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はてなキーワード: アドベンチャーゲームとは

2024-03-10

[]3月10日

ご飯

朝:ロールパン。昼:ロールパン。夜:ナポリタンコーンスープ。間食:柿の種チョコ

調子

むきゅーはややー。おしごとは、おやすー。

○ 幽限御界堂探偵社 2章

ロケットスタジオが開発したコマンド選択アドベンチャーゲームで、死相を見ることが出来る御界堂守丸が新型AIロボットのお披露目会に参加したところ、殺人事件捜査に巻き込まれるというあらすじ。

倒叙ものになっていて、犯人視点ストーリーも展開する。

1章とは完全に地続きのストーリーで前作で助けたヒロイン桜子ちゃんと一緒に事件捜査する。

縦筋となる謎の呪詛使いや桜子過去などの前振りもあるが、この感想を書いている2024年初頭には3章以降の発売は予定されておらず、所謂打ち切りっぽくなっているのは残念。

今回のエピソードAI搭載ロボットという、オカルト正反対ギミックが目を引く。

しかし、この辺はかなりあっさりそういうことじゃないことが開示され、1章と同じようにオカルトエピソードが展開する。

正直、今作はかなり読み応えのあるパートが少なくあまり褒められる点がない。

捜査途中に取ってつけたような脱出ゲームにおける“謎解き”パートがあるのは致命的に面白くなかった。

倒叙パートある意味もハッキリ言って全くなく、不自然犯人暴走することもあるし、そもそもオカルト能力によって犯人当ても殺害方法主題じゃないしで、かなりとっちらかっていた。

やりたいことはおそらく、ホワイダニットめいた被害者とあるキャラ関係なのだけど、手垢が付きに付きまくった展開なので、予想の範疇しかなかった。

もちろん、前例のある展開だから良くないと言っているのではなく、その魅せ方が淡々と展開するだけで楽しくなかったことがよくなかった。

縦筋になる桜子主人公青春エピソードもまだ前振り段階で、お互いが何かを意識する部分も無いので語るところがない。

プレイ時間も短く文量の薄いなりの工夫もないので、いくら低価格ゲームとはいえ未完成感が否めない残念な作品だった。

2024-02-22

anond:20240221213147

この世の果てで恋を唄う少女YU-NO

まり原作レイプっぷりとつまらなさであきれた。

ゲーム版は超名作だったのだが。

まあ題材がアニメに向かなさすぎたよな。

凄まじい分岐をするアドベンチャーゲームで、ザッピングあり、タイムリープあり、泣きゲーあり、ミステリーあり。

プレイ時間も60時間はかかる物を2クールって。

それを無能スタッフが作るのは無理があった。

2024-01-28

[]1月28日

ご飯

朝:ナポリタン。昼:チキンラーメンポテチクッキー。夜:りんごヨーグルト大根玉ねぎキノコたまごスープ。間食:なし。

○調

むきゅーはややー。おしごとは、おやすみ

○ サスペクツルーム警視庁門前署取調班~

すっかりお馴染みになっている株式会社オレンジが定期的にリリースしている低価格DL専売テキストアドベンチャーゲーム

警視庁の取り調べ専門の部署に配属になった女性刑事真野ハルカ主人公に仲間達との事件捜査を描く短編形式シナリオになっている。

シナリオライターがTHE鑑識官シリーズの方という売り文句なだけに、1話完結の短編集、主人公若い女性、相棒AIマスコットキャラがいるなど外枠の部分に共通点がある。

システム株式会社オレンジ恒例のそれで、オーソドックスADV形式容疑者との対峙、聞き込み、捜査などを行う。

(捜査箇所や移動場所を選ぶ際、カーソル移動の挙動がよくわからない点もここまで変わらないと愛おしくなってくるね)

取り調べ専門の部署という特異な設定があるにはあるものの、よくある推理ADVの通り現場にも行くし、聞き込みもあるしで、ゲームプレイ感としてはそこまで大きな違いは感じなかった。

登場人物達も良い意味でも悪い意味でも癖がない良い子ちゃんが揃っており、引っかかるポイントがなかった。

例えば、海外飛び級義務教育を終えているため16歳の若さで働いているミズキなんかは、いかにもな設定だが、彼女を掘り下げる具体的なエピソード駄菓子の酢イカが好きなところぐらいで、かなり薄味。

芝犬渾名がついているワンコ青年の小柴レオとは、犬猿の仲ながら実は内心で通じ合っていそうな関係値も、それらしさがあるだけで深掘りはされていない。

このキャラクタの描写の薄さは明確に欠点だったと思う。

短編集で5編入っているのだが、肝心の事件の方は最初の3編はかなり薄めの作り。

三つともかなり真っ直ぐな事件になっている上に、取り調べ専門の部署という縛りのせいで、フーダニットが謎の主題に置けないのが窮屈そう。

リニアで一直線の謎解きが続き、作中人物達があたか最初から今回の事件のページ数を把握しているかのように、序盤のこれがミスリード、終盤のこれが本丸区分けしていくような、非常にモドカシイ作りになっていた。

スチル絵が被害者容疑者のそれしかなく、遊びの文章が無いのは、流石に硬派がすぎる。

というように、三つ目まではかなり褒めるポイントが少なく厳しい出来だったのだが、四編目と五編目は前後編になっていて文量が確保出来たからか、面白かった。

レギュラー登場人物それぞれに活躍の場面があり、事件も二転三転しつつ容疑者も多め、さらに内輪に犯人いるかもしれない疑惑が盛り上がりを感じた。

取り調べ専門の部署という設定も、最終盤の展開を考えると腑に落ちる部分があり面白かった。

ミステリ的な薄味感とキャラクタ描写の少なさはは最後まで変わらなかったものの、取り調べ専門の捜査官が目指す場所情緒たっぷりに描く最後の取り調べは面白かった。

全編このクオリティであればより良かったのだろうが、終わりよければ全て良しだ。

クリア後のおまけエピソードも数分で読み終わるものとはいえ脱力ものの緩いコメディとして普通に楽しめた。

続編も作れると思うので末長く続いて欲しいし、できれば主人公にもカップリング相手が出てくるとそういう楽しみ方も出来てより良いと思った。

なお、三話でとある人物が夜中に同性の家に招待されジャグジーに入るシーンがある。

トリックの都合でジャグジーに入れたい気持ちはわかるものの、夜中に金を返すと言われて呼び出されたのにジャグジーに入る必要性がない上に、それなりに関係性が悪化している以上、どうやってジャグジー誘導したのかの詳細が明らかになっていないのが気になって仕方ない。

いや、要するにエッチ関係性を示唆しているとしか思えずムラムラしたのに、何も触れられなくてイライラした。

2024-01-27

anond:20240126143711

イージーモードハードモードゲーム全般由来)

リセットゲーム機由来)

ツンデレエロゲー由来)

悪魔合体メガテン由来)

無双真・三國無双由来)

自重しろ(たぶんこれも真・三國無双由来)

スペ体質スペランカー由来)

エンカ(RPG由来)

フラグ大元プログラミング用語だけど多分これもRPGとかアドベンチャーゲーム由来)

◯◯の□□、✕✕すぎだろ(ワッカ由来)

実績を解除(Xbox由来)


よくしらんけど「一生◯◯してる」も格ゲー由来なのかな

2024-01-21

[]1月20日

ご飯

朝:袋ラーメン。昼:カレーパン唐揚げ。夜:豚肉白菜にんじんしめじの鍋。たまごおじや。沢庵。間食:チョコ柿の種アイス

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

腹ペコな上に眠くて眠くて仕方ない。

○幽限御界堂探偵社 1章

ロケットスタジオが開発したコマンド選択アドベンチャーゲームで、死相を見ることが出来る御界堂守丸が同級生巫女桜子が取り憑かれていることを知り、彼女を助けるために調査を始めるあらすじ。

幽霊怪異実在する設定で、主人公の守丸は高校生ながらそれら専門の怪異探偵として活躍しているので、話はかなりスムーズに進む。

相棒フェレットの大善も元人間で、それなりに優秀な怪異探偵であるため、事件捜査怪異との対峙パートもお手のものだ。

オカルト的な導入だが、怪異と立ち向かうために図書館資料を読んだり、街の人に聞き込みをして情報収集する流れはオーソドックス探偵が登場するアドベンチャーでお馴染みの流れ。

怪異対峙するくだりが容疑者証拠矛盾を叩きつけるパート対応しているのも、特殊な設定のミステリADVらしい展開。

低価格かつボリュームも短いが、勘所は抑えられており、特殊な設定を利用した“サプライズ”的な展開もあって小さいながらもシッカリなくまとまっている。

資料探しや、怪異の正体にアタリをつけるのが早いのは怪異探偵としての実力の高さを表現していて、工数の兼ね合いを感じさせない良い展開だった。

謎解きパートも読んでいれば大体の想像は付くが、怪異探偵らしくオカルト知識を踏まえた補足が入るのが、この作品らしさがある興味深い部分。

ただ、流石に道中の捜査パートテンポが良すぎる上に、そのテンポの良さに探偵としての技量があまり関係ないシーンもあるのが気になるところ。

アタリを付けた後の捜査では、たまたま近くに落ちていたとか、たまたま遊び道具にしていた子供に聞き込みを行えたとか、流石に話が早すぎた。

キーアイテムの一つが実は開幕から言及されているくだりなどは“伏線”として無理のない範囲かつ、テンポの良さが面白味に繋がるから良かったので、ボリューム工数をかけれないなりの工夫をしたい気持ちは伝わってくる部分もあった。

それだけに、工夫が薄い箇所は投げやりな偶然を強く感じてしまった。

また、ヒロイン主人公ボーイミーツガール描写も、例えば主人公の方が背が低いところや、ヒロイン友達が多い陽キャだけど主人公友達がいるシーンがないところなど、掘り下げると味がしそうな部分は多そうだが全部あっさり目。

シリーズ1作目をうたっているので、この辺は後にとっているのかもしれない。

値段相応といえばそうなのかもしれないし、対象年齢も少し低めに設定されていそうなので、これらの良し悪しは難しいところだ。

2023-12-10

[]12月10日

ご飯

朝:なし。昼:おにぎり。おみそ汁。夜:牛丼サラダ豚汁たまご牛皿。間食:豆菓子イカフライ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○探しものは夏ですか

スマートフォン向けアドベンチャーゲームとして高評価だった作品ケムコADVチームと手を組んでリメイクした家庭用ハード向けの移植版を遊んだので感想

昔お世話になっていた駄菓子屋のおばちゃんが亡くなったことを知り、久々に母方の実家帰省する大学生主人公の空木恭平、そこで何故か主人亡き駄菓子屋生活をしている謎の女子高生織原真琴出会い、一夏の青春が始まる。

メーンヒロインとなる真琴はかなり気が強く物怖じしないが、主人公恭平は人付き合いが苦手で知らない人に話しかけるのも苦手だし家族とすら上手く会話ができない。

しかし、真琴真琴で考えなしに突っ走しり失敗するところがあるし、恭平には慎重に物事を下調べしたり考察を巡らせる良い点がある。

二人の凸と凹がハマっていき特別関係値が生まれていくストーリーだ。

当初は真琴のビー玉を探すという素っ頓狂なお願いを叶えるために街を歩き回るのだけど、徐々にこの田舎町で何かが起きていることを知っていく。

神隠しや町に伝わる伝承などが雰囲気を盛り上げて行き、物語への期待度が少しづつ高まって行く。

中盤明らかにギアが変わるエピソードがあり、そこからはウジウジしていた恭平が男を魅せるシーンや、勝ち気な真琴の裏にあるもう一つの一面が見えるなどの、良きシーンで盛り上がっていく。

この辺は主要な登場人物を絞っているからこそ、やりたいことが強く伝わるし、スチル絵もしっかり用意されていて好きなシーン。

ただ、それらに至るまでの序盤のあっさり目な文量は惜しいところだ。

タメがあるからこそ、中盤のそれを覆すシーンが燃えるのだけど、そこが物足りなかった。

恭平がウジウジ、真琴がハキハキというのも、具体的なエピソードは数個で、あまり対比になっていない上、恭平は割と真琴には早々に強気な態度を取るので、そういう設定だが実態表現する量が物足りなかった。

文量の少なさは終盤の謎が解決していくシーンでも感じられる。

序盤のビー玉探しパートで振られていた謎が解かれていくのだけど、複雑な構造の割にスムーズに話が進んでいき、それらに対する悩みもあっさりと踏み越えてしまう。

しろ主要な登場人物が二人しかいないのだから、深く濃厚な描写を期待したくなるのだが、あらすじ感が強くもっとボリュームが欲しかった。

恭平真琴共にそれぞれのルートでとても大きな決断をするのだけれど、覚悟の決まり方が早く、話がサクサク進んでいってしまう。

真琴の方はまあそういう性格だと割り切れるものの、恭平の方はもっと色々と策を講じても良かったんじゃないかなと思ってしまった。

ストーリーテンポが良いのは悪いことではないのだけれど、中盤から登場するとあるSFガジェットを利用した展開は様々な活用方法が考えられるので、二人しかいない主要人物同士でそれらを議論して段取りを立てるシーンをたっぷりたかったのは、僕の好みで一般論とは違うかもだけど、そう思えてしまうほど文量が物足りない。

勿論、ストーリー主題SFガジェットを利用した段取り小説ではなく、一夏の青春、一夏の恋愛なのだから、この辺は好みの問題ではある。

ただ、この二人での議論シーンがかなり薄いのは、真琴の人の話を聞かない性質がかなり理由の一つに感じられたせいで、真琴への好感度があまり上がらず、恋愛ストーリーにも乗り切れなかった。

(これこそ好みの話だけども)

不平についての感想が続いてしまったが、良い点も沢山あった。

田舎町の夏を文章以外にも背景絵やBGMSEで彩っており雰囲気は抜群。

真琴立ち絵やスチル絵は水彩画風の色塗りが決まっていてキュンとする。

そして、最終ルート流れる主題歌のウエノレイさんのshyderはめちゃくちゃ決まっている良い曲だった。

物語主題歌としてキチンと話の筋を踏まえた歌詞になっており、恭平真琴関係値を端的に歌っていて素晴らしかった。

ストーリー面でも恭平が変わっていき、真琴だけでなく家族とも新しい関係値を結んでいくシーンは情緖豊かなシーンで印象的だった。

それと閉じないストーリーなのは好印象。

恭平真琴関係がこれから前向きに進んで行くところで終わるが、アレはどうなるんだ、こっちはどうなるんだと気になるところが多く、余韻が残るエンディングが好きだ。

決してストーリーが収まっていないわけではなく、物語上の謎はある程度しっかりと解決して、あくまで二人の恋愛関係が良い意味で先が気になり、今後の二人がどうなるのかを想像する楽しみがある終わりなのが良いバランス

また声優佐野裕理さんのイジけた恭平の隠キャ演技がバッチリハマっており、言葉面は肯定しているが内心は不平不満たらたらな本音が見えかくれするシーンを上手に演じてくれていてとても良かった。

好みの方向性こそ違っていたものの、一夏の青春恋愛ものノベルゲームとして小さく綺麗にまとまりつつ、彼らの先に広がる未来想像する楽しみもある良いゲームだった。

2023-11-27

[]11月26日

ご飯(自炊パワー充電中のため食生活適当)

朝:生ハムチーズワインピザ。青豆。ポテト。昼:なし。夜:ラーメンライスキムチ。間食:ポテチチョコ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○死噛~シビトマギレ~

・はじめに

心霊ホラーシリーズ第三弾となるアドベンチャーゲーム

1作目死印の主人公とその仲間たちが新たに高校に潜む怪異と立ち向かう展開で、2作目NGとはうっすら繋がっているものの、死印の続編色の方が強い。

前作、前々作と骨子は同じで、非業の死を遂げた人間の残した無念が怪異となって事件を巻き起こすホラーエピソードが展開する。

システム面ではかなり変化していて、移動画面や探索画面がDRPG調からスクロール(トワイライトシンドロームっぽい)に変わっていたり、怪異との対峙におけるTRPG的なフレーバー要素がちゃんシステムに組み込まれている。

あくまテキストを読むのが主体でそのような要素はオマケなのだけど、ホラー作品らしい恐ろしい雰囲気作りに一役買っている。

昼間の当たり前な日常高校が、夜には恐怖に満ちた恐ろしいオカルトスポットに変貌する差が面白いところだ。

ホラーな恐ろしい何かではあるが理解不能な化け物ではなく、人間が残した無念な感情がその化け物の根幹にあるため、それを理解することで事件解決できる点は今作も同様。

なので、人間を逸脱した怪異現象が起こるものの、怪異との対峙のために必要情報収集推理、考えるパートミステリ的な楽しみもある。

ファンサービス要素は薄め

前作の主人公と仲間たちが大勢登場するも、ファンサービス的な側面はかなり控えめ。

スチルや印象に残るエピソードも少なく、中には登場しない仲間もいる。

このバランス感は難しいが、その代わり新キャラ達の掘り下げはしっかりしている…… というわけでもないのが悩ましいところ。

各々のエピソードは前作でやり尽くしている…… とも言い難く、この辺はハッキリとボリューム不足を感じたところだ。

僕が大好きな真下さんは、主人公相棒ポジションガッツリ食い込んでおり、互いの人生観などを語らうパートもあるので、個人的キャラ萌え目線では良いところもあった。

・様々な恋愛の形のエピソード

死ぬ間際の強烈な心残りが怪異という異形に生まれ変わる設定なのだけど、今作は悲恋エピソードが多め。

怪異人間が残した無念である設定は同じであるものの、この恋愛にまつわる心残りが多いことから、今までは少し違った読感になっていた。

過去作では正直少し突飛な前提や心残りが多く、あくま都市伝説怪異な側面が多かった。

今作は亡くなった恋愛の心残りを解きほぐす展開であるため、より怪異過去人間だったときの側面の掘り下げがされていて面白かった。

特に僕が好きなのは第二章トイレ華子

学校のジメジメした陰湿な展開ながらも、恋愛気持ち関係性でそれに立ち向かう様が良き。

とはいえ、このゲームホラー悲劇陰鬱とした作品なので、希望があっさり打ち壊されてしまうのが悲しい。

怪異はもちろん悪いやつなんだけど、そこに至るまでの人間の悪意も大概にイカれている逃げ場の無さがまさに心霊ホラーシリーズらしい良いお話だった。

そんな恋愛にまつわるエピソードは、怪異だけでなく、典型的朴念仁キャラ主人公恋愛なやり取りに組み込まれしまうのが全体的なホラーな恐ろしいストーリーの中で清涼剤的な役割果たしてくれる。

・絹川みちほが可愛い

そんな今作のメーンヒロイン絹川みちほが可愛い

生徒会副会長ながら不真面目なところがあり髪を独特な色に染めていて、噂好きで人懐っこいキャラ

虫好きという奇妙な一面も持っており、虫にまつわるエピソードの際はこの知識が役にたつ展開もある。

全体的にボリューム不足感が否めない今作ながら、彼女に関してはたっぷりストーリーが詰まっている。

この作品においては深夜のオカルトスポットがどれだけ恐ろしい場所理解していてもなお、イチャコラシーンでは朗らかな気持ちで読めてしまった。

真面目なキャラが多い中、軽口や冗談を言ってくれるので一緒にいて欲しくなるし、序盤から好きな気持ちを隠さずに主人公に接してくれるのも好印象。

ダブルヒロインのもう片方堂領姫子が真面目でツンケンしている対照さとが合間ってかなり好きになれたキャラだ。

・怪医家を自称する決意が沸る

前々作ではされるがままに巻き込まれ、命を守るために怪異と立ち向かっていた主人公

そんな彼が異名である怪医家を自ら名乗り、自分がこれから怪異にどうやって向き合うのかを決意するシーケンスは最高に決まっていて燃えるシーンだった。

怪異医者であることの意味自覚して、何を救うのかを決めるためにも、今作のテーマが“悲恋なのは納得。

シリーズを通して描いていた「怪異の恐ろしさ」と「怪異の無念を生んだ人間の恐ろしさ」の二面を上手く解決する良いシーンで、思わずコントローラを握る手が熱くなって沸る。

かなり難しい苦難の道であることは目に見えてわかっているので、これからもこの異名意味を踏まえて活躍してほしいと願うばかりだ。

・おわりに

死印メンバー総出演のファンディスク…… としてでなく、死印の主人公があの事件を踏まえた上で新たに怪異と向き合うことの意味を考え直す新しい作品として面白かった。

恋愛エピソードが多めなのは最初は少し露骨な媚びを感じてしまったのだけど、絹川みちほの魅力的な立ち回りで一気に物語に引き込まれた。

そして何より怪医家として怪異に立ち向かう主人公が最高に決まっていて魅力的。

それを引き立てる相棒真下さんも、価値観が違い衝突するからこその魅力があって良きだった。

3作目ながらマンネリ感は全くなく、むしろシステムや素材は可能な限り使いまわしてでもいいから、いつもの面々に今作からの面々も加えた新作がまた遊べる日が来ると嬉しいな。

2023-11-19

[]11月18日

ご飯

朝:お椀で食べるチキンラーメン。昼:カロリーメイト玄米ブラン。夜:人参大根スープ目玉焼きナポリタン。間食:チョコプリングルス

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○和階堂真の事件簿 TRILOGY DELUXE

抽象化されたドット絵で謎解きの雰囲気演出する短編ミステリアドベンチャーゲーム

スマートフォンで展開していたエピソード3作に加えて新作エピソードを追加した移植版を遊んだ

まず目を見張るのがドット絵ビジュアル面。

昭和世界観レトロ雰囲気演出するためだけでなく、この作品独自演出ストーリー展開のためにもドット絵表現が生かされているのが面白かった。

タバコの煙が醸し出す昭和空気感に、キャラクタの顔がわからない程度のドットなど、なるほどこの作品はこのビジュアルじゃないと成り立たないなと腑に落ちるのが心地よかった。

システム面はオーソドックス探偵ものADVらしく、人への聞き込み、証拠品や現場調査を繰り返してキーワードを集めていき、それらから正しい選択肢として選んでいくお馴染みのそれ。

かなりサクサク進み、とんとん拍子に証拠証言が集まっていくので、いっさいだれずに捜査を進めることができた。

ほとんどミスリード捜査空振りする展開がないため、悪く言うと遊びがないとも捉えれるが、僕は無駄なく綺麗にまとまっていると感じた。

とはいえ文量のボリュームは少な目なので、ある程度は、そういうものとして前提を飲み込まないといけない部分もあった。

それが欠点ではなく、物語に良い意味で余白を残していたからだと思う。

表情がわからないほどに荒いドット絵ながら演技の表現が入るため、そこに見入るような熱があったのが余白を感じれた理由の一つ。

そして何より、今作最大の魅力である捜査終了後のサプライズ要素。

4作品全てでこのサプライズ展開が徹底しているのはお見事だった。

短編からこそ“お約束”として触れないと思っている部分に容赦なく触れていく、どんでん返し系の構図は驚かされた。

流石に3作目や4作目になると身構えるので、ネタ自体予測できたものの、魅せ方の工夫が効いていて面白かった。

どのエピソードも良かったけど、あえて一番を選ぶと、2作目の「隠し神の森」。

狭い村の人間関係調査するパート楽しいし、恒例のサプライズ展開もそこをズラすかあ、と感服した。

あと孫がいる年齢の男女が老いて尚お盛んな描写エッチなんだけど、ビジュアル面がドット絵なのでイヤラしくないのも抑え目な表現がいい味。

勿論他のエピソード面白く、1作目ながらシリーズの魅力が詰まっている自己紹介的な「処刑人の楔」、虚構真実の境目で迷う主人公俯瞰する楽しみがある変格っぽさもある「影法師の足」、オーソドックスな館物ながらシリーズを通して遊んだ後のご褒美的な側面も嬉しい「指切館の殺人」と、どれも楽しかった。

どのエピソードも、短編ながら捜査の楽しみと、謎解きからサプライズ展開と、文量という意味ではなく、体験という意味でのボリュームはしっかりあるので、プレイ時間(4時間ほど)の割には満足度は高い。

ただ、謎解き部分はかなり真っ直ぐな構成であり、謎らしい謎が少ないところは、少し僕の好みではなかった。

道中の捜査の楽しみも、勘所は抑えられているとはいえ、流石にボリューム的に遊びの文章が少ないのも惜しかった。

どんでん返し的なサプライズパートが優れていたのは間違いなく、この辺のバランスは好みの問題だと思うので難しい。

1作品1時間ほどのプレイ時間の縛りが良い意味でも悪い意味でもどう評価するのかの基準になるポイントだったかも知れない。

2023-11-05

[]11月5日

ご飯

朝:なし。昼:なし。夜:回転寿司軍艦祭り(納豆軍艦三つ。ツナマヨ軍艦二つ。オクラ軍艦二つ。温泉たまご軍艦一つ。カニカマ軍艦一つ。マヨコーン軍艦一つ)間食:アイス

調子

むきゅーはややー。お仕事は、さんれんきゅーの最終日。

NG

・はじめに

DRPGの老舗エクスペリエンスが開発した心霊ホラーシリーズの第二弾。

前作の死印とは世界観が同じで仄めかすシーンはあるものの、別の街の事件を扱っているため、必ず順番通りに遊ばないといけない類のシリーズではなかった。

無頼漢で無愛想な喧嘩が超強い男子高校生の鬼島空良が主人公で、彼とその仲間と共に怪異蔓延る夜の街を調査するアドベンチャーゲーム

選択肢ポイントアンドクリックなどの基本的な要素に加えて開発会社エクスペリエンスらしいDRPGめいたフィールド移動のシステムなどは前作の死印と共有している。

とはいえ、かなり冗長だった前作と比較するとマップデザインは簡略化されているし、特定の仲間を連れていかないと詰む場面もシステムで補助が入るなど、かなり遊びやすブラッシュアップされている。

特にマップの簡略化は、正直ここまで簡略化するならもう移動システム自体がいらないんじゃ? と思わなくもないが、さくさく遊べたのでそこまで嫌うシステムでもなかった。

マップを探索して怪異に立ち向かうためのアイテム情報を揃えてから怪異対峙してそれらの情報アイテムを駆使して知恵と勇気で戦う構成も、前作のフレーバー的なHP攻撃力の表現は削ぎ落とされていて、文章ちゃんと楽しめるようになってて良かった。

・御伽話をモチーフにした怪異が怖い

浦島太郎モチーフにした「うらしま女」や、桃太郎モチーフにした「殺人桃」などの怪異が登場する。

怪異はどれもまず都市伝説としてのエピソードが紹介されてから、その現場に赴くと姿を現す。

まずこの、都市伝説としてのエピソードが怖い。

日常的な描写から一気のアクセル全開で恐怖描写が始まるので心の準備ができず毎回ビビりながら読んでいた。

そして、なにより怪異立ち絵が怖すぎる。

一目で人外であることがわかり、ディフォルメされていないリアル気持ち悪さが満載の恐ろしいデザイン

公称ジャンル心霊ホラーADVの通り、ホラーな恐ろしい表現が徹底されている。

怪異を自宅に持ち帰っちゃう主人公

特に今作のらしさを感じたのは、主人公の鬼島の自宅にまで怪異が付いてくるせいで、現場より自宅の方が危ない部分だ。

怪異を退治するために都市伝説情報を元に街を歩き回るのだけど、時間や諸々の都合でその日は切り上げお家に帰る展開が何度もある。

そしてものの見事に毎回毎回、怪異を家に連れ帰ってしまう。

最初の一回はまだしも、流石に繰り返されると、家に帰るなら怪異を倒してから、倒せないなら家に帰らず朝まで探索した方が良いのではと心配になるぐらい無警戒に怪異を家に持ち帰る。

そのため、本来なら一息付く自分の城である自宅こそが最も危険場所になっていく。

かいことを気にしない鬼島の“脳筋”な知恵より腕力性格故なので、テキストを読んでいてそこまで違和感はないものの、流石に毎回繰り返されると不憫可哀想になってくる。

風呂冷蔵庫ベットベランダキッチンといった日常を過ごす自宅に恐ろしい化け物が侵略してくる描写はかなり恐ろしいのに加えて、汚く嫌になる展開も多く心が削られる展開が多かった。

そのせいで、怪異が登場する事件現場に赴くのよりも、自宅に帰る方が恐ろしいという奇妙な逆転現象が起きていた。

鬼島はそんなことあまり気にせずに家に帰って、怪異を持ち帰ったことに気付いて毎回律儀に戦ってるので、良い意味感情移入できない独特な主人公だった。

親友の天生目聖司がいいヤツ

そんな“脳筋”な主人公を知恵の面で支えるのが、小学生から親友天生目聖司だ。

今作最大の魅力であり“カップリング”的な妄想も広がってしま相棒キャラ

無愛想で無頼漢な鬼島とは対照的に、社交的で仲間が大勢いる天生目。

しかし、それは表向きのペルソナで、本性は反社団体の偉い人の息子で、自身もその立場を利用して裏社会で暗躍している悪いヤツ。

鬼島も彼の裏社会の伝手を使って、喧嘩で金儲けしているため、二人してアウトロー自称している。

脅迫王子という異名すらあり、怪異よりもまず法で捌けるコイツらを対処した方が良いのでは感も少しある。

そんな悪いヤツながら、鬼島の親友であり、彼との関係値の揺るがなさは読んでいて気持ちがいいぐらい痛快なシーンが多かった。

反社会的な人間が身内には甘いというのは創作物テンプレートだけど、王道さをしっかり押さえていて、この二人の関係はかなり引き込まれた。

体力担当の鬼島と知恵担当の天生目という役割分担もしっかり決まっていて、怪異という人間社会立場関係ないエピソード故の苦難もありつつも、彼のサポートのおかげでサクサク話が進むのも良かった。

高校生たかる最低な中年男性の番直政はやる時はやる格好良さ

ルポライターオカルトにも裏社会にも詳しい番直政も格好良かった。

お金にだらしなく、高校生主人公お金をせびり、そのお金麻雀競馬などに注ぎ込むダメ人間

しかし、本業調査仕事や、根回しの技術は素晴らしく、やるときはやる男だ。

特に作中で、300万円を急遽作る必要がある場面での立ち振る舞いは、短い文量でサラッと流されたがかなり格好いいことをしていて惚れた。

くどくど自慢しないところも大人な態度で素敵だった。

後半は彼の調査と金調達能力が非常に頼りになる場面が多く、オカルト方面にも長けているため脅迫王子の天生目に負けず劣らずな有能なキャラだった。

・おわりに

恐怖と気持ち悪いの境目は難しいのだけれど、この綱渡りをしっかりこなしている良いゲームだった。

恐ろしいだけでなく、鬼島と天生目の熱い友情燃え沸るものがあり、恐怖描写を反発心に変えて奮起する展開も良かった。

なお男性キャラに着目して感想を書いたが女性キャラにも、天生目と対をなす相棒キャラオカルトゴスロリ好きの葉月薫、手先の器用さでストーリースムーズに進めてくれるお姉さんなムーランロゼ主人公保護者ホラー作家の那津美、愛すべき義妹の愛海ガハハ系の大江さんと魅力的なキャラ揃いだった。

怪異が恐ろしいからこそ、友情の尊さをはじめとする人間の熱が輝いて見える良いバランス感で、面白いゲームだった。

2023-10-29

[]10月28日

ご飯

朝:お椀で食べるチキンラーメン。昼:カロリーメイト。夜:にんじんエリンギもやしスープたまごやき。ナポリタン。間食:チョコ柿の種

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

慟哭、そして…

セガサターン1998年に発売された美少女ゲーム脱出ゲーム(当時こんなジャンル名はなかったかもだ)を組み合わせたアドベンチャーゲームニンテンドースイッチ移植版を遊んだので感想を書きます

奇妙な館に閉じ込められた数人の男女が殺傷能力増し増しな仕掛けに挑みながら脱出をはかりつつ、美少女ヒロインとの関係値を築いていく構成

かい分岐は無数にあるものの、ヒロイン固有の恋愛的なシナリオは十数クリックで読めてしまう短いボリューム

縦筋となる、何故この館に閉じ込められたのか、という謎に関するストーリーもかなりあっさりしている。

なので、このゲーム醍醐味物語というよりは、館の中を探索し、ポイントアンドクリックでのアイテムを探し、複雑なフラグ管理するところにあるのだろう。

主人公ヒロインを生かしつつ脱出するのは、かなり試行錯誤しながらフラグアイテム管理をする必要があった。

残念ながら死なないことに精一杯で、全員生存で初めてクリアまでは一人で頑張ったが、以降は攻略サイトに頼りまくってしまった。

ストーリーよりもゲーム性に寄っているタイプアドベンチャーゲームで、攻略サイト頼りで遊ぶのは邪道なんだけど、悪い意味タイムパフォーマンスという流行言葉自分を納得させてしまった。

そんなわけで用意された内容を100楽しめたとは言い切れないので、ゲーム性やシナリオに関する感想は今回は抑え目にしておく。

なお、イラストレーターが大レジェンド横田守さんということで、ヒロインたちのCGは最高だった。

ニンテンドースイッチで遊べるため当然全年齢向けのゲームなのだけれど、下着が見えるシーンは沢山あるし、下着の向こう側を想像させるイラストテキストもあるし、ヒロイン積極的アプローチを仕掛けてくれる魅力さがあいまって実用性ありありのエッチさだった。

僕の好みは一番年上の化学教師椎名真理絵さん。

他のヒロインたちはかなり迂闊に下着を見せてくれるのに、この方はなかなかガードが堅い。

しかし、なんとそこには、かなり攻めた設定が隠されていて、大興奮してした。

続編のRevive蘇生〜も是非とも現行機(もうそろそろこの言い回しも使えなくなりそうだなあ)に移植していただきたいなあ。

2023-10-15

[]10月15日

ご飯

朝:ナポリタン。昼:アルフォート。夜:ナポリタン温泉たまごモヤシニンジン椎茸スープ。間食:チョコアルフォート

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

アオイシロ

和風伝記百合ゲームアカイイト世界観を同じくするアドベンチャーゲーム

剣道部夏合宿とある田舎にやってきた小山内梢子が、砂浜に漂流していた記憶喪失少女出会うことから始まる。

序盤は学生主人公たちの楽しい交流シーンが丁寧に描写される。

衒学趣味たっぷりボリュームあるのは賛否両論がありそうだけど、僕はそこは楽しかった。

僕が苦手な歴史エピソードも丁寧に説明してくれるし、衒学趣向あるある語源の話も嫌いじゃない。

食事のシーンですら味の描写はそこそこにメニューにまつわる歴史宗教の話を延々と喋るのは徹底してて好き。

しかし、その序盤を終えて個々のヒロインルートの入ると途端にクオリティが落ちる。

まず文章の量が全く足りていない。

ヒロイン主人公恋愛パート和風伝記として序盤に前振りしていたバトルパート記憶喪失少女やその田舎風習にまつわる謎解きパートなど、全てがあっさりさくさくまるで粗筋を読んでいるかのように進んでいく。

そのくせ、衒学趣味自体一貫性はあるので、バトルパートで敵と向き合ってるときにすら語源歴史の話をしだしてそこはしっかり文量が確保されていたのは笑ってしまった。

スチル絵の整合性を合わせるために無理やりなストーリー展開が多発するのもよくなかった。

また個別ヒロインルートが始まってからも、日常的な遊びのエピソード唐突に挟まるせいで、遊んでる場合じゃないだろ感がキツかった。

そのせいで攻略可能ヒロインよりも、日常パート非攻ヒロインの方が思い入れが強い。

とはいえ別にそれらのキャラ雑談のシーンがあるだけで好きにはなれなかった。

結局、僕が好きになれたキャラクタが残念ながら一人もいなかった。

攻略ヒロイン5人のルートを終えると読めるグランドエンディングも、ツギハギ感が強く楽しめたところが無かった。

システム的にも選択肢フラグの立ち方の因果関係が飲み込めず、やたらと多いバッドエンドに納得がいか不快だった。

またやたらと複雑な分岐制作者も振り回されてる感があり、選択肢で開示される設定を整理しきれていない感があった。

前作のアカイイトがめちゃくちゃ面白かったのでハードルが上がりすぎていて、ちょっと期待度のコントロールを間違えたのかも。

ずいぶん腐してしまったが、序盤の共通ルートのワクワク感は楽しかったし、歴史に学がある人なら僕が気付けなかった隠喩伏線に唸るシーンがあるのかもしれない。

(最後唐突に右腕が伸びるやつは多分何かの歴史文脈があるんだろうなあ、僕は知らないからなんか伸びた! って思っただけだけど)

2023-10-08

[]10月8日

ご飯

朝:なし。昼:サラダピザトーストワイン。夜:ナポリタン。間食:ベビースターモナカ。

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○ 帰ってきた名探偵ピカチュウ

ポケットモンスターテキスト主体のアドベンチャゲームシリーズの第二弾にして完結編。

2016年に1作目の先行版、2018年に1作目の完全版、2019年にそれを題材にした実写映画版と、ずいぶん気が長いシリーズ展開をしていたが、2023年遂に完結編となる今作が発売された。

ポケモンはそれなりに遊んでいて、その中でも前作はかなり高めに評価し、期待度を爆上げして今作を待っていた。

名探偵ハリー失踪したことを知り、息子のティムライムティ、人とポケモンモンスターボールを介さずにパートナーになっている街を訪れる。

そこでハリーパートナーピカチュウ出会うが何故かティムピカチュウは会話をすることができ、ティム父親を探すためにピカチュウと共に探偵を始める、というあらすじ。

1作目ではポケモンを狂暴化させるRという薬品を巡る大きな事件解決したものの、ティムハリーの再会はなく、ティムとだけ喋れるピカチュウの謎は明かされないまま終わった。

そんな前作からは直接的な続編ではあるものの、メインキラクであるティムハリーピカチュウ、そして何かを知っているミュウツー以外はほとんど新キャラ

なので、このあらすじさえ把握していれば今作から遊んでも問題ない。

探偵物なので失せ物探しや、犯人当てなど、それらしい展開はあるにはあるものの、複雑なものではなくシンプル構成事件が多い。

事件を通じて謎を描くのではなく、ポケモンと人が共存している街そのもの、そこに暮らす市井の人々とポケモン達との多様な関係性が見所だ。

ポケットモンスター本編シリーズではバトルに大きな焦点が当たっているが、今作では花屋カフェなどお店で働いているポケモンや、街でただ暮らし生活しているポケモンの姿が、エピソードとして描かれている。

リッチ3D表現されるポケモンの姿こそ、Switch世代以降は見慣れたものだが、テキストがあり、短いながらも起承転結のあるエピソードで彼らの魅力が伝わるのは今作独自面白い点。

事件解決のためにポケモンと協力する際にそのエピソードが読めるため、彼らに愛着が湧きつつ、ストーリーも前に進んでいく。

主人公自由操作する街の中にポケモン自然と溶け込んでいて、さらに会話とエピソードがあるのはめちゃくちゃ楽しく、豊富なサブクエストは、お使いイベントながらもポケモン特性を活かした良いエピソードが楽しめる。

人間ティムポケモンピカチュウの両方の目線から街と人とポケモンに触れ合えるのも良き。

ポケモンがどのように考えているのかの掘り下げがしっかりしていて、人間と同じ面もあれば違う生物の一面もあって、共存テーマの掘り下げがバッチリ決まっていた。

僕が気に入ったエピソードは、コマタナネギナイト

立派な剣士に憧れるコマタナと、自身もまだ修行の身で一緒に高めあおうと提案するネギナイトの求道的な姿勢面白い関係性だった。

それとイタズラ好きなベロバーと、そのイタズラを喜んでしま男性パートナー関係も興味深かった。

市井の人ポケモンポケモンポケモンエピソードたっぷり読めるので、この点は大満足。

ポケモン世界テキスト主体アドベンチャーゲームとして面白かったのだけれど、名探偵ピカチュウの完結編としてみるとボリュームの薄さを感じた。

都度都度のゲストキャラ短編エピソードは良いけど、縦筋になるシリーズキャラの掘り下げが不足していた。

ヒロインレイチェル、その父親ハワード辺りは重要キャラなのにパートナーポケモンがいないのは、ポケモンと人の共生テーマなだけに物足りなさが際立つ。

数少ない続投キャラブラッドも、主人公ピカチュウ敵対しつつも街の平和を守る信念は同じ美味しいキャラなのに、ここもかなりあっさり共闘して事件解決してしまう。

主人公父親ピカチュウの謎多き関係性も、2019年実写映画版で語られた内容を少し変えただけのものが多く、繋がりの無い別の作品からといって、流石にちょっと知ってる感が強かった。

何年も待ち続けてハードルを上げてしまったせいかシリーズとしての物語には正直がっかりした。

長いスパン長編を出すのではなく、もっと短いスパン短編低価格リリースするような手法が合うような気がしてしまったなあ。

間違いなく大好きな作品だし、次が出れば絶対に買うけど、発売のスパンはなるべく短くするか、一本でしっかり完結させるか、短編連作にするか、とにかく期待度のコントロール意識して欲しい。

2023-09-18

[]9月17日

ご飯

朝:カップヌードル。昼:なし。夜:チキンケサディーヤ、フライドポテトガーリックトーストミニカレー、ビールハイボールレモンサワー。間食:ばかうけ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

ワールドエンド・シンドローム

美少女ゲームらしい数人のヒロイン恋愛関係を結んでいく展開と、100年に一度蘇り殺人を行う黄泉人を巡るフーダニット的な展開とが合わさったテキスト主体アドベンチャーゲーム

親しい人の死から生きることへの意欲が薄い主人公が転校して奇妙な部活に参加するスタートで、同居人主人公へは横暴ながら学校ではその見た目ででモテモテな楠瀬舞美大金持ちで価値観が食い違うもの努力家の神代沙也、無口だがメイド姿でバイトする可愛いもの好きの甘奈未海、瓶ぞこグルグルメガネで顔を隠しているオタク口調の山田花子攻略ヒロイン唯一の社会人で年上のお姉さんで推理力がある音無雪乃といった5人のヒロイン交流する。

その交流の傍ら、100年に一度死から蘇った黄泉人を探すサスペンスな展開もある。

この辺はルートごとに味わいが違っていて、舞美、沙也、花子はかなり恋愛より。

雪乃、未海は黄泉人にまつわるエピソードより。

ルートも固定されてて、前者の組みを攻略してから後者の組みを攻略するので、恋愛パートを楽しんでからサスペンスパートを楽しむ構成だ。

無気力主人公が生きる意味見出したからこそ、一度死んでいる黄泉人に向き合えるような展開で、それぞれはパラレル関係ながら、読者の目には一貫しているように感じる構成面白さがある。

恋愛パート無気力主人公が、活力あるヒロイン達に振り回されていくうちに、人生に前向きになる展開が多い。

ただこの恋愛パートが本当にただ主人公ヒロイン交流一辺倒で、例えば楽しい趣味とか、美味しいものを食べるとか、家事の工夫とか、そういう生きること全般へのアプローチがないのはゲームしてる感だった。

この辺は色々と好みがありそうだけど、ちょっと僕の好きとはズレてたかも。

サスペンスパートフーダニット一本集中。

誰が復活した黄泉人なのかを探る展開なんだけど、こちらは前提条件となる情報が出揃うのがずいぶん遅い。

所謂特殊設定ミステリをやろうとしているのは伝わるものの、この手の謎解きで設定開示が遅いのはあまり印象がよくなかった。

パズラー的な犯人当てロジックや、推理可能特殊設定の妙を楽しむのではなく、徐々に明かされる設定を緊張感を持って怯えながら読み進めていくのが制作者の想定する味わいで、どちらかといえばホラーよりの作風だったのかも。

少し腐してしまったが、僕の好みであるフェアな本格らしさが薄いというだけで、サスペンスフルなホラー作品として読めば面白い部分も多々あった。

恋愛ミステリの接着も、ヒロインがあまり僕の好みではないものの、物語構造としてはちゃん恋愛で得たものが、ミステリへの解答に直結する様が面白かった。

特に攻略ヒロイン含めて、誰が味方か、誰が敵かがわからない序盤の緊張感はかなりあった。

サブキャラも多いため、この敵か味方かを少しづつ探っていく展開は面白かった。

そして何より、オーラスサプライズ展開には驚いた。

ゲーム的なシステムの部分が、物語にも関わってくるメタ的な展開で、そこを仕掛けに使うのかあ、とビックリした。

正直なところ、前振りもあったし、そもそもこのシステム自体SFCPSぐらいまでによく見たもので、最近(発売は2018年)はあまりみない。

それだけに、こんな感じのメタ的な仕掛けはありそうだなあ、と読者としてもメタ推理が出来ていが部分はある。

しかし、このメタ的なサプライズ展開が、ただ読者を驚かせるものになっているだけでなくて、ちゃん犯人を当てるための展開に密接している点が、かなり好みの展開だった。

何故そこに仕掛けが必要だったのか、という一歩先を読まないと犯人当ての正解まで辿り着けなかったのは、かなりちゃんミステリをやっていると感じた。

最後サプライズ展開にまつわるエピソード群は本当に決まっていて、終わりよければ全てよしな、道中のしっくりこない点を吹き飛ばす力強さがあった。

公称ジャンルの「恋愛ミステリー・アドベンチャー」の通り、恋愛ミステリが接着した良い作品だった。

その上で恋愛パートの好みや、ミステリ的な部分への好みの差はあったものの、そういう細かい機敏を無視できるほどに、大仕掛けが面白かった。

2023-09-17

[]9月16日

ご飯

朝:朝マクド。昼:カロリーメイト。夜:カップヌードル。間食:ばかうけ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

ワールドエンドシンドローム

遊び中。

テキスト主体アドベンチャーゲームは遊んでる途中に感想を書きにくいなあ。

ちょくちょく飯を食うシーンがあるのでお腹が空く。

2023-09-09

[]9月9日

ご飯

朝:袋ラーメン。昼:ナポリタン。夜:天かす梅干しウドンベーコンエッグ。間食:ハッピーターンパイの実

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○ LOOPERS -ルーパーズ-

・はじめに

綾辻以来の天才(シンホンカクコノカタノテンサイ)竜騎士07と、Keyコンビが送るキネティックノベル

位置情報を利用したリアル宝探しゲームが大好きなタイラが延々と8月1日繰り返す時間の渦現象に巻き込まれ、同じくループする時間に囚われたルーパーズを自称する面々との交流を描いた、宝探しを題材にした短編ノベルゲーム

短いボリュームながらギッシリ中身が詰まっためちゃくちゃ面白い作品だった。

カラッとした明るい雰囲気で、ハイテンポエピソードが展開していくんだけど、作品の中核を成してる宝探し醍醐味ヒロイン理解していく過程は丁寧に文量も多めなので、緩急のバランスバッチリ決まってた。

主人公タイラがいいヤツで大好き

宝探しが大好きで、宝探しに本気な主人公タイラ。

彼の前向きで一貫した明るい性格と、宝探しの魅力をプレゼンするくだりが、今作の魅力の大半を占めている。

個性的主人公一言で分類することが勿体無いぐらい、とても良いキャラクタだった。

開幕最初エピソードで、いきなり宝探しで初対面の女の子の心を鷲掴みにするところからまり徹頭徹尾宝探し楽しいと主張し続ける。

勿論ただ口で伝えるだけではなく、言葉を尽くして、行動して、とにかく宝探しの楽しさを伝え続けてくれる。

嫌味なところがいっさいない、根明性格なんだけど、それすらも実は宝探し根底にあると来たら、一貫されてて、宝探し楽しいという大前提を受け入れるしかない。

一事が万事、全て宝探しに繋がるのは流石に度が過ぎていたような気がするものの、遊んでいる最中は本当にそんな気がしてくる奇妙な説得力があった。

彼の明るさと宝探しゲームの楽しそうさから伝わってくる、繰り返しの時間だって楽しいじゃんな価値観は独特な味わいだった。

メインヒロインのミアが素直可愛い

そんなタイラのカップリング相手になる、年下で感情の起伏が少ないタイプの女の子ミア。

明太子が好きでそればかり食べているというらしさや、感情表現が苦手だったのに徐々に笑顔になるシーンが増える可愛らしさなど、物語ヒロインをしている。

特に彼女の見所は、タイラの魅力を引き立てるかのように、宝探しの魅力へ素直にドンドンとハマっていくのがストーリーの主軸になっている箇所だ。

宝探し初心者がハマっていく過程が丁寧に描写されていて、なるほどこれは楽しい遊びだなと、彼女目線からこそ理解できていく。

宝探し楽しいを腑に落とさないと今作のストーリー感情移入が出来ないので、彼女の素直さはある意味ではストーリースムーズに進める都合、ある意味では宝探しがそれだけシンプル楽しいことを伝える指標のようにもなっていて、文量の少なさを逆手に取った良い設定だと感じた。

ヒルダとレオナのイチャイチャが良き

おバカレオナのことが大好きなヒルダと、頭が良くてヒルダのことが大好きなレオナの、女子高生同士の関係も凄く良かった。

おバカレオナは思う込みが強くすぐヒルダの瑣末な嘘に騙されては、怒って頭突きかますやりとりがお馴染みで、お互いがお互いに構ってちゃんなのがとても良い。

二人の関係値によって奇跡が起こる部分は開発会社らしさも感じる泣ける展開になっていて、展開と文章をボイス、スチル絵、BGMが彩る正にど直球なアドベンチャーゲームの魅力あるシーンだった。

ルーパーズの面々の掘り下げは物足りない

タイラとミア、ヒルダとレオナの2組のカップル以外にも、ルーパーズというチーム名で同じくループに巻き込まれた幾人かのキャラが登場するが、彼らに関してはボリューム不足を感じた。

それぞれお当番エピソードがあるのに、3人セットで一気に消化したり、省略されている部分が多くて物足りなかった。

趣旨は伝わるし、彼らが力を合わせるときに取ってつけたような悪印象があるわけではないので、このゲームが好きだからこそもっと遊びたかった。

宝探しとは?

タイラの語る宝探しとはの答えを書き下すことは過剰なネタバレになると思うのでしないが、このくだりがとても良かった。

本格ミステリにおける、パズラーフェアプレイ精神などにも通じるところがある、良い意味抽象化された”ゲーム的な“解答が本作には用意されていてすごく好印象だった。

時間ループしなかったことになるからこそ、悪く言えば他人事、良く言えば客観的に遊べることを肯定する価値観がしっくりきたのだろうか。

この辺りは、ライター竜騎士07さんの過去作品(やインタビューや後書きなど)も踏まえた感想もいくつか思い浮かぶので、もう少し遊んだらそういう点でまとめてみたい。

・おわりに

タイラの魅力的なファーストインプレッションそのままに、一気に走り抜ける爽快な作品だった。

ちょっとボリューム不足は否めないものの、とても楽しくて大好きなゲームだ。

見知ったループもの楽しい側面と、宝探しという言葉は知っているけど楽しさの中身を知らないものとが合わさることで、とにかく楽しいことがいっぱい詰まっていた。

宝探し楽しい

タイラたちルーパーズが全然別のSF現象に巻き込まれる続編なんかもいつか遊べたらいいな。

2023-08-27

the cosmic wheel sisterhood感想

すごい評判良かったからやったけど、本当に微妙というか何も残らなかった。選択肢ストーリーに影響を与えることがアドベンチャーゲームとしてそこまで画期的なのだろうか。あんまりやったことないからわからないんだけど。

こういうのの良さって一生分からない気がする。中高生くらいから、男はダークソウルとかバイオハザードといったちょっと暗い系のゲームに手を出し始めて大学生社会人になるとインディーズゲームとかやりだす。でも俺はいつまでも直球勝負のどストレート任天堂ゲーしか楽しめない。でもそんなひねりもない展開ばかりにも飽きを感じていて、たまにこういったインディーズゲームに手を出す。Inscryptionとか。あれも本当に面白くなかった。

なんか、ハイコンテクスト(ぶってる)ゲームが全く気に入らない。アンダーテイルとかはもう序盤で辞めてしまった。漫画家稲垣理一郎漫画家にはアーティストになりたい奴とエンタメを作りたい奴がいるみたいな話をしていて、俺がハマれなかったタイプは全部アートゲームじゃねぇかと。

よく分からないハイコンテクストゲームは、よく分からいから、何らかの理解できなくても感受できる良さが必要なはず。それが無いと誰も遊んでくれないから。TwitterSteamレビューを見ると、この作品からみんなは何か受け取ってるみたい。俺は何も無かった。無いを受け取った。はあ

2023-08-12

[]8月11日

ご飯

朝:コーンフレーク。昼:ナポリタン。夜:豆腐えのきベーコンにんじんオクラ玉ねぎの鍋。たまごやき。間食:チョコ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

アーキタイプ・アーカディア

・はじめに

ケムコウォーターフェニックスコンビが送る文明崩壊した世界で何故か稼働し続けるVRMMORPG「アーキタイプ・アーカディア」を巡る、熱く燃える熱血ノベルゲーム

中人物達が遊ぶ「アーキタイプ・アーカディア」はゲームの設定が作り込まれていて、それを遊ぶ様がまず楽しい

そしてそんなゲームを遊ぶ日常がいつの間にか世界の命運を巡る壮大な物語に広がるんだけど、あくま個人の良いところもあれば悪いところもある生き様の格好良さで魅せる展開が多めの沸るシナリオ面白かった。

主人公のルスト、その妹クリスティンの二人っきりの旅から始まる物語が数多くの人を巻き込んでいきどんどん話が広がっていくのも群衆劇っぽくて好み。

インキャラ、サブキャラわず、どのキャラ重要役割があるを序盤から繰り返しやってくれるので、回想シーンやサブキャラの掘り下げが繰り返されるパートもダレずに楽しめた。

・「アーキタイプ・アーカディア」が面白そう

VRMMORPG「アーキタイプ・アーカディア」内の出来事物語の大半を占めているが、このゲームがよく考えられている。

ゲームログインすると、今までの人生で印象に残っている記憶カードが4枚入ったアルバムもらえる。

アルバムからカードを取り出して呪文を唱えると、その記憶媒体としたアバター召喚されるので、アバター同士で戦うPvP

アバターは人それぞれで、ごっこ遊び記憶から剣や銃や石といった直接攻撃系もいれば、愛し愛されの記憶から回復系、単純な乗り物の移動系、辛い出来事を耐え忍んだ防御系、複雑な事情能力からも伝わる状態異常系などなど、記憶出来事ゲームっぽさとが融合している。

他にも色々とルールはあるのだけど、記憶と共に戦うから戦闘を通じて対戦相手過去理解していくストーリーと密着したシステムになっている。

そのため、ゲームの中のバトルがそのままキャラクタの掘り下げになっていて、バトル描写が退屈しない。

お歌で戦うアバターから元アイドルなのかな? 縄のアバターで縛る子はSM好きか? など敵の記憶を予想しながら楽しく遊べた。

全員分の掘り下げがあるわけじゃないのが残念なところだが、主人公が持つ4枚の記憶カードについてはじっくりたっぷりストーリーが楽しめる。

他人記憶カード交換することもできて、そうするとその能力だけでなく記憶のものも受け取ることになるので、主人公だけでなく他のキャラクタ達の掘り下げも多い。

物語が進むと色々なシステムによってそれだけじゃない手段でも記憶カードの中の記憶を辿るストーリーが楽しめる。

・翔太が可愛すぎる

そんなカードのやり取りで記憶の一端が描かれるメインキャラの中でも一際惹かれたのが翔太。

見た目と表向きの態度は可愛い思いやりのある女の子記憶カードでは回復を使える優しい子なんだけど、VRMMORPGのキャラメイクシステムを使って女性を演じている22歳の青年男性

ネットゲーム用語でいう「姫プレイ」のような遊び方をしており、取り巻きを作り閉じた人間関係の中で悪循環を回している中々に攻めた設定だ。

他人依存し自立できない幼さがある癖に、すぐ調子に乗り増長する愚かさが愛らしい。

であることがバレるのを怖がっているが、性自認女性というわけではなく、あくま他人から都合よく愛されたいがために異性装している打算あるキャラ

とまあ嫌な視点ばかり書いてきたが、そんな人間の愚かさをある意味肯定的に、ある意味否定的に描く、人間人間であるだけで尊いそんな弱くて愚かだけど強くて可愛いキャラだった。

主人公やその他の男性キャラとそういう雰囲気になる展開こそないものの、22歳男性が自立できずに大人の男の人に依存して甘えた態度を取るのはエッチだった。

攻略対象として専用ルートも用意されており、男性キャラながらゲーム内の見た目が女性なのでヒロイン的なポジションとも言える。

なお「ぷぷぷー騙されてやんのー。残念! 男でしたー。おじさん男相手エロいことしようと思ってたのウケるんですけどー」な二次創作Pixiv投稿されていると予想したが一切されておらず涙した。

大人リゲルさんをはじめとしたサブキャラ達も良き

記憶カードの掘り下げこそないものの、他のサブキャラ達も魅力がいっぱい。

特に防衛隊隊長リゲルさんは出番こそ控え目ながら、相手カメラ撮影すると閉じ込める状態異常系のアバターと、竣敏な動きで攻撃する猫の攻撃アバターと、バイクの移動系アバターの三種類を同時に使いこなす屈指の強キャラだ。

アバターの同時併用は二つでも高等技術扱いなので三つでかつそれぞれの役割が被っていないのは強キャラの風格があった。

防衛隊なので物語の都合上どうしても負けシーンは多いが、彼ほどの実力者が負けることに毎回きちんと理由があるし、それが主人公の乗り越えるべき大きな壁になるので、主人公師匠キャラっぽさもあるリゲルさんは美味しいキャラだった。

他にも映画大好きなキャンディさん、翔太の取り巻きながら男を魅せる集落代表最後最後で良いところを持っていく奇妙な倫理観ローズ、肉体を使った「癒し」が得意なカーラのお母さんなどが印象的なキャラだった。

インキャラだけでなく彼らサブキャラたちの想いも乗った熱い展開が幾つもあるので、サブキャラ書き込み上長に感じず楽しめた。

・メインキャラとの思想ぶつかり合いバトルが面白

先に翔太という例外と魅力的なサブキャラ達の感想を書いてしまったが、この作品のメインは記憶カードをぶつけ合って戦う思想の殴り合いだ。

VRMMORPG「アーキタイプ・アーカディア」のシステムを利用した作戦や工夫のシーンも沢山ある。

この作戦を立てるシーンは楽しく、実際に何か3Dキャラを動かしたりステータスが変動する要素は一つも無いのに、このゲームを実際に攻略しているような気分になるのが面白い。

しかし、毎回色々、本当に色々あって、最終的には主人公ルイスが妹のクリスティンと遊んだ記憶カードと、章毎のメインキャラ達の思想のぶつかり合いが主題となる。

最強を目指して奪い取った様々な記憶カードに成り切り演じるリア、自身の犯した罪の意識から自死の願望が強いオリーブ恋人再起不能になったこから世界を憎むアレグロなど、様々な理由の「楽しい」以外の感情記憶対峙する。

これらを主人公ルイスはどのように破るのか、どの章でもここが見どころになってくる。

この思想バトル通じて得た仲間たちの輪がどんどん広がっていくのも良かった。

特にアレグロは表紙に映っているだけあって超重要キャラ対立が一度や二度じゃないのが、物語に深みが生まれていた。

主人公と表裏の関係にあるエピソードなんかもあり、名実共にもう1人の主人公だった。

彼らのエピソードはどれも単純な否定で終わらず、考え続けていくことで、作中でも後々には意見が変わることもあるのが、単純じゃ無さが伝わる難しい話だった。

良い/悪い、正義/悪のように一言で分類できないグラデーションのある多様な意見のぶつかり合いは読み応えがあった。

ゲーム楽しい

自己言及型のメタミステリのような物言いになるが、このゲーム主題を要約するとこれに尽きる「ゲーム楽しい」だ。

主人公ルイスが妹のクリスティンと遊んだゲーム記憶

これが物語最初から最後まで一貫して強く肯定される。

ゲーム楽しいシンプルな主張だが、多種多様な様々な状況においてもこの主張は繰り返される。

「悲しい時ほど遊ぶ」作中で何度も引用されるクリスティンの台詞

どのような意図なのかを細かに解体する必要もなく、遊んでいるプレイヤー自身もまたゲーム楽しいから遊んでいるのだから、この主張には納得しかない。

そんなメタ的な構造の話では終わらず、作中ではきちんと噛み砕いて説明してくれ、ゲームは殺し合いと違って次があること、次があるからこそ工夫をしたくなること、工夫するから技術進歩すること、終わったら勝っても負けても楽しいこと、誰かと時間を共有することの楽しさなどなど、ゲームの魅力をこれでもかと手を変え品を変えアピールしてくれる。

間違っても何度でもやり直せるように取り返しのつかないことだけはしない、そして自分相手も許す、ゲーム肯定することがいつの間にか人間肯定することになっているテーマ性の広がりが最高に決まっていた。

・さいごに

主人公の妹クリスティンが興したギルドで使われていた仲間の中だけで通じる内輪ネタ「ラスモス・ゾティーラ・トゥーラッカ」の意味オーラスオーラスで明らかになるんだけど、これこそが正にゲームだった。

ゲーム遊ぶことを肯定するどころか、ゲーム的でないもの否定するような強いメッセージ性のある強烈な作品でありつつも、そのような良い意味脱力する展開で、緊張がすごく解けてスタッフロールに迎えた。

ゲーム楽しい、そんな当たり前の感情を丁寧に解体して色々な部位で楽しませてれた。

僕もテキスト主体アドベンチャーゲームを一人で遊ぶのではなく、ステータスゲーム技術が求められる人と人との交流がある類のゲームを遊びたくなった。

2023-07-31

anond:20230731004333

ニンテンドースイッチゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(48〜50)


ANONYMOUS;CODE

科学アドベンチャーゲームシリーズの第6とか5とか7ぐらいの作品。(結局オカルティックナインシリーズでいいの? シュタゲゼロとかロボノダッシュはどう数えるの? みたいな?)

発表から発売までかなり間があったためハードルが爆上がりしてしまっており、そのせいでボリュームの薄さにがっかりしてしまった。

とはいえ面白いところもたくさんあり、ゲームシステムに介入してくるシナリオ楽しいし、男女色々なキャラが魅力的で良い意味美少女ゲームらしくない部分は健在。

特に風呂に入らず体臭香水で誤魔化している40代女性JUNOさんは是非ともスピンオフイチャイチャするお話が欲しい。(香水を付けすぎているという描写があるだけで、お風呂に入っているか否かは明言されてません)


DESIRE remaster ver.

記者の男主人公研究家の女主人公の二人の視点マルチサイトストーリー

サイエンスフィクションな後半の展開はかなり面白いものの、序盤から中盤にかけては延々と恋の鞘当てが続き、そこにあまり興味が持てないと辛い展開。

元が18禁ゲームなのの全年齢移植の際に、セックスが上手なキャラがそのテクニックで寝取ることを、催眠術で操るに置き換えたような展開は剛腕がすぎる。

EVE ghost enemiesと密接な関係にあり、そちらを遊ぶ前にプレイした方が楽しめる。


春ゆきてレトロチカ

テキストではなく実写映像が主のアドベンチャーゲーム

過去殺人事件現在殺人事件が交差していく連作スタイルボリュームも多く、実写映像からこその仕掛けもあったりして、贅沢な作り。

ただ後半のとある章だけが露骨に浮いていてすごくしっくりこないのが残念。

所謂「謎解き」を僕があまりきじゃないだけかもだけど、近似のジャンルだけにすれ違いがもどかしかった。


○好きじゃない

該当作品なし

オマケの色々な部門別ランキング

anond:20230731001659

ニンテンドースイッチゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(23〜47)

探偵・癸生川凌介事件譚 永劫会事件

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第十弾。

シーズン1最終作ということで、今までの縦筋として伏線が貼られていた過去事件永劫会事件がついに描かれる。

今までの癸生川シリーズ全部盛りな贅沢な作品で、ミステリらしい意外な展開、文書の書き方で読者を騙すものマルチサイト構成の妙、小説として情緒的な染みる文章と、良かったところが沢山ある。

シリーズを通じての伏線が回収される展開も多いため、必ず全作遊んでからここに辿り着きたい。

人によってはこの作品シリーズで一番に据える人がいそうな、ゲームとしての完成度は抜群だった。


探偵・癸生川凌介事件譚 対交錯事件

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第六弾。

マルチサイトシステムを導入していて、伊綱さんと、生王の視点を行き来しながら事件を追う。

構造自体に仕掛けがある系の作品になっていて、ミステリやってる感がかなり強い。

人によってはこの作品シリーズで一番に据える人がいそうな、トリックの魅せ方としての完成度は抜群だった。


探偵・癸生川凌介事件譚 白鷺に紅の羽

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第四弾。

助手の伊綱さんの過去編で、とても情緒豊かな小説的な作品

もちろん、ミステリらしい意外な展開や、文章での表現を利用したトリックなどもあってそちらも楽しめる。

人によってはこの作品シリーズで一番に据える人がいそうな、物語としての完成度は抜群だった。


少女首領の推理領域 -黄金島の密約-

株式会社オレンジロマンティックミステリの第二弾で、女性主人公事件捜査して解決しながら男性キャラといい感じになっていくストーリー

普通女子大生が突然マフィアボスになるという突飛な開幕ながら、割と丁寧で良い意味で地味な捜査解決をしていく。

とはいえマフィアボスらしく、違法行為をしてでも事件の手がかりを集めるところなんかは今作独自の魅力があり、このシリーズ女性主人公の成長も魅力なんだけど、今作ではマフィアボスらしくなっていくという本当にその方向で成長していいのか? と困惑しながら遊ぶことになる。

そして本当にマフィアボスらしくなっていくのが本当に面白くて、好きなところだ。


ルートフィルム

あのルートレターシリーズ的には続編に当たる角川ミステリシリーズの第二弾。

奇作、怪作としか言いようがない前作とは違い、しっかりと地に足が着いた丁寧な良作だった。

主人公八雲マックス映像作家としての矜持を持つプロに徹する人間性なのも好印象で、熱苦しいものの痛快な好男子で好きなキャラだった。

またもう一人の主人公新人女優のリホも駄洒落に拾い食いと評されるひょうきんなキャラで、主人公がどちらも魅力的な作品だった。


ゴシックマーダー-運命を変えるアドベンチャー-

株式会社オレンジロマンティックミステリ第一弾で、女性主人公事件捜査して解決しながら男性キャラといい感じになっていくストーリー

主人公他人の死を夢で予知できる能力を持っているが、メイドという立場なのでそれをありのまま報告しても信じてもらえないので、色々と工夫して殺人事件を阻止するという展開。

この夢で見た予知の死を覆すという展開が短編連作的に続くのだけど、どれも同じ人、攻略対象で主人として支えている男性キャラの死を予知するため、何してもこの人死ぬじゃん、とシリアスな笑いを感じてしまったのは不謹慎から反省したい。

貴族平民という立場の差のエピソードなどは興味深く、伝えたいことの取捨選択がしっかりしてて短いボリュームながらしっかりまとまっている好きな作品


バディミッション BOND

ニンテンドーコーエーテクモがバディを組んで送る超贅沢なアドベンチャーゲーム

タイトルの通り二人組の関係性がかなり重要キーワードになってくるが、あくまでバディなので男女問わず楽しめる王道ストーリー

舞台となるミカグラ島に住む市井の人々にもサブエピソードがいっぱいあって、モブキャラ活躍する展開が大好きな自分としてはそちらの方向も嬉しかった。

ヒーローを目指す主人公ルークに延々とずっと辛い展開が続くので、遊ぶ手が止まりかけるほどだったのだけど、バディのアーロンがそれを引っ張り上げる展開が熱くて沸る燃えるゲームだった。


幻想牢獄のカレイドスコープ

女の子万華鏡、といえば何をやっても良いと思ってるゲロカス美少女デスゲームもの

ふわふわした可愛い4人の美少女が、罵倒有り暴言有り暴力有り可愛げ無しのデスゲームに巻き込まれながら、剥き出しの人間性露出していく。

そんな残酷なデスゲームの間に、いかにもな可愛い萌え過去日常パートが挟まり、この落差の凄まじさが独自の味わいになっている。

罵倒シーンの声優さんの熱演も見所で特に茜屋日海夏さん演じる五条風華暴言下品すぎて、日常パートでの可愛さとの差が凄かった。


死印

ダンジョンRPGの老舗エクスペリエンスが送るホラーアドベンチャーで、怪異の噂をDRPGのような探索パートで調べてからRPGボス戦のような怪異との対決パートに挑む構成で、テキスト主体アドベンチャーゲームらしくない画面構成になっている。

とはいえ、要するにで言うと、事件の手がかりを見つける捜査パートと、容疑者を追い詰める尋問パートみたいなもので、怪異と言いながらも探索パートで手に入れた情報からフェアに対決パート選択肢を推理可能なように作られている。

RPGっぽいパラメーターの表現フレバーに過ぎず、テキストをしっかり読むことが大切なので、そういうゲームが苦手でも問題なく遊べた。

印人と呼ばれる仲間を連れて探索するのが特徴で、中年男性ながらかなり露骨ツンデレキャラ萌え真下悟さんが僕はお気に入り


普通

THREE-3つの記憶-

三つしか記憶を保持できない主人公自身恋人をなぜナイフで刺したのかを巡るサスペンスコマンド選択ADV

時系列未来から過去へ進んでいくため行き来する渋谷の街のモブキャラ達にも物語があり、当時の雰囲気を感じられる。

フラグ記憶出来るにも三つだけという設定をシステムに落とし込んでいるのが見どころ。

ただし、この試みが成功しているのかは若干疑問が残り面倒なだけだったかもしれない。


いづみ事件ファイルVol.1潮騒編

編集者美女としての自覚が強い木戸いづみが担当作家鏡月正宗から無茶振り事件捜査することになるコマンド選択ADV

物語としての起伏は少なく、ミステリというよりはクイズの趣きが強い。

美女自称するいづみの強引な聞き込みパート面白く、話がテンポよく進む。

携帯電話ゲームから移植だが背景絵のクオリティが高くあの当時に遊んでいたらまた違う感想があったかもしれない。


イヌワシ~うらぶれ探偵とお嬢様刑事の池袋事件ファイル~

うらぶれた探偵狗神エイジとお嬢様刑事鷲宮ヒナのバディもの

舞台池袋に住む市井の人々の協力を得ながら様々な事件解決しつつ、エイジの相棒でありヒナの兄が死んだ真相も追う縦筋の物語もある。

協力者の面々がかなり優秀な人が多く、主役の二人よりも探偵として優秀なのでは? と思ってしまう良い意味でのテンポの良さが楽しい

システム面では、よくわからないミニゲームや、頻繁に挟まる話に区切りがついているわけでもない暗転など、運営スマートフォンゲーム移植故のシステム的にしっくりこないところがあった。


神田アリスも推理スル

少女同士の恋愛を描きつつ、幾つかの日常の謎を解決する公称ジャンル百合ミステリ

ただ、ミステリ部分は少女同士の恋愛を際立たせるための背景のようなもので、あっさりと進んでいく。

その分、恋愛に関する描写はかなり多めでかつ濃厚なもので、恋と友情の差を自覚しつつ、はっきりと恋愛的な意味で好きになっていく過程が描かれていた。

それだけに短編連作で4つしかエピソードがないのは、良い意味で物足りなかった。


探偵・癸生川凌介事件譚 五月雨は鈍色の調べ

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第九弾。

白鷺に紅の羽の裏を描く、と言っても時系列人間関係のそれではなくて、モチーフ的なというか、表現が難しいやつだ。

癸生川シリーズを通しての、探偵は何のために事件解決するのかを端的に示した短編になっている。

テーマ性の塊みたいな剥き出しの作品なので好き嫌いは別れそうだけど、僕はかなり好きな方だ。


探偵・癸生川凌介事件譚 仮面幻影殺人事件

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第八弾、元々はDS版の移植である

久々にスピンオフ短編マルチサイトではなく、いつメン達のいつもの構図。

ただ、ボリュームが多いのにいつもの構図をやるせいで、伊綱さんの推理がひっくり返るのが、少しもったいなさを感じてしまった。

あくまであのいつもの構図は短編や中編だから決まるもので、長編にはあまり向いていなかったかもしれない。


探偵・癸生川凌介事件譚 昏い匣の上

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第五弾。

ちょっと今まではとは毛色が違い、いつものレギュラーメンバの出番も控え目で雰囲気ホラー寄り。

とはいえ、我らが名探偵癸生川凌介が出てくるシーンは格好良く決まっている。

彼をなぜかホッとすると評するのは、なるほどな意見で、なかなか自己分析が出来ているセリフだと思った。


探偵・癸生川凌介事件譚 音成刑事の捜査メモ

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第七弾。

今作はちょっと箸休め的なスピンオフ短編で、正直ちょっと読みどころはあまりない。

可愛い可愛いゲーム一言で終わっても良いぐらい犬は可愛い

とはいえ、これだけ遊ばないのも勿体無いので通して遊べば良いと思うな。


探偵・癸生川凌介事件譚 死者の楽園

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第三弾。

三作目ともなると、いつメンのいつもの構図でいつものやつと簡単に評したくなっちゃうね。

とはいえシリーズを通しての縦筋なんかもで出して、探偵・癸生川凌介事件譚として好きになれる要素が増えていくキッカケも多い。

今作は割と聞き込みや証拠品集めから推理が多く、今までの突飛な発想の飛躍が求められるものじゃないのも特徴的かつ、以降はこれが主になっていく。


探偵・癸生川凌介事件譚 海楼館殺人事件

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第二弾。

前作の流れは踏襲しつつも、本格ミステリさながらの大胆なトリックが映える面白作品だった。

とはいえこの類の方向性はしっくりこなかったのか、これ以降はもう少し社会派だったり、テーマ性だったり、文章の書き方で読者に対して何かを隠蔽する類の方向性になっていく。

物理トリックの類はゲームだと映えるんだけど、携帯電話の容量の少なさを考えると難しかったんだろうなあ。


探偵・癸生川凌介事件譚 仮面幻想殺人事件

携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズ第一弾。

名探偵癸生川凌介、その助手白鷺洲伊綱、彼らの事件ゲームにしている生王正生、いつもの面々のデビュー作。

伊綱さんと生王が捜査をしてそれらしき答えに辿り着くも、癸生川がどんでん返すいつもの構図は初見だと結構驚く。

携帯電話という限られた容量の中でしっかりとミステリをやろうとする気概が素晴らしい、


マルコと銀河竜

めちゃくちゃ豊富なスチル絵に軽快なBGM、そしてカートゥーン調のアニメーションハイスピード物語が展開していくSFもの

テキストを読むことが主体ゲームって落ち着いた作品が多く、議論をしたり腰を据えてお話を聞いたりが多いんだけど、この作品はとにかく主人公たちが走る! 動く! 飛ぶ! と終始忙しなく動いてばかりで色々な物語が手早く展開していく。

テーマソングの飢餓と宝玉はオープニングテーマでありながら、作品の全てを包括するような歌詞になっていて、クリア後に聞くとまた違った感想になる曲で大好き。

ただ、このスピード感故に細かい部分の整合性説明カットされているのは好みが分かれそうかな。


√Letter Last Answer

奇作としか言いようがない、実写のテキストアドベンチャー

とにかく全体を通じて奇妙な作品で、十数年ぶりに高校時代文通相手との手紙発見して、彼女に会いたくなりその地元島根に向かう。

こんな如何にもな青春振り返り系エモストーリーの導入だが、全くこんなストーリーではなく、罵倒悪口恫喝を繰り返す反社会的主人公に振り回される恐ろしいお話

ストーリーリアリティラインルートによって様々すぎて、突飛な展開が続くかと思いきや、現実的な着地を見せたりと、唯一無二な奇妙すぎる作品だった。


GOODBYE WORLD

インディーゲーム開発者女性二人の関係性を淡いドット絵の演技で描くナラティブアドベンチャー

全てを文章で語らず、キャラクタの演技で語るストーリーが見所でかなり細かい演技が丁寧に表現されている。

また、途中で挿入されるゲームボーイライクなパズルゲームが、レベルデザインでなにかを暗喩しており、キャラクタがなにを感じたのかを、台詞や演技だけでなく、このパズルゲームでも表現しているのが今作独自の特徴的な部分。

なかなかハード現実的な部分が多く、少し心に余裕がある時に遊んだ方が楽しめそうだ。


マリンエクスプレス殺人事件

修学旅行で水中を走る列車に乗り込んだ学生たちの中で起こる殺人事件お話

スペインインディーメーカー作品だが日本サブカルが大好きな人たちが作っているようで、そういうのが好きな人向けの小ネタがたんまり入っている。

とはいえジェンダー政治的な正しさ規定とした問題提起が挟まるなど、日本ではあまり見られないストーリーもあり独自の良さがあった。

殺人事件にまつわる解法も、トリックロジックなどのあれこれではなく、人間関係の妙に重きが置かれているのも、ある種のらしさなのだろうか。


デスカムトゥルー

奇妙なホテルの一室で目覚めた男性がいきなり殺人事件容疑者報道されるニュースを見るところが始まるホットスタートな実写ゲーム

短編ほどのボリュームながら、ゲームシステムを利用した演出や、繰り返しループする世界での面白コメディや、シリアスな男女の恋愛など色々な要素がみっちり詰まってる。

特にヒロインのサチムラアカネは、敵なのか味方なのか、頼れる強キャラなのか守るべき弱い子なのかが目まぐるしく変わる上に、扇状的なシーンも多く、演じている栗山千明さんの魅力が盛りだくさん。

取捨選択がしっかりしてる小粒ながらも好きな作品だ。


48作目以降はこちら

anond:20230731001659

ニンテンドースイッチゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(部門別ランキング)

●好きなボーカルベスト3

Half to Whole

AI2のED曲。めったふざけた笑える曲なんだけど、同時にめっちゃ悲しい泣ける曲。4分30秒の中で笑って泣いちゃうので感情が疲れる。

・散って、咲いて

キラークイーンED曲。

2のリベリオンズ遊んでからきくと「私たちはお互いがパンドラの箱の中の希望で」という歌詞意味二乗理解できてグッとくる。いやどう考えてもそれを見越して作詞してる訳ないんだけど、彰にとっても救いであって欲しいと願う。

黄昏時のレイライン

時計仕掛けのレイランのOP

作中で何度も使われるフレーズが入ってるため自然とこのゲームといえばこの曲の印象。

熱く激る燃え曲。

なんだけどこの歌詞意味最後最後まで遊んで初めてわかるのが難い。

「想い合えるっていつか逢えるって」の二人が誰なのかを理解してから聞くと泣ける曲になる。

●好きな男性キャラベスト3

・天城小次郎

EVE主人公普段はお調子者で助平でダラシないけど、ピンチの時はめちゃくちゃ優秀ってキャラが大好きなんだ。(冴羽リョウ一言でまとめるのは乱暴)

真下

死印の相棒キャラ普段はツンケンな態度だが、要所でデレデレと甘えてくるベタツンデレ中年男性

主人公のためにかなり軽率自分の命も投げ打つくせに、すぐお前のことなんか好きじゃないんだからねっする露骨萌えキャラ可愛い

・ドスゴロ

マルコ銀河竜の主人公の育ての親にしてギャング親玉

敵役ポジションながら、彼もまたマルコのことを不器用に愛していた的な展開が感動した。

愛をまっすぐ伝えれない男の人好き。

●好きな女性キャラベスト3

・法条まり

EVEシリーズ主人公

普段はお調子者で助平でダラシないけど、ピンチの時はめちゃくちゃ優秀ってキャラが大好きなんだ。

優秀なんだけど、どうにもならない後始末的な展開が多いせいで、毎回辛い結末なのが可哀想。(GEでは小次郎も大概だったけど)

最新作のGEラストに、そのことで悲しみながらも、それでも誰かを助けようとすることを辞められないと自戒するところがあって、そこで彼女ハッピーエンドになるまでこのシリーズを追いかけようと誓った。

死に神ちゃん

レインコード相棒キャラ

死神なので人間と異なる倫理観を持っていながらも、主人公のことを大切に思う気持ちが一貫している優しい子。

この主人公へに気持ちが少しづつ見えていくのが、ゲーム全体のことや、街の市井の人々のことを好きになりつつなのが、レインコード最高感を高めてくれる。

終わりが離れ離れなだけに、次回作などで二人が再開することを強く強く所望したい。

設定的には難しいかもだけど、ユーマと死に神ちゃん以外のコンビレインコードを遊ぶのは考えられないよ!(DLCはまだ遊んでないです)

華族探偵

探偵撲滅に登場するお嬢様能力的には劣るのだけど、精神もっと高潔で優れている立派な人。

探偵に最も相応しい能力を持ってると思うので自信を持って欲しい。

良い人というだけでキャラが立つ、探偵撲滅の面々の酷さも逆に好き。

⚫︎エッチキャラベスト3

・ねね子

シロナガス島への帰還のヒロイン

風呂に入らない、100点。

無駄毛を剃らない、100点。

排泄シーンがある、100点。

300点、優勝です!

点数付けないとか綺麗事言いましたが、このランキングだけはダントツで点数付けて書きます

ねね子はエッチすぎる。

JUNO

アノコに出てくるスーパーハッカー

40代なのにお兄ちゃんのことが大好きなヤンデレさんな上に、大量の香水体臭を誤魔化しているというお風呂嫌いキャラ。(※作中では香水のつけ過ぎだと言われているだけで体臭を誤魔化すだの、お風呂嫌いという設定はありません)

ハッキング技術めっちゃくちゃすごくてリアルタイム監視カメラとかを乗っ取るすごい人。

事象を見ると半分どころか完全に異能領域なんだけど、特に特殊能力はないらしいのが凄まじすぎる。

広尾まどか

死印に登場する製薬会社研究員

やたらと脱ぐシーンが多く、全裸を2回もスチル絵付きで披露してくれる。

その上、言及はないが、白衣を着た理系二次元女性はお風呂に入らないことが多いという研究結果がある気がするため、彼女もお風呂に入っていない可能性が高い。

最も、彼女が登場するエピソードではガチのお風呂に入らないルンペン男性がいるため体臭が誤魔化されているという高度なトリックによってみんなは気づいていないのだ。

風呂に入らない女性は素敵ですね。

⚫︎エッチじゃないキャラベスト3

・リルゥ

風呂に入らないけど洗浄魔法で綺麗ですだあ?

人を馬鹿にするのも大概にしろよ! じゃあ風呂に入らないとかその辺はゲーム的都合でボカせよ!!!

風呂に入らないと汚れるのが人間だろうが……

魔法…… 許せねえ……

シークレットゲームシリーズの面々

風呂に入らないのにそのことを示唆する描写がないならお風呂に入らせろよ!!!! お風呂に入らないことをゲーム的な都合で誤魔化すのは逃げだぞ!!!

風呂に入らないまま何日も激しい運動をしたらどうなるのかを描写するために目の前のキーボードがあり、テキスト入力するプログラムがあるんじゃないんですかねえ?

風呂に入らないならそのことを描写する、誰でもできる当たり前から逃げるな!!!

・曲

ルートフィルムワトスン役になる映像助手女の子

風呂に入らずに徹夜映像の中にある手がかりを探るシーンがあるが、そういうことを揶揄っていい雰囲気じゃないので、お風呂に入らない女性エッチな目で見てはいけないなと反省した。

ごめんなさい。

●好きなトリックベスト3

・美ノ神みなとの正体

EVE RTサプライズ展開。

ベタといえばベタ(今回遊んだ50作の中ですらトリック被ってるのあるしね)なんだけど、全く気付かなかった上に演出が決まりすぎてる。

小説じゃなくてADVで魅せるトリックになっていて大好き、ADV元々好きだけどこれでまた堕ちた感がある。

度々思い出してはニヤニヤしてる。

バラバラ殺人のかけた部位が数年越しに新鮮な状態で見つかるトリック

AI2のあまりにもなトリックだし、この作者コレ好きすぎない? という愛すべきマンネリがありつつも、僕も好きだから仕方ないね

これだけ奇想な導入なのに本筋はハウダニットではなくホワッツダニットなのも好き。

幽霊の正体を誤認させるくだり

最悪なる災厄人間に捧ぐのフーダニットミスリード

自身女性だと断定された時、咄嗟にその嘘を本当かのように振る舞う演技をする。

これはミスリードでありつつ、そのように咄嗟女性を演じるということがそのまま犯人特定の手がかりに転換されるのは良いトリックだと思った。

ぶっちゃけ幽霊が誰かはかなり早い段階でわかってたんだけど、こういう特定のための手がかりをコメディパートに仕込むの好き。

⚫︎好きなモブキャラベスト3

・王美脚

バディミッション機械義肢整備のプロ

双子の妹王美腕に重たい感情を向けられながらも男遊びをやめようとしない。

濃い! ただの技術キャラなのにキャラがやたらと濃く、彼女達だけで十分スピンオフが作れそう。

双子百合だけど片方は男遊び大好きって成年漫画でも通用する設定だよ。

・Bさん

最悪なる災厄人間に捧ぐに登場する名もなき女性

設定上、主人公ヒロイン以外の存在感希薄ゲームなんだけど、ヒロイン幼女であるクロを教祖のように崇める成人女性というやたらと印象に残るキャラ

流行りの言葉でいうと、ロリおねとか、おねロリな人なのかもしれない。

上記の印象的なトリックでのミスリード要員でもあるため、出番もそれなりにある。(Bさん本人ではないけど)

演劇部顧問

神田アリス推理スル屈指の迷展開、生徒を呼び出す手紙演劇専門用語を書いて困惑させるキャラ

バラす」を専門用語と思わず使い、乱暴暴言を吐かれたと勘違いしたことが謎の主題なのだけど、

話し言葉ならまだしも、書き言葉でそんなわけないだろ、と割とどんなトリックも心広く受け入れる派の僕もツッコミを入れてしまった。

それ以外に出番はないためどのようなキャラなのかはさっぱりわからないが、この挙動説得力を持たせようとすると、中々にシンドそうな人になりそう。

⚫︎好きなスチル絵ベスト3

まりながタネさんから貰ったアクセサリを真弥子に渡して膝枕されるシーン

EVE ghost enemiesのオーラスのワンシーン。

この3人全員が経緯を全て知っているわけではないため、読者だけがここに意味を見い出せる構図の妙がたまらない。

真弥子がメインになるエピソードは設定的に難しそうだけど、もし次があるなら、このアクセサリの件に少しでも触れていただけると、それだけでもう泣いてしまいそう。

泣き言を言いながらも法条まりなであり続けることを誓うシーンでもあり、さかき傘EVEとして末長シリーズ展開してほしい、お願い第三弾ください。

タコリタとイナの抱擁シーン

タコリタミーツポテトの印象的なスチル絵もあるワンシーン。

短い作品なんだけどこのシーンが印象的すぎてすごく好きな作品になった。

女の子同士とかそういう点にはほとんど触れずに、頑張り屋さん同士という共通点だけを掘り下げるのも素晴らしい。

・いつもの三人が揃うシーン

時計仕掛けのレイラインで、いつもの三人が再び揃ってまた捜査に乗り出すところ。

紆余曲折、本当に色々あった3部作だったけど、こうして3人がまた揃ったのを見られて本当に良かったとしみじみ思った。

バーエンディングなこれからも続いていくエンドを象徴する大好きな一枚絵。

⚫︎好きなゲームライターの手ぐせベスト3

打越鋼太郎ギャグ

Ever17のこめっちょ以来、延々と作品の濃度を薄めボリュームを傘増しするために注がれるギャグシーン。

良い意味でも悪い意味でも小学生レベルギャグで、本当に毒にも薬にもならない水のようなシーン。

パンチラインを頂点に、近作のAIシリーズでは大分抑え目になっていると思う。

ただインターネットの評判を見るとこれでも多いと感じる人が沢山いるようだ。

西ノ宮勇希ホームズ役とワトスン役の濃厚な関係

時計仕掛けのレイラインでかなりねっとりとホームズ役の主人公と、ワトスン役の男友達との友情が描かれていて、美少女ゲームなのに攻めてるなあと感心した。

クリア後にWikipediaを見るとこの人の名前ライターの欄にあり、非常に納得した。

ミッシングパーツ西ノ宮勇希さんらしさじゃん! と。

この辺は好き好き分かれるんだろうけど、僕は大好物なのでもっと遊びたい。

竜騎士07の剥き出しのテーマを語るパート

テーマって物語を読んだ読者が感じ入るものだと普通は思うのだけど、竜騎士07さんは割と剥き出しでテーマを語るパートを作ってくれる。

ひぐらしの仲間の大切さ、うみねこ真実よりも大切なこと幻想牢獄カレイドスコープ女性の生きづらさ。

マジでそのテーマを語るの!? と焦りながら読んだ。

Twitterや、はてなブックマーク並みに男女論を一刀両断している。

⚫︎続編やスピンオフが遊びたいタイトルベスト3

・さかき傘EVE

アドベンチャーゲームにハマったきっかけなので。

第三弾だけじゃなく、四、五と末長く続いて欲しい。

大好き。

AIシリーズ

AI1、2と高いハードル超え続けてくれてるので。

特に最早恒例となった、最後最後にあるアレは、もう絶対やって欲しい、メドレーとかどうです?

3部作で完結が綺麗なんだろうけど、気を抜いて遊べるおちゃらけスピンオフファンディスクも遊びたい。

・死印

いや、あるから

NGと死噛 〜シビトマギレ〜と二作品も出てるから

じゃあ、また来週もゲーム遊ぶぜ!!!

ニンテンドースイッチゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(1〜22)

50本とキリがいいので、感想をまとめつつ、所謂番付を作ってニヤニヤしようと思います

点数をつけるのはしっくりこなかったので、

好き好き大好き超愛してる」「大好き」「好き」「普通」「好きじゃない」の五段階で評価することにしました。

ただし結果として「好きじゃない」に該当する作品はありませんでしたので、実際は4段階です。

今日この瞬間の感情なので、明日には異なる評価になっているかもです。

リンク先に感想は書いてあるのですが一言コメントも書きつつ紹介します。

好き好き大好き超愛してる

超探偵事件簿 レインコード

雨が降り続ける街カナイ区を舞台真実を暴くことの是非を問う探偵としての生き方に向き合う物語3Dリッチな箱庭でキャラ操作しつつも文章を読むパートも多いアドベンチャーゲーム

主人公見習い探偵ユーマと相棒死に神ちゃん関係値の変化がたまらない。

舞台になるカナイ区の作り込みがすごくて文章主体ゲームながらグラフィックへの力の入れ方も凄まじい。

ロードが長い、テンポが悪いという良くない点を覆い隠すほどにシナリオ世界観キャラクタが魅力的だった。


AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナイニシアチブ

AIシリーズの第二弾でマルチサイトな2人の視点から、数年越しに発見されたバラバラ殺人遺体の部位が新鮮という奇妙な謎を追う。

前作がめちゃくちゃ面白かったのでハードルを上げて遊んだにも関わらず最高だった。

マルチサイトものではベタトリックだけれども、ゲーム表現できることの進歩に伴い魅せ方も進化しているのが堪らなかった。

システム面も物語邪魔をしないように遊びやすく改良されていたのも好印象。


EVE ghost enemies

さかき傘EVEの第二弾で、rebirth terrorから続くストーリー、今作からの設定やキャラが増えてきて、さかき傘EVEとしての色も強くなってきているが、burst errorエッセンスも健在でとにかく主人公二人が格好いい。

今回はかなり辛い展開も多く、小次郎まりなならどうにかなるだろうという楽観的な感情を、マルチサイト故の情報齟齬から絶望的に演出してくるのが恐ろしかった。

かなりテーマ性のある展開でありながら、押し付けがましさがないバランス感が大好き。

法条まりながそれでも法条まりなとしてあり続けることを誓い、とある託されたアイテムを渡すシーンは全ての意味を把握しているのが読者だけという非対称性面白く、全てのゲームの中で一番好きなシーンかもしれない。


EVE rebirth terror

偉大な名作burst error物語を完結させる続編であり、ファンへのサービスがいっぱいあるファンディスクでもあり、rebirth terror単体でもそのキャラたちの生き様に沸る、一作で三つの最高が詰まった大好きな作品

特に今作の小次郎サイドのゲストヒロインとなる音無橘花エピソードは今こうして思い出すだけでも色々な感情で胸がいっぱいになる。

僕がテキスト主体アドベンチャーゲームにどハマりしたキッカケの作品なので思い入れがある。

満を持して美ノ神みなとが登場するシーンは全てのゲームの中で一番好きなシーンかもしれない。


EVE burst error

探偵の天城小次郎と、内閣調査室の捜査員法条まりなの二人がそれぞれの担当した仕事をこなしていると徐々に大きな事件に巻き込まれていくマルチサイトストーリー

おちゃらけた軽そうなイメージ主人公が、やるときはやるという類型完璧にやりきるとここまで面白いのかと感服した。

不朽の名作として名高い作品だが、確かにその通りで、さかき傘EVEを遊びたいという一種義務感で遊び出したにも関わらずめちゃくちゃ面白くて新しさすら感じてしまった。

終始楽しいところだらけの最高な作品で、そりゃあこれに囚われ続けてる人が大勢いることも納得だった。


○大好き

一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう

愚かな人間の手によって死んだ全ての哺乳類の死を体験する贖罪を神から命じられ旅を続ける少女と、動くことも死ぬこともできない主人公出会いから始まる大河的な大きな流れを書くノベルゲーム

短編ほどのプレイ時間ながら長大世界を楽しめる。

宗教倫理に訴えかけながら、非常に根源的な問い、人は何故生きるのかの答えを求める。

残酷で重たい話だがタイトル意味理解できたとき少し前向きになれ安心できる。


タコリタ・ミーツ・ポテト

海中で暮らす種族と陸で暮らす種族会合食文化を通じた交流を優しい絵柄で表現しているノベルゲーム

好奇心旺盛で海中でスープ中心の食事に飽きたお姫様タコリタ姫とその従者メルが、料理上手のイナとヤンチャな少年ディノと出会う。

子供向けのようにみえるが、恋愛的な表現のシーンも多く、特にタコリタ姫とイナの女性同士のそれは肉体的接触のシーンも多くドキドキさせられた。

遊ぶと絶対フライドポテトが食べたくなる。


イハナシの魔女

沖縄離島舞台にした王道ボーイミーツガールもので、家族がいなくなってしまった主人公の西銘光と、日本人でないのにパスポートも持たず日本の常識も知らないリルゥの恋愛もの

一人ぼっち同士の彼らが少しづ恋人、よりも先に家族になっていくような、共同生活エピソード面白かった。

物語が進むに連れてスケールが大きくなっていき、二人の恋愛の行く末が、世界の行く末と直結していくさまもまた、王道中の王道

二人以外のサブキャラたち、特に立ち絵のないモブキャラの中にもいい人が多く、大きな話でありながらも閉じた世界じゃなく、社会的な開かれたパートが多いのはこの作品独自の魅力があった。


カガミハラ/ジャスティス

公称ジャンルは「サスペンスアクション学園ラブコメミリタリーミステリー」と長ったらしいが、確かにそうね、となる長大すぎる大河的なゲーム

最初は、とある有名進学校に転校してきた主人公が、登校の際に道でぶつかった同級生少女とともに、部活をやりつつ前年度におきた学生運動にまつわる謎を追うお話

しかし、もう全然こんな話じゃなく、話がどんどん広がっていき、様々なキャラ視点人物になる群像劇になっていく。

それでありながら物語の当初に提示される「対話」の尊さが一貫して最後まで書かれるのが、作者の強いメッセージ性と納得感があって好き。


リベリオンズ Secret Game 2nd Stage

キラークイーンの続編で前作とは異なるデスゲームが描かれる。

前作とは密接な関係にあるものの、ヒーローを目指す少女藤堂悠奈が終始物語を牽引するためかなり異なる味になっている。

今作を遊び終わったあとに、前作のグランドEDの曲「散って、咲いて」を聞くと、キラークイーンのことだけじゃなく、藤堂悠奈と彼女の想い人にとっても「お互いがパンドラの箱の中の希望で」という歌詞が刺さる。

いかにもなチンピラ黒河正規の成長エピソードが僕は好きだった。


シークレットゲーム -KILLER QUEEN-

若い男女が突如奇妙な建物拉致され、強制的暴力有り凶器有り法律無しのゲームに巻き込まれる、デスゲームもの

いくつかのルートがあり、攻略するヒロイン次第で敵と味方が入れ替わることもある展開が面白い。

デスゲームものとしての勘所を押さえていて、ルールの隙をついた謀略であるとか、圧倒的暴力の前に知略が無意味であるとか、それでも知恵と勇気は強いとか、これだよこれな展開が目白押し

特に敵役手塚義光のエピソードはどれも面白く、最高に悪いやつで楽しかった。


時計仕掛けのレイライン -黄昏時の境界線-

時計仕掛けのレイライン -残影の夜が明ける時-

時計仕掛けのレイライン -朝霧に散る花-

魔法が込められたアイテム遺物が、度々不可思議現象を巻き起こす奇妙な学校に転校してきた主人公が、その現象解決していきながら、学校のものに潜む大きな謎に挑む恋愛ゲーム

いわゆる特殊設定ミステリでの短編連作めいた作風になっていて、魔法ではあるものヒロインの一人で図書館の主リトが予めどのような魔法関係しているのかを説明してくれるため、それなりにフェアプレイ精神で読める。

用意された素材が全部重要タイプ作品で、とにかくほとんどの登場人物、設定、アイテムなどが無駄ななく学校のものの謎という一点に集約していくのが面白い。

原作18禁美少女ゲームでありながら、攻略対象ではないサブキャラの男キャラの出番も多く、特にワトスン役となる烏丸小太郎は、恋愛できないだけでかなり主人公への熱い感情があり楽しかった。


カテゴリーI -死線上のサバイバー-

爆発事件に巻き込まれ瀕死状態にある十数人の男女が意識だけをコンピュータ世界に移され、手術の順番を人狼ゲームモチーフにしたインフェクッドゲームで決めるというホットスタートゲーム

人狼ゲームを通じてキャラ性格過去を描くのが面白く、主人公ゲーム的に濃厚な関係になる間宮キイチさんとは、男性キャラだけどイチャイチャするスピンオフも遊びたくなった。

女性キャラだと、アイドルオタク白雪サツキさんが気に入ったかな。

思考する類のゲーム戦略的面白さのパートと、謎の爆発事件に関する縦筋とが入り混じるストーリーで、短編ながらかなりボリュームを感じる構成だった。


ファミコン探偵倶楽部後ろに立つ少女(スイッチリメイク版)

ファミコン時代アドベンチャーゲームを現世代機に移植したシリーズ第二作目。

とはいえ同時にリメイクされたので、背景や立ち絵にかけられた熱は同じくな出来。

こちらはこちらで皆口裕子さんの熱演シーンが熱い。

この任天堂ADVリメイクの流れ、他にも色々して欲しいけど、MAGES.が色々とヤバそうなので厳しそう。


探偵撲滅

理想探偵外道探偵などの二つ名を持つ優秀な探偵が巷を騒がせている100人以上を連続殺害している殺人鬼への対策を練るために孤島に集まるが、何故かそこでも殺人事件が起こる。

メフィスト賞系のミステリ作品から受けた影響を一切隠すことなゲームに落とし込んでいて、そういうのが大好きな僕としてはどストライクな大好きな作品

ミステリ的な部分とはあまり関係ない人生観のようなかなり生のままのテーマ性を語る部分など、作家性を感じる箇所があるのも如何にもあの時ぐらいのミステリな風味がある。

ゲーム的にはSLGっぽいパートがあったりするが、難易度はそれなりなのでテキストを読むことの邪魔にはなっておらず、むしろ文章では表現しづらい探偵の超常的な部分を表現できてて良き。


シロナガス島への帰還

探偵池田助手ねね子が奇妙な招待状に招かれ孤島に行くことになり、事件に巻き込まれる。

クローズドサークルものの導入としては100回は見たものだけど、ここからストーリーが二転三転していき、壮大な物語になる。

ジャンル一口にまとまられない多彩な物語だが、その全てがシロナガス島への帰還というタイトルに集約されていく構成面白かった。

僕はお風呂に入らない女子や、無駄毛を処理しない女子が大好きなんだけど全年齢向けゲームなのに、ねね子はこれらの表現豊富にあり、この中でダントツエッチ作品でもあった、大好き。


この世の果てで恋を唄う少女YU-NO

A.D.M.Sと呼ばれる時間軸を飛び越えるシステム武器に、色々な美少女イチャイチャしながら世界の謎を解いていく、SF恋愛ファンタジー、歴史、バトルものと多様なジャンルが展開する言わずと知れた名作で歴史的な意味づけすらされている作品で、僕が遊んだのはリメイク版。

壮大な物語なんだけど、あくま家族ものテーマを一貫しているのが素晴らしい。

年上ヒロインが多いのもマザコン主人公らしさで、特に筆下ろしの相手一条美月さんは可哀想で可愛かった。

システム的な面白さと、物語を楽しみ面白さが密接な関係にあり、ゲームとしてのという枕詞付きなら最高のシナリオだった。


ファミコン探偵倶楽部消えた後継者(スイッチリメイク版)

FC時代ADV最先端リメイクした作品

シンプル物語を魅せるために、背景や立ち絵に凄まじい作り込みをしていて、昭和ゲームを令和にリメイクすることの本気を感じさせられた。

特に背景で動くモブ表現は新しくて、物語への没入度合いを高めてくれた。

声優の熱演、特に主人公緒方恵美さんの独白シーンは残酷な設定の開示と伴って大好きなシーン。


○好き

A YEAR OF SPRINGS

現代日本を生きるマイノリティの人々の日常が描かれているノベルゲーム

三人のキャラが交代で主人公を務める短編集のような作品

フィクションらしい痛快な展開は薄く、ただただ現実的日常淡々と展開する。

その上で物語として彼女たちに幾つかの救いが訪れつつも現実は進んでいくのがどこかもの悲しく寂しさもあった。


最悪なる災厄人間に捧ぐ

自分を含めた人間認識できない主人公の豹馬が、誰から認識されない透明人間少女クロだけは認識でき、世界中に二人っきりの物語がはじまる。

かなり突飛な設定ながら、豹馬とクロ二人の分かち難い関係名前が付いていくという男女の関係性の真っ直ぐな物語

重く苦しい展開が手を変え品を変え続いていくので、かなり救いのない陰鬱とした作品だ。

しかし、クロは豹馬のことを好きであり続けるという点だけは長い物語の中で一貫しており、そこを支えに読み勧めていける、クロがすんごい可愛いゲーム


未然探偵 The Protea Cases

株式会社オレンジロマンティックミステリの第三弾で、女性主人公男性といい雰囲気になりつつ事件解決していくシリーズだ。

今作は事件を予報するAIプロテアを手に入れた主人公事件を未然に防ぐ探偵に成長していく、少し特殊設定ミステリ味もある展開。

主人公の伊月千春が最初AI攻略対象男性キャラに頼りきりだったのに、徐々に頼れる探偵になっていく、応援したくなる主人公なのがよかった。

なお、攻略対象男性キャラ天野夏樹がやたらとフライドチキンを押すシーンが多く、それを食べる様が可愛いため、遊んでいる途中に僕も出前を頼んでしまった。


パラノマサイト FILE 23 本所七不思議

本所不思議にまつわる呪いを巡るマルチサイトストーリー

なんでもありな緊張感あふれる序盤、キャラクタの魅力的な掛け合いで引っ張る中盤、物語パズルが全て無駄なく収まる終盤と、それぞれでかなり雰囲気が異なるのが印象的だった。

魅力的がすぎる黒鈴ミヲちゃんの可愛らしさはアドベンチャーゲーム史に残すべきで、特に自身名前の「ヲ」の部分を「くっつきのヲ」と言う箇所が好き。

世間でもかなり評価されておりシリーズ展開が期待されているので、是非とも黒鈴ミヲちゃんお腹いっぱいお寿司を食べるスピンオフに期待したい。


23作目以降はこちら

2023-07-23

[]7月22日

ご飯

朝:ヨーグルトバナナ。昼:なし。夜:おにぎり味噌汁唐揚げ。間食:ポテチ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期

・はじめに

ダンガンロンパシリーズの完結作となる総決算的な作品

十数人の超高校級の才能を持った高校生たちが閉鎖空間に閉じ込められ、彼ら同士が殺人とその犯人を見抜く学級裁判を繰り返していくデスゲームものという骨子はそのままに、新しいストーリーが展開する。

魅力的がすぎるキャラクタ達、非常に残酷で救いの無い絶望的な展開、それらを丁々発止の議論で盛り上げていく。

今作はボリュームがあるのに加えて、かなり込み入った構成になっており、感想を書くのが非常に大変だった。

まずはキャラクタの魅力を語ってから作品自体感想を書こうと思う。

物語を牽引する赤松楓が好き

主人公として視点人物になる超高校級ピアニスト

アクの強いキャラ達振り回されてきた歴代主人公の序盤の挙動とは違い、良い意味最初から自分物語を牽引していくタイプ主人公

これが前向きで読んでいて楽しく、その積極さを応援したくなっていった。

他の面々に道を見出すシーンが多く、特に密接な関係となる超高校級探偵最原終一との関係値がどんどんと変化していく様が好き。

しかし、この前向きさが、必ずしも正解とは限らないと批判されるエピソードが、幾つもあるのが今作の感想をまとめることの難しさの一つだ。

現実世界では何かを評するときに必ず良い面も悪い面もあるのが普通だが、フィクションとしての娯楽作品ではその辺はざっくりと抽象化してくれるものが多く、特に主人公思想については過程はともかく、結論肯定的に描くものが多い。

ここを多様的に肯定批判が繰り返されるだけならまだしも、結論として肯定なのか否定なのかが明示されないのが本当にややこしくて、楽しくて、好きになった。

ダンガンロンパテキスト主体作品では初の女性主人公ということもあり、女性陣とは最初から距離感が近く、男性陣とは少し遠いのも、今までとの違いが楽しめた。

特に男性が嫌いな茶柱転子とは女性同士だからこその関係性を築くのが良きだった。

・王馬小吉がエグくて格好いい

彼の才能は超高校級総督というよくわからないものだが、物語が進むにつれてその意味が否応なく理解できていく。

悪の秘密結社総督自称していて、最初から最後まで一貫して悪を貫いていて格好いい。

しかし、ここでいう悪がどのような意図言葉なのかは、物語をそのまま書き下す以外ないぐらいに複雑で幾重もの意味を持っている。

彼の当番章は、僕がダンガンロンパシリーズでもし章単位番付表を作るなら、一番に据えるかもしれない、それぐらい、好きで気に入ったキャラクタだ。

ただ、この好きを言語化するのが本当に難しい。

どこまでが本心で、どこまでが演技かも不明なシーンが多く、彼を好きなこの気持ちも、どの彼が好きなのかをはっきりできない。

ただ、正義真実希望といった、ダンガンロンパシリーズで「良い」とされてきた価値観と真っ向から対立する存在なのは間違いない。

それだけに、ある意味ダンガンロンパシリーズを包括して批判する評論家のような一歩引いたメタ的な立ち位置(物語構造や超越的な設定の意味メタフィクションと言っている訳では無い)なのが魅力的に写ったのかもしれない。

見た目は元気そうな少年なのも、悪なシーンとの対比が映えて好きなところ。

自由入間美兎が可愛い

超高校級の才能であれば多少の無茶は飲み込める世界観だけに、超高校級発明家というざっくりした才能はかなりの自由さだった。

一章からうそうに発明家としての才能を発揮していく上に、自身の当番章ではまさに縦横無尽活躍する。

そんな才能面での自由さ以上に、日常会話が成り立たないレベル下ネタ好きっぷりに惹かれた。

女性同士という点を差し引いても、ドン引きレベル下ネタが開幕から続く。

性的ネタを好み下品言動ばかりで一貫して喋るキャラで、真面目な学級裁判での議論中でも容赦なく下ネタをぶっ込んでくる。

中人物達から人間性評価特に女性からのそれは散々で、めちゃくちゃ優秀な才能で活躍するにも関わらず、非常に嫌われている。

傍若無人な態度をとりながらも、相手強気で来られるとマゾヒズム感情を刺激されるのか恍惚の表情で命令を聞いてしまう辺りも、下ネタ好きキャラとして一貫した個性になっている。

性的に奔放で自由な様の娯楽的な面白さに、後付けで理由を付けてしまうのだけれど、ここまで自由とある種の強い社会から解放すら感じられて、見ていて飽きない楽しいキャラだった。

まりテーマとは関係のないコメディキャラだが、まさにそのコメディ部分が楽しめたし、清涼剤的な役割だった、性欲剤でなく。

「嘘」

そんなわけで、必ずしも肯定だけで終わらない主人公赤松楓と、どこまでが本心かがわからない王馬小吉の二人が好きだという感想を書いた。

その上で今作の物語テーマ「嘘」である

これはゲームシステム的にも表現されていて、恒例のノンストップ議論相手発言を、証拠証言で打ち抜く際に偽証をすることができる。

要するに議論を進めるためなら、それが真実でなくても良いというスタンスだ。

物語としても終始この「嘘」について取り上げられ、実際に起きた事件議論という枠組みに収まらず、ある意味では倫理観ある意味では普遍的な、様々な問いを議論していく。

非常に複雑な構造になっており、作中から得られる情報では絶対真実には辿り着けない。

その上で、物語での言葉を借りると、誰を信じるのかを決めることが重要なのだろう。

主人公である赤松楓や、ある意味で名敵役である王馬小吉と言ったすごく主軸となるキャラクタですらその本心と、それに対する評価が多様なことが、まさにニューダンガンロンパV3全体の感想にそのまま繋がる。

このゲームが楽しかったのか、好きなのか、つまらなかったのか、嫌いなのか、自分の中で多様な意見結論が出ないままにそのまま残っている。

そんな感情の整理が付かないまま終わってしまった。

別に物語として尻切れトンボなわけではなく、まさにこれが狙ったこなのだろう。

明確な結論を出さず保留し、ずっと考え続ける。

そういう結論がないことこそが結論作品だったと、こうして感想四苦八苦しながら書いて感じた。

・おわりに

こうやってゲーム感想を書くようになって以来、楽しむと自然感想も書けるものだと思っていたのだけど、今作はかなりこのアウトプット時間がかかった。

とにかく複雑で入り組んだ構成をしているゲームで、端的に何かを語ることが難しかった。

かと言って考えさせられる系の現実としての生き方に尾を引くお話なわけでもなく、あくまフィクションとしての娯楽作品であることは貫かれている。

このゲームが好きなのか嫌いなのかすらもよくわからない、自分の中で整理が付きにくい。

この独特の読後感が唯一無二なのは間違いなく、アドベンチャーゲームというジャンルを飛び出して、ダンガンロンパダンガンロンパなんだとトートロジーしか評せない癖の強いゲームだった。

2023-07-05

anond:20230705104638

コンピュータRPGの原型はRogueからな。

シナリオなんてあってないようなもので、難易度の高い戦闘こそがRPGのメインだぞ。

シナリオをメインにしたゲームアドベンチャーゲームだろ。

2023-06-08

anond:20230607151308

パソコンアドベンチャーゲームをどういったわけか左手プレイしてるって人は結構いた

2000年代くらいのパソコンゲーム漁ってみたら?

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