは、名簿に名前が載ってる人だけに送られているはずだ。
というか、ボランティア用のSlackがあるのだから、名前よりSlack IDを書いてくれた方が有難い。
現在は、全員が1つのチャンネルに押し込まれているので、どのIDが何を担当しているのか、俺にはさっぱりわからない。
というか、招待されたときにIDを申告していないのだから運営も俺のIDと氏名を一致できない。
アホだ。運営はどアホだ。
さて説明会の会場に行くと、十数人が集まっていた。誘ってくれた彼女は欠席だった。
名簿の人数とイベントの規模から俺が予想した人数より、ずっと少なかった。運営側は5人くらいだった。
説明会が始まったが、俺と同じ不安を持っていたボランティアがいたようで、運営が設営手順の説明を始めるとすぐに
「この名簿を使って、同じ担当のボランティアにどうやって連絡するんですか?」
と質問していた。まともな神経を持っていれば当然の質問だろう。
質問者と2、3回やりとりをして、質問の意図を悟った瞬間、運営の全員が目を丸くした。
彼らは、こんな質問が来ることを夢にも思っていなかったのだ。
メールアドレスを他のボランティア知らせないという、個人情報保護施策だけを馬鹿正直に、忠実に実行したのだ。
そして、俺の予想通り、説明会は紛糾した。
運営が事前に作ったボランティア向けマニュアルは穴だらけで、不備が大量にあった。
他のボランティアも少しずつ事態に気付いて、次々と運営に質問を浴びせてきた。
「そこは我々が何とかします」
「検討するので後で回答させて下さい」
などとかわしていたが、次第に声が上ずってきた。
テンパっているのが目に見えてきた。
説明会を仕切り直せる日はもうない。
マニュアルの改訂にも膨大な時間がかかるだろうし、事前レビューなどできないだろう。
改訂後も不完全なマニュアルが俺たちボランティアへ渡されることは目に見えている。
説明会が終わると、事態を悟ったボランティア達が勝手にチャンネルを作り出した。
運営が信用できないから、自分達だけで何とかしようと動き出したのだ。
俺も帰る前に同じ担当のボランティアを見つけて、チャンネルを新しく作って一緒に入った。
次の日には、Slackに複数のボランティアから、膨大な量の質問が運営へと投げられていた。
俺はただ見ているしかなかった。
仲間はできたが、今Slackで打ち合わせをしてもマニュアル改訂でひっくり返されそうだ。
ならば何もしないで、ただ待っていた方がいい。
…このイベントに参加しようとしてる人、トラブルに巻き込まれたくなかったら、参加するのやめた方がいいと思うよ。
…って言いたいけど、伝える方法あるのかな。
IE→特に問題なし。子フレームから親フレームの情報を取得し操作できる。
Chrome→Uncaught DOMException: Blocked a frame with origin "null" from accessing a cross-origin frame.
at window.onload
やりたい事としては、親フレームに書いてあるIDの横のチェックボックスの状況を確認し
チェックの入った指定IDの内容のみiframeに表示したいんだ。
同じ部分もあるからそのまま利用したい箇所もあるから、表示非表示変更で行きたいんだ。
window.onload = function() { var parentDocument=window.parent.document; var TEST = parentDocument.getElementById("r1").checked; if (TEST){ alert("TEST"); document.getElementById("NEXT").style.display ="none"; } } }
例として、ID=TESTとID=NEXTの2つが子フレームに表示されている。
うーん、分からん。
https://github.com/lvnkae/youtube-filter
非表示チャンネルとタイトルの設定は見たまま。セレクトボックスで項目選んで単語を入力するのみ。
例1)
の8パターンにヒット。
例2)
例)
<>宇佐美 *定満
宇佐美定満
宇佐美 定満
宇佐美 定満
宇佐美 定満
等、姓名間にスペースが0個以上ある定満は全てヒット
文字列が流れるだけの動画や不愉快な変顔サムネを目にする機会が減った。
しかし多すぎて終わりが見えない。
youtubeはDOMContentLoadedが発生するの初回だけでその後のページ遷移はelementの出し入れだけでやってるのですね。
DOM構築完了からすべてが始まる構成だったのでだいぶ手直しが必要でした。
2回め以降はURL変更をトリガーにしてるのですが、ホームからホーム選択などURL変わらないパターンもあり…。
フィルタ抜ける経路がまだあるかもしれません。
アイコンははてなフィルタに合わせて拾ってきたフリーのやつです。
普段youtube見る時はfirefox使ってるからそっちでも作りたいなぁという気持ちだけはあります。
スマホ対応はgoogle先生次第です。iOSやandroidでのchrome拡張対応は全く予定がないそうなので。
警察は今とにかく漫画村を逮捕するための準備に勤しんでいる。安倍首相肝いりで漫画村のためだけに各プロバイダにブロック要請までしたのだから、何としてでも漫画村の運営者を逮捕しなければならない。
しかし漫画村はリーチサイトを名乗っており、直接海賊版を違法アップロードしていないと主張しており、それを突き崩すには海外のIT企業の協力が必要であり、非常に面倒くさいし時間がかかる。
そこでマイニングスクリプトでの検挙である。漫画村は昨年の一時期、coinhive(コインハイブ)をサイトに設置していた。途中からチェックボックスをつけて了承を取る形になったが、その前までは了承無しで設置されていた。漫画村を逮捕するには十分な行為だ。
いきなり漫画村逮捕のために、マイニングスクリプトにウィルス罪を適用すると、おかしな目で見られるかもしれない。だから警察庁は、漫画村を逮捕する前に、マイニングスクリプトにウィルス罪を適用して立件した実績を作るために、全国一斉集中検挙を支持したのだ。
皆いろいろと憤っている。当然だ。完全なる著作権侵害、知財の無断利用で金を儲けている奴など断じて許してはならぬ。別に違法サイトを擁護しようというつもりはさらさら無い。
が、それを前提にちょっと皆に聞いて欲しいことがある。どうしても言いたい事がある。
あそこの配信サイトもこの電子書籍ビューアも、お前ら全員もっと漫画村を見習えクソが!!
いやもう正直言って今更サイト名伏せる意味もそこまで無いやろと思うので特に伏せずに発言する。
漫画村は確かに違法サイトであり、「タダで漫画が読める」というのが一番大きなセールスポイントだ。しかし、だ。ハッキリ言うが漫画村は「タダで漫画が読める」という点を差っ引いても、下手な正規ルートよりよっぽどユーザーに優しい作りになっている。その事については強く主張したい。
私が漫画村という名前を知ったのは半年ほど前だ。確か「ギリギリアウト」か「金の彼女、銀の彼女」か「町田くんの世界」辺りでググった時だったように記憶している。この頃から多少マイナーな漫画をタイトル検索すると検索結果の1ページ目に頻繁に出力されるようになったように思う。
いい加減よく見かけるので違法サイトのくせによっぽど人気あるのか、と興味本位で実際にサイトを覗いてみたのが2ヶ月ほど前のことだ。
ここでまず誓って言うが、私はあくまで「どんなサイトか」を知るためだけに見たのであって、決して「タダで漫画を読む」ためにサイトを見た訳ではない。その時に試しに読んだ漫画はいずれもその時手元にあった漫画だけだ。
勿論、動機がどうあれサイトの閲覧数に貢献し、運営者の懐に入る広告料に寄与してしまったのは事実である。そういう意味では一度でも漫画村にアクセスしてそこで漫画を読んでしまった時点で罪になっているとも言える。が、そのへんは一旦棚に上げて頂きたい。
で、だ。漫画村で違法にアップロードされた漫画を読んだ私の感想は
「ああ、これはそりゃ読まれるわ」
だった。
まず誤解している人も多いみたいなのだが、漫画村は違法ダウンロードサイトでは実は無い。あくまで漫画村の漫画はブラウザ上で読むことが出来るようになっている。(ひょっとしたらDLも出来たかも知れないがそこは置いとく)
ハッキリ言ってこれはデカい。ダウンロードとブラウザ上で読むのとでは圧倒的に後者の方が「読む」に至るまでの心理障壁が低い。違法サイトと知りながら読む場合の「罪悪感」的な面でもそうであるし、単純に「暇つぶしに漫画でも読むか」と思った人に漫画を読ませる場合、下手すると金銭以上の差がそこには生まれる。
で、実はこの点をちゃんと分かっていない人が電子書籍を売る側でも未だにかなり多いように思う。
最近はかなりの配信サイトでブラウザで電子書籍が読めるようになってきたが、肝心要のAmazon Kindleが未だに 購入→配信先端末の指定→Kindleアプリ起動→ダウンロード の行程を踏まなくては書籍が読めない。最近この煩わしさがとみに鬱陶しいのだが、できるだけ電子書籍管理を一本化したいので、結局品揃えと継続性に最も信頼がおけるKindleでしぶしぶ購入しているのが現状だ。もちろんサーバの問題もあるのでなかなか一気に移行はできないと思うのだが、なんとかAmazonのwebページ上で読めるようにできないものか。
(ついでに言うと、ダウンロード形式の場合についても、macPCに対応していない専用ビューアを使っている所そろそろ滅べという気分になってきている。DLsiteとフランス書院お前らのことだよ。いやまあそこの2つはブラウザビューも出来るから別に良いんだけどさあ)
この問題は同人誌に関してより深刻で、メロンブックスでは電子書籍を購入しても専用ビューアでしか読めないようになっている。あまり同人誌は買う方では無いのでアレだが、私のパソコンにはある一冊の同人誌を読むためだけにメロンブックスの専用ビューアがインストールされている。正直言って絵がかなり好みだったから購入したものの、あと少しでも購買意欲が低ければ面倒になって購入を断念していたと思う。おそらく「まあでもわざわざビューアDLインストールしてまで読みたい訳でもないしな」と思って同人誌の購入を見送った人は相当数いるのではないかと思う。
この辺同人誌は昔ながらの「買いたい人は多少高かろうが買う」という考え方が割と幅を効かせていて、「買おうかな?と思った人に如何に心変わりの隙を与えず買わすか」という観点にかなり乏しいように感じる。
そしてそうして購入を見送った先には、タイトルで検索した時に検索結果の1ページ目に出力される違法アップサイトが存在している訳である。
もちろんそこには「二次創作」という権利関係的に危ういものを簡単に売りづらい、という面もあるのだろうが、どうにかならんもんかいな、という溜息はどうしても出てしまう。
ついでに言えば私が購入した件の電子同人誌に関してはpixivの紹介ページからは紙書籍版の通販ページにしかリンクされておらず、メロンブックスで改めて検索してようやく発見したレベルなので、本気で売る気があるのか、「印刷費は回収できたし、小金になれば御の字」程度なのかが非常に怪しい所であった。
勿論同人誌なんて趣味でやってるのだからどう売ろうが個人の自由なのには違いないが、プロの漫画家が本気の収入源として描いてる割には売る気があまり感じられない、という事例もかなり多い。違法アップロードする方が100%悪いのは大前提ではあるが、コミケ当日の半月後にメロンブックスだけで電子販売とまでなると、「違法アップロードと競うつもりは無い」という宣言に等しいように思う。勿論繰り返すが、競おうが無視しようがそれは個々人の自由意思なので、そうしない作家が悪いなどと言い出すつもりは毛頭無い。
閑話休題。
とにかく、そうしたダウンロード形式限定の電子書籍に、煩わしさ鬱陶しさを感じている身としては、漫画村がブラウザ上でストリーミング読書できるのは相当に大きいと感じざるを得ない。これが漫画村の強みの中でもかなり大きな点だ。
勿論、漫画村の良さはそれだけに限らない。(というか上にも書いたが、最近ではかなりのサイトがブラウザ上で購入した書籍を読めるようになっているので、そこまで大きく差別化されるものでもないのだが)
端的に言うと、とにかくサイトデザインが良いのだ。ジャンルごとの区分けも明瞭で、文字情報も最低限なので目が滑ることなく見やすい。読みたい漫画が非常に探しやすいようにできている。
中でも関心したのが検索結果の出力についても巻数ごとの表示とタイトルごとの表示の両方をユーザーが自由に切り替えれるようになっている点で、この機能は今すぐにでもあらゆる電子書籍販売サイトに丸パクりして頂きたい。
検索ページだけでなく、実際に漫画を読むページも実に良い。1つ漫画を読むと、同じページに必ず同タイトルの全巻が表示されるようになっている。当たり前のようだが、実はAmazonですら時折この「他の巻も全部表示」に対応していない漫画があって、正直「正気かお前ら」と出版社に対して暗澹たる気持ちになることが少なくない。他のサイトでも「同じ作者の他の本」や「この購入者は他にもこんな本を」などの情報が10件程度出力されるが、肝心の次の巻が見当たらない、というページが普通に存在する。漫画村、何という親切設計。
実際のビューページも実に親切な設計だ。まず単純に1ページずつと見開きページの両方を選べるようにできている。これも当たり前のようで対応していないサイトが未だにあったりするのだ。特にスクロール形式で配信している所などは、見開きページだけ急に画像の幅が大きくなってただただ見づらいだけというケースも多い。(これに関してはニコニコ静画がマジで酷い)
そしてさらに関心したのがビューページ上の「ずらす」というチェックボックス。最初は一体何のことか分からなかったのだが、ここにチェックを入れると、偶数ページと奇数ページが見開きの左右どちらに来るかを変えることができるのだ(左右が入れ替わる訳ではない。簡単に言うと3,4ページが見開きになっていたのが4,5ページに変わるのだ)。これは漫画のアップロード者にとって非常に助かる機能だ。漫画村のアップロード者がどういう集団なのかはよく分からないが、投稿者は見開きの順序やページ数の偶奇など気にせず、とにかく表紙などを含めて単ページずつ全部アップしてしまえば良いのだ。見開きズレは読者側がワンクリックで対応すれば良い。この機能も今すぐにでもpixiv含めてあらゆる漫画投稿サイトに丸パクリして頂きたい。
ハッキリ言ってしまうが、「Amazonで買った本を漫画村で読みたい」まである。
話はまだまだ続ける。ここからは漫画村1サイトの話でなく、業界全体の問題に関わる話もする。
1年ほど前知人と「最近は漫画でも小説でも帯のデザインが良いのが多いですよね。帯巻いたままで保管したくなるものも少なくないじゃないですか」という話で盛り上がった。その折に「電子書籍ってそういうの全く対応してないんですよね」と不満を漏らすと、その場でその知人はとある違法サイトを見せてくれた(こちらは漫画村ではなく、名前は覚えていないが英語サイトだった)。
そこにあった違法アップロードされた漫画は、1ページ目が普通の表紙、2ページ目が帯付き表紙、3ページ目が折り返し、4ページ目が帯付き折り返し。さらに5ページ目が表紙と裏表紙の見開きで、6ページ目がその帯付き、というものだった。
これはかなり衝撃的で、私が常々不満に思っていた点を完全に解消してくれていたのだ。帯の話だけではない。近年は漫画の表紙も凝ったデザインが多いのはご存知の通りだと思うが、裏表紙含めて見開きでデザインになっているものも少なくない。であるにも関わらず表紙と裏表紙を見開きでしっかり表示する電子書籍は皆無と言って良い(明らかにカバー全体で背景絵繋がってるのに裏表紙ポツンと最終ページに持ってくる所業、やっつけ仕事にも程があんだろ)。それどころか裏表紙をそもそも載せていない、という電子書籍もかなり多い(むしろ裏表紙のある場合の方が少ないレベルだ)。折り返しや背表紙などに至っては、全て揃っている電子書籍などほとんどないのではないだろうか? 紙の書籍の方には作者コメントの1つでもあったんちゃうんかボケえ。
(ついでに言うが、某タイムスリップTSおねショタ漫画で作者が「カバー全体で絵描いてたけど電子版だと反映されないから今度から辞める」ってツイートしてて「逆じゃねえ!?」って驚愕したんすよね。どういう力学が働けば「電子版にも対応してもらう」じゃなく「見開き絵描くの辞める」になるんだ。そんなに電子書籍担当の腰が重いのか......。)
さらに重ねて言うと、これは私自身で確認した訳ではないが、どうやらその違法アップ漫画にはしっかり店舗特典もついているのだそうだ。
地方在住の身として私は、かねてから「東京のオタク向け専門書店で購入した紙の本」に比べて電子書籍が同じ金額にも関わらず著しく商品価値が低下している点について、ずっと納得いっていない。ポストカードやイラスト1枚程度ならともかく、4ページ描き下ろし短編漫画とかまで行くと、「俺に一体どうしろと言うんだ……。」と暗澹たる気持ちになる。
店舗特典に関しては私は書店と出版社の間の営業マターに過ぎないと考えている。ハッキリ言えばあんな物は読者に対するサービスではなく書店に対するサービスだ。出版社の営業が書店に対して「特典つけてサービスするんでもっと部数とって下さいよ」とアピールするためだけに、我々地方の読者がその度に「ああ、これには特典ついてないんだ…」とガッカリしながら購入させられなくてはいけなくなっている。滅びろ。
(ファンならそのために往復3時間かけて新宿まで行けよ。書店通販で送料割増して買えよ。電子書籍で買うの諦めろよ。というのはまあ「正論」ではあろう。)
特典商法についての恨み節が長くなったが、とにかくその出版社や書店の業界事情により電子書籍には本来つかない「特典」が、違法サイトに無料でアクセスすれば読めてしまうのだ。
「こりゃ違法サイトに勝てないね」「同じ金払うとしてもこっちに払いたいよ」
(もう一度誓って言うが、だからと言って違法サイトを活用はしていない。シスターブリーダーのとらのあな特典もツリメスのメロンブックス特典もこちとらお行儀よく諦めてんだよクソがあ)
(ちなみに上でも述べた通り以上はどっかの海外サイトの話で、漫画村は私が覗いた範囲だとこうした特典や帯の対応はしてなかった。あのUIでそこまでされたら本格的に勝ち目が無くなるのだが...)
帯や特典の有無を超えてさらに問題なのが、違法サイトでしか読めない絶版本の存在だ。
一度転居時に手放してしまったとあるエロ漫画をもう一度読みたいと思っているのだが、再販も電子書籍化の気配も無いまま、グーグルの検索結果に違法サイトが表示されるのを眺めたまま悶々とする日々がかれこれもう3年目に突入している。出版社にも一度メールは送ったが「予定無し」であえなく轟沈した。
勿論、物を売るにはリスクがある。電子書籍と言えど再販が難しい書籍があるのは確かに仕方無い。しかしだからと言って「読みたい本が現状読めるの違法サイトでだけ」という状態を放置し続けられると、こちとらいつ魔が差してもおかしかないぞ、と思ってしまう訳だ。
(まあこれに関しては「流石に誰がどう「使った」か分かったもんじゃない中古エロ漫画を買う勇気が足りない」という私自身の心の問題が実はまずあるのだが)
違法アップロードサイトなど本来百害あって一利無し、であるべきなのだが、将来的に違法サイトが同人誌含めて絶版本など漫画資料の貴重なストレージ先になってしまう可能性はかなりあるのではないだろうかと思う。10年後くらいに漫画研究家が2000年代の同人文化研究をしようとした時に、違法サイトが唯一の資料源だった、という状況は下手すると十分ありえる。
個人的な提案であるが、同人作家は再販予定も無ければそもそもデータが手元にない自分の同人誌については、自ら違法サイトからガシガシデータ吸いとってpixivに上げてしまう、というのはやっても良いと思う。勿論そんなものは個々人の自由だし、何か拘りや主義があるならそちらを優先すべきだが、特に思う所が無いのであれば是非やって頂きたい。
とにもかくにも、だ。
公式出版社らが手間や契約や利害関係でまごついてる間に、反社辺りが運営してるであろう、その辺の浮世の煩わしさガン無視した違法サイトが、正規ルートよりもはるかにユーザーフレンドリーなプラットフォームで、商品クオリティも圧倒的に高い状態のものを無料でばら撒いてるんだから、そりゃ勝てるはずないんだよ。
せめて違法サイトが勝ってる所は「無料」の一点だけであってくれよ。それ以外でもボロ負けしてんの恥ずかしくないのかよ。
嘘かまことかは知らないが、AppleがiTunesを始めた時に当時のCEOが「われわれは違法ダウンロードと戦う。訴えるつもりも、無視するつもりもない。競争するつもりだ」と言ったそうだ。iTunesは確かに凄い。検索購入視聴までがストレスフリーでスムーズに行える。出版界もそこに追いつけないと話にならんのではないか。(「訴えるつもりはない」を真似する必要はさらさらないが)
重ねて繰り返すが、違法サイトは違法である時点で擁護の余地は一欠片も無い。
しかし、だ。出版関係者が「違法サイトのせいで本が売れない。出版界の危機なんだー」と騒いでるのを見ると、勢い
「お前らそんな事の前に他にもっとやれる事がいくらでもあんだろうが。ちっとは漫画村を見習ってみろクソがあ!」
と喚きたくもなるのだ。
(あいつは違法サイト擁護してる、みたいなこと言われるのが嫌で増田で書いたけど、私を知ってる人は私が誰か即分かると思う。まあ分かっても黙ってスルーしてくれると助かる)
追記
>いやKindleはブラウザですぐ読めるんだが…スマホからは知らんけど。PCで買ったら今すぐ読むみたいなのクリックしてすぐに読み始められるよ(まあ漫画のみで小説は無理だったはずだけど)
> Amazonは5年前くらいからブラウザで読めるので、正確にはスマホのブラウザで読めないとすべき
ぐげええええええ!ホンマや! アレですよ...多分新書か何かで読めなかったのずっと勘違いしてたんですよ....。電子書籍に本格的に移行した時にまずブルーバックス大量に購入したから、多分その時に...。Kindleについての箇所は誤りがあったことを謹んで訂正させて頂きます。
さらに追記
Amazonのブラウザ上で読むページ、マジで購入直後のページでしかワンクリックでリンク貼ってねえのな。
既に買った本をブラウザ上で読むのどうすりゃ良いんだってマイページの中延々探し回った挙句クラウドリーダーにログインすれば良いことにようやく気づいた。
Kindleやっぱクソアンドクソアンドクソだわ。(自分の無知を盛大に棚に上げつつ
あとまあ、Kindleが中でも特にクソなのはわかってるんですよ。けど結局本文中にも書いたように出来るだけ一本化したいってのと信頼性との兼ね合いがあって今更別のに乗り換えて2つのビューア使い分けるのも何かなあ...というので渋々使い続けてる訳です。購入冊数300行く前に思い切って切り替えてたら良かったなあ、と後悔の日々。
もいっちょ追記
いくつかの批判対応も含めてちょこちょこ書き足したけど元のバージョンが飛んだせいでどこが加筆だったか細かく分からんくなってしまった。
ひょっとしたら「いや本文に説明あるじゃん」な批判コメがあったとしても、単に私がそれに合わせて加筆修正しただけの場合があるのでそこは申し訳ない。
ただ、初手で「無料なのが一番デカイけどそれだけやないで」って書き始めたはずの記事に「言うて一番デカイのは無料なとこやろ」ってコメントがちょいちょい集まるの、本当にリテラシーの難しさを痛感するぞ。
しかし、ツイッターでもラインでも話題が絶えないので、ついつい始めてしまった。(サンディエゴちゃんが私の一押し)
これは艦これが不親切なだけである 特に月曜日は出撃任務だけで枠を取られて、遠征任務を受注できないまま遠征隊が帰ってきてしまった、なんてこともあった
アズールレーンは全部の任務が受注状態なので安心して任務を遂行できる
艦これはシミュレーションゲーム、アズールレーンはシューティングゲームなので重きを置いてる箇所が違うということだろう
・情報の通知が親切
アズールレーンはログインするたびに重要な情報を第一に見せるようにしてる(当然、今後表示しない、というチェックボックスはある)
艦これはツイッターを定期的に覗かないと情報が入ってこないし、情報の重要度を意識してないせいか、重要な情報が、どうでもいい情報に埋もれることもある
まとめサイトでチェックした方がマシ
アズールレーンは同型艦でも姉妹艦によってスキルが異なっているので、コモン艦でもオンリーワンの強さがある
また重視する項目は個人によって違うため、議論が熱くなりすぎることがしばしばありそう
・重ねの概念がある
艦これではダブったレア艦は扱いに困ったものだが、アズールレーンは重ねの概念があるためダブったとしても無駄にはならない
ダブらなかっても、金鰤使えば凸できるので絶対にダブらないと駄目ってわけじゃないのがまたいい
バニラ・エアの件、論点が増えすぎてうやむやになって終わりそうだったので、論点をいくつかに分類した上で私が思う問題点について書いてみます。
長いので結論だけ先にまとめておくと、車椅子利用者のみが自主的な事前連絡を求められていることはバリアフリーでなく、より確実なバリアフリーを目指すために航空会社がシステムの側で対応すべきということです。
ちなみに私は健常者ですが、中学の時にこのエントリと同じような趣旨で卒業レポートを書いたり大学で車椅子利用者向けのインターフェースについて勉強したりしていたので、どちらかと言うと車椅子利用者側の意見になっているかもしれません。
今回の騒動で話題になった記事は http://b.hatena.ne.jp/topic/300611893821289425 が割とよくまとまっています(おそらく自動生成ではありますが)。これらのエントリを見ると、論点は大きく4つに分けられます。
本エントリでは4つめについて主に述べたいのですが、一応私の立場の表明がてら他の3つについても軽く触れておきます。長くて読むのが面倒だという方は飛ばして次のセクションを読んで下さい。
その場の対応についてはバニラ・エア側も謝罪・対応しており、搭乗拒否したことが問題である点については多くの方が同意するところでしょう。「バニラ・エア車いす利用者搭乗拒否に対するDPI日本会議声明 : DPI 日本会議」でも、やはり搭乗拒否についてが問題として指摘されています。
「LCCに車椅子利用者対応を期待するのは過剰サービスだ」という批判も中にはあるようですが、これは障害者差別解消法でいうところの差別にあたります。コストの理由だけで搭乗拒否することは「合理的な理由」であるとは言えないでしょう。
報道の仕方については、やや見出しが過剰にセンセーショナルであったことは否めないように思います。
「【ラジオ書き起こし】荻上チキ×木島英登×石川准「誰もが暮らしやすいバリアフリー社会を実現するためには何が必要なのか(2017/06/29 TBSラジオより)- "シュプレヒコールを歌え" 」に、「あの、私は、階段を這って上ったことは、僕にとっては屈辱でも何でもなくて。 」とあります。つまり這って上る事自体は木島氏も問題視していません。
一方で最初に話題となった記事のタイトルは「車いす客にタラップはい上がらせる バニラ・エアが謝罪」でした(今は修正されたようです)。このタイトルからは「はい上がらせ」たことが問題であったようにとれる点で、そもそも論点がずれていたと言えます。結果として話題となったのは良いかもしれませんが、論点のずれによって初期の議論が迷走し、木島氏へのバッシングなども引き起こしてしまったのではないかと感じています。
3つ目の木島氏の人格についてですが、私はあまり問題であるとは思っていません。「プロ障害者」という批判があるようですが、当事者として声を上げられるのは当然当事者だけです。「 なぜ声をあげた障害者がバッシングを受けるのか?バニラ・エア問題、本当の争点はどこにある 」にもある通り、「声を上げた」ことは他の車椅子利用者の方にとっても救いとなるのではないかと考えています。
一方で「本来必要とされている事前連絡をしなかった」という非が木島氏にあることはたしかで、この一点のために個人の責任を問われているところがあります。しかしながら、事前連絡が必要であることそれ自体に問題があるのではないでしょうか?すなわち、搭乗拒否が差別であることだけでなく、事前連絡の必要性もまた差別であり解消されるべきものであるということも、今回の件から考えるべきではないでしょうか?これについては次のセクションで詳細に述べたいと思います。
木島氏への批判の理由として、「本来必要とされている事前連絡をしていない」ことがあるようです。今回のケースでは連絡していても搭乗を拒否されていただけであろうことを考えると、この批判は当たらないようにも感じます。しかし一方で、木島氏は普段から事前連絡をしていないようなので、そのことを問題視する方がいるのも理解は出来ます。
特に「車いすで飛行機に乗る時は | いすみ鉄道 社長ブログ」によって、航空会社側の安全管理上の都合が多くの人の知るところになって以降、その傾向が強いようです。
この航空会社側の都合とは、車椅子利用者の方があると事前に分かっていれば対応できるのだから事前連絡をして欲しい、ということのようです。対応できる事自体は素晴らしいのですが、この考えには飛躍があります。その飛躍とは、「航空会社が事前に把握するための負担を、乗客である車椅子利用者が負わさせられている」という点です。
少し話は逸れますが、他のケースとの比較を通じてこの問題点について考えてみましょう。
機内食についての事前連絡の必要性に関して、ベジタリアンや信教、健康上の理由から、マイノリティでも事前に連絡しているという意見がありました。バニラエアで確認してみると、機内食としてベジタリアン用の食事は予約時に選択できるようになっています。バニラ・エアのグループ会社であるANAで確認してみると、さらに多くの種類の食事が選べるようです。
小さなお子さんがいる場合も航空会社は把握する必要があります。この場合も、システムが利用者の誕生日を入力させることによって航空会社は把握することが出来ます。
すなわちこれらの2例では、マイノリティの存在を把握するための仕組みがシステムの中で事前に準備されているということです。
話を戻して、車椅子利用者についてはどうでしょうか?ANAでは「おからだの不自由なかたへの空の旅へのお手伝い|ANA 」にあるように、事前に電話で連絡する必要があります。今回問題となっているバニラ・エアではFAXまたはフォームからの連絡が必要です(「お手伝いが必要なお客様|ご利用ガイド | バニラエア Vanilla Air」)。すなわち、航空会社がシステムとして主体的に車椅子利用者の存在を把握しようとするのではなく、車椅子利用者の方から航空会社に自己主張をするという構図になってしまっています。
もちろん食のマイノリティや幼児に比べて車椅子利用者は少ないという数の問題はあるでしょう。しかし、だからといってその存在を例外として扱って良いわけではなく、存在するのが当然と見なして対応するべきです。マイノリティについて事前に把握する必要があるならば、そのコストは利用者側でなく航空会社側が負担すべきではないでしょうか。実際「障害者への差別的な対応しないよう航空会社に指示へ 国交省 | NHKニュース」でも、「搭乗前に乗客に聞きとる」という航空会社の主体的な行動が要請されています(この記事に対して、やはり木島氏は事前連絡すべきだったとする意見があるようですが、それには前述した飛躍があります)。
一方で、電話で連絡すれば搭乗がスムーズになるというのは、搭乗できないよりは遥かにマシでもあります。それ故この対応を「差別である」と切り捨てることもできません。
つまり重要なことは、「ある行動が差別であるかどうかは0/1で決まるものではなく、比較可能なものである」ということです。今回のような「比較的差別的」な状態は、「比較的バリアフリー」を継続的に目指すことで解決されると私は考えています。
差別が0/1で決まるものではないという話をしましたが、それは「バリアフリー」についても同様です。事前連絡をすれば搭乗できることは、全く搭乗できない場合よりはバリアフリーであるといえます。しかし同時に、事前連絡せずに搭乗できる場合よりはバリアフリーではありません。本当にバリアフリーな社会が目指すべきなのはこの、「事前連絡せずに搭乗できる」という状態でしょう。
1つのバリアフリーな手段が用意されていることだけをもって「バリアフリーだ」と言い張るのは簡単です。しかし、それによって既存のバリアフリー施設の問題点や改善点が見えなくなってしまうという新たな障壁もあります。そのような「なんちゃってバリアフリー」の状態に甘んじることなく、全てのバリアがない「真のバリアフリー」を目指すことが、社会全体としては必要とされています。
もちろん「真のバリアフリー」は理想論であり、全てのバリアを一度に完全になくすことは現実的に不可能です。だからこそ、一つのバリアフリー施策を実施するだけでバリアフリーになったとするのではなく、既存のバリアフリー施策で足りないところを改善しながら一歩一歩「真のバリアフリー」を目指していくことが必要となります。この、漸近的に解消していくプロセスこそが合理的な配慮である、と私は考えています。
今回のバニラエアの場合は、例えば予約時にモビリティ上の特記事項があるか否かのチェックボックスを用意すれば、航空会社は車椅子利用者の利用を把握できる上、ユーザーの手間もそれほど変わらないでしょう。その上で航空会社がどのように対応するか、主体的に決めることも可能になります。多くの種類のマイノリティが存在する中でどれに対応するのかという問題はありますが、サポートする範囲を少しずつ広げながら、差別を減らしていけるはずです。
差別やバリアフリーを0/1で捉えるのではなく、連続的に改善していける社会になればいいなと思います。長い文章でしたが、読んでくださった方ありがとうございました。私より中立的な立場の方からのコメントや、車椅子利用者の方のコメントが頂ければ嬉しいです。