2020-08-01

世界デカすぎてびっくりする

今日、城跡の小高い山に登って、城を模した高い建物の上から下界を眺めてみた。気分はさながら織田信長であるが、見える風景はだいぶ違うだろう。

ある一方には、名古屋のそびえ立つビル群があって、その周りにゴチャゴチャと灰色建物が乱立しているように見える。べつの方には工場群があって、電波塔や入り組んだパイプや、ガスプラント工場団地がある。四方八方がごちゃごちゃした灰色意味に埋まっている。そうして、この風景日本の、世界のごくごくごく一部の砂粒のようなものに過ぎないことに、驚く。

ひとりひとりに人生があり、意思がある。失敗があり、成功もある。後悔もあれば、喜びもある。家族がいて、恋人がいる。ひとりぼっちの人もいる。学校に行ったり、会社に行ったり、公園で遊んでいたり、昼まで寝ていたりする。ひとりひとりの境遇個性思考生業、過ち、どれも違っている。当たり前のことだが、これは同時に驚愕するにふさわしい事実だ。有象無象、玉石混合のあらゆる人間が同時に存在して、人生を生きている。

なんだか、ラーメン二郎を食べているような気分だ。マシマシのぎっしりとした意味が、私の中へ飛び込んでくる。思わず吐き出しそうになるが、食べているうちに、やめられなくなる。意味が集まり、重なり、絡み合う。世界が、めまいのするような重層感を持って迫ってくる。コンクリート色のごちゃごちゃした世界が、広がっていく。

世界想像を絶するほどデカ過ぎる。デカすぎて困る。

  • みなさまご存知の通り、脳が劣化してきた人間は世界がデカいことに感動できなくなる。 それどころか狭いなどと嘯くようになる。要するに、物事を単純化しがちになるのだ。単純化せ...

    • 元増田です。過去の日記を遡っていたらプチバズっていてワロタ。見つけてくれてありがとう。

  • そう信じて地球が丸かったと知ったときはガッカリだっただろうね 地球は狭かった

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