「劇場」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 劇場とは

2022-12-19

anond:20221219105752

自体はそうでもないと思うんだけど家系で言えば劇場型だと思う。

(母方の祖父母とか流血のケンカとかしてたらしいし)

今住まわせてもらっているところも含めた建て替えの時期に来てて、

約束した当事者たちももう故人だし、やんわりと出ていってくれないかみたいなことを言われてるらしいんだが

うちの近所の県営住宅を申し込んでるっぽいんだよね...

死ぬとき借金は残さないから!と言っているらしいんだが借金なんか相続放棄すればいい(他に資産もない)だけで

死ぬまでにかかるお金負担させるなよ、と思っている。

2022-12-18

どこよりも早い「新NISA」の賢い使い方を教えよう

はてぶのトップに『どこよりも早い「新NISA」の賢い使い方を教えよう 効率的に使いこなすための「3つの原則」とは?』ってタイトル記事があったから流し読みしてったら、最後のページに「さて競馬明日スターを決める「朝日杯FS」の勝ち馬は?」とか出てきて笑った。

よくよく見れば、「新競馬好きエコノミスト市場深読み劇場」ってなってた。

しょうもないことしか書いてないわけだわ。

2022-12-17

anond:20221217125519

「感動する」「泣ける」も、あまり美しい日本語と呼べるものではないと思うのだが。


「感動」は個人的な心の内での感情の動きを表現したもので、「外に向けて」堂々とアピールするものでは、本来ない。

日常的に気軽に披露するものではないのだ。

20年ほど前に小泉純一郎が「感動した!」と言ったときに、「なんて下品日本語なんだ」って批判があったくらいだよ。

まさに「劇場型」を謳う政治家らしい、キャッチコピー的な言葉遣いだと。

「泣ける」も、そういう対外的自己アピール目的で生まれた使い方で、非常に品がない。

「泣ける絵本ブームとか相当キモかった。

時代劇で「感動した!」「泣ける!」と言っている場面を想像すれば、自分自身ですら軽薄だと感じてることがわかるはず)

「泣く」というのも要は単なる排泄行為であって、「本来人前で見せるべきではない」という前提があり、「しかしそれでも涙を抑えることができない」ほどの状況である、という特別表現だ。

気軽になんでも「泣ける泣ける」言ってるのは、やはり表現機微を損なう使用である

(泣きドラとして有名な「おしん」も下品だとよく言われていた。ワンピースもこれに通じる感覚がある)


比べて、「エモい自体は、「エモーショナルだと感じた」的な説明であるため、こちらの方が控えめで奥ゆかしい(悪く言えば曖昧自己主張がなくぼんやりとした)、

しろ日本語に馴染む表現なんじゃないのとすら思える。

「風情がある」なんかに感覚の近い、非常にぼんやりした言葉ではなかろうか。

「桜」に対する日本人感覚など、「エモい」という曖昧表現は割としっくりくると思う。

文字配列だけを見れば非常に似ている「ナウい」と比べても、

言葉が含む感情の多さや、すこし間違えて使うと台無しになる絶妙ニュアンスなど、いくらか洗練されていそうではある。


しかしこれもまた用法次第ではあり、「エモいから見て欲しい!」などは、当然下品文章である点には同意

単語問題ではなく、「泣ける絵本」的な語法が根本から下品なのだ

(もちろん時代劇で使うのも変)

2022-12-15

映画】MEN 同じ顔の男たち

・つまり

 恋人とか夫婦とかそういう関係でも

 他人他人から自他の線引が必要だし、 

 あまりに寄りかかってきすぎるのは ね

 ×有害男性性+シスターフッドをひとふり

 …ってコト?

・色々考察とかネットにあるんだろうけど、

 終わった直後、同じ劇場で見ていたギャル×2人が

 言ってた「意味不明なんですけど」が

 一番共感できた 

 嘘じゃないもん本当にいたもん

演出が一つ一つ予想を超えず

 「次こう来るんやろうなぁ…」→来たで退屈だった

 「早く終わんねえかな」ってほどではないけどウン

出産マトリョーシカの段階で、

 主人公が色々ありすぎて逆に冷静になってるの、

 逆に人間味があって面白かった

・A24の作品、毎回「自分とはあんまり合わんな」

 ってなるのに

 つど忘れる+広告の良さでちょいちょいみて  

 ションボリする自分

 

主人公、なんの仕事してるん?

・いつでも電話に出てくれて、

 朝イチで来てくれる友人、いい人すぎ

リンゴとか男性性とか謎宗教とか色々あるんだろう

 けど映像本編だけだとわからんかった

 

2022-12-14

4コマ劇場ショートコミック天国を経て商業アンソロを手にした古の腐女子なのだけど

当時のアンソロはいろんなカップリングの詰め合わせで、こういうもんかと思って育ったので未だにあんまり地雷がない

しかし昨今の風潮を見ていると当時から嫌だった人がもしかして多数派なのだろうか?と少し気になってくる

棲み分けできるならしたほうがいいとは思っているし、不用意なことを言わないよう萌え語りはなるべく聞き役に徹している

2022-12-13

anond:20221213223421

映画泥棒映画義賊) レンタル屋がどんどん潰れているのに合わせてマイナー映画円盤が徐々に発売されなくなってきており、配信されなかったり、配信されたとしてもスタッフ不祥事などちょっとしたきっかけでストップするリスクがある。そうするともう二度と見ることができなくなる。昔ならテレビ放送の録画という手があったがそれもメジャー作品だけ。円盤が発売されない映画を後世に残すには劇場盗撮するしかない。

2022-12-10

anond:20221209201706

自らの感情に流され過ぎず、視野の広い増田は立派だ。劇場型の対立ショーに関与して良いことなんかひとつもないだろうし。

実際に業務自体必要性があるだろうし、炎上で助かる機会を逃すような人たちがいたら不幸だからな…

2022-12-09

インド映画 RRRがとてもよかったのでプレゼン

3時間の超大作インド映画、RRRを観てきたがとてもよかった。

事前にこのTogetter記事を参考に大福を食べてトイレ対策をしており、何回もクライマックスが来る飽きない構成もあって3時間全然長く感じなかった。

https://togetter.com/li/1971064

  

簡単なあらすじ

時はまだイギリス支配があった時代インド帝国総督のスコットとキャサリンは、鹿狩りで訪れた村から気まぐれで村娘を連れ去ってしまう。

総督から女の子を奪還すべくデリーに向かった、虎と戦える部族最強の不屈の男ビーム

一方、内なる大義を秘め、インド帝国警察官となり治安維持にあたる、暴動をほぼ一人で鎮静化できるほどクッソ強い男ラーマ。

政府への反逆者と警察官。相容れない立場のはずのビームラーマが、たまたま居合わせ場所で起きた事件を一緒に解決したこときっかけに親友になりーーーーー

お互いの立場の違いを知らないまま、インド舞台物語はどんどん動いていく。

 

よかったところ

・6話くらいの連続ドラマとしてやってもいいストーリーを、3時間で一気にやる構成だった。

長い分、登場人物の背景を丁寧に描写され、また伏線も全部きれいに回収してくれるので、「あっ!これあの時のやつ!」というカタルシスを感じる場面が終盤でたくさんあった。

特に、途中の大規模ダンスの時の曲は覚えておくと終盤で伏線になっていて気持ちいい。

 

イギリスインド帝国総督スコットと、その夫人キャサリンがきちんと極悪人に描かれていたので、最後に倒されたときに心の底から「やったぜ!!!!」という気持ちになれた。

特に夫人キャサリンの方が胸クソ残虐非道

シンプル勧善懲悪モノが好きな人安心して楽しめると思う。

 

・ちょうど真ん中のハーフクライマックスくらいで「INTERRRRRRRBAL!!!」と日本で見慣れない休憩表示が出て笑った。海外劇場だとここで休憩が挟まるんだろうな。

 

からなかったところ

吹き替えで見てたが、作中では3種類の言語があったように思われる。「英語」「現地語」ともう一つの言語

英語がわからないはずのビームも、英語しかさないはずの総督も両方聞き取れる言語があった気がしており、どうなのか教えてほしい。

 

インド俳優の顔を見慣れておらず、途中までダブル主人公ビームラーマがどっちがどっちだっけ?と混乱した。日本視点だと結構そっくり

 

エンディングはみんなで盛大に明るく踊るとてもインド映画的な感じだっだが、背景にインド解放偉人っぽい人がたくさん出てきた。知識がなくてガンディーとラクシュミーバーイーぐらいしかからなかったので、誰かに解説してほしい。

 

 

インド映画初めてだったけど、おしっこ対策だけしておけばとても楽しめる内容だった。

明日バーバリも観てみよう。

anond:20221209112311

告発してる奴が劇場型の性格してるからウォッチャーの中で盛り上がってるだけだよ

過去騒動と比べれば界隈の外には波及してないよね

どっちの陣営からも「あいつらには近寄らんとこ」と思われてる

2022-12-05

anond:20221205094613

グッズも売れまくってるし続編はあると思う

5部全部劇場になるかは分からないけど、スラダンファンは根強いからまあありえそうね

anond:20221204210423

自分は楽しめたけどこの感想はわかる

後半の井上原作が嫌いなのでは云々は意味分からん

我々が知っている名場面や名言が、今回の劇場映画で悉く捨て去られていることから

これとか普通に嘘だしな(カットされた場面はあるが)。嘘つき

2022-12-01

映画舞台って外で見るから見れるんだなって

家で見ると全然ダメ

どんなに好きな作品気合い入れて見ようと思っても、そもそも生活環やすべての生活音が気になるし途中で眠くなる。

まだスマホ電車の中とか外でイヤホンして見たほうが集中出来る。

やっぱり映画舞台は外行く服に着替えて靴履いてその空間に行かないとダメだわ。

映画館で映画がつまらなくて眠くなったってやつ信用できない。

よっぽどつまら映画ミュージカルでも映画館や劇場という環境に出かけるという行為特別そもそも眠くならんわ。

コロナで外出という行為価値があるんだと再確認

家ではゆるいテレビ番組YouTubeショート動画くらいの軽いメディアがあってる。

若い頃はクソだと思ったけど、テレビ映画流すには吹き替えで色々なシーンカットしてCM字幕バンバンEDは全カットのあの軽さでちょうどいいと気付かされる。

叩かれすぎたテレビというメディア最近見直してる。

家族生活生活音がリアルに流れている環境ではテレビくらいでちょうどいい。

2022-11-25

おやこ劇場

怖くて詳しく書けないけど個人的には大嫌い

友達が入ろうとしてたら全力で止めるし入ったら付き合いを切る

嫌いな人にはめちゃめちゃおすすめする

下っ端は知らないけどバックにいる組織がアレ

下っ端が知らないってのが厄介で善意で入会を勧めてくるんだよな

ああでも統一教会よりはマシかもしれない

でもバックが何だろうと思想が無理

あくま個人の感想です

2022-11-24

11週目コマフィルム再配布の週に搭乗したら地獄だった

私があるアニメ映画を観に行った時に目の当たりにした出来事について書こうと思う。映画名は出さないが、すぐに分かると思う。

単刀直入に言う

特典目的の途中退席、公式がはっきりと禁止している劇場内トレーディング行為・交換会をするな

11月14日なんばパークスシネマにその映画を観に行った。

その週は公開から11週目で、入場特典は再配布のコマフィルムだった。このコマフィルムは7週目にも配布されたのだが、あまり反響に再配布が決まったのである。公開から11週目ということで上映回数、スクリーンキャパが限られている中、多くのファンが欲しているコマフィルムが再配布されるというので、その週は映画チケットを取るのも一苦労であった。

入場特典を受け取りスクリーンに向かうと、出入り口に人がたむろしている。それも一人や二人ではない。

先日公式からお達しがハッキリと出たしまさかと思ったが、やはり行われていた。

劇場の出入り口前での特典交換会だ。

その光景は、パークスへその映画を観に行ったらほぼ毎回繰り広げられていたものである

以前は公式からは何も言われていなかったのだが(だからと言ってやって良い行為ではないことは大前提である)、ある日ペンライトについての注意事項が出されるタイミングで、トレーディング行為について禁止する旨の文が公式サイトにハッキリと書かれた。

にも関わらず、堂々とトレーディング行為が行われているのである

唖然とした。

そんな私に追い打ちをかけたのが、小さい子どもを連れてその特典交換会に参加していた人だ。私が推しているメンバートートバッグを持って、交換を探す用のボードの「求」の文字の横には私の大好きなメンバー名前が書かれていた。

ただただショックだった。

周りの様子を誰よりもよく見ていてその優しさでみんなを笑顔にしてくれるあのメンバーの何を見てきたんだろうか。

特典を一人分多く貰う目的で連れられてきたであろうその子マスクをつけていなかった。大体の施設マスクの着用が免除されるのは3歳辺りまでの年齢の子どもということを考えれば、そんな年齢の子コマフィルム目的で振り回しているということになる。

特典目的ではなく、純粋にその子と二人で映画を観に来たという可能性も充分考えられるが、チケットを取るのも一苦労な週にわざわざ来て、劇場前でトレーディング行為をしているところを見てしまったら、申し訳ないが特典目的で連れてきたようにしか見えない。

これだけでも充分嫌だったが、上映開始後、更なる地獄を見ることになった。

私はその日、最後列の真ん中の席で鑑賞した。

この映画は全編ライブ構成で、開演アナウンス→本編ライブエンドロールアンコール→終演アナウンスの順番で流れる

それが最初に起きたのはエンドロールが始まってからだ。

エンドロール音楽が流れ出したと思ったら、周りがガサガサしだした。

中退席する人達の音だった。

それもまあまあな人数。

アンコールが始まってからもポツポツと退席していった。

終演アナウンスの時が一番途中退席が多かったのだろうか。流れ出した途端そこら中からガサガサ鳴って、アナウンスに集中出来ない程だった。

実はその回の上映時間が14:30までで、次の回が14:20からで、上映時間10分被っていたのだ。

まりコマフィルムがとにかく欲しいオタクは、この上映時間が被っている回を二つとも取り、先に上映する回は途中で退席して次の回に入るというのである

上映時間が被っているのは知っていたし、途中退席があるというのも知っていたが、まさかあんなに大勢が途中退席するとは思わなかった。

ライブの余韻もクソもなかった。最後列真ん中に座っていたせいで途中退席する人が全て見えてしまって最悪だった。

シアター内が明るくなり辺りを見ると、上映開始時はほぼ満席だったとは到底思えないような人数しか残っていなかった。

200席のスクリーンを使っていたが、最後まで残っていた人数だけなら、その半分以下の収容人数スクリーンで充分事足りただろう。

本当にみっともないと思った。やめて欲しい。

特典の為に途中退席する人があんなに多くいたことが本当にショックだった。

だが、私がさらに嘆かわしいと思うのは、これらのことが話題にならないことである

5週目辺りだったか、その頃Twitterで急に特典強奪等の注意喚起が増えた。

あの時多発した注意喚起個人的にはあまり信用できないと思っている。

どこの映画館の何時ごろに起きたのかが書かれていない、特典はその前も後も配布があったのに強奪事件注意喚起ツイが投稿されたのはその期間だけ(私が知らないだけかもしれない)、チケット戦争になるほどみんなが欲しがっているコマフィルムの週には起こらなかった(これも私が知らないだけの可能性有り)、どれも内容が感情まかせというか、注意喚起らしい注意喚起じゃない………など

真偽の分からない注意喚起バンバン拡散されていたのに対し、途中退席や交換会はほとんど話題にあがっていないように思う。私のようにそれを目の当たりにした人も、それを行った人も確実に大勢いるにも関わらず。

話題に上がらないということは、これらが問題視されていないということであろう。

グッズ欲しさに自身の行動を正当化するオタクの良い例ではないか

ただただ悲しい。

あんなことをする人が、私が好きなコンテンツファンにあれだけの人数いるということが悲しい。

私が危惧しているのは、今後もこういったことが起こるのではないかというところだ。

この映画は、劇場シリーズ第一弾として出された。第二弾以降があることは容易に想像ができる。

第二弾以降が公開された時も、あん光景が広がってしまうのだろうか。

もしもこの記事を読んだ同界隈のオタクがいたなら言いたい。

第二弾以降の映画では、劇場前トレーディング行為・交換会も、特典目的の途中退席も、絶対しないで欲しい。

そしてすでにこれらの行為したことがあるオタクは、自分がやったことが恥じるべき行為だという自覚を本当に持って欲しい。

まあこの記事がそれらの人の目に届くか分からないんですが。

2022-11-19

anond:20221118101549

君の名はクライマックスあたりの最後に三葉と入れ替わった滝が

半泣きで胸を揉んでるのを妹に見られるシーンで劇場で笑いが起こったのでアレは切っちゃいけないと思った。

2022-11-17

新海誠監督作品がことごとくnot for meだ

君の名はからこっち出すもの出すものすごい話題になるしすごい人気だからちょっと気になるなー、と思ったんだけど、君の名はもおおよそ劇場には行けないなと思ってたまたま覗いたネタバレ(自分で視聴するのが決まっているものネタバレ踏むのは嫌だけど、それは自分で見に行った)で、あ、これ行かない方がいいやつだってなった。

人によると思うんだけど、増田はなんかいから時間修復モノがすごいダメなっちゃったんだよね。

ある悲劇が起きて、その悲劇を起こさないために時間を遡って悲劇回避するって、いいじゃんよかったじゃんって思うんだけど、その悲劇の延長にあったはずの人の人生ってどうなっちゃうんだろって思っちゃう

とうらぶは、それがどれだけ残酷な結果でも、現在歴史を正として、変えようとする敵を討つというコンセプトらしく、増田にとってはその方がなんとなくしっくり来る。ファンタジーなんだからそこの悲劇が取り除かれたね、みーんな幸せみんなハッピーだね、でいいじゃんって思うんだけどダメなのよ。

そんで、今回の「すずめの戸締り」も、まあ観に行かないしなと思って色々観てみたら、どうも東日本大震災神話的要素が絡めてあるようなことを知って、またしてもちょっとゲンナリしてしまった。

人の祈り大地への感謝で待ちます人も災害から守れるなら、それはそういう完全ファンタジーとした方が良かったんじゃないのかなと思う。

科学のことが何も分からない世の中なら、そうやって考えられていたんだと思うよ。現代は違っていて、それでも地震メカニズムなんか分からんことだらけでしょ。そんで、東日本大震災は、たとえば生まれた街に帰れなくなった人も、結果家族と会えないきりになってしまった人もいまだにいるわけでしょ。どうして現実に起きた災害と混ぜちゃったんだろう。増田感覚では他所でやってくれ感がすごい。でも結構好評だよね、考えすぎなんかなぁ。

人気作品人気監督話題になるだけに、ことごとく合わないのが仕方ないんだけどなんかね。

お気持ち表明なのはわかっているけどここくらいではちょっと言わせてちょうだい。

「すずめの戸締まり」を観たら要石で後ろから頭を殴られた

新海誠の新作映画、「すずめの戸締まり」を観てきた。これがどうにも周囲の人間に話がしづらいというか、未視聴の人に「どうだった?」と聞かれたときに応えづらい、しかし観た所感、体験だけは誰かと共有したい気持ちがすごくあるので書く。

この作品について語る上では、この映画が何を主軸に据えているかは避けて通れない。なので多少のネタバレ有りということは承知の上で一読されたい。

        ☟

この文章現在30代、11年前は20代前半だった人物が書いている。

        ☟

本作のあらすじを簡潔に書く。

九州に住む主人公少女すずめが旅の青年草太と出会う。草太は日本中廃墟にある「後ろ戸」と呼ばれる扉を締めて回る「締め師」だ。すずめはその草太との出会いをきっかけに後ろ戸の脇に埋めてある「要石(かなめいし)」と呼ばれる石を抜いてしまい、その結果後ろ戸が開き、中から現れる巨大なミミズ地震を起こしてしまう。(椅子になる呪いなどについてはここで書きたいことではないので省く。)

抜かれた要石は「ダイジン」という名前の猫になり、登場人物たちはダイジンを追う過程東北被災地を訪れることになる。

        ☟

これは2011年3月11日日本列島を襲った未曾有の災害東日本大震災を主軸に据えた映画だ。

いきなりテーマについて述べるが、「この映画が何を描いているか」は本作エピローグで草太の口からわかりやすい形で語られている。

「人々が失ったものへの無念、悲しみが忘れられ軽くなったところに後ろ戸は開く。」

一度しか観ていないので正確なセリフではないが、このような趣旨言葉が語られる。

「後ろ戸」とは現し世(現実)と常世(とこよ・霊界のような場所)を繋ぐ扉であり、そこが開くと扉から巨大なミミズが現れ(このミミズは締め師である草太、主人公のすずめにしか視認できない)、空から地上に落ちることで地震を起こす。

後ろ戸は廃墟にあるものだが、廃墟であるが故に、その地での災厄の記憶、失われたものへの想いは風化していく。そこには要石という石が埋めてあり、再び扉が開き災害が起こらないよう守っているのだ。

この映画は我々が体験してきた被災記憶が風化されないよう、呼び起こすような映画だ。そして未視聴の人に説明をするのが難しいのもそのためだ。

映画館に足を運んだとき自分は事前情報を全く入れずに行った。そして何となく映画を観始め、巨大ミミズ地震を起こし、物語舞台神戸へ移ったところで「おや」と思い、オープンカー首都高を経由して東北道へ向かい始めたところで確信に変わり、そして気付かされた。「忘れていた」と。

忘れていたわけではない。事実としてはまだ記憶に新しい。ただし映画の中で鳴り響く緊急放送津波で一掃された土地、そういったもの映画の中での情報感触は、普段触れる情報とは全く異なったレベル自分記憶を呼び起こすものだった。その点に関しては映画スタッフ美術演出の面々に感服させられた。

からこそ、「東日本大震災のその後の物語だ」ということすら知らずに観るべきだ。なのにここにこんなことを書いていることについては矛盾にもほどがあるのだが。それでも、あのはっとする体験は代えがたいものだったように思う。

その点からまずこの映画の良かったのは、テイザーや物語冒頭でわかりやす過ぎる形でテーマを明かさない点だ(それでも屋根の上に船が乗っているのだけれど)。これも意図した演出なのだろう。

これが少しでも YouTube予告編で明かされていようものなら、こんなに「観てよかった」と思うことはなかっただろう。

        ☟

この作品について語る上で、村上春樹短編集「神の子どもたちはみな踊る」、特にその中の一編「かえるくん、東京を救う」を避けては通れない。

こんな話だ。

        ☟

東京で働くうだつの上がらない銀行員中年男性が、ある日かえる出会い(「かえるくん」、とかえるくんは指を立てて訂正した)、かえるくんと共に地下に眠る巨大ミミズと闘い巨大地震を阻止する。その後男性は病室のベッドで目を覚ますが、傍らには闘いでボロボロになったかえるくんがいる。ふと気がつくとかえるくんの身体からボトボトミミズが現れ、男性身体ミミズに飲み込まれたところで、男性はその夢から覚める。

        ☟

こんなに似通えば嫌でも取り挙げたくなる。

この小説1995年日本で起きた阪神淡路大震災を柱に据えた小説である

1995年オウム真理教による地下鉄サリン事件と立て続けに起こり、日本安全神話が崩れた年だ。

作者である村上春樹は、この年を経て、地下鉄サリン事件関係者被害者へのインタビューを行い、「アンダーグラウンド」という書籍をまとめ、普段我々が当たり前と感じて暮らしているこの社会他者との関係性、足元の地面ですら、ありとあらゆるものが決して確かなものではないという危うさを看破し、小説への考え方について「デタッチメントからコミットメントへの転換があった」と語っている。簡潔に述べるが様々な関係性を一旦切り離して書くのではなく、コミット、深く関わっていく姿勢への移行だ。

氏はこのコミットメントについては、「日の光も届かない深い井戸の底へ降りていき、その中で手を取り合うような行為」というような言葉表現している。光の一切届かない暗闇、自身身体と周囲の空気現実と非現実境界曖昧になる。死に近い場所だ。

人の日常生活では感知し得ない深い場所心理、そういった部分で他者と手を取り合うこと。自分は氏の言うコミットメントをそのように捉えている。村上春樹はそのような時を経て2000年にこの小説を描き下ろした。

翻って本題の映画はどうだろう。いつも地の底に潜んでいる「地震を起こすミミズ」というモチーフ、すずめが自身ルーツである過去と向き合い、草太と再開を果たした、井戸の底のように現実霊界境界が危うくなる「常世」。何から何までが一対一対応というわけではないものの、通ずる部分があるように思えてならない。

        ☟

神の子どもたちはみな踊る」は善悪二元論ではなく陰陽論の物語集だ。

太極図、という白と黒勾玉が互いに合わさって円を作っている図を見たことがあるだろうか。

こんなのだ

白黒互いの勾玉の中心に、相反する色の小さな点が存在する。

善悪明暗などの世の中の事象は二分に切り分けられるわけでなく、互いにグラデーションにように折り重なり、それぞれが互いに内在し合うものである、という考え方であり、太極図はそれを表しているように読み取れる。

太極図について、ちょうど三角関数を学んだとき単位円の中で動径をθに合わせて回したように、円を描くように眺めると良い。

日が暮れるように、徐々に陽に陰が重なっていく。やがて陽がすべて陰に飲み込まれるが、その陰の中心には陽が内在する。

かえるくん、東京を救う」の最後のシーンはまさにそれだ。主人公ミミズを飲み込み、それを夢として目を覚ますが、ちょうど「夢でしかない」くらいの点となって主人公の中に静かに存在する。

この小説中の作品に関して言えば「かえるくん、東京を救う」に限ったことではない。

宗教二世を描いた表題作神の子どもたちはみな踊る」にせよ、バンコクホテル神戸に住む男の存在を思う研究者女性にせよ、海辺焚き火にあたる男女にせよ、自身の中には消して割り切ることのできないもの存在し、それですら目を背けることはできない自分自身なのだ

その点でいえば、主人公すずめを育て上げながらも苦悩を抱えたまま中年期を迎えた叔母や、キャラクターが極端に振れるダイジンのあの姿に、どうしても自分勾玉の形を照らし合わせたくなってしまう。

        ☟

映画自体の話に戻す。

我々が当たり前のように立っているこの足元、地面というのは確かなものではない。しかし一方でそれをある程度信頼した上で営んでいかなければならない生活がある。するとその表層上の信頼感によってその奥底にはら危険性をつい忘れてしまう。

東京都心の上空を巨大ミミズが覆い、今にも落ちて地震を起こそうとする。そこで一瞬ミミズ描写が消える。ミミズはすずめと草太にしか見えていないのだ。ずごごごご、と地震前兆のような地鳴りが響いてきそうな予感を、スクリーン越しに観ている我々は感じるが、作中の街ゆく人々はそれに気付かず日常生活を送っている。

そこの描写が本当に良かった。地震はいつもこうやって突然にしかやってこないんだ。そう思わされる。知ってはいるがいつも忘れている。今日この映画館に足を運んだ俺だってそうだった。そう思い知らされる。

        ☟

少し自分語りをする。ここは読み飛ばされても差し支えない。

東日本大震災の発災当時、自分東北地方からは離れた実家の部屋で揺れを感じていた。

2回目の大学4年生だったと思う。その年度も卒業の見通しは立たず、試しにやってみた就職活動も上手くいかず(リーマンショック直後の年だ)、大学にも足が向かず、鬱々とした日を過ごしていた。

インターネットに張り付いて、東北地方や東京情報をひたすら追っていた。津波が町の何もかもを薙ぎ払っていく様子が全国に衝撃を与え、日が暮れるに差し掛かり日本全体が絶望に飲まれていくような空気を感じたように記憶している。

当時地元から離れた東京で働いている友人が数名いた。幸いにも彼らに大きな怪我はなく、交通機関による帰宅が困難となり、渋谷から半日かけて家まで歩いた、などという話を聞いた。

日本は強かった。余裕がない中でもそれぞれが自助共助に取り組み、生きながらえようとしていた。各大手企業にしても、サントリー被災地飲料水を発送し、ソフトバンク公衆 Wi-Fi無償開放した。当時流行っていた Ustream では日本若者NHK による被災状況の中継をカメラ撮影して流し、その行為の是非について当時の NHK Twitter 担当者自身責任判断でそれを認め、情報共有を助けた。Evernote有償の容量無制限サービス日本人に向け一時無償提供を行った。

今ではウクライナ戦争真っ只中のロシアプーチン大統領の「ありったけの物資を今すぐ日本に送れ」の大号令のもとに支援を行い、アメリカ軍作戦名 Operation TOMODACHI を実行し日本に対し援助活動を行った。

しかった。社会の一員として何かを為せている人たちが立派に見えて仕方なかったし、事実立派であった。大混乱で帰宅避難がやっとという友人たちでさえ、懸命に行動している姿が眩しく、自分が情けなくなった。俺は何をやっているんだ、と。

あれが人生の転機になった。転んでばかりの青年期、気持ちも前を向かず、ただただわがままばかりでいつも誰かのせいにしてばかりだった生活と、ようやく決別することができた。まずは目の前の事を片付けて四の五の言わずに働けと、アレがしたいコレはしたくないではなくどんなに小さく些細でも社会の中の一コマとして人のために出来ることをせよ、と自分に言い聞かせた。

        ☟

東日本大震災から11年。

働き始め、転居をし、新しい人間関係を築き、仕事もも若さでは乗り切れない年になりつつもやり甲斐を感じながら生活をしている。

10年間生きていると色々なことがある。見聞きしたもの体験した記憶は、古いものから後ろに流され色褪せていく。

あの頃自分が感じた、鮮明ではなくなった様々を、しかし、劇場唐突に思い出させられた。「お前はあの時どうだった、今はどうだ」と。

そこに前述の草太のセリフだ。2011年東北地方に向けて自分が抱いた思い。それが忘れられ軽くなっていたところに、この映画は重さを再度伝える石となって自分にのし掛かったのだった。

あの時あの日本社会全体の空気感を体験した人が、今観るのに本当に良い映画だった。難解すぎず、わかりやすく、無駄がない。

新海誠の新作となれば中高生大勢観るのだろう。ただ時間が経つのも早いもので、今の高校生でも発災当時は5,6歳だ。そういった世代災害の恐怖を知る目的ならば「東京マグニチュード8.0」辺りを見ればよい。良い作品だ。

もしあなたが「君の名は。」や「天気の子」のような純度の高い恋愛ファンタジーを、あるいは「秒速5センチメートル」のようないじらしい恋愛アニメを期待するならば、この映画は応じない。

この映画はあの時を生き、その後を生きてきた人へ向けた作品だ。そしてそういう人たちとこんな風に、観た後の感想を共有したい。

        ☟

これで最後だ。

東北地方に差し掛かったところで、ドライバーの「綺麗なところだ」というセリフに対し被災であるすずめは「綺麗?ここが?」と無感情な様子で返す。

遠くで震災を感じていただけの自分のような人間と、実際に被害に見舞われ大切な人や物、土地を失った人との間には、やはり件に対する感じ方にはどうしようもなく深い断絶があると思う。

やり切れない想いに対しては哀悼の意を持たざるを得ない。その上で、外野から眺めていただけの立場に立ったこ文章不快に感じる部分があれば、そのような人がいれば、謝罪したい。しかしながら今のところこれが、11年経った今、この映画を観て自分の感じた率直なところだ。

またしばらく経ったら観に行ってみようと思う。

2022-11-16

新世界国際劇場では映画中に普通にセックスおっぱじめる奴らいたなぁ

男同士で

anond:20221116103444

一理あると思って近所の4DX劇場調べたら

4DXブラックパンサーしかやってなくて笑った

すずめの戸締りが見たい人はあかん

2022-11-15

まいじつ、ヤバ過ぎるだろ。

まいじつ

『すずめの戸締まり』空席祭り劇場スクリーン独占も「ガラガラでした」 - まいじつ

https://myjitsu.jp/archives/392475


実際

『すずめの戸締まり』累計興収18億突破ダントツ首位!新作4本がランクイン:映画週末興行成績|シネマトゥデイ

https://www.cinematoday.jp/news/N0133562


すずめの戸締まり:公開3日で興収18.8億円突破 133万人動員 新海誠監督作品最高の好スタート - MANTANWEBまんたんウェブ

https://mantan-web.jp/article/20221114dog00m200020000c.html


「すずめの戸締まり」公開3日間で興収18億円突破 新海誠監督作品史上No.1の大ヒットスタート : 映画ニュース - 映画.com

https://eiga.com/news/20221114/12/


まいじつ、これもうフェイクニュースサイトじゃん。


こういうサイトバンド名の後に”売れない”とか、服のブランド名の後に”ダサい”とか

めし屋や商品名の後に”まずい”みたいなサジェストを出す一因になってるのかと思うと腹立ってくる。

2022-11-14

【滅茶苦茶ネタバレあり】「すずめの戸締まり世界設定について

この記事にはすずめの戸締まりの重大なネタバレを含みます!!

これから観るつもりの人は回れ右!!観るつもりない人もこれだけ読んでもおもんないし回れ右!!観た人だけスクロールしてくれ!!!




























すずめの戸締まり観てきた

すずめの戸締まりを観てきた。ネットネタバレを踏みたくないのと、たまーにレイトショー映画を観ると気分が良くなるので公開初日レイトショーで。感想としては「すずめちゃんカッコイイな」とか「やっぱ映像綺麗だな」とか「今回はPV演出やらなかったんだな」とか「ドライブしてるあたりが一番面白かったな~」とかそんなところ。個人的には君の名は。と天気の子には及ばないけどなかなかい映画だった。ネットでもいくつか既視聴者感想検索してみたが、刺さった部分の感想は人それぞれでありつつ、それなりに好意的評価が多かったように思う。また、劇中でははっきり名前こそ出さなものの、「東日本大震災」が起こった世界を正面から描き、主人公の追悼と成長を描いている点も、今のところはおおむね評価されていた。一方で、事前の予告では東日本大震災を直接的に取り扱った物語であることは示されておらず(私の知る限りでは、緊急地震速報流れるシーンがあるとかその程度の周知だったと思う。小説読めばわかったらしいけどまぁ読まないよね)、物語後半に割と不意打ち的に311描写があることへのある種の懸念と、個人的嫌悪感を示す人も多少見られたと思う。これらのレビューについて、皆それなりに首肯できる部分もあり、個人の感想と照らしあわせながら楽しく読ませてもらった。でも、これらの世に出てきたレビューを読みつつ、個人的に気になった点が一つある。

みんな「世界観と設定」について、全然話題にしてないな?ということ。この映画の最大の瑕疵、というか問題点になりえるとしたらこ世界設定の部分だと感じていたので。

まりにみんな何も言わないので、匿名ブログを書いてしまった。匿名なのは卑怯といわれるかもしれないが、そもそもブログやってないので…。

すずめの戸締まり世界観と設定

すずめの戸締まり世界観と設定について、私が映画をみた限りでの理解を以下に記す。あくまで私の理解なので、誤っていたらご指摘ください。

  1. 日本列島には、「ミミズ」という意思なきエネルギー生命体のようなもの存在している。
  2. ミミズ日本各地の廃墟に発生する「後戸」を通じて「常世」という裏世界から現世に表れ、災害を引き起こす。劇場内で配布された特典「新海誠本」では災害や疫病を引き起こすと書かれていたが、劇中での災害はすべて地震の様子。
  3. これを止めるためには、「閉じ師」と呼ばれる代々受け継がれた役職者たちが、「後戸」を占める神道的な儀式を行う必要がある。
  4. また、ミミズを封じるために「要石」と呼ばれる半神たちが2柱、それぞれ2カ所に封じられている。作中で閉じ師の草太が無理やり要石にされ、すずめはそれを解除するために奔走する。この要石たちは最初から神ではなかったようで、元々の要石であったダイジン、サダイジンが要石になる前になんだったのかは不明。姿形通り猫だったのか、それとも草太のように人間だったかもしれない。
  5. この世界では(名前こそ直接的にだされないものの)東日本大震災にあたる災害が作中では12年前の3月11日に発生しており、多くの死者を出しているようである。すずめの母もこの時亡くなっている。また、福島県に帰還困難区域が発生している描写から原発事故も起きた様子。
  6. 東日本大震災ミミズのせいで起きたものかははっきりとは明言されていなが、否定するセリフもなく、ミミズによるものと考えるのが自然
  7. 物語終盤、要石の封印が解けたこからミミズ活動が活発化。東日本大震災の起こった東北圏でもう一度大災害が起こりそうになったため、すずめと復活した草太がそれを止める。

どうだろうか。列記すると滅茶苦茶カルトな設定だなと思う。作中ではもう少し自然に描いているのは確かだ。でもそもそもこの映画を観たら、「映画として面白かったかどうか」とは別に「この設定が受け入れられるか否か」がかなり心に引っかかるのではないだろうか。個人的にはちょっとウェッという感じで、この設定使うなら311じゃなくて君の名はのように架空災害として扱うか、もしくは311ミミズ由来のものじゃなかったことを明示しとくべきじゃないかと思った。福島地震に遭遇するシーンでミミズが現れないことから、「あぁ、すべての地震ミミズ由来ってわけじゃないのね…」と少し安心したら、そのあとの「草太さんが抑えてくれてるんだ!」というセリフでずっこけた。ほんとにカルトだよ。

「結局創作なんだからいいじゃん、現実創作は別だよ」という意見もあるかもしれないが、311は実際に起こった災害であり、それを作中で扱ったにも関わらず原因ミミズなんです、はちょっとなんか、私はイヤですね、という感じ。

ちなみに「作中では311は止められなかったのか?」という至極当然の問いに対しては作中では特に答えはないが、ファンコミュニティ間では「そもそも震源地が海だから無理だった」とか「草太の父世代の閉じ師が出てこないことから察せる」とか色々考察があるようである。まぁ書いててむなしくなるような話題である

なお、現実世界の話をすると阪神淡路大震災震源淡路島南部直下型地震関東大震災神奈川県西部東京湾北部山梨県東部震源三つ子地震だったといわれている。作中でもふたつの震災は起こっているっぽいので付記する。

なぜみな口をつぐむのか

上のような設定について、私は「みんな特に何も違和感をもたなかった」とはあまり思えない。みんな「違和感があるけど口にだしていないだけ」なんじゃないか……と、他人心中勝手想像している。ツイッターやインスタ等の短文SNSだったら確かに面白かった!芹澤いいわ~」で終わりだろうけど、ブログレビューサイトで長文のレビューかいててこの世界設定に触れないとかあるの?と思っている。ただ一方で、確かに語りにくいよなと感じる部分もあって、これもその理由を列記する。

  1. そもそも震災の話なので口に出しにくいから。…映画感想ではなく直接的に311の取り扱いに至る話になるため。「すずめちゃんが前を向けてよかった」とか有体な感想をいうのとはわけが違う。それこそ親族が亡くなった人が大勢いるのが東日本大震災であり、うかつに口を出せない。そもそも被災者達の感情が優先されるべきでは?という遠慮が先にくる。
  2. 海監督本人は真摯に描いてるつもりで悪気はないっぽいから。…悪気がないのはわかるので、現時点で強く批判する気持ちにもなれない。
  3. まだファンしか観てないから。…公開から一週間もたっておらず、新海誠ファンしかみていないため、批判意見を言わない、積極的に言おうとしない。

1について、実際の被災者の方はどう思っただろうか。上記の不意打ち的な311描写も含めて、東北劇場では結構トラウマえぐられた人も多いのではと勝手心配をしている。ちなみ当時東京に住んでいて被災といえば計画停電くらいだった私でも、日記のシーンと燃え盛る瓦礫のシーンはちょっと心にきた。

2については皮肉抜きに新海誠尊敬する。「シン・ゴジラ」も「君の名は。」もアフター311映画ではあったが、東日本大震災のものとしては取り扱わなかった。押しも押されぬ超人監督として、期待のかかった商業映画東日本大震災をメインテーマひとつに据えた心意気は本当に見上げたものであると思う。扱い方は個人的にはうーんではあるが。また、ここで難しいのが、すずめの戸締まりにおいて311はメインテーマの「ひとつ」でしかないところである311映画ではない。

3については、これからファン層以外にリーチしたときにどうなるのか気になるところ。例えば金ロー放送したときとかさ。

今後の評価について

現在ネット上で閲覧できるレビューはほぼファンによるもので、おおむね好意的ものが多い。これから本職の映画評論家や、メディアによるレビューが始まるだろう。彼らはおそらくこの世界設定について、ファンレビューのように目をつむることはできないのではないかと思う。上記1のような問題もあり、どのような評価がされるのか気になるところである

ちなみに、IGNJapanの11月12日(公開翌日)付レビューでは以下のような一文がある。

>> しかし僕が気になったのは別のことだ。3.11後の物語性や震災歴史、そして天災を鎮める世界観として神道を引っ張ってくる意図についてはこれからメディアでの評論レビューで嫌になるほど言及されるだろう。そこに自分の関心はあまりない。 <<

この筆者本人は関心がないそうだが、記載の通りよくもわるくも嫌になるほど言及されるだろう。

結局のところ

みんなどう思った?俺はめっちゃ違和感あった。映画のできそのもの否定するわけじゃないけど、世界設定については滅茶苦茶やんけって思った。気にならないって人のほうが多いのかな?

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん