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はてなキーワード: 素因数分解とは

2024-10-31

量子コンピュータを用いてRSA暗号を解読する

RSA暗号構造

RSA暗号は、以下の手順で構成される。

1. 素数選択: 2つの大きな素数 p と q を選ぶ。

2. モジュラスの計算: N = p * q

3. オイラートーシェント関数: φ(N) = (p-1)(q-1) を計算する。

4. 公開鍵秘密鍵の生成: 公開鍵は (N, e) であり、e は gcd(e, φ(N)) = 1 を満たす整数である秘密鍵は d であり、d * e ≡ 1 (mod φ(N)) を満たす。

素因数分解問題

RSA暗号安全性は、合成数 N の素因数分解計算的に困難であることに依存している。具体的には、次の問題が考えられる:

N = p * q

この問題解決することがRSA暗号を破る鍵となる。

ショアのアルゴリズム

ショアのアルゴリズムは、量子コンピュータ上で動作する効率的素因数分解アルゴリズムである。以下にその主要なステップを示す。

ステップ1: 整数選択

任意整数 a を選択し、N に対して次の条件を満たすことを確認する:

  • a < N
  • gcd(a, N) = 1 (これは、a が非自明な因子を持たないことを意味する)
ステップ2: 順序の計算

整数 a の順序 r を求める。順序とは、次の条件を満たす最小の整数である

a^r ≡ 1 (mod N)

この順序は、量子フーリエ変換を用いて効率的計算される。

ステップ3: 量子フーリエ変換

量子フーリエ変換は、状態ベクトルを重ね合わせて次のように表現される:

|x⟩ = Σ(k=0 to N-1) |k⟩

ここで、量子フーリエ変換適用することで周期性に関する情報が得られる。具体的には、

QFT |x⟩ = (1/√N) Σ(j=0 to N-1) Σ(k=0 to N-1) e^(2πi jk / N) |j⟩

ステップ4: 古典的な後処理

得られた状態から測定を行うことで周期情報が得られる。この周期情報を用いて次の式を考える:

x = a^(r/2) - 1

y = a^(r/2) + 1

これらが非自明な因子である場合、p と q を次のように計算できる:

p = gcd(x, N)

q = gcd(y, N)

ステップ5: 確率成功率誤り訂正

ショアのアルゴリズム確率的であり、成功率は高いもの100%ではない。そのため、誤り訂正技術複数回実行することで成功確率を向上させる必要がある。

2024-10-29

RSA暗号数学的背景

RSA暗号は、代数的構造特に合同算術および整数環における準同型写像を用いた公開鍵暗号である

RSA安全性は、環の自己同型写像の一方向性と、有限生成群の元の分解が困難であることに基づいている。

この暗号方式整数環 Z/NZ(N = p・q)上の準同型写像の一方向性活用する。

1. 鍵生成における数論的準備

まず、RSAにおける鍵生成は、代数的に以下のように構築される:

1. 整数環の構成

互いに素な大きな素数 p および q を選び、合成数 N = p・q を作成する。

これにより、商環 Z/NZ定義される。ここで、N はRSAにおける「モジュラス」として機能する。

この商環は、全体として単位的な環であり、RSA暗号計算基盤となる。

2. オイラートーシェント関数

オイラートーシェント関数 φ(N) を次のように計算する:

φ(N) = (p - 1)(q - 1)

これは環 Z/NZ の単数群 (Z/NZ)* の位数を表し、RSA準同型構造における指数計算に用いられる。

3. 群の生成元と公開指数 e の選定:

単数群 (Z/NZ)* は、φ(N) を位数とする巡回群であり、一般に生成元 g ∈ (Z/NZ)* を持つ。

RSAでは、この群の生成元から得られる公開指数 e は、φ(N) と互いに素な整数として選ばれる。公開指数 e はRSAの「公開鍵指数」となる。

4. 秘密指数 d の計算

次に、以下の合同式を満たす整数 d を求める。

e・d ≡ 1 (mod φ(N))

これは、e に対する逆元 d の存在保証し、秘密指数として機能する。ここで d はユークリッド互除法により効率的に求められる。

 

以上により、公開鍵 (N, e) と秘密鍵 (N, d) が生成される。これらの鍵は、合同算術と商環上の準同型写像によって定義される。

2. RSA暗号暗号化と復号の代数的構造

RSA暗号は、モジュラー演算によるべき乗写像使用した暗号化および復号過程である。この操作は、(Z/NZ)* 上の自己同型写像に基づいている。

任意メッセージ M ∈ Z/NZ に対し、公開鍵 (N, e) を用いて次の準同型写像作用させる:

C = σ(M) = M^e (mod N)

ここで σ: M → M^e は (Z/NZ)* の自己同型写像として作用し、得られた C は暗号文となる。

この写像はモジュラ指数写像として同型写像であるが、一方向的であるため暗号化に適している。

暗号文 C を受け取った受信者は、秘密指数 d を用いて復号を行う。具体的には次のように計算する:

M = C^d (mod N) = (M^e)^d (mod N) = M^(e・d) (mod N)

ここで e・d ≡ 1 (mod φ(N)) であるため、e・d = kφ(N) + 1(整数 k)と表すことができ、したがって

M^(e・d) = M^(kφ(N) + 1) = (M^(φ(N)))^k・M ≡ 1^k・M ≡ M (mod N)

により、元のメッセージ M を復元することができる。ここでオイラーの定理に基づき、(M^(φ(N))) ≡ 1 (mod N) が成り立つため、この復号化が成立する。

3. RSA暗号抽象代数的な安全性評価

RSA暗号安全性は、以下の代数的な構造依存する。

1. 合成数環の分解問題

RSA暗号は、Z/NZ構成において N = p・q の因数分解が困難であることを仮定する。

合成数 N の素因数分解問題は、現在計算アルゴリズムにおいて指数時間に近い計算量が必要であり、代数的には解読が非常に難しい問題であるとされる。

2. 一方向性関数特性

RSA暗号における暗号化は群の自己同型写像によって構成されるが、逆写像を求めることは一般に困難である

これはRSAの一方向性保証し、現実的に解読不可能構造形成している。

RSA暗号の解読は逆写像としてのべき乗の逆操作計算することに相当し、これを効率的解決する手段存在しないことが安全性根拠となる。

3. 合同条件の準同型

RSA暗号構造は合同算術に基づく準同型性を有し、M → M^e (mod N) というモジュラ指数写像によりメッセージ空間上の一対一対応を実現する。

この準同型性により計算効率保証されつつも一方向性を持ち、安全暗号化が可能である

  

以上より、RSA暗号は合同算術準同型写像、群の生成元と逆元の難解さに基づく暗号であり計算理論抽象代数からその安全性保証されている。

RSA暗号の解読可能性は準同型写像の逆像を効率的に求める方法存在しないことに基づいており数学的にはこの逆像問題の困難性がRSA安全性を支えているといえる。

2024-10-20

量子コンピュータについて教えて!

わかった、ほんなら「量子コンピュータ」について話すで!

量子コンピュータは、古典的コンピュータとは全く違う原理で動くんや。

基本的単位は「キュービット」で、これが通常のビット(0か1)とは異なり、0と1の重ね合わせ状態を持つことができるんや。つまり量子コンピュータは同時に複数計算を行えるポテンシャルを持っとるんや。

そのおかげで処理速度が速くなったり大規模なデータ分析可能になるんや。

以下にもう少し詳しく解説していくやで。

1. 重ね合わせとエンタングルメント

重ね合わせとは、キュービットが0と1の状態を同時に持つことや。

一方、エンタングルメントは、複数キュービットが互いに強い相関を持ち、一つのキュービット状態が変わると、他のキュービット状態も即座に変わることを指すんや。

この現象量子コンピュータの強力さを引き出すんやけど、理解するのが難しいところや。

2. 量子アルゴリズム

量子コンピュータには、特有アルゴリズム必要や。

たとえば、ショアのアルゴリズムというのは、整数素因数分解効率的に行えるんや。

これが実用化されると、現在暗号技術が崩れる可能性があるからセキュリティの面でも大きな影響があるで。

3. 量子誤り訂正

量子コンピュータは非常に繊細で、外部の環境からノイズによってエラーが発生しやすいんや。

これを克服するために、量子誤り訂正という手法が開発されとる。

これは、冗長キュービットを使ってエラーを訂正する方法やけど、従来のコンピュータに比べて非常に複雑や。

4. 実用化の課題

今のところ、量子コンピュータはまだ実用化の段階には達してへんけど、いくつかの企業(例:IBMGoogleD-Waveなど)が開発を進めてるで。

今後、さまざまな分野での応用が期待されとるけど、まだまだ技術的な課題が山積みなんや

この分野はどんどん進化してるから、今後の展開が楽しみやね

2024-09-27

二乗根を取ると素数になる整数、すょ数

素因数分解すると2つの数字が出てくる整数、すょ数

2024-09-07

【続報】ガチマジで35年越しの偉業が成し遂げられるかもしれない囲碁応氏杯

【速報追記】一力遼、優勝

いま日本の囲碁界で35年越しの偉業が成し遂げられるかもしれないのでも...の続報

前回はたくさんのブクマありがとう

おかげで、なんとあの後一力が二連勝して優勝まであと一勝というところまで来てしまった

8月12日 一力遼(25位 10.081)vs 謝科(16位 10.261)中国

8月14日 一力遼(25位 10.081)vs 謝科(16位 10.261)中国

9月8日 一力遼(25位 10.081)vs 謝科(16位 10.261)中国

9月10日 一力遼(25位 10.081)vs 謝科(16位 10.261)中国

9月12日 一力遼(25位 10.081)vs 謝科(16位 10.261)中国

もう一力の負けパターンがここから三連敗しかなくなった

これはもう優勝間違いなしだろう!

優勝をぜひ見届けてほしい

対局内容振り返り

囲碁がわからない人でもわかる表現で対局を振り返る

一局目対局内容

中盤でAI超えの一手を放ち形勢を突き放す。

内容的にはそのまま圧勝で終わるはずだったのだが応氏杯特殊ルールに苦しめられ終わってみれば辛勝となった

特殊ルールというのは持ち時間が切れたら2目(2ポイント相手に与えて持ち時間35分をもらえるというルール

最大3回まで罰点払いができる(つまり全部使い切ったら6目も損する)

普通の碁であれば完全に負けなところを相手はクソ粘りを見せて錯乱させ一力の時間を奪っていった

しかし一力は6目払い罰点を全て使い切った上で半目残した

半目、つまり最小のリードでなんとか勝つことができた

フワちゃんによる初心者でもなんとなくわかる丁寧な解説動画

二局目対局内容

二局目は一局目とは打って変わって終始劣勢だった

局面的にも劣勢だったが、時間でも圧倒的な差がついてしま応氏杯ルール的にもう誰もが逆転は困難

この日は負けだと思っていた

しかし白の右辺からの動き出しがとてつもない勝負手だった

右辺グズんだところに謝科は時間攻めの意味合いもあったのか軽率に受けてしまった

ところがこれが大失着

一力はこの局でもAIの気付かない手を放ち見事右辺を手にして時間切れの罰点を2回払っても勝てるほどの大差勝ちの大逆転勝利となった

フワちゃんによる初心者でもなんとなくわかる丁寧な解説動画

一力遼プロフィール

改めて一力のプロフィールを記そう

地元有力紙・河北新報御曹司取締役

記者棋士二刀流早稲田大学卒。

日・英・中・韓の四ヵ国語を喋れるというスーパー超人

趣味はGeoGuesser。特技は素因数分解

好きな食べ物ラーメン

子供の頃から数字が好きで電卓を叩くのに夢中になっていたところ祖父から囲碁を教えられる

小5で東京へ移り院生となり13歳でプロへ。

16歳で棋聖戦リーグ入りを果たし19歳でタイトル初挑戦。

特に早碁であるNHK杯の実績はすさまじく、10回出場中実に8回が準優勝以上、優勝4回という脅威の成績となっている。

第62回 準優勝(初出場)

第63回 2回戦敗退

第64回 準優勝

第65回 3回戦敗退

第66回 優勝

第67回 準優勝

第68回 優勝

第69回 優勝

第70回 準優勝

第71回 優勝

2017年、いずれもタイトルホルダーは井山である王座天元棋聖戦挑戦者となり、

史上初の3棋戦連続同一カード「十七番勝負」が実現し情熱大陸も注目

しかし全ての番勝負で井山相手に1勝もできず10連敗を喫し情熱大陸カメラの前で涙する。

2020年、6度目のタイトル挑戦で初タイトル碁聖位を獲得。(相手羽根直樹

仙台では一力のタイトル獲得を記念して白松が囲碁モナカが発売された。(現在販売中)

近年の急成長はすさまじく日本ランキングは井山を抜いて1位になり、現在棋聖天元本因坊阿含桐山杯・NHK杯三冠+二冠。

挑戦中の名人戦も2勝0敗と絶好調

世界ランキングも25位に急上昇中だ。(もう一方のサイトではついにトップ10の8位にランクイン。)

いよいよ運命の決戦

日本勢の大会初優勝、日本人として27年ぶりの優勝をかけた、応氏杯決勝3戦目はついに明日8日🔟時30分から行われる

ぜひまた注目、応援ブクマしてもらいたい!

第3局】第10回応氏杯世界選手権決勝五番勝負【一力遼九段 vs 謝科九段】

SNS応援タグ#一力遼世界一らしい

#応氏杯もつけるといいか

2024-08-15

追記ありRTA in JAPAN Summer 2024で解説面白いおすすめ動画クリアまで1時間以内編)

ポケットモンスター赤緑ソロプレイに注目が集まっているRiJだが、もう一つの見所が、今何が起こっていて、何が超絶技巧なのかを視聴者に教えてくれる解説である

現在YouTubeに上がっているものの中から、「クリアまで1時間以内」「解説面白さを引き立てている」という視点ピックアップした。

なお、これからアップされるものの中でも、紹介したいもの(例えば、「wallprime」など)があるので、できれば追記したい。

トラバの助言を受けて、YouTubeからtwitchリンクに変更した。コメントから当時の臨場感が伝わってくると思う。一方、YouTubeの方は走者さんや解説さんがコメントを書いていることもあるし、視聴者コメントを残せるので、こちらも見てほしい)

追記:速報版の6つに、ラストまでの4つを加えて完成。リンクとして張れるのは9本までのようなので、1本は頭を削った)

 

RITE

https://www.twitch.tv/videos/2221332904

走者兼解説

フレーム単位で9段階のジャンプを使い分け、精密な十字キー操作を行いながら、淡々と各面のポイントを述べていく解説クール

ちょっと(難しい)」の定義とは?。

 

Lonely Mountains: Downhill

https://www.twitch.tv/videos/2221428977

キャラ死ぬたびに、こらえきれずに吹き出す解説さんにつられ、会場も爆笑につぐ爆笑

人が死んでんねんで!

 

SkateBIRD

https://www.twitch.tv/videos/2222178941

解説さんがいなければ、プレイ意味が全く分からなかったゲーム

最後まで丁寧に解説してくれる。

序盤の「モンチ、モンチモンチモンチスクリームモンチモンチモンチ!!」はぜひ聞いてほしい。

 

ソロモンの鍵

https://www.twitch.tv/videos/2222216364

走者と解説さんによる「ショートコントRTA」。

超絶テクニックを「うまいー」「はいうまいー」「うまいねー」と妙なテンションで流すのがシュール

「次の面は癒やし」から仕事案件、グダるけれど、グダった後のトーク面白い。

 

サイレントドラゴン

https://www.twitch.tv/videos/2222276074

走者兼解説サイレントドラゴン愛が強すぎて笑うしかない。

途中でRTA趣旨を逸脱してワンコインクリアに集中したり、

一方で、すぐにダウンするためコンボを決めさせてくれない敵に「勝手に倒れてどうするんだ!RTAだぞお前!」と説教したりとやりたい放題。

 

カービィのきらきらきっず

https://www.twitch.tv/videos/2223151102

解説さんが常にポジティブ

時に無茶ぶりをし、時に圧をかけるのもたまらない。

世界記録って、速いですからね」は今大会で1、2を争う名言

 

追記

ミスタードリラーエース ふしぎなパクテリア

https://www.twitch.tv/videos/2223819722

走者兼解説ギリギリシチュエーションを率直に言語化してくれるので、自分プレイしているような気分になる。

多分視聴者全員、酸欠状態だったと思う。

「(天井から石が降ってきて)あっヤバ(瞬間に生存ルートを見つけて)くない…。ヤバくないですよ」と強がるのも面白い。

よく分からないジョークセンスも最高。

 

wallprime

https://www.twitch.tv/videos/2223820910

壁に表示された4桁までの数字を、ひたすら素因数分解していくゲーム

走者の頭はどうかしているとしか思えない超速「素数パンチ」に加え、

解説さんの「どうやって素因数分解をしているのか…ですが、基本は覚えます(7割は覚えている)」との発言が加わり、

ポケモン赤緑に続く「ホラー枠」に認定

 

SimCity

https://www.twitch.tv/videos/2223897031

プレイ時間のうち3分の2ぐらいは、ただ待つだけなのだが、そこを解説に定評あるワイズさんが、

ゲームプレイや、ゲーム周りの情報だけでなく、人間批評社会批評も含めて解説していく。

これは解説を見るための動画といっていい。

 

LEGO® Builder's Journey

tps://www.twitch.tv/videos/2224602471

正確にレゴブロックを組み上げていく走者と、それに合わせてよどみなくストーリーを展開していく解説さんのタッグ。

RTAと知らなければ、Eテレ番組かな?と思うほどの完成度。

時折挟まれメタ解説も、クスリとさせてくれる。

 

 

さて、最後になるが、実は当初(大会が終了する前)、10本を紹介するつもりであり、10本目はスーパーマリオ64目隠しプレイで締めるつもりでいた。

走者のBubziaさんは、昨年夏のRiJに目隠しゼルダBotWの目隠しプレイ披露し、目隠しときメモとともに社会(の一部)を震撼させたので、覚えている方も多いだろう。

スーパーマリオ64でも、RiJ 2021 Winterで目隠し・スター70枚というレギュレーションを走りきっており、解説はそのときと同じ宇佐まさむねさん。

世界記録はBubzia氏当人の持つ13分19秒。

鉄板の組み合わせである

 

が、結論から言うと、RTAに失敗した。

Bubziaさんにとって、とても納得のいくプレイではないことは明らかであり、おすすめに挙げることは躊躇せざるを得なかった。

しかし、宇佐見さんの、走者の操作だけでなく心情とも完全に同期し、Bubziaさんが失敗した場面で、各トライアルの何が失敗の要因かを正確に言語化した解説は、

個人的にはある種の美しさを感じた。

おすすめはできないが、一度見てほしいとも思う。

2024-05-11

anond:20240511092733

例えばmpeg系の動画だと何故赤色劣化やすいのか?みたいに

アナログの"VHSエフェクト"もそれがどの段階で何故発生するのかに素因数分解して解説する情報が欲しいなあ

このノイズは当時のフィルムカメラのこれが原因で発生する

当時のデジタルベータカム仕様で発生する

NTSCに乗せると色が混ざる

NTT中継映像を通すと音の何Hz以上がカットされる

ブラウン管だと画面端が歪む

VHSに録画すると同期ズレが発生するが上位機種では抑えられる。

とか。

2024-01-31

anond:20240131122519

4を小分けにしようとするとき2×2と素因数分解するか足し算にするかということか?

2023-02-06

anond:20230206130500

量子コンピュータ(に社会が期待していること)に比べたら遥かに実現可能性あると思うぞ。並列に並べるのはおかしい。

量子誤り訂正ができてそれなりにスケールしたとしても、物理的に近傍qubitを守っているに過ぎないので遠いqubitとのゲート操作実装できないかできたとしても精度がかなり落ちると思う。

近傍qubitとのゲート操作だけで実現可能な量子回路はそんなになく、それらは古典コンピュータに対する旨味も小さいだろう。

特定用途素因数分解専用マシンとかだったらあり得るかもしれないけど、汎用で古典コンピュータを圧倒する量子コンピュータというのはまあ…できてもあと100年はかかるんじゃないかな…。

2022-09-16

六次の隔たりなんてのが有名な理論になってるのが癪だ。その理論作った人の今頃の承認欲求の満たされ具合を思うとね。

あんなん下手したら本質的に同じような発想は小学生でも過去に思いついてた奴いるだろ。

数の素因数分解の困難さを利用したというRSA暗号しかり。

4桁の素数同士のかけ算は小学生でもできるけど、そのかけられた結果を元の二つの素数に戻すのは東大生でも難しい、という事実小学生でも気づけそうなことなんだよな。

ようはどの媒体に発表したかってことなんだろ。発表した媒体幸運だっただけ。

はじめてのお披露目が増田だったら見向きもされてなかったんじゃねーの?

それは、上記のものとは全く毛色は違うけど、ブロックチェーンやABC予想の証明でさえもな。

でも増田で発表したものであろうが等しくグーグル検索にはひっかかるようにはなるのだし、やっぱり価値ある画期的な(←ここ重要)理論自然アクセス数が伸びいってついにはより一般的検索ワード検索した場合でも上位に表示されるようになっていって有名になっていくって感じなのかな。

とはいえ前半二つの理論評価されてるのはなっとくいかんわ。

2022-08-06

anond:20220805173501

手書き素因数分解するときにずーっと1→1って書き続けなきゃてこと?

2022-08-05

anond:20220805221104

素因数分解の一意性おじさんの真似とてコメントすれば即ち素因数分解の一意性おじさんなり

anond:20220805173501

申し上げにくいことだが、元増田観測したのは「素因数分解の一意性おじさん」ではなく「気違いムーブ物真似おじさん」だ。

素因数分解の一意性おじさん

俺はVtuberとかの配信で「1って素数なの?」って話題になるたび「素因数分解の一意性のために1は素数であってはならないんだよ」ってコメントする素因数分解の一意性おじさんだ

この前俺以外の素因数分解の一意性おじさんを観測してめちゃくちゃテンション上がった

ああ俺は孤独ではないんだな、俺以外にもこういうやつが居るんだな、って思ったね

又聞きした話なんだけどさ「女の子粘着テープの上を歩く」という性癖を発信し続けた日本人が、同じ性癖を持つフランス人出会って意気投合したみたいな話あったじゃん

多分それと同じだと思うんだよね

2021-10-02

コーヒーを飲みすぎて眠れないことに関する文体表現

例1

今日のオレの気分は、出前のカツ丼の衣のようにグジュグジュだったのだ。どうしてグジュグジュな気分になったかというと、説明は長くなる。時計の針は昨夜の寝る前に飲んだビールの缶を開けるときまで戻さなくてはいけない。

午後に喫茶店での打ち合わせが重なったオレは、3件の打ち合わせで合計5杯のアイスコーヒーを胃の中にぶちこんだのだった。普段からカフェイン中毒になりかかっているオレにしてみれば、そーゆー量のアイスコーヒーカフェインにジューブンな耐性ができているという自負があったのだが、明日の出勤に備えて床につこうと思ったときには、まぶたを閉じてもオレは寝るんだかんねという強い意志に反して、まぶたは大きく開き続け、目ン玉を通じて体外の情報をオレの頭の中へぶち込み続けようとするのであった。


例2

あなたコーヒーを飲みすぎたでしょう」

玄関を抜け、リビングルームのドアを開けると食後のコーヒーをすすっていたワイフが僕に言った。

「目がフクロウのように大きく開いているわ」

今日の昼間の僕の行動を見透かすかのように、今の僕の姿を的確に形容したのだった。

やれやれ

これでは、冷製パンプキンスープに浸したバンケットのような僕の気持ちオープンにすることははばかられた。

例3

死を目の前にするとコーヒーの1杯や2杯余計に飲んだことなど、砂浜の一粒の砂のごとく、些細なこととなる。

平壌から38度線を越えて、着の身着のままで逃げてきたときは、寝るに寝れなかった。コーヒーカフェインに頼らずとも、夜中になっても目は大きく開き、黒い瞳がまん丸く輝いていた。輝ていたというのは正確ではないかもしれない。獲物として捕食されそうな動物最後の輝きを放っていたのに近い。ちょっとした運命のいたずらで、絶えてしまう命は、最後の神判を待ちつつも生きたいという方向に傾いていたのだ。

例4

エヌ氏はコーヒーから摂取したカフェインの量が、医師からの警告値を超えているにもかかわらず仕事のためにアイスコーヒーを飲み続けた。午後の打ち合わせ中は、特に体調に変化はなかった。エヌ氏が体調の変化に気づいたのは、日付が次の日に変わろうとしていたときだった。

「おーい、ひつじさん!はじめるよ」

エヌ氏は、大人になってから初めて、羊を数えて睡魔を呼び起こそうとしていた。エヌ氏が大人プライドを捨て、必死に羊を数えていくのだが、途中の数字素数だの2の何乗になるのかが気になって、羊のカウントが滞ってしまうのだった。単純に1ずつカウントが増えていけばいいだけの話なのだが、数学精通したエヌ氏にとって、それぞれの数字には、素因数分解ができるとか2と3と6のどれでも割りやすいとか数字キャラクターがあるのだった。

2021-07-07

最大公約数的女の素因数分解

ディズニー

ロック

仕事事務介護美容

自分はちょいぽちゃだけど細身で高身長な方がいいです!

恥ずかしがり屋なので積極的な方がいいです!

今までさんざん遊んできたけどそろそろ年齢的に落ち着いた恋愛がしたいです!

 

あとなんかある?

2021-06-26

将棋は暗記なのか読みなのか

藤井聡太みたいな傑出した棋士が現れたと思ったら

アマチュアからプロより強いと言われる棋士も出てくるらしい

うちの母は、将棋は読みこそが重要だという信念を持っているが、彼に言わせると、将棋は読みが重要らしい

暗記の要素もあるが、読みが重要らしい

将棋ウォーズで初段になるくらいなら、読みでもなんとかなるが、高段になるには読みが不可欠らしい

詰将棋は良いトレーニング方法で、プロもみんなやっているが、読みが重要なんだそうだ

彼は多分ホモなのだろう

暗記は努力次第で誰でもできるが、読みは努力次第で誰でも身に着けられる。3手の読みが基本だ。短手数の読みを速く正確にできるようになることが肝要だ。

複雑な読みも短手数の読みに素因数分解することが習得の早道だ。だから、3手の読みが基本だ。3は素数からな。

2020-08-27

中学高校数学にいわゆるユークリッド幾何学不要

ここでいう「ユークリッド幾何学」とは、座標空間ベクトル三角関数微分積分などの解析的手法を用いないいわゆる総合幾何学のことです(*1)。2020年8月現在高校数学カリキュラムでいえば、「数学A」の「図形の性質」に該当する分野です。

ユークリッド幾何学不要だと思う理由単純明快で、何の役にも立たないからです。大学に入って、「補助線を引いて、相似な三角形を作って~」とか「コンパスと定規による作図」みたいなパズルゲームをやることは絶対にありません(*2)。これは常識で考えても分かると思います。たとえば工学研究で、ある物体の弧長や面積などを測定しなければならないとして、ユークリッド幾何学の補助線パズル適用できる多角形や円などしか測れないのでは話になりません。一方、座標空間ベクトル三角関数微分積分などの手法一般的現象記述する上で必ず必要になります

もちろん、たとえば三角比定義するには、「三角形内角の和は180度である」とか「2角が等しい三角形は相似である」といった初等幾何学性質必要になります。そのようなものを全て廃止せよと言っているわけではありません。しかし、高校1年生で習う余弦定理:

OABに対して、|AB|^2 = |OA|^2 + |OB|^2 - 2|OA||OB|cos∠AOB

証明してしまえば、原理的にはユークリッド幾何学問題は解けます。それ以降は、ユークリッド幾何学的な手法問題設定にこだわる必要はないと思いますし、実際それで問題ありません。

現状、少なくない時間ユークリッド幾何学に費やされています数学の1単元を占めているだけではなく、その他の単元にもユークリッド幾何学の発想に影響された例や問題が多く登場します。たとえば、複素平面において4点の共円条件や垂直二等分線を求めさせる問題など。そして最も労費されているのは生徒の自習時間です。以前よりマシになったとはいえ大学入試等には技巧的な図形問題が出題されるため、受験生はその対策に多大な時間を費やしています

高校数学では以下のような事項が重要だと思いますユークリッド幾何学を学ばせている時間があったら、このような分野を優先的に修められるようにすべきです。

これらの分野は数学手法としても非常に強力ですし、大学以降で数学を学ぶ際、現実的問題数学物理問題として正確に記述する際に必ず必要になります。仮にユークリッド幾何学が何らかの場面で応用されるとしても、微分積分などと同レベル重要だと真剣に主張する人っていらっしゃるでしょうか?

ユークリッド幾何学初等教育で教えるべきだとする根拠には、大雑把に言って以下の4つがあると思います

  1. ユークリッド幾何学では証明の考え方を学ぶことができる
  2. 図形問題代数や解析の問題よりも直感的で親しみやす
  3. ユークリッド幾何学問題を解くことで「地頭」「数学直観」などが鍛えられる
  4. ユークリッド幾何学歴史的重要である

しかし、これらはいずれも正鵠を射ていません。

まず①は明らかにおかしいです。ユークリッド幾何学に限らず、数学のあらゆる命題証明されるべきものからです。高校教科書を読めば、相加平均・相乗平均の不等式、点と平面の距離公式三角関数加法定理微分ライプニッツ則や部分積分公式など、どれも証明されていますそもそも数学問題はすべて証明問題です。たとえば、関数極値問題は、単に微分が0になる点を計算するだけではなく、そこが実際に極値であるかそうでないか定義や既知の性質に基づいて示す必要があります。したがって、ユークリッド幾何学けが特に証明の考え方を学ぶのに有効だという理由はありません。

②もおかしいです。図形問題を扱うのはユークリッド幾何学だけではないからです。ベクトル微分積分でも図形問題を扱います。たとえば、三角形の5心の存在や、チェバの定理メネラウス定理などはベクトルを用いても容易に示すことができます。また言うまでもなく、曲線の接線は微分で求めることができ、面積や体積は積分で求めることができます。また、ユークリッド幾何学手法問題ごとに巧い補助線などを発見しなければいけないのに対し、解析的な手法一般方針が立てやすく汎用的です。したがって、図形問題を扱うのにユークリッド幾何学手法にこだわる理由はありません。

③は単なる個人思い込みであり、科学的な根拠はありません。そもそも数学教育の目的は「地頭」などを鍛えることではなく、「大学や実社会において必要数学素養を身につけること」のはずです。また、これも上ふたつと同様に「ユークリッド幾何学以外の数学では、『数学直観』などは鍛えられないのか」という疑問に答えられておらず、ユークリッド幾何学特別視する理由になっていません。

④もおかしいです。そもそも歴史的重要である」ことと「初等教育で教えるべき」という主張には何の関係もありません。歴史的重要ならば教えるというなら、古代バビロニアインド中国などの数学特に扱わないのはなぜでしょうか。もっと言えば、文字式や+-×÷などの算術記号が使われ始めたのでさえ、数学史的に見ればごく最近のことですが、昔はそれらを使わなかったからといって、今でもそれらを使わず数学記述するべき理由があるでしょうか。

数学重要なのはその内容であるはずです。ユークリッド幾何学擁護する論者は、「(表面的に)計算問題に見えるか、証明問題に見えるか」のようなところに価値を置いて、一方が数学教育的に有意疑だと見なしているようですが、そんな分類に意味は無いと思います

大昔は代数計算方程式の解法(に対応するもの)は作図問題帰着していたようですが、現代でそれと同様の手法を取るべき理由は全くありません。記述する内容が同じであれば、多項式や初等解析のような洗練された方法重要な結果を導きやす方法を用いればよいに決まっています数学史家は別として)。同様に、ユークリッド幾何学も、解析的な手法で解ければそれでよく、技巧的な補助線パズルなどに興じたり、公理的な方法にこだわる必要はありません。

たとえば、放物線は直線と点から距離が等しい点の軌跡として定義することもできますが、初等教育重要なのは明らかに2次関数グラフとして現れるものです。放物線を離心率や円錐の断面などを用いて導入したところで、結局やるのは二次関数の増減問題なのですから最初から2次関数グラフとして導入するのは理にかなっています数学教育の題材は「計算問題証明問題か」などではなく、このような観点で取捨選択すべきです。

三角比などを学んだあともユークリッド幾何学を教えたり、解析的な手法では煩雑になるがユークリッド幾何学範疇ではエレガントに解けるような問題を出して受験生を脅したりするのは、意味が無いと思います。それは、「掛ける数」と「掛けられる数」を区別したり、中学連立方程式を学ぶのに小学生鶴亀算を教えるのと同様に、無駄なことをしていると思います

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(*1)

現代数学では、n次元ベクトル空間R^n = Re_1⊕...⊕Re_nに

(e_i, e_j) = δ_i,j (クロネッカーデルタ)

内積定義される空間上の幾何学はすべてユークリッド幾何学に分類されます。したがって、上にあげた座標空間ベクトル微分積分、一次変換なども敢えて分類すればユークリッド幾何学です。しかし、ここではその意味でのユークリッド幾何学不要と言っているのではありません。飽くまでも、技巧的な補助線問題や、公理的な方法にこだわることが不要だと言っています

(*2)

数学科の専門課程で学ぶガロア理論では、コンパスと定規による作図可能性が論じられますが、これは「作図問題ガロア理論が応用できる」というだけであり、「ガロア理論を学ぶのに作図の知識必要」というわけではありません。

2020-07-21

宇宙宇宙をつなぐ数学 - IUT理論の衝撃」の感想

Amazonレビューなどに書くと過去レビューから身バレする可能性があるのと、わざわざ別アカウントを作ってまで批評するほどのものではないと思ったので、こちらに書きます

初めに断っておきますが、本稿は別に加藤文元先生人格や業績などを否定しているわけではありません。また、IUT理論やその研究者に対する批判でもありません。「IUT理論が間違っている」とか「望月論文査読体制問題がある」などと言う話と本稿は全く無関係です。単純にこの本に対する感想しかありません。

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加藤文元先生の「宇宙宇宙をつなぐ数学 - IUT理論の衝撃」を読みました。結論から言って、読む価値の無い本でした。その理由は、

ほとんど内容がない」

この一言に尽きます数学書としても、一般書としてもです。

本書の内容と構成

本書は、RIMS(京都大学数理解析研究所)の望月新一教授が発表した数学理論である、IUT理論宇宙タイミューラー理論)の一般向けの解説書です。

1~3章では、数学研究活動一般説明や、著者と望月教授交流の話をし、それを踏まえて、IUT理論画期的であること、またそれ故に多くの数学者には容易には受け入れられないことなどを説明しています

4~7章では、IUT理論の基本理念(だと著者が考えているアイデア)を説明しています技術的な詳細には立ち入らず、アイデア象徴する用語フレーズを多用し、それに対する概念的な説明や喩えを与えています

8章がIUT理論解説です。

まず、数学科の学部3年生以上の予備知識がある人は、8章だけ読めばいいです。1~7章を読んで得られるものはありません。これはつまり「本書の大部分は、IUT理論本質的関係ない」ということです。これについては後述します。

各章の内容

1~3章は、論文受理されるまでの流れなどの一般向けに興味深そうな内容もありましたが、本質的には「言い訳」をしているだけです。

IUT理論が多くの数学者に受け入れられないのは、従来の数学常識を覆す理論から

望月教授が公開された研究集会などを開かないのは、多数の人に概要だけを話しても理解できないから。

などの言い訳が繰り返し述べられているだけであり、前述の論文発表の流れなどもその補足のために書かれているに過ぎません。こういうことは、数学コミュニティの中でIUT理論懐疑的人達説明すればいい話であって、一般人に長々と説明するような内容ではないと思いますもっとも、著者が一般大衆も含めほとんどの人がIUT理論懐疑的である認識して本書を書いたのなら話は別ですが。

4~7章は、「足し算と掛け算の『正則構造』を分離する」とか「複数の『舞台』の間で対称性通信を行う」などの抽象的なフレーズが繰り返し出てくるだけで、それ自体の内容は実質的説明されていません。

正則構造とは、正方形の2辺のように独立に変形できないもの

対称性とは群のことで、回転や鏡映などの操作抽象化したもの

のように、そこに出てくる「用語」にごく初等的な喩えを与えているだけであり、それが理論の中で具体的にどう用いられるのかは全く分かりません(これに関して何が問題なのかは後述します)。そもそも、本書を手に取るような人、特に1~3章の背景に共感できるような人は、ここに書いてあるようなことは既に理解しているのではないでしょうか。特に6~7章などは、多くのページを費やしているわりに、数学書に換算して1~2ページ程度の内容しか無く(誇張ではなく)、極めて退屈でした。

8章はIUT理論解説ですが、前章までに述べたことを形式的につなぎ合わせただけで、実質的な内容はありません。つまり、既に述べたことを並べて再掲して「こういう順番で議論が進みます」と言っているだけであり、ほとんど新しい情報は出て来ません。この章で新しく出てくる、あるいはより詳しく解説される部分にしても、

複数数学舞台対称性通信をすることで、「N logΘ ≦ log(q) + c」という不等式が示されます。Θやqの意味は分からなくてもいいです。

今まで述べたことは局所的な話です。局所的な結果を束ねて大域的な結果にする必要がありますしかし、これ以上は技術的になるので説明できません。

のような調子で話が進みますいくら専門書ではないとはいえ、これが許されるなら何書いてもいいってことにならないでしょうか。力学解説書で「F = maという式が成り立ちます。Fやmなどの意味は分からなくていいです」と言っているようなものだと思います

本書の問題

本書の最大の問題点は、「本書の大部分がIUT理論本質的関係ない」ということです(少なくとも、私にはそうとしか思えません)。もちろん、どちらも「数学である」という程度の意味では関係がありますが、それだけなのです。これがどういうことか、少し説明します。

たとえば、日本には「類体論」の一般向けの解説書がたくさんあります。そして、そのほとんどの本には、たとえば

素数pに対して、√pは三角関数特殊値の和で表される。(たとえば、√5 = cos(2π/5) - cos(4π/5) - cos(6π/5) + cos(8π/5)、√7 = sin(2π/7) + sin(4π/7) - sin(6π/7) + sin(8π/7) - sin(10π/7) - sin(12π/7))

4で割って1あまる素数pは、p = x^2 + y^2の形に表される。(たとえば、5 = 1^2 + 2^2、13 = 2^2 + 3^2)

のような例が載っていると思います。なぜこういう例を載せるかと言えば、それが類体論典型的重要な例だからです。もちろん、これらはごく特殊な例に過ぎず、類体論一般論を説明し尽くしているわけではありません。また、類体論一般的な定理証明に伴う困難は、これらの例とはほとんど関係ありません。そういう意味では、これらの例は類体論理論的な本質を示しているわけではありません。しかし、これらの例を通じて「類体論が論ずる典型的現象」は説明できるわけです。

もう一つ、より初等的な例を出しましょう。理系なら誰でも知っている微分積分です。何回でも微分可能実関数fをとります。そして、fが仮に以下のような無限級数に展開できたとします。

f(x) = a_0 + a_1 x + a_2 x^2 + ... (a_n ∈ ℝ)

このとき、両辺を微分して比較すれば、各係数a_nは決まります。「a_n = (d^n f/dx^n (0))/n!」です。右辺の級数を項別に微分したり積分したりしていい場合、これはかなり豊かな理論を生みます。たとえば、等比級数の和の公式から

1/(1 + x^2) = 1 - x^2 + x^4 - x^6 + ... (|x| < 1)

両辺を積分し、形式的にx = 1を代入すると

arctan(x) = x - x^3/3 + x^5/5 - x^7/7 + ...

π/4 = 1 -1/3 + 1/5 - 1/7 + ...

のような非自明な等式を得ることができます。これは実際に正しい式です。また、たとえば

dy/dx - Ay = B (A, B ∈ ℝ、A≠0)

のような微分方程式も「y(x) = a_0 + a_1 x + a_2 x^2 + ...」のように展開できて項別に微分していいとすれば、

Σ((n+1)a_{n+1} - Aa_n) = B

  • a_1 - Aa_0 = B
  • (n+1)a_{n+1} - Aa_n = 0 (n ≧ 1)

よって、

  • a_{n+1} = Aa_n/(n+1) = A^n (B + A a_0)/(n+1)! (n ≧ 0)

a_0 = -B/A + C (Cは任意の定数)とおけば、

  • a_n = C A^n/n! (n ≧ 1)

「e^x = Σx^n/n!」なので、これを満たすのは「y = -B/A + Ce^(Ax)」と分かります

上の計算正当化する過程で最も困難な箇所は、このような級数収束するかどうか、または項別に微分積分ができるかどうかを論ずるところです。当然、これを数学科向けに説明するならば、そこが最も本質的な箇所になりますしかし、そのような厳密な議論とは独立に「微分積分が論ずる典型的現象」を説明することはできるわけです。

一般向けの数学の本に期待されることは、この「典型的現象」を示すことだと思います。ところが、本書では「IUT理論が論ずる典型的現象」が数学的に意味のある形では全く示されていません。その代わり、「足し算と掛け算を分離する」とか「宇宙間の対称性通信を行う」などの抽象的なフレーズと、それに対するたとえ話が羅列されているだけです。本書にも群論などの解説は出て来ますが、これは単に上のフレーズに出てくる単語注釈しかなく、「実際にIUT理論の中でこういう例を考える」という解説ではありません。これは、上の類体論の例で言えば、二次体も円分体も登場せず、「剰余とは、たとえば13 = 4 * 3 + 1の1のことです」とか「素因数分解ができるとは、たとえば60 = 2^2 * 3 * 5のように書けるということです」のような本質的関係のない解説しかないようなものです。

もちろん、「本書はそういう方針で書く」ということは本文中で繰り返し述べられていますから、そこを批判するのはお門違いなのかも知れません。しかし、それを考慮しても本書はあまりにも内容が薄いです。上に述べたように、誇張でも何でもなく、数学的に意味のある内容は数学書に換算して数ページ程度しか書かれていません。一般向けの数学の本でも、たとえば高木貞治の「近世数学史談」などは平易な言葉で書かれつつも非常に内容が豊富です。そういう内容を期待しているなら、本書を読む意味はありません。

繰り返し述べるように本書には数学的に意味のある内容はほとんどありません。だから、極端なことを言えば「1 + 1 = 2」や「1 + 2 = 3」のような自明な式を「宇宙宇宙をつなぐ」「正則構造を変形する」みたいに言い換えたとしても、本書と形式的に同じものが書けてしまうでしょう。いやもっと言えば、そのような言い換えの裏にあるもの数学的に正しい命題意味のある命題である必要すらありません。本書は少なくとも著者以外にはそういうもの区別が付きません。

本書の続編があるなら望むこと

ここまでネガティブなことを書いておいて、何食わぬ顔でTwitter加藤先生ツイートを拝見したり、東工大京大に出向いたりするのは、人としての信義に反する気がするので、前向きなことも書いておきます

まず、私は加藤先生ファンなので、本書の続編が出たら買って読むと思います。まあ、ご本人はこんな記事は読んでいないでしょうが、私の考えが人づてに伝わることはあるかも知れませんから、「続編が出るならこんなことを書いてほしい」ということを書きます

まず、上にも書いたような「IUT理論が論ずる典型的現象」を数学的に意味のある形で書いていただきたいです。類体論で言う、二次体や円分体における素イデアル分解などに相当するものです。

そして、IUT理論既存数学との繋がりを明確にしていただきたいです。これは論理的な側面と直感的な側面の両方を意味します。

論理的な側面は単純です。つまり、IUT理論に用いられる既存重要定理、およびIUT理論から導かれる重要定理を、正式ステートメント証明抜きで紹介していただきたいです。これはたとえば、Weil予想からRamanujan予想が従うとか、谷山-志村予想からFermatの最終定理が従うとか、そういう類のものです。

直感的な側面は、既存数学からアナロジーの部分をより専門的に解説していただきたいです。たとえば、楕円曲線のTate加群が1次のホモロジー群のl進類似であるとか、Galois理論位相空間における被覆空間理論類似になっているとか、そういう類のものです。

以上です。

加藤文元先生望月新一先生、およびIUT理論研究・普及に努めていらっしゃるすべての方々の益々のご健勝とご活躍を心から祈り申し上げます

2019-10-19

アニメ「ぬるぺた」で物理数学

アニメ見てたら3話で物理数学ネタが出てきてすごく嬉しい。

ぬるぺたにはこの調子ディープネタを続けてほしい



唐突位相幾何ネタNewtonを読んでイキる大学1年生には鉄板ネタだよね。

2018-08-09

anond:20180809071327

増田の不満を素因数分解して、ひとつひとつについて、どう思ってるかどうしたいか決めるといいよ。そうすると、増田友達に何かを言ったりするにしても冷静に話せるから

たとえば

(1)当面、この旅行中をどういう気分で過ごしたいかを考える

(2)友達倫理観を問いたいのかを考える

(3)その友達増田にとってどのぐらい大切な友達かを考える

友達とよー知らんおっさんセックス旅行に付き合いたくないというのなら、一緒に旅行してる以上なるべくお互いが不快にならないほうがいいし、そのためのマナーは主張する権利がある。セックスするのは勝手だがバレないようにやってよ、みたいなことは言っても大丈夫だと思う。

友達浮気するような倫理観が嫌だ、と思うなら、それを旅行中に問い詰めるかどうかを想像してみるとよい。旅行中にやると相当空気が悪くなるだろうから優先順位旅行の楽しさ、自分倫理観友情友達気持ち、など)を決めやすい。

増田にとって友達が本当に大事親友でどんなことでも話せる、という相手なら、彼氏のことを引き合いに出して諫言をしてもおかしくない。が、まぁ普通友達なら倫理性まで糾弾するのもめんどうでやっかいだと思うよ。性のものさしは人によって本当に違うし、浮気じゃなくて二股天秤中かもしれないし、不倫何が悪いのさみたいな人もいると言えばいる。

楽しい旅行がすごせますように!チャオ!

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