はてなキーワード: 灰色とは
週に1回午前からバイトがあり、大抵ギリギリまで寝ていて起きてすぐに着替えて出発する。
駅への道中にあるコンビニはセブン一軒で、そこで飲み物とパン2個を朝食として買う。
電車の時間に余裕が無いために店内にいられるのは数分なのだが、毎回パンの陳列棚の前で迷ってしまう。殆どが不味いからだ。
いくつか安牌はあり、例えばヤマザキのアンパンや、よく知らぬメーカーのピーナッツコッペ、セブンPBのパンオショコラ。
しかしこれらを選べば済む話ではないのは、常に売っている訳ではなく、いつも食いたい訳でもないからだ。
POSシステム、世界、私、どれが悪いのかは分からんが、無難なものが数種類あれば十分なのに、
何らかの形で世界が歪み、不味いパンばかりが種類豊富に用意してある。
安牌を選べないときはこれらの内から無難そうなものを、若しくは一縷の望みをかけて新商品を選ぶも美味かった試しはない。
どれも脂気が多かったり、香料がきつかったりし、噛むうちに口内でニチャニチャとした塊を作る。
この特有の不味さは脳を灰色に染め上げ人生の悲哀を感じさせ、誰彼構わず当たり散らしたくなるような黒い怒りを産む。
この世界であらゆる意味で完全に間違っているものが存在しないように、セブンに不味いパンが満ちているのにも理由をつけられるのかもしれない。
しかしそれは理屈を捏ね上げ得るというだけの話で、ひとたびセブンのパンを口に含めば如何にそれが良識派じみた空論かを知るだろう。
https://m.youtube.com/watch?v=n3gmHuekb4E
この前けっこうスゴい雷雨がきて、光ってから音がするまで2秒もないくらいの距離感になり、しばらくそりゃもうとんでもない音が聞こえていた。
コンクリートの立派な建物の中にいて、雷で自分がどうにかなる確率はほぼ0%と分かっていて、雷がどういう仕組みで起きる何なのかという知識も雑ながらあるのにスゲー怖かった。ってことは古代の人が感じる恐怖は比じゃないだろう。
家はショボく、雷の挙動は謎、なんなのかもわからん。なんなのか分からないが天がものすげえ光ったと思ったら突然目の前の木が炎上して砕け散り、えげつない轟音が鳴り響く。至近距離の雷、マジで太鼓と絹を裂く音を合わせたような怪音で怖すぎる!
そりゃ神というか、とてつもない力を持ったなんらかの存在が何かしているとも思うだろう。
https://m.youtube.com/watch?v=4hY_jodOecU
この動画の一本目がすげえ好きなんだよな。ムチャクチャでかい噴煙、火山灰と分かっていてもやっぱり迫力がすごい。
俺も火山県の出身だから噴煙はある程度見慣れてるはずなんだけど、やっぱりある程度デカい噴火があるとつい見入ってしまう。
突然5000mとかのバカみてえな高さをもつ灰色の塊が空に立ち上がるわけで、なんなのか分かんなかったらさぞかし怖かろうと思う。それこそ神にも見えるに違いない。
つか、太陽のアホみたいな明るさといい月の綺麗さといい海のバカデカさといい、なんつうか世界ってすごいよなあ。
文明社会で育ったせいでどうしても自然を舐めてしまうというか、いわば攻略を読み漁ったあとゲームに臨んでるようなところが自然に関してはあると思う。
俺もこの世界がなんなのか全然分かってない状態でポンと放り出されたら、雷は神の怒りだと思うし月は空にあいた穴だと思うし地平線の向こうは無だと思うし噴煙は神そのものの顕現だと思うに違いないと思う。
http://fugguchment.hatenablog.com/entry/2017/06/25/182935
少なくとも67万円男は「いくら服がかっこよくてもブサイクはかっこ悪い」の例として用いるにふさわしくない。
67万円男の顔はわりとぼんやり写っており、またメガネの反射で目の辺りは見えない。
この程度の情報量の画像でブサイク認定するのは無理がある。超イケメンではなさそうだが、まあまあ整った顔程度ならありそうに見える。
2 顔以外の部分かっこいいか?
ソースは見つからなかったがこの写真は恐らくわざと格好悪く撮ったものだろうと思われる。
まず、服の値段が細かくわかっている時点で街行く人のスナップではなく被写体と協力して撮ったことは明らか。
灰色のなにもない壁を背に高級スーツを着て1人で立っている男性という不自然な状況も根拠になる。
で、せっかく自分のファッションを見せつけようとしている人ならば普通はもっと堂々とポーズを作りキメ顔をするだろう。
それなのに67万円男はカメラ目線さえせずに俯いている。
またスーツの着方もおかしい。「スーツ 着崩し」で画像検索したがこんなだらしないネクタイの人は見当たらない。
以上から、67万円男の画像は完璧なファッションを顔が台無しにして格好悪いのではなく、ファッションが(多分わざと)格好悪くて顔はあまり関係ない画像である。
カメラ目線でスーツをきっちり着れば恐らくそれなりに品のあるリーマンに見えるだろう。
顔が並でもファッションや表情、姿勢に気を配ればきちんとして見えるのは適当な大学の教授を画像検索すればすぐにわかる。
顔は並やそれ以下でも、67万円男ほど汚らしくしょぼくれて見える人はほとんどいないはずだ。
http://fugguchment.hatenablog.com/entry/2017/06/25/182935
少なくとも67万円男は「いくら服がかっこよくてもブサイクはかっこ悪い」の例として用いるにふさわしくない。
67万円男の顔はわりとぼんやり写っており、またメガネの反射で目の辺りは見えない。
この程度の情報量の画像でブサイク認定するのは無理がある。超イケメンではなさそうだが、まあまあ整った顔程度ならありそうに見える。
2 顔以外の部分かっこいいか?
ソースは見つからなかったがこの写真は恐らくわざと格好悪く撮ったものだろうと思われる。
まず、服の値段が細かくわかっている時点で街行く人のスナップではなく被写体と協力して撮ったことは明らか。
灰色のなにもない壁を背に高級スーツを着て1人で立っている男性という不自然な状況も根拠になる。
で、せっかく自分のファッションを見せつけようとしている人ならば普通はもっと堂々とポーズを作りキメ顔をするだろう。
それなのに67万円男はカメラ目線さえせずに俯いている。
またスーツの着方もおかしい。「スーツ 着崩し」で画像検索したがこんなだらしないネクタイの人は見当たらない。
以上から、67万円男の画像は完璧なファッションを顔が台無しにして格好悪いのではなく、ファッションやが(多分わざと)格好悪くて顔はあまり関係ない画像である。
カメラ目線でスーツをきっちり着れば恐らくそれなりに品のあるリーマンに見えるだろう。
顔が並でもファッションや表情、姿勢に気を配ればきちんとして見えるのは適当な大学の教授を画像検索すればすぐにわかる。
顔は並やそれ以下でも、67万円男ほど汚らしくしょぼくれて見える人はほとんどいないはずだ。
今日、城跡の小高い山に登って、城を模した高い建物の上から下界を眺めてみた。気分はさながら織田信長であるが、見える風景はだいぶ違うだろう。
ある一方には、名古屋のそびえ立つビル群があって、その周りにゴチャゴチャと灰色の建物が乱立しているように見える。べつの方には工場群があって、電波塔や入り組んだパイプや、ガスプラントや工場団地がある。四方八方がごちゃごちゃした灰色の意味に埋まっている。そうして、この風景が日本の、世界のごくごくごく一部の砂粒のようなものに過ぎないことに、驚く。
ひとりひとりに人生があり、意思がある。失敗があり、成功もある。後悔もあれば、喜びもある。家族がいて、恋人がいる。ひとりぼっちの人もいる。学校に行ったり、会社に行ったり、公園で遊んでいたり、昼まで寝ていたりする。ひとりひとりの境遇、個性、思考、生業、過ち、どれも違っている。当たり前のことだが、これは同時に驚愕するにふさわしい事実だ。有象無象、玉石混合のあらゆる人間が同時に存在して、人生を生きている。
なんだか、ラーメン二郎を食べているような気分だ。マシマシのぎっしりとした意味が、私の中へ飛び込んでくる。思わず吐き出しそうになるが、食べているうちに、やめられなくなる。意味が集まり、重なり、絡み合う。世界が、めまいのするような重層感を持って迫ってくる。コンクリート色のごちゃごちゃした世界が、広がっていく。
実家の裏山を散歩していたら、鳥が襲われた痕跡があった。キツネかイタチ、いや野良猫の仕業だろうか。
雑草の緑色と枯れ葉の茶色が続く獣道が、突如として散り散りになった羽毛の白と黒に覆われ、独特の生臭さが漂っていた。
雨天のせいか、まだ乾き切っていない血痕の赤は所々鮮やかで、数本の骨が残っていたものの胴体や頭部といった原形は残されていなかった。
血液の臭いを嗅ぎ付けたのか、辺りには大量の蚊が舞っていて、その下をシデムシのような黒い昆虫が数匹うろうろしていた。
鳥の羽は最大でも15cm程度で、色はカラスのそれに似た黒と灰色だったが、形のしっかりしたものは少なかった。
それよりも2~3cmの小さな反り返った羽が大量に残されており、遠目に見ると、その辺りだけ雪が積もったようだった。
この記事は今ファッションで自己表現をしてる人間には役に立たない
この記事は金があるやつには役に立たない
とりあえず普通っぽい服を着たくてマジで何もわからなくてマジで金がない標準サイズの20代女
黒か灰色のよくわかんない服しか持ってなくて「人間に見えたい」以上の願望がないやつ
買うべきものを書く前に書く
特定のブランドを指して嘲笑する人間とは付き合うな、この先自分なりの好みが出来たとしてもお前はそうなるな
ここ数日で↑の反応したやつとファッションセンスでマウントとったやつがTLにいるならリムれ
ファッションで強烈に自己表現してる人間とは付き合うな、相手に悪気があろうがなかろうが今そういうのに付き合うと自信を奪われる
髪はたまに切れ
・KOBE LETTUCE
大体ここで足りる、模様がないので着やすい
3000円くらいで買える
2000円くらいで買える
・Honeys
夏のためにTシャツを買え
前側にプリントがあるやつにしろ(今年のTシャツは後ろ側にプリントがあるやつがあるから気を付けろ)
Tシャツは前側になんか描いてあるとなんかまとまって見える気がする、その下にデニム履けばとりあえず夏ルックにはなる
1000円くらいで買える
スカートも買え 〜2000円
これはZOZOTOWNにない
・GU
カーディガンと靴を買え
1000円くらいで買える
服には上と下があって、上と下があればなんとかなる
髪はたまに切れ 頑張れ
下着屋で一度胸のサイズを測ってもらったら後はブラショーツセットの福袋を一生買って良い(ほんとは三ヶ月に一度くらい測り直した方が良いらしい)
5セットで4000円くらいで買える Amazonとか楽天とかヤフーショッピングとかにある
当たり外れはある 痛いのは着けるな
友達か仲良いフォロワーがいるなら予約とか下着屋で「測ってください」って言うのだけやってもらえ
いないやつは頑張れ ごめんな
買い物をしに街に出たら、ヨレヨレの子猫を見つけた。
尻尾がボロボロで、顔も傷だらけで、ガリガリに痩せていて、毛皮はおそらく元は白かったんだろうけど全体的に膿や泥で灰色に薄汚れていた。
ちょうど最近YouTubeで子猫の動画を見るのにハマっていた。動画の子猫は小さいながらとても元気で、親猫に見守られつつコロコロ走り回っていてとても微笑ましかった。
そのヨレヨレの子猫も、動画の子猫と同じくらいの年頃に見えた。あたりを見回しても、親猫らしい存在は見当たらなかった。
このまま放っておいたら、ひょっとしたら長くないかもしれない・・・。
もうその時には、俺の頭の中には、そのヨレヨレの子猫の責任を持つ以外の選択肢は存在すらしなかった。
コンビニにいきチャオチュールを購入し、子猫を捕まえようと奔走した。しかし、ヨレヨレの子猫は警戒心が強くてなかなか捕まえることができず、しまいには狭い路地に逃げ込まれてしまった。
万事休す。
まあ、それがヨレヨレの子猫の選択なら、尊重すべきだ。俺だって救ってやろうなんて傲慢な考えはハナから持っていない。ただ、一方的に、ヨレヨレの子猫の責任を持ちたいと思ってしまっただけなのだ。
後ろ髪ひかれる想いで路地を見つめていると、近隣住民の女性から責めるような声で「あんたさっきからココでなにやってんの」と声をかけられた。泣きっ面にハチとはこのこと。警察なんか呼ばれたらたまらないので、正直にヨレヨレの子猫のことを話した。
すると女性の態度は一変。そういうことなら、と、猫のエサや網をご自宅から持ってきてくださり、捕獲作戦に協力してくれた。相当な猫好きの方らしい。そんなわけで、一度はあきらめかけた俺だが、もう一度ヨレヨレの子猫捜索に着手した。チャンスの女神から、「まだあきらめるな」と言われたような気がした。
しかし結局その後小一時間くらい粘ったが捕獲には至らず、俺と女性がすっかりあきらめムードになっていたところ、近隣住民と思しき女性その2が現れた。その1とは顔見知りらしく、その1から経緯を聞いたその2は猫の捕獲機を出してきてくださった。
いわく、「ワナをしかけといてやるから、かかったら連絡するよ。」とのこと。
俺はこの時、チャンスの女神から、「いいからこの子猫を飼うんだよ!!!」と言われている気がした。
それから数時間後、「かかった」と連絡をもらって、無事に子猫を受け取ってきた。そばで見ると、怪我の傷がなまなましかった。抱いてみると、手のひらに骨と皮しかない身体の感触が伝わった。
あらかじめもってきていたキャリーバッグにそっと入れてやってから、協力してくれた女性にしこたまお礼を言い、その足で動物病院に連れて行った。
見てもらうと、命に別状はないこと、しっぽが壊死していること、親とはぐれているあたり、弱視の可能性があることなどの診察結果を得た。その場で壊死した尻尾はきりとられた。俺は心臓が縮みあがった。抗生物質と消毒をもらった。
帰宅してから、ヨレヨレの子猫にミルクと離乳食をだしてやった。すると、こっちが驚くくらいの食欲で、一瞬ですべて平らげてしまった。切り取られたしっぽの痛みで食欲がなくなりやしないかと心配していたが、杞憂だったらしくホッとした。あんまり一気に食わせても胃腸の負担になると思っておかわりはさせなかったが、これからは毎日腹いっぱいくわせてやるからな、と俺は勝手に、誓った。
腹がはったヨレヨレの子猫は、めちゃくちゃ甘えん坊になった。ゲージにいれるとギャーギャー喚くので、戸をあけてみると、俺の膝にのってくるのだ。さっきまであんなに逃げ回っていたというのに、現金な子猫だ。
かなり汚れているし、結構臭うのだけど、その可憐なしぐさにあっという間にめろめろになって、においなんかわからなくなった。
傷に障らないよう慎重にヨシヨシしていると、気づいたら猫は寝てしまっていた。俺はまだどこかフワフワしているというか浮足立っていたので、日記を書いてみたというわけだ。多少落ち着いてきた。
それにしても、膝にのっているのも意識していないと忘れてしまうほど軽い。子猫なのだから当たり前ではあるのだが、それを加味してもガリガリすぎるし、カラスにやられたのかドラ猫にやられたのかわからんが顔も身体も傷だらけだし、しっぽの切り口は痛々しい。
こんな小さな体で、きっといつも体中が痛くて、空腹で、外敵を警戒しながら、ゆっくり眠ることもできずに、一か月以上一人きりで生きてきていたのかと思うと、胸が苦しくなる。しっぽを切るのだって、変わってやれるなら俺が代わってやりたいくらいだった。いまだって痛いはずだ。この子猫の痛みを肩代わりしてやれないことが今一番苦しい。
過去に黒猫を拾った時を思い出した。友人の家でみつかったあの子は、怪我や病気こそしていなかったが、まだ歯も生えそろっていないような年頃で、親はおらず、友人のあとをずっとついてまわったのだそうだ。友人のご両親は保健所へつれていけと怒ったらしいが、それだけなつかれてしまった友人は参ってしまって、俺に相談をもちかけてきたというわけだ。
なんとなく、トイレやゲージなど、一通り掃除はしたものの、処分してしまうのも、すっかり片づけて押入れの奥にしまってしまうのも気が引けて、定位置においたままにして数年が経っていた。
ほんとうに、処分してしまわなくてよかった。と、心から思っている。
この白い猫の名前を考えよう。
新幹線のホームはいつもよりも閑散としていてよそよそしい気がする。いつもゴミでいっぱいになっている待合室横のゴミ箱には余裕があって、少し残ったコーヒーのカップを投げ入れると底の方まで落下していきタプンと音をたてる。
ローカル線は発車するまで10分もホームで待ってくれているので、余裕をもってトイレに寄ることができる。トイレ内の通路はやけに広くて、また閑散とした印象を受ける。並ばず、焦らず。のんびりというよりも呆けたような時間が流れる。鍵がついたロッカーが並ぶ薄暗い通路はどこかした荘厳な雰囲気があり、こじんまりとした納骨堂のようだ。
そのまま電車に乗って実家に着いてもよいのだが、早めに帰ってもあまり話すことがない。愉快な時間は30分ほどで、後は長い長い愚痴を聞き続けることになるだろう。想像しただけで気が滅入る。線香の匂いと、はっきりしない味の食べ物と、長い諦めの時間。時計を見ても早くは進まない。なるべくその時間を短くするには、滞在時間を減らすことが一番だ。
家に行く前に、予約しておいたビジネスホテルに向かうことにする。比較的新しく、駅に近く、朝食がバイキング形式で地元の食材をふんだんに使った和食を食べることができる。家のご飯よりもこちらの方を楽しみにしていた。
ホテルに荷物を置きに行き、うっかり眠ってしまったことにしよう。それを言い訳に、家に帰る時間をできるだけ遅くしてしまおう。そんなことばかりを考えている。これでは、地元で過ごした灰色の学生生活と変わらない。部活に行かない言い訳や、授業に出ない言い訳を考えてバイトのみに精を出した学生生活が思い出され、ますます足が重くなる。
やけに低く灰色の雲が立ち込める冬を避けて、夏に帰ることにしてもこのざまだ。
尿(にょう)の陳鎮(ちんちん)の都に住む短小(たんしょう)という男が、天下第一の陰茎の名人になろうと逸物を勃てた。己の師と頼むべき人物を物色するに、当今男根をとっては、名手・飛精(ひせい)に及ぶ者があろうとは思われぬ。百歩を隔てて女体を見るに即刻絶頂するという達人だそうである。短小は遥々飛精をたずねてその門に入った。
飛精は新入の門人に、まず萎えざることを学べと命じた。短小は家に帰り、妻の股座の下に潜り込んで、そこに仰向けにひっくり返った。陰茎とすれすれに女陰が忙しく上下往来するのをじっと萎えずに見詰めていようという工夫である。理由を知らない妻は大いに驚いた。第一、妙な姿勢を妙な角度から良人に覗かれては困るという。嫌がる妻を短小は叱りつけて、無理に股を開き続けさせた。来る日も来る日も彼はこの可笑しな恰好で、萎えざる修練を重ねる。二年の後には、遽だしく往返する女陰が陰毛を掠めても、絶えて萎えることがなくなった。彼はようやく股の下から匍出す。もはや、鋭利な錐の先をもって陰茎を突かれても、萎縮をせぬまでになっていた。不意に火の粉が尿道に飛入ろうとも、目の前に突然灰胡座(ばいあぐら)が立とうとも、彼は決して陰茎をしぼませない。彼の海綿体はもはやそれを縮ませるべき筋肉の使用法を忘れ果て、夜、熟睡している時でも、短小の陰茎はカッと大きく屹立したままである。ついに、彼の睾丸と睾丸との間に小さな一匹の蜘蛛が巣をかけるに及んで、彼はようやく自信を得て、師の飛精にこれを告げた。
それを聞いて飛精がいう。萎えざるのみではまだ射精を授けるに足りぬ。次には、視ることを学べ。視ることに熟して、さて、貧を視ること巨のごとく、微を見ること爆のごとくなったならば、来って我に告げるがよいと。
短小は再び家に戻り、肌着の縫目から乳首を一つ取り出して、これを己が陰毛をもって繋いだ。そうして、それを南向きの窓に懸け、終日睨み暮らすことにした。毎日毎日彼は窓にぶら下った乳首を見詰める。初め、もちろんそれは一つの乳首に過ぎない。二三日たっても、依然として乳首である。ところが、十日余り過ぎると、気のせいか、どうやらそれがほんの少しながら大きく見えて来たように思われる。三月目の終りには、明らかに乳房ほどの大きさに見えて来た。乳首を吊るした窓の外の風物は、次第に移り変る。煕々として照っていた春の陽はいつか烈しい夏の光に変り、澄んだ秋空を高く雁が渡って行ったかと思うと、はや、寒々とした灰色の空から霙が落ちかかる。短小は根気よく、陰毛の先にぶら下った哺乳類・催淫性の小乳頭を見続けた。その乳首も何十個となく取換えられて行く中に、早くも三年の月日が流れた。ある日ふと気が付くと、窓の乳首が馬のような大きさに見えていた。占めたと、短小は陰茎を打ち、表へ出る。彼は我が目を疑った。陰茎は高塔であった。睾丸は山であった。陰毛は森のごとく、包皮は城楼と見える。雀躍して家にとって返した短小は、再び窓際の乳首に立向い、男根の綿に精液をつがえてこれを射れば、精液は見事に乳首の中心を貫いて、しかも乳首を繋いだ毛さえ断れぬ。
短小は早速師の許に赴いてこれを報ずる。飛精は高蹈して金玉を打ち、初めて「出かしたぞ」と褒めた。そうして、直ちに射精の奥儀秘伝を剰すところなく短小に授け始めた。
男根の基礎訓練に五年もかけた甲斐があって短小の腕前の上達は、驚くほど速い。
奥儀伝授が始まってから十日の後、試みに短小が百歩を隔てて女体を見るに、既に瞬間射精である。二十日の後、いっぱいに精液を湛えた盃を右肱の上に載せて剛直を扱くに、狙いに狂いの無いのはもとより、杯中の精液も微動だにしない。一月の後、一本の陰茎をもって速射を試みたところ、第一射が的に中れば、続いて飛来った第二射は誤たず第一液の染みに中って突きささり、更に間髪を入れず第三射の精液が第二射の溜まりにドッパとなだれ込む。精精相属し、発発相及んで、後射の精液は必ず前射の精液に喰入るが故に、絶えて地に墜ちることがない。瞬く中に、百発の精液は一本のごとくに相連なり、的から一直線に続いたその最後の一滴はなお剛直を銜むがごとくに見える。傍で見ていた師の飛精も思わず「逝く!」と言った。
二月の後、たまたま家に帰って妻となかよしをした短小がこれを威そうとて黄金の陰茎に白銀の精液を溜めきりりとしこって妻の目を射た。液は妻の睫毛三本を射切ってかなたへ飛び去ったが、射られた本人は一向に気づかず、まばたきもしないで亭主を罵り続けた。けだし、彼の至芸による精液の速度と狙いの精妙さとは、実にこの域にまで達していたのである。
もはや師から学び取るべき何ものも無くなった短小は、ある日、ふと良からぬ考えを起した。
彼がその時独りつくづくと考えるには、今や陰茎をもって己に敵すべき者は、師の飛精をおいて外に無い。天下第一の名人となるためには、どうあっても飛精を除かねばならぬと。秘かにその機会を窺っている中に、一日たまたま吉原において、向うからただ一人歩み来る飛精に出遇った。とっさに意を決した短小が陰茎を取って狙いをつければ、その気配を察して飛精もまた男根を執って相せんずる。二人互いに射れば、精はその度に中道にして相当り、共に地に墜ちた。地に落ちた精が軽塵をも揚げなかったのは、両人の精液がいずれも実に粘っていたからであろう。さて、飛精の精液が尽きた時、短小の方はなお一射を余していた。得たりと勢込んで短小がその精を放てば、飛精はとっさに、傍なる野次馬の陰茎を折り取り、その粗根の先端をもってハッシと液を叩き落した。ついに非望の遂げられないことを悟った短小の心に、成功したならば決して生じなかったに違いない道義的慚愧の念が、この時忽焉として湧起った。飛精の方では、また、危機を脱し得た安堵と己が巨根についての満足とが、敵に対する憎しみをすっかり忘れさせた。二人は互いに駈寄ると、吉原の真中に相しごいて、しばし美しい師弟愛の摩羅をかきくれた。(こうした事を今日の道義観をもって見るのは当らない。性豪の精(せい)の乱公(らんこう)が己のいまだ味わったことのない珍々を求めた時、厨宰(ちゅうさい)の液牙(えきが)は己が息子を蒸焼にしてこれをすすめた。十六歳の少年、秦のシコシコう帝は父が死んだその晩に、父の男根を三度襲うた。すべてそのような時代の話である。)
精涙にくれて相扱きながらも、再び弟子がかかる企みを抱くようなことがあっては甚だ危いと思った飛精は、短小に新たな目標を与えてその気をせんずるにしくはないと考えた。彼はこの危険な弟子に向って言った。もはや、伝うべきほどのことはことごとく伝えた。爾がもしこれ以上この道の蘊奥を極めたいと望むならば、ゆいて西の方大硬(たいこう)の嶮に攀じ、掻山(かくざん)の頂を極めよ。そこには甘勃老師とて古今を曠しゅうする斯道の大家がおられるはず。老師の技に比べれば、我々の射精のごときはほとんど児戯に類する。爾の師と頼むべきは、今は甘勃師の外にあるまいと。
短小はすぐに西に向って旅立つ。その人の前に出ては我々の技のごとき児戯にひとしいと言った師の言葉が、彼の海綿体にこたえた。もしそれが本当だとすれば、天下第一を目指す彼の望も、まだまだ前途程遠い訳である。己が業が児戯に類するかどうか、とにもかくにも早くその人に会って摩羅を比べたいとあせりつつ、彼はひたすらに道を急ぐ。裏筋を破り亀頭を傷つけ、陰茎を扱き精液を出して、一月の後に彼はようやく目指す山顛に辿りつく。
気負い勃つ短小を迎えたのは、羊のような柔和な目をした、しかし酷くよぼよぼの爺さんである。年齢は百歳をも超えていよう。腰の曲っているせいもあって、陰茎は歩く時も地に曳きずっている。
相手が聾かも知れぬと、大声に遽だしく短小は来意を告げる。己が技の程を見てもらいたいむねを述べると、あせり勃った彼は相手の返辞をも待たず、いきなり股間についた陽根摩羅を露出して手に執った。そうして、玻璃の我慢汁を出すと、折から空の高くを飛び過ぎて行く渡り鳥の群に向って狙いを定める。陰茎に応じて、一射精たちまち五羽の大鳥が鮮やかに碧空を切って落ちて来た。
一通り出来るようじゃな、と老人が穏かな微笑を含んで言う。だが、それは所詮射精之射精(しゃせいのしゃせい)というもの、好漢いまだ不射精之射精(ふしゃせいのしゃせい)を知らぬと見える。
ムッとした短小を導いて、老隠者は、そこから二百歩ばかり離れた絶壁の上まで連れて来る。脚下は文字通りの大木のごとき茎立千仭、遥か真下に糸のような細さに見える精液渓流をちょっと覗いただけでたちまち勃起を感ずるほどの淫らさである。その断崖から半ば宙に乗出した猥石の上につかつかと老人は駈上り、振返って短小に言う。どうじゃ。この石の上で先刻の業を今一度見せてくれぬか。今更引込もならぬ。老人と入代りに短小がその石を履んだ時、石は微かにグラリと揺らいだ。強いて気を励まして陰茎をしごこうとすると、ちょうど崖の端から小石が一つ転がり落ちた。その行方を目で追うた時、覚えず短小は石上に伏した。男根はワナワナと顫え、我慢汁は流れて踵にまで至った。老人が笑いながら手を差し伸べて彼を石から下し、自ら代ってこれに乗ると、では射精というものをお目にかけようかな、と言った。まだ勃起がおさまらず蒼ざめた陰茎をしてはいたが、短小はすぐに気が付いて言った。しかし、陰茎はどうなさる? 睾丸は? 老人は去勢済だったのである。陰茎? と老人は笑う。男性器の要る中はまだ射精之射精じゃ。不射精之射精には、金剛の陰茎も碧玉の睾丸もいらぬ。
ちょうど彼等の真上、空の極めて高い所を一羽の鳶が悠々と輪を画いていた。その胡麻粒ほどに小さく見える姿をしばらく見上げていた甘勃が、やがて、見えざる精液を無形の陰茎につがえ、満月のごとくに引絞ってどぴゅと放てば、見よ、鳶は羽ばたきもせず中空から石のごとくに落ちて来るではないか。
短小は慄然とした。今にして始めて茎道の深淵を覗き得た心地であった。
九年の間、短小はこの老名人の許に留まった。その間いかなる修業を積んだものやらそれは誰にも判らぬ。
九年たって山を降りて来た時、人々は短小の陰茎の変ったのに驚いた。以前の太く長いカリ高な魔羅魂はどこかに影をひそめ、なんの凹凸も無い、コケシのごとく棒のごとき根貌に変っている。久しぶりに旧師の飛精を訪ねた時、しかし、飛精はこの魔羅付を一見すると感嘆して射精した。これでこそ初めて天下の名人だ。我儕のごとき、足下にも及ぶものでないと。
陳鎮の都は、天下一の名人となって戻って来た短小を迎えて、やがて眼前に示されるに違いないその性技への期待に湧返った。
ところが短小は一向にその要望に応えようとしない。いや、陰茎さえ絶えて手に取ろうとしない。山に入る時に履いて行った金糸の下履きもどこかへ棄てて来た様子である。そのわけを訊ねた一人に答えて、短小は懶げに言った。自慰は為す無く、シコシコは言を去り、至射精は射精することなしと。なるほどと、至極物分りのいい陳鎮の都人士はすぐに合点した。陰茎を執らざる射精の名人は彼等の誇となった。短小が陰茎に触れなければ触れないほど、彼の無敵の評判はいよいよ喧伝された。
様々な噂が人々の下の口から口へと伝わる。毎夜三更を過ぎる頃、短小の家の屋上で何者の立てるとも知れぬ自慰の音がする。名人の内に宿る射精の神が主人公の睡っている間に体内を脱け出し、淫魔を払うべく徹宵守護に当っているのだという。彼の家の近くに住む一商人はある夜短小の家の上空で、雲に乗った短小が珍しくも陰茎を手にして、古の名人・羿(ゲイ)と超勃起の二人を相手に魔羅比べをしているのを確かに見たと言い出した。その時三名人の放った精はそれぞれ夜空に青白い光芒を曳きつつ娼宿と天淫星との間に消去ったと。短小の家に忍び入ろうとしたところ、塀に足を掛けた途端に一道の精気が森閑とした家の中から奔り出てまともに股間を打ったので、覚えず射精し外に顛落したと白状した盗賊もある。爾来、淫心を抱く者共は彼の住居の十町四方は避けて廻り道をし、賢い渡り鳥共は彼の家の上空を通らなくなった。
雲と立罩める名声のただ中に、名人短小は次第に老いて行く。既に早く射精を離れた彼の魔羅は、ますます枯淡虚静の域にはいって行ったようである。木偶のごとき陰茎は更に凹凸を失い、勃つことも稀となり、ついには存在の有無さえ疑われるに至った。「既に、陰茎と空との別、是と非との分を知らぬ。眼は陰茎のごとく、耳は陰茎のごとく、鼻は陰茎のごとく思われる。」というのが、老名人晩年の述懐である。
甘勃師の許を辞してから四十年の後、短小は静かに、誠に精子のごとく静かに世を去った。その四十年の間、彼は絶えて射精を口にすることが無かった。口にさえしなかった位だから、陰茎を執っての活動などあろうはずが無い。もちろん、寓話作者としてはここで老名人に掉尾の大乱交をさせて、名人の真に名人たるゆえんを明らかにしたいのは山々ながら、一方、また、何としても古書に記された男根を曲げる訳には行かぬ。実際、老後の彼についてはただ無為にして化したとばかりで、次のような妙な話の外には何一つ伝わっていないのだから。
その話というのは、彼の死ぬ一二年前のことらしい。ある日老いたる短小が知人の許に招かれて行ったところ、その家で一つの器官を見た。確かに見憶えのある器官だが、どうしてもその名前が思出せぬし、その用途も思い当らない。老人はその家の主人に尋ねた。それは何と呼ぶ部位で、また何に用いるのかと。主人は、客が冗談を言っているとのみ思って、ニヤリととぼけた笑い方をした。老短小は真剣になって再び尋ねる。それでも相手は曖昧な笑を浮べて、客の心をはかりかねた様子である。三度短小が真面目な顔をして同じ問を繰返した時、始めて主人の顔に驚愕の色が現れた。彼は客の眼を凝乎と見詰める。相手が冗談を言っているのでもなく、気が狂っているのでもなく、また自分が聞き違えをしているのでもないことを確かめると、彼はほとんど恐怖に近い狼狽を示して、吃りながら叫んだ。
神が求めるものは「綾城って絶対アナル弱いよな……あれはほしい物リストで送りつけられたケツ穴プラグを友川に見つかって終電の流れで注文されたローションでバチクソ意識させられて遂にはハメられて「お腹空きませんか? この時間から牛丼って行けますよね?」つって挿れたままコート着て連れてかれて中で食べる事だけは許してもらって「さっ、三種のチーズひゅうどんお願いしまつッ……!」って持ち帰り窓口で言った音声を友川のOneDriveにいつでも聞けるように保存されて泣きながら尻コツコツ叩かれながらちゃぶ台で向かい合って食ってる顔だわ……」みたいなツイートであって間違っても「綾城さんの作品 今 回 も 期 待 通 り 最高でした!」なんて重くてネタ性のないツイートではない
神が感想欲しいな〜と言ってる時は薄め切ったインスタント松茸スープのようにちょろっと期待感を与える程度の感想を返し神が何かいいねしてる時はひっくり返しても落ちてこない腐ったオイコスのような妄想ツイートを浴びせかけるのだ
そうすると神のプロフィールページにもあの灰色横棒がいつの間にか現れて神も「顔のいい男のケツをガバガバに開けて首輪に乳首ピアスチェーンにスプタンさせて相方の女にプラグを膝蹴りさせてメス顔でトコロテンさせるのは最早それ自体では面白味があるとすら言えない全くの一般性癖」と正しく理解してくれるようになる
もう実家に4年ほど帰省していない。LINEも電話も拒否にした。
きっかけは最後に帰省したときに自分の置いていた唯一の荷物(ダンボール1つ分程度本)がいつの間にか断捨離といってなくなっていたこと。
その帰省時はメンタルかなり病んでてもう地元では働くのを逃げ場にできないかと考えていたが、自分のものがここに一切ないことに気づいた瞬間灰色でしか見えなくなって痙攣だけが残った。
心の整理がつかなく何も知らない体で帰ろうとしていたが、弟も同じことに気づいて激高したらしく、それをなだめてくれというLINEが来たときに全部爆発しそうになって着信拒否。
何もやりたくない死にたい感がひどすぎて床から立ち上がる事もできなくなり呻きながら予約の取れる精神科を探して処方してもらって、時間が解決してくれるのを待とううとしていたがそろそろ限界で勘当したいがまともな手続きないのかこれ・・
そのブ男は貧相な顔をあげて悲しそうに言った。俺は存在しないんです、と彼は言う。私は彼が何を言ってるのかよくわからないまま、遠くの流れ行く人混みの忙しそうな自転車の群れをながめた。なぜだか妙だなとも思わなかった。ここは日本でかつての中国でないなら、自転車の群れが街を行き来するはずもない。掴んだお冷の水滴がテーブルに落ちる瞬間、私はブ男から二言目の言葉を聞いた。
「チー牛って言葉が生まれたときに俺は生まれたんすけど、俺としても生まれたくて生まれたわけじゃないんすよ」
気づけば水滴がテーブルに溜まっている。オーダーした丼は届かない。客足が遠ざかっているはずなのに奇妙な遅さだ。男はチー牛と呼ばれることに生来の否定的感情を持ち合わせているらしい。にも関わらず彼は完璧無比にチー牛なのだ。完璧無比にチー牛である彼が自らの存在を忌避することそものが、彼のアイデンティティといえた。
「みんながですね、俺のことなんか忘れてしまえば、チー牛なんて言葉は非実在系の人物を指す言葉として消えちゃうし、俺もいなくなるんですよ」
彼は悲しそうだった。自転車の群れの前に水滴が写り込んだ。コップの水滴ではなく店と外を区切るガラスにそれはついている。天気は灰色へと傾き、雨粒がガラスへとリズムを刻んだ。人通りがメリーゴーランドのように滲んでゆく中、彼も溶け出して消えてゆくように思えた。実際、彼は人々の思いがかくあるべしとして生み出された存在に過ぎないのだ。だからその存在理由自体が低くあれと定められているし、チー牛本人もそれを意識しなければならなかった。彼が軛から逃れる瞬間があるとすれば――例えば彼がイケメンになってしまう瞬間があれば彼は消えてしまう。
では自分に似た誰かとあなたの存在は別なのではないかと私が聞くと、たしかにそうだと彼は答えた。チー牛それぞれに緩やかな個性が存在しているらしい。私はこのメランコリックな非実在空間において富豪であると認識した。誤認した、錯覚した、そのいずれかでもいい。富豪であるがゆえに今日はこうしてチー牛くんにご飯をおごってあげられる。そうともそれでいい。私は手に現れた札束を彼の目の前に置くと、彼自身がチー牛以外のオーダーを行うように促した。すると、置かれた札束を見て彼の目から涙がこぼれた。大枚を手にし、チー牛以外の丼を頼むという行為は人々のイメージするチー牛からはかけ離れており、彼自身のレゾンデートルを失うからだ。
彼は札束を握りしめて、おろしポン酢牛丼を注文した。チー牛にあるまじきオーダーが店内に響き渡る頃、彼の指先は虹色につつまれ、目の前のお冷の水滴は消え、外にいた自転車の群れも消え去っていた。
丸いゼリー状の半透明なツブツブが入ってるやつ 念入りに食うなと書いてあるのをみるに人類のなにか本能のようなものに訴えるうまそうさがあるのだろう
シャンプーのあの質感の飲み物ってなくないか?界面活性剤?が効いてる的なことなのかな
詰め替え用シャンプーの容器揉んでると飲んでみたくなってくる
食ってみたい!あの不思議な感触、食感としてはどうなんだろう 味はまあガムみたいなものでそれ自体がどうこうってんじゃなさそう
ときどきムラッとくるものがある つかサボテンステーキとかあるし食えるといえば食えるんだろうけどな まずいから…
過熱前のハンバーグとか時々食ってみたくなる タルタルステーキいつか食いたいが、そんなものが食える都会に住んでないんだよな
霜降り牛なんかもな 熱した後の灰色より熱する前の赤色の方がうまそう
断面が赤くてうまそうだし、厚さ5ミリくらいの断片を舐めるみたいな食い方はないのか?と思うんだけどないっぽい
Twitterには長すぎるし、個人のブログなど持っていないので、ここに書き散らかしておこうと思う。
ここでVTuberとはなんぞやという説明をする気はない。そして自分は一般の、言葉にさして影響力を持たないしがないオタクだ。
鳴神裁はVTuber界隈において、大きな影響力を持った。
登録者数10万人に満たない個人勢VTuberであるにも関わらず、動画一本で大手VTuber事務所に声明を出させるほどの影響力を持ったことは事実である。配信の同接は2つ前のものは一万を超えた。突発配信でも7000もの人を集めることができる。動画再生数も軒並み個人勢Vとしてはかなり多い数字だ。
そして、最近彼の蔑称としてよく使われる「灰色デマネズミ」は、確率として半分くらいは彼が事実を言っていた、ということから来ている。織田信姫の引退やゲーム部が解散しないことをリークしたり、直近の夜空メルのリークは大筋正しかったことをホロライブが認めた形となった。
彼がややバズるきっかけとなった牡丹きぃの件も、妊娠騒動があったことは牡丹きぃ本人が後から認めている。
良くも悪くも、鳴神がかなり注目度の高いVTuberであることは疑いようもない。彼の動画のコメント欄はどれも実のない論争で溢れている。
彼の善悪については言及しない。立場が変われば彼は善にもなりうるし、悪にもなりうる。
が、彼は常々「俺は嘘をつかない」と言っている。
それは今までの言動やリークの状況から見て、正しいだろうと個人的に見ている。
鳴神はリーク者から言われたことに誇張を加えるかもしれないし、ビッグマウスであるが、概ねリーク者からリークされたことをそのまま伝えている。彼は自我を持つ拡声機のようなものだ。
彼が間違ったとき、それはリーク者が鳴神にガセネタを掴ませたときだろう。
鳴神には嘘をつくメリットがない。嘘をつけば今以上に信頼度も落ちる。訴訟の確率もさらに高まる。それではピーナッツくんの件から学習してきた意味がない。
かなしいことに、鳴神は法律の知識を持たないし、マトモな人間ではない。捨て鉢になっているのか、無敵の人のような発言もする。
が、そのマトモではないキャラクターゆえに注目度が高まったのはあるだろう。彼の語り口は良くも悪くも印象に残る。正しいことを言っているように聞こえる話し方は聴衆を扇動させることに長けている。活動の方向性もずっと一貫している。彼は「彼にとっての」正しい者の味方だ。筋も通っている。
裏事情を話せないときには支離滅裂な説明をしがちだが、明らかになっていることを説明するときは彼は理路整然とした説明ができる。ドッヂボール炎上の件や、アズリム騒動の解説からそれは垣間見ることができる。サブチャンネルでは、分かりにくいゲームのストーリー説明をしていたがそれもうまかった。
彼は実際のところ、説明能力は高いし、計算高く、おおよそマトモではないが地頭は悪くはない。どうすれば注目を浴びることができるのかという、配信者としての学習能力がある。
鳴神のアンチは数多くいて、彼らの多くが鳴神に消えてほしいと思っている。鳴神への誹謗中傷も絶えない。
しかし、それは意味がない。彼が誰かに訴訟を起こされても界隈から消えるかどうかは分からないし、彼が消えたところで第二、第三の鳴神が出てくるだけだ。
彼ほどの影響力や行動力は無いにせよ、物申す系VTuberは存在している。内部事情を表に出すVTuberもいる。
彼らは鳴神ほどの影響力がないだけで、やっていることに大きな違いはない。
週刊文春が無くなろうとFRIDAYは生きているし、朝日新聞が無くなろうと毎日新聞が生きているのと同じであり、シバターだって訴訟を起こされかけようが元気に釣り動画をあげている。
人間はきな臭いものほど裏事情を知りたくなるものだ。それは人間の心理であり、変わらない。VTuber界隈だって同じことだ。
我々視聴者は、今まで通り鳴神の手の上で踊り、逆に鳴神を踊らせる。知りたいことは勝手に鳴神が調べてくれるので、それに任せておけばいい。
情報が正しかったか正しくなかったかは、5年後くらいに論ぜられればマシな方だろう。
彼の影響力が高くなったことで、使い勝手は更によくなった。彼を界隈から追い出そうとするより、うまく使える手段を考えた方がいい。
アイザックの件のように、証拠が伴えばセクハラの告発に使える。Vgamingのように小規模な運営相手であれば動画のネタとして仲裁に入ってもらうことも可能だろう。能力の低い運営に限るだろうが、自分だけではどうにもならなかった事案を鳴神の仲裁によって解決させるという使い方が可能だ。牡丹きぃ騒動も運営が鳴神にコンタクトをとったと言われている。きよのの告発も絵師や当該VTuberだけではどうにもならなかった事案が、鳴神を巻き込むことで視聴者やいちからという企業をも巻き込むことができた。個人勢Vのトラブルは今まで以上に鳴神が有効な手段になったはずだ。
企業勢の場合は、企業が所属VTuberに対して鳴神とコンタクトをとるのをNGとしているところが多いだろう。いちからは公にNGを出しているし、ホロライブも言うまでもない。
しかし、VTuber運営はどこもベンチャーであり、社員の責任能力も高くないケースがあるだろう。VTuberも配信者という特性上あまり賢くない人間が多い。漢字は読めないし、長文も読めない。運営に対しての不満をうっかり視聴者にぶちまけ、運営に牙が向くようにしてしまう状況もままある。案件もうまくこなせない。そしてそんなVTuberほど視聴者を抱えていたりもする。キャラクターとしてのプロ意識など持ち合わせていない。
いちからは今回の情報漏洩元を探しているという噂があるが、探し当てたところで第二第三の内通者が出ることを見越しておいた方がリスクマネジメントとしていいのではないだろうか。
鳴神はUpd8など複数事務所の社員と繋がりがあるようであるし、ホロライブのリークの件でホロ内部の人間と繋がっているのも確実だろう。
自分が企業に属する人間であれば、あえて鳴神に情報を流す人間を作る。可能性は低いだろうが鳴神がうっかりリーク元の名前を出すことも考え、架空の社員や彼が名前を出してもネットで情報が出ない社員を窓口にする。その社員と鳴神の繋がりは企業が管理する。そして流していいどうでもいい情報と、そうでない情報を精査して渡す。視聴者が知りたがることに対して、燃えそうにないギリギリのラインである程度整合性のある情報と証拠を渡していき、鳴神を利用する。
鳴神から「こんなリークが来たのだが真偽はどうか」と聞かれた場合、鳴神に動画を出される前にリークを察知することにも繋がる。
これがうまくハマっているのではないか、と推測している企業がある。Re:Actだ。
獅子神レオナと花鋏キョウの2名くらいしか知名度はないとも言える事務所ではあるが、名前を変え細々と運営は続いている。
鳴神はRe:Actについて、需要は高くないだろうが動画を出しているし、配信でも時折内通者について言及している。繋がりはあるだろう。
Re:Actが確信的に鳴神に情報を渡していると推測しているのには理由がある。鳴神が運営本体を責めていないからである。過去に4名脱退者が出た際も、皇噛ユカリ騒動の際も、瀧上りと脱退の際も、Re:Act内部の人間が聞かれたことを敢えて素直に鳴神に答えている。そして鳴神の信用を得た。鳴神が瀧上りとに言及した際に、Re:Act内通者の方が信用できると言ったのはそのせいだと見ている。
鳴神が運営は悪くない、と発言したり、素直に内部の動きをリークすることで、視聴者の目を変え、運営が悪い、推しが脱退したがどう説明してくれるのだ、説明が足りない、と盲目的に言われがちな風潮を変えることが可能だ。
結果としてなのかもしれないが、側から見てRe:Actは非常にうまく鳴神を使うことができている。(但し、Unlimitedのような特殊なケースは別
鳴神を使うことは、視聴者をうまく誘導するということに繋がる。
今回のいちからと月ノ美兎と鳴神裁の騒動は、そういった裏の駆け引きがまったくうまくいかなかった結果と見ている。
鳴神がガセネタを摑まされたのかは視聴者の誰にも分からないが、現実的に考えて伊藤忠商事他企業もいちからに出資している状況で、SMEのみがいちからに過干渉できるとは考え難く、かといってライバーの過去の発言から見てライバーといちからの調整が出来ていなかったのも事実だろう。月ノ美兎とSMEの契約が今現在も調整できていないことは、月ノ美兎本人が明らかにした通りだ。鳴神の灰色デマネズミという蔑称の通り、いちからのリークの件は現在グレー判定と言わざるを得ない。
誰かが鳴神を利用し得をした一方で、動画内で名前を出された月ノ美兎には迷惑がかかり、SMEは悪者扱いされ、鳴神裁も誹謗中傷やDM爆撃を受けるという散々な結果となった。