はてなキーワード: パウエルとは
FRBは物価上昇が加速した当初に「インフレは一過性」と見誤り、金融引き締めの着手が遅くなった反省から、2022年は引き締めに積極的なタカ派姿勢を前面に打ち出し急速な利上げを進めた。インフレの鈍化傾向を踏まえて1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ幅を通常の0.25%に戻し、パウエル議長はタカ派から中立的な姿勢に戻すような発言をしていた。
そうした直後に出た強い雇用統計は、企業の旺盛な採用意欲を冷まし、粘着的な賃金やサービス価格の上昇を抑えようというFRBの引き締めがなお不十分である可能性を意識させた。マケリゴット氏は中国のゼロコロナ政策の終了などで米国や世界経済に再び勢いがつき始めたこともインフレ退治には逆風とみる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0700G0X00C23A2000000/
バーンズ元議長は物価上昇圧力を徹底的に抑え込むことに失敗。金融政策を十分な期間にわたって十分に引き締めることをせず、1970年代にインフレを手に負えない状態にさせた。一方、ボルカー元議長は1980年代、2桁に上っていたインフレ率の抑制には成功したが、その代償も大きかった。失業率が10%を上回るなど、経済は深く落ち込んだ。
元FRB金融政策局長で現在はドレイファス・アンド・メロンのチーフエコノミスト、ビンセント・ラインハート氏は「パウエル議長は歴史に自分の功績を残したがっている。バーンズ氏のように見て見ぬふりをして時期尚早に政策を転換したわけでもなく、ボルカー氏のように意図的にリセッションを引き起こしたわけでもない人物としてだ」と述べた。
米金融当局は当初軽視していた物価急騰のペースに追い付こうと、積極的な利上げを昨年進めた。今週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利上げペースを0.25ポイントに落とすと予想されているが、パウエル議長は同時に、政策金利を当面、高水準に維持し、物価上昇圧力が抑制されたと確信するまで金融緩和に転じることはないと表明する公算が大きい。
しかし、こうしたハイブリッド戦略がうまくいかない可能性は高い。世界2位の経済大国である中国が経済活動を再開させる中で石油価格高騰とインフレが再燃し、米金融当局は政策金利を据え置いた後、年内に再び利上げに追い込まれるかもしれない。引き締めスタンスに固執することで、当局の予想以上に失業率が上昇する可能性もある。
民間エコノミストの大半は、金融当局が米景気を悪化させることなく、うまくやれるとは考えていない。ブルームバーグが今月行った調査によれば、エコノミストは向こう1年間に米経済がリセッションに陥る確率を65%とみている。
住宅市場は昨年の急ピッチな利上げを受け、既にひどい打撃を受けている。
ドイチェ・バンク・セキュリティーズの米国担当チーフエコノミスト、マシュー・ルゼッティ氏は「消費支出が勢いを失い始めているかもしれない」と指摘。同氏は米経済が2023年後半に緩やかなリセッションに陥ると予想している。
ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏は「リセッションを回避するには、ちょっとした幸運と、ほどほどに巧みな金融政策が必要だろう」と述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-29/RP91JXDWLU6901
問題は、インフレを予測する正しい方法とは何かということです。最近の物価と賃金の測定値をパンデミックによる特異性に重点を置いたボトムアップ分析するか、経済がどれだけ上または下にあるかを示す従来のトップダウン分析です。その通常の容量。
影響力のあるスタッフを含むFRB内部の一部は、後者をより重視しており、これはより長期にわたる引き締め政策を主張するだろう. 他の人は前者を好み、より穏やかなアプローチを主張する可能性があります.
FRB は水曜日に金利を 4.5% から 4.75% の範囲に 4 分の 1 ポイント引き上げる可能性が高く、 2 回連続の会議での上昇は鈍化します。そうなれば、当局者は以前の利上げの影響を研究する時間が増えるだろう。彼らは、利上げをいつまで続けるか、そしてその高い水準をいつまで維持するかについて議論する可能性が高い.
連邦準備制度理事会と民間部門のエコノミストがインフレを予測するために使用する主力モデルは、国の財とサービスに対する総需要と、「産出ギャップ」で表される総供給を比較します。これは、実際の国内総生産と利用可能な資本に基づく潜在 GDP の差です。そして労働。また、失業率が一定の自然で持続可能な水準を下回ると、賃金と物価がより速く上昇すると予測するフィリップス曲線にも依存しています。
これらの変数を推定することは、パンデミック後やウクライナでの戦争中はもちろん、平時でも困難です。自然失業率は、物価と賃金の動きからしか推測できません。10 年前、FRB 当局者はそれを 5% から 6% の間に置いていましたが、実際の失業率が 4% を下回ったため、賃金の大幅な上昇は見られず、その後 4% 前後に下方修正されました。
ジェフリーズのチーフエコノミスト、アネタ・マルコフスカ氏は、12月の金利とインフレの予測は、自然利子率が一時的に約4.8%まで上昇したと彼らが考えていることを示唆している. 失業率が現在 3.5% であることは、労働市場が逼迫しすぎており、賃金圧力が高くなり続ける可能性が高いことを示唆しています。
先月の連邦準備制度理事会の議事録は、中央銀行のスタッフエコノミストが、仕事のマッチングが非効率なままであるため、自然利子率がゆっくりと低下する可能性があると考えていることを示しており、価格圧力が以前に考えられていたよりも長く続く可能性があることを示唆しています.
スタッフはまた、労働力の伸びが鈍いため、潜在的な生産量の見積もりを下方修正し、実際の生産量は持続可能なレベルをさらに上回った. スタッフは、この産出ギャップが 2024 年末まで続くことを確認しました。これは、わずか数週間前の予測よりも 1 年長くなります。
ジュネーブで経済コンサルティング会社を経営する元FRBのエコノミスト、リッカルド・トレッツィ氏は「これは大きな動きだった」と語った。「スタッフは委員会に、『今あきらめてはならない。そうすれば、中期的にインフレ率は2%を大幅に上回ったままになるだろう』と言っている」と述べた。
それでも、FRB当局者は、GDPギャップとフィリップス曲線に過度に固執することに慎重です。過熱した労働市場は賃金に最初に現れる可能性が高いため、多くの当局者は、それらを潜在的なインフレ圧力のより良い指標と見なしています。賃金は、雇用主が物価や生産性を通じて回復できると考えているものと、労働者が自分の生活費を考慮して何を期待しているかを明らかにします。
賃金が最近の 5% から 5.5% のペースで上昇し続ければ、生産性が年間約 1% から 1.5% 上昇すると仮定すると、インフレ率は FRB の 2% のインフレ目標をはるかに上回ります。
これが、FRB の政策担当者が先月、今年のインフレ予測を上方修正した理由です。より高い賃金上昇は総所得を押し上げ、より高い価格を維持できる消費力を提供します。当局者は、1970 年代に起こったように、労働市場が逼迫しているため、賃金が物価に連動して上昇する可能性があると懸念している。
先月の会合以降、臨時雇用や労働時間の減少など、労働需要が軟化した可能性を示す証拠が増えている。賃金の伸びが 4% に落ち込んだ場合、インフレ率を 2% にすることはより簡単になります。
労働者の供給が増えれば、賃金の不安は和らぐだろう。UBS の米国チーフ エコノミスト、ジョナサン ピングル氏は、移民が回復するにつれて労働力不足が緩和される可能性があると考えています。先月、国勢調査局は、2017 年以来初めて、6 月までの 12 か月間の純移民が 100 万人を超えたことを示す見積もりを発表しました。
FRB 当局者は雇用コスト指数を注意深く見守っています。第 4 四半期の数字は火曜日に発表される予定です。
食品とエネルギーを除く個人消費支出の物価指数の 12 か月間の変化で測定されるインフレ率は、9 月の 5.2% から先月は 4.4% に低下しました。FRB の 2% の目標をまだ上回っていますが、過去 3 か月で年率 2.9% まで緩やかになりました。
商品の価格が下落しているため、インフレは鈍化しています。住宅費の大幅な上昇は鈍化しているが、まだ公式の価格計には反映されていない. その結果、FRB議長のジェローム・パウエルと数人の同僚は最近、食料、エネルギー、住居、商品の価格を除外することで、労働集約的なサービスのより狭いサブセットに注意を向けました.
パウエル氏は、12月に前年比4%上昇したこのカテゴリーの物価は、消費者物価に波及する高い賃金コストの最良の尺度を提供すると述べた。
今月のスピーチで、FRB副議長のラエル・ブレイナードは、その見解をより楽観的に再評価し、賃金と住宅以外のサービス価格との関連性が弱まる可能性がある理由を強調しました。
彼女は、賃金の伸びとは対照的に、現在反転している最近の世界的な混乱の波及効果を反映している場合、物価上昇が緩やかになる見通しを指摘しました。たとえば、レストランの食事、自動車保険、航空運賃の価格は、主に食品価格、自動車価格、燃料価格の上昇がそれぞれの原因である場合、緩和される可能性があります。
UBSのピングル氏は、「賃金圧力が自然に緩和している場合、賃金と価格のスパイラルが進行することを本当に心配するという話をするのは難しくなる」と述べた。
連邦準備銀行の元エコノミスト、ジョン・ロバーツ氏は、サービス・インフレへの圧力を緩和するために、賃金以外のコストを削減する余地があると見ている. 「しかし、中期的には、ここでパウエルの議論に頼らなければならない. 「もし賃金の伸びがこれまでと同じように高水準にとどまるなら、彼らは依然としてインフレの問題を抱えることになるでしょう。」
ボウマン理事は、インフレの伸びが鈍化し始めた兆候はあるものの「なお高すぎる」とし、インフレ率を目標の2%に低下させるために「FRBにはまだ多くの仕事が残されている」と述べた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを続ける見通しとする一方、今後の引き締めペースは経済状況によって左右されるとも述べた。
さらに「フェデラルファンド(FF)金利は十分に制限的な水準に達した後、物価安定の回復に向け、しばらくその水準にとどまる必要がある」とし、それは持続的に堅調な労働市場を支える基盤構築の一助になるという認識を示した。
FRBの一連の行動にもかかわらず、引き続き低水準にとどまっている失業率については「深刻な景気後退を招かずインフレを低下させることに成功できるという明るい兆候」と指摘。同時に「金融引き締めによる労働市場への影響はこれまでおおむね限定的だったが、景気を減速させることに伴い、雇用創出も減速する可能性が高い」とした。
FRBが利上げを停止するほどインフレが鈍化した判断するには、「インフレがピークに達したという有力な兆候と、インフレが低下傾向にあることを示すより一貫した指標を確認したい」と述べた。
また、気候変動に対するFRBの役割については「安全で健全かつ安定した金融システムを促進するというFRB責務に限定されたもの」という考えを示した。
パウエルFRB議長も10日、FRBには金融機関が気候変動から直面するリスクを「適切に管理する」ことを確実にするという「限られた」監督権限があるとしつつも、「われわれは気候変動に関する政策担当者ではなく、そうなるつもりもない」と言明した。
議長は10日、ストックホルムで開かれたフォーラムで中央銀行の独立性について発言。事前に配布された原稿によれば、「米金融当局は気候に関連した金融リスクを巡り、限定的ではあるが重要な責務を負っている」としつつ、「議会による明確な法制化がなければ、より環境に優しい経済の促進や他の気候関連目標を達成するためにわれわれが金融政策や監督手段を用いるのは不適切だ」と説明。
「われわれは現在、そして将来も『気候政策当局』ではない」とパウエル氏は言明した。
講演原稿には経済や金融政策の見通しについて直接の言及はなかった。パウエル氏はただ、「われわれは経済を減速させるため政策金利を引き上げている。高インフレの状況で物価の安定を取り戻す上では、短期的に支持されない措置が必要となることもあり得る」と語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-10/RO9WAFDWLU6801
パウエル議長は45分間に及んだ会見で、物価上昇圧力緩和の兆候や、失業率悪化とリセッション(景気後退)入りを巡る懸念が高まる状況の中で米金融当局がインフレ抑制の闘いで手を緩めるのではないかとの見方を一掃することに努めた。
議長は「まだやるべきことが幾分残っている」とした上で、「任務を完了するまで現在の軌道を維持する」と話した。金融当局は0.5ポイント利上げを決めるとともに、最新の四半期経済予測で来年の追加利上げ見通しを示した。
米金融当局が物価抑制に引き続き強い態度で臨むメッセージを発したと受け止められ、債券相場はいったん下落した。その後、景気悪化を受けて当局が来年には姿勢を転換し、最終的には利下げに踏み切るのではないかとの市場の観測を背景に、相場は上昇に転じた。
スティーフル・ニコラウスのチーフエコノミスト、リンジー・ピエグザ氏は「従来予想よりも高い水準に金利を引き上げてそこに維持するというタカ派姿勢を金融当局が強めているのを市場は信じていない」と指摘。「インフレは当局の予想よりもはるかに望ましい道筋にあると市場が考えているのは明らかだ」と語った。
パウエル議長は金融当局としてインフレ率を2%の目標に押し下げる決意を確認するとともに、投資家がどのように考えるとしても、「インフレ率が持続的な形で鈍化していると確信する」まで利下げを検討することはないとし、「それにはしばらくかかる」と明言した。
議長はインフレ率がピークに達した可能性を示す最近の兆候を歓迎しつつも、「極度にタイト」と表現した労働市場や、賃金上昇が企業の労働コストとインフレを押し上げる圧力につながる点に焦点を定めた。「全く痛みを伴わずに物価安定を取り戻す方法があればよいが、それはない」とも述べた。
リチャード・バーンスタイン・アドバイザーズの債券ディレクター、マイケル・コントプロス氏は14日の議長会見と市場の動きに関し、「市場は自分たちが聞きたいことだけをえり好みしている」と分析。「議長発言は基本的に『一般に予想されているよりも高い水準に金利を引き上げ、そこに長く据え置く。それを知ってリスクを買いたいというのなら、自己責任だ』という趣旨だ」と解説した。
ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのシニアグローバル市場ストラテジスト、サミーア・サマナ氏も、リスク資産の上昇が続けば金融当局は予想よりも高く利上げしてそこに維持することを余儀なくされる可能性があると話す。実際、パウエル議長自身も当局のピーク金利予想がさらに高くならないと確信を持って言うことはできないと警告した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-15/RMWOYDDWLU6B01
インフレ率が 40 年ぶりの高値に達していたとき、FRB 当局者は、金利を積極的に引き上げる必要があることに全員一致でした。今、彼らの間で、頑固なインフレがどのようになったのか、そしてそれに対して何をすべきかについて亀裂が生じ始めています.
来年のインフレ率は着実に低下すると予想し、金利の引き上げをすぐに停止したいと考える人もいます。来年はインフレが十分に緩和されないのではないかと懸念する向きもある。このシナリオでは、金利を引き上げるか、その水準をより長く維持する必要があり、急激な景気後退の可能性が高まる。
そのため、パウエル氏には、金利政策の次の段階を計画するという課題が残されています。彼は 2 つの難しい問題に直面しています: 金利をここからどこまで引き上げるか、そしてインフレを克服するためにその水準をどのくらいの期間維持するかです。
https://www.wsj.com/articles/powell-federal-reserve-interest-rates-inflation-11670859520
なぜこうなってしまったのか。答えは2つ、パンデミックと戦争だ。
長く続いた低インフレと低金利という快適な時代は、コロナ禍の到来で突然終わった。各国政府と中央銀行が、ロックダウン下の企業と家計を支えるために何兆ドルもの支援を投入したためだ。
この命綱のおかげで、労働者は失業手当の列に並ばずに済み、企業も倒産を回避し、住宅価格も暴落を免れた。しかし同時に、そのせいで需要と供給のバランスはかつてないほど狂ってしまった。
2021年に入って各地のロックダウンが解除され、グローバル経済がリセッション後の回復としては過去80年で最速のペースで成長し始めると、世界の貿易システムは経済下支えのために投入された膨大な資金を消化しきれなくなった。
それまで稼働停止していた工場の生産回復は需要の急増に追いつけず、新型コロナ感染防止ルールにより、小売業、交通、医療分野では人手不足が起こり、景気回復にあおられてエネルギー価格は急騰した。
それでも足りないとばかりに、2月にはロシアがウクライナに侵攻した。主要な石油・天然ガス輸出国であるロシアが西側諸国による制裁の対象となり、燃料価格はさらに高騰した。
インフレが「貧者への税金」と呼ばれるのは、低所得者に最も深刻な打撃を与えるからだ。2桁台のインフレは世界中で格差を拡大させている。比較的裕福な消費者は、コロナ禍によるロックダウンの間に積み上がった貯蓄に頼ることができるが、それ以外の人々は家計のやりくりに苦労しており、フードバンクに頼る人も増えている。
北半球が冬になり、燃料費の高騰によって生活費への圧迫はさらに厳しくなる。医療機関から航空会社に至るまで、さまざまなセクターで労働者はストライキを起こし、インフレに見合うような賃金の引き上げを要求している。だが大半は、十分な成果を得ないまま妥協に追い込まれている。
富裕国の政界は生活費をめぐる懸念への対応に追われている。気候変動対策といった他の優先課題も一部で後回しにされている。
最近になってガソリン価格が下落したためプレッシャーはやや緩和されたものの、バイデン大統領率いる米政権にとって、インフレは依然として最大の関心事だ。またフランスのマクロン大統領やドイツのショルツ首相も生活支援プログラムに数十億ユーロを回しており、財政運営に負荷がかかっている。
先進国においてさえ状況が厳しいとすれば、ハイチ、スーダン、レバノン、スリランカといった貧困国では、食品価格の急騰が困窮状態を一層悪化させている。
国連世界食糧計画(WFP)では、世界で7000万人以上が飢餓に近い状態に追い込まれたと推定しており、この状況を「飢餓の津波」と呼んでいる。
世界各国の中央銀行は、需要の冷却とインフレ抑制に向けて急激な利上げに乗り出している。国際通貨基金(IMF)は、世界のインフレ率は2023年末までに現在の水準の半分以下となる4.7%にまで低下すると予測している。
目指すのは、需要の冷却によって住宅市場の崩壊や企業倒産、失業者の急増が起きることがないような「ソフトランディング」だ。もっとも、急激なインフレが生じた過去の例では、そうした最良のシナリオは達成が困難だということが示されている。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長からラガルド欧州中央銀行総裁に至るまで、金利の引き上げという薬は苦々しい結果をもたらし得るという見解が相次いでいる。そのうえ、ウクライナでの戦争や中国と西側諸国の対立といった大きな不安定要因を巡るリスクは、ダウンサイド方向に振れている。
IMFが10月に発表した恒例の世界経済見通しは、ここ数年でも有数の悲観的な内容で、次のように指摘した。「要するに、最悪の事態はこれからである。多くの人にとって、2023年はリセッション(景気後退)の年と感じられるだろう」
https://jp.reuters.com/article/year-end-inflation-idJPKBN2SW04O
アップルやマイクロソフトといったテクノロジー大手が売られ、相場を大きく圧迫。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は2%安。S&P500種株価指数は4営業日続落となった。KBW銀行株指数の構成企業は2社を除く全てが値下がりした。
ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は「困難な時期が待ち受けている」とし、ボーナス減額や人員削減が実施されたとしても意外なことではないと警告。バンク・オブ・アメリカ(BofA )はリセッション(景気後退)の可能性に備えて退社する従業員が減っているため、採用を減速させているとブライアン・モイニハンCEOが明らかにした。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOはCNBCに対し、来年は「緩やかないし深刻なリセッション」に見舞われる可能性があると話した。
ニューヨーク・ライフ・インベストメンツのポートフォリオストラテジスト、ローレン・グッドウィン氏は「株価はまだ底入れしていない」と指摘。「株式市場では今のボラティリティー局面が今後数カ月で終了する可能性が高いが、企業業績はまだリセッション的な環境に適応したものになっていない」と述べた。
モルガン・スタンレー・アセット・マネジメントのリサ・シャレット氏は経済成長の減速やインフレで消費者の購買力が低下するのに伴い、大手企業の一角では来年の業績が想定よりもかなり大幅に落ち込む可能性もあると指摘。「企業ガイダンスの多くは妄想的だ」とし、「多くの人は不都合な現実を突然知ることになる」とブルームバーグテレビジョンで話した。
安全性を求める動きから、米国債は上昇。取引終盤に上げ幅を拡大した。10年債利回りは一時7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.51%を付けた
外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して値上がり。一時は下げていたが、株価下落を背景に安全な資産とされるドルに買いが戻った。
ドルは対円では137円付近。朝方にはドル売り・円買いの動きで136円を割り込む場面もあった。
スコシアバンクのショーン・オズボーン氏は「米金融当局にとっての見通しにもっと実体的な変化がない限り、ドルの上昇は持続可能だとの確信は持てない」と6日のリポートで指摘。「しかしドルは短期的に若干の堅調を維持できるかもしれない。投資家が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合に目を向け始めるためで、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が同会合で金利に関する期待を上方向に誘導しようと努める可能性は十分ある」と述べた。
INGバンクのフランチェスコ・ペソレ氏は「ドルが一段と下落するには、ドルの弱気トレンド継続を投資家が確信を持って予想する必要がある。ロングスクイーズの余地は今や著しく縮小した」と指摘。「そのような予想は時期尚早であり、年末にかけてドルは回復すると想定している」と話した。
ニューヨーク原油先物相場は大幅に続落し、昨年12月以来の安値となった。金融市場全般で売りが広がる中、投資家は原油のポジションを縮小した。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)はこの日の下落で年初来の上げを全て失った。原油市場では流動性の低下が続いている。北海ブレント原油先物の建玉は2015年以来の低水準。12月に入り、トレーダーらはポジションを縮小している。
シティグループの商品調査グローバル責任者エド・モース氏は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、原油市場で最近「理不尽」な価格の動きが見られることから、トレーダーらは「市場から逃げ出している」と指摘。「年末が近づいており、今年利益を得た人はそれを失いたくはない」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は、前日比2.68ドル(3.5%)安の1バレル=74.25ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は3.33ドル下げて79.35ドル。
ニューヨーク金相場は小幅に反発。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は1.10ドル(0.1%未満)高の1オンス=1782.40ドルで引けた。金スポット価格はニューヨーク時間午後2時半時点で0.1%上昇の1769.83ドル。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-06/RMHE12DWLU6801
時々私たちは聞きたいことを聞きます.FRB議長のジェローム・パウエルがFOMCの7月の会合後にマスコミに「ある時点で」引き締めのペースを遅くすることが適切になると語ったとき、市場はそれをFRBが利上げのペースが鈍化するだけでなく、2023 年には利下げを開始することさえありました。
FRB は 7 月に 2 回連続で 75 ベーシス ポイントの利上げを行い、9 月には 3 分の 1 の利上げを続けましたが、中央銀行による差し迫ったハト派のピボットへの期待が S&P 500 の 9.1% 上昇を促進し、7 月は2020 年 11 月以来の株式にとって最も強い月。2022 年末のフェデラル ファンド レートの見積もりは、6 月中旬の水準から 40 ベーシス ポイント低下して 3.3% になり、2023 年末の見積もりはさらに 100 ベーシス ポイント低下して 2.7% になりました。これらの動きは、FRB が 1980 年代以来最速の利上げサイクルを行った後、来年利下げを行うと市場が予想していることを示唆しています。
2022 年と 2023 年の両方のフェデラル ファンド先物の下落は、インフレと FRB の利上げペースの両方がピークに達したという市場参加者の感情の高まりを反映しています。そしてある程度、彼らは正しいです。インフレ率は短期的には低下傾向にあると思われます。そして明らかに、ある時点でFRBは利上げのペースを遅くするでしょう。
しかし、市場が考慮していないのは、インフレ率が低下するリスクですが、依然として高水準にとどまっていることです。2 桁のインフレにつながった 1970 年代半ばの「ストップ アンド ゴー」金融政策の悪影響を FRB が認識していることを考えると、利上げ後すぐに利下げを行う可能性は低いと言えます。
そのため、中央銀行は、インフレ率が 2% の目標に向けて下降傾向にあるという明確な証拠が数か月にわたって得られるまで、引き締め政策を維持する可能性が高いと考えています。秋には利上げのペースが鈍化するかもしれませんが、それはFRBが利下げを行う環境とは大きく異なる政策環境です。
消費者物価指数 (CPI) で測定されたインフレ率が 6 月に 9.1% でピークに達したという期待は、コモディティ価格の下落とサプライ チェーンのボトルネックの緩和によってもたらされました。それにもかかわらず、インフレは現在広範囲に及んでおり、商品価格の上昇から経済のサービス部門に移行しています。これらには、賃金や家賃などの住居費などの分野が含まれます。これらは粘着性があり、コモディティ主導の総合インフレ率よりも調整に時間がかかります。
FRB当局者はまた、あらゆる機会を利用して、経済の弱体化に直面してもひるむ可能性が低いことを強調してきました. パウエル議長は、7 月の FOMC 会合の後、経済力を犠牲にし、労働市場を弱体化させなければならないとしても、FRB の最優先事項はインフレ率を 2% の目標に戻すことだと繰り返しました。
株式市場は長期投資家にとってより魅力的に見えます。これは、感情が洗い流され、消費財、通信、テクノロジーの大幅な下落、および一部のセクターでの収益予想の再設定を考慮するとです。それでも、経済の弱体化に伴う利益率への継続的な圧力を反映して、アナリストの収益予測は引き続き低下しているため、株式のさらなる弱体化とレンジバウンドの市場が予想されます。
インフレに後押しされた収益は、第 2 四半期の収益シーズン中にアナリストの予測をほぼ達成していますが、多くの企業は、ドル高が海外収益に与える影響、投入コストの上昇、消費者需要の軟化、および賃金圧力に対処するため、利益率の低下を報告しています。 1980 年代以来、これほど高くはありませんでした。
2022 年と 2023 年の S&P 500 の収益予測は、先月下落したにもかかわらず、依然として不安定です。S&P 500 の収益倍率は現在の推定の 17 倍であり、長期的な平均を上回っており、収益が引き続き低下する可能性が高いというリスクを反映していません。FRB は 2% の個人消費支出 (PCE) インフレ率を目標にしているため、ここからの複数の景気拡大はありそうにないと考えています。
https://www.bnymellonwealth.com/insights/investment-update-hopes-for-a-fed-pivot-premature.html
11月の米雇用統計では、平均時給が前月比0.6%増と今年1月以来の大きな伸びを示し、非農業部門雇用者数も市場予想を上回る増加となった。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、インフレ抑制には雇用市場の需給の緩みや企業の収益率鈍化が必要になるとの認識を示しており、こうした統計は懸念材料となる。
ウィルミントン・トラストのシニアエコノミスト、レア・トーマス氏は「米金融当局は政策金利のピーク水準を引き上げ、より長期にわたってその状態を維持せざるを得ない可能性がある」と指摘した。
セントルイス連銀のブラード総裁は、インフレを鈍化させるため金融当局は政策金利を「最低」でも5ー5.25%に引き上げるべきだと述べている。KPMGのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏ら一部の識者は5.5%に達するとみている。
スウォンク氏は「インフレはがんのようなもので、治療しなければ他に転移し何度も再発するような厄介なものになる」と指摘。その上で、利上げという「治療」によって「2023年は荒れた年になる」と予想した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-04/RMDJAEDWX2PU01
米雇用者数は予想上回る伸び、平均時給は加速-金融当局に圧力 (3)
エラリアン氏はブルームバーグテレビジョンで、「またもや米金融当局のコミュニケーションが市場での過度なボラティリティーを助長した」と指摘。「パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週の講演でことさらバランスを取るよう務めた」ものの、「市場で既に進行していた著しい上昇を押し返すことは全くしなかった。インフレへの警告など他のことには言及したが、市場の振る舞いという側面を理解していなかった。そのため、こうした過剰反応が見られた」と述べた。
同氏はグラマシー・ファンズの会長でブルームバーグ・オピニオンのコラムニストも務める。
また、ブラックロック・ファイナンシャル・マネジメントのグローバル債券担当最高投資責任者リック・リーダー氏も同じくブルームバーグテレビジョンで、市場の動きは「やや行き過ぎだ」と指摘した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-02/RM9XUOT1UM0W01
アメリカン・エンタープライズ研究所で講演し「われわれは制約的な領域に入っていると私は考えており、より緩やかなペースで十分に制約的な金利水準に到達することができる段階にある」と指摘。
「これについて検討することになると思う。そして、それは賢明なことだ。政策をやや調整し始める余地を与え、任務を遂行するために金利がどの程度高くなる必要があるのかや、どのくらいの期間その水準を維持する必要があるのかを再検討できる」と語った。
FRBは過去4会合連続で75ベーシスポイント(bp)の利上げを実施。1980年代以降最も急速な引き締めペースで、政策金利は3.75─4%となった。
FRBのパウエル議長は11月30日に「早ければ12月にも」利上げペースを減速させる可能性があると述べた。
パウエル氏の発言を受け、同日の米株市場は大幅上昇。現在の政策引き締めが予想よりも早期に終わるというハト派的なメッセージと受け止められた。
バー氏の発言はパウエル氏の発言とほぼ一致する内容だったが、バー氏はそうした市場の見方をけん制。「利上げペースの変化が(インフレ押し下げという)プロジェクトの真剣さの変化を反映していると考えるのは誤りだ」と述べた。
「インフレ率を実際に2%まで下げるには長い時間がかかるため、金利は長期間、高水準にとどまることになるだろう」と語った。
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-barr-rates-idJPL6N32R0EY
ブラード総裁はマーケット・ウオッチとのインタビューで、金利がインフレ抑制に向け「制約的となるための道のりはまだ長い」とし、「十分に制約的」な水準にするために、金利を現在の3.75─4%から5─5.25%のレンジへ引き上げる必要があるという考えを改めて示した。
さらに、過去のインフレ動向を踏まえ、金利が制約的な水準に達した後は「23年と2024年にかけ、その水準にとどまる必要がある」と述べた。
その上で「われわれは1970年代よりも速いペースでインフレを抑制したい」とし、来年を通じて物価上昇圧力が緩和する条件を整えるために政策金利を短期間で引き上げることを選好するとした。
12月13─14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅については、パウエル議長に委ねるという考えを繰り返した。市場では0.50%ポイント利上げが実施されるという予想が優勢となっている。
ブラード総裁は17日、ケンタッキー州ルイビルでの講演後、記者団に対し「私は以前、4.75-5%との見解を示していた」とした上で、「きょうのこの分析に基づけば、5ー5.25%ということになろう。それは最低水準だ。この分析によれば、その水準なら少なくとも(十分抑制的と見なされる)領域に達する」と語った。
講演でブラード総裁は、「十分抑制的」な政策にするという金融当局の目標を達成するには、政策金利の水準をより高くする必要があると指摘。今後も一層の利上げが必要になるとの認識を示した。
総裁は「そうした寛容な想定の下であっても、政策金利はまだ十分抑制的と見なされる領域にはない」とし、「十分抑制的な水準に達するためには、政策金利はさらに引き上げられる必要がある」と述べた。講演での発言内容は事前に配布された原稿に基づく。
講演原稿では自身が支持する具体的な水準に言及しなかったが、ブラード総裁はチャートを示しつつ、十分抑制的な政策金利について5-7%程度になる可能性があると説明した。総裁が示した金利水準の算出には、スタンフォード大学のジョン・テイラー教授が考案した指針「テイラー・ルール」の複数の別バージョンが用いられた。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは現在3.75-4%。
今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つブラード総裁は12月会合で0.5ポイントないし0.75ポイントの利上げを支持するかどうかには言及せず、方向性を設定するのはパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長だと記者団に話した。
先週発表された10月の米消費者物価指数(CPI)コア指数の伸びが鈍化したのを受け、幾人かの当局者は次回の利上げ幅縮小を呼び掛けている。投資家の間では、来月0.5ポイント利上げし、来年に政策金利は5%前後でピークを付けると予想されている。
ブラード総裁は高インフレの持続を招いた1970年代の金融政策の失敗を繰り返さぬよう、当局は長期にわたり政策金利を高水準に維持すると予想。「インフレ率が目標に向かって意味のある形で鈍化する明らかな証拠を目にする必要がある」と記者団に語った。
総裁はさらに、インフレ率が来年低下すると予想しながらも、その証拠はこれまでのところ比較的乏しいとの認識も示した。講演で総裁は「これまでのところ、金融政策スタンスの変更は実際のインフレに限定的な効果しかもたらしていないように見受けられる。ただ市場の織り込み具合は、2023年にディスインフレが見込まれることを示唆している」と述べた。
10月に前年同月比7.7%となったCPIの上昇率は、6月に9.1%でピークに達した後、4カ月連続で減速したが、依然として極めて高い水準にある。食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は6.3%となり、9月の6.6%を下回ったが、持続的な低下傾向を示すには至っていない。
投資家はこれが、インフレが制御されつつあることを意味すると、何としても信じたがっている。いくつかの注意事項はある。物価は依然として異常なペースで上昇しており、家計はインフレ率の低下が、物価水準の安定につながらないことに気づくだろう。このディスインフレの大半は、モノの価格を通じてもたらされている。10月のモノの価格は9月から0.4%低下した。とりわけ、家電などの耐久財の価格が下がった。これは住宅市場が冷え込んだ結果であり、FRBが実現したいと述べている類いの需要抑制だ。
対照的に、サービス価格は前月比で0.5%、食品は0.6%、エネルギーは1.8%上昇した。インフレは経済全体に幅広く存在し続けているため、抑えるのが困難な状況だ。
需要を抑える形でのFRB単独のインフレとの戦いに依存した結果の一つとして、家計には生活水準を上げる方法がほとんど残らないという事態が生じている。インフレ調整後の1週間当たりの所得は10月に減少し、前年同月比3.7%減となった。
このペースでは、たとえインフレが低下していったとしても、今回のインフレ高進局面で失った購買力を家計部門が取り戻すには長い時間がかかるとみられる。議会とバイデン政権は、新たな供給拡大と実質賃金の上昇を加速させる生産的な投資促進策によって、家計に寄与することができるかもしれない。しかし、ジョー・バイデン大統領は9日、「トリクルダウン(富裕層や大企業が豊かになると最終的には下位にも富が行き渡るとする)」政策を依然として非難していた。バイデン政権の経済政策の下では、実質賃金は下がるのみとなっている。
その結果、FRBが単独でインフレに対抗しなければならなくなった。住宅関連支出をはじめとする緩やかなディスインフレは、今年の金融引き締めがある程度の効果をもたらしている可能性を示す兆候だ。しかし、ジェローム・パウエルFRB議長が掲げる2%のインフレ目標からは依然としてかけ離れている。パウエル氏は、FRBが利上げペースを緩める可能性はあるものの、インフレを封じ込める決意を維持するとの姿勢を示唆した。市場はその決意が揺らぐことを期待しているかもしれないが、パウエル氏にその期待に応えるだけの余裕はない。
FRBの保有資産は、新型コロナウイルスのパンデミック対応で約2倍の約9兆ドルに膨張した。歴史的なインフレ高進に直面し、より短期間で圧縮しようとしている。
FRBは2017年から2019年にQTを実施している。今回のQT計画と比較した点を以下にまとめた。
<早めの開始>
今回のQTは、18年以来となる利上げを決めた3月のFOMCの次の会合で決定した。
これに対し前回は、15年12月の利上げサイクル開始から2年近く経過した17年秋だった。
引き締めプロセス全般で見てもQTの開始は早めだ。今回は政策金利を0.75─1.00%に引き上げた時に発表。前回は1.00─1.25%だった。
<縮小規模は倍>
4日の発表によると、資産縮小は6月から開始する。規模は8月までは月475億ドルで、9月から月950億ドル(国債600億ドル、住宅ローン担保証券=MBS350億ドル)となる。これは前回の最大月500億ドル(国債300億ドル、MBS200億ドル)のほぼ倍だ。
前回のQTでは、1年かけて月あたりの縮小規模を500億ドルまで拡大した。まず月100億ドルで開始し、18年秋に500億ドルにするまで、四半期ごとに100億ドルずつ増額した。
今回は、3カ月で最大規模の950億ドルに引き上げる。
FRBにとって初だった前回のQT開始時、保有資産は約4兆5000億ドル。これを約2年で約6500億ドル減らし3兆8000億ドル強にした。
今回は、1年間で1兆1000億ドル超削減する予定で、前回の削減総額を上回る。エコノミストの多くは、3年で約3兆ドルの縮小が目標とみている。
ニューヨーク連銀のデータによると、FRBが保有する国債は、償還までの期間が前回のQT時よりも約2年短い。これは、コロナ危機対応の初期段階で短期の国債(Tビル)を大量に購入したことが一因だ。
4日の発表によると、中長期債の償還が月当たりの縮小額の上限に達しない場合、Tビルで賄う可能性がある。
<終了の見通し>
銀行がFRBに預ける準備金が「潤沢と見なす水準をいくらか上回る」水準になった場合、QTプロセスを減速させた後に停止するとの見通しをFRBは示した。
QTは中銀準備を減少させる作用がある。前回は準備金の水準を下げ過ぎた結果、短期金融市場が動揺した。FRBはそのような事態の再発を避けたいと考えている。
<MBSを売却するのか>
3月のFOMC議事要旨は、MBSの償還が月350億ドルの上限を下回るとFRB当局者が予想していることを示した。これは住宅ローン金利がすでに大幅に上昇しているため、低金利時にみられるローン借り換えによる「期限前返済」の割合が縮小しているためだ。
議事要旨によると、保有資産縮小が「十分に進んだ」後、MBSの売却を検討することが適切である点でおおむね合意したとされる。
あと、実は昨年末の時点でFRBの利上げは見えてたんで、「今年は投信の評価額が上がるのは期待できないな」って思ってた。
なんで「ことしはポイ活とかネット銀の定期預金キャンペーンとかでリスクなく稼げるやつでせめてもの気休め頑張るかなー」っておもってそういう動き方してた。
そもそも、全資産のうち、リスク資産ってまだ15%くらいだから、暴落あって一時的に40%とか下がっても、資産の6%なんだよね。
言っとくけど、億の資産とか程遠いからな、はてなじゃ「お前の収入じゃ貧困だよ」ってマウントとってくる奴がいるくらい庶民だよ、庶民。
結局、投資もしてるけど、現金貯金も増えてるんだよね、無理して贅沢しようとしないとそんなにバカスカ金減っていかない。
ドル円は月1万から5000円つみたてしてて、円価で1割膨れたけど、いつ下がるかわかんないので、いつまでも生ドルではもたないかも。
ターゲットはVTIが190ドル接近したら3回くらいに分けて買おうかなと思ってて、んー、でも海外旅行解禁になったらドルから現地通貨に兌換するために残すかも。
相場の方では、FRBのパウエル議長が「ちょっと景気後退してもインフレと長期間戦うよ、絶対やるんだからね!」って言ってるのに、市場関係者は「景気が腰折れたら絶対金融緩和してくれる!俺たちのパウエルは株式市場を絶対助けてくれる!」みたいな感じで、「いやー、はっきり言ってのに甘いと思うなー」って感じてる。
なんで、年内はまだ2番底あると思ってるんだよね。
自分としては投資始めた当初から最低10年の計画だと思ってたんで、向こう2年戻らなくても、あまり気分は良くはないが安値で積み立てていけるからありかもなとは思ってて、それにあまり過剰な心配はしてないんだけど、下がった時に「くそザマァ〜!!!!」みたいなコメントで大喜びでする奴はでそうだなー、なんかそこだけちょっと憂鬱だなー、って思ってる。
一個だけ個別株の事言うと、去年の段階で利上げからの円安は来そうだと思ってて、製造業銘柄のミニ株買ってたんだけど、思った上のクソ円安の割には株価はいわゆる「いってこい」で0からちょいマイナスくらい。
松野博一官房長官は2日午前の記者会見で、外国為替市場で円相場が対ドルで下落し、24年ぶりの円安ドル高水準を付けたことについて「為替相場はファンダメンタルズ(基礎的条件)に沿って安定的に推移することが重要であり、急速な変動は望ましくない」と述べた。
松野氏は「最近の為替市場では相場の変動が高まっており、為替市場の動向を高い緊張感を持って注視している」と語った。
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ボーイスカウトの生みの親であるロバート・ベーデン=パウエルが書いたボーイスカウトのバイブル「スカウティングフォアボーイズ」という本がある。
その中でボーイスカウトに所属するような年齢の少年たちに起こりがちな「性欲」の悩みについての解決方法が乗っている。
パウエル卿はイギリス紳士であり軍人であったので「男らしい心を持っていれば誘惑を断ち切る強さがあるはずだ」とマッチョイズムからくる精神論でまずは攻めてくる。その後は「体調を整えろ」「冷水を浴びろ」「運動して発散しろ」と体育会系の解決方法が続き、最後に
「それでもなお困るならば、ないしょにしないでスカウト・マスターを訪れて、よく事情を話して相談すればすべてはよくなるだろう」
ホモじゃねーか!
なんでこのタイミングで増田とはてブで株式投資が話題になってるのか不思議。ジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言から、9月のFOMCできつめの利上げがあることを市場が確実視したので、直近では日米とも地合いは不安定、もしくは下落局面が続く。数ヶ月から1年程度の幅で先を見ても、中国の不動産バブル崩壊、途上国等の債務危機、ロシアのウクライナ侵攻etcを鑑みて、相場が上向く見込みは高くない。むしろ大幅下落の火種がそこかしこに散らばっている状態。
もっとも、投資せずにしっかり座学するには良い期間だとは思う。最悪数年の間、価格が買値を下回っても我慢できる人なら、今からS&P500をちびちび仕込み続けるのも、まぁ、無しでもないか。