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はてなキーワード: 捜査とは

2014-02-27

アンネの件

報道によればこの件は「建造物侵入」の疑いでも捜査されてる

これが示唆するのは犯行は閉館時や休館時に行われたということ

(おそらく「閉館前に無事だった書籍が翌日の開館前には被害を受けてた」といった司書による証言があったんだと思う)

そうであれば静かな空間で何冊もの本をびりびりと破くといった大胆な行動がなぜ可能だったかの説明もつく

ということであれば犯人ピッキング技術を持ってたか、閉館時に中にいることができる人間ということになる

というわけで(前者の可能性も捨てがたいけども、監視カメラリスクも考えれば)俺は内部の人間ではないかという気がしてる

もちろんそういう立場人間組織的に行動するのだろうかという疑問は残るわけだが

から今頃アンネの日記検索させようとか遅えんだよ

とっくに図書館の蔵書が破壊されてる騒動が起こってるらしいことは知ってたし、悲しい事件だという感想は抱いたし、専門家でも当事者でもないから俺自身がそれ以上に関われることではなく、捜査する人々などを心の隅で応援するだけに留めておくのがベストだと結論は出してる。進展が少しぐらい進んで容疑者逮捕されてもほとんど同じこと、引き続き容疑者を取り調べたりする人々が適切に処置してくれるよう願う、にシフトするだけ。つまり善の関係者に任せるべきなのは同じ。もはやすぐに知りたい情報ではないんだ。だからアンネの日記検索するつもりはもはやないんだよ。

検索枠に手前勝手なワード突っ込むな気持ち悪い!

2014-02-23

道徳教育なんて生ぬるい。洗脳を行ってモラルを叩き込むべきだ。

上記の迷惑行為条例で禁止されている場合もあるが、実際には罰せられることが少ない悪事だ。

ただ、私が問題に思うのは罰せられるか否かではなく、悪事を行う人たちに罪悪感が少ない点だ。

罪悪感が希薄から、もし罰せられたとしても反省するのではなく、

「なぜ俺が/私が」と不運を呪ったり、通報者・警察に対して逆恨みに繋がってしまう。これはあまりにも不毛だ。

罪悪感が少ないため、ネット上で上記の悪事を自ら喧伝する者たちもいる。

その情報拡散し、目にしたネットユーザーから死ね」などという罵倒が飛ぶことも多いが

これらの悪事は罪であるとしても、死を持って償わせるほどの悪事ではない。

そこで洗脳である

教育課程で、すべての児童に対してモラルを叩き込む。

現在ブラック企業カルト宗教で用いられている洗脳技術を、正しい用途で使うわけだ。

その結果として、幾年か後の社会にはモラルのある素晴らしい者たちで満ちる。

各種メディア誤報記事や、警察検察のずさんな捜査による冤罪問題も、社会全体のモラル低下が大きな引き金となっているように思う。

また、現在モラルの低い者たちが恥を晒しているが、国民の多くが高いモラルを持つようになれば諸外国から尊敬を集めることも不可能ではない。

洗脳といえばブラック企業カルト宗教などで搾取のために用いられているため、良い印象を持たないかもしれない。

しかし、注目すべきは手法ではなく目的である

感情に惑わされず論理的に考えれば、この考えが正しいことに賛同してもらえるはずだ。

2014-02-14

http://anond.hatelabo.jp/20140214183214

まり警察機関的な組織が家に入ってきて本を持っていく。

あるいは本を所持していると罪になって投獄されるってことだよね。

そのとき電子書籍捜査の手を逃れることができるの?

2014-02-13

レイプ魔がレイプ魔を告発した話

レイプ魔Aがレイプ魔Bを強姦容疑で警察通報して、Bが逮捕されたとする。

Bは「Aもレイプやってるのに俺だけ捕まるのはおかしい。俺を釈放するか、Aも逮捕しろ」と言った。

その時警察が「Aもやってるからと言ってお前の罪が軽くなるわけじゃない」と言うだけならいいが、

Aに対して何の捜査もせず逮捕もしない場合、これは警察おかしいのではないか。

同じ罪を犯したAが何の罰も受けず野放しなのに、どうしてBが自らの罪を反省できるのか。

「Aは有力者だから罰せられず、俺だけが罰せられたのは運が悪かった」としか思えないじゃないか。

2014-02-05

内閣府職員死亡事件の気になる点

2014-02-04

http://anond.hatelabo.jp/20140204163241

不特定一般人と接するタクシー運転手を頼りにするのは捜査の常道で、

「どんな小さなことでもいいから思い当たることがあれば」という聞き方をするのも当然で、

成人男性少女漫画を買っていたのを「誘拐された女児のために買ったのかも」と推理するのは不自然でなく、

よって詳しく調べてみたら監視カメラ女児が写っていた、

ということではないかね。

2014-02-01

死亡した謎の内閣府職員(公安9課?)

2014-01-30

援交ってどうやってやってんの?

ネット出会う系のやつ。

警察捜査力では発見できないほどにアングラに潜らないといけないなら、そんなとこにアクセスできる人なんてほとんどいなくね?

客とのマッチングができないじゃん。

2014-01-26

ソーゾー君さんへ質問 東京都知事選をどうみる?


274 :量産型諜報部員:2014/01/24(金) 21:44:28 ID:jeGLVEyc

ソーゾー君さんへ質問

東京都知事選をどうみる?

桝添、宇都宮田母神は論外だけど、小泉と組んでる時点で細川も怪しい

民主生活細川支援してるのは何故?

考えられる可能性は


1 小泉マジで寝返った

2 馬鹿とハサミはつかいよう。小泉を利用しているだけ

3 小泉を送り込むことで、人気を落とす作戦

4 民主は完全に乗っ取られ、小沢も手先に舞い戻った


1なら小泉東京地検捜査されてるしあり得ない

希望的観測だと2か3だけど、やっぱり4かな…



中央銀行・発行権】黒幕銀行家4【信用創造

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/10043/1387207762/

中央銀行・発行権】黒幕銀行家37【信用創造

http://uni.2ch.net/test/read.cgi/kokusai/1343051395/

2014-01-20

こんなテレビドラマが見たい

江戸時代タイムスリップした、鑑識or科捜研or検視官の主人公が、指紋や死後硬直といった当時にはない科学捜査を用いて事件解決みたいな。

江戸時代殺人現場タイムスリップしちゃって、変な身なりだってことで、岡っ引きにすぐに捕まるんだけど、与力とかの前で科学捜査活用して見事潔白を証明しその力を認められる。やがて同心仲間とかと協力しながら事件解決したり、与力の家に居候させてもらって、そこの娘とイチャコラもあったり。そんな感じでひとつお願いします。

2013-12-30

微妙矛盾してないかい?

anond:20131230170529

犯人検挙の見込みが低い捜査は短期間で打ち切る。時効を1週間くらいにすれば、捜査員を大幅に減員できるぞ。もちろん、時間外勤務は禁止な。人件費節約できて大変にめでたい。

刑法無慈悲に改正して、微罪でも即決で死刑機関銃100発に火炎放射なんて、税金のムダを容認する余裕は国民にはない。なんなら、自衛隊員やらせたらどうだ。銃撃の訓練もできるし一石二鳥だ。

http://anond.hatelabo.jp/20131230165157

捜査官が一日中同じ事件の捜査ばかりしてるとは限らないから実際の負担もっと少ないはず

それにちゃんと捜査しませんとなったら抑止効果が薄れるのでは?

成果が無い捜査を13年続けた税金泥棒

青木樹哉捜査課長は「全力で捜査し、

必ず犯人検挙する」と話した。

捜査本部は現在約40人態勢。

現場周辺に住む人からの聞き込みなどを続けている。

http://jp.reuters.com/article/kyodoNationalNews/idJP2013123001001526

捜査1課の40人の捜査官の年収が平均800万円だとすると

800万円×40人×13年=41億6千万

警察は 税金生活してなんの成果もないまま

少なく見積もっても41億6千万円を使い切った

 

捜査を続けてほしいと願う被害者は気持ちはわかる

しか国民負担できるお金には限度があるし

被害者のために使える税金にも限度がある

 

あえてはっきり言う

成果があがらない捜査は打ち切れ

そして刑法を改正し 殺人罪時効廃止を取り消し

ムダな捜査費用再犯の可能性のある受刑者

社会復帰のために使うべきだと思う

 

税金のムダを容認する余裕は国民にはない

2013-12-29

LLF』と『果実』を比較検証する(2)

はじめに

文字数オーバーになってしまった前回(http://anond.hatelabo.jp/20131229045340)の続きである

警察通報すべきだ、と反対意見を述べる生徒が現れる

ロジック・ロック・フェスティバル』において、警察通報すべきだと意見するのは、ヒロイン(鋸りり子)である

 りり子は穏やかな声音で言葉を重ねた。もっともその中には、最後の審判を告げるガブリエルのごとき決然さをも含んでいたが。

「先ほども申しましたが、会長の心境には私自身強い同情を感じています。ただ……人が一人死んでいるという状況、命を落としたという事実に対して応じることは、やはり何にも増して優先されるべきだと思います。どんな信念、心情を差し置いても、です」

 これに会長が返答をする前にある人物によって言葉差し挟まれた。

「そ、その通りです……!」

 金牛事務員だった。彼は周りを窺いながらもごもごと続ける。

「……会長さん、でしたっけ? お気持ちは分からないでもないですが、これはやっぱり一刻も早く警察を呼ぶべきです。議論をしている間にも、ほら、時間経過と共に重要な手掛かりが失われているかもしれないですし……」


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、警察通報すべきだと意見するのは、志度一馬である

「アタシは通報派だけど、それぞれ理由が必要ね」

(中略)

「アタシの臓腑(はらわた)は今煮えくりかえってるわ。だからこそ、一刻も早く腐れ下手人死刑になればいいと思ってる。そのためには通報すべきよ。それに、ひとの生き死に以上の優先事はないわ。たとえ音楽だろうと」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、530頁)

人の死は何事にも優先されるという理由が一致している。

結果、その場にいる生徒による、多数決が行われる

ロジック・ロック・フェスティバル』において、多数決で決めるとの宣言はなされない。生徒会長(衿井雪)とヒロイン(鋸りり子)の意見に続く形で、副会長(成宮鳴海)が会長意見を支持したことにより、多数決の流れが自然にできる。

「一時沈黙、に一票ということです。鋸さんとも対立することになってしまますね。しかしここはどうか目を瞑っていただきたい」


ロジック・ロック・フェスティバル

多数決の結果が決まった後に、多数決という方法で決めたのが正しかったのか山手線太郎意見する場面がある。

多数決が必ずしも民主的な方法ではないはずだけど」

 線太郎揶揄するところを僕は穏当に受ける。

「そんな取り違えはしてないよ。ただ行動の選択に時間を取られていてはいつまでたっても行動自体を起こせない。今は総意をある程度一致させてとにかく動き出すべきだと思う」


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、部長柏木照穂)が多数決で決めることを宣言する。

「決を採る。それには全員従うこと(この面子だと――)」と柏木

多数決で決めていいことなの? 瀆魂(とくこん)じゃない?」詩織さんが遺体を見遣った。

「どっちの意見を容れても、すぐ行動しなきゃいけない。みっちり討議してる暇がない」と柏木


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、530~531頁)

多数決通報するか否かを決める理由を、すぐに行動しなければならないからとするのが共通点である

警察通報しないことを、倫理的糾弾する生徒が現れる

ロジック・ロック・フェスティバル』において、「警察通報しないことを、倫理的糾弾する」のは山手線太郎である

「――いいえ、速やかに通報するべきですよ」

 そう言い切って、副会長の前に颯爽と立ちはだかったのは線太郎だった。一瞬、二人の男の正義がぶつかり合う音が聞こえた気がした。

会長の鷹松祭への熱意も、それを慮る副会長の誠意も、最大限に斟酌したいと思います。でもやはりそれとこれとは別問題と言わざるを得ない。通報を保留し、再度この部屋に鍵を掛けて、知らぬ存ぜぬでさあ鷹松祭ですか? 死者を前に失礼ですが、僕は生前、灘瀬先生のことをあまり快く思ってはいませんでした。そんな僕でもこんな所業はあんまりだと思います


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、「警察通報しないことを、倫理的糾弾する」のは切間玄である

「敢えていうけど(デンク・マール・ナッハ)」と切間。「奥平事件なんてあれだけ先陣争いみたいな捜査して、あれだけ関係のない可能性の高い生徒、総ざらえで調べたんやで。それでも解決してへん。まして発見者が協力せえへんかったら」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、531頁)

上記引用した「糾弾」がはたして「倫理的」なものかどうかは私には判断できなかったが、該当する部分が他になかったので上記部分を引用した。

通報するかどうかの多数決が、可否同数になる/最後の一票により、イベントを優先して通報しないことが決まる

ロジック・ロック・フェスティバル』において、沈黙派が3人(衿井雪、成宮鳴海、万亀千鶴)、通報派が3人(鋸りり子、金丸遥、山手線太郎)で同数となる。最後主人公中村あき)が沈黙に一票を入れ、通報しないことが決まる。

 なんてったってこれで三対三、通報か否かを巡る決議はもつれにもつれていた。本来、人様の死に対し、こんなやり方で接することなんて許されない。そんなのは分かっている――分かりきっているけれど、今はそんな採決の図式を思い描かないわけにはいかなかった。

 事実、僕以外の全員の目がこちらに向けられている。

「僕は――」集まる注目の中、僕はおもむろに口を開いた。「沈黙を支持します」


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、沈黙派が3人(志度一馬、修野まり、切間玄)、通報派が3人(古野まほろ、穴井戸栄子、上巣由香里)、棄権が1人(峰葉詩織)で同数となる。最後部長柏木一馬)が沈黙に一票を入れ、通報しないことが決まる。

棄権する」

はい?」柏木が、いや一同が眉を寄せる。「棄権は想定してないんだけど」

「どちらを選ぶにしても、失われるものが多すぎますわ。あたしには決められない」

「珍しいな、瞬殺(ブリッシュラーク)の詩織さんがよう決められへんなんて、理由訊いてええか?」

黙秘権を行使します。それに理由を説明したところで、そしてみんなが納得しなかったところで、あたしの意見は変わりません。以上」彼女は以降の意思疎通を拒否した。

最後は僕か」部長はため息を8拍ほど延ばした。「通報はしない」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、532~533頁)

生徒たちによる、実況見分等の捜査が行われる

ロジック・ロック・フェスティバル』において、実況見分をしようと提案するのは会長(衿井雪)である。「15. 現場検証」をまるまる使って実況見分する様が描かれる。

「ではまず、手早く研究室内の様相を検めようか。その後、施錠したら私たちも粛々とここを立ち去るべきだ。いまでさえグレーだというのにここで長居していたら、余計に捜査が入った時に疑われる」


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、実況見分をしようと提案するのは修野まりである

「なら」由香里ちゃんがいった。「ここは撤収すべきですね、粛々と、急いで」

「もちろん」修野嬢がいった。「この部屋に何がどのように配置されているのか、確認してからだけど」

「どうして?」栄子さんが訊いた。「当面の間、知らぬ存ぜぬを通すんでしょう?」

ひとつは、いわゆる下手人による――」

まり、『犯人』よ。『容疑者』でもいいけど」詩織さんが微苦笑した。その声は何か哀しかった。

「――犯人による現場改変に対処するため。いまひとつ犯人特定するためよ。ただし前者については」修野嬢は呼吸をずらした。「瀬尾先生がいまカードキィをお持ちなら成り立たない理由だけど」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、534頁)

現場を「粛々と」立ち去るべきだという形容詞が一致している。

現場に留まるのは危険、との判断から、無人の室に移動する

ロジック・ロック・フェスティバル』において、現場から移動するように提案するのは生徒会長(衿井雪)だ(上記引用部分参照)。その理由は「余計に捜査が入った時に疑われる」との判断だからだ。移動先に音楽室を挙げるのは副会長(成宮鳴海である

「終わったらどこに集まります?」と千鶴

生徒会室は」言いかけて会長は首を振った。「役員がいるな」

音楽室はどうでしょう?」と副会長。「今は誰もいないはずです」

 音楽室は鷹松学園の新館でも旧館でもない、別館にあった。吹奏楽班や合唱班には別に練習室が設けられている関係上、入っていくのを見られたら何をしに行くのかと怪しまれるかもしれないものの、それさえ注意すれば後夜祭以後のイベントの間、ほぼ百パーセント誰も入ってこないような場所である

 こうして音楽室で落ち合うことに満場一致で決まり、すぐにそれぞれの組で行動を開始した。


天帝のはしたなき果実』において、現場から移動するように提案するのは上巣由香里だ(上記引用部分参照)。移動先に第4会議室を挙げるのは部長柏木照穂)である。その理由は相互監視をするためだ。会話文内にある括弧は柏木の心の声である主人公古野まほろ)は柏木の心の声を聴くことができるという設定がある。

一馬部長がいった。「一馬美術得意だったよね。まほと見取図を作ってくれ。切間と僕で先生遺体を改める。女性陣は第4会議室に先行して」

「第4会議室?」詩織さんが訊いた。

使役の部屋だ。あそこに籠もろう(相互監視、やむなし)」

柏木、きみは」僕は口を挟んだ。「僕らのなかに、教師殺しがいると?」

「(そのとおり)その議論は引っ越ししてからだ。誰も来ないとは思うけど、急ごう」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、535頁)

古野まほろ(作者)は「現場に留まるのは危険、との判断から」を「同一性」としているが、『ロジック・ロック・フェスティバル』においては捜査が行われたときに疑われるからであり、『天帝のはしたなき果実』においては相互監視をするためなので「同一性」とは言いがたい。

また「無人の部屋」とあるが、『ロジック・ロック・フェスティバル』における音楽室は無人の部屋だが、『天帝のはしたなき果実』における第4会議室は無人ではない。アンサンブル・コンテンストの運営を手伝っている勁草館高校の生徒の控室であり、実際に訪れた際にも内田という生徒が中にいる。

「あ、柏木先輩。例のおつかい終わりました」内田焼きそば(大盛)を啜りながらいった。

「ここの部屋は」でんでんでん、と軍人のごとく爆進(ばくしん)しながら柏木が訊いた。「勁草館(うち)の人間以外は来ないんだね?」

「はあ。うちの学校(ガッコ)の使役の控室ですし」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、547頁)

古野まほろ(作者)側の主張に沿って見れば、勁草館生徒は事件関係者であり「(事件関係者以外は)無人の部屋」と無理矢理解釈することもできなくはないが、普通に考えれば第4会議室は「無人の部屋」ではなく、こちらも「同一性」とは言いがたい。

私感

ロジック・ロック・フェスティバル』と『天帝のはしたなき果実』を両方読了した印象としては、影響を受けているのは間違いないと感じた。今回検証した被害者キャラクター造形と警察通報しないことを多数決で決めるシーンは明らかに参考にしている。とはいえ文節単位剽窃はなく、仮に裁判になったとしても著作権侵害との判断が下されるかどうかは微妙なところだ。

上記のように細部を比較すると必ずしも「同一性」と呼べない部分もある。箇条書きマジックを演出するために無理矢理同一だと主張した部分もあったのではないだろうか。とはいえ私が参照したのは旧訳であり、新訳では同一なのかもしれない。

LLF』と『果実』を比較検証する(1)

はじめに

中村あきの星海社FICTIONS新人賞を受賞したデビュー作『ロジック・ロック・フェスティバル』が、古野まほろメフィスト賞を受賞したデビュー作『天帝のはしたなき果実』と類似していると指摘され一部で話題になっている。『ロジック・ロック・フェスティバル』に続いて『天帝のはしたなき果実』を読了したので、前回(http://anond.hatelabo.jp/20131221141558)に続いて比較検証していきたいと思う。ちなみに私が読んだのは講談社ノベルス版(通称「旧訳」)である古野まほろとしては全面改稿した幻冬舎文庫版(通称「新訳」)を決定稿としたいようだが、諸事情から旧訳を参考とした。以下の比較検証おいて新訳では違ってくる部分があることをあらかじめ了承いただきたい。

古野まほろの指摘

12月7日Twitter於いて古野まほろが「関係性の説明」をした。それは大きく分けて【学校の設定】【死体発見時の言動等】【推理合戦】の3点である。今回はその中から死体発見時の言動等】について検証していきたい。古野まほろが挙げた「同一性」は以下の通りである

死体発見時の言動等】

被害者は、「世界史倫理担当の教師である

被害者の特徴は、理不尽質問悪態である

被害者は、成年男性1人である

被害者は、クローズドな施設において殺されている

発見者は生徒である

警察への通報を拒否する生徒が現れる

警察への通報を拒否する理由は、高校生として「重要イベント」のためである

警察通報すべきだ、と反対意見を述べる生徒が現れる

・結果、その場にいる生徒による、多数決が行われる

警察通報しないことを、倫理的糾弾する生徒が現れる

通報するかどうかの多数決が、可否同数になる

最後の一票により、イベントを優先して通報しないことが決まる

・生徒たちによる、実況見分等の捜査が行われる

現場に留まるのは危険、との判断から、無人の室に移動する


1つ1つの要素の問題ではありません(要素で見ても厳しいかな、とは思いますが・・・)。私が問題にしているのは、これらすべての要素の「組合せ」です。このような「組合せ」が、まったく別個の作家により、偶然に案出される可能性は、ゼロです。死体発見時の言動等もまた「同一性」の問題です。

被害者は、「世界史倫理担当の教師である

古野まほろ(作者)は「死体発見時の言動等」と銘打っているが、前半は被害者の特徴についてである。『ロジック・ロック・フェスティバル』において、メインとなる密室殺人事件被害者となるのは「灘瀬朝臣(なだせあそん)」である。灘瀬について記述してある部分を引用したい。

ねちねちとした口調、ねめつけるような視線、四十代半ばにして既に注意信号の頭髪、加えて誰が言い出したかセクハラ疑惑まで併せ持った社会科担当教諭、灘瀬――なんとか。失礼、フルネームは存じ上げない。専門も世界史だったか倫理だったか


ロジック・ロック・フェスティバル

灘瀬朝臣社会科担当教諭であり、専門が世界史なのか倫理なのかは本文中で特定されていない。高校世界史を教えるのに必要なのは高等学校教諭一種免許状地理歴史)」であり、倫理を教えるのに必要なのは高等学校教諭一種免許状公民)」だ。それぞれ別ではあるが、実際は両方を取得しどちらも教えるというケースが多い。

天帝のはしたなき果実』におい殺人事件は何度か起こるが、メインとなる首無し殺人事件被害者となったのは「瀬尾兵太(せおひょうた)」である。瀬尾兵太は世界史担当教諭である。本文中に世界史以外の社会科科目を教えているとの記述はない。

黄昏音楽室に入ってきたのは、我が県立勁草館高等学校世界史の教師を勤めるとともに、同校吹奏楽部顧問に任じる瀬尾兵太だ。


天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、23

「要素」で判断する限りは「社会科担当教諭(専門は世界史倫理か不明)」と「世界史担当教諭」を「同一性」と表現するのは厳密な意味おいては正確ではない。だが、少なくとも数学英語のように全く関係がない教科ではなく、非常に類似している「要素」であるといえる。

被害者の特徴は、理不尽質問悪態である

ロジック・ロック・フェスティバル』において、被害者(灘瀬朝臣)の特徴が「理不尽質問悪態であることは、さきほど引用した文のすぐ後に書かれている。特筆すべきなのは、実際に灘瀬朝臣が生徒に理不尽質問をしたり、答えられない生徒に悪態をつくような場面が一切登場しないことだ。設定として生徒に恨まれる理由があることを示す以上のものはない。

根も葉もない噂には同情を禁じ得ないけれど、彼を生理的に受け付けない生徒は多そうだ。授業も理不尽質問を当てるし、答えられない生徒には悪態もつく。


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、被害者(瀬尾兵太)の特徴が「理不尽質問悪態」と断言していいものかは迷う。『ロジック・ロック・フェスティバル』の灘瀬朝臣がただの記号として描かれているのに対し、瀬尾兵太ははるかに血の通ったキャラクターで、特徴として挙げるべき点が複数あるからだ。主人公たちの所属する吹奏楽部OBであるとか、東京帝大法学部出身であるとか、胸に大きな緑色宝石を付けているとか、語学の達人であるとか……。

そこで、まずは「理不尽質問悪態」に該当しそうな部分を探してみることにする。第一章から瀬尾兵太が生徒に質問するシーンを抜粋したのが以下だ。

p、って何だ」

「『弱く演奏する部分に付いた強弱記号』」

阿呆(ドゥラーク)かお前! 確かにfは『強く』でもいいが、pは『静かに』。(後略)


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、34頁)

「あと峰葉、お前は腕立て二セット追加だ――理由は?」

「歌口(マウスピース)を押さえすぎるから、です」

「唇に歌口(マッピ)の跡が付きすぎて興を削ぐな。何でそうなるんだ?」

右手の小指を深く引っかけて持っているからです」

「それは何でだ?」

ペット左手だけで支えられていないからです」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、36頁)

(前略)音がボケてる。どうしてだ?」

「舌遣い(タンギング)が柔かすぎたからでしょうか(はふう、想定の範囲内)」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、37頁)

瀬尾兵太が吹奏楽部の録音を聴いて指導する場面である。「理不尽」かどうかは判断が分かれるところだが、「質問」をすることによって生徒にどこがよくなかったのか自ら考えさせるのが瀬尾兵太のやり方のようだ。そして適切な答えを返せなかった生徒には、「阿呆かお前!」と悪態をついている。「悪態」については具体的にその言葉が出てくる箇所がある。

「まずは誰も口論当事者だって名乗りでてこないからです。瀬尾先生悪態というか音楽に関しての辛辣かつストレートな要求は今に始まったことじゃありません。誰だって何度もボコボコにされてます


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、582頁)

この発言をした登場人物は瀬尾の言動は「悪態」そのものではなく、「悪態」と表現してもいいような「音楽に関しての辛辣かつストレートな要求」と認識しているようだ。

被害者は、成年男性1人である

これまでに記述したとおりメインとなる殺人事件比較した場合、『ロジック・ロック・フェスティバル』も『天帝のはしたなき果実』も「被害者は、成年男性1人」で間違いない。しかし『ロジック・ロック・フェスティバル』は日常の謎を解く場面がいくつかあったのち、メインとなる密室殺人事件が描かれるのに対し、『天帝のはしたなき果実』は連続殺人事件を扱っている。その被害者男子生徒、女子生徒、教師(これが「成年男性1人」に当たる)である。つまり、メインとなる事件だけを比較対象にした場合同一性」に該当するが、比較対象を物語全体に敷衍した場合同一性」には該当しないことになる。

被害者は、クローズドな施設において殺されている

クローズドな施設」という表現が、含みを持たせている。ミステリーおいては「密室」と「クローズドサークル」というふたつの閉鎖状況がある。『ロジック・ロック・フェスティバル』において描かれるのは密室殺人事件だ。文化祭開催期間中に、密室となった社会科研究室死体発見される。

「……密室

 ぼそりと言ったりり子の言葉に僕は哀しいかな反応してしまう。

 僕らが入ってきたドアは確かに鍵が掛かっていた。もう一方のドアは元よりガムテープでがちがちに封鎖されて閉め切りになっており、出入り口としての役目を完全に放棄させられている。四つある窓全てにしっかり施錠されているのが確認できるし、廊下側の壁の上部・下部にそれぞれ設けられた換気用の小窓もご丁寧に施錠がなされていた。

 現場は完全なる密室だと認めざるを得ない。


ロジック・ロック・フェスティバル

高校敷地建物文化祭期間中で一般にも広く開放されているので「クローズドサークル」ではない。しかし、社会科研究室を含む四階は、唯一の階段ふたりバスケットボール部員によって監視されている。

はい、そうみたいでした。なのであたし、立ち聞きする気はなかったんですが、会話の内容が耳に入ってしまったんです。彼女たちはこう言ってましたよね、『私たちがいる間にここを通ったのは、会長副会長、あと実行補佐の四人で全部です』って」


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、メインとなる首無し殺人事件が起こるのは、アンサンブルコンテスト大会が行われている姫山市文化会館の第7楽屋である。この第7楽屋には死体発見時に鍵が掛けられていたが、オートロック式で関係者が鍵を持っていたこともあり「密室」とは呼べない。

ここの楽屋オートロック式で、カードキィを持っていなければ開かない代わりに、内側からは鍵もチェーンも掛けられない珍しい扉になっています(朝のミーティングとき瀬尾がいいましたね)。


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、648頁)

姫山市文化会館は一般に広く開放されている公共施設であるので「クローズドサークル」ではない。しかし、楽屋を含むエリア関係者以外立ち入り禁止となっている。

「非公開区域にはリボンないと入れへんし、第7楽屋のドアは専用のカードキィないと入れへんで、念のため。借りたら記録残るし」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、626頁)

鷹松学園も姫山市文化会館も一般に広く開放されている。しかし「クローズドな施設」という含みを持った表現をすれば、どちらの作品も外部との出入りが制限される場所死体発見されており、当てはまることになる。

発見者は生徒である

ここから死体発見時の状況になる。『ロジック・ロック・フェスティバル』において、被害者(灘瀬朝臣)の死体発見するのは、主人公中村あき)、山手線太郎、鋸りりこ、万亀千鶴生徒会長(衿井雪)、副会長(成宮鳴海)の6人である

 四階に辿り着くと、そこにはなんと会長までもが参席していた。

「鍵、持ってきてくれたか! 早く、嫌な予感がする」

 既に事態も把握しているようだ。

はい、これ、マスターキーです」

 走り寄って僕がポケットから鍵を取り出すと、会長が引っつかむようにしてさっさと鍵穴へ差し込んだ。

 かちり、と確かに鍵の外れる音。

 社会科研究室の扉が開くと、中から冷気が溢れ出した。エアコンがかけっ放しらしい。何か異様な雰囲気と共に、確かな臭気がその中に感じ取れた。

「うっ……なに、この臭い

 千鶴が鼻を押さえる。

「――灘瀬先生、いらっしゃいますか?」

 呼び掛けながら室内に足を踏み入れる会長。僕がその後に続いた。

 研究室入り口付近左手にすぐ壁、そして右手本棚といった配置である。そのため本棚が途切れたところで、ようやく部屋の全容が見渡せた。

 目に飛び込んでくるのは痛いほど鮮かで、残酷な色彩。

 一面の赤色

 血の海。

 赤の海。

 そこに沈む、ぐにゃりとした男の体。

 深紅に溺れる、こと切れた灘瀬がそこにいた。


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、被害者(瀬尾兵太)の死体発見するのは、主人公古野まほろ)、峰葉詩織の2人である

 うひゃあ! 前を歩いていた瓶緑色ボトルグリーン)のブレザー着た集団も飛び上がった。彼女はず、ずいと第7楽屋の前に立つ。「キィは?」

「こちらです」

 ピ、と脳天気電子音とともに若草色(リーフグリーン)のランプが灯る。彼女は目を伏せがちにいった。

「こんどは檸檬、買ってくるのよ。古野君の勝――」

 彼女の声が思いっきり完全休止(ゲネラルパウゼ)する。

 次いで教科書どおりの、深々とした、背筋の伸びた息継ぎ(ブレス)。

「僕の、か?」

 彼女の凍てついた顔を、僕は忘れない。陸奥みちのく)の安達ケ原の姫山に、鬼籠もれりというは真実まこと)か――

 そこには、嵌め殺しの机にもたれ、ドアに背を向ける形で、瀬尾だった物体があった。

 肩からうえには、首がなく。

 それは、避けられない宿業のようだった。


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、648~649頁)

上記に引用したとおり、『ロジック・ロック・フェスティバル』も『天帝のはしたなき果実』も「発見者が生徒である」ことは間違いない。付け加えるならどちらの作品も「死体発見者が主人公を含む集団である」と言っていいだろう。また主人公自身が鍵を開けるのではなく、別の人物に促されて主人公が鍵を渡す点も共通点と言える。

警察への通報を拒否する生徒が現れる/警察への通報を拒否する理由は、高校生として「重要イベント」のためである

ここからは、死体発見したもの警察通報しないという判断をするシーンである。上記ふたつについて引用部分が同じなので同時に検証する。『ロジック・ロック・フェスティバル』において、通報を拒否する生徒は生徒会長(衿井雪)である。その理由は自身が実行委員長として力を注いできた文化祭最後まで終わらせたいというものである

 その時だった。

 会長がすっとみんなを置き去りにするように入り口の方に向かった。そして直後、社会科研究室の扉がぴしゃりと閉じられる音が響いたのだ。

会長……?」

 不審に思い、僕も一度灘瀬の遺体から離れ、一同の輪の方へ戻ることにする。

 そこから入り口を見ると、なんと会長は信じられないことに扉を背にしてその場で膝を折り、こちらに向かって土下座をしていたのだ。

 それだけではない。とんでもない発議がその口からなされた。

「……頼む! 文化祭が終わるまで通報を待ってくれないか

 それは誰もが理解に時間を要するほどの突飛な提案だった。

「な、何を言って……」

 ようやくどうにかして言葉を発した副会長を遮って、会長は哀願するように続けた。

「分かっているんだ、これは普通の思考じゃない……異常だ、狂ってる……そんな風に思うかもしれない……それでも! それでも私は自らの全てを鷹松祭に注ぎ込んできた……実行委員長として私にはこの祭を完成させる義務がある。それだけは誰にも邪魔させない。じきに一般公開も終わる。そこから簡単な片付けがあって後夜祭、ファイアーストーム、そしてグランドフィナーレ――鷹松祭が終了を迎えるまで残り約三時間、あとたったそれだけなんだ!」会長は喘ぐように息を継いだ。「――今一度、三顧の礼を尽くして懇望する。鷹松祭の終了まで示し合わせて黙っていてはくれないだろうか」

 総員、言葉を失ってしまった。


ロジック・ロック・フェスティバル

天帝のはしたなき果実』において、最初通報を拒否する生徒は主人公古野まほろである。その理由はすでに演奏が終わったアンサンブルコンテスト大会の結果が聞きたいというものである

差し当たり重要なことは」一馬が厳かに口火を切った。「ひとつしかないわ。通報沈黙か。それが設問よ(ザットイズザクエスチョン)」

「僕は沈黙派だよ」と僕。

(中略)

「今通報すれば、会場は大混乱、大会どころじゃなくなる。あれだけの演奏ができたのは瀬尾のお陰だし、客観的にもその評価を得るのが供養だと思う」


(『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス版、530頁)

どちらの作品も警察への通報を拒否する生徒が現れ、その理由は、高校生として「重要イベント」のためであるのに間違いない。

2013-12-27

百度/Simejiキーロガー事件

これ犯罪として捜査されないとおかしいんじゃないの

どうなってんの?

百度/Simejiキーロガー事件

これ犯罪として捜査されないとおかしいんじゃないの

どうなってんの?

2013-12-20

黒子のバスケ逮捕までの流れすげえな

http://mainichi.jp/select/news/20131220k0000e040229000c.html

  1. 43億件以上にのぼるアクセスログ接続記録)を分析
  2. 大阪市ネットカフェから何度もHPアクセスした人物がいることが判明
  3. 周辺の防犯カメラに不審な男が映っていることが分かる
  4. 捜査員が男を大阪駅発見
  5. 高速バス上京する際に尾行
  6. 渋谷区内のポスト脅迫文を投函(とうかん)したところを確保

ドラマかよ

2013-12-16

酔客の転落とタクシー運転手の救護義務についての交通整理

“自らドア開け転落”の車内映像、タクシー客が転落後ひかれ死亡(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース

某県某市で、7X歳の男性タクシーから転落し、その後、ひき逃げされ死亡した事件で、タクシーの車内映像には、男性が自らドアを開け、車外に落ちる様子が映っていました。

(略)

警察はこの事故で、タクシーを運転していたA容疑者が、Vさんに気づかず、救助処置を怠ったとして逮捕しました。警察によりますと、Vさんは酒を飲んだ帰りで、A容疑者は「気がついたらお客さんがいなかった」と容疑を否認しているということです。

(※引用者におい匿名化した。)

道路交通法

交通事故場合の措置)

第七十二条  交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合おいて、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官現場にいるときは当該警察官に、警察官現場にいないとき直ちに最寄りの警察署派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

(2〜4項 略)

第百十七条  車両等(軽車両を除く。以下この項において同じ。)の運転者が、当該車両等の交通による人の死傷があつた場合おいて、第七十二条交通事故場合の措置)第一項前段の規定違反したときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(2項 略)

交通事故」の定義は下記の通り。要するに (1)人の死傷若しくは物の損壊という結果が発生し,(2)それが車両等の交通によること,が,要件となる。

道路交通法

危険防止の措置)

第六十七条

(1項 略)

2  前項に定めるもののほか、警察官は、車両等の運転者が車両等の運転に関しこの法律(第六十四条、第六十五条第一項、第六十六条、第七十一条の四第三項から第六項まで並びに第八十五条第五項及び第六項を除く。)若しくはこの法律に基づく命令の規定若しくはこの法律規定に基づく処分に違反し、又は車両等の交通による人の死傷若しくは物の損壊(以下「交通事故」という。)を起こした場合おいて、当該車両等の運転者に引き続き当該車両等を運転させることができるかどうかを確認するため必要があると認めるときは、当該車両等の運転者に対し、第九十二条第一項の運転免許証又は第百七条の二の国際運転免許証若しくは外国運転免許証の提示を求めることができる。

(3,4項 略)

高速道路を走行中に70代の酔客という運動能力の優れない者が車外に転落すれば,十中八九,怪我したと言えるように思われる。

そして,この怪我は高速走行という「車両等の交通」があって初めて生じるものであることからすれば,「車両等の交通による」と言えるように思われる。

(他方,後続車に轢かれたことによる死傷結果については,因果関係が切断されるであろう。)

(なお,これはあくまで救護義務発生の前提の話をしているのであって,Aが上記交通事故それ自体について刑事責任を負うという話ではない。)

 

もっとも,故意刑法38条1項)が無ければ犯罪は成立しない。記事に「容疑者は『気がついたらお客さんがいなかった』と容疑を否認している」とあるのは,故意の否認を言うものと考えられる。(あるいは,交通事故認識が救護義務発生の前提となると考えれば,故意主観的構成要件または責任)ではなく救護義務客観的構成要件)の問題とも捉えうる。いずれにせよ,交通事故発生(≒V転落)についてのAの認識の有無が問題となる。)

これを本件について見るに,Vの転落直後にAが「大丈夫大丈夫?」と発問していることからすれば,AはVが転落した直後には転落を認識していなかったであろう。

もっとも,上記発問への応答が無かった時点(イメージとしては転落の10秒後頃か)に転落に気付いたならば,Aはその時点で救護措置を採らなければならなかった,とも考えられる。

他方,救護の余地のない時点で初めて気付いたのであれば,救護義務ないし故意が否定されよう。

 

ところで本件の警察の行動を論評する際に注意しなければならないのは,ドラレコ映像は,いつ,誰が入手したものか,という点である

逮捕前に捜査機関が入手していた場合には,逮捕必要は小さい。

これに対し,逮捕後に捜査機関が入手したとすれば,現時点で身柄を開放するかどうかはともかく,逮捕の時点では,逮捕必要はそれなりであろう。

さらに,捜査機関が入手しておらず,ただマスコミが独自に入手したのだとすれば,捜査機関としてはこの映像を入手するための捜査継続する必要があり,逮捕必要もそれなりであろう。

(ここで「小さい」「それなり」というのは,逮捕の当否に直結するものではない事を念のため付言しておく。)

バス犯行動機を全解説

黒子のバスケを標的にした理由

→ちょうどアニメをして目についた(2012年10月はBS再放送中)

グリコ森永事件を語った理由

NHKの未解決事件の再現ドラマドキュメント警察翻弄する強烈な印象があった。

大阪から東京さいたままで郵便投函する異常なまでの行動力

→世の中のニュースになることをしてる興奮、上記ドラマで県をまたぐと捜査力低下の印象

思ってるほど大層な理由はない場合が多い。

しろ犯罪してる自分に酔ってるということか。

2013-12-13

石破が正論だろ。恫喝って言う方がおかしいし、捜査処罰対象に関してそこまで暴走してしまうほど、日本平和精神ってやわなものだったのかね。

左翼の諸君。

左翼が騒げば騒ぐほど、正しい法案なんだって思うよ。

戦前朝日国民を煽って国は引くに引けなくなった。もし、かりに戦前マスコミが一環として戦争反対を訴えていればあんなことにはならなかったんじゃないかね。

左翼引っ込め。

 自民党石破茂幹事長は12日、ニッポン放送ラジオ「高嶋ひでたけのあさラジ!」に出演し、

秘密保護法の「特定秘密」が報道された場合について「『大勢の人が死にました』と言うと、どうなるのか」と述べ、

改めて報道抑制すべきだとの本音をもらしました。

 石破氏は「『知る権利』だと言って合法的な方法で知って外へ出すと、国の安全に影響があるとわかっているが、

報道の自由』だということで報道する。処罰対象にならない。でも『大勢の人が死にました』と言うと、どうなるのか」と発言。

報道機関捜査処罰対象となる法律の仕組みをごまかしながら、報道機関をどう喝しました。

 秘密保護法戦前治安維持法を復活させかねないとの批判について

「今度の(法律)は秘密を取り扱う公務員が強い責任感を持ち、漏らした場合には重い処罰がかかるという、

公務員に向けた法律だ。国民を取り締まるための治安維持法と同列視するのは少しどうなのか」と述べ、

民間人市民活動家ブロガーも含めて国民を広く処罰対象とする秘密保護法危険を隠ぺいしました。

ソース しんぶん赤旗 自民・石破氏また どう喝「特定秘密報道大勢が死んだらどうなる」

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-12-13/2013121302_02_1.html

2013-12-10

【疑問】特定秘密保護法について

バカな疑問だったら恥ずかしいので増田に書きます

誰か教えてください。

 

 

1,「特定秘密保護法」が施行されると、アメリカがやっているスパイ活動処罰対象になるか?

従来だったらアメリカに盗聴されていても、日本政府は態度をあいまいにしてこられた。ところが今回法律ができたからには、相手が誰であろうと容赦せずスパイ処罰する義務が生じるのではないか

 

もっとも、外国政府情報提供することについての条項はあるみたいだから日本政府アメリカ特定秘密をわたすこと自体は違法ではない。私が疑問に思うのは、『政府提供を認めていない特定秘密アメリカが盗んだ場合である

もし特定秘密を盗んだスパイアメリカ側の関係者だったなら、日本政府はそのスパイ処罰したりせず看過する可能性が高い。

だとすれば、アメリカ特定秘密を盗むことを合法とみなす解釈日本政府が用意しているか? それとも、違法と見なしたうえで見て見ぬフリできる方便があるのか?

 

 

2,政府被害届を出さないかぎり、検察スパイ逮捕できないか? それとも検察だけで独自にスパイ容疑の捜査起訴をすすめられるのか?

 

こういうのを「被害届」と言ってもいいかどうか知らないけれど、もしも政府スパイのことを問題視して被害を訴えでたなら、この法律によって取り締まることができるようになるだろう。

では逆に、政府がいっさいスパイに気づかず問題視していない(または何か事情があって問題視したくない)場合検察がみずから捜査を始めて容疑者逮捕したり起訴したりできるのか?

2013-12-03

ロジック・ロック・フェスティバル』は盗作なのか?

 先日ネット上にて、星海社から発売された『ロジック・ロック・フェスティバル』が古野まほろの『天帝のはしたなき果実』の盗作であるという疑惑が生じ話題となった。

 そして、その『ロジック・ロック・フェスティバル』が本日、晴れて全文公開された。

http://sai-zen-sen.jp/awards/logic-lock-festival/

 そういうわけで今日は本作が本当に盗作であるかというかのを考えていきたいのだが、その前提として知っておかなければならない事実として、「盗作」とは何かということである

 ここで日本盗作について一番詳しく書いている栗原裕一郎の『〈盗作〉の文学史から一部引用させていただこう。

 本文に先立ち、何を「盗作」と呼んでいるかをはっきりさせておく必要があるだろう。

 「盗作」にしろ剽窃」にしろ、いずれも俗語から、明確な定義は持っていない。

 したがって、「盗作であるか否かを区別する客観的基準というものも――明白な著作権侵害である場合を除いて――存在しない(中略)「影響」も「模倣」と捉えれば、広義には「盗作」と呼べないこともない。

 つまり何かが盗作であると断ずるには、著作権侵害レベルの一致がない限り難しいのである。そして、肝心の版元である星海社盗作の件について

今回の「盗作疑惑につきましては完全な事実無根であることを表明いたします。

 と、はっきりと否定。また、盗作された側である古野まほろtwitter

本歌取り日本の伝統、本格の伝統です。だから、もし本歌取りを「盗作」などと貶めるなら、それはとんでもない侮辱冤罪です。私は、元の和歌が分かるマナーのある本歌取りなら、むしろ嬉しく思います。逆なら悲しい。私は、話もせず真実も知らず、人を断罪することは、不正義だと考えます(古野)

 と言っており、両者の意見が「盗作ではない」と一致しており、晴れて『ロジック・ロック・フェスティバル』が盗作ではないことが確定したのである。パチパチパチ。

 しかし、それでは面白くない両者の意見をよく較べてみると、あらゆる面で一致しているわけではない。

 古野側は

ですから「類似点が多い」のはどうしてか。そして、これまで古野について一切、どこかで語ったり、書かれたりしていないのは何故なのか。これらがハッキリすれば、何の問題もないと思います。「盗作」は考えにくいから。もし本格の後継者でいらっしゃるのなら、古野とは仲間だから島津

 という具合に、盗作とは言わないが、こんだけ類似点が多いのは偶然で済ませられないだろと主張しているのに対し、星海社側はあくまで、

本作『ロジック・ロック・フェスティバル』においては小説を構成する主要素であるところのテーマプロットキャラクターおいて、先行作品との「盗作」に該当する類似点は一切ございません。

 と類似点なんてねーよと全ツッパ。

 ここで難しいのは、先ほども書いたように、「盗作」というもの定義がはっきりしていないため、星海社のいう『「盗作」に該当する類似点』というものがどういったものかわからないのである

 どこまでが、『「盗作」に該当しない類似点」であり、どこからが『「盗作」に該当する類似点』というのを言ってくれないと判断に困る。

 しかし、言ってくれないものは仕方ないので、こちらで勝手検証していく。

 さて、ではここで問題となっている両作品の類似点とはどういったものなのか。

 まず、読者の印象に大きく残る点として、全体のストーリーの流れが挙げられるだろう。

天帝のはしたなき果実

吹奏楽大会中に殺人事件が発生、それを主人公たちが発見する

  ↓

事件が発覚すると大会台無しになる、多数決でこれからどうするか決める

  ↓

これまで練習してきた努力無駄にしないために

一時的警察の介入を拒んで自分たちで犯人を見つけようとする

  ↓

捜査開始、推理合戦

  ↓

主人公真犯人を庇って偽の推理を披露する

ロジック・ロック・フェスティバル

文化祭最中殺人事件が発生、それを主人公たちが発見する

  ↓

事件が発覚すると文化祭台無しになる、多数決でこれからどうするか決める

  ↓

これまで準備してきた努力無駄にしないために

一時的警察の介入を拒んで自分たちで犯人を見つけようとする

  ↓

捜査開始、推理合戦

  ↓

主人公真犯人を庇って偽の推理を披露する

 2chからコピペだが、両者を読み比べた自分から見ても、この通りの展開が書かれていたし、印象もだいぶ似ていた。

 これに対して星海社は、

たとえば本作『ロジック・ロック・フェスティバル』にてテーマとなっている「学園での殺人事件」につきましてはミステリーを描く上では一大ジャンルを成すポピュラーなテーマであり、ご承知の通り、先行作品を枚挙することに暇はありません。また、文化祭殺人が起こり、その発覚によって学園祭が中止してしまうことを恐れて生徒達が独自に行動する、という本作のプロットには先行作品としてはたとえば『前夜祭』(角川書店刊/芦辺拓西澤保彦・伊井圭、柴田よしき愛川晶北森鴻氏らによるリレー小説)の存在を指摘することができると思いますが、こちらの作品に関しても前段となる殺人の状況と、後段となる推理と解決へと至るプロットには、本作との密接な類似点を見出すことはできません。

そして、「特殊場所への警察権力の介入を防ぐために居合わせ人間素人探偵となって活躍する」といった本作のプロットに関してはたとえば『水の迷宮』(光文社刊/石持浅海)などの優れた先行作品を指摘することができると思いますが、こういったプロットに関してもまたミステリー界においては極めてポピュラーなものであると言えるでしょう。 キャラクターに関しても、学園の生徒会やその周辺の個性にあふれた生徒たちが登場し、事件を解決するのはいわゆる「学園ミステリーものの常であります

 という形の弁明を行っているが、これはいささか詭弁臭い

 この理屈がありならば、「少年漫画おいて、探偵主人公というのは一大ジャンルを成すポピュラーなテーマであり、大人だった主人公子供になるという設定も手塚治虫の『ふしぎなメルモ』など枚挙に暇がなく、また主人公が知り合いの博士おもしろグッズを作ってもらうのも、偽名に古今東西有名人名前を使うのも決して珍しいケースではないので、本作『名探偵ドイル』は完全なオリジナル作品なのです!」などという無茶苦茶理屈もありになってしまう。

 問題となっているのは、別個であるはずの2つの作品でこれだけ似通った要素が複数に渡って存在してる点なのに、それを因数分解のようにバラバラにして、よくあるケースだと主張するのはいささか無理がある。

 もっとミステリなんてのは、『名探偵、皆を集めて「さて…」と言い』という言葉があるぐらい、ある種の流れが決まっているジャンルだし、このぐらいのストーリーの類似はよくあることかもしれない。だがそれ以外でも古野側が、

私はこれまで徹底して、著者の方の名誉と将来のため、具体的指摘を避けていました。また性善説に基づき、盗作説を断固否定した上で、類似点の多さを悲しみました。それすら非のない方への中傷と言われれば、非は私にあることになる。ならば、相当数あるうちの1つだけ、まずお示ししましょう(古野)

鷹松学園と勁草館高校学校の設定を比較対照してみて下さい。 やや時間を置いた上で、その具体的指摘も行います。 できればこれに止めたいですが、私に非があるとされている間は、二の矢三の矢を射ちます。極めて不本意です。私はこの段階でも、平和裡に解決することを強く、強く希望します(古野)

 と主張しているように設定面においても、両校の舞台が「藩校を前身とする名門校であり、地下に軍事施設がある」という一致を見せている。

 普通、ここまでの一致はなかなか見られまい。

 また『ロジック・ロック・フェスティバル』の応募時キャッチコピーが「学園ミステリー青春に捧げる供物である」というものだったのに対し、『天帝のはしたなき果実』に対する、ミステリ作家有栖川有栖氏の推薦文が「これこそ、虚無なる青春への供物。真正の本格にして破格のミステリ」となかなかどうして似通っている。

 それ以外にも両作品の最後の一文も綺麗に対称関係となっている。

 このまま順調にいけば、古野によって二の矢三の矢が射たれるはずなので、今後の展開を楽しみにしておきたい。

 ただ、個人的な意見を言わせてもらえば、『ロジック・ロック・フェスティバル』において、軍事施設の設定は必ずしも必要ものではなく別の設定でも代替可能だったはずである。だから、もし作者に本当に盗作をする気があるならば、こうした部分は真っ先に変更したはずである。それにもかかわらず、このような明白な形で残っているのだから、この一致は作者によるオマージュリスペクトの一種とみなした方がいいだろう。

 しかし、オマージュであれ、リスペクトであれ、このような類似点が多数ある以上、星海社側の「完全な事実無根」や「なぜ火のないところに煙の立つような今回の「盗作疑惑が起こってしまったのか」という発言はいささか苦しい。少なくとも根や葉や火種はあったわけなのだから

 『ロジック・ロック・フェスティバル』のあとがきによれば、本作は作者が初めて書いた小説らしい。

 その点を考えれば、こうした部分はむしろ若気の至りや遊び心と言えるし、前途ある新人に対して執拗に非難するべきではあるまい。

 問題はむしろ出版社側にあると言える。

 本作を受賞させるにあたって、星海社太田副社長座談会でこのようなことを言っている。

この人、ミステリーの手つきが本当にいいわけ小ネタからネタまで、80点以上のミステリーが次々とやってくるって感じ。飲茶おいしい料理が次々やってくる感じなわけね。しかもなおかつ、法月綸太郎的、佐藤友哉的な青春の痛みがしっかりとあるのよ。だけど生々しく「法月綸太郎が」とか「佐藤友哉が」みたいな感じでは出さないようにしてるんですね。

 …………まほろガン無視である

 また、さらにこのようなことも言っている。

うん、この人は新本格ミステリーの正統後継者だと思うよ。あの世にいる宇山さんにも読ませたいよね。そういう意味で言うと、「ありそうでなかった」っていう感じがする作品なんだよね。新本格はその誕生以来ずっと奇形化が進んでいったわけだけど、正統的な先祖返りというか……この人の作品は音楽で言うと「黒いジョン・レノン」と呼ばれたデビュー当時のレニー・クラヴィッツみたいな感じなんだよね。あるいは、とかくビートルズと対比されたデビュー当時のオアシスとか。とにかく、これまでにありそうでなかった青春ミステリー最前線、みたいなわくわくする感じがこの作品にはあるような気がするんです。

 ここで太田が読ませたいと言っている、宇山氏が生前最後に送り出した作家古野まほろをまたしてもガン無視である。「ありそうでなかった」人扱いである。まほろ存在歴史から抹消されている。預言書が燃やされたのだろうか?

 それとも『天帝のはしたなき果実』の文庫版が講談社からではなく、幻冬舎から出ていることと何か関係しているのだろうか?

 そして受賞作の発売に寄せてこのようなことも言っている。

……というわけでぜひみなさん、『ロジック・ロック・フェスティバル』を読んでください。綾辻行人さんや法月綸太郎さん、有栖川有栖さんたち、かつての「新本格推理小説ムーブメントは終わっていなかった、それが見事に証明される一作です。学園祭密室の妙に酔いな……!

 やっぱりまほろガン無視である

 そりゃまほろも怒る。

 明らかに古野まほろの影響を受けている作品に対して、他の作家名前ガンガン引き合いに出してるのに、肝心のまほろ無視しているんだからそりゃ激おこにもなるだろう。

 この場合考えられるケースは4つ。

1.選考に関わった全員が『天帝のはしたなき果実』を読んでいないor内容を忘れていた。

2.色々類似点があると気づいていたが、この程度大した類似ではないと考えた。

3.色々類似点があると気づいていたが、読者は類似に気づかないと考えた。

4.気づかれることを想定してのネットでの炎上狙い。

 イラスト大御所CLAMPを使っている時点で4番は無いだろう。考えられる可能性は残りの3つ。外野である我々にはどれが真実なのかを判別する術はない。

 ただ、やっぱり上に挙げた類似点を考えれば、作者が古野まほろを全く知らなかったというのだけは考えられない。

 そして星海社は普段から新人賞選考おいオリジナリティ重要視しており、以前の座談会ではこのようなことを言っている。

太田

次は岡村さんが担当した『MV ―Meteddo Vevaea―』。これは高校生

岡村

そうですね、高校生でこの枚数書けるのは素直にすごいです。

山中

何枚くらい?

岡村

400枚以上ありました。

太田

おお、それは確かに頑張ったね。

岡村

ただ、肝心の内容がまんま『IS〈インフィニット・ストラトス〉』なんですよね……。

山中

タイトルもそれっぽい!

太田

岡村さんもさらときついことを言うようになってきたねえ(笑)

岡村

いやいや、でも本当にそうなんですよ。架空兵器があって、それを使える男性主人公だけ……という設定で、何から何まで『IS』を連想させてしまう内容でした。これをそのまま出版したら、ちょっとタダではすまないだろう、と(笑)

山中

大変なことになりそう(笑)

平林

似た例は僕のところにもあって、『コトホギ』ってのがそうなんですけど。

竹村

コトホギ……?

柿内

タイトルが既に不穏だなあ。

平林

これ、舞台大正二十年、帝都女の子悪魔に襲われているところに、書生姿の男が助けに入り……と、ほとんど『葛葉(くずのは)ライドウ』です(笑)

一同

まんまじゃん!

平林

電波塔がうんたらとか、もうほとんど二次創作でした(笑)。これでライドウ連想しない人はいないだろうと。

山中

もう一つありますよ、『虚無の旋律』!

太田

まだあんのかよ! いい加減にしてくれよ(笑)

山中

主人公着物姿で武器は刀……式の性別を男にしただけ、まんま『空の境界』!

岡村

冒頭1ページ読んだだけでそれと分かる感じでしたね……。

太田

わはは、タイトルもそれっぽい(笑)

山中

よく星海社にこれを送ってきたな、という。度胸はあるのかもしれませんけど、酷い!

太田

みんな、頼むからちゃんと自分の作品を書いてくれよ(泣)!

 別に新人賞オリジナリティを重視するのはかまわない。むしろ当然である。既に市場に似たような作品があるのならば、多くの読者は新人ではなく実績のある作家の作品を選ぶだろう。

 だが、だとしたら『天帝のはしたなき果実』を連想させてしまう『ロジック・ロック・フェスティバル』を受賞させたのは失敗ではなかっただろうか?

 普段の座談会で大上段から応募作を切り捨てているからこそ、受賞作にはそれ相応のクオリティが求められる。さらに帯に『まだあった「新本格推理小説! 全ミステリファン注目の新人登場』なんて書いたらハードルの高さはそりゃもうウナギ登りでよっぽどの脚力が無い限り、足を引っ掛けて転倒は免れまい。

 先程も書いたように、『ロジック・ロック・フェスティバル』の作者である中村あきにとって本作は初めて書いた作品である

 そうしたまだ若き作者に対して、これほど高い下駄を履かせるのはどうなのだろうか。

 少なくとも「全ミステリファン注目」というのはいささか厳しすぎる。

 そういう意味では、今回『ロジック・ロック・フェスティバル』が受賞してしまったことは決して幸運などではなく、むしろ運が悪かったのかもしれない。

 身も蓋もない話、これが星海社からではなく別の出版社から刊行されていたら、ここまで話題になることもなかったと思うのだが……。

 何はともあれネットアイドル増田星海社中村あき先生古野まほろ先生を応援しています

2013-11-28

http://anond.hatelabo.jp/20131128123503

などと意味不明供述を繰り返しており、

現在余罪がないか捜査中とのことです。

では、続いてのニュースです・・・

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