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2017-04-02

田山花袋著、「東京の三十年」読了

丘の上の家が一番面白かつた。

今度、谷崎潤一郎作品を幾つか読んでみようと思ふ。

田山花袋著、「東京の三十年」読了

丘の上の家が一番面白かつた。

今度、谷崎潤一郎作品を幾つか読んでみようと思ふ。

2016-04-22

anond:20160421012214

これは本当にそう。書き言葉エントロピー言文一致体が浸透した近代以降、確実に増大してきたが、谷崎潤一郎が「文章読本」で提起したように、文章には一定品格を持つべきであり、くだけた文章を良しとしない社会的気風が昭和時代まではたしかにあった。しかネットで誰でも文章が発表できるようになると、そうした秩序も取り払われ口語に限りなく近づき、そしてついに口語よりもくだけた表現が許された最果ての時代にある。日本語希薄化し、崩壊したとしか思えないような事態に映るんだろうな。昔の人からすれば。

2016-04-14

文ストの谷崎潤一郎能力は(アニメ視聴してる人はネタバレ注意

原作読んで谷崎潤一郎とナオミが出てきた時「あっナオミがスタンドで谷崎とチームワーク発揮して敵をフルボッコにするんだな!」

って凄いワクワクしたんだ…

なのに実際は「細雪幻覚を見せて目くらましする能力」っていう攻撃力0の控えめな能力だったなんて…

案の定作中で能力破られて谷崎フルボッコにされてるし…不敵な雰囲気に反してナオミも弱いキャラだったし…

返せ!最初の時のワクワクを返せ!元ネタに詳しくないけどナオミは確か小説の人物だろ!それが実際の文豪キャラに混じってキャラ

として存在しているってことは何かの能力なのかなーって期待しちゃったよ!

原作ちらっと読んだだけだから間違ってるかも。

個人的には意味有りげな2人組キャラガッシュ魔物パートナーみたいな感じで、ペアで戦うってキャラ

セーラームーンはるかみちるみたいに2人とも強くて特別関係で結びついてるってキャラっていうのが好き。

文豪小説元ネタ能力バトル漫画ってのは面白いアイデアだと思う。けどあんまそれを生かせてないイメージ

人間失格がまんまイマジンブレイカーなのは折角の文豪ネタが勿体無いというか

2016-01-01

今年が終わるまでにはまだまだ余裕があるので、読書がしたい

1冊で人生が変わるなどと思うな、と誰かがお説教していた記憶があるので、

ここ増田で今年読むべき50冊を募集したいと思います

あなた人生に一番インパクトを与えた1冊を教えて下さいませんか。

ジャンル不問!


(でもあんまり高価すぎない本のほうがいいかも。Kindleの本でもダイジョーブです)



ご協力に感謝しながら、並べてみました(ありがとうございます作業中です

  1. 城平京名探偵薔薇を』
  2. 筒井康隆『エディプスの恋人』(『家族八景』『七瀬ふたたび』)
  3. ティムール・ヴェルメシュ『帰って来たヒトラー
  4. 沼正三家畜人ヤプー
  5. レオナルド・サスキンド『宇宙ランドスケープ 宇宙の謎にひも理論が答えを出す』
  6. 佐藤優国家の罠外務省ラスプーチンと呼ばれて』『獄中記』
  7. 岩波文庫編集部世界名言集』
  8. リチャード・ドーキンス利己的な遺伝子
  9. 蓮實重彦『反=日本語論』
  10. 宮崎駿風の谷のナウシカ』(全7巻)
  11. 谷崎潤一郎春琴抄http://www.aozora.gr.jp/cards/001383/files/56866_58169.html
  12. ジェスパー・ホフマイヤー生命記号論宇宙意味表象
  13. ウィリアムフォークナー『アブサロム、アブサロム!』
  14. オリヴァー・サックス火星人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者
  15. 中島らもガダラの豚
  16. 孫武孫子http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/31_sonshi/
  17. 鷹家秀史『英語の構文150―UPGRADED 99 Lessons』??
  18. 石川正明『化学の発想法―原点から化学シリーズ
  19. 渡辺次男『数学I(なべつぐのあすなろ数学)』
  20. 山本周五郎橋の下」(『日日平安』所収)
  21. ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』
  22. 遠藤周作沈黙

実際に読み始める前の期待に胸膨らませてるこの感じのほうが好きかもしれません。

いや、読まなきゃ意味ねーですね。頑張って読んでみます

2015-10-30

56歳で10日に1回て、衰えているのか?

谷崎潤一郎の「鍵」っていうクソエロい小説があって、

その主人公(56歳、男性大学教授)が最初のほうで、

マダソンナニ衰エル年デハナイノダガ、ドウイウ訳カ僕ハアノヿニツカヤスクナッテイル。

正直ニ云ッテ現在ノ僕ハ週ニ一回クライ、――ムシロ十日二一回クライガテキトナノ

とか日記に記していて、

から奥さん(45歳、淫乱)を満足させられないって悩んでるんだけど、

アラ還でこのペースって、そんなに衰えているんだろうか?

発表されたのが1956年で、「売春防止法」の国会審議で、石原御大デビュー作「太陽の季節」とならんで

最近の世の中はこんなに風俗が乱れとる」の例として引き合いに出されたっていうから

相当話題になってたんだと思うけれど、

1956年当時の56歳って、そこそこ「ジジイ」の設定だよね。

磯野波平が54歳の設定だそうだから、ちょい上なわけだけれど

波平が「10日に1回ではフネを満足させられん、どうしよう」って悩んでたら、かなり嫌だ。

当時の人たちは、その辺、とくにひっかかることなく、受け止めていたんだろうか?


正直、自分がそのくらいの年になった時には、週一のペースを守れないような気がするのだが、

昨今の56歳は、どうなんだろうか?

1956年当時に比べたら、随分「見た目や雰囲気」は若くなっていると思われるのだが。

2015-07-10

http://anond.hatelabo.jp/20150709224843

俺も大元エントリ大阪人の自画自賛だと思う。


埼玉まれ埼玉育ち。大学就職東京。で、転勤で大阪に住んだ。

これがまずあやしすぎる。

元増田の書いた内容で、関東について詳細な記述がろくになさすぎる。

あったとしても比較対象おかしかったり、首を傾げる内容だったりする。

関東圏については知ったかぶりの知識で語ってる可能性が非常に大きい。

少なくとも、住んでた期間は大阪の方が圧倒的に長そう。


住んでみて、よかったところ、悪かったところ、イメージが変わったところ、ああ、大阪だと思ったところなど多々あったんで、つらつら書いておく。

これもデマカセなんだよね。

住んでみて悪かったところなんて全然あげてない。

あれは全部大阪を褒めてるだけ。

事前に嘘の前提を書く人間は、根本的に信用できない。


意外に街がきれい

綺麗なところだけ取り上げててアンフェアさがすさまじいよねこ

どの地域も小奇麗なエリアと小汚いエリアはある。

特定のとこだけ取り上げて素晴らっとか言い出す奴は基本眉唾


あと、やっぱり大阪城はいい。高層ビル街の前に立派な天守閣が見えるのは、すごい日本的で、自分外国人観光客だったら大喜びだ。
やはり東京よりコンパクトにまとまっていて、暮らしやすい。
ああ、やっぱ関西私鉄って存在感あるんだなあと感じた。

「やっぱり」「やはり」「やっぱ」

この辺りの表現って、もともと関西の方に軸足が無いと出てこない視点での語りなんだよねこれ。

なのでこの立ち位置の語りで関東まれ関東育ちとか、絶対に嘘だと思う。

あったとしても元からかなりの大阪かぶれ、大阪信者だったとかでないと説明がつかない。


で、ちゃんと通りごとに住居表示が変わっているのにちょっと感動した。
「淀橋」を「西新宿」にしてしまった東京なんかよりずっといい。
谷崎潤一郎が好きなオイラは、鵙屋春琴の実家薬種商がある「道修町」が、いまでも道修町で、製薬会社があったりすることに、ちょっとあがった。

通りごとの表示と、過去現在名称変更を比較していたり、比較対象がやはりおかしい。

あと最後の行の自分語りは単なる趣味の話でむりやり大阪を持ち上げてるだけなので、あのエントリ内ではただのノイズ


やはり東京よりコンパクトにまとまっていて、暮らしやすい。
しかも、街が平らなので、自転車でも楽々。

コンパクトとか耳障りが良い言葉を使ってるだけで、ただ単にスケールが小さいだけじゃねえか。

この理屈を突き詰めると、山奥の小さな村がコンパクト最強伝説だかんな。


したら、埼玉実家から都内に行くより近いくらいじゃんよ。

ここが一番違和感を覚える。

「じゃんよ」もあやしいけど、「したら」も怪しすぎだろ。

どちらも関東人が使う言葉じゃないので、出身地さらあやふやになる。

そもそも、転勤するような年齢の人間が使う言葉ですらねえじゃん。


私鉄が強い
なぜ、阪急梅田駅はあんなに立派なのだ南海難波もそうだが、デパート建物に味があることもあって、ああ、やっぱ関西私鉄って存在感あるんだなあと感じた。
それでも、国鉄時代を知っている年配の人に聞くと、ずいぶんJRになって変わったらしいが。

こんなとこ関東の人が気にするポイントじゃないというか、そんなとこに注目するのは関西モンの特徴というか。


なぜ素直にお国自慢ができないのか。東京人に褒めてもらわないと胸を張れないのか。

ほんとこれな。

何かを褒めるときに、何かを貶す必要はないってどっかのブコメ最近見たが、

まさにこれな。

自分達の住んでるところが素晴らしいって思うなら、純粋にそのことだけを表明すれば良いんだよ。

関西人特に大阪人京都人関東とりわけ東京へのコンプレックスはいつになったら解決するんだよ。


関西からやたらと目のカタキにされるけど、関東人は関西なんて基本アウトオブ眼中なんで

関東から注目してもらいたいが為に関東disを大声で主張し続けてるとしか思えないわ。

たらこれ、好きな女子にイタズラを繰り返す小学校男子レベルじゃんよ。

ってのが大本エントリを読んだ感想だわ。

2015-07-09

大阪に住んでみたら、ちょっと印象変わった

埼玉まれ埼玉育ち。大学就職東京。で、転勤で大阪に住んだ。

住んでみて、よかったところ、悪かったところ、イメージが変わったところ、ああ、大阪だと思ったところなど多々あったんで、つらつら書いておく。

意外に街がきれい

なんだか、ごちゃごちゃしたところや派手派手なところばかりだと思っていた。

関東テレビで映る道頓堀とか、「ヒョウ柄をきたおばちゃんが自転車で爆走する商店街」のイメージが刷り込まれていたせいかもしれない。

だが、淀屋橋から御堂筋あたりをぶらつくと、ずいぶんきれいな街だとおもった。御堂筋ほどきれいなオフィス街日本にはそうそうないんじゃないだろうか?

御堂筋線なんかは、天井も高くて、東京地下鉄より快適だし。

中之島公園のあたりもいいし、靭公園あたりなんか、暮らしたら結構おしゃれそうだ。

あと、やっぱり大阪城はいい。高層ビル街の前に立派な天守閣が見えるのは、すごい日本的で、自分外国人観光客だったら大喜びだ。

マズい飯屋がない

たぶん、金さえあれば、おいしいもの珍しいもの、いくらでも食べられるのが東京なのだろうが、安サラリーマンにはあまり関係ない。

ただ、フツーに昼飯食べる分にはハズレというものがない。

東京だと場所雰囲気お金を払っているような店がたまにあるが、そういうのはあんまりなさそうだった。

この辺は、いわゆる〝大阪的”ということだろうか?

昔ながらの街割りがいい

南北に通るのが〝筋”で、東西が〝通”。

で、ちゃんと通りごとに住居表示が変わっているのにちょっと感動した。

淀橋」を「西新宿」にしてしまった東京なんかよりずっといい。

谷崎潤一郎が好きなオイラは、鵙屋春琴の実家薬種商がある「道修町」が、いまでも道修町で、製薬会社があったりすることに、ちょっとあがった。

街が平らでコンパクト

やはり東京よりコンパクトにまとまっていて、暮らしやすい。

しかも、街が平らなので、自転車でも楽々。

梅田から心斎橋まで自転車で移動しても苦にならん。丸の内から渋谷自転車で移動する奴は、あまりいないだろうが。

昼間、スーツ自転車移動しているリーマン東京都は比べ物にならないくらい多い。

かくいうオイラも取引先に自転車でいったりしているが。

京都神戸が思いのほか近い。

なんとなく、京都とか神戸って、もっと遠いのかと思っていた。なんだろう、東京から宇都宮とか高崎へ行くイメージ

したら、埼玉実家から都内に行くより近いくらいじゃんよ。

(ちなみに大学には実家から通ってた。1時間半くらい?)

埼玉南部なんて東京ありきでなりたっているが、大阪神戸京都はあの近さでそれぞれ独立して成立している感じがすごい。

ま、実際は相互通勤しているような人もそれなりにいるんだろうが。

来た当初は、京都が近いことに感動して、二週に一遍くらい、週末は京都に遊びに行ってた。

だって京都だよ?

関東人は、「そうだ、京都、行こう!」って決心して旅行に出かけるところなのに、ちょっくら電車で行けるってのはよい。

私鉄が強い

なぜ、阪急梅田駅はあんなに立派なのだ南海難波もそうだが、デパート建物に味があることもあって、ああ、やっぱ関西私鉄って存在感あるんだなあと感じた。

それでも、国鉄時代を知っている年配の人に聞くと、ずいぶんJRになって変わったらしいが。

テレビに映る〝大阪

事前のイメージと寸分たがわず、むしろそれを強化しているのはテレビだ。

関西ローカル番組は、関東人の思い描く大阪を増幅させている感じがある。阪神そんなに好きか?

思うのだが、メディア大阪を自ら作り出したイメージの枠にはめすぎなんだとおもう。

コテコテ下品で金勘定ばっかりしているのが大阪ってわけでもないし、文化だって東京江戸)より歴史がある。

もともとは、近松門左衛門をうんだ町なわけだし、「細雪」に出てくる大阪なんて随分お上品だし、コナもんだの吉本芸人だののイメージは、戦後のある時期からメディアが刷り込んできたもんじゃないのかなあ?

なお、個人的には、そういう単純な「コテコテ」でない、「お上品」と「抜け目なさ」が入り混じった「大阪」を体現しているのは、料理研究家土井善晴センセみたいな感じじゃないかと、最近思っている。

追記

http://anond.hatelabo.jp/20150709224843釣り認定について、野暮は承知で、思ったことをいくつか記しておく。


  • 東京各所の学生街にも安くておいしい店があることくらい知っている。大阪のすごいのは、特に学生街とかいうわけでもない中心部でも安くてうまい店が見つけやすいところだと感じている。大阪にも高くてまずいところが全くないわけではなかろうが、個人的には、まだお目にかかったことがない。大阪で知り合った人達がせっせと「安くてうまい店」に連れて行ってくれるからかもしれない。
  • 心斎橋対応するのが、渋谷なのか新宿なのか池袋なのか。この辺は、東京だってすべてを知っているわけではないうえに、まだまだ大阪歴が短いので、適切に対応さえることができないのだろう。単に思い付きで書いた。

書いているうちに、もっと別のこと書きたくなって、こんなんもエントリしてしまった。

http://anond.hatelabo.jp/20150710214628

つくづく野暮である

2015-05-16

純文学だって当時はラノベ扱いだったに決まってるだろ!!!

これを書いた増田だが、ただ殴り書いただけなのにちょっと反響があってしまって責任を感じている。

http://anond.hatelabo.jp/20150513013343

から今回はちゃんと俺の言いたいことが伝わるようにまとめてみたよ!

あ、タイトルは注目を集めるためにつけただけで、本気でそう思っているわけではなので悪しからず。

本気ではないが、半ばそう思っているけれど。

俺はナルシストだ。

そして品がない。

育ちも悪いしコミュ障だし、人の気持ちわからんデリカシーも無い。

そんな俺は映画で言えば『アルマゲドン』が大好きだ。

見る度に、チックが別れた女房と息子に会いに行くシーンと、インデペンデンス号が墜落するシーンと、ハリー自爆間際の走馬灯とで3回泣く。

俺の読書体験を要約すると、『スレイヤーズ』にハマって呪文詠唱覚えたり『星の王子さま』に感動したり『それから』を読んで代助のガキっぽさに読んでるこっちが真っ赤になったり『キノの旅』を読んで1巻目のプロローグエピローグ暗記したり『猫の地球儀』に号泣したり『世界の中心で愛を叫ぶ』に号泣した後で本屋平積みされてる『ジョン・レノンにだまさされるな』をワクワクしながら手にとって20ページほど読んでそっと棚に戻したり『いちご同盟』に号泣したり『バトルロワイヤル』に号泣したり『殺×愛-きるらぶ-』に号泣したり『天使の卵』に号泣したり『アルジャーノンに花束を』に号泣したり『涼宮ハルヒの憂鬱』を読んでわけもわから激怒したり『ゼロの使い魔』読んでルイズに恋に落ちたり『フルメタル・パニック!』に号泣したり『とらドラ!』に号泣したり『永遠の0』に号泣したり『生贄のジレンマ』に号泣したり、まあだいたい号泣している。

こうして振り返ってみると読んでる本に脈絡ないなと思う。

ふらっと本屋で20ページぐらい立ち読みして、面白いなと思った本を買って読むからだろう。

あとは気分で話題になってるのを読んだりする。

テレビで『風立ちぬ』やったらしいから原作読んでみようか、とか。

ラノベSFミステリも気ままに読む。

夏目漱石とか太宰治とか川端康成とか谷崎潤一郎とか、国語教科書に載ってるような文豪作品も気が向いたら読んでみたりする。

まあ、ぶっちゃけこの辺は純文学の中でも娯楽小説に近いよね。

ゲーテとかシェイクスピアとかカフカとかも、読んでみたことはある。

その中で、この人の書いたものは全部読まなきゃダメだ!って思わせてくれたのは秋山瑞人だけなんだよな。

イリヤの空、UFOの夏』を読むと、

「ぼくは笑わない」

浅羽は、ねじり上げられた襟元の隙間からそう告げた。

榎本の瞳の中に、どこか臆病な光が滲む。

「なぜそう言い切れる」

その説明は難しかった。浅羽は言葉を探して、

「ぼくは、あなたのことが嫌いじゃないから

何度読んでもここで泣く。

これこそが文学だと思う。

さて、自己紹介もすんだところで俺の陳腐なブンガクロンの話でもしようか。

俺がむかっ腹が立って仕方がないのは「読書教養を蓄えるための苦行と考えている人間」これに尽きる。

読書面白いからするのであって、苦しむためにするわけじゃない。

ギャグ萌え死語)で脳みそ空っぽにできるラノベに限らず。

ミステリが好きな奴は犯人探しにうんうん頭を悩ませるのが好きなんだろ?

重厚哲学書みたいなのが好きな奴は、難しい話を読むのが好きだから読んでるんだろ?

読書が好きな奴にとっちゃ、当たり前だよな。

まさかスタバMac広げるノリで、ファッション感覚で分かりもしない純文学読んでる奴なんていないよな?

世の中には少しはそんな奴いるんだろうけど、こんな所でまで文学にあーだこーだ言う物好きの中には居ないだろう。

からこの文章を読んでる人は、俺の嫌いな人間じゃないはずなんだ。

で、なんで読書が苦行と結びつくかと言うと、いわゆる「タメになる名作」って奴が歴史洗礼を受けて生き残った、古い小説になることが多いからだ。

古い小説には、現代に生きてる人間にとって見慣れない表現が多く使われている。

当時の人にとって「ぐいぐい読ませる美しい名文」の集まりが、読書経験の少ない人には、まるでお経かなんかみたいに見えてしまっているわけだ。

から教養の無い人間にとっての、教養のための読書」は苦行になる。

そして、少し本を読んでるってくらいの俺にとっても、やっぱり明治文豪の書いた文章は、血の通ったものには見えないんだ。

俺の思考、心、俺自身構成する言葉の一部とは思えないんだよね。

から俺はライトノベルを読まないといけない。

なぜならライトノベルは、俺の心を作っている言葉、そのもので書かれた物語からだ。

ダイレクト心臓を揺さぶってくるからだ。

俺の体の中にある思考や心を、本という形で取り出した物だからだ。

文学かじってるような奴らは、『不朽の名作』なんて小っ恥ずかしい妄想を本気で信じてやがる。

断言してやるが、そんなもんはこの世に1作品足りとも存在していない。

全て名作は朽ちていくんだよ。

それは、作品に込められたメッセージが古くなるのではなくて、俺達が読めなくなるんだよ。

自分はこの作品を完全に鑑賞できている、なんて思い上がりだ。

言葉文化も変わる。

作品が発表された当時の空気は、どうやったって感じられない。

俺達には手が届かない。

からどんな名作だって、その名作の本当の味を味わうことはできないんだ。

ショパンがその手で響かせていたピアノ音色を、俺達が耳にすることはできないように。

失われてもはや取り戻せない。

情動ロゼッタストーンなんてないからな。

だけど、俺達はその片鱗だけでも、味わうことができる。

きっと完全ではないが、味わえる。

だって、人の心には百年でも千年でも、最も深い所に変化はないからだ。

そう信じるに足る何かがある。

眩いだろう。

なんか胸がときめくだろう。

ナルシスティックな気分になるだろう。

何十年かしたら、今読まれているラノベは苦労なしに読めない物語になっていくのだろう。

教養のための本になっていくのだろう。

それでいいんだよ。

そしたらまた別の何かが読まれるさ。

そうして俺達は滅びていく。

俺達の感動は、俺達の号泣は、俺達のナルシスティック情動は、受験生一喜一憂させる国語試験の点数に押しつぶされて消える。

俺達が滅びた後で、意識高い系インテリ気取りが20世紀末から21世紀初頭にかけての文学として、読み解くのに苦労するものとして、ラノベを語るのだろう。

それがちっとむかつくってだけだ。

2014-12-26

2014年2015年過去

今年もそろそろ終わる。

俺は来年40歳になる。10年前に何してたっけ?どんなことがあったけ?20年前は?

思い出そうとしてみたが、覚えていることはあまりなかった。

そこで大好きなウィキペディアを開いてみたら、おもしろかった。

西暦をたたけばその年に起こった出来事や流行ったものごと、世相がまとめられている。

すげえな。

ありがとうウィキペディア

「おっ」とか「へー」とか「なにそれ」と思った出来事で100年を振り返ってみる。

2014年の10年前と2015年の10年前。

1614年と1615年までさかのぼれば、それぞれ大阪冬の陣と夏の陣までいけるのだが、400年はけっこうしんどい

とりあえず100年。

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2004年平成16年

・自衛隊イラク派遣の陸上自衛隊本隊第一陣がイラクのサマワに入る

関西電力美浜原子力発電所(福井県)で蒸気漏れ事故が発生、作業員5人が死亡

アテネ五輪(柔道の野村忠宏選手が五輪3大会連続で金メダル獲得)

・「新潟県中越地震」死者68名

紀宮さま黒田慶樹さんがご婚約

2005年(平成17年

中部国際空港が開港

スマトラ島沖地震

アンゲラ・メルケルがドイツ首相に就任

・1年を通じて1899年以来初めて死亡数が出生数を上回る

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1994年(平成6年

ビートたけしバイク事故で重傷

関西国際空港が開港

オリックスイチローが史上初の1シーズン200本安打を記録

大江健三郎ノーベル文学賞を受賞

1995年(平成7年

阪神淡路大震災

地下鉄サリン事件

・警視庁の国松孝治長官狙撃事件(重傷)

オウム真理教総本部前で村井秀夫幹部が刺殺される

・「Windows'95 日本語版」発売

・『新世紀エヴァンゲリオン』放送開始

・俺ハタチになる/この年はテレビばかり見ていた気がする。

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1984年昭和59年

・中曽根首相が首相として戦後初の靖国神社参拝

・「かい人21面相」によるグリコへの脅迫が始まる

都はるみがNHK「紅白歌合戦」を最後に引退

1985年(昭和60年

日航ジャンボ機墜落事故

・東京都に新両国国技館が完成、横綱・北の湖が引退

・NTT(電電公社)とJTT(日本たばこ産業)が民営企業として発足

豊田商事の詐欺事件についてマスコミが取材中、報道陣の前で永野一男会長が暴漢2人に刺殺される

松田聖子神田正輝と結婚

フジテレビで夕方のバラエティ番組夕やけニャンニャン』が放送開始

たこ八郎が水死

・「かい人21面相」の似顔絵“キツネ目の男”が公開される

阪神タイガースが21年ぶりのセ・リーグ優勝

阪神タイガース日本シリーズで、西武ライオンズを破り4勝2敗で日本一

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1974年(昭和49年

・永谷園が「あさげ」を発売

小野田寛郎陸軍少尉がフィリピンから帰還

日本赤軍オランダ・ハーグにあるフランス大使館を占拠(ハーグ事件)

ウォーターゲート事件ニクソン大統領辞任

テレビアニメ宇宙戦艦ヤマト』第1作が放映開始

フランスで『エマニエル夫人』公開

1975年(昭和50年

まるか食品が「ペヤングソースやきそば」を発売

山陽新幹線博多まで開通

広島東洋カープが初優勝

イギリス保守党の党首にマーガレット・サッチャー選出

沖縄国際海洋博覧会開幕

・俺が生まれた

……俺と同い年の人たち

赤江珠緒アナウンサー

雨宮処凛(作家、エッセイスト

山田花子タレント

アンジェリーナ・ジョリー(女優)

上原浩治(野球選手)

高橋由伸(野球選手)

チュートリアル徳井義実タレント

平野啓一郎小説家

・四代目・市川猿之助歌舞伎役者

さかなクン(魚類学者、タレントイラストレーター

・俺(商店街で鮮魚店を経営)

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1964年昭和39年

カルビーが「かっぱえびせん」を発売

本田技研工業が「S600」を発売

・日本人の海外観光渡航自由化。ただし年1度、所持金500USドルまでの制限付き

東海道新幹線開業

東京オリンピック

・坂本九『明日があるさ』がヒット

・映画『モスラゴジラ』公開

1965年(昭和40年

大塚製薬が「オロナミンCドリンク」を発売

アメリカ軍による北ベトナム爆撃が始まる(北爆)

・淀橋浄水場廃止

朝永振一郎ノーベル物理学賞受賞が決定

・中国で文化大革命が始まる

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1954年(昭和29年

武田薬品工業が「アリナミン糖衣錠」を発売

・日本の高度経済成長期が始まったとされる年

アメリカで世界初のカラーテレビの本放送開始

・NHKが大阪と名古屋でテレビジョン放送開始

ニッポン放送開局

琉球放送(RBC)開局

・遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験によって発生した多量の放射性降下物を浴びる

・洞爺丸事故

加藤芳郎4コマ漫画『まっぴら君』が毎日新聞夕刊で連載開始→2001年終了

・映画『ゴジラ』(シリーズ第1作)公開

1955年(昭和30年

トヨタ自動車が「クラウン」を発売

日産自動車が「ダットサン・110」を発売

武田薬品工業が総合感冒薬「ベンザ」を発売。

ワルシャワ条約機構結成、冷戦激化

・広辞苑初版発行(岩波書店

後楽園遊園地が完成

自由民主党日本社会党二大政党制55年体制)が始まる→1993年崩壊

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1944年(昭和19年)

・全国の新聞で夕刊が廃止

・日本軍がインパール作戦を開始

・松竹少女歌劇団解散→松竹芸能本部女子挺身隊結成

関西急行鉄道南海鉄道が合併し、近畿日本鉄道設立

アメリカ軍サイパン島に上陸、日本軍が全滅

・連合軍によるパリの解放

ゾルゲ事件

・東海道沖で東南海地震発生/マグニチュード7.9、死者・行方不明者1,223人、建物全壊36520件

1945年(昭和20年

・ 2月 4日 ヤルタ会談ルーズベルトチャーチルスターリン

2月18日 アメリカ軍硫黄島に上陸

2月14日 近衛文麿昭和天皇に早期和平を提案(近衛上奏文)

3月10日東京大空襲」/死者は約10万人

・ 4月 1日 アメリカ軍沖縄本島に上陸

6月13日 大田実司令官が「沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と打電した後自決

6月23日 沖縄守備軍司令官牛島満が摩文仁司令部で自決/実質的な戦闘終結

7月26日 ポツダム宣言発表/連合国は日本に降伏を要求

・ 8月 6日 広島市へ原子爆弾投下

・ 8月 9日 ソ連軍が満州へ侵攻して対日参戦開始

・ 8月 9日 長崎市へ原子爆弾投下

8月10日 御前会議(ポツダム宣言の受諾の可否について)

8月15日 正午「玉音放送

8月18日 満州国皇帝愛新覚羅溥儀退位

8月27日 占領軍向け特殊慰安施設の第1号開業(小町園、東京大森)

・ 9月 2日 東京湾上の戦艦ミズーリ艦上で、重光葵・梅津美治郎らが降伏文書調印(第二次世界大戦終結)

9月25日 外国人記者2名が昭和天皇インタビューを行う

10月19日 駅名の表記が左書きに統一される

12月31日 NHKラジオ第1で『紅白音楽試合』

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1934年(昭和9年)

・ドイツ・ポーランド不可侵条約締結

日比谷映画劇場開場

忠犬ハチ公銅像除幕式

クライド・バロウとボニー・パーカーが警官隊に射殺される

東郷平八郎元帥国葬(日比谷公園

・満鉄が大連―新京間で「特急あじあ号」の運転を開始

東北地方で冷害が発生、凶作被害甚大

ヨシフ・スターリンの「大粛清」始まる

1935年(昭和10年)

築地市場開場

フランス人民戦線結成

モノポリー発売(パーカーブラザーズ社から)

日本ペンクラブ発足(初代会長島崎藤村

・天理教本部が脱税で捜索

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1924年(大正13年)

・皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)と良子女王(後の香淳皇后)ご成婚

・日本でメートル法が採用

阪神甲子園球場完成

・孫文が神戸市で大アジア主義講演

谷崎潤一郎痴人の愛』連載開始(大阪朝日新聞

宮沢賢治春と修羅』出版

トーマス・マン『魔の山』

1925年(大正14年)

イタリアベニート・ムッソリーニが独裁宣言

・日ソ基本条約締結(日本はソ連を承認)

治安維持法公布

朝鮮総督府庁舎完成

・上海で五・三〇事件

ベトナムホー・チ・ミンベトナム青年同志会を結成

・広東に国民政府が成立

東京放送局(後の日本放送協会)がラジオ放送開始

鈴木商店(後の味の素)設立

・芦ノ湖にブラックバスが放流

・娯楽雑誌『キング』創刊

同人雑誌『青空』創刊、巻頭作は梶井基次郎の『檸檬』

……これ読んだ若い頃、スーパーのおさかなコーナーで働いてた。

まな板の上にレモン置いて帰ろうかと思ったな。

なつかしい。

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1914年(大正3年)

・孫文らが東京で中華革命党を結成

サラエヴォ事件→オーストリア=ハンガリー帝国セルビア最後通牒

オーストリアセルビア宣戦布告し、第一次大戦が始まる

・三越呉服店新装開店(エスカレーターライオン像が話題に)

・『少年倶楽部』創刊

1915年(大正4年)

第一次世界大戦:ドイツ海軍がイギリス周辺を交戦海域に指定して、Uボートによる無制限潜水艦戦が開始される

袁世凱中華帝国の皇帝を宣し、元号を洪憲とした

サマセット・モーム『人間の絆』

芥川龍之介『羅生門』

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数字と固有名詞と記憶と今がごっちゃになって、ちょっと気持ちいい。

自分がさかなクンと同い年なのは知っていたが、ぺヤングとも同い年とは知らなかった。

それと昭和、長いな。

明日も朝早いし、そろそろ寝る。

2014-05-27

http://anond.hatelabo.jp/20140527003918

この程度で読む気がなくなるとか‥‥自分の読解力の低さには気づかないのだろうか?

谷崎潤一郎とか読ませたら発狂するのだろうか。

2014-05-11

http://anond.hatelabo.jp/20140511104248

主です。

なるほどね。文学はその時代理解してはじめて理解できるわけね〜

谷崎潤一郎かぁ読んでみるよ。ありがとなす

http://anond.hatelabo.jp/20140511083433

文学」という言葉定義を、もう少し広げるか狭めるか、ハッキリさせた方がいいんじゃないかね。

定義を狭くして、いわゆる「フィクション」を楽しめないという人は一定いるわけで(たとえばウチの兄貴は、映画というものが金輪際楽しめない、という。理由は登場人物を見ていると、その行動の非合理性イライラさせられるからだそうだ。)、面白くないものを無理に面白がろうとする必要はないと思う。堅苦しく難しい「フィクション」というのは、そういう趣味世界にはあるかもしらんけど、まあ必需品ではないし。

また、例に挙げられている「ニホンブンガク」はもう少し定義が広く、「文学社会の教師たるべし」みたいな時代産物なんだよね。哲学社会問題警句歴史神話・劇、などなど、さまざまな要素を加味して楽しまれていた総合芸術表現技術技法というのもその中にはあるけれども、単なる言語芸術以上の何かを含んでいたもの。そういう意味での「文学」には、社会で生きていて、人文系の問題領域に関心があれば、どこか引っかかる作品や作者があるだろうと思う。優れた作品も、時代性を背景にしている部分は大きいので、たとえば日本新興国として成長とその限界の予感にあった時代雰囲気を抜きにして夏目漱石を読んでも当時人気を博した理由は分かりづらいだろうし、社会の逼塞の度合いを抜きにして横光利一の「機械」やその文体面白さも分からないだろう。また、大正の退廃から戦時下にかけての日本時代風景を抜きにして太宰を読んでも、本当のところ何やら分からない部分があっておかしくないと思う。「御伽草子」なんか、戦時言論統制下で発表されたということを理解すれば、相当面白い。(これは、実際当時の人が「戦時下で次々大家が筆を断ったころ、太宰の御伽草子けが文学』を求める乾いた心を癒してくれた」といった類の感想がある。)

もちろん、そんな中にも、時代を超えるような「何か」に触れた作品というのもあるわけで、同じ作者のものでも「こころ」や「春は馬車に乗って」や「人間失格」なんかはそういう部分を大きくもつ。だから日本文学世界性がない、ってこともないと思うよ。

とりあえず、増田は、太宰よりは坂口安吾、芥川よりは谷崎潤一郎を読むべきじゃないかなあと思う。現代文学でいうなら、村上春樹より村上龍を読んでみたら、っていう程度のアドバイスだけど。まあ、あんまりいい喩えじゃないんだけどね。

2013-05-07

ドリーさんのamazonレビューなんか全然すごくない

件の記事は以下を参照されたし

Amazon.co.jp: 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の ドリーさんのレビュー

このレビューおもしろいことは認める。独特の切り口に歯に衣着せぬ物言いは、確かにとびっきり面白い。でも、ただ単に面白いだけで、作品の本質は何にも言い当てられていないと思う。

ネタマジレスするなって怒られるかもかもしれないけど、好きな小説をここまでコケにされて、「これこそが正当の評価だ」みたいなブコメをたくさん読むと、何か一言言いたくなって書いた。

作品で元気付けられて何がいけないのだろうか?

わざわざ嫌いな作家の作品を読んで、長々とレビューを書いたわけだから

①俺は作品を正当な評価をすることができる

世間では流行っているが、面白くない小説流行っているのは許せない

③俺の読み方によると、これはつまらない作品だ

④その誤った評価を俺が正してやる!

このような思考の元、あのような前置きを書きつつ、批判を書いたのだろうか

しかし、話題になっているから読んでみて、何がいけないのだろうか?

作品を読んで元気付けられて何がいけないのだろうか?

作品をどういうきっかけで読もうと、読んでどういう気持ちになろうと、その個人の勝手だし、誰にも迷惑をかけていないのに、なぜそのような気持ちになるのか理解できない。

オシャンティー孤独共感したっていいじゃないか

確かに、村上春樹孤独は、本当の孤独を知ってる人からしたらオシャンティーものかもしれない。

もっともっと深い孤独もたくさんあるのかもしれない。

でもそれってお母さんが子供に、アフリカ貧困に苦しむ子供は飢えや病気に苦しんでいるのだから、お前も我慢しなさいって教えているのと同じで、

少なくとも僕やそのほかの人には普遍化できない場合も多いのではないかなって思う。

僕らはアフリカ貧困に苦しむ子供よりは豊かで恵まれている。とりあえず食うに困らないし、寝るところにも困らない、幸せのはず。

だけど、悩みすぎて病気になる人もいるし、自殺する人は日本にたくさんいる。

その鬱になる人や自殺する人に、お前より貧困に苦しむアフリカの子供の方が不幸なのだから、お前は幸せだ。

なんていってもその人の悩みや悲しみは消えない

なぜなら幸せ尺度は絶対化できないから、その人の中でしか尺度は測れないから。

からそういう意味では、飢えた子供の不幸と自殺しそうな人の不幸は、同じように不幸なんだ。

から、多崎つくるの孤独は、たとえドリーさんを始めもっと強烈な孤独を知っている人にとっては孤独じゃないにしても、彼の中では真の孤独なのだし、その孤独共感したっていいじゃないかって思う。

ドリーさんはしっかり読めてもいない

なおかつ、ドリーさんは、別に作品をしっかり読めてもいないと思う。

ドリーさんの批判の中心は、おシャンティすぎて、全然共感できない、あるいは孤独リアリティーがない主人公、「くたびれ果てた男ども勝手妄想」したような女性などなど、登場人物にリアリティーがなく、感情移入ができない、というところだろうけど

なんかそれって的外れな、あるいは表層的な批判だなぁと思う。

イカ臭妄想と断じるのはたやすいけど、それって安易もったいない考え方だなぁと

例えば、谷崎潤一郎小説をただの変態小説と評するようなもの

確かに、村上春樹小説には、こういうリアリティーのない人物がよく出てくるし、批判の対象になりがちだけど、

この現実感のなさはわざと演出されているものだと思う

まり、あえて登場人物の虚構性を高めている。

それが村上春樹小説の特徴の一つだし、面白いところの一つなんだ。

とくに本作品では、さらにその登場人物の虚構性が際だつように構成されている。

主人公の多崎つくるは、ストイックで没個性的な登場人物

で、ここまでは従来の春樹作品によく出てくるパターンだなぁって感じなんだけど、

なんと本作品では、タイトルに「色彩を持たない」なんて言われ方をして、はじめから紹介されている。

あえて、没個性であることを強調してあるんだ。

付け加えて言うと、没個性なんて人格、正直ふつう存在し得ない人格病気ではない限り、だってみんななんかしらの個性があるし、もっともっと感情の動きがある。

個性なんて人格は虚構でしか成り立たないもの

まり、これが虚構性の強い登場人物ですよーって、読者にはじめから提示しているというわけ。

ほかの登場人物になるとその傾向はもっと顕著になる。

つくるの4人の友達名前は「アカ、アオ、シロ、クロ」、ほかにも灰田など、緑川だの、対照的に、多崎つくるの周りにいる人物は、わざわざ色を名前に盛り込んでいる。

これはつくると対照的になるように配置され、人物の虚構性を高めるのに十分すぎる効果を発揮する。

まりもう、読者に登場人物の虚構性をこれでもかっていうくらい、分かりやすく説明してある。

たぶん今回村上春樹は、前回の作品「1Q84」が抽象的すぎて分かりにくかったっていう批判をいっぱい受けたから、今作品では読者のことを考え、わざとらしいくらいに分かりやすい構成にしたんだと思う。

虚構の強調のもたらす効果「一般化・普遍化」

では、虚構性を高めるとどんな効果があるかについて。

これにはいろいろな効果があるし、難しい部分なんだけど、一つの効果として物語の受け止め方が変わるんじゃないかなとにらんでいる。

それは例えば孤独の一般化、普遍化ということをもたらす。

多崎つくるの孤独は、確かに特殊で誰も経験したことがないようなものだけど、なんだか自分に当てはめることができるような気がする。

虚構化の強調により、無駄情報が削がれ多崎つくるの孤独は、まるで神話や教訓話のように、自分のことに置き換えやすかったりする

逆説的にリアリティーをますことができる。

そういった効果があるのに、ケミストリーだのという、そういった細かい部分で(実際この言葉を作ったのは多崎つくるは高校生の時に作ったものであり、作った当人も恥ずかしそうに述懐しているというのに)、小説自体をバカにするのは実にもったいないなぁと

ネタバレのあらすじを読んでしまった人に

ドリーさんは、ネタバレのあらすじを書いて、つまらないあらずじでしょうってレビューではコケにしているけども、そのあらすじだけで判断しないでほしい。

確かに、あらすじだけ読むとつまらなく思われてしまうかもしれないけど、

小説は、あらすじでは説明できないから、表現できないから、伝えられないから、たくさんの言葉を緻密に配置して作り上げているもの

から、あらすじだけを読んで、全部知った気になって、満足してしまうのだけはやめて欲しい。

最後

上長々と、ドリーさんのレビューの批判を書いてみた。僕は斜に構えて、誰かのことをバカにする人は嫌いです。

斜に構えてバカにするのは簡単だけど、それで見落とすこともたくさんある。そのことが伝わればと思います

2012-02-27

http://anond.hatelabo.jp/20120227173855

横だけど、そうやって列挙されると確かに悪女っぽい・・・かなあ・・。

俺の思う悪女は不二子ちゃんはもちろんだけど、谷崎潤一郎痴人の愛』『卍』の世界なので、

それに比べるとその頃のガガもまだ小物臭がするというか、キャンキャン鳴く小型犬程度の印象があることは否めない。

しか最近のガガは君の列挙したような傾向からは逸れて行ってるようだし、(各種産業広告に起用されだしたからその影響だろうか?)

2012年の今、ガガは悪女と断言されるとやっぱり違和感ある。どこが??と思うなあ。

2011-08-09

http://anond.hatelabo.jp/20110809192825

あら御免遊ばせ。あまりにも無益で無意味なことを書いては議論に参加しているつもりになっている方が居たので、つい口を出してしまいましたの。

その人の記事は愚痴ばかりです愚痴をぐちぐちと聞いていても何にも判らない、何の益もないのです。内容ってものがまっっっっったく含まれていない。

他人の言葉引用と繰り返しです。伝わってくるのはひたすら「私は非常識人間にまみえてビックリしています」これだけ。

こんなこと一度言えば済むことです。それをしつこくねちっこくいつまでもいつまでも、まるで言い立て続けさえすれば言い分が通るかのような態度。

はっきり言って莫迦のすることです子ども駄々捏ね以下です。その人がビックリたから何だというのでしょうか?

阿呆らしくて騒がしいばかりなので、五月蝿くしていると邪魔から黙ってはいかが、と教えて上げたのですよ。

どうでもいいけど坂口安吾とか谷崎潤一郎とかって読みすぎると半端にうつるね。どうもいけない。

2010-01-25

子育てが一段落ついて、セックスレスがなくなったのだが

子供がそろそろ1歳になり、出来ることも増えてきた。

表情も増えた。

こういう変化もあって、子供の顔が乳児から明らかに幼児になってきたように感じ始めた。

これまでの過剰な要保護意識はなくなってきた。

その途端、どうだろう。

これまで受精のためのセックス以降(つまりおよそ2年前)、

まったくしていなかった妻とのセックスをなぜか無性に求める気持が湧いてきた。

妻はその申し出に、「もう体力がない」と拒否をする。

初めの一回は

「めんどくさいから早く終わるなら良い」と

およそ3分ほどのセックスを許可したの後は、

5度ほど交渉を持ちかけたが、すべて断られている。

拒否の原因は、育児の疲れのためか、もともと好きではなかったのか、

もう家族としか見れないようになったのか、本当の理由はよくわからない。

ただ、夫婦の仲が悪いとか、そういうわけではない。

むしろこれまで以上に親密になってきていると感じてはいる。

私は妻の昔の写真を見ながらオナニーをする。

しかもそれだけでは、この妙に高まった性欲にけりは付けられず、

自ずとねじ曲がった欲の満たし方に走り始める。

それは妻を寝取られるというたぐいの妄想だ。

共通の友人に寝取られるという妄想をかき立てる。

今日谷崎潤一郎の本を買って帰ろうと思う。

2009-12-14

ふたば二次裏でまとめられていた、中高生のための100冊 その3

1.「限りなく透明に近いブルー」 村上龍

2.「パンツをはいたサル」 栗本慎一郎

3.「ガンダムUC」 福井晴敏

4.「さかしま」 J・K・ユイスマンス

5.「国のない男」 カート・ヴォネガット

6.「競売ナンバー49の叫び」 トマス・ピンチョン

7.「夢渓筆談」 沈活

8.「神は妄想である―宗教との決別」 リチャード・ドーキンス

9.「24人のビリー・ミリガン」 ダニエル・キイス

10.「人間失格」 太宰治

11.「冬の夜ひとりの旅人が」 イタロ・カルヴィーノ

12.「高い城の男」 フィリップ・K・ディック

13.「しあわせの理由」 グレッグ・イーガン

14.「新世界より」 貴志祐介

15.「葉隠入門」 三島由紀夫

16.「きつねものがたり」 ヨセフ・ラダ

17.「故郷」 チェーザレパヴェーゼ

18.「大空のサムライ」 坂井三郎

19.「ノヴァ」 サミュエル・R・ディレイニー

20.「フェルマータ」 ニコルソン・ベイカー

21.「四十七人目の男」 S・ハンター

22.「逆転世界」 クリストファー・プリースト

23.「ロッパの悲食記」 古川ロッパ

24.「謎の女」 福田恆存

25.「天体嗜好症」 稲垣足穂

26.「冷血」 カポーティ

27.「ダスト」 チャールズ・ペレグリー

28.「神秘の島~ミステリアスアイランド~」 J・ヴェルヌ

29.「連射王」 川上稔

30.「スレドニ・ヴァシュター」 サキ

31.「性に目覚める頃」 室生犀星

32.「トンデモ変態系」 ブレンダ・ラヴ

33.「侵略する少女と嘘の庭」 清水マリコ

34.「ほとんど無害」 ダグラス・アダムス

35.「黄落」 佐江 衆一

36.「地球の長い午後」 ブライアン・W・オールディス

37.「冷たい方程式」 トム・ゴドウィン

38.「リレイヤーⅢ」 鴻上 尚史

39.「糞尿大全」 柳内伸作

40.「十六の話」 司馬遼太郎

41.「シャングリ・ラ」 池上永一

42.「武士道シックスティーン」 誉田 哲也

43.「痴人の愛」 谷崎潤一郎

44.「白痴」 坂口安吾

45.「穴」 ルイス・サッカー

46.「宇宙の戦士」 ロバート・A・ハインライン

47.「ギャシュリークラムのちびっ子たち」 エドワード・ゴーリー

48.「23分間の奇跡」 ジェームズ・クラベル

49.「閉鎖のシステム」 秋田禎信

50.「伊平次とわらわ」 坂田靖子

51.「食肉の帝王―巨富をつかんだ男 浅田満」 溝口敦

52.「だれも知らない小さな国」 佐藤さとる

53.「へんないきもの」 早川いくを

54.「僕のボール君に届けば」 伊集院静

55.「楽園の知恵」 牧野修

56.「鳩どもの家」 中上健次

57.「古事記」 倉野憲司

58.「猫の地球儀・焔の章」 秋山瑞人

59.「東海道中膝栗毛」 土田よしこ

60.「魔獣戦士ルナ・ヴァルガー」 秋津透

61.「海と毒薬」 遠藤周作

62.「死の家の記録」 ドストエフスキー

63.「四畳半神話大系」 森見登美彦

64.「夜明け前」 島崎藤村

65.「陰日向に咲く」 劇団ひとり

66.「モルグ街の殺人」 エドガー・アラン・ポー

67.「世界の中心で、愛をさけぶ」 片山恭一

68.「外国語水曜日」 黒田龍之助

69.「百頭女」 M・エルンスト

70.「味覚極楽」 子母沢寛

71.「はてしない物語」 ミヒャエル・エンデ

72.「開かれた社会とその敵」 カールライムント・ポパー

73.「近代労働観」 今村仁司

74.「不可能性の時代」 大澤真幸

75.「死霊」 埴谷雄高

76.「アナロジーの罠」 ジャック・ブーヴレス

77.「中央線呪い」 三善里沙

78.「特別料理」 スタンリイ・エリン

79.「他人をほめる人、けなす人」 フランチェスコ・アルベローニ

80.「星虫」 岩本隆雄

81.「一休さん」(新・講談社絵本) 宮尾しげを

82.「第四間氷期」 安部公房

83.「おとなもブルブルようかい話」 木暮正夫

84.「ヨーロッパ文学講義」 ウラジミール・ナボコフ

85.「サマー/タイム/トラベラー」 新城カズマ

86.「責任 ラバウル将軍今村均」 角田房子

87.「死の蔵書」 ジョン・ダニング

88.「死のロングウォーク」 リチャード・バックマン

89.「ケルベロス第五の首」 ジーン・ウルフ

90.「馬鹿の鏡」 藤田浩子

91.「フロイト先生のウソ」 ロルフ・ゲーデン

92.「ライ麦畑でつかまえて」 J・D・サリンジャー/野崎孝

93.「宇宙創生」 サイモン・シン

94.「針の上で天使は何人踊れるか」 ダレン・オルドリッジ

95.「歴史」(上・中・下) ヘロドトス

96.「ナツメグの味」 ジョン・コリア

97.「愛はさだめ、さだめは死」 ジェイムズ・ディプトリー・ジュニア

98.「幾千の夜を越えて」 神月摩由璃

99.「夏の庭―The Friends」 湯本香樹実

100.「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス

2008-10-25

http://anond.hatelabo.jp/20081025002507

割と小説らしい小説が好きなんじゃないかな。

心理描写が綿密で分かりやすかった作品といえば

ジェイン・オースティン高慢偏見」とか

E・M・フォースター「眺めの良い部屋」とかが思い浮かぶかな。

なんていうか小市民的であんまり壮大じゃないけど。女性で好きな人が多いような気がする。

ブロンテ姉妹の「嵐が丘」「ジェーン・エア」も面白かった。

「嵐が丘」は割とシュールだけど「ジェーン・エア」はストレート

国文学だと谷崎潤一郎の「細雪」とかも良いかな。

三島由紀夫豊饒の海シリーズも「春の雪」「奔馬」までは普通に楽しめるんじゃないかな。

三島由紀夫は他にも勧められる作品がたくさんありそうな気がするけど未読……。

J・アーヴィングの「サイダー・ハウスルール」とかも面白かった。小説らしい小説が好きな人にはアーヴィング面白いと思う。

ガルシアマルケス百年の孤独」も凄かったなあ。

あと、まっとうな小説から少し離れるけど、ジョージ・オーウェルの「1984年」の心理描写はパねえと思う。(笑)

「魔の山」はこのまえ再読して面白かった。主人公フラフラしながらも世界秘密に迫っていくような様子が凄いと思った。

読書歴が割と偏っているので、もっとまっとうな読書家の方の応援に期待します。(笑)

2008-09-03

日本文学が好きだという人にひいきの作家を訊くとなぜか谷崎潤一郎の名前ばかり挙がる。さもなくば三島か鏡花だ。多分その凄さがわかりやすく取っつきやすいためだと思うが、自分にはあれはゲテモノにしか思えない。

確かに谷崎の筆力は並大抵のものではない。読んでいると思わず本の中に吸い込まれそうになる。しかし自分にはその感覚が不気味でしょうがない。作品の中に入り込み、酔いが回り始めると、次第に自分が自分でなくなるような不安が首をもたげ始め、読み終えるまでそれと戦い続けなければならなくなる。自分の身体が何か得体の知れないものに侵食されているような感覚だ。一気に読み通すのは危険なので、休憩を取りながら少しづつ進めていく。すると本を閉じる頃にはすっかり疲れてしまい、化け物にねぶられた感触がまだ続いているような不快感が残る。しかもこの人の小説栄養のない砂糖菓子みたいなものだから、読んだからといって特に思想的な感銘を受けられるわけでもない。ただ悪夢から目覚めた時のような心地のまま、また時間無駄にしてしまったという感慨にふけることになるだけだ。これではいい印象など残るはずもない。

思うにこれはよほどの変態暇人でなければ楽しめないものであって、普通人間が手を出すものじゃない。だから人を選ばず谷崎を勧めて回るのはやめてくれ。

2008-08-06

最初にことわっておくけど

…これは「正しい」とか「間違い」とかいうことじゃなくて、「好み」の問題

音楽を聴いていても聞き所は人によって違う。

たとえば自分と周りの人間

(自分=楽器はかじったくらい。子どもの頃ピアノ、兄弟=ギターうまい、友人=元吹奏楽。一時自分と一緒にお遊びバンドをやってた。、相方楽器とか全然。音楽も普段聴かない)

というスペックなんだけど、考えてみるとこんな感じみたい。

自分「リズム>声調>歌詞>メロディ」的。        得意:ポップスロック     苦手:クラシック

兄弟「ギターの技巧>音色バンド調和メロディ」的? 得意:ギター系全般クラシックも 苦手:ヒップホップ

友人「音色リズム調和>歌詞」らしい。        得意:クラシックロック    苦手:?無いかも

相方メロディ>曲調>音色>歌詞」くらいらしい。    得意:ジャズ          苦手:フォークっぽい曲

不思議というべきか、当然というべきか。

で、読むものについても似たような意見の相違はあるわけで、有名どころでは芥川龍之介谷崎潤一郎が真っ向からやりあった「小説の筋論争」(参考:「文芸的なあまりに文芸的な」wikiディア)なんかがある。簡単に言えば

芥「芸術ストーリーとかいらなくね?」

谷「筋がなくて小説と言えるかぁ!」

という話。下の増田を読んでつらつらとそんなことを思い出したりした夏の朝。

参考:http://anond.hatelabo.jp/20080806095425

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