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2022-02-03

1byte=10bitな世界線想像してみた。

1byte=8bitってのはASCII ( *American* Standard Code for Information Interchange)、つまりアングロサクソン世界制覇の野望であって、我々 ISCII (International Standard Code for Information Interchange) は1byte=10bitコンピュータを作る! となったとしよう。ISCII仕様コンピュータヨーロッパ諸言語文字キリル文字などを表現できて (なにせ1byteあたり1000種類の文字表現できる!) ヨーロッパロシアを中心にバカ売れ、そしてIBMを倒し、ISCIIが世界制覇をする。

実際問題ハードを作る一番基礎の段階では、1byteが何bitであってもよいのだ。統一されてさえいれば。統一されていないと、DRAMやら外部バスやらとの処理の時に毎回変換が入って大変 (なお余談だが、通信世界では普通に通信路上でエラー検出・修正のために冗長bitを使う。64b/66b とかでおぐぐりください)。

さて、DRAMは... アドレス線も10単位で作ればよい(もちろん読み出し・書き込み10bit単位(あるいは50bitとか?)が最小の幅だ)。アドレス線の数が2べきである必要は... あるのかな。

バス普通に10単位で作れそう。

レジスタとかCPUワード長もshort=20bit, long=40bitかになりそう。さすがに30bitは使わないかなぁ。

うーん何か困るかな、何も困らないような気もする。ちゃんソフトが動くコンピュータ作ったことないただの素人なのだけど、何か見落しがあるだろうか?

2020-12-19

日本半導体産業年代記

以前にこんな日記を投下した半導体業界人増田です。

https://anond.hatelabo.jp/20200813115920

https://anond.hatelabo.jp/20200813164528

久々に日記を書きたくなったので、今回は方向性を変えて年代記風の記事を投下してみます

私自身は業界の全盛期である80年代~90年代前半を経験しておらず、当時の状況を記述するのに十分な知識がないため、その時代については省いています

ということで、私がこの業界に入ることになる少し前の90年代半ばから物語を開始します。

工場呼び名企業の再編によって変わる事が多々あるので、原則立地で表記している。

1990年代半ばごろ 時代の転換点

80年代後半に栄華を極めた日本半導体産業であったが、日米貿易摩擦の影響で一時に比べて勢いを失っていた。

また、韓国企業の台頭により得意分野のDRAMの雲行きが怪しくなり始めたのもこの時期である

(余談だが、日本半導体衰退の原因としてよく話題に上がる韓国での週末技術者バイトさらに昔の話である。このころにはすでに強力な競合に育っていた。)

とはいえ世界的にみると日本の電機メーカー資金力・技術力ともに上位であり、一時的不況を乗り越えさえすれば再び繁栄が訪れると誰もが信じていた。

そんな時代背景の元、日本企業貿易摩擦に対抗しつつ、さらなる勢力拡大を図るため、自動車産業成功例に倣い世界各地で現地生産を進めることで変化に対応しようとしていた。

北米進出歴史
企業進出設立
NECカリフォルニア州ローズビル1981
富士通オレゴン州グラシャム1988
三菱ノースカロライナ州ダーラム1989
日立テキサス州アービング1990
松下ワシントン州ピュアラップ(National Semiconductorより買収)1991
東芝ヴァージニア州マナサス(IBMとの合弁でドミニオンセミコンダクタ設立) 1996
欧州進出歴史
企業進出設立
NECリビングストン1982
日立独 ランツフルト1990
三菱アーヘン1990
富士通ダーラム1991
アジア進出歴史
企業進出設立
NEC中国首鋼集団と合弁工場設立1991
三菱台湾力晶半導体(Power Chip)と提携DRAM技術供与1994
東芝台湾華邦電子(Winbond)と提携DRAM技術供与1995
沖電気台湾南亜科技(NANYA)と提携DRAM技術供与1995
日立新日本製鉄及びシンガポール開発庁と共同出資シンガポール工場建設1996

1998 ~ 2002 終わりの始まり

Windows95ブーム終焉による半導体のだふつき、アジア通貨危機後の韓国メーカーのなりふり構わぬ安値攻勢、ITバブル崩壊による半導体需要の激減と、短期間で何度も悪化する半導体市況。

次第に半導体産業は将来性を危ぶまれるようになり、成長分野から社内の『お荷物』とみなされるようになっていった。

かつて半導体事業の中核だったDRAMは、優位性を失い韓国企業覇権を譲り渡してしまった。

資金面でも徐々に脱落するメーカーが現れ始める。はじめについていけなくなったのは、バブル期事業多角化を進めて半導体新規参入した鉄鋼メーカーだった。

続いて総合電機各社も規模縮小に向かう。世界中に作った半導体工場投資の回収ができないまま次々と閉鎖されていった...

工場の現地化の試みは失敗に終わり、10年程度という短い期間での工場立ち上げ・閉鎖はマンパワー資金の浪費に終わった。

こうして各社は体力を削られ、余力を失っていくのだった。

1998

新日本製鉄館山半導体工場台湾UMCに売却

三菱北米拠点ダーラム工場を閉鎖

日立北米拠点アービング工場を閉鎖

松下北米拠点ピュアラップ工場を閉鎖

富士通欧州拠点ダーラム工場を閉鎖

1999

新日本製鉄シンガポール半導体工場株式日立に全額譲渡

NKK綾瀬半導体工場キヤノンに売却

富士通DRAM撤退

NEC日立DRAM事業統合を決定。エルピーダメモリ設立

2000

神戸製鋼、米TIと合弁の西脇半導体工場を米Micronに売却

日立台湾UMCと合同で初の300mmェハ(従来の主力の直径200mmのウェハから2.25倍の面積になり、ざっくりいえば同じ工程数で2倍程度のChipが取れてコストを削減可能現在に至るまで主流のウェハサイズ。)を使用する工場トレセンティテクノロジを常陸那珂設立

2001

東芝DRAM撤退北米拠点ドミニオンセミコンダクタを米Micronに売却。

ソニー熊本に300mmのイメージセンサー工場建設

2002

NEC欧州拠点リビングストン工場を閉鎖

富士通北米拠点グレシャム工場を閉鎖

NEC、非メモリー半導体事業分社化NECエレクトロニクスを設立

2003 ~ 2007 反転攻勢

繰り返す半導体市況の激しい変動も落ち着きを取り戻し、待ち望んだ好景気がやってきた。

90年代後半から不況で体力を消耗した日本企業だが、いまだ技術力は健在。

からブームとなっていた『選択と集中』を合言葉に、各社の得意分野に集中投資だ!

パソコンではアメリカ企業に後れを取ってシェアを失ったが、液晶プラズマをはじめとするテレビDVDレコーダーデジカメ等、日本お家芸である家電デジタル化が進展する今こそ最大のチャンス!

さらに、世界中で規格が共通化された第三世携帯電話が普及すれば、圧倒的な先進性を誇る日本携帯電話が天下を取れるのだ!半導体復活の時はついに来た!!!

製造業国内回帰の波に乗り、生産性に優れる300mmウェハの工場をどんどん建てて再起をねらうのだ!

2003

日立三菱ロジック半導体事業統合世界三位半導体メーカールネサステクノロジ誕生

富士通、米AMDNORFlashメモリ事業統合Spansion設立

エルピーダ三菱電機からDRAM事業譲渡日本の残存DRAM事業が集約。新社長を外部招聘し、反転攻勢開始

東芝四日市に300mm対応NANDFlash工場四日市第3工場建設開始

東芝大分に300mm対応の先端ロジック工場建設開始

NECエレ、鶴岡に300mm対応の先端ロジック工場建設開始

ソニー長崎に300mm対応の先端ロジック工場建設開始

2004

ルネサス三菱時代から欧州拠点アーヘン工場を閉鎖

エルピーダ東広島に300mm対応DRAM工場建設開始

東芝大分の300mm工場が稼働

NECエレ、鶴岡の300mm工場が稼働

富士通桑名に300mmの先端ロジック工場建設開始

Spansion会津若松に300mm対応NORFlash工場建設を発表

松下魚津に300mmの先端ロジック工場建設開始

ローム浜松に300mm工場建設

2005

エルピーダ東広島の300mm場が稼働

東芝四日市第3工場稼働

ルネサスUMCからトレセンティテクノロジの持ち株を買収。完全子会社

ソニー長崎の300mm工場が稼働

富士通桑名の300mm工場が稼働

松下魚津の300mm工場が稼働

2006

東芝四日市に300mm対応NANDFlash第4工場建設開始

富士通桑名に300mm新棟を建設開始

エルピーダ台湾力晶半導体と共同で台中DRAM工場建設

2007

Spansion会津若松の300mm工場が稼働

東芝四日市の300mm第4工場が稼働

富士通桑名の300m工場新棟が稼働

2008 ~ 2015 暗黒時代

2000年代日本企業の反転攻勢は、リーマンショックで終わってしまった。

日本の電機業界が成功を夢見たデジタル家電韓国勢との競争に敗れ、携帯電話でも海外展開に失敗した。

90年代から繰り返し計上してきた赤字と、2000年代の大規模投資を経た今、半導体工場への投資継続する資金的余力はもはや残っていなかった。

不採算部門とみなされるようになった半導体事業設備投資が止まり建設されてからわずか数年で時代遅れとなってしまった。

これ以降は、東芝NANDFlashメモリや、ソニーイメージセンサーといった競争力を維持している分野、また旧エルピーダDRAM工場といった外資資金を得た分野のみが投資継続されることになる。

2008

ルネサス日立時代から欧州拠点、ランツフルト工場をLファウンドリーに売却

日立シンガポール工場シンガポールチャーターセミコンダクタに売却

ソニー長崎の300mm工場東芝に売却

ローム沖電気半導体事業を買収

2009

Spansion倒産

2010

ルネサスNECエレが合併世界第三位半導体メーカールネサスエレクトロニクス発足。フィンランドノキアからモデム部門を買収。

東芝四日市に300mmのNAND製造第5工場建設開始

米TI、Spansion会津若松の300mm工場買収

2011

ルネサスエレ、NEC時代から北米拠点ローズビル工場を独テレフンケンに売却

ルネサスエレ、1400人リストラ

東芝四日市の300mmの第5工場が稼働

ソニー長崎の300mm工場東芝から買戻し

オン・セミコンダクター三洋電機半導体事業を買収

2012

エルピーダメモリ倒産。米Micronが買収

ルネサスエレ、7500人リストラ

富士通岩手の200mm工場デンソーに売却

2013

東芝四日市の300mm第5工場2期工事開始

ルネサスエレ、ノキアから買収したモデム事業から撤退さらに2300人リストラ。またNEC時代中国の合弁を解消し撤退

富士通マイコンアナログ事業を再建したSpansionに売却

2014

東芝四日市の300mm第5工場2期分稼働。200mmの第2工場を300mmに建て替え

ルネサスエレ、年2回のリストラで約1000人削減

Panasonic半導体工場をまとめてイスラエルTower Jazzに売却

ソニールネサスエレから鶴岡の300mm工場を買収

富士通桑名の300mm工場台湾UMC出資受け入れ

2015

ソニー東芝から大分の300mm工場を買収

ルネサスエレ、1800人リストラ

富士通PanasonicSoC設計部門統合、ソシオネクスト設立

2016 ~ 再編ひと段落?そして現在へと続く道

この時期に至ってようやく主要半導体メーカー工場再編が一通り完了し、現在につながる枠組みがほぼ出来上がった。

リーマンショック後の大規模再編で日本企業世界地位はかつてないまでに低下し、国内工場においても外資系の傘下に入るところが増えた。

現在半導体の先端工場継続投資できる日本企業は、イメージセンサーに強いソニー東芝メモリ事業を引き継いだキオクシアだけである

はたして日本半導体産業は今後どうなるのだろうか?再び世界に飛躍する日はやってくるのだろうか?

2016

東芝四日市の第2工場建て替え完了大分岩手の200mm工場分社化ジャパンセミコンダクターを設立

2017

東芝本体粉飾決算あおりを受けてメモリ事業分社化東芝メモリ設立四日市に300mmの第6工場建設開始。さら北上市に300mm新工場建設

ルネサスエレ、米intersilを買収

2018

東芝メモリ四日市の第6工場が稼働。多国籍連合ファンドパンゲアから出資を受ける。

富士通桑名の300mm工場台湾UMCに売却。また、会津若松の200mm工場も米オン・セミコンダクターに売却。

2019

東芝メモリ、キオクシアに社名変更北上工場稼働

Panasonic、残ったマイコン等の事業台湾Nuvotonに売却して半導体から撤退

ソニー長崎に300mm新工場建設開始

Micronエルピーダから買収した広島工場拡張

ルネサスエレ、米IDTを買収

2020

キオクシア、北上に300mm第2工場建設開始

東芝本体SoC部門撤退で770人リストラ

2021

キオクシア、四日市に300mm第7工場建設開始予定

2020-12-09

Apple M1が高性能な本当の理由解説する

Apple M1の高性能の理由について、ネットはクソみたいな解説記事に溢れている。

技術に明るいはずのはてなーですら某AVライターの間違いだらけの記事に釣られて、300ブクマ超が集まっていて嘆かわしい。

それもこれも後藤センセーがいつまでたっても解説記事を書いてくれないせいではあるが、公開情報が少なすぎるせいでまともなライターほど記事を書けないのも理解できる。

なので素人の俺が解説する。

M1メモリまでSoC化/ワンチップ化したから速い

違います

そもそもM1DRAMSoC化/ワンチップ化していません。M1がやっているのはSiP(System in Package複数チップをワンパッケージに組み込む)であって、eDRAMによるSoCとは全く異なるものです。

SiPSoCJavaJavascriptくらいには違います

SiPだとしてもメモリが近くなるから速い

違います

HBM系のメモリ採用していたらメモリ帯域は大幅に向上しますが、M1は標準DDRメモリをワンパッケージ化しているだけなので、帯域もレイテンシも変わりません。

帯域はM1 MBPとIntel MBP(Ice Lake)でチャネル数同じ、前者はLPDDR4X-4266、後者はLPDDR4X-3733なのでメモリ帯域は14%しか向上していません。また、x86x64新世代のTiger Lake/ReniorはLPDDR4X-4266に対応していますレイテンシM1が96.8ns、Tiger Lakeが98.4nsでほぼ同等です。

Apple M1の実力を最新世代のIntel/AMD CPUと比較。M1が両者を大きく上回る結果ににあるように、SiP化によって消費電力の削減は期待できます

DRAMとの物理距離が縮まって、レイテンシが短くなって速い

違います

SoC-DRAM間がマザーボード上で30cmあったとしても、電気信号の伝送にかかる時間は片道1nsです。仮にSiP化で物理距離が1/100になったとしてもレイテンシ100usが98.02usになるだけで、CPUにとってDRAM絶望的に遠いことに変わりありません。

M1UMA(Unified Memory Architecture)でCPUGPUその他でメモリを共有しているから速い

違います

まず、同一チップ上のCPUGPUが同一のメモリコントローラDRAMを共有するという意味では、Intel2011年Sandy BridgeAMD2011年のLlanoからUMAです。一歩進んだメモリ空間の共有、コヒーレンシの確保という意味でも、AMD2014年Kaveriから対応していて、この点においてM1革新性はありません。

M1CPUGPUメモリコントローラI/Oがワンチップになっているから速い

違います

上記Sandy Bridge、Llanoの世代からかつてのノースブリッジCPUに取り込まれたため、2011年以降のモバイルPC向け”CPU”のほぼ全てにはGPUメモリコントローラが含まれています

かつてのサウスブリッジIntelは今でもワンチップ化こそしていませんが、2013年HaswellからMCMでワンパッケージ内には収められていますAMD2014年のCarrizoからサウスブリッジ機能CPUに取り込まれています

この意味で、x86x64モバイルPC向け”CPU”は、かなり以前からSoCです。

M1はNPUがあるから速い

違います

NPUを活かせるアプリケーション2020年現在では未だ限定的です。もしNPUの有無によってUXが決定的に改善されるなら、NPUありのSnapdargon 8cxを積むSurface Pro Xは同世代Surface Pro 7よりずっと快適でなければなりませんが、そのような事実はありません。

M1が速いのは単にM1CPUGPUが速いからです。

M1CPUコアが採用するArm ISARISCから速い

違います

CISCRISCの論争は20年以上前に終わった話です。その後CISCRISCの美点、RISCCISCの美点を取り入れたので、現代CPUISAがCISCか/RISCかだけで性能が決定されることはありません

歴史的経緯からx86x64デコーダが複雑になりがちなのは事実ですが、5W以下のローパワープロセッサの開発へ向かうIntelにあるように、ISAの差による消費電力増は1020%のレンジで、さらに性能増によって相殺される分、電力効率の差としてはわずかです。

じゃあ結局、なんでM1は速いの?

頑張って最適化してIPC上げたのと、スマホ由来の積極的なDVFS・クロックゲーティング・パワーゲーティングで浮いた消費電力を回しているからです。

気が向いたら書きます

2020-11-19

anond:20201119212513

問題はその品質シェアが高い部品の種類が年々減ってるのと、最終完成品売るのに比べれば金額が小さいんでどんどん産業が小さくなってくことで。

90年代DRAM市場を失い、2000年代に大型液晶太陽電池2010年代リチウムイオン電池中小液晶マイコンというように、シェアが高かった製品がどんどんやられてる。これは放っておいていい話じゃないと思うけどな。

リチウムイオン電池を例にしても、正極材や負極材、セパレーターといった部材のシェア自体中国メーカーが台頭してきてシェア低下傾向だし、全く楽観はできないよ。

2020-08-13

日本半導体産業についての話

業界人です。お盆休み帰省できず暇を持て余した友人から急にSkypeがかかってきて、「そういえば日本半導体産業って衰退してるってよく言われるけど今どんな感じなん?やっぱり人件費中国韓国に勝てないの?」みたいなことを聞かれて、日本半導体産業の規模感って一般にあまり知られていないと思ったので、備忘録的に日本半導体製造している主要メーカーとその工場について書いてみる。

始めにロジック半導体メモリ半導体から。気が向いたら他の分野も書く。

追記:書いた

https://anond.hatelabo.jp/20200813164528

はじめに 半導体製造コスト人件費について

半導体工場使用される製造装置寡占化が進んでおり、世界中どのメーカーでも使われる装置自体に大差はない。

この辺の記事 (https://eetimes.jp/ee/articles/2003/17/news048_4.html ) を見てもらうとわかりやすいけれども、各工程使用する装置はどの分野も3社程度で寡占されている。

これらの装置費用が非常に高いため(一番高価な露光装置で50億超、最新のEUVだと100億)、製造コストに占める人件費割合は低い。

工場で働く人たちは装置メンテナンスや、管理システムの構築、製造計画プランナーとかで一般的な工場ブルーカラーイメージとはタイプが異なる。

先端ロジック半導体

リーマンショック後の2010年あたりで新規設備投資ほとんどなくなった。もはや質・量ともに諸外国と先端品で競えるレベルに無く、外資系企業の買収が進む。

経産省TSMC誘致を企画しているようだが、現状の日本国内には先端品の需要が少なく、実現性は低いと思われる。

現存する日本の主要工場は下記の通り。

ルネサスエレクトロニクス

那珂工場:40nm

日立三菱電機NECロジック半導体部門の流れをくむ日本代表する半導体メーカーだが、

売上的には縮小均衡を重ねて 1+1+1=1 と残念な結果に終わっている。

かつてはSoCマイコン車載等様々な分野で世界一の売り上げを誇っていたが、現在では上記のすべてで世界一から陥落している。売れるものがなくなれば工場への投資はできないわけで…

ユナイテッドセミコンダクタージャパン (台湾UMC富士通から工場買収)

三重工場:40nm

かつてのフラッグシップスパコン、『京』のCPU製造した工場。他にもSparcプロセッサや、VIAGPU、各社デジカメSoC等、地味にいろんな会社受託製造をしていた。

が、プロセッサ需要TSMCに流れ、デジカメ市場大幅縮小。車載分野に活路を見出そうとしているが先行きは大丈夫なのか…

■ タワーパートナーズセミコンダクター (イスラエルTower JazzセミコンダクタPanasonicと合弁)

魚津工場:45nm

Panasonicが自社のデジタル家電で使うプロセッサ製造するために設備投資をしていたが、

台湾Mediatekデジタル家電向けプロセッサ太刀打ちできず規模縮小。

一時期32nmの半導体世界に先駆けて量産との報道が出ていたが、現在では作っていない模様。

Panasonic半導体製造分野から手を引きたくてイスラエル会社に51%株式譲渡運営の主導権を渡す。

今は何を主力で作っているのだろう?

ちなみに。規模はともかく一般的に半導体イメージがそんなにない下記の国でも、実は日本よりも進んだ製造プロセス工場を持っていたりする。

先端ロジック半導体製造に関しては、すでに勝負がついた感がある。

ドイツ:Global Foundries(資本は米) 12nm

フランスST Micro 28nm

アイルランドIntel 10nm

イスラエルIntel 10nm

中国SMIC 14nm

メモリ半導体

日系・外資含めた主要メーカーは3社。技術設備投資ともに世界2位の水準。現在も年間数千億円が継続して投資されている。

20年ほど前、『メモリ装置があれば誰でも作れる汎用品』との言説が流行し、各社一斉にロジック半導体シフトした時期があったが、結局は今に至るまでメモリ分野のほうが競争力を維持できているというのは何とも皮肉

外資系の影響力は増したが日本産業が残っており、お金も回っている。

■ キオクシア (旧東芝メモリ)

四日市工場3D NAND 96層

東芝メモリ(現キオクシア)のNANDFlashメモリの主力工場増設を重ねて規模だけでいえば全世界で最大の半導体工場だったはず。

2次元NAND時代には微細化で世界トップクラス技術を誇っていたが、3次元化に出遅れ技術的な優位がなくなってきている模様。

96層世代では辛うじてキャッチアップできたようだが、技術的には韓国サムスン電子・米Micronに先行を許す。中国メーカーYMTCの製造が急速に立ち上がる中、先行きは予断を許さないだろう。

北上工場3D NAND 96層

上記四日市工場は確かに世界一の規模を誇っているのだが、これ以上規模を拡大すると人材募集が難しくなる(東海地方理工系人材自動車化学とも取り合い)ことや、周辺の交通渋滞慢性化による物流効率低下、地震等の自然災害事業が壊滅するリスク等を踏まえて2019年に新設された最新鋭の半導体工場

ただ、工場の規模がまだ小さいため、電気水道工業用ガスといったインフラ費用が割高になることや新規採用したオペレーターの習熟度等の影響で四日市工場よりも製造コストは高いと推測される。

■ Micron Memory Japan (旧エルピーダメモリ)

広島工場DRAM 1Znm世代

NEC日立三菱電機DRAM部門統合してできたエルピーダメモリ破綻後、米Micronが買収。

米国企業になり財務に余裕ができた影響か設備投資が増額されており、昨年には世界に先駆けて1Znm世代DRAMを量産に成功

ちなみに1Znm世代とは何ぞやという話だが、DRAM業界ではプロセス基準サバ読みがもともと横行していたのだが、20nmを切ったあたりで微細化のペースが落ちた結果、具体的に何nmといえなくなってアルファベット世代を表している模様。

なお、リクナビ新卒募集要項を見ればわかるが、待遇は日系メーカーよりはるかに良い。

■ Western Digital

上記キオクシアの半導体工場共同運営していた米SANDISKを米Western Digitalが買収。

投資折半しているだけでなく、日本に開発拠点製造人員も擁しており、何気に日本国内での事業規模は大きい。

余談だが、日立フラッシュメモリから撤退したとき人員が旧SANDISK日本法人に流れ、日立HDD部門Western Digitalに売却していることから管理クラスは旧日立系が多いとの噂。

日本法人社長日立出身だしね。なお、キオクシアとWestern Digitalは同じ分野の仕事をしているにもかかわらず、上記Micronと同様、リクナビを見ればわかるように日系メーカよりも良い待遇となっている。

半導体業界を志望している学生諸君、キオクシア受けるならWestern Digitalの方がいいぞ!

2020-08-05

半導体技術への期待と落胆

半導体について少し調べてみた。

ムーアの法則は堅調に保ってるらしいが、2025年から先が自分調査では見えなかった。

2年で2倍のペースなので、現状のスパコンやらとかが能力伸ばせるのがあと4倍程度ってことなのだろうか。

  

GPT-3などの明るい新技術が出る一方で、マシン能力の打ち止めのため、夢のシンギュラリティが来ないんじゃないか心配になってる。

シンギュラリティによって人類が救われることだけが生きてる希望なので、このあたりがはっきりしないのはすごくストレス

  

正直、現状のPCスペック微妙じゃないか

物理の数値シミュレーションソフトとか動かしてみると、全然終わらない。数秒のシミュレーションでも3Dにした瞬間1ヶ月とかかかったりする。

いろいろな物理シミュレーション限界スパコンの処理能力で決まっちゃうんだけど。

全然足りないんじゃないかという気がする。

シミュレーションアルゴリズム自体効率結構上がってはいるけど、機械学習みたいなチートを使ったとしてもまだ足りないわけで。

  

2025年まで5年あるので、ブレイクスルーが出てくる可能性はあるんだろうけど。どうなんだろう。

個人的には現状の1000倍(2^10)くらいは欲しいので、あと10回くらいはムーアの法則やって欲しい。

シンギュラリティとかで、収穫加速とか言ってたのに、その辺どうなんだろう。

とにかく、新技術、新マテリアルが出ないと厳しいか

それとも、量子コンピューターがどんどんよくなったり、光量子コンピューター実用レベルになるのか?

  

2025年までの5年が勝負に感じるんだけど、どうなんだろうか。

AWSサーバーがとんでもない量のエネルギーを食ったり、世界ITによる消費電力がヤバイらしく、パワー半導体などで消費電力が下がるか、エネルギー技術で蓄電や新発電がうまくいけばメモリーを積みまくれるとかになって解決とかしないのだろうか。

それとも、演算能力より先にIOT自動運転やら生活が便利になってIT以外の労働力IT流れるようになってITの発展がより強くなっていくのか。

  

(調べた内容)

NANDメモリー ⇨ 多層化により発展中、現在200層つめるのが確定のうちの100層くらい積んでる。2年で2倍の容量増加で現状1T程度だから2022年に2Tまではいくが、そこから先が不明

DRAM ⇨ 微細化により発展中。現在20nmを切ったくらいで、2021年に14nmくらい行きそう。3dにすることでさらに伸び代があるが、2024年くらいから先の見通しは見つかってない? RRAM,MRAMなど次世代商品化されてるものなどあるが2025年までは少なくともDRAM支配的。

GPU ⇨1.5年で4倍の機械学習効率の上昇など、目覚ましい発展中

パワー半導体シリコンを置き換える新素材がいい感じで市場に出ている。GaNという新素材が能力すごいらしい。

2020-04-16

anond:20200416003601

まあでも当初から目的が「ドラえもんを作る」ことだったのに、実際に作ってたのがデ・ジ・キャラットだった、ってことにはなるわけだからそこは大目玉を食らう必要はあったのでは。

つーか嘘ついてたんだし目的のものはできてないんだから怒られない理由は無いよな。汎用のDRAMならほかの研究とかでもなんかいろいろやってたりするんだろうし、速度とかが目的ではなかったんだろうし。

しろ許されるべき事由がないと思うぜ。

2020-02-09

フォクスコンもマスク生産するとか言ってるけど

DRAMとどちらが利益率高いんだろ

2020-01-05

[][][][][][][]

プログラミング

プログラミングとは経営判断の集積である

ソースコードの一行一行は、経営判断のものだ。

どの部分を汎用的につくり、どの部分をやっつけで作るか、そして、どの部分をパフォーマンス優先でつくり、どの部分を可読性優先でつくるかは、そのソフトウェアステムを使って今後どのようなビジネス展開をするか、ということと一体不可分だ。

コーディング競技に長けていることは、仕事パフォーマンスと負の相関関係があります

ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/hackernewsj/status/1338659525562392578



404 Blog Not Found:博士の異常なアルゴリズム、または私は如何にして心配するのを止めて線形探索を愛するようになったか

納期

「とりあえず動く」が、「これ以上正しく動かせない」よりずっとずっと大事なこと



[biz]Done is better than perfect.Facebook

[巧遅は拙速に如かず]

過剰品質、過剰技術メモリー

5年ほどもてばいいPC用に25年保証という過剰品質のDRAMを過剰技術でつくっていたエルピーダ:没落する日本の半導体業界に衝撃告発

2020-01-02

anond:20200102160541

それは基礎研究だけじゃないんだ。だから基礎研究大事だというのは嘘だ。

昔造船工場がたくさんあったときには、船体構造や塗装や艤装の工程管理とか実験いくらでもできた、けど今はできない。

養蚕農家がたくさんいたときには、絹糸品質向上、品種改良実験をする余地があった、けど今はできない。

DRAM工場儲かっていた時には、プロセスの歩留まり向上の実験をする余地があった、けど今はできない。

液晶パネル工場が儲かっていた時には、画質の向上の実験をする余地があった、けど今はできない。

太陽光パネル工場が儲かっていた時には、変換効率向上の実験をする余地があった、けど今はできない。

これらの斜陽化や技術開発力の喪失は基礎研究力があるとかないとかじゃない。産業競争力があるかどうかの問題だ。

2019-12-17

半導体業界ウォッチャーから見たサムスン電子

AMDAdvanced Micro Devices)の創業者ジェリーサンダース氏は『真の男はファブ(自社工場)を持つ』と言っている。

サムスン電子ファブを持っている。

よって、サムスン電子は真の男の会社と言える。

サムスン電子勤務の女性社員の皆様ごめんなさい)

冗談のような口上で始めたが、実際問題として今の半導体業界自社工場を持つというのは巨額のギャンブルだ。

2000年頃に導入された銅配線(180-130nmプロセス)以降、半導体製造プロセスは『単純に縮小すればいい』というものではなくなり、

電子トンネル効果によるリー電流の増大対策(90-65nm)、HKMG(45-32nm)、FinFET(22-10nm)、SADPおよびSAQP(10-7nm)、EUV(7nm以降)、GAA(5nm以降?)といった新技術をその都度導入してきた。

当然ながらそれらの技術の開発と導入にも巨額の費用がかかるわけであり、その開発費用を払えずに多くの会社が脱落してきた。

7nmではとうとうGlobalFoundries(AMD工場部門が分離された会社)が脱落することとなったし、脱落はしなかったものの“王者インテルですら10nmへの移行では大きなもたつきがあった。(ので10nmは中継ぎですぐに7nmに移行するような計画になっている)

結果、ロジック周りの先端プロセスを利用できる会社はどんどん少なくなり、現在ではインテル以外では台湾TSMC韓国サムスン電子くらいである。

Intelは一応ファウンダリー製造委託)をやっているが基本的には自社設計チップを作ることが中心で、つまりファブレスメーカー最先端プロセスを使いたい場合はもはやTSMCサムスンの2択といっていい。

そのような状態になるまで競争に生き残ってきたという点は素直に称賛に値すると思っている。

一方、サムスン電子DRAMフラッシュメモリ事業も行っている。

こちらの事業2018年にはとんでもない価格高騰があった(結果、サムスン電子2018年半導体売上ランキングインテルを抜いて首位となった)が、

それ以外の時期は概して製造プロセス進化以上に価格下落が激しく(SSDUSBメモリ価格容量比がどんどん安くなっていったことは皆さんも経験しただろう)、特にDRAMほとんどの時期で利益トントン赤字だったと思われる。

こちらは結局のところ他の会社が脱落するまで我慢するチキンゲーム状態だったわけであり、それを生き残ってきたという事実は称賛に値する。

(筆者もこの前まではサムスンSSDを使っていた)

中国国家的にこの市場も狙っているようだが米中貿易摩擦などの政治的リスクもある。

もちろん台湾(対中国)や韓国(対北朝鮮)も政治的リスクを抱えているわけであり、これ以上どこかによる寡占が進むという状況は競争的にも地政学リスク観点からも良くはない。

その意味で、韓国への好き嫌いはともかくとして、サムスン電子はそこまで嫌いではないというのが一人のウォッチャー感想である

2019-06-07

6月田植えメモリ安いぞ 安い安い安いぞ メモリ安いぞ

なんかDRAM安くなるらしいけど、うちのパソコンノートPCなんだよね

これっていわゆるデスクトップ/タワー/なんかよくわからんラック入りのやつ 向けの話ってことでいい?

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1189023.html

2019-02-08

anond:20190208152500

うん、とりあえず書き込み速度3000MB/sを超えるのはsamsungの970 evo plusしかいからそれの価格だね。

今の安いSSDはQLCだったりDRAMキャッシュなしだったりで書き込み性能が大分悪いぞ。

anond:20190208002057

DRAMのあの顛末みて、日本は今の中国みたいに国策IT推進、というのをしなくなった

結果を見たらわかるじゃないか

からないことを陰謀論とすればいいけどさ

2019-01-18

DRAMもうちょっと安くなんねえかな

3年前くらいとは言わんが

2018-09-29

ジサカートレンド2019

2018-07-20

小麦天然ガスDRAMはあれだけ輸入するのに子供は輸入しちゃいけない道理って何

2017-12-10

Pezyの件で分かっていることのメモ

Pezyの件はいろんな報道がでてるし、少し調べたこともあるのでメモする。

陰謀論者は↓みてね

東京地検特捜部のイメージと実態の乖離についてのメモ

ここでは、ただの経済事件としてのメモしか書かないから。

何が問題にされているか

超広帯域Ultra WIDE-IO 3次元積層メモリデバイス実用化開発 (2013/04 NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択)

1.経済産業ここの0032に事業費がある。

ここにあるPezyに払われた下記の金額のうち③が高すぎると問題視されてる。

報道によると「助成金約4億3100万円をだまし取った疑い」とあるが、全額が不正だと見ているわけではない(後述)。

分かりづらいが、助成金4億3100万円を受取るための事業申請額が不正だとしている。

費用使途金額(百万円)
機械装置等費機械装置製作・購入費54
②労務費研究員10
③その他経費消耗品費 旅費 外注費 諸経費436
500

この問題になっている事業のまとめ

2013年1月(平成25年)「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(平成25年1月11日閣議決定)で、ベンチャー企業への実用助成事業実施することとされた。

NEDO:イノベーション実用化ベンチャー支援事業

2013年4月(平成25年) 平成24年NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択

NEDO:「イノベーション実用化ベンチャー支援事業」に係る助成先の追加採択の決定について

勘違いしている人がいるが、平成24年度の事業として、平成25年度に事業を行っている。

事業内容の詳細は下記。これ以上の詳細が見つからない。事業結果含めて。

事業名:超広帯域Ultra WIDE-IO3次元積層メモリデバイス実用化開発

事業事業概要WoW(Wafer on Wafer)バンプレ積層技術活用することでJEDEC WIDE-IO規格に対し帯域性能とランダムアクセス性能を4倍に高め、開発費用と積層コストを大幅に削減したUltra WIDE-IO型3次元積層DRAMデバイス実用化する。

2014年2月(平成26年) 実績報告書NEDO職員に提出し、助成金額はほぼ上限の約4億9900万円に確定した。この実施報告書内の「約7億7300万円とした内容が虚偽」と見られている。

2014年3月(平成26年) すでに支払われた約6800万円を除いた約4億3100万円が同社に支払われた。

この事業の実績と思われるものは下記。勘違いしている人がいるが、何もしないで金を搾取したようなものではない。

2013/12 40ボルトの低電圧で動く次世代超小型冷却装置を開発 | 東工大ニュース | 東京工業大学

2014/6 300mmウエハーを厚さ4マイクロメートルに超薄化 | 東工大ニュース | 東京工業大学

この論文には今回逮捕された鈴木大介氏の名前もある。↓

3D多積層WOW応用のための40nmノード2Gb DRAMによって証明された300mmウエハを用いた4μmまでの超薄層化 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

報道から見れる特捜ストーリー

複数マスコミから特捜は下記のストーリーを持ってるらしいと推察できる。

とここまで書いてたら、追報のリークでは資本金流用についてトーンダウンしている。特捜もしかして狙い外してる?

前回の記事にも書いたが、水増し分はほかの事業の開発では?

追報でも社員が認めているのは「別事業の開発資金に使った」部分だけだし。

というか、外注費の適切な額ってなんだろう?事業費用利益を足した額が適切と判断する材料は何だ?別取引でもあれば分かるけど、ないなら利益の適切な額とは?

あと、厳しい予算運用NEDO現場運用で柔軟にしていた可能性はあるかも?

今回のもPezyとNEDOCPUメモリで一つの予算と見ていた?これなら詐欺にはならなそう?

ここから蛇足

そもそもPezyの実績がすごくていろいろ調べてたら、この事件なのは、ほんと残念。誰か何とかして。

ただ、特捜資本金流用詐欺は外してるっぽいので、何とかなんないかなぁ?

と、ここに書いてることは素人妄想です。(保険

2017-12-06

PEZYの社長逮捕について、勘違いしている人が多いのでメモ

追記 12/7 23

ここで伝えたいことはさら情報を補完したまとめ記事日経が書いてくれたので、こっち読むといいよ。

ニュース解説 - PEZY社長逮捕、スパコンの旗手に何が起きたのか:ITpro

追記ここまで

開発資金確保が目的か スパコン助成金詐取事件  :日本経済新聞

どうもこの記事勘違いしている人が多すぎるので書いておく。

逮捕容疑はこれ↓

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

特捜部によると、2人はメモリーデバイスの開発に絡み14年2月、事業費を約7億7300万円とした実績報告書NEDO職員に提出し、助成金額はほぼ上限の約4億9900万円に確定した。翌3月、すでに支払われた約6800万円を除いた約4億3100万円が同社に支払われた。

 事業費は本来の経費より水増しされており、特捜部助成金を上限まで受け取れるよう逆算して水増し額を決め、実績報告書記載していたとみている。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この「メモリーデバイスの開発」とはここにある「0032」の「超広帯域Ultra WIDEーIO3次元積層メモリデバイス実用化開発」案件

http://www.meti.go.jp/information_2/publicoffer/review2014/1_h25_saisyu.html

この案件で5億の支払いのうち4億3100万円が不正と言われている。

某やまもとの『「省電力スパコン開発のための高機能メモリーデバイス開発するわ」「ええで」「できた。4億6,000万ハラディ」「おう」「サンガツ」「待てや。そのスパコンの中、高機能メモリーデバイス入っとらんやんけ」「ほげええええ」』

とか、某だんの『確かにこれだと辻褄が合う。チップ磁気結合、ものに出来てたとしたらHDDの垂直磁化に引けを取らない新技術だし、他も採用せずにはいられないはずだし、他も採用するぐらいでないと量産にこぎつけられないはずだけど、HPC絡みではまるで登場しなかった』

とか、「TCI Memoryの開発遅れが原因か?」「GyoukouにTCI使ってないからか?」

っていうのは的外れ

TCIとか全く関係ない。

この頃のPEZYはWIDE-IOメモリ使用しようとしていたのは明らか。TCIではなく、バンプレスTSVを用いたWIDE-IOメモリをPEZY-SCに搭載しようとしていた。そしてできなかった。

3次元積層TSVメモリ技術活用したメニーコアプロセッサの開発 (2010/07 NEDOイノベーション推進事業(実用化) 第1回に採択)

バンプレ3次元積層技術を用いた省電力メニーコアプロセッサの開発 (2012/07 NEDO戦略的省エネルギー技術革新プログラムに採択)

超広帯域Ultra WIDE-IO 3次元積層メモリデバイス実用化開発 (2013/04 NEDOイノベーション実用ベンチャー支援事業に採択)

ということで、普通に助成金用途外使用金が詐欺扱いされてる。

ここで用途外っていうのはPEZY-SCの開発費とかも含まれる。

案件は「超広帯域UltraWIDE-IO 3次元メモリデバイス実用化開発」なのだから

それ以外の用途である、PEZY-SCの開発費製造費、PEZY-SC使用した積層DDR3DRAM製造費とか、そこらへんに流用してんじゃないのかっていう疑いをかけられてる。

『安定した開発資金の確保を目的助成金を詐取をした可能性』っていうやつ。

補足だが、積層DRAM使用していたが、UltraWIDE-IOではないので、用途外に当たる。

ここから蛇足

というか、これがほんとに詐欺ならNEDO監査は節穴すぎる。

はいえ、正直ベンチャー助成金不正なんてよくある犯罪なので、PEZYもやってるだろうし、アウトだと思ってる。というか用途外の判断が厳しすぎる。

この先生きのこるには、社長の辞任と、捜索への全面協力する姿勢、金を出してくれるところを探さないとヤバイ

これをいきなり詐欺容疑とかにするのは相変わらず特捜は目立ちたがりの暇人たちだなぁと思うけど。

↓これがほんとならたったこれだけの助成金世界4位はすごすぎるので、何とかがんばってほしい。

NEDOによると、同社は今回のものも含め、スパコンに搭載するデバイス開発に絡み1017年度に計5件約35億2400万円の助成金を受け取っている。』

追記

あかん素人妄想記事なのにホンキにしたらあかんで。

カテゴリホッテントリ入ってて心臓止まるかと思ったわ。

少し前にもうひとつ妄想記事書いたんでこっちも楽しんでな。

4000コア以上のCPU開発するEsperantoとPezyの関係

水増しが金額の桁変えたとか全く実在しない内容とかはないと思う。そんなに監査甘くないでしょ。ボード開発とかまで申請してたんでわ。

2017-05-19

http://anond.hatelabo.jp/20170519083045

呼ばれたようで。

https://japan.zdnet.com/article/35081029/

影響力の大きさ

 フラッシュメモリを用いたSSDは、磁気ディスクを用いたハードディスクよりも高速なストレージだが、I/Oスタックは同じだ。このため、デバイスデータを書き込む際に生じる問題(遅延、エラー複数バッファ間の調整)はそのまま残っている。つまりSSDは単なる高速なディスクにすぎないと言える。

 しかしNVMは単に高速なだけではない。NVMには永続性があり、ストレージとしても使用できるメモリであるストレージクラスメモリSCM)に利用できる。

 純粋SCMは、DRAMストレージデバイスの違いをなくしてしまう。メモリストレージ別につのではなく、永続的にデータを保持できる単一レイヤメモリを持つことができるわけだ。

からのことナリよ。

2016-09-12

http://anond.hatelabo.jp/20160912134944

正攻法ではDRAM液体窒素に突っ込んで読み出すくらいしか思いつかない。数千万コース

上司が不在で困っていますとでも言って他の上司にチクってしまった方がいい

2013-06-18

http://anond.hatelabo.jp/20130618180232

生産性が上がっても、差別化が出来ない技術陳腐化するから単価が下がって売上が下がるだろ。

売上を下げる生産性の向上に何の意味があるんだ?

同じ物を使えば、他人も簡単に真似できる生産性の向上は生産性が向上したとは実は言わない。

(他社も真似するから生産性が上がっても利益に貢献しないから相対的には同じだろ)

 

液晶テレビDRAMをみろよ。ああいうのは生産性が向上して利益に貢献したとは言わない。

だれにでも真似できる生産性の向上は無意味だ。

2013-02-25

http://anond.hatelabo.jp/20130224232133

PS4主記憶にGDDR5を使ってきたので、同じ主記憶向けメモリという括りでDDR4 SDRAM比較対象にした。

当然ながらPCでGDDRがメインメモリに使われる可能性はまずあり得ない。GDDRを使うとメモリMBに直付けと言う選択肢しか無くなる他、特許の問題が絡む。モジュール開発を前提にコストを削減しているPCでは展開しにくく、そもそもメモリは直付けであるUltrabookタブレットではこれを行かせるような設計がまず難しいのと、すでにDDR3で直面している発熱と消費電力の高さという問題が存在するためにGDDR5がメインメモリ採用される事はまず無い。

従って、主記憶の速度という単純な物差しを持ち出すのならば、GDDR5とDDR4 SDRAM比較対象にした。

意味は分かって貰えたか

ちなみに

また、GPUコンピューティング世界ではGPU間でメインメモリを通さずにデータ転送できる仕組みが現在進行中で、NVIDIAはCUDA5.0でGPUDirectと言う仕組みを導入しこれを実現した。これは一見するとDMAによく似た仕組みに見え、結果としてやっている事は確かに似ているのだが、Remote DMAといった代物で結構中身が違う。CPUはもちろん、メインメモリを通さずにGPU間でメモリ転送を実現してやろうというものだ。さらに、ここにもうちょっと賢いコントローラをはさんでやると言う事が考えられていて、これは実はAMDだけではなく、NVIDIAが従来やっていたGPUボックスというGPUSLIして専用のコントローラ積んで、PCIeと専用のバスで繋ぐようなシステムを作っていたが、それの応用、あるいはIntelがXeonPhiでやろうとしている。

なので、メモリ帯域では

と言う事になる。

2012-09-01

ぶっちゃけそれを上回る事が出来るのはサムスンだよ

ソフトウェアアップルが自前で作ってるが、ハードウェアは全部外注

サムスンは全て自社作成

販売台数だってアップルサムスンは拮抗してるんだから

外注してる会社が自社作成してるサムスンコスト面で勝てる訳がないだろうに

http://juggly.cn/archives/59307.html

からGalaxy NexusGoogleサムスンの機体をベースにメイン開発しつつ、ハードウェアは全てサムスンが作ってる

しかCPUDRAM,通信チップフラッシュメモリ、全てを自社開発してる。

アップルは全てを外注に出してる

そのサムスンを上回るチップを作る可能性があるのはTSMCだが、Appleはあくまで外注として頼むから自社作成するよりコストは高い

気分は余りよろしくないが、最強はサムスンなんだよ。だからアップルがあんなに敵視してるわけ

http://anond.hatelabo.jp/20120901190913

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