はてなキーワード: 治療費とは
http://anond.hatelabo.jp/20170424005301
何が何でも欲しい、という人から
絶対産みたくない、という人まで、いろいろだと思う。
まあできればうれしいかなって人もいるし、不妊治療してでもって人も。
もちろん、こんな考えもあっていいと思う。
子どもが欲しくてタイミング療法はしてるけど、次のステップに進んでも人工授精までかなと思っている。
それ以上は年間200万の治療費とか聞いてビビったのもあるし(世帯年収三分の一だから不可能)、
そこまでして欲しいかなと考えて考えて、そこまでじゃないようにも思えてきた。
他人にも、本当は親にも言われることではない。
一か月ほど前、出勤途中に、信号待ちで停車していた所を後ろから追突された。
そして勢いで前の車にも衝突。
3台の玉突き事故だった。
僕は35歳。20代を丸々ひきこもって過ごし、今は年収200万の非正規労働者として底辺を這いずり回っている。
まあそれは仕方ない。自業自得だ。雇ってもらえるだけで御の字。実家住みだからとりあえず貯金もできる。
話がそれた。
僕はこの時点でとても肩身が狭い思いがした。
恥ずかしい。
世間から隠れて底辺労働でこそこそ生きていたのに太陽の下に連れ出されてしまったような気分だ。
その後、保険会社の人、代理店の人、警察、車販売会社の人などといった「しっかりした」人たちとやりとりするのは本当に惨めな思いだった。
ぼくも道を踏み外さなければ、こういう普通の人になれたかもしれないという思い。
もはや普通の人にはなれないという断念。
こんなきれいな人に頭を下げさせてしまって、こちらが悪いことをしてしまったみたいだ。
恐縮してしまって仕方がない。
謝る必要なんてないのです。
僕なんて大した仕事してないのですよ。
何より生きていたって仕方ないようなゴミ虫なのですよ。
恋人どころか友人も一人もいないのですよ。
働くのも、生きるのも、もう嫌だと毎日思ってるんですよ。
いっそこんなことを言ってしまおうかと思った。
しかし体は痛い。
慰謝料や治療費を請求したら彼女を追い詰めてしまうようで心苦しい。
こんな価値のない生命のために、前途有望な彼女の経歴に傷をつけるのが申し訳ない。
電話で彼女の声を聴いて、久しぶりに聞く若い女の声に勃起している自分も嫌だ。
首も腰も痛い。頭痛もするし、手足も時折しびれる。
Twitter上に「フジパンストアーは問題を四ヶ月間放置し、Twitterにうpしたところ会社が慌てて謝罪した」
という誤った情報が流れているので、最初に確認しておきたいと思う。
今回写真をうpしたのは被害者の知人である。知人のツイートから一部引用する。
「ミスにミスを重ね謝罪の心は見えず放置されこの4ヶ月に知人は呆れと怒りで一杯だそうです」
このツイートは、誠意を感じなかったというものであり、謝罪そのものは行われているようだ。
J-CASTニュース(http://www.j-cast.com/2017/04/03294727.html)からも引用する。
「フジパンストアーは男性に電話をしたり、男性の職場に何度も出かけて行き謝り、慰謝料、歯の治療費、交通費などの支払いについて相談した。」
「そうしているうちに男性は弁護士を立てると言ってきたところ、2017年3月13日には示談の決着が付きそうになった。」
このように、「4ヶ月間放置した」という事実は存在しないことが分かる。
あともう一つ、歯が「折れた」は誤りで、正しくは「欠けた」である。
デマが一瞬で拡散されるネットの恐ろしさが分かる事例。改めてその恐ろしさを痛感する。
では、本題に入る。
J-CASTニュースの記事によると、フジパンストアーは、SNSにアップしないことを申し入れていたようだ。
異物混入は絶対に防ぐことのできない問題で、殆どの会社で対応時のマニュアルが作られている。
その中にはお客様が「保健所に言うぞ!」と言ったときの対応も書いてある筈だ。
そういった際は、「私共にお留する権利はございません。納得いただけず残念ですが、お客様のご判断におまかせします。」
と言うのが一般的。
しかし、ネット拡散やメディアへのタレコミとなると各社対応が分かれているみたい。
一般的な異物混入の対応は、「謝罪」「改善の約束」「損害賠償」の3つが出来ることだと言われている。
損害賠償は至って明確。医者が提示した治療費を払えばいい。領収書があれば解決する。
示談となると、案件を非公表にしてもらう代わりに慰謝料を支払う必要が出てくる。
ところが示談の危険性は、何を根拠にこの金額なのか、というのが不明瞭であることだ。
慰謝料は建前上は精神的苦痛の賠償だけど、その実態は口止め料と何ら変わりがないといえるだろう。
安くては条件を呑んでもらえないし、後から高くしたところで誠意の欠片もない。
さらに「怒れば怒るほど値段を上げてもらえる」と思われたら終わりだ。
他にも示談が一般消費者に発覚してしまうと隠蔽と受け取られかねないし、そのリスクは大きい。
だからどうして、フジパンストアーはリスクの高い示談(SNSへアップしないこと)を申し入れたのか謎で仕方がない。
一般消費者は誠意ある対応を望んでいる。誠意ある対応とは迅速な対応とクリーンさだ。
ペ○ングが大きな騒動になってから、日○食品の冷凍パスタでも同じようなことが起きた。
日○食品は自ら公表し、お詫びとお知らせや回収などの対応が迅速だったので”賞賛”された。
カ○ビーの対応も迅速であることは有名。president.jpはクレーム客の再購入率が95%と報じているくらい。
日本人はアホじゃない。異物混入が防げないことはわかっている。
だけど、その後の対応次第で印象は大きく変わる。
フジパンストアーも、男性の職場まで何度も出かけて謝罪したという点はすごく誠意を感じるし、書面で原因や再発防止策の報告も行っている。
ダメな対応だったとは思えないのだが、「SNSへのアップしないことを申し入れた」という点だけがただただ残念。
被害者の知人は「挙句に世間に発表するのは困ると言った態度..ありえません」とツイート。事実、このように受け取られてしまっている。
ネットで大拡散されてしまう時代。お客様に口出し出来る立場じゃないということは覚えておきたい。
「寿司に異物が入っている」と虚偽のツイートをされたとき、被害を受けた会社は抗議文出しているし、犯人は後に逮捕もされている。
会社は拡散されることを恐れちゃダメだ。そんな段階まで来てしまっているのは残念だがこれが現実。
ネットって、恐ろしいよね。
うつ病をわずらって一時休職したこともあり、5年前くらいは手取り15万くらいの仕事についていて、大学も出てないし自分には取り立てて秀でた能力もないからこんなもんだと思っていたものの、この先ひとりで生きていくには心もとないから結婚しなきゃ!と思って、結婚を考えてると言われて付き合った恋人にあっさり振られてしまった。
「わたしの人生誰もなんともしてくれない」「幸せだと思ったこともないしこの先幸せになれるとも思えない」「どん底みたいな気持ちで生きていくのか」という気持ちで、またうつ病に逆戻りなのかなとか、会社の先輩に「うつ病なんて甘え、好きなだけ休んでずるい」と言われたりとか、しかしその先輩の仕事の尻ぬぐいを全部押し付けられたりとか、次第になんでこんな思いをしてまで生きなきゃいけないんだという怒りが沸いてきて、よしわかった!自分の人生の責任はわたしが持つ!リングに立ってやるから覚悟しろよ!!と腹をくくることになった。
信頼できる上司の下で仕事を覚えて実績を積み重ね、次第に周囲もわたしのほうを上役扱いしだして、名実ともに先輩の上司になるまでになった。その頃には手取りが2.5倍以上になっていた。(そして先輩は自分はうつ病だと言いだしたが割愛)
恋人から振られなかったら、先輩からひどい目に合わされなかったら、わたしは何も変わろうとせず、幸せではない毎日を疑問にも思わず甘んじて受け入れていたと思う。想像するとぞっとする。だからきっかけをくれた元恋人にも先輩にも嫌味でなく感謝している。
わたしはほんとに運がよかった。信頼できる上司とは何度もぶつかり合ったけど、たまに体調を崩して休むわたしを責めることは一度もなかった。わたしにはものすごい才能はないけれど、人よりちょっとうまくできることもあった。逆に苦手なことはやらなくてもよいと言ってくれた。自分が幸せになるために仕事をしろ、不幸になってまで仕事をするなと言ってくれた。
自分には縁がないと思っていたきれいで広めの部屋に引っ越して、こだわった家具を選んだり猫に美味しいものを食べさせたりできるようになった。猫が病気になって治療費を躊躇なく出せるようになったことは、仕事をがんばってお金を稼げるようになって一番良かったことだ。いまのところ結婚の予定はない。
ガンかも知れないって言われてめちゃくちゃ検査した。今結果待ち。
不安で仕方がない瞬間と、別にどうでもいいやって時間とが入れ代わり立ち代わり。
若くもないのに不摂生だし思い当たる事が多すぎて自業自得なんだ。
ガンだったら治療費とか払えないからもう死に至るまでの日々を楽しく過ごしたい。
心残りはこの世界に何も貢献できなかった。子も作れる身体じゃなかった。
仮に産めたとしてもきっと私は虐待していただろう。
子の育て方が分からない。
喪服の死神を覚えているだろうか?彼の意見陳述は私の身の上を代弁しているような内容だった。
どれだけテストで頑張っても褒めてもらえない。
怪我や病気をするとこっ酷く怒られた。
大の親友が引っ越しする時、最後のお泊まり会で宿泊の許可が貰えなかった。
そんな育てられ方をした私に子を育てられる筈もない。
もしガンになったと言えばまた怒られるのだろう。
団塊の世代の年老いた両親が、いい歳をした娘を叱りつけるんだろう。
でも気にしない。両親に一番の恩返しができるかもしれない千載一遇の好機だ。
両親より先に死んでしまいたい。
最大の親孝行で最高の復讐になる。だから夢も希望もないことはない。
死ぬまでは精一杯生きるしね。ガンじゃなくてもね。
実際に家族がガンになった者だけど
最初はダイレクト型じゃない生保レディーの口車に乗っかって入った保険だったので加入中も「もったいねー」とかちょっと思ってたんだけど
てか、ガンになるとほんと湯水の如くじゃんじゃん金がなくなっていく
治療費なんて健康保険とかでなんとかなるじゃんとか思うかもしれないけど
何より「このガンの手術は某大学の先生にお願いしてください」とかいって東北だの九州だの北関東だの地方の病院に生かされる
そんで手術を受けると定期診断でそんな遠方にもいちいち出かけないといけない
そんで生命保険について調べてみたんだが、正解は掛け捨ての死亡保険一択という結論に至った。
みんな、営業マンや窓口の女性に勧められるまま、よく分からず加入してたりするらしいけど、ぼったくられてない?必要ない保険に入ってない?
とりあえず調べた結果をまとめる。間違いがあれば、是非指摘してください。
手間がかかるけど、必要な補償額を計算してグラフをつくる。右肩下がりのギザギザになるはず。そのギザギザの補償額をカバーできる掛け捨ての死亡保険を選べば良い。
医療保険は不要。高額医療費制度がある。約8万円と、追加の差額ベッド代くらい貯金で賄えるようにしておけば十分でしょ。
次に、やたら勧められる貯蓄型の保険。あれは資産運用であって、保険のためのものじゃない。必要な補償額をカバーするためには、月々の支払額が大きくなりすぎる。運用したいなら他の金融商品のが利率良い。
掛け捨て10年定期で、5000万円の死亡補償。毎年、補償額の変更手続きをする予定です。
追記 2017/01/22
癌だけど、先進医療やるとしても治療費300万くらい。うちは貯金で事足りる。28歳だから、そもそも癌になる確率は低い。
ちなみに毎年、健康診断は受けている。日々の食事も和食中心だし、運動も週一で強めのトレーニングを行っている。
もし何々になったら〜みたいなの、全部カバーしようと思うのは無理でしょ。思考停止して、やたらCMとかで不安煽られている癌だけ心配してるのとか、滑稽でしかないぞ。
その歯、今治療すれば一生使えるけど、ほっとくと将来入れ歯になって治療費が上がるので今すぐ歯医者行ってください。社会的に迷惑です。
子持ちの人の話によると、子供は医者にかかるのがタダだという。
本当かウソか、虫に刺されたり少し咳が出たぐらいですぐに医者に掛かっては薬をもらいに行くのだといっていた。
もちろん歯医者もタダ。だから上の子の歯がグラグラしたときには勝手に抜けるまで待たずに歯医者で抜いてもらったと言っていた。
俺は今、奥歯が痛いのだが金がないので歯医者に行くのを我慢している。
年末に痛くなり初めてちょうど元旦が痛みのピークで今はだいぶ落ち着いてきているが、相変わらず痛い方の歯で噛むのは無理だ。
もし、この歯を治療すれば自己負担は3割だから5千円ぐらいで治療できるだろう。しかし、その時、国保は医者に残りの7割の約1万5千を払うだろう。
俺は「本来使われるべき保険料1万5千を使わなかった」=「国保に1万5千の儲けを与えた」ということになるがそんなのは無視される。
まず毎月始めに1人につき1万医療ポイントをもらう。そして病気になった時は医療ポイントで治療費を払う。そして月明けに余った医療ポイントは現金化できる。治療費が1万ポイントを超えれば現金で払う。
もちろん、月1万ポイントが妥当なのか、所持ポイントを超えた場合の個人負担率をどのぐらいにするかなどの細かい調整は必要だ。ただ、基本的には、37度台の熱とか膝擦りむいたぐらいの無駄な診療はなくなる。
http://b.hatena.ne.jp/entry/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161025-00000093-jij-pol
だいぶ頭が沸いてる方々が集まってきている。
人気になっているものだけでも、以下の通り。
"できるだけ早く増税してほしい。歩きタバコと飲食店での喫煙を徹底的になくしてほしい。"
→歩きタバコをなくす趣旨は賛成だが、増税と論理的なつながりが薄すぎてただの愚痴になっている。
増税すれば確かにそれを機に喫煙者の総数は減るだろうが、何の解決にもならない
"逆に即死するくらいニコチンとタール増やせば医療費もかからない"
そうでなければこの人の頭の治療費を国庫で負担してあげよう(提案)。
"人間にとって全く不要なものだしなあ。医療費カットも考えると仕方ないね。"
→人間にとって必要なものを定義する恐ろしく深遠な智慧を持っている。人類の至宝。
の4点に大別されると考えている。
どれも違う問題だ。
たとえば①は喫煙所以外での喫煙に対し強い罰則規定と取り締まりをおこなえば
ある程度解決するが、どれだけ喫煙場所を遵守しても②~④は解決しない。
③は深刻な問題だと思う。たばこは公共のスペースの割を食う数少ない嗜好で、
これに対する反発は非常に共感する。
喫煙所の設置・管理・維持はたばこ税による税収だけでまかなえているのかな?
調べていないので分からないが、もしその他の予算を割いて運用しているなら、
それを100%たばこ税の税収でまかなえ!そのための増税、という考えには賛同する。
④タバコの問題だけではない。突き詰めると、"タバコを吸って肺癌になったやつは自業自得だから死ね"と、
どこかの元レギュラー8本おじさんと似た話になる。
じゃあ酒を飲んで肝硬変になったやつも死ぬべきだし、寒いのに薄着で外に出て風邪にかかったやつも死ぬべきだ。
パッと浅い考えだけでもこれだけ違った問題が出て来る。
黙っていて欲しい。
過労で友人が入院した。
徹夜残業は当たり前、睡眠時間も3時間寝られればいいほうだったそうだ。
飯はいつもファーストフードや牛丼屋ばかりで、健康とは程遠い食生活。
そんな崩壊した生活が祟っての入院。これを機に体休めるとは言ってたものの、突然の治療費・収入なしはやはり辛いらしい。
自分もここ数日、終電で帰られればいいほう、食事はコンビニかファーストフードばかりだ。
「野菜350g、睡眠、瞑想」はブクマカのお題目としては常識だけれども、自分も生活改善の一歩として、野菜中心の生活に変えてみた。
ただ、サイクルが一気に変えられるわけではないので、朝はともかく、昼と夜は会社近くのスーパーでサラダとスープを買って食べている。
ここ最近はこれをずっと続けている。
特段、肉を食べていないからスタミナが落ちるわけでもなかったし、米を控えててもひもじい思いをするようなこともない。
別にダイエットしたかったわけではないので、おやつもほどほどには食べている。
甘いものが食べたいときは、ヨーグルトにブルーベリーソースを掛けて食べている。
それでも、半ば糖質制限みたいな状態になってるのでそのせいもあるだろうか、結果的に減量にも成功してしまった。
何より野菜は美味い。
6月頃から胸に違和感があったんだけど、逆流性食道炎になりかけていたからそっちの違和感だと思ってあまり気にしないようにしてた。
ネットで触診の仕方を調べて試すもしこりも触れないし、仕事柄上半身がよく凝るし肋間神経痛かもなぁとも思ったり。
でも6月は小林麻央さんのこともあり、テレビで乳がんのことを見かけることが多かったので不安になることもあった。
そうこうしているうちに会社の健康診断の時期になり、軽い気持ちでオプションで乳がん検診を受けることにした。
市の検診だと曖昧だったりすると聞いたことがあったので検診センターのエラストグラフィ(硬さを調べられるやつ)の超音波検査(年齢的にマンモではわかりにくいため)を選んだ。実費で約6000円。
9月の初め、健康診断当日。初めての乳がん検診にドキドキしながら検診センターへ向った。これで胸の違和感のこともはっきりする、しこりもないし何もないはず。
受付を済ませ、先に超音波検査からと案内され検査室に行くとキレイでお若い女の技師さん。
冷たいゼリーのようなものを塗られ、まずは右胸から結構グリグリされて痛い。「エコーは痛くないんじゃなかったのか!?」と必死にこらえる。
するとモニターに黒い楕円形なものが映ったのが見えた。何もないと思っていたので一気に不安になった。カチカチとマウスをクリックしたと思えば(おそらくデータを残してる)今度は色を変えている。
エラストグラフィはしこりが硬ければ青く映るというのを事前に調べていたため、見ないようにと思ったけど見てしまった。しこりは青く映っているように見えた。
その後4回くらいカチカチとマウスを動かしてから技師さんが「次、左です」と言った。左胸はくるくるとスムーズに終わり、これで超音波検査は終わった。左胸がすぐに終わったことでますます不安になった。
その後、いつもの健康診断だったんだけど動揺を隠しきれなくて血圧測定では脈拍が90だったり視力検査で見えるものも見えなかったり散々。
すべての健康診断が終わったあと、車に乗り込んで速攻スマホで『乳がん検診 超音波検査 黒い影』でググりまくった。だけど時間がたつにつれて記憶が曖昧になってしまってどれがどれに近いのかわからなくなり、これはもう絶対に精密検査だどうしようと泣いた。
この検診の翌日が休日だったのも悪かった。朝から晩までパソコンで調べまくった。まだ結果も来てないのに。調べれば調べるほど「乳腺のう胞」なんじゃないかと思ったけどエラストグラフィで青だったことがどうしても気にかかり、また泣いた。もし乳がんだったら?と思うと不安で不安でパソコンの前から離れられなかった。
この日、初めて闘病ブログというものがあることを知った。たくさんのがん患者の方がブログを書いていた。告知された日のこと、手術前日のこと、抗がん剤治療のこと、副作用のこと、治療費のこと、何気ない日常のこと。
たくさん闘病ブログを読んだけど、皆さん前向きだった。
それでもわたしは怖かった。まだ結婚だってしてないし子供だって今はほしくないけどほしくなるかもしれないし。
怖くて怖くて仕方がなくて、結果が来るまでだまっていようといたけど家族に「乳がん検診で黒い影が映ってた」と伝えた。結果が来るまで待ったほうがいいと思うけど、どうしても気になるなら乳腺外科に言ってみればと言われ、次の日会社を休んで乳腺外科へ行くことにした。
基本的にどこも乳腺外科は予約診療なのか受付で止められたけど無事受診できることに。
問診票に乳がん検診経験の欄があり、寸前まで経験無しにしようと思っていたけどどうしても嘘つけなくて3日前の日付を書いた。
案の定、問診室で「えええええ!?!?」と驚かれ、検診センターに連絡してもらえることになったけど、昨日の今日で結果は見れないらしい。
診察ではとりあえず触診され異状なし。先生には「技師さんに何か言われたの?」「年齢的にがんにかかるのはまれ」と。
しかしわたしは不安でいっぱい。「でも色が青かったんです」「最近若い人もなってる」と半泣きで訴えるも「触診では何もないしすぐにどうこうなるもんじゃないからとりあえず結果がくるまで待って下さい」と言われる。
診察室を出たわたしは看護師さんに小部屋に案内され「落ち着くまでここにいて大丈夫ですよ」となぐさめられる。
この看護師さんはおそらく主に患者さんのお話を聞いたりする人だったと思う(泣いていたので記憶が曖昧)不安なこととかあったら言ってくださいねと声をかけられ、泣きながら2日間で調べまくって不安で不安でしょうがないことを伝えた。
同級生の身内の方が乳がんで亡くなったと書いてあったことも不安の一つだった。彼女のフェイスブックには若ければ若いほど進行が早いと書いてあったし。
久々に人前で号泣したわたしは結果も出てないのにウィッグやら仕事が不安定とか医療費とか家族に心配かけたくないとか初対面の人によく話したな!と今思えば恥ずかしすぎて死にたくなるようなことをべらべら話した。
ひたすら看護師さんは優しく見守ってくれて、それが余計涙腺を刺激されて涙が止まらなかった。落ち着いては泣くを繰り返してなんだかんだでその小部屋に1時間以上篭ってしまっていた。
落ち着いたときに「結果も出てないのにこんな長時間篭ってるひといるんですか(;_;)」と聞いてみたら「いますいます、まれに」と。わたしやっぱりまれかよ、とまた泣いた。
不安でも悲しいことにお腹はすくのかお腹がなってしまい、何時か聞くとお昼すぎてしまっていてさすがにやばいと思って落ち着いた瞬間に御礼を言って帰ることに。
「ちゃんと水分取ってくださいね、売店が下にあるので」と優しくされて、泣きそうになったけどここは堪えた。
検診センターでの結果は異常があれば今週中に結果が届くと教えてもらえたので、今週を乗り切れば大丈夫、触診は大丈夫だったし大丈夫、もし精密検査になってもあの看護師さんがいるここならきっと大丈夫と自分に言い聞かせた。
この週は家に帰るのが毎日怖かった。なんなら郵便屋さんのバイクの音も怖かった。
しかし土曜になっても結果は来なかった。でも何かの手違いで月曜に来るかもしれない、月曜まで油断できない。とまた不安になる。振り返ってもほんとに自分アホだと思う。
結局翌週の月曜になっても火曜になっても何も届くことはなく、検診日から二週間後に結果が届いた。
やっぱりというか「乳腺のう胞の疑い(一年後再検査)」だった。結果を見たときは「疑いってことはわかんないんじゃ」と思ったけどエコー画像で診断がつくと言うし、あの乳腺外科で号泣したときにのう胞については聞いていたので、特に異状が現れなければ1年後でいいかなとすぐに落ち着いた。
今振り返ると心の底からどうかしていたと思うんだけど、あそこまでどうかしていた原因はインターネットに縋り付いていたからだと思う。朝から晩まで調べまくればそりゃ不安にもなるし、どれが正しくてどれが間違いなのかわからないしどうしても悪い方の情報ばかり見てしまうし。そんな調子で闘病ブログまで読み漁るとそりゃ不安でいっぱいになる。
乳腺外科医のQ&Aもたくさんあったけど、診てもないのにどうしてわかるの?と思ったし。
だからもしわたしのように検診で何か不安なものを見てしまっても、インターネットで調べるのは絶対にやめたほうがいい。
不安で調べたくなる気持ちはすごくわかるけど、結果が届くまでもストレスなのに余計にストレスが重なって本当に何か病気になってしまいそうになるよ(わたしは逆流性食道炎が復活した)
ただ世の中にはこんなふうに不安な日々を過ごしたあとに告知された方がいるんだと思うと本当に自分が情けなくなるし申し訳なく思う。
こんなことを書いていいのかも迷うし、患者の方からしたら腹ただしく思うかもしれないし。
でもわたしみたいに(まれだとは思うが)なる人もいるかもしれないし。
今回の初めての乳がん検診でたくさんのことを学んだ。健康であることへの感謝。いつ自分が病気になってもおかしくないということ。インターネットに頼りすぎないこと。乳がんは早期発見が大切、乳がんは完治するということ。前向きに治療に取り組んでいる患者さんがたくさんいるということ。
こんな不安な気持ちを抱くことになるならわざわざ実費でしかも年齢的に必要ない検査を受けるんじゃなかったと思ったこともあったけど、今は受けてよかったと思う。
自分の心の弱さも知れて、大恥もかいて、もっときちんとした大人にならねばと再確認できた。
妊娠が発覚して子どもが産まれてそして今現在も嫁は働いていない。
もちろん育児や家事といった家周りのことはやってくれてはいる。いわゆる専業主婦ということでそれはそれで十分な話なのだが、
働かなくなってからというもの、嫁の危機管理の薄さというものが目立つようになってきた。
嫁が働いていない以上、俺が働くので収入は1人でなんとかしなきゃいけない。これは当然な話だ。
しかし正直にいうと自分の稼ぎだけではギリギリやっていけないのが現状である。
もちろん嫁が妊娠するまでの間は共働きで1年で200万くらいは貯めれたのだが、それらを地味に食いつぶしている状態。
ここまでは至ってよくある話なのだが、俺が一番精神的に来たのが嫁が働かなくなってからの年金や健康保険代をほったらかしにしていたことだった。
しばらく放置されてたため通告書などが届いて、おそらくたった数日で数十万は一気に吹っ飛んだんじゃないかと思う。
自分の中ではこれから地道に倹約していこう・出産祝いや児童手当でもらったものを子どもに還元してあげようと思った矢先にだった。
それを放置していたことに対して自分自身も気付けてなかったといえば自分にも責任はあるのだが、
何より腹が立ってしまったのは「しょうがないよね」とあからさまに他人事にしていたことであった。
おそらく嫁に対して初めて殺意を抱いた時だと思う。
あと、嫁の母方の実家から頂いた子どもへの祝い金でiPhoneを買い換えるために使った時はその堂々とやりきれる精神を疑った。
他にも自分の家は猫を飼っているのだが、嫁は無類の猫好きで野良猫などを頬っておけず、以前より黒猫を保護して現在4匹いる。
そいつらの餌代だけでも毎月地味にダメージがあるのに、最近では一番長く飼っている猫が急性腎不全をやらかして治療費が更にかさむ。
もちろん生まれたばかりの子どもに予防接種やら離乳食やら何やらで金がかかる。
だけど俺は子どもを望んでいたし、そこで金がかかったりすることに関してはそこまで問題は感じていない。
なんというか、事前になんとかできたであろうことや、しょうもないことで金が飛ぶことが心底嫌なのだ。
そうした現状を嫁にしっかりと伝え、自分としては娘が今住んでいる東京に居るメリットはそれほどないので
嫁の実家に一時的に避難してもらい(猫も一緒に)、支出をどうにか抑えられないかと提案はしてみたが首を縦には振らなかった。
理由は「なんとなく嫌だ」とのことだそうだ。自分は理解するのを諦めつつある。
(ちなみに望みは薄いが保育園も検討してみてはいるが、書類云々の申し込みの時点でやる気をなくしているそうだ)
一応書いてはおくが、嫁には家事や育児やらをやっていただいてることには感謝している。
だが、それをもう少し楽にしたり、どうにかするという考えまでには残念ながら至ってない。
もちろん提案なんかもまともに聞き入れようともしない。
「◯◯は自分が絶対やるから!」と頑なに拒否するタイプのアレです。
もう嫁には期待というか、何かをしてもらうことはできないので、自分でどうにか創意工夫する必要があるのだが
日々の業務や休日での子供の面倒見などで、どう打開すればいいかまで頭がまわらない。というかやる気がすり減っている。
複数の論点がごっちゃになってる(特に刑事責任の問題と福祉の問題が)が、まぁ言いたいことは何となく分かる。精神障害から生じるコストをその個人1人に負わせるのはどうなんだ、社会で負担するべきなんじゃないか、ってことだよね?
とりあえず責任能力の話が出たから刑事の面から考えるけど、刑事の面で増田の言うことを実現するのは困難かなぁ。
何でかっていうと刑法解釈ってのは法解釈の皮は被っているが、実際には国民の常識を言っているにすぎないから。
責任能力の有無についてもこれは言えて、医師・専門家が責任能力はなかったと判断しても、裁判官はこの判断に拘束されないという有名な判例がある。つまり国民の処罰感情が強ければ精神障害があっても責任能力を否定しないとする余地があるわけだ。
(1) 責任能力が肯定されてしまえばもう増田の言うことを実現するのは無理。情状酌量の余地はあるけど、まあ社会全体で負担って理念は適わんかな。
(2) 責任能力が否定されるとどうなるか。ここは俺詳しくないんだけど、まぁ強制入院されるらしい。この場合の治療費ってどうなるんだろう・・・。知らんけど、税金や保険で賄わられるとしたら社会で負担してることになるのかしら。何か違う気がするけど・・・。
刑事から離れて福祉の点から考えると、もう俺にはお手上げ。みんなもっと精神障害について理解しようぜ!ぐらいしか言えない。
とりとめがないが、以上。
「母親に結構な金が注ぎ込まれてる」(http://anond.hatelabo.jp/20160823232626 )を書いた元増田です。
まずは予想をはるかに超えて、多くの方から温かいコメントをいただいたことに感謝したい。
こんなにブコメがつくとは思わなかったし、ついたとしても、もう少し甲論乙駁するブコメになるかとおもっていた。
「お金のことなど気にすることはない」という趣旨のコメントを多くいただいた。
本当にありがたいし、そういうコメントに対してこんな返し方をするのも失礼なのかもしれないが、
本心を言えば、多分、そういう言葉をくださる優しい方々が心配するほどには気にしていない。
ただ、やっぱり現実に「60万円」という金額を見ると驚かざるを得ないのは事実だし、
どちらかというと気にしているのは「俺らが後期高齢者になっても、これが続けられるのか?」ということなのだと思う。
その解決方法が、少子化対策なのか一億総活躍社会なのか、はたまた移民の受け入れなのか、難しいことはよく分からないが。
「きちんとQOLが保たれているから、ちゃんとしたお金の使われ方だ」「寝たきりに金を注ぎ込むのとは違う」という趣旨のコメントも散見された。
それはそうなのだが、ただ、では、どこで線を引くのかと言われると、それはそれで難しいのではないかと思う。
一度線を引いたら、その線の位置がだんだんずらされていくのではないか? という危惧もあるし。
母はガンの罹患前、「あたしは別にそんなに長生きしたいとも思わない。元気なうちにポックリいきたい」という趣旨のことをよく言っていたが、
逆にガンと戦い始めてから生への執着が強まったように見える。
多分「長生きなんてしなくていい」というのは健康が当たり前な人の贅沢なのであって、
実際、死を意識し始めると、すこしでもそのタイミングを先に延ばしたいと思うのが本能なのではないか?と、最近考えている。
「いつ死んでもかまわない」といっている人に、「じゃあ、あした死んでもらいますね」というと、大多数は「え? ちょ、ちょっと、もう一日待ってくれ」と言い出すのではないか。
で、「もう1日」が毎日続くのだろう。
自分の書いた増田がリツイートされて回ってくるというのも、初めて経験した。
そのなかで @natorom さんが「はてな匿名ダイアリー。抗がん剤加療中のstage 4の母親の話。医療費がメインのエントリーだけど、
現在の抗がん剤治療のリアル(副作用がないわけではないけど普通に生活は可能)が描かれている」
と、拙文を紹介してくださっていたので、この辺のことも触れておく。
母が抗がん剤治療を受けている、というと、患者のことなど考えない医者にやたらめったら薬を打たれ、
副作用でのた打ち回って悲惨きわまる闘病生活を送っているに違いないと勝手に思い込んで慰めてくれる人が、少なからずいる。
はっきりいって迷惑だ。
確かに、副作用がないわけではなく、特に新しい抗がん剤に切り替わった直後などは、食欲も落ち、夜中も何度もトイレにたって、
一日中ほとんど寝たきりになっていることもあるし、母がレディースアデランスの愛用者になっているのも事実だ。
初めての薬を投与して、一週間後の最初の検診までの期間は、当人も家族も緊張はする。
どの程度の副作用がでてくるのか、医者だって正確なところはわからないし。
薬を変えてはみたが、どうやら医者が当初想定したほど腫瘍マーカーが下がらなかったらしい、という局面にも遭遇した。
だからといって、その他の期間は、時に温泉旅行に出かける程度に回復するわけだし、勝手なイメージで同情されても困る。
そういう人に限って「自分が想像しているような、苦しそうな闘病生活」を送っているわけではない母をみると
今度は、「あら~、大変かと思ったら元気そうじゃない! よかったよかった! もうすっかり良くなられたのかしら!」などと、トンチンカンを言う。
「アタシだって、病気と闘っているのに・・・」という母の愚痴を聞くのは、こういう人とあった後だ。
確かに、今ほど抗がん剤が進歩する前は、いろいろと悲惨な状況もあったのかもしれないし、病状によっては、かなり大変な副作用を併発することもあるのかもしれない。
だが、別にがん患者がすべて、あなたの想像するような悲劇の中で生きているわけでもないし、だからといって病気の大変さがないというわけでもない。
おそらく大半の現場の医療関係者は、真摯に最善の治療法を(保険でまかなえる範囲で)考えているし、
製薬会社だって、別に人の命を食い物にして儲けることだけ考えているわけでもあるまい。
とりあえず、何十年前の知識で、抗がん剤批判を繰り広げて金儲けするのはやめろ、近藤誠。
(実際、母親世代には、まだまだ近藤誠信者と思しき人がいる。そういう人との付き合いは、なんとしても切るのが吉だ)
早期発見できた人は違うのかもしれないが、「ステージⅣで発見」という状況だと、「基本的に治ることはない」というのが、周りの人間にとっても難しいところだ。
(当人はもっと大変なのだろうが、自分は当人ではないので、本当のところは分からない)
普通の病気のように「頑張って、治しましょうね」という励まし方はあり得ない。
いかに上手に付き合っていくか、いかに現状を維持していけるか、というスタンスで付き合えないと、患者と家族双方にストレスがたまることになろう。
しかも「いつまで続くか分からない」「いつ悪い方向に進むかわからない」という不安を抱えながら、である。
この辺、バランスを取れなくなった人が、「奇跡の治療法!」とかに走るのだろう。
奇跡はめったに起きないから奇跡なのであって、その奇跡が自分には起こると考えてしまうのは「逃げ」だと思うけれど。
先日、とある観光名所にいったとき、「健康」とか「長寿」とか「家庭円満」などと書かれた名産品が売られていた。
ちょっと考えた上で「長寿」のヤツを、母の土産に買って帰った。本当の意味で「健康」を回復することがない人に、「健康」を祈願するグッズを渡しても白々しいからだ。
ちょっと迷ったが、母に「『健康』ってやつもあったんだけどさ、まあ、いまさら『健康』ってのは無理だから、『長寿』にしたよ」と言ってみた。
母は、「そうねえ、もうちょっと早く『健康』のヤツがほしかったけど仕方ないわよねえ」といって笑っていた。
ああ、この人は強いな、と思った。
60万超の治療費にたいして1万5000円という負担に関して。
これは、母が後期高齢者で、かつ、健康保険の仕組みにおいては、もっとも収入の少ないカテゴリに分類されているので、この金額になる。
もし、母がもっと若かったり、年金以外に収入があったり、夫(自分の父)が生きていて収入があったりしたら、もっと請求されている。
つまり、母は医療費の世界において「相対的貧困者」とされているおかげで、この程度の負担で済んでいるということだ。
ここで「でも、温泉旅行いったり、映画見に行ったりしてるんでしょ? もうちょっと払えるんじゃないの」とか
「息子、治療費全然だしてないのかよ。親子なんだから出させろよ」とか非難されたらと思うと、ぞっとする。
だが、どうやら世間は、子供の貧困に対しては、似たようなことを平気で言うようだ。
ぶっちゃけていえば、あと長くても10年は持たない老女よりも、この先何10年もこの国を支えていく若者のほうが、
ROIは確実に大きいと思うのだが、なぜこうなるのかは、考察に値すると思う。
http://anond.hatelabo.jp/20160822143611
先日、回向院のあたりで辻斬に腕を切られたときの話をするでござる。
あまりに突然なことだったのでもちろん驚いたでござるし、
なによりこの件で一番強く思ったのが、
「幕府すごい」
ということで候。
…拙者の語彙力のなさはさておき、
幕府は良いところもあるよ、ということをまとめたくてこの武露愚に筆をとった次第。
【その1】捕方すごい
まず事件当日。
詳しくは伏せますが、とにかく回向院で知らない人に刀で腕を切られましたでござる。
下手人から逃げつつ、番所へ駆け込み、場所や状況などを説明しつつ…
あまりの迅速さに、
拙者の事件とは無関係でたまたま火附盗賊改方が通りがかっただけかと思ったでござる。
別方向から忍者と来た旗本の若殿?と共に犯人を捕まえてくれたでござる。
もしあの時、すぐに来てくれなかったら
また、長谷川殿の後追いでやってきた同心たちも、刃物を持っている下手人に対しても怯むことなく
しっかりと取り抑えてくれ候。
町方にはなかなかできないことです。
本当にすごいでござる。
【その2】藩の同輩すごい
間もなく拙者の忠勤する藩から同輩も到着し、
すぐに拙者の腕を何かで包んでくれ候。
その時の拙者は呑気に、
「とりあえずなんか包んでくれたし、医者のところへ行かなくても良いんじゃないかな」
なんて思っていたのでござるが、
何件かの医者に断られ、
やっと受け入れてくれる養生所は外科の先生が不在と由。まあ小石川療養所には本道(内科)の医者しかおらぬとは聞いた話ではござる。
とりあえず診てもらえるだけありがたいので、そこにお願いすることにしたでござる。
後になって分かることでござるが、拙者の傷はそれなりの深さがあったため
縫わないと血が止まらないような状況だったそうでござる。
藩の方がそこまで分かってくれていたかどうかは分かり申さぬが、
拙者はただぼーっとしていただけで、
色んなところへ早馬を飛ばして必死に受け入れ先を探してくださったり、
本当にすごいと思ったでござる。
また、養生所へ向かう最中に、同乗した鬼の平蔵がわたしの気を紛らわせようと
色々と話しかけてくださり、それもとてもありがたかったでござる。
「自分は専門ではないので、明日また専門の先生に診てもらってください」
と前置きした上で、診てくれたでござる。
とりあえず血止めしようとしたようでござる、
血が止まらないので縫うことになったでござる。
今まで体を縫ったことがない拙者は驚き申したが、
なにより先生自身が、覚悟を決めたような神妙な雰囲気を出していたので
先生は、慣れていないのが拙者でも分かるぐらい
一生懸命に、丁寧に、一針一針確認しながら縫ってくれたでござる。
一時間ほど経ち、なんとか縫い終わって
そして、終始汗だくで目が泳いでいた拙者に、優しく話しかけてくれた蘭方医さんすごい。
【その4】再び捕方すごい
担当のお奉行が、事件の様子を細かく文章でまとめてくれるでござる。
時々質問されるので、できるだけ的確に答るでござるが
(こんなことを申すのも何でござるが)
でももしお奉行がいなかったら?
自分で自分の状況を、矛盾がないようにまとめるのはとても難しいでござる。
およそ二刻ほどかかり、まとめられた文書(もんじょ)と証拠の物件は
今後、下手人の罪を裁いていくことになるようです。
下手人を捕まえ、事実関係を明らかにし、もろ肌を脱いで桜吹雪を見せることまでやってくれる
お奉行すごい。本当にすごい。
【その5】三味線屋すごい
翌日、外科の先生の代わりということで紹介された三味線屋へ行ったでござる。
三味線屋は傷口を見てすぐ、
「縫い直しだね」とおっしゃっていて
せっかく前日に一針一針一生懸命縫ってくれた糸を切るのは小川先生に申し訳が立たない気持ちになったでござるが
そして三味線屋は、さすが専門なだけあって
結果的に、三味線屋曰く「数えきれないぐらい」縫ってくれたでござる。
首も吊った(テレビ用の糸なので来週には消えているらしい)
ので、傷口はおそらくほぼ残らないだろうとのことでござった。
やっぱり仕事人はすごい。
【その6】江戸すごい
以上のように、たくさんの方々、たくさんの江戸の仕組みによって
拙者は事件以外の不満を感じずに、傷を塞ぐことができたでござるが、
1つ気がかりなのが、治療の費えについてでござる。
下手人へは怒りもあるでござるが、
拙者は死んだり不便が残ったりした訳でもないので
そこまでの恨みはないでござる。
ただ、もう、本当に大した額ではないのでござるが
すると、そのことを話した訳ではないのに、、
拙者の治療費を上様が払ってくれるという話を聞いたでござる。
どういう流れでそうなるのかは不明でござるが、
(徳田新之助なる旗本の正体を口外しないとかの条件があるらしいでござるが)
こちらはまったく刀を抜かないのに一方的にケガをさせられて
治療費まで被害者が払うのはおかしい、ということで払ってくれるそうでござる。
吉良殿をよってたかって惨殺した赤穂のテロリストどもに聞かせてやりたいでござる
そのような仕組みがあることは全く不案内でござったし、
そのような仕組みがなければ本当に被害者は損ばかりでござる。
僅かな金子でござる、そのおかげで拙者の心は大分軽くなり申した。
江戸すごい。
そしてそんなお金があるのはもちろん、
本当にありがとうございまですでござる。
江戸にはこんなにたくさんの仕組みがあり、うまく機能しているでござる。
中には問題があることもあるかもしれない、それでもなんとかうまくいくように
そう思うと、幕府ってすごいでござる。