週に1回午前からバイトがあり、大抵ギリギリまで寝ていて起きてすぐに着替えて出発する。
駅への道中にあるコンビニはセブン一軒で、そこで飲み物とパン2個を朝食として買う。
電車の時間に余裕が無いために店内にいられるのは数分なのだが、毎回パンの陳列棚の前で迷ってしまう。殆どが不味いからだ。
いくつか安牌はあり、例えばヤマザキのアンパンや、よく知らぬメーカーのピーナッツコッペ、セブンPBのパンオショコラ。
しかしこれらを選べば済む話ではないのは、常に売っている訳ではなく、いつも食いたい訳でもないからだ。
POSシステム、世界、私、どれが悪いのかは分からんが、無難なものが数種類あれば十分なのに、
何らかの形で世界が歪み、不味いパンばかりが種類豊富に用意してある。
安牌を選べないときはこれらの内から無難そうなものを、若しくは一縷の望みをかけて新商品を選ぶも美味かった試しはない。
どれも脂気が多かったり、香料がきつかったりし、噛むうちに口内でニチャニチャとした塊を作る。
この特有の不味さは脳を灰色に染め上げ人生の悲哀を感じさせ、誰彼構わず当たり散らしたくなるような黒い怒りを産む。
この世界であらゆる意味で完全に間違っているものが存在しないように、セブンに不味いパンが満ちているのにも理由をつけられるのかもしれない。
しかしそれは理屈を捏ね上げ得るというだけの話で、ひとたびセブンのパンを口に含めば如何にそれが良識派じみた空論かを知るだろう。
たくさんかけたね
食パンもまずいと感じる? 食パンを買え。そしてコロッケかポテサラかサラダチキンかゆで卵か パンに挟んでうまいものを買え、そして挟んで食え
ファミマやローソンのパンも最近まずく感じるやで