はてなキーワード: ジャイアンとは
俺はずっとマンガ「キングダム」を歴史スペクタクルマンガだと思っていたが、違った。
地元、都道府県、そして全国の高校のやべーやつらと戦って、全国制覇を目指す。キングダムのフォーマットはそれだ。
だからオリキャラ、史実キャラ問わず量産型なやばいやつが途切れることなく出てくる。「秦六将」とか「三大天」とか「魏火竜」とかは「〇〇高校四天王」みたいな感じだし。
と言うわけで自分の中で整理はついた。
それと同時に、寝る前とかに妄想してた「俺のキングダム」が先日無事始皇帝が死に、次世代の英雄たちが顔見せして終わったので、俺の中のキングダムをここに書いて残しておきたい。
いやー、項燕は強敵でしたね…。
この3つだ。
この3つを経糸に、キャラクターを緯糸にしてストーリーが紡がれていく。歴史スペクタクルとしては標準的な形だ。
そして、主人公の信はこの3つの舞台全てにかかわっているという、まさに主人公らしい立ち位置にいる。
そして、それぞれの舞台で魅力的な人物が多数いるので、何をどうやっても面白くならないわけがないのがキングダムの魅力だ。
それを一つずつ解決して、信と政がどんどん力をつけていく。この3つの舞台を上手く使えば、「有名人=とりあえずめっちゃ強い」というヤンキーマンガ的文法から脱することも容易だ。
ヤンキーマンガを揶揄しているわけではなく、歴史を描くのにヤンキーマンガスタイルは合わない、と言うことだ。
さらに、3つの舞台それぞれにラスボスとなる人物が存在することも非常に大きい。
原版の「キングダム」でもこの宮中編は極めて面白い。特に弟の2度の反乱のストーリーは素晴らしい。弟君には生きてほしかったぞ…!壁さんはそんなに…。
後宮のドロドロとした問題が、回りまわって政治の問題となり、そして戦争に至るという、ある意味で「全ての元凶」であることもポイントだ。
そして、そのど真ん中に秦王・政がいるわけで、のちの始皇帝となる彼の胸中にもスポットライトが当たる。ともすれば闇に飲まれる政を救うのが信であり、テンであり、向ちゃん陽ちゃんである。
特に信は様々な事件で後宮に切り込んだことのある人物なので、後宮と言う閉鎖された環境を大きく振り回す役目も持っている。
そして、政治や戦場という表舞台には出てこない、もう見た目からしてヤバい奴らが出てこれるのもこの宮中編だ。
ベルセルクのバーキラカ編がめっちゃ面白かったように、キングダムの宮中編も面白いのだ。ここぞとばかりに妖術!仙術!奇々怪々!な人外どもの共演が魅力だ。
そして、この宮中編で出会ったキョウカイと戦場編、そして政治編を共にしていくという、まさに「裏から表舞台に、闇から光にぐいぐい引っ張り上げていく」信というキャラの魅力も存分に楽しめる。
テンは軍師としてではなく、この後宮における諜報活動をメインの舞台にして、趙高と対決しつつ、対外的には山の民との折衝を、内に対しては暗殺者たちの警戒を、そして信が戦場に行っている間の領地経営などをすれば、「テンにしかできないこと」によって信や政をサポートできる。
キングダム世界の最強の暗殺者として描写される荊軻は、政、信、テン、キョウカイと物理的に対決することができる貴重な存在だし、中国史上最も有名な暗殺者(だと思う)で、しかも人格は高潔。また「傍若無人」の語源にもなった男として(語源は結構いい意味)、知名度もエピソード的にも隙がない。
理想のためには己の手を汚す、歴史に汚名を残しても構わないという政に向かって、「そうはいってもお前がやっていることは中華全土の民を苦しめる行為である」と喝破できる暗殺者。荊軻こそ宮中編ラスボス。
ここに至り、政や信はルァァ!ではなく、筋として、現実的な回答としての「善い国」を目指さねばならなくなる。そして、史実では成功したとは言えない始皇帝の各種改革の意義も、きちんと読者に提示することができよう。
荊軻とキョウカイの戦いはワレブシンなどとは格の違う激戦が展開される。
闇を心に宿す聖王である政と、光を心に宿す暗殺者の荊軻という対比もいい。
荊軻がどのような最期を迎えても、読者に強烈な印象を持たせられるはずだ。
また、結局のところ最後の最後まで残る秦国最悪の毒である趙高のヤバさも存分に描くことができる。趙高と荊軻の対比も面白いかもしれない。人格最悪の宦官と、人格最良の暗殺者とかね。ベタかもしれないけど。
主人公がどんどん成り上がっていく、となれば、それはもうアメリカンドリームの世界なので面白くないわけがない。
クッソボロい小屋から始まって、村、町、郡、県、そして国政にもさんかする秦国の重要人物になっていく様は、政の目線から見ても面白いものになる。
政が初めて信に褒美を手渡したシーンは名シーンだ。家で待ってるテンもかわいい。
最初のうちは昌文君の後ろにくっついて国政や外交を見学するわけだが、そこにキョウカイも連れて行ったりしたのは面白かったな。
賓客として訪れる各国の重要人物との縁もできるし、そこから戦場で対峙するギャップもいい。
テンちゃんには後宮での諜報活動の傍ら、こちらに注力していただいて、戦場でストレスを抱えるよりこちらでほのぼのと領地経営をしていただきたい。たまにキョウカイが飯を食いに来るとか。
そのうち王騎の城をもらえることになったりとかね。
秦は法治主義がかなり浸透してるので、その法治主義の利点、欠点(商鞅の件みたいな)をひきつつ、では信はどういう国を理想とするのか、政はそのためにどういう王でなければならないかが描き出される。
領地経営を通じて、信は大きく成長し、その経験が戦場でも生かされることになるだろう。
なぜ法治国家であった秦が強かったのか。他国との違いは何か、かかすことのできないストーリーになるだろう。
ラスボスはいろいろと考えられる。外交面では斉王だろうが、「国家運営」と言うところまで話が広がれば、丞相・李斯とどういう関係になるかが問題になるだろう。
また、後宮編ともリンクするが、政の二人の息子の問題が大きくクローズアップされる。
信は王子にどうかかわるのか。
そしてここでは蒙恬も大きな役目を果たす。
蒙恬は知略、政治にも優れたイケメンで、最終的に政の長男を奉じて最後まで行動(史記では批判されているが)し、悲劇的な最期を遂げることになるのだが、そこに至る伏線を張り巡らすにはちょうどいいだろう。
この政治編のサブ主人公は蒙恬と言える。李斯、趙高に対抗するにはどうするか、王子をどう教育するか。
個人的に、政の長男扶蘇に「おじさん」と呼ばれてめっちゃなつかれる蒙恬が見たい。
むしろ扶蘇は女の子でもいいぞ。女の子だから継承者から廃された、とかね。
蒙恬はテンちゃんとくっついてもいい。むしろそれだけの材料は十分にある。
宮中編がトリガーとすれば、政治編は撃鉄と言うことになるだろうか。
そして、全ての決着をつける弾丸となる戦場編に舞台は移動する。
誰が至強か!?
誰が至強か!?
汗 明 !
大体このノリでOKだ。文官だった汗明さんがこんな至強に。それがキングダムの戦場である。
宮中編、政治編とはまたベクトルの違った奇人変人のステージとなるこの戦場編では信には思う存分ルァァしてもらって、キョウカイにはスヒンしてもらえばそれでいいと思う。
ここに関してはさほど言うことはない。みんなが思っているような戦場を思い描いてくれればOKだ。
ただ、ぶっちゃけもうちょっと項翼の格は上げてほしいし、何なら戦国最強の項一族とか捏造して項翼のみならず項翔とか項離とか項飛とか「項+飛翔系」の量産型をそろえてもいいかもしれない。ダメか。
それはともかく、李牧さんには政治編でも活躍してもらえるので、戦場での出番はここ一番まで取っておいてもらって、部下のニンジャマスクには退場していただければそれでいいような気がする。ニンジャマスクはなる早でキョウカイに切り捨ててもらえるとありがたい。
上手く描写すれば王賁とキョウカイがいい雰囲気になる寸前のところくらいまで言っても受け入れられると思うんだよね。
ラスボスは当然のごとく項燕。
カリンさんは政治編でも頑張ってもらえばいいので、やはりラスボスはこのオッサンだろう。
後の覇王・項羽のおじいちゃんなので、ぶっちゃけもう項羽として描いてもいいんじゃないって感じはする。歳の問題はあるが。
というのも、信が楚に20万(だっけ)で攻め入った時、蒙恬も一緒にいるのだ。
蒙恬=知将+イケメンなので、蒙恬がいたのにそんな無様なことにはならんだろと言う予測がつく。
そして、歴史系作品の魅力と言えば、「なぜその人物はそんなことをしたのか」に上手い理由をつけるのが醍醐味。
ならば、簡単に「なぜイキリ散らしたのか」に理由がつけられる。
それは、
でOKだ!
楚は国土がでかい。長江もある。ゆえに他国からあまり侵略を受けていないので、楚の内部の城郭がどうなっているのか、兵士はどれくらいいるのかが全く分からない。
なので、だれかが犠牲になってでも強行偵察&戦力を評価をしなければならない。今秦国が動かせるのは80万しかない。いきなり80万で出て行っても、翻弄されて撃破される可能性がある。
ならば、秦王の最も信頼の厚い将軍である信がその「潰れ役」を買って出て、次なる勝利の布石とする!
みたいなことを信の口から言わせれば、信がこれまで経験してきたことで説得力もあるし、王翦ら歴戦の将軍も納得し、一目置かれるだろう。
そうならば、「泥臭い役もこなせる」楽華隊を率い、信の親友である蒙恬がついてきてくれることにも全く違和感がない。
王賁もこのころまでにギスギスをやめて、劇場版ジャイアンみたいな感じで送りだしてくれるだろう。
で、決死の強行偵察であることを悟らせないために(朝廷にもスパイ入ってるだろうし)、公的にも、歴史的にも、「信とかいう若い将軍がイキって20万で楚を攻める」という体にしておく。
「天下の大将軍になる」という目標の信が、「政の目指す国のために、名誉を捨てる」という、劇的な変化を見られるのだ。
そんな内情を、何となく兵士たちは察したとき、キングダム冒頭の「李信将軍!」とついていくのだろう。熱い話である。
歴史を見ると、李信の一族は「優秀だが報われない」一族であることがわかる。
李信の子孫である飛将軍・李広は武勇を誇るも功績を認められる憤死
その李広の孫である李陵は「あいつは寝返った」と勘違いされ、不名誉を着ることになった。
しかし一族は決して衰退することなく繁栄しのちの世にまで子孫を繋いでいる。
つまり、「報われない一族でありながらも、きちんと評価してくれている人がいる」という一族でもある。
その筆頭が、史記を書いた司馬遷だ。先の李陵を弁護したため宮刑を受けてしまった司馬遷は、「自殺よりも歴史書だ!」と熱い情熱を燃やし、史記を書きとおした。
李白が始皇帝について詠んだ詩があるという話は聞いているんだが、それはまだ確認できていないが、ラストシーンは李白に詩を読ませるところでしめてもいいかもしれない。
結局のところ、信が大将軍を目指して走ってきたのは、漂との約束があるからだ。
最初はただの功名心で始まった大将軍の道が、様々な出会いと別れで肉付けされていく。これがキングダムの一番の幹である。
そこで、自分の夢を命を預けられる親友、政にであい、道を同じくする。
そして、「政の目指す国を作るための剣になる」ことに目標がほんの少しスライドするのである。その道の先に、名誉を捨てて理想のために戦うという、信の本来の姿が浮かび上がってくる。
李信の大敗後、だれも責任を追及しないし、処刑もされないし、子孫は漢の時代からそのあとにも反映している。
それは史書には残せずとも、当時の人は本当のことを知っていたということにできる。
王賁あたりに「信、お前がナンバーワンだ」と言ってもらおう。
キングダムがさわやかに終わる可能はどのくらいあるのだろうか。
かなり難しい気はする。
まぁ焚書坑儒については、ある程度行ける。
焚書で焼いたのは、各国の歴史書と、法律の本だ。あと儒教の経典。
これは当時の世相を考えれば、何とか理解できるような気がする。というのも、ぶっちゃけ中華史上初の統一国家を作る、となれば、強引にでも意思は統一しなければならない。
そのために、「俺らの祖先は秦にころされたんだぜ」というような本は廃さねばならなかったろうし、儒教の経典については、はっきり言って法治国家に儒教は邪魔なので、致し方ないといえる。
なんせ、儒教は「徳のある君主が統治するなら、法律など不要」「法律なんてものを作ったら、その法律の穴を利用しようとする小物ばかりになってしまう」というものなので。
その代わり、農業書や実用書は焼かれずに奨励されたというしね。
あくまでも実利、実学、法治思想での近代的な国家運営を目指した、が、それは時代が早すぎた。という感じなのか。
あるいは、「今理解されずともよい。後世に理想を見せるための建国なのだ」と言わせるか。事実、これ以降の中華大陸は「統一しなければならない」という意識がかなり強まった気はする。そして宋の時代に中華思想が完成するわけで。
まず趙高。いうまでもなく裏ボスだ。李斯も裏ボス風味ではある。
そして、裏ボスとしての説得力最高の人物がいる。史上最高の軍師・張良だ。
なんとこの張良、史書にデビューしたのは始皇帝の暗殺だ。始皇帝の乗る車にハンマーを投げ込ませるというエクストリームな暗殺未遂を起こしており、そこで追われる身となってセンプク。その最中に軍学を学び、史上最高の軍師が誕生するわけだが、
割と裏ボスにぴったりなんではないだろうか。
むしろ張良が始皇帝を暗殺しちゃってもいいかもしれん。病気でなくなるよりは劇的だろうし。
後は妖術師徐福だな!
格はだいぶ落ちるが!
まぁいいか!
余命少ない俺には、生きている間にキングダム完結が見られないのでこんなことを書きました。
俺の代わりに最終回まで見届けてほしい。
「変わらない」のに「変わった」というのは変に思うかもしれないけど、全然そんなことはない。
もともと日本の社会は、バブル崩壊と同時に「機首が下向きになった」。
そりゃ操縦桿を操作して機首を上げないと、どんどん降っていく一方だわな。
デフォルトで下降状態なのだから、政治が変わらなければ、日本社会は変わる。もちろん悪い方向に。
しかしこれまで日本の政治は、「機首を上向かせる政治」をしてこなかった。
これは自民党政権だけじゃない。民主党政権もそうだった。93年だかの細川政権とかは良く知らないけど。
しかし、じゃあ安倍政権はどうなんだ。操縦桿をうまく操って「機首を上げる操作」をしたか?
安倍政権になっても、大学の授業料は上がる一方。学生は奨学金まみれだ。
安倍政権になっても、物価が上がっても給料は上がらない。高プロも導入された。過労死は増えこそすれ減ることはないだろう。
安倍政権になっても、保育園も特養もなかなか増えないし、低賃金だから建てても誰も働かない。
安倍政権になっても、政治家と役人がグルになって不正をするようになった。「公文書書き換え」「日報隠し」なんかしでかして、なんでトップが誰も責任取らないの?
安倍政権になっても、与党はいつまでも経団連のいいなりだ。消費税はこれからも上がり続けるだろう。
安倍政権になっても、与党はいつまでもアメリカのATM状態だ。まあ昔から日米関係なんてスネ夫とジャイアンみたいなもんだったけど、トランプは露骨すぎるだろ。「PMアベがまたウチの商品買ってくれるってよ!毎度アリ!」なんてカツアゲツイートばっか見せられて、俺は悔しい。
そら株とかで儲けたやつもいるかもしれないけど、俺はいやなんだよ、株とか。
「自分さえ儲かればいい」「自分さえそこそこの暮らしを維持できればいい」。そういうのいやなんだよ。
俺の家族も、俺の友人知人も、そのまた家族や友人知人……つまり、できるだけ多くの人が「そこそこマシに暮らせる社会」がいい。
そうは思わないか?
じゃあ「安倍さんじゃなくて他の政治家が首相だったら今のようにはならなかったのか」というと、それはわからない。
でも将来どうなるかなんて誰にもわからないだろ。
恋愛と同じだよ。速攻振られるかもしれないし、他の奴に寝取られてめっちゃ傷つくかもしれない。だからといって「裏切られるのが嫌だから恋愛なんかしない」ってならないだろ、普通は。
正直、俺はこれまで選挙は行ったり行かなかったりだった。
政権交代のときは民主党に入れた。率直に言って裏切られた。政権運営に慣れないところに大震災が重なったっていう不運はあるが、一言で言えば「グダグダ」だったな。
トドメに消費税増税の決定。なんだよこいつら、って思ったのは俺だけじゃないだろう。
それ以来、国政選挙には行っていなかった。
そんな俺が言うのもなんだけど、今回の参院選、何かが違うと感じている。
今までと違って、「もっと上向かせよう!上昇させよう!」というメッセージを発信している政党が多いように思う。
実際「下向き政治」のせいで、貧しい人からどんどん追い詰められていっている。
これで消費税が10%になって、2年、3年たったらどうなるか。
「失うものがない」人間がしでかす凶行、つい最近見たよな。ああいう事件が増えるかもしれない。
大事な人が、大事にしているモノが、壊されるかもしれないんだ。
普段の展開にしても、結局ジャイアンの暴力に対してドラえもんの道具という別の力に頼る展開ばっかだからなあ
ちょっとかっこいいの「ちょっと」は時間的なちょっと。誤解させたらすまん。のび太たちにとっての映画の中で流れる時間と、「日常」ののび太たちの時間の差は圧倒的に後者が多いから。
マチズモについては誤解していると思う。「力」がすべてのベース=日常になっているのがマチズモ。ケンカが一番強いやつが一番えらい世界。ドラ世界においては、ジャイアンの「力」は日常=マチズモの象徴。
一方で、のび太のもつ「力」は、増田も言うような「日常で役に立たない射撃の才能」で非日常の文脈のなかでしか活きない。「力」が物語のなかで語られる方向が真逆になってるんだよね。
あとのび太は基本的には、ごくごく普通の気の弱いいじめられっこだし良い子でもない、決して立派ではなくむしろ残念などこにでもいる男の子。
だからさ、スネ夫になってジャイアンにゴマスリしてる(←男社会にどっぷり)暇があったら、しずかちゃんを好き好き言い続けろよって話。
自分からは何もしない、どころかネットで女叩きしてる好かれたがりのクズの増田と、一人の人を好きでい続ける信念があって映画版でちょっとかっこいいところ見せたりするのび太とは凄い差があるんだよ。
ドラえもんが未来に帰らなきゃいけなくなったら自分で何とかしなきゃって、ぼこぼこにされても立ち向かうのび太と、パパとママが買ってくれたものを自慢(後にジャイアンに献上させられる)するだけのスネ夫とは全然ちがう。
「セワシはタイムパトロール等から派遣されたエージェントである」説の秀逸さに感銘を受けたので、思いついたことを箇条書きにしてみました。
字数制限を超えてしまったので、記事を分割しました。 後半は https://anond.hatelabo.jp/20190502111820 です。(栗まんじゅう・絵本入りこみぐつ・ひみつ道具の話、ドラえもんの耳の話はこっちに)
注意
※最初にお知らせしますが、セワシがタイムパトロールから派遣されたエージェントであるという仮説は私が初出ではありません(誰が初出かもわかりませんが)。
※この記事に書かれていることの大部分は、ネット民の皆様がtwitterやブログ、5chなどに投稿なさった考察の情報をまとめただけです。
※二次創作のようなものであり、公式設定とは一切関係がありません。
※この記事の内容は漫画・アニメ作品「ドラえもん」の、世界観・イメージを著しく損なう可能性があります。そのようなものをご容赦頂ける方だけ、以下をお読みください。
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疑問
○なぜ、のび太の妻になる女性がそれぞれ異なった、2つのパラレルワールドにおいて、同じ「セワシ」という子孫が生まれてくることが出来るのか?
○なぜのび太の子孫は相続放棄もせず、自己破産もせず、律儀にのび太の借金を払い続けたのか?
○なぜセワシの家は貧しいのにドラえもんやひみつ道具が買えるのか?
○なぜのび太は更正せず、ドラえもんはやる気がないのに、セワシはドラえもんにダメ出しに来ないのか?
○なぜタイムパトロールは時間犯罪の常習犯であるドラえもんを逮捕しないのか?
○なぜそれほど野放図にもかかわらず「日本誕生」では、のび太の創った空想動物たちを徴収したのか?
○なぜ20世紀の世界には、ドラえもん以外に未来からやってきたロボットや人が見当たらないのか?
○なぜのび太の住む街の人々はドラえもんの存在を自然に受けいれているのか?
○なぜ「ドラビアンナイト」において、「絵本入りこみぐつ」でアラビアンナイトの絵本世界に入ったはずのしずかちゃんが、作中人物のモデル、カリフ・ハールーン・アッ=ラシードと宰相ジャアファルがいるというだけで、現実世界のバグダードに出現したのか?作品内設定としても無理のある理論ではないか。
○バイバインの栗まんじゅうを宇宙に捨てて、本当に大丈夫なのか?
○なぜ、たかがドラえもんの耳と体色と声の欠損を、修理して元の状態に戻せないのか?
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仮説
「セワシは、のび太の子孫などではなく、歴史上の英雄である"のび太とドラえもん"のコンビを互いに引き会わせるために、タイムパトロールから派遣されて来たエージェントである」
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◇セワシはのび太の子孫ではないので、のび太が誰と結婚しようと出生に影響はない。
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セワシが見せた写真はすべて合成写真だろう。現代の技術でも、子どもを騙す程度のものはつくれる。写真以外の証拠はセワシとドラえもんの証言しかない。セワシが嘘をつき、ドラえもんが騙されていれば済む話だ。ドラえもんなら、電子頭脳をいじることで事実認識を歪めることが可能かもしれないし。
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ジャイ子が嫌いだったら結婚しなければいいだろ。ジャイ子の設定ってルッキズムとかミソジニーだよね。ラッキーマンの不細工です代とかさ。「同じ名前の子がいるといけないから、名前はジャイ子にしました」じゃねーよ。新ドラだと「ジャイアンが自分の兄になるのはイヤだ」が強調されてたけど、これもPC的な配慮かね。
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セワシの介入によりのび太が配偶者を変えたことで、本当に存在が消滅した子孫もいるかもしれないが、その程度で任務を躊躇するようではタイムパトロール隊員はつとまらない。(T・Pぼん参照)
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のび太の先祖子孫は皆、名前が「野比のび~」の形になっているが、セワシはこの法則に当てはまらない。「野比のび~」が「のびのび」、セワシが「忙(せわ)しい」を意味するとすると、セワシはのび太の一族とは対極の存在ということになり、作者が暗に「セワシが一族の者ではないこと」を示しているとも受け取れる。
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◇セワシの正体はタイムパトロール(以下T・Pと表記)のエージェントであり、貧しい家の子などではない。
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未来世界とはいえ、ドラえもんや数多くのひみつ道具が貧しい家庭で買えるとは思えない。
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セワシのたたずまいや言葉遣いは貧しい家庭の子のそれではないようにみえる。
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セワシの語り口には、借金に喘ぐ一族の悲惨さを語る深刻さが感じられない。
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「だから今年のお年玉が50円」って、日本円は未来も使われていて、物価も今とそんなに変わらないのか、お年玉という風習がまだあるのか。これ絶対セワシがのび太の時代について調べて即興で作った話だろ。
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◇セワシがのび太にした話はすべて、野比家にドラえもんを居候させるための口実。
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ジャイ子と結婚、受験失敗、就職失敗、会社倒産。いかにものび太をその気にさせるために作られた子ども騙しのストーリーに見える。
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作中では描かれなかったが、セワシはのび太の両親を説得するために相当苦労したはずだ。両親には別の嘘をついて説得をした可能性が高い(未来ではのび太が犯罪者になる、のび太が自殺、のび太が親を殺したetc)
あるいは、のび太には内緒で、協力の見返りに金銭や、ひみつ道具を使った物的援助が約束された可能性もある。
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◇セワシは子どもではなく、ひみつ道具によって子どもに偽装したベテランのT・P隊員か、人間に偽装したロボットである可能性が高い。あるいは地球人の子どもにそっくりの宇宙人や変身能力を持つ特殊生物など。
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違う時代の人間と交渉するという難しい役目を、子どもに任せるはずがない(タイムスクープハンター参照)。子どもの姿に化けたのは子どもであるのび太に親しみやすく、警戒感を抱かれないようにするためだろう。
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※追記 あーでも、セワシもT・Pぼんの並平凡みたいにして幼くしてT・P隊員として修羅場をくぐり抜けて年齢以上の成熟をしてるのかも。
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◇セワシがドラえもんを野比家に送った真の目的は「歴史上の英雄である"のび太とドラえもん"のコンビを互いに引き会わせ、ふたりに数々の事件を解決させて歴史(正史)の安定を守ること」である。
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映画では数々の悪人を倒し、世界を危機から救っていることは周知の通り。特に「雲の王国」では、地上を文明崩壊のカタストロフィから救っている。のび太なくして歴史の安定は守れないと言っても過言ではないだろう。
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◇「のび太を更正させて、子孫の繁栄をもたらす」というのは、この真の目的を隠すためのカバーストーリーにすぎない。
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本編を見る限り、のび太が更正した様子はまったくみられない。むしろドラえもんが来たことで、のび太はひみつ道具のせいでより一層堕落している。肝心のドラえもんも、どら焼きを食べたり、遊んだり、メス猫を口説いたりして、まともに仕事をやっているようには見えない(たまにのび太に説教する程度)。のび太がひみつ道具をねだれば、毎回ほとんど二つ返事でひみつ道具を貸し与える甘やかしぶり。このような芳しくない状況にもかかわらず、セワシは滅多に20世紀にはやって来ない。のび太の更生は真の目的ではないことがよくわかるだろう。
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◇ドラえもんはセワシ家の「子守ロボット」ではなく、T・Pが秘密裏に管理するロボットである。
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製造メーカーの型式として子守用ロボットなのは確かだが、外見が子どもに好かれるようなアニマルライクなデザインであること以外は、人間と同等の運動能力と思考能力を持つ、実質的な汎用ロボットといえるだろう。
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子守ロボットということにしておけば、英雄であることが周囲にばれないというT・Pの算段もあっただろう。
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ドラえもんの製造工場、型式、製造番号、製造年月日はT・Pが把握しているのだから、放置ということはないはずだ。干渉こそしないが、ドラえもんの製造・教育はT・Pによって見守られていたはずだ。
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まっとうな子守ロボットだとしたら、のび太に対する教育態度がお粗末すぎる。まあ幼児相手が本来の「子守ロボット」だから、甘やかしすぎてしまうのだ、という解釈もできる。
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後付け設定ではあるが「2112年 ドラえもん誕生」では、のび太と会う前からドラえもんがすでに、時間犯罪者ドルマンスタインの逮捕に一役買っている。さすがは歴史の英雄である。
なお「2112年 ドラえもん誕生」では、赤ん坊だったセワシがドラえもんを間違ってボタンを押して入札する描写があるが、これはT・Pがひみつ道具などを使ってつくりだした幻覚か何かだろう。セワシもセワシの両親も実在しない人物であり、T・P隊員が偽装したものだろう。
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以上に述べたようにドラえもんはセワシ家の所有物などではなく、その管理はT・Pが担っていると考えるのが自然だ。ドラえもんはT・Pの「管理下」であって「所有」ではないだろう。というのも、書類上はT・Pの管理する装備の中にドラえもんの名前はなく、その管理は秘密裏に行われている可能性が高いからだ。書類上はセワシ家の所有になっている可能性が高い。そして、そのセワシ家自体が市民IDごと捏造された架空の世帯だろう。
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◇プロの時間犯罪取締官であるT・Pにとっても、時間犯罪者の摘発は、その捜査範囲が「全時空間」に渡るため、困難を極める。干し草の山から一本の針を探すようなものだ。
そこでT・Pは、正規隊員ではないのび太とドラえもんを、彼ら自身にも内緒で犯罪捜査に「利用」している。
▼
のび太とドラえもんの「遊び」が契機となって、時間犯罪を摘発できたケースが多い。そういう「柔軟性」「発想の奇抜さ」が時間犯罪の捜査には不可欠なのだろう。
あるいは、のび太とドラえもんの「犯罪者的な思考/発想」が、彼らを時間犯罪者と引き合わせるのかもしれない。「毒を持って毒を制する」悪魔的捜査手法といえるかもしれない。
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以上が「前時代の凡庸な子どもに超法規的な特権を与える」という、一見荒唐無稽なプロジェクトの合理的根拠である。
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◇ドラえもんのやっている歴史への介入は、T・Pが保全している「正史」にすでに「織り込み済み」であり、T・Pが定義するところの「歴史改変」には当たらない。
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わかりやすく言えば、ドラえもんが歴史に介入することは「運命」である。「織り込み済み」ということの意味は、たとえば「パラレル西遊記」の、のび太が初対面のリンレイに水を飲ませたときに、リンレイに「悟空様!」と呼ばれるシーンを見ればわかる。のび太が孫悟空に扮装することもリンレイに会うことも、のび太自身がそれを意図するずっと前から、すでに運命として決まっていたことだったのだ。ドラえもんが歴史へ介入「しない」ことこそが、防ぐべき「歴史改変」だったのだ。
関係ないけどリンレイの存在って結構謎が多いよね。ロボットみたいな存在なの?年取るの?寿命はあるの?リンレイが三蔵法師の従者になることも歴史に織り込み済みなの?
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「織り込み済みの歴史介入」の例としては他に、「竜の騎士」ラストのポップ地下室による空間創造、「大魔境」ラストの先取り約束機、「創世日記」冒頭の昆虫人襲来などがある。
「日本誕生」も、もしヒカリ族が日本人の先祖と言えるなら、「日本誕生」以前ののび太は、将来自分が行う歴史介入の結果を先取りしていたことになり、やはり「織り込み済み」ということになる。
数えてみると結構多いね。他にもあるかもしれない。みんなもチェックしてみてね♪
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◇ドラえもんが航時法に反する歴史改変をたびたび行い、また危険なひみつ道具の使用を過去時代で行っても、T・Pに逮捕されないのは、前記の大義のために多少の過失はお目こぼしされているから。
▼
ドラえもんが無茶苦茶をやることがきっかけになって、結果的に時間犯罪者の打倒など、歴史を良い方向に向かわせていると考えられているので、可能な限り介入しないというポリシーなのだろう
▼
また、すでに述べたのように、ドラえもんの行為は正史に織り込み済みなので、無闇に取り締まらない方がいいということもあるだろう。
.
◇20世紀の時代にドラえもん以外の未来人・ロボットが見当たらないのは、ドラえもんだけがT・Pの特別任務によって存在を許されたロボットだから。
▼
そもそも22世紀の人間であるセワシが20世紀の人間とコンタクトを取ること、ロボットであるドラえもんを送り込むことが深刻な航時法違反。それが容認されているのはT・Pの超法規的措置があってのこと。
.
◇街の人々がドラえもんの存在に驚かないのは街ごとT・Pが何かしらの工作を行った結果。
▼
買収、強迫、洗脳、全員ロボットに入れ替えるetc。相当無理なことをやったはずだ。しかし大義のために、多少の犠牲は許されるのだ。
☆
https://anond.hatelabo.jp/20190502111820 に続く
☆
※返答1
皆様ブクマ・コメント・レスありがとうございます。
croissant2003様のご指摘によりタイトルを修正致しました。ありがとうございます。
emiladamas様 "面白いが、のび太の発想を使って時間犯罪捜査に役立てるというのは手間のわりにずいぶん迂遠な気はする。むしろそれは副次的なものであって真の目的は別にあるのでは"
真の目的ですか、確かにそれはありそうですね。しかし、そうなるともう自分には想像がつかないですね。作中の情報か組み立てられる仮説があるかなー
何人かの方が、のび太は「時空の特異点」なのではないのか、ということを書いてました。「時空の特異点」とは一体何なんでしょうかね。時空をめぐる哲学的なSFになりそうですね。「あなたの人生の物語」みたいな。
https://anond.hatelabo.jp/20190502175024 様 "つまりドラえもんとは、周囲を巻き込んだ白日夢を見せ、危険なしに子供に精神的成長を促すロボットなのだ。"
なるほど、つまりドラえもんは「教訓のカセット」をいれた「ドリームプレイヤー」というわけですね。
https://twitter.com/M_A_F_/status/1123859708140576768 F先生が関わった旧ドラ映画はだいたい大好きですが「ドラビアンナイト」は最初に書いたように理屈がよくわからないので、あまり好きじゃないです。「竜の騎士」「パラレル西遊記」が好きです。
islecape様 "表紙に堂々と「気象庁専用」と書かれた秘密道具を持ってるのを見た幼稚園の頃から、ドラえもん自身がエージェントなのでありセワシは従属的な立場でしかないと思ってるよ僕は(もちろんそんな話には決してならない)"
なるほど!重要な情報ありがとうございます。