はてなキーワード: ポケベルとは
昭和の古い雑誌の巻末のほうには、しばしばペンフレンドコーナーというのがあった。
ひょうんなきっかけで、クラッシャージョウを特集していた80年代前半のアニメージュをふと手に取ったことがある。あれはたしか震災前の石巻市内の旅館だ。
ペンフレンドコーナーでアニメ愛を語り、連絡くださいと住所連絡先を書いていたあの頃の若者も、今はおじいさんおばあさんなんだろうな。
とにかくお手紙を書く時代だった。日ペンの美子ちゃんの黄金時代だ。
話はかわって学生の頃の話。
「あの、どこの山に登ってきたんですか」
1泊2日、残雪の単独登山の帰りだった。ほどなくして列車は富良野へと向かった。
「へえ、富良野って登山できるんですね。私、今富良野に住んでるんだけど、ほとんど町から出たことがなくて。今日、初めて列車で富良野から出てみたの」
聞いてみると出身は博多だという。看護学校に通うために、春に、富良野までやってきて寮にいるけれど、まだ友達がいないんだと寂しそうにいった。
「繁華街?、ああ中州ね」と彼女は笑った。鼻に寄ったしわの可愛さにすっかりやられてしまった。
富良野までの30分、音楽の話や地元の話、いろいろなことをお互いに話した。
やがて富良野が近づくとき、彼女は急いでメモ帳の切れ端に住所を書いてくれた。
今まさに一組のカップルが誕生しようとしている瞬間、周囲の乗客のくすくす笑いを今でも忘れられない。
俺の下宿の電話は(呼)だった。大家の部屋で親機で電話をとって、子機の部屋を呼び出す、という意味。
「え、なんで。すごく優しいおじいさんだよ」
「わたし、間違えて、呼び出しだって思わないで、もしもし、昭和くん?ってかけちゃったの。
そしたら大家さんがね、”ここは昭和さんのお宅ではありません。昭和さんが住んでいるアパートです!”っていってガチャって切られちゃったの。何も切ることないじゃない」
「ああ、それはきっと最近、大家さんとこに、そういう電話が多かったからイライラしていたんだと思うよ」
「もしもし、札幌商事の・・という者ですが、技術部の昭和さん、いらっしゃいますか。お見積りの件でお電話差し上げております」
昭和さん、札幌商事様からお電話です~、と取りついてもらったところ、
「はい、昭和ですが。いつもお世話になっており、、あ・・・小声で(おい会社にかけるなってあれほどいっただろ!)」
「はい、見積の件ですね、承知しております。20(時)部に変更ですね、例の物件(お店)ですよね。引き続きよろしくお願いいたします。」
などといって、彼女と待ち合わせをしたりした。
「昭和さん、お疲れ様、うふふ」といって電話を取り次いだ子が背中をポンと叩いて通り過ぎた。
待ち合わせをするだけのことで、このもどかしさ、このスリル。
ポケベルが登場するのはそれから平成に入ってしばらくのことだった。
こと、通信事情においては、昭和のエモさは半端ないものがある。
なのでおっさんたちが懐かしむのはよくわかる。
交通事情で書いたタバコの匂いはとてもひどい時代だったけれど、こんなふうに人と人がつながっていけた社会はもう二度と来ないだろう。
原作未読。
以下ネタバレあり注意。
とりあえずこれ。
「スマホは?」
なんでスマホ持ってないの?
中学生でしょ?
携帯ゲーム機は持ち込んでるのに。
あと、半年以上みんなで過ごしたら、話噛み合わなくて気付くんじゃないの?
テレビとかYouTubeとかTikTokの話とかするだろう普通?
不学校の話もせず、家庭の話もせず、何話してたんだ?
謎すぎる。
あと、狼の少女。
芦田愛菜の演技がキツいのもあるけど、なんであんな上から目線なの?
どういう立場なの?偉いの?
どうやってそんな能力手に入れたの?
「時間が過ぎたら狼に食われることになってる」とか、狼少女の上に誰かいるの?神?
原作読めばわかるの?
いきなりバツ印が墓標とか言われたり、手に集まったり階段出てきたりするのも、意味不明。
狼に食われない限り、謎解き不可能だったのでは?
なんで君らいるの?狼に食われたんじゃなかったの?
とにかくあらゆる設定がガバガバで、感動が薄れた。
ルーズソックスの時代ってポケベルなの?携帯じゃないの?とか。知らんけど。
よかったところ。
あれをよく乗り超えたよなって思うし、泣きそうになった。
現代的な問題を扱ってるし、学生や過去にそういうトラウマ持ってる人には刺さるだろうなって感じた。
ただ、なんか全体的に古くない?
絵とか、演出とか。
構図も単調だし、動きもぎこちない。
前半がだるく、終盤に謎解き集め過ぎて、ちょっとバランスが悪い。
それならもう少し前半スピード上げてほしい。飽きる。
でも伏線はそれなりに回収してて、そういう細かい部分を気にしなければ良作だと思う。
原作読んでみるのもいいのかな。
100点満点の82点。惜しい。リメイクしてほしい。
変更履歴:皆が体感より遅いと言うので、一般化を普及率50%にしました。都会は-3年、田舎は+3年くらいでちょうどいいかも(2024/01/20 8:41)
1979年 29歳 スペースインベーダーブーム
1986年 36歳 写るんですが登場
2018年 68歳 TikTok(ショート動画)が流行り始める
2019年 69歳 60代のスマートフォン率がガラケーを超える
2010年代 60代 本、新聞、CD、DVDが凋落、電子化・スマホ化する
2024年 74歳 ?
変化が濃すぎる
年はザックリ、わかりやすさ重視
全部調べて書いてます
普及率の伸びというのは体感より遅いんですよ、先進的な人は5〜10年早めるくらいで丁度いいかも
→ 皆が体感より遅いと言うので、一般化を50%にしました(2024/01/20 8:41)
※隆盛:身近になってきた当たり
※最盛期:ピーク
※一般化:大体普及率50%(ピークがそこまで行かない場合はピークの5合目当たり)
※FAXは非常にゆっくり浸透した、時代遅れになってから一番売れているのが面白い
※固定電話の普及は1950年代なのでこ50年生まれが物心つく頃は既にあったと思われる。また電話普及率は良い統計が無い
※炊飯器についても良い普及率のデータはなく、推測する論文がある始末
※新幹線と飛行機を入れたかったが、時代差より個人差が大きそうなので割愛
https://anond.hatelabo.jp/20230723144957
もう25年?くらい前の話。
自分:高2くらい? / レベルの低い高校の中くらいのアホ / イケメンではない
B:1番仲の良かった友人 / 同級生 / 同じくらいレベルの低い他校の中くらいのアホ / 少しイケメン
B母:40代前半??
Bの部屋は離れになっていたのでしょっちゅう入り浸っていて(たまり場になっていて他にも何人か来ていた)、B母とはたまに挨拶する程度。
なにかの拍子に連絡先を交換していて(当時だからPHSかな?ポケベルかな?うろ覚え)
ある日、B母から「2人で会えませんか?」と連絡が来て、なんだろう?入り浸りすぎてさすがに怒られるのかな?とビビリながらチャリを漕いで夜の公園へ。
内容は覚えてないけど普通に世間話をして、怒られなかったなーと安堵しつつ
「帰りますー」と立ち上がったら、B母に抱きつかれ「好きです」と言われました。
Bが子供っぽいこともあったが(でもレベルの低い高校の男子なんてだいたいアホでしょ?)どうやら私は他の入り浸っているメンバーの中では妙に大人びた雰囲気だったかららしい。
片親、長男てこともあったのだろうか?
しかし男子高校生(童貞)とはいってもさすがに自分の母親と同年代の人にそういう感情はわかないので
え?これ周りから見られたらどういう感じ??暗くて見えないだろうけどあqwせdrftgyふじこlp
とただただパニックw
年齢のことにはふれずにそっとお断り。
「ダメですか?」と言われたけど「そうですねーダメですねー」とお断り。
さてどうしたもんかと思いつつもBとは仲悪くなるのも嫌だしと何もなかったことにして
で、卒業後はお互い通う学校も近くなかったしBの部屋に入り浸ることもなくなってしまったんだけど
大っぴらにお酒が飲めるような年齢になって一緒に飲んだ際に
「最近、みんな元気?B弟(とも仲良かった)とかおばちゃんとか」と聞いてみたら
実は我々が高校時代、おばさんはメンタルが少し病んでいたという話を教えてもらった。
原因とか症状はきかなかったけど、病んでいたからB母は私のことを「好き」なんて言ってしまったんだろうか?
ふと思ったが、入り浸っていた他のメンツは大丈夫だったんだろうか?
私はその後大学を経てその先は東京に出てきてしまったので地元の友人とは完全に疎遠になってしまっていて
Bとも10年以上連絡は取っていない。
Bに会うことももう無いと思うし誰にも言わずにこの話は墓までもっていくつもりだったのだが
似たような境遇?話が上がっていたのでつい反応w
絵文字は環境によって変わるのでemojipediaで見てみよう
https://emojipedia.org/television/
薄型テレビになるとしたら新たに追加されるのかな?
https://emojipedia.org/telephone/
https://emojipedia.org/videocassette/
https://emojipedia.org/floppy-disk/
📟←ポケベルもいらない
ポケベルが ならなくて~♪
山一證券に内定が決まってた同級生がいた世代。なので、記憶がちょっと曖昧なところもあるかもしれないが許してほしい。
山一廃業のニュースが流れた日、内定をもらっていたその人は大学に姿を見せなかった。翌日青白い顔をして現れ就職相談課へ向かったが、状況はどうにもならないようだった。
10人に内定を出していた企業は、2月になって1人を除いて内定取り消しを知らせてきた。そんなことがあちこちで起こった。
内定を取り消された者への補償など、誰も何も言わなかった。だってそれは仕方がないことだから、不況だからね。山一が倒れるくらいだから他の企業も潰れてもおかしくないだろう? そういうリスクがあるのはわかってるんだから、なんで公務員試験を受けなかった? そんな空気だった。もっとも公務員試験も教員採用試験も受けたところで採用される確率はとても低く、強いコネでもないと決まらない時代でもあった。
当時の空気感は今と全く違うし、知らない世代には通じないものがあると思う。そんな話をしていきたい。
まず、当時はインターネットがそんなに普及してなかった。地方に行くほどその傾向は高く、他所で何が起きているかを把握するまでに少し時間がかかった。一番早くてテレビ、それから翌日届く朝刊。口コミの伝播も遅かった。東京で流行っているファッションやアイテムが地方に届くまでにも、半年くらいかかっていた。
就職のための情報収集もとにかくアナログで、ホームページのある企業はまだ少なかったし、あっても用を成さないものと見做されていた。だからリクルートがくれる分厚いカタログについてくるハガキで資料請求。
そんなことをしてると部屋中企業案内のカタログだらけ…になると思うだろ? 企業はハガキにある大学名を見て送ってこなかったりもしたから、そんなに増えないのだ。そして応募しても当たり前のように落ちるし、酷いところは結果も知らされない。絶対電話で結果は連絡しますといっても、かけてこない企業の方が圧倒的に多かった。電話代もいちいちかけるには高いもんな。当然封書での不採用通知もほとんどくることはなかった。履歴書も戻ってくることはほとんどなかった。
パソコンよりワープロのほうが普及していたけど、増田のいたゼミは卒論を手書きで出してた割合の方が高かった。そして履歴書は当然手書き。当時はそんなソフトもない。(頑張れば履歴書も作れたかもしれないが、当時の手書き文化の前で認められることはなかっただろう)そんな手書きの履歴書を何十、何百枚と書いて各企業に郵送していた。当然、コピーなど許されなかった。ペンだこができるまでボールペンを握り続けた。ちなみにボールペンも昔はたいして種類がなくてソフトグリップなんてものはまだ多くなかった。だから履歴書も手を真っ黒にして書き続けるしかなく、その多くが徒労に終わった。
ちなみにあの頃ケータイは高すぎて、学生は皆ピッチ(PHS)かポケベルを持ってた。田舎住まいだと実家に帰ると電波が入らなくて、履歴書にも家電の番号を書いていた。
しかしながら増田の周りの女子大生、特に短大生の内定率は高かった。まだ腰掛けが当然の時代で、30歳前、早ければ25歳くらいで女性社員は結婚を理由にどんどん退社していく。つまり常に会社には若い女性が入れる隙間があった。そして企業がそんな若い女性に求めるのは、「将来的にいいお嫁さんとして最適な時代に辞めていくこと」でしかなく、学生側もそれを良しとしていた。総合職を目指す女子大生は求められていなかったのだ。そこは厳選された男子学生の席だった。
男女雇用均等法はまだ、あってないようなものだった。インターネットが普及していないかったから、今のように誰でも気軽に告発するようなこともできなかった。そういったことは共産党に相談するしかなく、それはとても高いハードルだった。
氷河期世代を理由に今も不遇をかこっているのがおじさんばかりなのもそこに理由がある。あの当時、女子大生、短大生はサクッと内定を獲得し、数年働き、そのほとんどが結婚を機に職場を去っている。そして家を建て、車を買い子供を産んだ。
もちろん、そうはいかなかった女もいる。これを書いている増田だ。中学生の頃から母がフルタイムで働いていて、自分でもそうするのが当たり前だと思っていた。だから分不相応にも就職活動ではキャリアを目指したいなどと言ってしまった。
結果、どこにも決まらなかった。そんなものはまだ必要とされていない時代だったのだ。
内定先を見つけられないまま卒業式を迎えた。求人誌で見つけた大手企業のアルバイトに応募したら案外あっさりと決まった。社員登用もありなんて書かれると人は弱い。そんなことは結局起きなかったが。
アルバイトながら4月1日に勤務開始。仕事は主に伝票計算。社保も厚生年金も入れず自分で払うと最低時給の給料は吹き飛んだ。そしてその職場には、同じく就職できなかった女子がいた。卒業した大学は増田よりはるかに上のランクだった。こんな人でも決まらなかったのか。彼女はやはり25歳になる前にお見合いをして職場を去った。
増田も30前にしてやっと手に職をつけることができた。アルバイト先を辞めて実家を出て、なんとか就職できた。
数年働いた後、昔のバイト先が消滅したとバイト仲間から知らせを受けた。紙と手でチェックしていた伝票計算の仕事が無事にすべてIT化され、施設自体が閉鎖、アルバイトも全員解雇されたのだ。
だが昔の仲間を労っている暇はなかった。キャリアも何もないアラサーの女は多少のことで辞めはしないだろうという激務につぐ激務で、体を壊した。
転職しようと就職支援の会社に行くと「年齢とキャリアがミスマッチですね」と言われ、紹介できる会社はないと遠回しに言われた。ずっとこの言葉はついて回るのかと思いながら、別の会社を経由して無事に転職した。このときにはもう、履歴書を手書きで出す必要はないと言われた。いつのまにか時代は変わっていた。ネットに落ちているExcelの履歴書をダウンロードして入力して、プリントアウトして提出した。あっさりしたものだった。
無事に転職した直後に、リーマンショックがきた。暮れのテレビでは派遣村のニュースをやっていて、自分もいつそこへ行ってもおかしくないと痛感した。当時付き合っていた人は不況の煽りを受けて職場が倒産し、その後変な山師みたいなおっさんについてベトナムに行くと言って連絡が取れなくなった。風の噂で今は日本にいると聞いたが、どうしているのかまでは知らない。
それから震災やら大コケするビッグプロジェクトやら家族との別れなど、色々なことに遭遇しながら、今も一人で生きている。会社は辞めたが、仕事はしている。久しぶりに自分で健康保険と国民年金を払ったら、思った以上に高くなっていた。この先もずっとこんな感じで生きていくと思う。職をつけてよかった。
増田には今、大学の同級生たちとのつながりがほとんどない。世の中にSNSが普及したころ、彼女たちは子育ての真っ最中でそれどころではなかったのだ。Facebookで卒大のグループを見てもそれらしいアカウントは見つからなかった。かろうじて繋がっている数少ない友人たちもLINEをやるくらいで、SNSで積極的に発信することはない。特に言うべきこともないからだ。
別増田でフォーチュンクエストがおばさん臭キツすぎて無理って話が出てた。
フォーチュンは1989年に1巻が出て2020年に完結したわけだけど
ああいう思春期の少年少女を主人公にした作品が長期間連載が続くとなかなかキツいよな。
普通に考えて30年あったら読んでる側の時代も年齢もガラっと変わっちゃう。
当然書いてる側だってそう。
かといって作品内時間がそんな経ってないのに主人公たちの思想がどんどんアップデートされていったらそれはそれで作品内での登場人物の一貫性どうなっとるねんってなっちゃう。
昔と同じように昔と同じようにってしてるとたぶん、慣性が付きすぎて逆にどんどん古臭くなってくんだろうな。
よく古いドラマとか映画見たら今だったら許されないような表現ばっかりで草、みたいな話があるけど
ああいうのって一応はその場で完結してるわけじゃん。
でも連載が続いてて一貫した同じ作品がいろんな時代をまたいで続いていくのってなかなか難しいよな。
昔の話。17歳ワイ♂、大晦日に親父と大喧嘩してバイト代の4万円を握りしめて家出した。
大阪で一人暮らしをするんだと意気込んで東京駅で西行き鈍行列車に飛び乗った。
名古屋まで着いたが、特急に乗らないとその日のうちに大阪に着かないことがわかって、金が無いけど仕方なく特急券を買おうと考えながらトイレに入った。
トイレの入口で2コ上の先輩♂と再開。ぶつかりそうになったのが先輩。本当に偶然だった。
「お前何してんの?」
「婚約者を実家に連れて帰る予定が、彼女が体調不良でさ、お前、替わりにうちに泊まらせてやるよ」
すごい偶然だった。
うちの高校は寮のある私立で関東近郊からも生徒が集まってくる。卒業後まったく交流がなかったけど、先輩は快く実家に誘ってくれた。
そして先輩の実家に到着。
先輩「ただいまー」
携帯もない時代だから細かい話は到着してからなんて当たり前の時代。
すぐに誤解も解けたけど。
3泊させてもらい、朝昼晩、家族麻雀にも混ぜてもらって、靴まで買ってもらった。
そして、その4年後、大学生のときに仲のいい友達♂と北海道旅行に行った。
1週間かけて道内をまわり札幌に戻る。そこで友人とは別行動に。
1日かけて、一人でゆっくりラーメン食ったり、お土産を買ったり、さあ電車で東京に戻るかと思っていたら、チケットが無い。
2時間くらいかけて、歩いたところを探して回るも、チケットなんて落ちて無い。交番、札幌駅の窓口にも行ったが届けがない。
クレジットカードなんて持ってないし、残りの少ない現金だけじゃ帰れもしないし、泊まれもしない。
携帯もポケベルもまだない時代。別れた友人とも連絡がとりようがない。
ヤツの宿泊先を聞いておけばよかったと、途方にくれた。次第に夜になる。
すると母が「お父さんがゴルフで今日、札幌のホテルにいるよ」と宿泊先を教えてもらった。
こんな偶然ある?
親父の宿泊しているホテルにいって事情を話すと、いま外出中とのこと。仲間と飲みに行ってて不在だった。
ロビーで待っていると親父が帰ってきた。
「お前何してんだ?」
「チケット失くして帰れない。家に電話したら親父が札幌にいると」
「おまえラッキーだな」
バブルの風に乗って小金持ちだった親父から、小遣いをもらい、そしてホテルの部屋も取ってもらって、無事翌日東京にもどった。
俺って運がいいんと思うけど、どうだろうか。
他にもスゲ~偶然がたくさんあるんだけど、ここまでにしとく。
90年代はいろんな事件はあったけど(ていうかどの時代にもあったと思うけど)
暗いドラマが多かったのは90年代前半に恋愛脳全開のトレンディドラマが流行った反動
っていうか半分くらい野島伸司のせいだし、
その頃でも踊る大捜査線とかショムニとかお仕事系ドラマが流行りまくってたよ。
学校へ行こう!とかASAYANとか子供が主役の番組も多かったし、
ウリナリのポケットビスケッツ100万人署名運動とかもあったし
筋肉番付みたいにバラエティ番組でも金がかかったのが多かったから見応えがあった。
バーチャファイターが上手いやつは鉄人と呼ばれてテレビに出てた。
ポケモン赤青が発売されてみんな線をつないで交換してた。
ポケベルから携帯電話に移行して毎月のように端末が小型化されていって
1999年にiモードが始まってみんなメール使うようになったけど写メールはまだなかった
そんな時代。
https://www.youtube.com/watch?v=gOMhN-hfMtY
紅茶も冷めてるのに
なんでベッドから出たんだろう
朝の雨で曇った窓からは
外の景色も見えない
見えたところでどうせ
色なんて褪せてる
でも 壁に掛かった写真が
それも別に悪くはないのかも知れないと
思わせてくれるから
「スリム様
前にも手紙を出したけど、連絡をくれませんでしたね。
秋に2通出したのですが、届いていないんでしょうか。
郵便局で何かあったんでしょうね、多分。
まあそれはよくて、
ていうか、調子はどう?
娘さんも元気にしてますか?
僕の友達にもクソ女のせいで自殺したやつがいて、辛い気持ちが本当にわかります。
ローカスとやった奴も大好きです。本当最高でした。
とにかく、この手紙を読んでくれると嬉しいです、連絡、待ってます。
見えたところでどうせ 色なんて褪せてる
でも 壁に掛かった写真が
それも別に悪くはないのかも知れないと
思わせてくれるから
「スリム様
別に怒ってるわけじゃないけど。
会場の外で俺と話したくなかったんなら、無理する必要はないと思う。
俺の弟で、まだ6歳で、凍えそうな中で、二人でずっと一緒に待ってたのに。
本当クソ過ぎる。
弟はあなたみたいになりたがってる。
俺よりもあなたが好きなのに。
正直そんなに怒ってるわけじゃないけど、ただ嘘をついたのが許せないだけです。
手紙を書いたら返事をくれると言ってましたよね?
だから歌詞のなかで言ってることが俺には凄いよくわかるんですよ。
嫌なことがあると車に乗りながらずっと曲をかけっぱなしにしてます。
他にもう何もないから落ち込んだ時には本当に救われるんです。
アドレナリン的なものが出てそれから急に痛くなってくるんです。
本当あなたが言ってることはすべてリアルであなたにしかわからないことを教えてくれるからすごい尊敬してる。
彼女はあなたに嫉妬してるんですよ俺が毎日繰り返しあなたの話ばかりずっとしてるから。
彼女はあなたのこととか全然知らなくてまあ本当に理解できる人間なんているわけがないんだけど。
でも俺たちみたいな人間がどんな風に人生を送ってきたのかなんてあの女には何一つわかってなくて。
だから電話待ってます。このままだと世界一のファンを失うことになります。
スタンより
追伸
見えたところでどうせ 色なんて褪せてる
でも 壁に掛かった写真が
それも別に悪くはないのかも知れないと
思わせてくれるから
もう半年もなんの返事もないのは、俺に受け取る資格がないってことか?
最後の2通は届いたのをこっちは知ってんだよ
今高速を走ってて150キロ出してる
スリム、ウォッカも5杯飲んでて、これも全部お前のせいだからな
お前知ってるだろ、フィルコリンズの『In the Air Tonight』
海でおぼれたやつを、助けられたはずの男の歌
でも助けなかったんだよな、見てただけで、でライブ中ににそいつを見つけて
お前だろ
俺が苦しんでるのに、助けないで無視したのはお前だろ
もう遅いんだよ、鎮痛剤も死ぬほど飲んで頭がくらくらしてる
本当にお前が好きだったのに、
一緒になれたのに俺たち、ちゃんと考えろ、ふざけんなよお前
お前がすべて壊したんだ、眠れなくなって後悔でもしてろ
夢の中でうなされながら苦しんでもがいてろ
俺がいなくなったことを後悔したまま一生苦しんで生きろ
なあスリム、
ふざけんなクソ女 喋ってんだろうが
首は切ってない、ちょっと縛っただけで お前なんかとは違うからな
そろそろ終わりだ、
もうすぐ橋につくからな
ああくっそ、
これどうやって送るのか考えてなかった
見えたところでどうせ 色なんて褪せてる
でも 壁に掛かった写真が
それも別に悪くはないのかも知れないと
思わせてくれるから
「スタンへ
もっと早く返事を出せればよかったけれど、
忙しくて無理だった。
娘さんの名前、本当にすごくいいと思うよ。
コンサートでは会えなくて残念だったけど、見逃してたんだと思う。
もちろんわざとじゃないから、それはわかって欲しい。
でも、手首を切るって書いてたのは、あれは本当なのか?
俺のはただの道化のフリであって、わかるだろ、
それと、俺たちが結ばれるべきってのは流石にどうなんだ?
俺がそういうのを嫌いなこと、わかってるはずだよな。
もっと彼女のことを心配してあげた方がいいんじゃないかと思う。
この手紙が、助けになることを願ってる。
大丈夫だとは思うけど、万が一何かある前に届いてほしい。
少し落ち着いたら、全てがうまくいくと思う。
俺の曲が励みになってるのは嬉しいよ、
でもスタン、何でそんなに怒ってるんだ。
俺がファンにどんなことを望んでるのか、それをわかって欲しい。
頼むから変なことはやめて欲しいんだよ。
男が酔っ払って橋から車ごと川に飛び込んだんだけど、
トランクの中には恋人が押し込まれてて、しかも彼女はそいつの子供を妊娠してたらしい。
車の中から録音が見つかったらしいんだけど
内容までは言ってなくて
お前かよ
…嘘だろ
***
どこかで見た和訳が、
書簡形式なのに「だぜ」「しちまった」みたいな訳で死ぬほどうんざりしたので、
元がラップであることは無視して「日本語のメッセージ」ならこんな感じかなという形にしてみた。
日本語の感覚なら、多分スタンみたいなやつでも手紙やメッセージは基本敬語だと思うし、むしろyoutubeのコメ欄などでは頭おかしい人ほど敬語で文章を書く気がするので、そんな感じに。