2017-04-10

ひきこもり交通事故にあった。

一か月ほど前、出勤途中に、信号待ちで停車していた所を後ろから追突された。

そして勢いで前の車にも衝突。

3台の玉突き事故だった。

幸い怪我はなく、むち打ち腰痛になっただけだった。

僕は35歳。20代を丸々ひきこもって過ごし、今は年収200万の非正規労働者として底辺を這いずり回っている。

まあそれは仕方ない。自業自得だ。雇ってもらえるだけで御の字。実家住みだからとりあえず貯金もできる。

話がそれた。

加害者は有名企業に勤める若くてきれいな女性だった。

僕の前にいた人も普通サラリーマンといった風態。

僕はこの時点でとても肩身が狭い思いがした。

恥ずかしい。

世間から隠れて底辺労働でこそこそ生きていたのに太陽の下に連れ出されてしまったような気分だ。

その後、保険会社の人、代理店の人、警察、車販売会社の人などといった「しっかりした」人たちとやりとりするのは本当に惨めな思いだった。

ぼくも道を踏み外さなければ、こういう普通の人になれたかもしれないという思い。

もはや普通の人にはなれないという断念。

そして加害者女性、真面目な人らしくただひたすら僕に謝る。

こんなきれいな人に頭を下げさせてしまって、こちらが悪いことをしてしまったみたいだ。

恐縮してしまって仕方がない。

謝る必要なんてないのです。

僕なんて大した仕事してないのですよ。

いてもいなくて問題なく仕事は回るんです。

だって安物のボロ車なので何の愛着もないんですよ。

何より生きていたって仕方ないようなゴミ虫なのですよ。

恋人どころか友人も一人もいないのですよ。

働くのも、生きるのも、もう嫌だと毎日思ってるんですよ。

いっそこんなことを言ってしまおうかと思った。

しかし体は痛い。

慰謝料治療費請求したら彼女を追い詰めてしまうようで心苦しい。

こんな価値のない生命のために、前途有望な彼女の経歴に傷をつけるのが申し訳ない。

電話彼女の声を聴いて、久しぶりに聞く若い女の声に勃起している自分も嫌だ。

首も腰も痛い。頭痛もするし、手足も時折しびれる。

加害者が同情する気も起きないようなクソみたいなジジイだったら憎めたのかな。

何よりひとおもいに事故死ねればよかったのに。

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