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2023-01-10

なぜ障碍者雇用代行に需要があるのか

「健常者と同じ職場で同じように働かせればいいのに」という無邪気なブコメが多数あるが、なぜそうならないのか、代行業に需要が発生するのか説明する。

現在は「障害者表記は避けられてるが、法や制度呼称が定められてる場合はその通りに記載する)

 

従業員が43.5人以上いる企業役所や省庁には、障害者雇用促進法で全従業員数に対して一定割合以上の障がい者を雇うことが義務づけられている。

雇うと助成金が貰えるし、割合に足りないと罰金(納付金)を払わないといけないが、金額はどちらも微々たるもので、それよりも違反企業名の公表によるイメージダウン批判を受けることのダメージが大きい。ちなみに企業よりも役所や省庁のほうが義務割合が少し高い。

 

障がい者には身体障がい・知的障がい・精神障がい(発達障がい含む)の3(4)種類あるが、雇用義務上は区別されずどの種類でもいい。(重度身体障害・重度知的障害は1人で2人分カウント等の特例もある)

オフィスワークでは、頭脳労働組織内の対人折衝が必要とされるため、必然的知的水準・調和能力の高い身体障がい者需要が集中する。障害者手帳を持つほどの知的障がいだと、「雇っても職場には任せられる仕事がない」ためだ。

知的障がい者のための特別業務(社内で使う封筒をのり付けさせるとか、始終情報収集という名で動画を見させるとか)を担う部署を作って入れても、隔離部屋として問題になるしできない。各部署に配置して作業させ(悪く言うと遊ばせておく)ればいいじゃないかと思うかもしれないが、各職場ごとに知的障がい者につきっきりで面倒を見る看護者(作業所でいうところの福祉作業指導員)をつけないといけないし、周囲社員へのモチベーション悪化という弊害が出る。

精神障がい・発達障がいについては認知能力や対人コミュニケーションに難があるため(だから障がい者なんだ、工夫次第で難をカバーできるレベルなら手帳は貰えない)、各職場に配置してトラブルメーカーとなり他の従業員へのマイナスの影響が出るのが怖い。

 

雇われる障がい者側としても、福利厚生給与条件の良いほうを望むので、オフィスワークができる身体障がい者労働意志のある者は、公務員大企業だけで吸収されてしまう。

特に目・耳・手・知能・内部が健常な下肢障がい者はひっぱりだこで、省庁や役場大企業で他の障がい者は見なくとも車椅子に乗った下肢障がい者の姿をほぼ必ず見られるのはそのためだ。(省庁役場はあまりに下肢障がい者に拘るので全く足りず、でも法的義務は満たさないといけず、かといって「雇用代行業」のような企業委託する裏技も忌むため、手帳所有に至らないレベル障がい者雇用実績に水増計上してたのが2018年に発覚し大問題になった。)

次に需要が高いのは心機能障害や腸機能障害等の内臓・循環器系の内部障がい者で、こちらは見た目では判らないがやはり公務員大企業に多くいる。

また精神障害の中でもてんかん知的能力調和力に問題がないため需要が高い。

それでも公務員大企業義務人数を満たせず、省庁では水増しや大企業では雇用代行に走ることとなっている。

  

従業員数が数十人・数百人程度で大企業というほど規模が大きくないが障がい者雇用義務が課されている中規模企業障がい者求人すると、身体障がい者の応募者はなく、知的障害者統合失調症感情障害発達障害等の精神障害者を雇うしかなくなる。

 

手帳を持つほどの精神障がい者知的水準が高くとも(てんかんを除き)対人コミュニケーションの点で日常生活にも支障がある例が多く、職場に決まった時間に出勤して、他の従業員コミュニケーションを取りながら決まった時間まで働き続けるという、「健常者と同じ職場で同じように働く」こと自体が困難な人が多い。企業側もそれをわかってるから採用したがらない。もしかしたら大丈夫かも、の当たるも八卦の賭けで正職員として採用するほどの経済的余裕がない企業が多いし、ダメ解雇したあとのトラブル告発され「障がいがあるとわかってて雇用したんだろう」との批判も怖い。

 

知的障害者については指導員がいれば単純作業可能だが、現代日本単純作業福祉作業所や、シルバー人材センターや、家庭内手工業的な小企業や、工場では機械が担っており、障がい者雇用義務が課された中企業オフィス工場知的障がい者ができる労働が無い。

よく福祉作業所ではパンアクセサリー・小物を作ってるが、パン屋は個人経営小企業なので雇用義務が課されないし、大きなパン製造工場では製造ライン工という位置になるため、やはり難しい。アクセサリー・小物製造に至っては個人経営ばかりだ。

 

そんな状況で、法的に課された雇用義務を果たそうとすれば、話題になってるような、知的障がい者作業指導員がつきっきりで農業という名の家庭菜園レベルの土いじりをさせている雇用代行業に頼るしかない。

委託するより義務違反して一人あたり5万円の納付金を払ったほうが安いとしても、社名公表によるイメージ悪化批判を恐れ、困窮した末の逃げ道としての需要が発生しているのが現状だ。

代行業を禁止すれば、大企業農業部門や農業専業の特例子会社を作って、赤字覚悟で(専業農家機械使って作る野菜に勝てるわけがない)直接雇用するだけで、当事者からすれば状況は変わらないだろう。

特別部署子会社を作る余裕のない中企業に至っては「どうやっても雇用は無理」と違反覚悟で開き直って、全体として雇用数が減るだけになるのは目に見えてる。

 

現実離れした理想論意味がないどころか、それが力を持って無理に現場押し付けられればかえって害にすらなる。

現状と実際の課題を把握した上で、どうしたらいいか改善策を考えて提言してほしい。

2022-12-05

FRBに憂慮すべきデータ賃金急増で金利ピーク引き上げ検討

金融当局者の眼前には憂慮すべきインフレデータが十分なほどある。投資家の予想以上に政策金利ピーク水準を引き上げることを検討するよう促すデータだ。当局は今月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で0.5ポイントの利上げを実施した後、来年1月31日、2月1日両日の次回会合でも同じ幅で引き上げる必要が生じるかもしれない。

  11月の米雇用統計では、平均時給が前月比0.6%増と今年1月以来の大きな伸びを示し、非農業部雇用者数も市場予想を上回る増加となった。パウエル米連邦準備制度理事会FRB議長は先週、インフレ抑制には雇用市場の需給の緩みや企業収益率鈍化が必要になるとの認識を示しており、こうした統計懸念材料となる。

  ウィルミントントラストシニアエコノミストレアトーマス氏は「米金融当局政策金利ピーク水準を引き上げ、より長期にわたってその状態を維持せざるを得ない可能性がある」と指摘した。 

  セントルイス連銀のブラー総裁は、インフレを鈍化させるため金融当局政策金利を「最低」でも5ー5.25%に引き上げるべきだと述べている。KPMGのチーフエコノミストダイアン・スウォンク氏ら一部の識者は5.5%に達するとみている。

  スウォンク氏は「インフレはがんのようなもので、治療しなければ他に転移し何度も再発するような厄介なものになる」と指摘。その上で、利上げという「治療」によって「2023年は荒れた年になる」と予想した。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-04/RMDJAEDWX2PU01

2022-12-04

市場FRB来年5%超に利上げとの見方強まる 雇用統計

[2日 ロイター] - 米連邦準備理事会FRB)がこれまで積極的な利上げを実施してきたにもかかわらず、2日に発表された米雇用統計では労働市場の冷え込みがほどんどみられず、市場ではFRB来年5月までに政策金利を5%超に引き上げると予想されている。

労働省が2日発表した11月の雇用統計によると、非農業部雇用者数は26万3000人増で予想を上回った。失業率は3.7%で横ばいだった。

ただ米雇用統計発表後も、FRBが12月13─14日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅をこれまでの0.75%ポイントから引き下げるとの金利先物市場見方はなお70%となっている。

一方で、FRB来年も利上げを継続し、経済や財・サービス需要労働市場を減速させるとの見方を強めた。

金利先物市場CMグループのフェドウオッチによると、FRB政策金利現在の3.75─4.00%から来年3月までに4.92%に、5月までに5─5.25%に引き上げる可能性が高いとみられている。米雇用統計発表前のターミナルレート(政策金利の最終到達点)は4.75─5.00%だった。

https://jp.reuters.com/article/usa-economy-fed-rates-idJPKBN2SM1GR

2022-11-17

anond:20160822142804

新体制会社は藩に戻り自己資本経営を行い、農地農業部門と宅地を持ち食料自給率の増加に努めます

専門職も年1週間は農作業を命じられますが食えなくなることはない

給与はソコソコですが生活必需品会社半額負担の社内通貨で買えます

昇給昇進は投票で決めます

きたれグーグルを超える福祉コロニアル会社

株価関係ない自己資本主義時代

2021-06-01

政府東京都が率先して、飲食店農業にでも転換させる施策を半強制的に進めたらいいんじゃないのかなぁ。多摩地区にでも地代設備代を優遇して移転させて。どうしても都内がいいなら、店舗野菜工場改装してさ。そしたら休業じゃなくなるし、「食」にかかわるという意味では連続性があるし、自給率向上にも貢献できるぞ。

どうせ飲食でもブラック肉体労働なんだから、お日様の下で働いたほうがメンタルにもいいだろ。

ナントカ先進国おフランスデハー

農業部隊」求人20万人応募、フランス農相が失業者らに呼び掛け:AFPBB News

https://www.afpbb.com/articles/-/3277597

2021-03-09

エヴァ感想楽屋落ち感について ネタバレ

「生きろ」のもののけ姫に対し、「みんな死ねばいいのに」の旧劇場版。25年経った。

前半の再生意識した農業部だるく、後半のアスカマリ突入戦闘シーンもわかりにくいが、とにかくテレビからテーマを完遂していて本当に良かった。

そもそもありふれたフロイト的な親殺しの話で(槍を母親に突き刺そうとするなんて露骨では?)

それを衒学的なジャーゴンで装飾するのは初めからだったが、ここにきてマイナス地球だのゴルゴダオブジェクトだのの中二病全開なジャーゴンがもりもり追加されておりエヴァンゲリオンらしいフィクション感を増幅させている。

それらがシンジゲンドウが対峙する佳境において、露出するセット、書き割り、絵コンテ化するアニメあくまあなた方が見ているのはアニメで、フィクションですよ、といった表現を補強している。

このあたり旧劇場版悪乗り楽屋落ち感?を踏襲していて、ほんとにあれを無かったことにしないでくれてうれしい。穏当になって洗練したといえるが、それを不当に感じないほどにはこちらも大人になっている。

しかも旧劇に強かったオタク否定的文脈ではなく、現実想像区別しない人間肯定的接続していて、涙した。

ところでエンドテロップに「となりのトトロ」が出てきたけど、どこで使われてたんだ??

 
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