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はてなキーワード: 安全保障とは

2023-01-08

anond:20230107174546

今どき共産主義を信奉している頭の悪さ、現実離れした外交安全保障非常識マクロ経済政策、党内民主主義の欠如、異なる意見を許容しない独善性...日本共産党の抱える問題のなかではもっともどうでもいい話に思えるが。

2023-01-03

RTの22年12月ロシア日本

アジアにおける反ロシア運動旗手になりたい」:日本はどのようにロシア連邦世界の安定を損なっていると非難たか

2022 年 12 月 25 日 08:17

リーナ・ドゥハノワ、アレーナ・メドベージェワ

日本政府は、ロシアウクライナでの行動に関連して世界不安定性を引き起こしていると非難した。日本林芳正外務大臣中央アジア諸国の同僚との会合で述べたように、ロシア連邦が原因とされており、今日国際社会は食料安全保障エネルギー危機を確保する上で問題に直面しています。この点に関して、大臣は、中央アジアパートナーとの協力を強化するという日本意向を発表した。中央アジアパートナーは、彼の意見では、ロシア措置の結果によって特に影響を受けている。モスクワはまた、米国の影響下にある日本は、独立した政策を追求する能力を失い、他の国にも同じ役割押し付けようとしていると述べた. 専門家は、日本が親西側の道をたどろうとしており、ロシア中央アジア地域伝統的なパートナーとの関係を弱めようとしていると考えています

日本政府は、ロシア世界の安定を損なったと非難した。日本の林義正外務大臣によると、ウクライナにおけるロシア連邦の行動が、食糧およびエネルギー部門の状況の悪化につながったと言われています

林氏は、キルギスウズベキスタンタジキスタンカザフスタントルクメニスタンの同僚との会合で、「国際社会は、食料やエネルギー供給の分野を含む多くの分野で、ウクライナに対するロシア侵略の悪影響に直面している」と述べた。

同時に、日本の政治家は、「ロシア歴史的経済的に密接な関係がある」中央アジア特に深刻な影響を受けたと強調した。これに関連して、大臣は、中央アジアパートナーの持続可能な発展を達成するために、「人への投資」と「成長の質」に基づいた、中央アジアパートナーとの関係の新しいモデルを促進する用意があると述べた。

さらに、林氏は、「困難な国際情勢を考慮して」、ロシアの参加を得て、既存ルート代替としてカスピ海を通るエネルギー資源輸送について引き続き議論することでパートナー合意に達したことを強調した.

印象的な見解

(略)

専門家によると、中央アジア諸国に対する東京の関心は、新たな権力の中心地として上海協力機構SCO)が形成された後、特にまり、この地域における日本立場を強化する必要性が明らかになった。

さらに、ソビエト連邦崩壊後、ロシアとともに、中国はこの地域でその影響力を広げ始めました。これは、東京が好まない共和国に多くの投資をしている、とアナリストは指摘しました。

中国は彼らを一帯一路プロジェクトに結び付けようとしており、それによって政治的および経済的影響力を高めています。そして、日本は、アジアおよび一般的世界舞台中国ライバルとして、この地域での利益を促進するために、この猛攻撃抵抗し、あらゆる方向でそれを抑制しようとしています」とキスタノフは付け加えました。

中央アジア諸国への影響力を強めるという東京の野心は、ロシア外務省でも指摘されている。特に、同省の公式代表であるマリア・ザハロワは、12月22日のメディアコメントで、日本がこの地域での能力自国利益のためだけでなく、共和国ロシア関係を弱体化させようとしていると指摘した。 さらに、これは米国命令によるものだと外交官は付け加えた。

日本指導者たちのレトリックから判断すると、彼らは相互有益な協力にはあまり関心がなく、彼らが言うように、「中央アジア諸国を含む国際社会結集してロシアに対抗すること」に関心を持っている。実際には、中央アジア諸国との関係における東京経済的境界線は、ロシア連邦と長年にわたって形成されてきた分岐した経済関係を弱体化させることを長い間目指してきました」とザハロワは言いました。

この点で、彼女は、「独自政策を追求する能力を失い、完全に外国利益奉仕することに切り替えた」日本は、ロシアへの全面的圧力を高めるために、他の国に同じ役割押し付けようとしているとの意見を表明した.

欧米トレンドを追う

ウクライナでのロシア連邦特別軍事作戦の当初から日本反ロシア立場を取り、 西側対応するコースを支持したことを思い出してください。特に、2 月 25 日、G7 諸国の首脳会議の後、岸田文夫首相は、日本当局資産を凍結し、ロシア個人および組織に対するビザの発行を一時停止すると発表した。さらに、東京金融機関軍用および一般製品の輸出に広範な制限を課しています半導体海上および航空の安全を確保するための機器電気通信機器通信機器ソフトウェア、および石油精製機器を含む、何百もの商品技術がそれらに該当しました。(略)

「最大限ロシア貶める

RTインタビューした専門家は、ロシアに対する日本立場の非妥協性と硬直性は、それ自体集団的西側諸国G7メンバーとしての位置付けによって説明されると述べています

「これに加えて、東京アジアにおける反ロシアキャンペーン旗手になりたいと考えています。この点で、日本は、「古い同志」であるワシントン承認を得るために、西側制裁にまだ参加していない国々を動員するためにあらゆることを行っています中央アジア諸国代表者との会談例外ではありませんでした」とヴァレリーキスタノフは説明した。

(略)

「そして、中央アジアに対する日本戦略は、この一般的アプローチの一部です。これに基づいて、東京中央アジア諸国の目から見て可能な限りロシア中傷しようとしており、サプライチェーンの混乱とエネルギー危機責任を負わせている」と彼はRTとの会話で述べた.

同時に、ヴァレリーキスタノフが指摘したように、東京自体は、ロシアにとって最も痛みの少ない分野にのみ、ロシアに対する制限を導入することを好みます西側諸国ロシアエネルギー資源のあらゆる種類の価格上限に同意しているにもかかわらず、同じエネルギー部門日本によって慎重に守られている、とアナリストは述べた。

「例えば、日本ロシアサハリン石油・ガスプロジェクトへの参加を維持しましたが、他の外国企業はサハリンから撤退しました。したがって、反ロシアレトリックと、国の重要利益尊重することは別のことです。日本は、それが置かれているエネルギー部門を削減したくありません」と専門家は主張します。

(略)

「もちろん、中央アジアの国々は、ウクライナ問題に関してロシアと完全に連帯しているわけではありません。しかし、彼らはすでにそれについて形成された立場を持っていますさらに、ロシア連邦との関係を断ち切ることは彼らにとって有益ではありません。ロシア連邦とは長年の関係があり、依然として彼らに大きな影響を与えていますはい、将来的には、ロシア連邦中国日本西側諸国と同等に有利な関係を築きたいと考えていますしかし、中央アジア共和国は、圧力がかかっていても抜本的な措置を講じることはありません」とキスタノフは要約しました。

アメリカの言いなりでやらされているので、エネルギー部門だけは守っているとみられている。

日本はわざわざロシアを怒らせるために行動する

日本首相は、ロシアとの平和条約議論するための条件をまだ見ていない

2022 年 12 月 2 日 05:18

日本の岸田文夫首相は、現時点では、ロシアとの和平合意の見通しについて話し合う条件はないと述べた。

彼によると、日本ロシア関係は依然として困難な状況にある。

現在の状況では、ロシアとの平和条約締結の見通しについて議論する条件は見当たらない」とTASSは、国会での討論中に岸田氏が述べたと引用した。

彼はまた、東京領土問題解決平和条約の締結に向けたコース継続すると付け加えた.

10月3日ロシア大統領のドミトリーペスコフ報道官は、現在の状況では日本平和条約交渉することは不可能であると述べた.

外務省ロシア日本から軍事的脅威を阻止する

2023 年 1 月 3 日 04:27

ロシアアンドレイ・ルデンコ外務次官は、日本政府が日本平和的発展の道筋拒否することは、ロシア安全保障に対する挑戦であり、軍事的脅威を阻止すると考えていると、ロシアアンドレイ・ルデンコ副外相は述べた。

彼によると、日本ロシア国境近くで大規模な軍事演習を行っており、ドクトリン文書更新版を受け入れている。

彼は、ロシアがこれらの行動を自国安全保障への挑戦と見なしていると指摘した。

「この慣行が続く場合ロシアへの軍事的脅威を阻止するために、適切な報復措置を講じることを余儀なくされることを警告します」とルデンコはタス通信に語ったと伝えられました。

以前、ロシア外務省公式代表であるマリア・ザハロワは、日本安全保障防衛に関する最新のドクトリン採用したことについてコメントした。

ロシアのルデンコ副外務大臣は、日本との平和条約について話し合うことは不可能であると発表しました

2023 年 1 月 3 日 03:22

ロシアアンドレイ・ルデンコ副外相は、日本反ロシア路線を維持しているため、平和条約をめぐる対話不可能だと述べた。

ルデンコ氏は、「あからさまに非友好的な立場を取り、わが国に対する直接の脅威を許容する国と、そのような文書への署名について話し合うことが不可能であることは明らかだ」と述べた。

彼は、モスクワ東京反ロシア路線から離れる兆しを見ていないと指摘した。

2022 年 12 月 2 日、日本の岸田文夫首相は、現時点では、ロシアとの和平合意の見通しについて話し合う条件は見当たらない、と述べた。

日本人が知らないうちにロシア国境周辺で演習していることになっている。

とりあえず平和条約締結はまた遠のき、北方領土解決はまた遠くなった。

しかし、日本が演習をやっているというニュースはないと思われる。

いったいどういうことなのか?

2022-12-28

最近のSPYxFAMILY(漫画)の感想

アーニャというのはロシア風の女性名前だ。

今、ロシアではウクライナ戦役にかかり、特に動員によって民衆の支持を得つつある反政府組織が多くの爆破事件放火を起こしている。それはショッピングモールのような、凡そ軍事無関係場所をも標的にしている。ウクライナの寒空の下には、幼き日のロイドの様な少年達が凍えている事を思えば、ロシアの暴虐な言い分を認める訳にはいかない。だが、ロシアにもまたアーニャの様な、国家の大きな力に翻弄される少女達が居るのだと想像したい。

ロシア安全保障専門家である小泉悠氏は次の様に記している。

したがって、この戦争を本当に非人間的な悪行のままに終わらせるのかどうかは、我々自身選択にかかっている。ロシア侵略抵抗するウクライナを見捨てないこと、同じような事態を繰り返させないこと、戦禍に苦しむ人々に支援の手を差し伸べること。その全てにおいて我々の人間性が試されよう。そして願わくばロシアの地に生きる人々までは憎まないこと、ロシアという国をもう一度国際秩序の中に引き戻すことを望みたい。それが容易でないことは知りながら、筆者の中の人間性はそのように訴えている。    

全くの、心から賛同をこれに寄せたい。尚容易でない道として、ロシア少年少女達が苛烈な憎しみに晒される事なく、再び国際的な枠組みの中に未来を見出せるようになる事を願う。

2022-12-27

anond:20221227021526

結婚できればいいわけじゃなくて

幸せ行き安全保障」付きの男と結婚したいわけなんですよ

そもそも女にとっては結婚とは奴隷契約ですから

身売りするならひどい目に合わない相手を選びたい

2022-12-26

東京新聞さん、事実をまず押さえよう

安保3文書改定自衛隊との一体化進む海上保安庁 「軍隊」としての行動は禁止のはずだが…:東京新聞 TOKYO Web

https://www.tokyo-np.co.jp/article/221780

東京新聞記事中にとんちんかんなことを含ませて、読者を誘導しようとしている。

まず事実としては、

海上保安庁軍隊としての行動を禁じた海上保安庁法25条の撤廃を一部の議員が主張している。

◯岸田首相は当25条を「重要もの認識している」と撤廃する意思のない旨答弁している。

2022年11月28日 衆議院 予算委員会

https://youtu.be/SnyWevkOPc0?t=23995

自衛隊法80条には「有事の際に海保防衛相の統制下に入れ指揮する」旨が明記されており、今回の3文書ではその具体的な手順を定める「統制要領」が策定された。

海保OBの奥島氏は、海保の非軍事化を定めた25条の撤廃には反対だが、「統制要領」については実際の訓練も含めて進めるべき、海自海保連携も進めるべきという立場

→ 「日本安全保障を問う」(6) 奥島高弘・前海上保安庁長官 2022.12.9 https://youtu.be/NAcOB3QKHFs

たったこれだけの内容について、東京新聞レトリックを駆使して印象操作を行う。

●わざわざ順序を入れ替え、奥島氏がさも統制要領や海自/海保連携に反対しているかのような誤読を誘う並びにあえてする。

●締めで突然、明らかに専門家憲法学者が登場し原則論を述べる。誰も海保軍事化には賛成してないっつうの。海保/海自連携は、中国海洋進出の異様さを踏まえれば現場人間は誰も反対していない。

●「海自海保が互いの役割を超えず、連携して中国海洋進出対応する」を「海自海保の一体化」であると強弁する。

こうやって読者を誘導する手法、一応責任あるメディアなのだからもうやめましょうよ…

2022-12-20

anond:20221220185211

日本だと左右の対立軸ってナショナリズムグローバリズムかだけど

南米とかの途上国だと左右の対立軸富の再分配から

企業富裕層優遇するのが右派貧困層に分配するのが左派からナショナリズム矛盾しない

 

日本ももっと落ちて本当に余裕なくなればそうなる

50年後の未来理念どころか10年後の外交安全保障よりも、今週のパンのことしか考えられなくなれば

2022-12-18

anond:20221217132637

軍事最優先が万能だと信じ切っている人たちの頭は幼稚でおめでたい

食料自給率向上の方が安全保障課題としてはよっぽど現実的で切迫している。

anond:20221217205400

から安全保障武力のみではなく、例えば経済力などによるところもありますよね、という話。

経済安全保障という言葉もしばしば使われますが。

anond:20221217064807

安全保障必要なのは、国際条約という名の「契約」とその「確実な履行」であって、武力本質的には不要だと思う。

たとえば、「ミサイル攻撃をしないこと。ミサイル攻撃したら戦闘機100機を相手国に渡す」という契約を事前に結んでおく。

戦闘機100機を相手国に渡すのはかなりの痛手なので、ミサイル攻撃をしないという判断合理的になり、平和が保たれる。

といっても現実世界では、契約が確実に履行されることはないため、武力で威嚇しあう方法スタンダードになっている。

しかし、契約が確実に履行される世界線であれば、話は変わってくるだろう。

その仕組みを考えればいい。そうすれば武力契約代替できる。

2022-12-17

日本左翼安全保障について完全に理解している

から、常に日本安全を確実に毀損できるように棄損できるように、その行動力権力を以て活動している。

奴らが望んでいるのは日本国の没落と国民奴隷化、そして己がその奴隷頭になることのみだ。まあそれになれるかはお察しだが。

anond:20221217064807

anond:20221217064807

江戸時代においては、大名が謀反を考えないように人質江戸に住まわせていた。

これで戦争を防いでいたわけ。250年ぐらい。

同じように、世界の首脳あるいはその家族をどこかのアイランドに住まわせておけば、戦争は起きない。

まり武力なしに安全保障が成立するんだよ!

anond:20221217064807

俺もパヨクだけど正直安全保障二の次という感はある

現状でよくね?っていう

国家安全とか言うなら統一教会政権にはびこらせてちゃ意味ないし少子高齢化インフラの維持もままならない、日本安倍政権貧乏になったので中韓土地を買いまくられている

そういったことに目を向けろよとしか思わん。日米安保があるから戦争かには現状なってないのでそれでいいじゃんっていう。内政をしっかりすることがすなわち国防にもなるんだけどネトウヨミサイルさえ買っとけばそれでいいと思ってる。馬鹿から

ネトウヨが支持してた安倍自民のせいで国力が落ちてるし一人当たりGDP韓国に抜かれるけどほんとみすぼらしい国だよね

もういっそ中国侵略されれば?韓国カルト侵略されてても大してなんもなかったじゃん。どうせすぐ慣れるよジャップバカから

anond:20221217064807

安全保障っていうのは「攻撃しないことが攻撃することのメリット相互に上回る状態」を作ることが全てなんだよ。

この定義は興味深いのだけど、武力必須である、という結論は導けない気がする

もし武力必須であるなら、この世界から軍隊永遠になくならないということだけど、人類限界ってこと?

2022-12-11

国軍を持って核武装する!って出来るの?

オレさ、政治学とか大学でやって毎日新聞読む生活20年目のおっさんだけどさ、自民党政治家って、保守的な考えの人の票が欲しいから「憲法改正」とかって言ったりするけど、本当は全くやる気ないと思うんよ。

単に憲法改正とかって言ってたら、票を入れる人いるからさ。

じゃあ政治家で誰がやる気あんの?

って言ったらさ、誰もないんだよ。

どの政治勢力外交安全保障なんてやる気ないっすよ。

からさ、日本🇯🇵ってもう戦争出来ないし、核武装出来ないし内需もないか外国人観光に来てもらうように頭下げるだけのヘーコラ外交になるんよ。

国がそんなんだから人としての尊厳も誇りもない、人に恵んでもらうことばっかり考えている人ばっかりになるよね。

一回我々は滅びた方がいいのかもしれない。

2022-12-08

anond:20221208040131

航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」に名称変更へ 政府方針

宇宙領域での安全保障重要性が増していることを踏まえ、政府航空自衛隊名称を「航空宇宙自衛隊」に変更することを、年末までに改定する「国家安全保障戦略」などに盛り込む方針を固めました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221207/k10013916601000.html

宇宙戦争が始まる日はもうすぐだ。

2022-12-04

2位とはなんだったのか

2009年11月のいわいる事業仕分けから、もう13年も経った。「2位じゃダメなんですか?」の質問発言で非常に曰く付きとなったアレだ。

ところが最近、13年も経ってまだなおナゼ「2位」という言葉が出てきたか理解できてない人がかなりいる事を知った。それどころか、スーパーコンピュータの京は、事業仕分け時点で世界一になることが明白だったなどという認識まで飛び出す始末である

ただ、資料もなしにどこが変だと言っても仕方あるまい。何がどうして「2位」なのか、少し語ろうじゃないか

アーキテクチャ

初期の次世代スーパーコンピュータ (この時点では名前が付いていなかったが、以下わかりやすく京と呼ぶ) 計画 は、補助金を投入してのHPC産業育成に目を向けられていた[1]。世界一の性能を出していた海洋研究開発機構地球シミュレータが、NECのSXシリーズベースにしたベクトル型であり、ベクトル型のスーパーコンピュータ日本お家芸とみなされていた。これを育成することが一つの目標。そして、立ち遅れていた当時の世界スーパーコンピュータの潮流、スカラ型の開発に追いつくこと。これがもう一つの目標となった。結果、世界でも類を見ないベクトル型とスカラ型のハイブリットなどという中途半端方式になる。実に日本的な玉虫色の決定と言えるだろう。しかし、補助金の注ぎ込みが不足し、事業者持ち出しの負担が大きくなってしまった。結果、事業負担が高額になることを嫌い、NEC日立撤退する[2]。これにより、世界の潮流通りのスカラ型とならざるをえなくなった。

CPUはというと、世界スーパーコンピュータの潮流では当時から既に汎用のx86アーキテクチャCPUが既に多くなってきていた中、富士通SPARC64VIIIfxを採用した。よく国産CPU表現されているが、SPARCの名で分かる通り、当然命令セットは米国Sun Microsystems (現 Oracle) のセカンドソースであり、端から端まで国産というわけではない。更に、業務UNIXをささえるマシンとして一世を風靡したSPARCではあるが、当時ですらもう下火となっていた。京の事業費の約半分、実に600億円が、この専用CPUに注ぎ込まれることになった。なぜその選択をしたのか。富士通サイトには省電力と安定性が理由として書かれている[3]。しかし、その省電力という目標も、後述するように微妙な結果となってしまった。また、ソフトウェアの使いまわしも微妙となった。

目標性能

計画2005年に始まる。世界でも類を見ないベクトル型とスカラ型のハイブリットという構成もあり、概念設計にはしっかり時間を費やした。2007年9月には性能目標10P FLOPSと示した[4]。稼働開始は2010年2012年に完成という工程も同時に示されている。直前の2007年6月のTOP500を見ると[5]、1位のIBM BlueGene/Lが370TFLOPS。5年後に30倍という性能を目指したことになる。当時の発表としては、世界一が取れるような計画だったが、しか日進月歩の分野で5年は結果的に長かった。

さて、前述のように、ベクトル陣営2009年5月撤退を決めた。10P FLOPSの性能と決定した時には、ベクトル側も居たのに、そこがぽっかり空いた状態10P FLOPSのあてはいつついたのだろうか? 2009年7月報告書[6]では、スカラ単体で10P FLOPSを達成できること、ベクトル部は存在していても接続まわりの性能が不足していて問題があったことが表明されている。結果的に、なくなってよかったというトホホな内容だ。さて、同報告書では、稼働開始前の2011年6月に、ベンチマークだけでも10P FLOPSを達成してTOP500の1位を目指すと書いてある。どうしてこうなったのだろうか。

強すぎたライバルたち

遡ること半年2009年2月3日米国国家安全保障局(NNSA)はIBMと新しいスーパーコンピュータ Sequoiaを展開すると発表した[7]。性能は20P FLOPS、京の予定性能の実に2倍を達成するという発表だ。しかも、提供開始は2011年2012年。京の1年も前になる可能性があるという。

そう、双方が計画通りなら、京は2012年提供を開始する時には既に2位になっているという話題が出ていたのだ。なるほど、あせって2011年ベンチマークだけでも「トップを取った」という実績を残したいわけである

さて、その後のSequoiaはというと?

ある意味計画通りだろう、2012年提供が開始され、2012年6月のTOP500[8]では予定通り20P FLOPSを叩き出し、1位になる。しかし、2012年11月のTOP500[9]では、Crayとオークリッジ国立研究所が作ったTitanが叩き出した27P FLOPSという数字ににあっさりと抜き去られ、2位になる。まるで幽遊白書ラストのような展開だ。しかも、SequoiaIBMPowerアーキテクチャで構築されたA2プロセッサだったのに対して、TitanはAMD OpteronNVIDIA K20Xの組み合わせ。汎用性でも差を開けられている。これはお手上げというものだろう。

事業仕分け

さて、話は京に戻す。京が有名になったのは2009年11月13日の行政刷新会議、いわいる事業仕分けである(ここは参考文献は要るまい)。このときまで、そんな計画があることを知らなかった人の方が多かったのではないだろうか。どういうニュアンスで言ったかからない、まるで日本を貶めているかのように聞こえる「2位じゃダメなんですか?」という言葉が非常にインパクトを与えたことだろう。

さて、じゃぁ何が2位なのか。だ。前述の通り、この時点ではIBMSequoiaに追い抜かされることが見えていた。TitanはGPU調達など細かい話が決まってきたのは2010年なので、この時点ではほとんど影がなかったはず。ということで、3位じゃなくて2位としたのは、Sequoia意識してのことだろう。つまり、「2位じゃダメなんですか?」というのは、1位を諦めて2位の性能で我慢するべきということではなく、客観的に見れば「2位になるのが見えているのだけど、何で1位と言ってるの?」という話になってくるのが見て取れる。蓮舫氏がそこを意識してたか知らんけど。

共同事業者撤退し、一応強気に「大丈夫」と言ってはいるが、本当に達成できるかは周りから疑問符が付くグダグダプロジェクト状況、ほぼ専用設計で量産時にどういう問題が出るかわからないCPUソフトウェア新規制作税金の投入は中途半端で、産業を育成したいのか企業負担を増やしたいのかよくわからない(だから撤退する事業者が出る)。そもそもここで出来たスーパーコンピュータCPU抜きにしても売れるのか分からない。そりゃ、金田康正教授でなくても、京にはため息が出るというものだ。

達成できたこと、できなかったこ

さて、京は何を達成したのだろうか? 京は完成前ではあるものベンチマーク実施し、見事11P FLOPSを叩き出し、2011年6月[10]と2011年11月[11]のTOP500でトップに躍り出る。この分野に日本ありと示した…かどうかはわからないが、一つの実績として言えるのは間違いない。いや、経緯のグダグダからして、見事なプロジェクト進行だったと称賛できる。しかし、前述の通り供用を開始した2012年9月[12]にはTOP500ではSequoiaに追い越されており、直後のTOP500ではTitanにも追い越されて3位となっていた。1位は、ベンチマークだけの存在だったと言える。

では目標産業育成としてはどうだっただろうか。京をベースにしたスーパーコンピュータ PRIMEHPC FX10[13]やFX100は、東大[14]、名大[15]、キヤノン[16]、九大[17]、信大[18]、JAXA[19]、核融合科学研究所[20]、気象庁気象研究所と、調べるだけでも国内実績は多くある。国外実績は、台湾中央気象局[21]、シンガポールナショナルスパコンセンター豪州 NCI、英国 HPC Walesと、それなりにある。ただどうだろう。産業としてうまくいったのだろうか。有価証券報告書を見ても、その他のセグメントに入ってしまっているため状況がつかめない[22]。謎ではある。とはいえもし、産業としてそれなりに育ったのならば、有価証券報告書で報告する事業セグメントとして独立したものを与えられてしかるべきだったのではなかろうか。少なくとも1000億も出したのだ。そのくらいではあってほしかった。更に言うなれば特に競争の激しい国外市場をうまく取り込めたかというと、産業育成という視点では頑張ったとは思うものの心もとない結果だったように、少なくとも私には見える。

消費電力の面はどうだろうか。上述の通り、SPARCを使う理由には省電力が上げられていた。これをライバルSequoia、Titanと比較してみよう。2012年11月のTOP500[9]で見ると、京は12.6MW消費するとあるSequoiaは7.8MW、Titanは8.2MWだ。実はこの時の報告のあるスーパーコンピュータの中で、最大の電力消費量を誇っている。高いほうがいいのではなく、消費電力は低いほうがいいので、これはかなり問題がある。

費用面はどうだろうか。これもライバル比較してみよう。京は日本円にして1120億円かかっている。対してSequoiaは2億5000万ドル[23]、Titanは9700万米ドル[24]だ。2012年11月で見るとドル相場は82円なので、Sequoiaは約205億円、Titanは80億円となるだろうか。京のプロセッサ開発費を除いたとしても、数字が違いすぎるのだ。


纏めてみよう。京は、一時期でベンチマーク上だとしても、TOP500で1位を取った。これは「夢を与え」(平尾公彦氏)た結果だったろう。しかし、それは砂上の楼閣でもあった。しかしそれを実現するための費用米国の5~10倍で、性能は実は半分、消費電力は1.5倍という結果になり、産業育成も盛り上がったかどうかは判然としない。こんなところだろうか。

さいごに

近年のスーパーコンピュータを含めたHPC分野はどうなっているだろうか。近年のクラウドコンピューティングの流れを当然HPC分野も受けており、主要プレイヤーとしてAWS名前が挙がっている[25]。またレポートでは挙がっていないものの、Google Cloudも猛追しており、円周率計算では1位を叩き出している[26]。必要な時に、必要な規模で構築できるクラウドコンピューティングの波は、さてHPC分野でどこまで浸透していくのだろうか。産業育成の方向が、2009年時点では確かにハードウェア開発だったろう。しかし、事業仕分けへの反発により、日本方向性を間違ってしまったのではないか。私は、そんな気がしてならない。


[1] ttps://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/kentou/super/haihu01/siryo2-3.pdf

[2] ttp://www.nec.co.jp/press/ja/0905/1402.html

[3] ttps://www.fujitsu.com/jp/about/businesspolicy/tech/k/whatis/processor/

[4] ttp://web.archive.org/web/20130207162431/https://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2007/070914/index.html

[5] ttps://www.top500.org/lists/top500/2007/06/

[6] ttp://www.jaist.ac.jp/cmsf/meeting/14-3.pdf

[7] ttps://www.llnl.gov/news/nnsa-awards-ibm-contract-build-next-generation-supercomputer

[8] ttps://www.top500.org/lists/top500/2012/06/

[9] ttps://www.top500.org/lists/top500/2012/11/

[10] ttps://www.top500.org/lists/top500/2011/06/

[11] ttps://www.top500.org/lists/top500/2011/11/

[12] ttps://www.riken.jp/pr/news/2012/20120927/

[13] ttps://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-24020620111107

[14] ttps://pr.fujitsu.com/jp/news/2011/11/14.html

[15] ttps://pr.fujitsu.com/jp/news/2013/05/15.html

[16] ttps://pr.fujitsu.com/jp/news/2013/08/6.html

[17] ttps://pr.fujitsu.com/jp/news/2013/08/22.html

[18] ttps://pr.fujitsu.com/jp/news/2014/02/13.html

[19] ttps://pr.fujitsu.com/jp/news/2014/04/7.html

[20] ttps://nsrp.nifs.ac.jp/news/PS-next.html

[21] ttps://pr.fujitsu.com/jp/news/2012/06/25.html

[22] ttps://pr.fujitsu.com/jp/ir/secreports/2015/pdf/03.pdf

[23] ttps://arstechnica.com/information-technology/2012/06/with-16-petaflops-and-1-6m-cores-doe-supercomputer-is-worlds-fastest/

[24] ttps://web.archive.org/web/20120727053123/http://www.hpcwire.com/hpcwire/2011-10-11/gpus_will_morph_ornl_s_jaguar_into_20-petaflop_titan.html

[25] ttps://www.sdki.jp/reports/high-performance-computing-market/109365

[26] ttps://cloud.google.com/blog/ja/products/compute/calculating-100-trillion-digits-of-pi-on-google-cloud

2022-12-03

anond:20221128114840

問題が「安全保障上の懸念」ではなく「自国中国監視カメラシェアを伸ばしていること(=自国製品が売れない)」だから

2022-12-02

anond:20221202025900

そりゃ医療現場では、ただ自分が愚かであることに耐えられず、頭が良くなった気がするからというだけで疑うなら疑うでちゃん化学医療を学び調べもせず、適当ネット記事を信じてワクチン過激に反対して集団感染

現代医療を信じない!自然免疫に頼れば良い!と科学的根拠否定し続け、ワクチンを受けない「だけ」ならまだ理解ができるんだが、熱が出てコロナ感染した瞬間に突然手のひらを返して、都合よく自然免疫よりも化学療法、科学的根拠に基づく現代医療信者となり病院に駆け込んで病床を埋めるからでしょ。

医療でもなんでもそうだが、リスクの全くないものなどない。100%安全食品100%安全な街もない。

99.9%の安全保障をしているとかその程度。交通事故死ぬよりは確率が低いとか、突然変異した菌の毒で死ぬよりは確率が低いとかね

確率なんだよ

ワクチンを受けない選択をした人たちの愚行のせいで、ワクチンを受けられない人や病床が足りなかった人、本来助かるべきだった人が助からず死んでいく。

そりゃキレる

2022-11-30

円安になったんだからテック企業外貨稼げないものなの?

製造業に対して、これからソフトサービス時代製造業オワコンなど色々言ってたのに、

円安になったら工場国内に作って輸出だ、安全保障だとか言われるんだ。


Webとかイケてるテック企業円安になったんだから外貨稼いでくれないのだろうか?

海外に出ていくだけの技術力がないという理由だったら、製造業オワコンなんて言わないで欲しいんだが・・・

2022-11-28

バックドアって調べられないの?

アメリカイギリス中国製カメラ排除するって報道を見た。

産経新聞日本中国監視カメラシェアを伸ばしていて「安全保障上の懸念も」って記事を載せてた。

監視カメラ勝手データを送ってるとか、調べるの難しいの?

2022-11-26

米がファーウェイなど中国通信5社の販売禁止

連邦通信委員会(FCC)は25日、華為技術ファーウェイ)など中国大手5社の通信機器の輸入、販売禁止すると発表した。バイデン政権は10月に最先端半導体などの輸出規制を強化したばかりで、中国の反発は必至だ。

政府は、政府から補助金を受ける米企業ファーウェイなどから機器を購入することを既に禁じており、排除を強化した。米中首脳による今月14日の会談では話し合いによる紛争回避模索する動きもあったが、対立解消の糸口は見えない。FCCは「安全保障上の脅威から国民保護する取り組みの一環だ」と強調した。

販売禁止対象ファーウェイのほか、通信機器中興通訊(ZTE)、監視カメラ大手杭州海康威視数字技術ハイクビジョン)と浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)、無線機大手の海能達通信ハイテラ)。子会社関連会社対象となる。

FCCは昨年6月、5社の通信機器に対して米国内で使える認証をしない方針を出していた。(共同)

2022-11-25

anond:20221125111038

今は右派系のメディアけがヘイト撒き散らしで差別主義的というのは成り立たないよね。

左派系も名誉毀損侮辱を際限なくやって謝罪しないで左の差別主義者のサポートしまくる。

あとは資金の流れも明らかに倫理基準から逸脱していてもお咎めなし。

親露的な陰謀論にはまる読者が多いだろうと予想される雑誌に、安全保障地域研究で「事実ありのままに伝える」「わからないことはわからないと言う」これができる誠実な研究者が寄稿するのは公正なことなのにね。

2022-11-21

米国政府中華料理規制リスト対象

バイデン大統領は昨日早朝、中華料理全般の味に触れ、「旨味の権化であり、我が国料理安全保障に関わる」と痛烈に批判

味覇を始めとした旨味調味料や、中華料理全般禁止する方向で議会と調整に入ったことを明らかにしたおおお

2022-11-20

日本安全保障に関する疑問

日本に攻め込むだけの価値があるの?占領する価値あるの?

領空領海侵犯相手組織がどういう出方をするか、対応能力などを見るなど、日常業務は起こるだろう。

資源がないか侵入して調査するというのも、侵攻するだけの価値があるかの判断材料になるので起こるはずだ。


でだ。本気で侵攻、占領する価値はあるのだろうか?


日本資源豊富ではない。

ヨウ素といった一部の物や、海底資源にあるかもしれないが採掘の優先度は低い。

陸上の物を取り尽くした後はわからないが、10年でとかではない。


どこかに単位日本人を輸送して強制労働させるというのも、それなりにコストがかかる。

労働に関しては重機が普及しているし、機械には出来ず人手に頼らざるを得ず、かつコスパが良いというのは何かあるのだろうか。


普通に占領して活用するとしても、今の日本ですら国土の端まで上手く活用できてない。


中国ロシアも広大な土地がある。

実利ではなく思想で欲しいというのであればありえるのか。



世界中に散らばっている中華移民をどうするのか

日本に限らないが、中華移民が既に西側諸国生活基盤を築いているし、

重要技術の職についているし、大学留学もしている。どうするのか?



いざとなれば軍事に利用できるという観点はなくなっているが大丈夫なのか

例えばネットに関しては軍事規格を作ろうとか、政府軍用機情報をどう守るとか、そういう話は議論されない。

軍用機などを設計するためのソフトを作ろうという話はないし、計測機器を持たないといけないという話もない。

軍用機のような複雑なシステムを構築するための設計論の研究もなくなっている。

原子力発電についても、(ブラフとして使うにしても)いざとなれば核を持つことが出来る状態にするという視点を聞かなくなった。

EV自動車の話はされているが、戦車などの燃料機関設計者がいなくなるかとか、戦車EVにするかとか、そういう視点は聞かない。

カメラだと軍事偵察に必要なわけだが、スマホとの比較しかされないだろう。

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